官禄占
作盤ガイド: 奇門遁甲作盤
論值符:值符,官僚品秩生除謫降。螣蛇,行人遊府織造延尉。太陰,兵刑工廠錢。六合,吏禮。勾陳、白虎,總制鹽政。朱雀、元武,科道稅水利營。九地,屯衛有司。九天,巡撫。值使:休,青、齊、吳、濱海。生,幽、燕、揚。傷,豫、宋、兗、濱海。杜,鄭、荊、楚、濱海。景,壅州、堂治。死,秦、益、晉、土殼。驚,趙、迎闔。開,徐、魯、並御。
官職・禄位を占問するに、まず八神の主る所を分つ。「値符」は官員の品級・階秩と陞遷・貶謫を主る。「螣蛇」は行人司・王府の属官・織造と廷尉の獄官を主る。「太陰」は兵部・刑部と工廠・錢法の事を主る。「六合」は吏部・禮部を主る。「勾陳」「白虎」は總督・制置と鹽政を主る。「朱雀」「玄武」は科道の言官・税課・水利と軍營を主る。「九地」は屯田・衛所と地方の有司を主る。「九天」は巡撫の大員を主る。さらに八門をもって任所の地界を分主す。休門は青州・齊地・吳地と沿海を主る。生門は幽州・燕地・揚州を主る。傷門は豫州・宋地・兖州と沿海を主る。杜門は鄭地・荆楚と沿海を主る。景門は雍州と京畿の治所を主る。死門は秦地・益州・晉地と邊土を主る。驚門は趙地と關隘を主る。開門は徐州・魯地と并州の邊御の區を主る。
十干:甲,督副。乙,佈政書院。丙,禮科鴻儒。丁,逃方。戊,闔開主事必成。己,鹽漕糧儲。庚,提督刑科。辛,按察。壬,清理司。癸,水利道。九星:蓬,總河操江。任,太常四廠。沖,織造。輔,翰林。英,通政行人。芮,關帥總兵。禽,撫臣。柱,副帥戎政。心,君臣。
さらに十干をもって官職を分主す。甲は總督と副職を主り、乙は布政使と書院の學官を主り、丙は禮科給事中と鴻儒の選を主り、丁は外任・逃避の方を主り、戊は闔に逢い開に逢うも皆任事の成るを主り、己は鹽政・漕運と糧儲を主り、庚は提督と刑科を主り、辛は按察使を主り、壬は清理司を主り、癸は水利道を主る。さらに九星をもって職守を分主す。天蓬は總理河道と操江の任を主り、天任は太常寺と四廠を主り、天冲は織造を主り、天輔は翰林を主り、天英は通政司と行人司を主り、天芮は關隘の主帥と總兵を主り、天禽は巡撫の重臣を主り、天柱は副帥と戎政を主り、天心は則ち君臣の近侍の任を主る。
九宮:一,河漕鹽運。二,有司。三,禮部。四,節氣申子辰巳酉丑。五,節氣四維士。六,節氣寅午戌亥卯未。七,兵刑部屬。八,鹽政。九,吏戶工。門戶:外轉責天門,內轉則地戶,年命官星遇門戶,乘天德、天乙、天馬者,升;年命刑、悖、格、伏宮,星與年命相傷者,降。三甲:孟甲,主春選、秋選。仲甲,夏選。季甲,欽取、行取。吉星值開,利推薦。凶星值闔,慎究參。
さらに九宮をもって衙署を分主す。一宮は河道・漕運と鹽運を主り、二宮は地方の有司を主り、三宮は禮部を主り、四宮は節氣の申子辰と巳酉丑に應じ、五宮は四維の土に應じ、六宮は節氣の寅午戌と亥卯未に應じ、七宮は兵部・刑部の所属を主り、八宮は鹽政を主り、九宮は吏部・戶部・工部を主る。門戶の法。外任の遷轉は天門を看、京內の遷轉は地戶を看る。本人の年命と官星とが門戶に逢着し、また「天德」「天乙」「天馬」に乘ずるは、陞遷を主る。年命が刑に逢い・悖に逢い・格を成しあるいは伏宮に落ち、星辰また年命と相傷するは、降黜を主る。三甲の法。孟甲は春選と秋選を主り、仲甲は夏選を主り、季甲は欽命の簡取と保擧の行取を主る。吉星が「開」に値すれば、人に推薦せらるるに利あり。凶星が「闔」に値すれば、就中小心して人に參究・彈劾せらるるを要す。
論干支:時干為印日干官,納音藏化品秩看;官印相生多利益,品秩衰旺逐時探;傷符未保前程遠,傷使地方恐不安;最怕截空與刑墓,升降謫除有來源。
干支を論ず。時干は印綬を代表し、日干は官職を代表し、さらに兩者の納音の藏する所・化する所を看て、用いて品級の高低を判斷す。官と印と互相生扶すれば、多く實惠あり。品秩の盛衰は、則ち逐時・逐位に探究するを要す。「値符」を傷てば、前程未だ必ずしも長遠ならず。「値使」を傷てば、治する所の地方は恐らく安寧を得ざらん。最も怕るるは截空と刑墓に遇うにあり、一旦これを犯せば、升降と貶謫・革除と便ち皆來由を有せん。
論值符:值符占官品秩階,旺相休囚著意裁;誰生誰尅旁宮取,進退加臨官父諧;不值刑囚並墓陷,定然榮任稱心懷。論值使:值使從來論地方,五凶三吉各分疆;門凶得令堪終任,門吉迫刑俸不長;乘吉逢生斷顯揚,遠近勞逸與殘廢;更將祿馬考方位,入門飛伏可參詳。
値符を論ず。「値符」の占するは官階・品秩にして、須くそれが旺相か休囚かを分辨することを留意すべし。誰が誰を生じ誰が誰を剋するかは、傍宮より證を取るを要す。進氣・退氣の加臨は、則ち官星・父母の爻と協調するや否やを看るを要す。ただ刑・囚と墓陷とに逢わざれば、必定に榮えて美任を膺け、稱心・如意せん。値使を論ず。「値使」は歴來任ずる所の地方を主り、五凶門と三吉門と各々疆界を分つ。凶門もし時令を得れば、なお任期を滿し做り得。吉門もし迫せられ刑せられれば、俸禄反って長からず。吉神に乘じまた生扶に逢うは、顯達・揚名と斷ず。地方の遠近・差事の勞逸およぴ殘破の區たるや否やに至りては、も此に由りて推知す。さらに禄神・驛馬をもって方位を考察し、入門と飛宮・伏宮とを配合して一して一併に參詳す。
論十干:十干則分所屬宮,本宮得令始為歡;奇儀生合多獎薦,一值刑害參罰看;合處帶刑池魚咎,比旺干旺不須貪;只喜官爻奇儀旺,金章紫綬笑彈冠。論九星:九星恩難用仇分,恩星得地喜生君;吉凶大小分僚屬,仇難無侵官印欣;三方對照查沖合,旺相休廢著意尋;最宜本符星旺相,威福從君可稱心。
十干を論ず。十干は各々所属の宮を分かち、本宮が時令を得て乃ち歓喜すべし。奇儀の間相生・相合すれば、多く獎勵・薦擧を獲得するを主る。一旦刑害に逢着せば、就中參劾・處罰せらるるを防ぐを要す。相合の處また刑を帶ぶれば、便ち池魚に殃及すの咎あり。干と干とただ比和・同旺するも、も貪求するに値せず。最も喜ぶ可きは官職を代表する爻と奇儀と皆旺なり、あれは便ち金印・紫綬の望みに在りて、冠を彈じて相慶賀すべし。九星を論ず。九星は恩星・用星・仇星と難星とを分清すべく、恩星が地を得て主星を生扶するを最上と為す。吉凶の大小は、此に由りて僚属の高下を分別す。仇星・難星の來たりて侵犯せざれば、官星・印星自然に安穩なり。さらに三方を取りて對照し、その冲合を查し、仔細に旺相・休廢を尋究す。最も宜しきは本命・値符の星の旺相に處するにして、則ち威福自ら專にし、事事稱心ならん。
論九宮:九宮起元論轉遷,推選所屬逐元宮;新舊起復宮局數,所治職事亦相兼;水元轉金當署篆,木元轉水俸加添;最忌官元入子舍,刑害空陷足堪嫌。論門戶:門戶內傳與外傳,年命貴人祿馬算;吉星會合指日升,凶神迫害官不遠。論三甲:三甲開合有神機,開則推選合尚遲,孟仲季兮時令斷,半開半合卦中推。
九宮を論ず。九宮の起元は用いて遷轉を論じ、官職を推選するには逐一元宮の所属に按じて查するを要す。新任・舊任、起復・補缺は、皆宮位と局數より推す。管する所の職事もまた此に由りて兼帶して看出し得。水元が金元に轉入すれば、印信を署理するを主る。木元が水元に轉入すれば、俸禄の增加を主る。最も忌むは官元の子孫の位に落ち入るにあり、さらに刑害・空陷に逢うは、尤も厭う可し。門戶を論ず。門戶に內傳・外傳の別あり、須く本人の年命・貴人・禄神・驛馬と合算すべし。吉星會合すれば、日を指して高陞す。凶神迫害せば、官を去ること遠からず。三甲を論ず。三甲の開と闔とは自ら神機あり、開に逢えば則ち推選即に在り、闔に逢えば則ち遲遲として成り難し。孟・仲・季の三者は時令に按じて斷ずるを要し、半開・半闔の象は則ち卦中より細推す。
論吉凶:返首兮行取升擢,跌穴兮俸深歲深,虎狂兮筮仕不利,龍走兮任所蹊蹺,得遁格利以除授,逢假局可以掛冠,三詐利求獎薦。三奇喜實,年命得喜,而上下歡悅。守門而地方稱心,三門四戶切莫刑制,符、命、天馬、私門最忌。勾、白、螣蛇夭矯,而地方有變。投江而文案關心。飛干、伏干在京科道之參罰。伏宮、飛宮任所督撫之罪尤。大隔、小隔,士民怨嗟,而居任不滿。刑格悖格,同僚不睦,而官途多歧。
吉凶・格局を論ず。「青龍返首」を得れば、保擧・行取せられて升擢するを主る。「飛鳥跌穴」を得れば、俸禄豊厚・任期長久を主る。「白虎猖狂」に逢えば、出仕は利あらず。「青龍逃走」に逢えば、任所必ず蹊蹺あらん。遁格を得れば、官を授け職を除するに利あり。假局に逢えば、反って官を辭し冠を掛くるに宜しい。「三詐」を得れば、獎賞・薦擧を求取するに利あり。三奇はその實に落ちて空に落ちざるを喜び、年命が喜に遇えば、則ち上司・下屬皆歡悅す。「玉女守門」を得れば、治する所の地方は稱心す。「三門四戶」は切に刑せられ制せらるる勿れ。値符・年命・天馬と地私門とは最も傷を受くるを忌む。「勾陳」「白虎」および「螣蛇夭矯」に逢えば、地方に變故を出さん。「朱雀投江」に逢えば、須く公文・案卷のために心を操るべし。「飛干」「伏干」に逢えば、京に在りて科道官に參劾・處分せらるるを主る。「伏宮」「飛宮」に逢えば、任所に在りて督撫に罪を問はるるを主る。「大隔」「小隔」に逢えば、士民の怨聲道に載ち、任期は滿たざるに做らん。「刑格」「悖格」に逢えば、同僚和せず、仕途多く歧路あらん。
熒入白宜防賊寇,白入熒亦慎災殃。年月日時逢悖格,已過將來事可詳。五不遇兮難以調選,六儀刑兮任所有傷,入墓網羅居官不顯,返吟、門迫,地到不良。行使休囚,未必終任。年命刑害,豈得還鄉。大約元星旺相,又得日時相幫,年命逢恩值吉,天乙守照為祥。
「熒入白」に逢えば、境內の盜賊を防ぐを要す。「白入熒」に逢えば、も須く災殃を謹愼すべし。年・月・日・時の四者が「悖格」に逢えば、則ち過去と將來の禍福皆此に由りて推詳し得。「五不遇時」に逢えば、調補・選官すること難し。「六儀擊刑」に逢えば、任所必ず損傷あらん。入墓しあるいは天羅・地網に落つれば、官と為りて顯達すること能わず。「返吟」と門迫に逢えば、到任の地も亦安寧ならず。値使が休囚・無氣なれば、未だ必ずしも一任を滿し做る能わず。年命が刑せられ害せられれば、さらに平安にして鄕に還るを指望し難し。總じて言えば、ただ元星の旺相にして、また日辰・時辰の相幇を得、年命が恩星に逢い吉神に値し、さらに「天乙」の守照あれば、便ち是れ吉祥の象なり。
詞訟占
論值符:值符,問官。螣蛇,稿房。太陰,責罰。六合,吏屬。勾陳、白虎,催提、刑杖。朱雀、元武,文卷、挑唆。九地,賍物。九天,上司。值使:休,彼此一般。生,賄賂、囑託。傷,總責、喝散。杜,冤屈難伸。景,文牒轉移。死,賍執、追呼。驚,定罪、虛驚。開,訴辯得理。
訴訟を占問するに、まず八神の主る所を分つ。「値符」は承審の官と為る。「螣蛇」は稿を擬する書房吏と為る。「太陰」は責罰を主る。「六合」は衙門の吏役と為る。「勾陳」「白虎」は人犯を催提し刑杖を主る。「朱雀」「玄武」は案卷・文書と中より挑唆するを主る。「九地」は贓物を主る。「九天」は上級の衙門を主る。さらに八門をもって案情を分斷す。休門は兩造の高下を分かたざるを主る。生門は賄賂・請託を主る。傷門は一体に責罰して而る後喝散するを主る。杜門は冤屈の伸張する處なきを主る。景門は文書の移送・轉遞を主る。死門は贓證手に在りて追呼・拘提するを主る。驚門は定罪を主り、あるいはただ虚驚一場なり。開門は申辯して直を得、理を占むるを主る。
十干:甲,生於亥。乙,生於午。丙,生於寅。丁,生於酉。戊,生於寅。己,生於酉。庚,生於巳。辛,生於子。壬,生於申。癸,生於卯。九星:蓬,陰險星。任,遲滯星。沖,怒惡星。輔,恩赦星。英,喝散星。芮,賍吏星。禽,清星。柱,樸實星。心,喝散星。
さらに十干の長生の位を取りて應期を定む。甲の長生は亥に在り、乙の長生は午に在り、丙の長生は寅に在り、丁の長生は酉に在り、戊の長生は寅に在り、己の長生は酉に在り、庚の長生は巳に在り、辛の長生は子に在り、壬の長生は申に在り、癸の長生は卯に在り。さらに九星をもって案情の走勢を分斷す。天蓬は陰險の星、天任は遲滯の星、天冲は暴怒・凶惡の星、天輔は恩赦の星、天英は喝令・散案の星、天芮は貪贓・胥吏の星、天禽は清正の星、天柱は樸實の星、天心も亦是れ喝令・散案の星なり。
九宮:(原文缺)門戶:原告責天門,辯訴責地戶,吉星同天乙生合年命及干符者,吉。凶星勾白傷尅年命及符使兩干者,凶。三甲:孟甲,有驚。仲甲,易散。季甲,防險。開值吉星者,勝。闔值凶星者,輸。
九宮の一節は、底本元來脱文あり、その内容已に亡佚す、敢えて臆補せず。門戶の法。原告の一方は天門を看、申辯・答訴の一方は地戶を看る。吉星が「天乙」と一同に來たりて本人の年命および値符の干を生合するは、吉と為す。凶星たる「勾陳」「白虎」の來たりて年命および値符・値使の兩干を傷剋するは、凶と為す。三甲の法。孟甲は案中の驚あるを主る。仲甲は案子の了結し易きを主る。季甲は則ち險惡を提防するを要す。「開」に逢いて吉星に値すれば、官司は打赢す。「闔」に逢いて凶星に値すれば、官司は打輸す。
論干支:日干原告時干被,日支時支干證類;納音所藏是問官,尅日傷時春妙文;時日生合訟宜和,時日尅制勝負異;兩支相會證作奸,兩支刑傷中證累;日干如若傷時干,原告利口多惡意;時支又或尅日支,詐證中人硬嘴利,本時干支同傷口,案倒如山真可畏,只看納音卻如何;若要助仇擬罪狀,時日兩家定高低;旺相休囚與死廢,旺氣制囚可望贏,囚來尅旺空費氣;再看納音脫何干,就裡賄賂真得計;更將年命納音查,生合干納方無慮。
干支を論ず。日干は原告を代表し、時干は被告を代表し、日支・時支は則ち干連の人證を代表す。干支納音の中に藏する所は、正しく是れ承審の官なり。納音が日を剋し時を傷てば、筆下自ら一番の文章あらん。時・日相生・相合せば、この場の官司は和解するに宜しい。時・日互相剋制せば、勝負便ち分曉あり。兩支相會せば、證人の串通・作弊を主る。兩支刑傷せば、中人・證佐の反って牽累を受くるを主る。日干もし時干を傷てば、原告の口歯鋒利にして心に惡意を存するを主る。時支もし日支を剋せば、假證人の嘴硬く強辯するを主る。もし本時の干支が一同に人を傷てば、案子は便ち山の倒るるが如く可畏に壓さる、この時ただ須くさらに納音の究竟如何を看るべし。もし誰が人を助け誰が罪狀を構陷するかを判定せんと要せば、就ち時・日の兩家よりその高低を定む。旺相・休囚と死廢とは、須く一一に分清すべし。旺氣は囚氣を制し得て勝訴を望み得、囚氣は反って旺氣を剋し往けども白く力を費すのみ。さらに納音の哪一干の氣を脫泄せしかを看れば、暗中の賄賂は此に在りて計を得ん。最後に還た年命の納音を查すべし、ただ干支納音と相生・相合するのみ、乃ち無憂たるべし。
論值符:值符占訟作問官,符宮網毋酷與貪;符傷日干責原告,符傷時干被告冤;看其誰生誰受尅,兩家勝負可分端;官符入官中駁類,官符入爻結案堪;符空入陷無準的,日下審豁未可原;朱蛇遙尅文案駁,陰六來傷樸責喧;勾白制干差役惡,前項生合死為歡;地屬有司作寇仇,時近衙門未可投;天繫上司若生合,狀投憲制可消愁;更查逐日陰陽貴;有如甲戌庚午類,幫扶生日得自由;大約用神無代制,行進起脫可遨遊。
値符を論ず。訟を占うは「値符」をもって承審の官と為し、もし符宮が羅網に落つれば、則ち此の官は酷ならずまた貪ならず。値符が日干を傷てば、原告の責を受くるを主る。値符が時干を傷てば、被告の冤を含むを主る。看て清めよ是れ誰が誰を生じ誰が剋せらるるかを、兩造の勝負便ち端倪を見ん。官符が官位に入れば、案子は中途に駁回せらる。官符が爻位に入れば、則ち結案し得。値符が空亡あるいは陷地に落つれば、判斷便ち準頭なく、眼下審斷・開釋も還た説定し難し。「朱雀」「螣蛇」が遙かに剋すれば、案卷の駁せらるるを主る。「太陰」「六合」が來たりて傷てば、主として一頓の責打・喧鬧を挨ぐ。「勾陳」「白虎」が用干を制住すれば、差役の凶惡を主る。上述の諸神もし轉じて生合と為れば、反って死より喜に轉ず。「九地」は地方の有司に属し、我と仇を為す、この時近處の衙門に状を投ずるに宜しからず。「九天」は上司の衙門に係り、もし來たりて生合せば、状子を上憲のあそこに投じて便ち愁を消すべし。還た逐日の陽貴・陰貴を查明すべし、譬えば甲日は未と丑・庚日は丑と未の類の如き、凡そ日干を幇扶・生助し得るは、行事すなわち自由にして礙なし。大体に言えば、ただ用神の替代・壓制せられざれば、進取と脫身とを論ぜず、皆從容として迫らざるべし。
論值使:值使占事之起隙,各從五行分斷義;木金相交門毀嗔,土木相持田宅類;水火激搏奸盜情,旺相休囚孤謊議;吉迫先勝後必輸,凶迫理直斷作屈;必查兩干本門機,旺勝衰兮不須贅。論十干:奇儀子父與財官,年月日時十字參;事蹟須從六親論,審理時日官父干;親怕刑兮干怕隔,休囚遲速可合觀;鬼要空兮身要旺,父宜墓兮子當權;最宜恩曜臨身命,縱然險危不到官。
値使を論ず。「値使」の占するは爭端の何に因りて起こるかにして、各々五行に按じて分別して義を取る。金木相交れば、門戶の毀壞し彼此嗔怒するを主る。土木相持すれば、田産・房宅の爭を主る。水火激搏すれば、奸情・盜案を主る。さらに旺相・休囚を看て、以てその中の孤立・無援か虚言・誑語かを定む。吉門迫せられれば、先に勝ちて後必ず輸す。凶門迫せられれば、たとえ理ありとも斷じて理屈と成る。總じて須く兩干と本門の機竅を查明すべし、旺なる者勝ち衰るる者敗る、その理は贅言を須とせず。十干を論ず。三奇・六儀は各々子孫・父母・妻財・官鬼に配し、年月日時の十字と合參す。案情の原委は六親の上より論じ、審理の關鍵は時・日の兩柱の官爻と父爻に在り。六親は刑に逢うを怕れ、天干は隔に遭うを怕れ、休囚か否かは以て遲速を看出し得。官司を打つは官鬼の空に落ち自身の旺相するを要し、父爻は入墓するに宜しく子孫は權に當るべし。最も好しきは恩星の身命の上に臨むにして、則ちたとえ險危ありとも、終竟に公堂に鬧るに到らざらん。
論九星:九星條分吉星生,吉星生合定稱心;凶星激伐宜刑杖,看臨何干生何刑,性空本宮居旺氣,不犯凶星理自明;若是孤星又囚弱,縱然審斷不輸贏。論九宮:九宮論訟新舊情,旺則興訟衰則停,退臨後氣事已往,進臨來氣正當興,水元轉土堪結案,木元轉火訟又生,本局還歸本局定,此局當了莫生心。
九星を論ず。九星は逐一に分清し、吉星の來たりて生ずれば便ち稱心・如意す。凶星の激揚・討伐すれば、則ち刑杖の厄を免れ難し、還たそれが何干に臨み何の刑剋を生出するかを看るを要す。もし本宮が旺氣に居りて臨む所が空に落ち、凶星を犯さざれば、則ち曲直自然に分明なり。もし是れ孤星にして而も囚弱・無力なれば、たとえ審斷して下るも、も是れ輸さず贏らずの僵局なり。九宮を論ず。九宮は用いてこの場の訟事の新か旧かを判斷す。宮位旺なれば則ち訟事方に興り、宮位衰れば則ち訟事將に息まんとす。退氣の後位に臨むは、事情已に過去せり。進氣の來位に臨むは、事情正しく興頭に當る。水元が土元に轉入すれば、案子は了結し得。木元が火元に轉入すれば、訟事また重ねて生ぜん。もし本局が仍ほ本局に歸すれば、則ち此案當りて了り、別に念を起こすに及ばず。
論門戶:門戶原分告與訴,告看門兮訴看戶,門不傷干原告呈,戶不傷干訴得利,門戶若是總刑格,勸君莫進公門去,官父二主制門戶,再傷年命恐囚繫。論三甲:占訟孟甲是多憂,如逢仲甲便了休,季甲當符防罪責,開符理兮合生愁,若求用甲無刑害,官雖發怒亦當投,半開半合須澤比,較合時日兩干求。
門戶を論ず。門戶は本來原告と答訴の兩面を分かち、状を告ぐるは天門を看、答辯するは地戶を看る。天門が本干を傷つけざれば、原告の状子は遞りて進まん。地戶が本干を傷つけざれば、答辯の一方は利を得ん。もし門と戶と皆刑格と成れば、則ち人に勸めて索性に衙門に進まざるも可なり。官爻・父爻の二者が門戶を制住し、さらに年命を傷及せば、恐らく獄に下り囚に係らん。三甲を論ず。訟を占うに孟甲に逢えば、憂慮最も多し。仲甲に逢えば、事情便ち了結し得。季甲に逢いて値符に當れば、罪を獲り責を受くるを防ぐを要す。「開」に逢いて値符が理を占むれば吉、「闔」に逢えば則ち徒らに愁煩を生ず。もし用うる所の甲が刑害に遭わざれば、則ち官長は發怒すと雖も、状子は仍ほ投ずべし。半開・半闔の象に遇えば、須く相澤・相比の義を取り、さらに時・日の兩干を比較して細かに推求すべし。
論吉凶:返首而原告欠利,跌穴而被告不祥。虎狂、龍走公庭有傷,得遁賄賂可勝,許假囑託備良,三勝三吉喜臨年命,得使而衙役效力,守門而陰小作殃。三門四戶切記日干時干逢悖格,經年經月始消禳。五不遇兮訟直而遭屈斷,六儀刑兮類神恐有彷徨。入墓羅網不宜占訟,反伏門迫翻案迭詳。符使休囚,雖訟而無益。年命受尅,見官而乖張。大約初入官司,喜遇官鬼興隆,久遭纏害,偏宜爻鬼墓絕。官父兩干無尅制,管取喝散喜非常。
吉凶・格局を論ず。「青龍返首」を得れば、原告反って利あらず。「飛鳥跌穴」を得れば、被告は吉ならず。「白虎猖狂」「青龍逃走」に逢えば、公堂の上必ず傷損あらん。遁格を得れば、賄を行うて勝を取り得。假局を得れば、請託も亦周旋に足らん。「三勝」と三吉門とは年命の上に臨むを喜ぶ。「三奇得使」を得れば、衙役は肯んじて汝のために力を出さん。「玉女守門」を得れば、則ち婦人・小人の中より作祟するを防ぐを要す。「三門四戶」は尤も留意を須とす。日干・時干もし「悖格」に逢えば、經年・累月ならざれば消し得ざることなし。「五不遇時」に逢えば、明らかに理あるも斷じて理屈と為さる。「六儀擊刑」に逢えば、類神便ち彷徨して主なし。入墓と羅網に落つるとは、皆訟を占うに宜しからず。「返吟」「伏吟」と門迫に逢えば、案子の一再に翻覆・重審するを主る。値符・値使が休囚すれば、官司を打つも益處なし。年命が剋を受ければ、官を見れば必ず乖張を生ず。大体に言えば、官司初めて起こる時は官鬼の興旺を見るを喜び、纏訟日に久しく拖累を受け盡す時は、則ち反って官鬼の爻の入墓・臨絕するを宜しとす。ただ官爻・父爻の兩干の剋制を受けざれば、一聲喝散せしめて皆大歓喜ならん。
巻十二
晴雨占
論值符:值符,九天日月風雨應明。螣蛇,雷電虹霓。太陰,霜雪、冰凍、陰雲。六合,和風麗日。勾陳、白虎,呵霧、沉晦、疾風、暴雨。朱雀、元武,天鼓電雷、密雲細雨。九地,陰晴、苦寒。九天,晴空、爽氣。值使:休,白雲、甘露、苦寒、細雨。生,狂風黃沙。傷,青氣、雷雹、風雲、暴雷。杜,虹霓、閃雷霹靂。景,虹霓、赤日、炎風。死,陰風、寒凍、冰霜、河瘴。驚,狂風、霹靂雷雹。開,霞彩、雷雹。
陰晴・風雨を占問するに、まず八神の主る所の天象を分つ。「値符」は九天の上の日月・風雨の應候分明を主る。「螣蛇」は雷電と虹霓を主る。「太陰」は霜雪・氷凍と陰雲を主る。「六合」は和風・麗日を主る。「勾陳」「白虎」は氣を呵して霧を成し、天色沈晦および疾風・暴雨を主る。「朱雀」「玄武」は雷聲鼓の如く、電光閃爍と密雲・細雨を主る。「九地」は時に陰り時に晴れ、天氣苦寒を主る。「九天」は晴空萬里・氣爽・風清を主る。さらに八門の主る所を分つ。休門は白雲・甘露・苦寒と細雨を主る。生門は狂風・黃沙を主る。傷門は青氣・雷雹・風雲と暴雷を主る。杜門は虹霓と閃電・霹靂を主る。景門は虹霓・赤日と炎風を主る。死門は陰風・寒凍・氷霜と河上の瘴氣を主る。驚門は狂風・霹靂と雷雹を主る。開門は霞光・彩氣と雷雹を主る。
十干:甲,青龍、旭日、榖風。乙,青龍、和風、麗日。丙,朱雀、新月、電光。丁,朱雀、景星、慶雲。戊,勾陳、霜霧、瘴氣、迷濛、雲氣、燥溼。庚,白虎、嚴霜、暴雨,秋冬則嚴霜,春夏則暴雨,按其時令。壬,元武、疾風、暴雨。癸,元武、潔雨、虹霓、凝冰、肅氣,按其時令。九星:蓬,烏雲、蒼龍、陰雨、怪氣。任,霧瘴、風沙。沖,風沙、雹、晴爽氣。輔,虹霓、祥雲。英,彩雲、暗嵐、霓電。芮,霧氣、陰霾、黃沙。禽,晴風、淑氣、爽籟、甘露。柱,風霜、霹靂、寒冰。心,雷電、寒光、赤霞、白氣。
さらに十干の主る所の天象を分つ。甲は青龍に配し、旭日の東に升ると和煦の谷風を主る。乙は青龍に配し、和風・麗日を主る。丙は朱雀に配し、新月と電光を主る。丁は朱雀に配し、景星と慶雲等の祥瑞の氣を主る。戊は勾陳に配し、霜霧・瘴氣・天色迷蒙・雲氣と燥濕の變を主る。庚は白虎に配し、嚴霜と暴雨を主り、秋冬の時は嚴霜に應じ、春夏の時は暴雨に應じ、時令に隨いて定む。壬は玄武に配し、疾風・暴雨を主る。癸は玄武に配し、淨雨・虹霓・凝氷と肅殺の氣を主り、も時令に按じて分つ。此處の己・辛の二干は底本に載を失す。さらに九星の主る所を分つ。天蓬は烏雲・蒼龍・陰雨と怪異の氣を主る。天任は霧瘴・風沙を主る。天冲は風沙・氷雹と晴爽の氣を主る。天輔は虹霓と祥雲を主る。天英は彩雲・暗嵐と霓電を主る。天芮は霧氣・陰霾と黃沙を主る。天禽は晴風・淑氣・爽籟と甘露を主る。天柱は風霜・霹靂と寒氷を主る。天心は雷電・寒光・赤霞と白氣を主る。
門戶:晴霽,責天門。風雲,責地戶門戶。合陽宮陽星晴,合陰宮陰星雨。三甲:孟甲多陰雨,合陰開時取。仲甲半陰晴,開合細搜尋。季甲晴堪許,開合從星舉。
門戶の法。天の晴れて霽るるを占うは天門を看、風雲の變化を占うは地戶を看、門と戶とを合參して斷ず。凡そ門戶が陽宮・陽星に配するは晴を主り、陰宮・陰星に配するは雨を主る。三甲の法。孟甲は多く陰雨を主り、須く陰星に配合して併せてその開の時を取りて斷ずべし。仲甲は半陰・半晴にして、開と闔と皆細かに搜尋するを要す。季甲は天晴を許し得、開闔の際は則ち値する所の星に依りて定む。
論干支:日干為天時為地,納音五行陰陽帝,天尅地兮風生林,地尅天兮空霧氣,天地生合論化神(如甲己化土之類),金水甘露天未霽,細雨納音生尅情,五行時令消息意,假如合水納是金,管教刻下風雨至。
干支を論ず。日干は天を代表し、時干は地を代表し、さらに干支納音の五行と陰陽とを取りて主宰と為す。天が地を剋すれば、林間に風の起こるを主る。地が天を剋すれば、空中に霧の生ずるを主る。天地兩干が相生・相合せば、則ちその化する所の神を論ず、譬えば甲と己と相合して土を化すの類の如し。金水相生すれば甘露を降すを主るも、天は卻て未だ晴を放たず。細雨に至りては、則ち納音の間の生剋の情を看て、さらに五行と時令の消長の意を合す。例を挙げて言えば、兩干相合して水を化し、而も納音また金に属すれば、金水相滋し、頃刻の間に風雨の到るを管敎せん。
論值符:水局主雨金局寒,門金符水教出潭,若是金符門到水,只疑飛龍入九淵,土局陰霾未有涯,時或四野起黃沙,冬深符土門金凍,門土符金飛六花,符門之間火木局,天地晴和寔可誇,木局風生火局晴,春夏逢之斷得靈,惟懼囚墓廢時日,反致風停細雨零。
値符を論ず。水局は雨を主り、金局は天寒を主る。門が金に属して値符が水に属すれば、是れ龍の深潭を出るの象なり。もし反って値符が金に属して門が水位に落つれば、あれは便ち飛龍の九淵に潛入するが如し。土局は陰霾・無邊を主り、時にまた四野に黃沙を揚起さん。深冬の時節に値符が土に属して門が金に属すれば、天寒・地凍を主る。門が土に属して値符が金に属すれば、則ち雪花の紛飛を主る。もし値符と門との間が火局・木局と成れば、天地晴和にして實に喜ぶ可し。木局は風を起こすを主り、火局は天の晴るるを主り、春夏の際これに逢えば、斷じて來れば最も靈なり。怕るる所はただ囚・墓・廢の時日に遇上するにあり、則ち反って風止み雲停まり、ただ零星の細雨を殘すのみ。
論值使:值使各逐本宮求,旺氣逢生從類搜,刑制隔害吟反伏,陰晴變易有來由,休囚死廢無定據,縱有風雨霎時收。論十干:三奇六儀所臨宮,陰晴尅應好推窮,惟忌背令刑墓格,時違三合究其蹤。
値使を論ず。「値使」は各々本宮に依りて求め、旺氣に遇い生扶に逢う時は、就ちそれが属する所の物類に順いて天象を搜求す。もし刑・制・隔・害および「伏吟」「返吟」に逢えば、則ち陰晴の變化自ら來由あり。もし休囚・死廢の地に落つれば、就中定準なく、たとえ風雨を下すも、轉眼に就中收住せん。十干を論ず。三奇・六儀の臨む所の宮は、正好陰晴の應驗を推究するに用い得。ただそれの時令に背離し、あるいは刑地・墓地と格局の中に落つるを忌む。もし時辰また三合に違えば、就中別にその蹤跡を尋ぬるを要す。
論九星:九星陰陽判雨晴,符泊旬空未可憑,陽星陽宮晴堪恕,陰宮陰星主晦蒙,半開半合晴兼雨,內外開闔先後評。
九星を論ず。九星は陰を分かち陽を分かち、用いて雨晴を判定す。もし値符が旬空の處に停泊せば、斷ずる所は便ち憑信に足らず。陽星が陽宮に落つれば、晴と斷じ得。陰星が陰宮に落つれば、天色の晦暗を主る。もし半開・半闔の象を呈せば、則ち是れまた晴れまた雨なり。究竟先に晴れて後に雨するか先に雨して後に晴るるかは、內外・開闔の次序を看て以て評定す。
論九宮:占驗雨晴論天乙,須究五行起元例,得令失令與刑格,生尅制伏陰晴別,太陰元武司陰雨,六合白虎雷風生,朱雀蛇轄雷雹虹,勾陳陰霧曰霾取,日時月格刑悖逢,陰陽星宮雨暘蹤,九天九地奇儀到,陽開陰闔究玄宗,雨占奇儀化合神,方位時刻可詳料,白虎到巽六合干,旺相風生休廢煙,朱雀坎位武九,主勝客氣雨必然,惟有太陰並九地,或晴或雨論宮纏。
九宮を論ず。雨晴を占驗するは「天乙」を論ずるを要し、還た五行・起元の成例を考究すべし。令を得ると失う、刑格の有無、および生剋・制伏は、皆陰晴を分出し得。「太陰」「玄武」は陰雨を主り、「六合」「白虎」は雷を起こし風を生ずるを主り、「朱雀」と「螣蛇」とは雷雹・虹霓を管り、「勾陳」は則ち陰霧・霾天の象を取る。日格・時格・月格および刑格・悖格もし相逢せば、就ち陰陽・星宮の上より雨晴の蹤跡を尋ぬ。「九天」「九地」と奇儀の臨み到る處、陽開・陰闔の間自ら玄機の究む可きあり。雨を占うは奇儀の化する所・合する所の神を看るを要し、此に由りて雨の下る方位と時刻を詳料し得。白虎が巽宮に到り六合が乾宮に到れば、旺相なれば則ち風を起こし、休廢なれば則ち煙靄を生ず。朱雀が坎位に落ち玄武が九宮に居れば、主氣が客氣に勝る時、必定に雨あり。獨り「太陰」と「九地」と併臨するは、晴か雨かは、その纏する所の宮に就きて別に判斷を作すを要す。
論門戶:三門八宮別陰陽,奇儀加臨仔細詳,陽門陽星三奇會,斷定三光出時方,陰門陰星三奇會,會著之時不顯揚,日月星奇天門照,中宮干巽見三光,風雨儀神會陰星,來臨六合陰勢生,地四戶兮值陰宮,六儀臨之風雨宗,三奇陰星墓地戶,必主其光不照空。
門戶を論ず。三門・八宮は陰陽を分別すべく、奇儀の加臨する處は須く仔細に推詳すべし。陽門・陽星と三奇と相會すれば、日・月・星の三光が就中この時辰・方位に顯現すると斷定し得。陰門・陰星と三奇と相會すれば、たとえ會着すとも、三光は明朗ならず。日・月・星の三奇が天門に照臨し、あるいは中宮・乾宮・巽宮に於て三光を見るは、皆晴明の象なり。もし風雨の儀と神とが陰星に會着し、また來たりて「六合」に臨めば、陰氣便ち此に由りて生ず。「地四戶」が陰宮に値し、さらに六儀のこれに臨むあれば、あれは就中風雨の根由なり。もし三奇と陰星とが墓地あるいは地戶に落つれば、必ず天光の掩はれ、空中に照らざるを主る。
論三甲:孟甲季甲判陰陽,須從開闔細推詳,再察符使干星類,會合時令下斷強。論吉凶格:跌穴主晴,返首主雨,躔在陽宮方晴,移居陰垣定雨,白虎狂兮立見風生,青龍走兮決然雨至,蛇妖而陰雲密佈,投江而大雨淋漓,熒入白虹霓頓起,白入熒雷電依稀,庚格陰晴疊變雨將電,日年移羅網四張,須知遍佈陰暗,時日生尅的是晴雨真機。
三甲を論ず。孟甲と季甲とは陰陽を分判す、須く開闔の上より細かに推詳し、さらに値符・値使・天干と九星の各々の物類を察看し、當令の節氣に會合せば、斷語は乃ち下ること力あり。吉凶・格局を論ず。「飛鳥跌穴」を得れば晴を主り、「青龍返首」を得れば雨を主る。星辰の行度が陽宮に落ちて乃ち晴を放ち、陰宮に移れば便ち雨を下らん。「白虎猖狂」に逢えば、立時に風を起こさん。「青龍逃走」に逢えば、必定に雨あらん。「螣蛇夭矯」に逢えば、陰雲密布せん。「朱雀投江」に逢えば、大雨滂沱せん。「熒入白」に逢えば、虹霓頓に現れん。「白入熒」に逢えば、雷電隱約ならん。「庚格」に逢えば、陰晴反復・變化し、雨中還た電光を夾まん。日格・年格移動して天羅・地網四面に張開すれば、須くあれは陰雲遍布の象なるを知るべし。要するに時と日との間の生剋こそ、晴雨を判斷する真正の機竅なれ。
又斷:凡占晴須論符、天、朱、蛇、勾、白之神,與八門生、景、死、杜、輔、禽、英、芮,並起元於火木局,三奇得位,戊己當權,陽星開必主晴。凡占雨須看地、陰、元、白之神,與八門之休、驚、開、傷,九星之蓬、柱、心、沖,並起元於金水局,三奇虛墓,庚辛壬癸當權,陰星闔必陰雨也。
別に一斷法あり。凡そ天晴を占うに、須く「値符」「九天」「朱雀」「螣蛇」「勾陳」「白虎」の諸神を看て、生門・景門・死門・杜門および天輔・天禽・天英・天芮の諸星に配上し、起元また火局・木局に在り、三奇各々その位を得、戊己の二儀權に當り、陽星が開に値すれば、則ち必定に晴を放たん。凡そ雨の下るを占うに、須く「九地」「太陰」「玄武」「白虎」の諸神を看て、休門・驚門・開門・傷門および天蓬・天柱・天心・天冲の諸星に配上し、起元は金局・水局に在り、三奇は空に落ち墓に入り、庚辛壬癸權に當り、陰星が闔に値すれば、則ち必定に陰雨ならん。
身命占
值符:值符,發朝之初氣概、雄偉、羊盾、虎皮。螣蛇,口實虛驚、奸佞心毒、委屈婉轉。太陰,小人暗算、沉滯猥小、深謀遠慮。六合,親朋招撫、和靄慈祥、易惑易動。勾陳、白虎,事多磨折、果敢執物、道路驚、凶勇威權。朱雀、元武,詞訟是非、巧辯能文、宜防欺偽、奸險陰邪。九地,宜防險阻、深機大度、陰謀莫測。九天,出谷遷向、軒昂大方、虛張聲勢。
人の身命を占うに、まず八神の主る所の氣質を分つ。「値符」は初めて茅廬を出で便ち一番の氣概あるを主り、人と為りて雄偉にして、羊盾・虎皮を披くが如く威武なり。「螣蛇」は口舌・把柄と虚驚を主り、性情奸佞にして心毒、行事委曲・婉轉す。「太陰」は小人の暗算を受くるを主り、人と為りて沈滯・猥瑣なるも、も深謀・遠慮あり。「六合」は親友の招携・撫助を得るを主り、性情和靄・慈祥にして、ただ人の迷惑・鼓動を受け易し。「勾陳」「白虎」は諸事多く磨折するを主り、人と為りて果敢・固執にして、路上多く驚險あり、性は凶勇を帶びて威權を握る。「朱雀」「玄武」は詞訟・是非を主り、人と為りて巧辯・能文にして、須く欺詐・虚僞を防ぐべく、性は奸險・陰邪を帶ぶ。「九地」は須く險阻を防ぐを主り、人と為りて機心深沈・器量宏大にして、陰謀測り難し。「九天」は幽谷より喬に遷るを主り、人と為りて軒昂・大方にして、ただ虚に聲勢を張るを好む。
值使:休,利謁見、安葬、固執事屈而伸。生,利經營、安葬、守時、鳴則驚人。傷,利捕獵、得令著損,先凶損傷。杜,利遮攔、安分、潛形隱匿、秘密。景,利投書、利見大人、文書消息。死,防縊死、收債財貨、弔喪、行刑。驚,利擒訟、聲名振世、肅殺虛驚。開,利遠行、遠圖、舉謀、營造、市賈。
さらに八門の主る所の行藏を分つ。休門は尊長に謁見し先人を安葬するに利あり、人と為りて固執にして、事は一時屈を受くると雖も終に伸展し得。生門は生業を經營し安葬するに利あり、時を守り機を待つに善く、一鳴すれば則ち人を驚かす。傷門は田獵・捕捉に利あり、時令を得ると雖も損傷あるを免れ難し、且つ是先に凶して後に損を受く。杜門は遮攔・阻隔し分を安んじ己を守るに利あり、形を潛め跡を隱すに善く、行事隱秘なり。景門は書信を投遞し大人に進見するに利あり、文書・消息の往來を主る。死門は須く自縊・橫死を防ぐべく、債務・財貨を收取し弔喪と行刑とに宜しい。驚門は擒捕と訟爭とに利あり、聲名世を震わす能し、ただ肅殺と虚驚とを帶ぶ。開門は遠行・遠圖・事を擧げ謀劃し營造と經商・貿易とに利あり。
十干:甲,若父兄師、高人君子。乙,如姊姑妹、僧道、藝術。丙,兒外甥佐、詩人墨客。丁,女孫使、媒妁。戊,妾健步。己,妻婢、農人、士工。庚,祖父、將帥、軍校。辛,祖母、陶冶、匠尼。壬,母、牙客、舟人、腳投、穩婆。癸,母姨、參謀、博士。
さらに十干の主る所の人物を分つ。甲は父兄・師長の如く、も高人・君子を主る。乙は姉姑・姐妹の如く、も僧道と技藝の人を主る。丙は兒子・外甥と佐貳の官を主り、も詩人・墨客を主る。丁は女兒・孫輩・使女と媒妁を主る。戊は侍妾と走るに善き健歩の人を主る。己は妻子・婢女・農人と士工を主る。庚は祖父・將帥と軍校を主る。辛は祖母・陶冶の匠人と尼姑を主る。壬は母親・牙行の客商・船夫・腳夫と接生の穩婆を主る。癸は姨母・參謀と博士の流を主る。
九星:蓬,須黑肥濁、勇猛沉滯。任,矮跎跛足、偽諉詐師巫。沖,五表清奇、善辨奇律。輔,清秀、歌訣、文雅、和順。英,棗面、青須、稀髮、麻班、脫穎。芮,黑矮肥胖、拘執忍耐。禽,端正、淑慎、忠良正直。柱,長大雄狼、剛暴險惡。心,闊面、重腮、大耳、果斷辨才。
さらに九星の主る所の形貌・性情を分つ。天蓬は鬚髮黑く體肥にして色濁り、性勇猛にして遲滯に失するを主る。天任は身矮く駝背・跛足にして、人と為りて虚僞・推諉にして、多くは巫祝・術士の流を主る。天冲は五官・儀表清奇にして、音律・法度を分辨するに善きを主る。天輔は容貌清秀にして、歌うに善く誦する能し、文雅・和順を主る。天英は面色棗の如く鬚色青を發し頭髮稀疏・面に麻點を帶び、才華は脱穎して出づるに易きを主る。天芮は膚黑く身矮く而も肥胖にして、性情拘執にして忍耐し得を主る。天禽は相貌端正にして、擧止淑慎、人と為りて忠良・正直を主る。天柱は身材高大・雄悍にして、性剛暴にして險惡を主る。天心は面闊く腮重く耳大にして、人と為りて果斷にして辯才あるを主る。
九宮:一,得令,才名雙美;失令,風流蕩子。二,得令,富厚;失令,奔馳。三,得令,聰明虛詐;失令,有始無終。四,得令,節申子辰,氣巳酉丑。五,節四維土,氣四庫土。六,節寅午戌,氣亥卯未。七,得令,威名服眾;失令,刑尅險惡。八,得時,有格;失令,執滯。九,得時,清秀文墨;失令,匠作詭謀。
さらに九宮の主る所の成就を分つ。一宮が令を得れば、才華と名望と兩全す。令を失えば、則ち是れ風流・浪蕩の子なり。二宮が令を得れば、家道富厚なり。令を失えば、則ち終身奔波す。三宮が令を得れば、聰明にして略に虚詐を帶ぶ。令を失えば、則ち始ありて終なし。四宮は節氣の申子辰と巳酉丑に應じ、五宮は四維の土と四庫の土に應じ、六宮は節氣の寅午戌と亥卯未に應じ、三宮は皆節氣に隨いて斷を取る。七宮が令を得れば、威名衆に服さん。令を失えば、則ち刑剋・險惡なり。八宮が時を得れば、人と為りて格局あり。令を失えば、則ち固執・遲滯なり。九宮が時を得れば、清秀にして文墨を擅とす。令を失えば、則ち淪落して工匠と為り、あるいは詭譎・多謀に流る。
門戶:榮貴責天門,富厚責地戶,門戶合陽宮、陽星、得令,軒昂進貴;合陰宮、陰星、失令,奸險小人。三甲:孟甲,多慷慨,開主武魁,合主瘦長或矮疲。仲甲,多瀟灑,開主飄蕩,合主刑害或僧道、藝術。季甲,多敦厚,開主刑沖,合主慳澀、孤獨。
門戶の法。榮顯・貴盛を看るは天門を取り、家道の富厚を看るは地戶を取る。門戶が陽宮・陽星に配して而も時令を得れば、人の氣宇軒昂にして步々に顯貴に進むを主る。陰宮・陰星に配して時令を失せば、則ち是れ奸險の小人なり。三甲の法。孟甲の人は多く慷慨にして、開に逢えば武科の魁首と為るを主り、闔に逢えば則ち身形瘦長あるいは矮小・疲弱す。仲甲の人は多く瀟灑にして、開に逢えば一生漂泊を主り、闔に逢えば刑害に遭い、あるいは僧道と技藝の人と為るを主る。季甲の人は多く敦厚にして、開に逢えば刑冲を犯すを主り、闔に逢えば則ち性情慳吝にして孤獨なり。
論干支:日干為身時為命,納音之中運氣定,身無傷尅是吉胎,納音生扶事業成,得化得時不刑傷,此君名望人欽敬,最怕身命值休囚,祖產於令都無剩,納音最慮身命墓,作事多歧壽恐竟。
干支を論ず。日干は自身を代表し、時干は命運を代表し、一生の運氣は則ち納音の中より判定す。自身が傷剋を受けざれば、便ち是れ好胎命なり。納音さらに來たりて生扶せば、事業成るべし。もし既に化神を得また時令を得、而も刑傷に遭わざれば、此人の名望は必ず衆人に敬重せらる。最も怕るるは自身と命と皆休囚に値するにあり、則ち祖上の留下したる産業も彼の手に到りて何ものも殘さざらん。納音の中最も自身と命との入墓を忌み、さようあらば一生事を為せば岔路百出して、壽數も恐らく長久し難し。
論值符:值符論人直使事,十干人物是性情,九宮起元論來歷,門戶開闔事業因,歲月日時行年命,宮分泊落細推尋,已過將來及時旺,子父財官逐類分,大凡值符怕空鄉,生平事業甚乖張,年命再值別格墓,只疑前程不久長,次及歲月日時干,不值刑格事多歡,其中有一失宮次,根苗花果分類看。
値符を論ず。「値符」は用いて人を論じ、「値使」は用いて事を論じ、十干の主る所の人物は則ちその性情を見る。九宮の起元は用いて出身・來歷を論じ、門戶の開と闔とは則ち事業の由來なり。太歲・月・日・時および行年・本命は、各々哪一宮に落つるかを皆細かに推尋すべし。已過の氣・將來の氣と當令の旺氣と、子孫・父母・妻財・官鬼に配上して、逐類に分別す。大凡そ値符は最も空亡の鄕に落つるを怕れ、さようあらば一生の事業十分に乖違す。年命さらに別格に値しあるいは入墓すれば、前程ただ長久なる能わざるを怕るのみ。次に太歲・月・日・時の四干を看るに、ただ刑格に逢わざれば、諸事多く歡喜あり。四者の中もし一個の宮次を失するあれば、就ち根・苗・花・果の次第に按じて年少・青壯・中年・晚景と分作して看るべし。
論值使:值使從來考作為,逢生乘旺始相宜,倘值刑害兼格墓,所謀未許逐心期,從旁檢點年命上,次及四干門所依,五凶三吉並空廢,休咎其間另有機。論十干:奇儀九處序六親,各從起宮辨來因,值符宮元時元旺,得符得使亨利貞。
値使を論ず。「値使」は歴來用いて人の作為を考察す、須く生扶に逢い旺相に乘じて乃ち相宜と算す。倘若刑に逢い害に逢い、また兼ねて格を成し墓に入れば、圖謀する所の事便ち稱心し難し。還た傍より年命の上の情形を檢點し、次に四干の各々哪一門に依託するかを看るべし。五凶門・三吉門および空亡に落ち廢地に居るは、その間の休咎別に尋ぬべき機竅あり。十干を論ず。三奇・六儀は九宮に散布し、各々次序に按じて六親を配定し、皆起宮の上より來由を辨明するを要す。もし値符の宮元と時元と俱に旺なりて、既に値符を得また値使を得れば、あれは便ち亨通・利貞の象なり。
論九星:九星自古別性情,各隨五行考羲經,孤虛旺相及年命,逐一參看自通靈。論九宮:九宮起元考繫派,會局得時多貴介,逐類用神察旁宮,作術興廢數內載。
九星を論ず。九星は自古用いて人の性情を分別し、各々所属の五行に依りて『易』理を考究す。さらに孤・虚・旺・相と本人の年命とを合して、逐一參看せば、自然に靈驗を推得し得。九宮を論ず。九宮の起元は用いて家世・源流を考察す、凡そ會して吉局を成しまた時令を得るは、多く顯貴の人を出す。さらに類別に按じて用神を取り、併せて傍宮の情形を察看せば、此人の作る所の術業の興と廢とは、皆この數中に載明せらる。
論門戶:須察奇儀分八卦,宮陷墓絕論親因,年命所欣三六會,算來人物自亨通。論三甲:三門四所合陽開,年命逢之顯者來,如若失令值陰合,作事多見巧中呆。
門戶を論ず。須く三奇・六儀の八卦に分属するを察看すべく、凡そ宮位の陷落し墓に臨み絕に臨むは、就ちこれに據りて六親の緣分の厚薄を推論す。年命の最も喜ぶは三合と六合の會聚にして、かくの如く推算せば、此人自然に一生亨通せん。三甲を論ず。三門と四戶と陽に合して開に値し、年命がこれに逢着せば、顯達の運便ち到らん。もし時令を失して陰に値しまた闔に値せば、則ち事を做す時は常に自ら聰明を作して反って呆拙と成る。
論吉凶:螣蛇含金憂口吻,忽然墜水生災非,太陰課體或承羞,六白臨西陰謀忌。勾陳卯位公事擾,到艮申庚門毀嗔,白虎驚柱銜刀可畏,朱雀杜景喧噪堪嫌,元武居干不能終勢,九地杜死沒齒無聞,九天開雲龍變化。
吉凶を論ず。「螣蛇」が金を帶ぶれば、口舌の憂を主る。もし忽然として水位に墜入せば、便ち災禍・是非を生ず。「太陰」は課體と為り、あるいは羞を蒙り辱を受くるを主る。六白の金が西方に臨めば、須く人の陰謀を施行するあるを忌むべし。「勾陳」が卯位に落つれば、公事の紛擾を主る。艮宮あるいは申・庚の位に到れば、門戶の毀損し家人の嗔怒するを主る。「白虎」が驚門と天柱に逢えば、刀を口に銜むが如く、甚だ畏る可し。「朱雀」が杜門・景門に逢えば、喧鬧・聒噪して人に厭わしむるを主る。「玄武」が乾宮に居れば、氣勢は持久すること能わず。「九地」が杜門・死門に逢えば、終身黙黙として聞えざるを主る。「九天」が開門に逢えば、則ち雲中の龍の如く、變化測る可からず。
甲乙春榮,丙丁夏盛,戊己四季,庚辛旺秋,壬癸喜冬,此皆發達超群之人。至若甲得己而中正可風,乙遇庚而剛柔相濟,丙合辛而施威,丁見壬而諂媚,戊癸剛決,無緣宵小。八宮互合靄靄吉人;各宮偏黨,硜硜鄙劣;合中帶刑,美不足凶,空吉寔樂有餘。
甲乙の人は春に榮え、丙丁の人は夏に盛んなり、戊己の人は四季の月に當旺し、庚辛の人は秋に旺なり、壬癸の人は冬に喜ぶ、凡そ時令に合するは、皆發達・超群の人なり。天干の相合に至りては、甲が己合を得れば、人と為りて中正にして風範と為すべし。乙が庚合に遇えば、剛柔相濟す。丙と辛と合せば、人に威を施し得。丁が壬合を見れば、則ち諂媚に流る。戊癸相合せば、性情剛決にして、宵小の輩と緣なし。八宮の彼此相合するは、是れ和氣・可親の吉人なり。各宮各に門戶を立て黨を結び偏私するは、則ち是れ固執・鄙陋の輩なり。相合の中また刑を帶ぶれば、美なりと雖もその凶を掩うに足らず。空に落ちて仍ほ吉、實に居りて樂を得るは、福分反って餘あり。
從其相生,避其相尅,年月日時參究,旬得龍返首而事業順美,鳥跌穴而聲名顯揚,得遁才堪權變,逢詐自能斡旋,得使急外有助,守門出入亨通,五假機緣邁眾,三勝膽畧過人,夭矯而作事虛驚,投江而文信遺失,伏干出遺財物,飛干恃強自傷,伏宮須防盜賊,飛宮事業消亡。大隔小隔,謀為不轉。刑格悖格,禍自內生。
總じて相生の勢に順い、相剋の處を避けて、年・月・日・時を通盤に參究すべし。本旬に「青龍返首」を得れば、事業順遂・美滿す。「飛鳥跌穴」を得れば、聲名顯揚す。遁格を得れば、才具は機に隨り變に應ずるに足らん。詐局に逢えば、自らその中より斡旋し得。「三奇得使」を得れば、危急の際外援の相助あり。「玉女守門」を得れば、出入亨通せざるなし。「五假」を得れば、機緣は常人に勝る。「三勝」を得れば、膽識・謀略は人に過ぎたり。「螣蛇夭矯」に逢えば、事を做す常に虚驚あり。「朱雀投江」に逢えば、文書・信件は遺失し易し。「伏干格」に逢えば、財を破り物を失うを主る。「飛干格」に逢えば、強を恃みて自ら傷くを主る。「伏宮格」に逢えば、須く盜賊を防ぐべし。「飛宮格」に逢えば、事業の消亡するを主る。「大隔」「小隔」に逢えば、謀る所の事遲遲として轉ぜず。「刑格」「悖格」に逢えば、禍患は家內より生出せん。
白入熒宜防外敵,熒入白仇敵自亡,龍逃防身災晦,虎狂恐物乖張,五不遇舉事蹭蹬,羅網張出入宜防。六儀擊刑,凶災各別。三奇入墓,圖謀不揚。反吟伏吟多啾唧,吉凶門迫果非祥,天馬吉門臨命上,策驥生方永無殃。
「白入熒」に逢えば、須く外來の仇敵を防ぐべし。「熒入白」に逢えば、仇敵は反って自ら敗亡せん。「青龍逃走」に逢えば、自身の災晦を防ぐを要す。「白虎猖狂」に逢えば、恐らく財物の失う有り諸事乖張せん。「五不遇時」に逢えば、事を擧ぐれば總じて順利ならず。天羅・地網張開せば、出入皆小心すべし。「六儀擊刑」に逢えば、各々各の凶災あり。三奇が入墓すれば、圖謀する所の事は張揚して起こらず。「返吟」「伏吟」に逢えば、瑣碎・煩擾斷えず。吉門・凶門の迫せらるるは、果然として皆好兆頭にあらず。もし「天馬」と吉門と本命の上に臨まば、則ち馬を策して生旺の方に奔るが如く、一生永く災殃なからん。
又訣:凡占造化,須看其本命行年屬何卦氣,當令失令,以斷其生平之吉凶。次及本日干支之納,正時干支之納,生旺尅制何如,以斷其目下事業興衰。值符起元何宮元,屬本宮何親,今行何卦,旺相生尅何如,其子入父垣,妾讓妻位,從中斟酌,自得消息。再詳值使,以定眼前之作為,會合年命以觀其變化之神妙。如父占子則看兒舍,夫占妻則論妻神,遂得所值之星,以察其心事、人品,更加詳於門戶開合,三甲陰陽,自當得其玄妙矣。
別に一訣あり。凡そ人の一生の造化を推すに、須くまず彼の本命と行年とが哪一卦の氣に属するか、是れ當令か失令かを看て、此に據りて生平の吉凶を判斷す。次に本日・干支の納音、正時・干支の納音を看て、彼此の間は是れ生か旺か、是れ剋か制かを、此に據りて眼下の事業の興衰を判斷す。さらに「値符」の哪一宮より起元するかを看て、本宮は哪一位の六親に属するか、如今どの卦に行き到り、旺相と生剋とは如何なるかを看る。譬えば子爻が父母の垣に入れば、妾位は妻位に讓る、中より細かに斟酌せば、自然にその消息を得ん。さらに「値使」を詳推して、以て眼前の作為を斷定し、年命に會合せば、就中その變化の神妙を看出し得。譬えば父が兒を占えば便ち子孫の位を看、夫が妻を占えば便ち妻神を論じ、得たる所値の星を取れば、就ち此人の心事と人品とを察知し得。もしさらに門戶の開闔・三甲の陰陽の上に意を加えて詳審せば、自然にその玄妙を得べし。
