大金剛神値日百忌詩訣
作盤ガイド: 奇門遁甲作盤
奎婁角亢鬼牛星,出軍定是不還程,若還遠行逢盜賊,經求財利百無成,登船定是遭沉溺,買賣交關不稱情,穿井用工難見水,拜職為官剝重名,婚姻乃主刑損害,出喪撞著損生靈,欲識星辰吉凶處,出在天符秘密經。
奎・婁・角・亢・鬼・牛・星の七宿が日に値するは、すなわち「大金剛神」の当値の時。この時出兵すれば必ず往って回らず、もし遠行に往かば路上に盗賊に遇い、経営・謀求・財利は百事成らず、船に登れば必ず沈溺の禍に遭い、売買・交易は心に称わず、水井を開鑿すれば人工を費尽しても水出難く、官職を拝受すれば反って原有の名位を剥損し、婚事を弁ずれば刑剋・損害を主り、出殯・送喪これに撞当すれば、なお人命を損傷せん。これらの星辰の吉凶の来歴を知らんと欲せば、みな《天符秘密経》に出づ。
易数総断
玉冊天元誠至理,分丁役甲洛書數;陰陽變化互逆順,參伍錯綜並九坵;遁曰三才天地人,龍虎風雲及鬼神;生土生中附神位,八卦推行列八門;一中造化露天機,上可凌虛升步飛;中可測推謹趨避,藏神合朔卜時期;出行造葬為百利,今古幾時能盡知;一千八百軒轅制,子房十八局法邃;智慧通神能達微,四十八格難推致;予今復古演成書,易數通微可精義;中人不知能推詳,跬步登階天衢長;沖輔禽任心最吉,三奇加互發禎祥;值符值使嫌沖擊,開休生門為上吉;大概要察候與節,奇門造葬合龍穴,開基斬草及行商,動用作為占方向,勿度勿疑勿反顧,至誠感應福無強。
《玉冊》に載する天元の理は確かに至理にして、六丁を分派し六甲を役使し、《洛書》の数に本づく。陰陽変化・交互・逆順、参伍・錯綜して九宫に合す。所謂遁甲は三才・天地人を含み、また龍・虎・風・雲および鬼神の諸遁あり。土は中央に生じて神位を附し、八卦は推衍して八門を排列す。この一門の学問の中に造化の天機を蔵す。上は凌虚・飛升すべく、中は吉凶を推測し・謹慎して趨避し、また神を蔵し朔に合わせ・時期を卜定すべし。出行・營造・安葬に用うれば皆な百利あり、古往今来幾人か能くこれを窮めんや。伝えて曰く、軒轅黄帝は千八百局を制し、張子房は十八局に精簡し、法度は深邃なり。智慧の神に通ずる者のみ能くその中の微妙に通達し、四十八格はさらに尽く推し難し。我今に古法を復求してこの書を演成し、易数を以て微義に通達せば、その理を精研すべし。中等の資質の者はその中の詳細を知らずと雖も、ただ一歩ずつ階に循って上らば、通天の路は自ずから長遠なり。九星中は天冲・天輔・天禽・天任を以て最吉と為し、三奇交互に加臨すれば禎祥を発す。値符・値使は最も冲击せられるを忌み、八門中は開・休・生の三門を以て上吉と為す。大体はなお節候を察看し、奇門を以て營造・安葬するに龍穴に合せよ。基を開き土を動かし・草を斬り土を破りおよび行商、およそ動作あらば皆な方向を占定せよ。猶疑・揣度するなかれ、遅疑・反顧するなかれ。至誠にして則ち感応あり、福気無窮なり。
三奇得使誠堪用,六甲遇之非小補;乙歸犬馬丙鼠猴,六丁玉女騎龍虎。又有三奇游六儀,號為玉女守門時,甲子己卯並庚午,丙午丁酉乙卯期,利作陰私和合事,宮庭宴樂亦堪為。三奇入墓總非宜,作事此時防後危;五不遇時尤可嗔,號為日月損明辰,時干來尅日干位,百事皆凶莫輕試。
「三奇得使」は確かに用い可し。六甲これに遇えば決して小補にあらず。乙奇は甲戌(犬)・甲午(馬)の二宮に帰し、丙奇は甲子(鼠)・甲申(猴)の二宮に帰し、六丁・玉女は則ち甲辰(龍)・甲寅(虎)の二宮に騎る。別に三奇の六儀の上に游行するあり、「玉女守門」の時と号して、具体的には甲子・己卯・庚午・丙午・丁酉・乙卯のこの幾つの時辰にして、陰私・和合の事を弁理するに利し、宮廷の宴楽もまた挙行すべし。三奇もし墓地に落ち入らば帰するに総じて宜しからず、この時事を弁ずるに後患を提防せよ。「五不遇時」は尤も恨むべし、日月の光明を損傷する辰と称せられ、すなわち時干の前来して日干を剋制するは、この時百事皆凶、軽々しく試み可ならず。
逆順直符統七神,地宜伏匿天揚兵,太陰六合可迴避,蛇遠勾連田土爭,白虎西方凶神殺,玄武盜賊防征途,難籌天乙六戊閉。急從神兮緩從門,天三門兮地四戶,問君此法居何處,太沖小吉與從魁,此是天門私出路;地戶除危定與開,作為動用從茲去;太陰六合太常君,元是地私三吉門;若得奇門相照應,出門舉事總欣欣。太沖天馬真為貴,有難從斯宜躲避,若然乘取天馬行,虎豹交馳終不遇。
値符は八神を統領して逆順の別あり。九地は潜伏・隠匿に宜しく、九天は兵を揚げ武を耀かすに宜しく、太陰・六合は用いて回避すべく、螣蛇は遠離すべし。それは牽連・糾纏・田土・争訟を主る。白虎は西方に属し、凶神にして殺伐を主る。玄武は盗賊を主り、行軍の途中は必ず防ぐべし。もし謀劃艱難ならば、天乙と「六戊閉」の法を用いべし。事急なれば八神を取り、事緩なれば八門を取る。所謂「天三門」「地四戸」は何の処に在るや。太冲・小吉・従魁の三処は、すなわち天門の隠秘の出路。除・危・定・開の四位は便ち地戸にして、およそ動作あらば皆なここより出ず。太陰・六合・太常の三神は、もとより地私の三吉門なり。もし再び奇と門とが彼此照応するを得ば、出門して事を弁ずるに総じて欣然として順遂なり。太冲と天馬のこの両処は最も貴重にして、危難に遇うあらば宜しくこの処より躲避すべし。もし天馬の方に乗りて行かば、縦り虎豹の奔馳・交錯するも、終に遇わざらん。
最吉奇門如太陰,三般難得總照臨,宮方得合亦為美,舉措行藏必遂心。六丙生門如六戊,此為天遁自分明;開門六乙加六己,地遁如斯而已矣;休門六丁合太陰,欲識人遁無過此;三遁須知百事宜,藏修隱影尤為美。
最吉は奇・門と太陰の三者斉備するに若くはなく、これら三様は同時に照臨し難し。もし宮位・方向また相合せば、則ちいよいよ美なり。一挙一動・出処・進退、必ず心に称わん。六丙と生門とに再加えて六戊、これすなわち「天遁」にして界限分明なり。開門と六乙とが六己に加臨すれば、「地遁」これに過ぎず。休門と六丁とが太陰に相合すれば、「人遁」を認識せんには、これより准なるはなし。要するにこの三遁は百事いずれも宜しく、殊に身を蔵め修煉し・形跡を隠匿するに適することを知るべし。
乙辛為龍休坎羽,龍遁之名居水委;辛乙為虎生門遇,虎遁居山在長棲;六乙加辛休門合,水氣生風風遁威;六乙加辛生更合,艮源坤土龍遁飛;生臨丙月九天上,神遁斯為福世熙;六乙若然加九地,斯為鬼遁達幽機;
乙と辛と相配し休門の坎宮に落つるは羽音に属し、これを龍と為す。「龍遁」の名は水の委聚の処より取る。辛と乙と相配して生門に遇うは、これを虎と為す。「虎遁」は山中に居り、長く栖止すべし。六乙が六辛に加わりまた休門と相合すれば、水気風を生じ、これ「風遁」の威なり。六乙が六辛に加わりて生門と相合すれば、艮は山の源・坤は土の母にして、則ち「龍遁」の飛騰なり。生門が丙奇・月精に臨みて九天の上に在れば、便ち「神遁」にして、世道の福沢をして昌隆ならしむべし。六乙もし九地に加臨せば、あれすなわち「鬼遁」にして、幽冥の機に通達すべし。
刑擊六儀何太凶,值符刑處與時同,子卯戌未申嫌虎,辰午自刑巳午宮;時日門星有伏吟,休加休上蓬加蓬,惟當守己財貨斂,妄動輕謀有侵害;就中返吟子加午,尤嫌門符相對伍,偏宜散侐發倉廩,動眾興工凶必阻,奇門吉宿若加臨,可免災刑福無補;宮尅門害為財多,門制宮分宮鬼迫,吉門逼迫宜疾成,凶門過迫凶莫測;
「六儀撃刑」はなにゆえぞかくのごとき凶なる。値符の刑を受くる処が時辰と同じなればなり。子は卯を刑し、戌は未を刑し、申と寅(虎)は相刑し、辰・午は則ち自刑にして、巳・午の宮もその中に在り。もし時・日・門・星いずれも「伏吟」を現すが如きは、たとえば休門の休門の上に加わる・天蓬の天蓬の上に加わるが如き、則ちただ本分を守り財貨を収斂すべく、妄動・軽謀すれば必ず侵害を受く。その中「返吟」は子の午に加わるの類にして、尤も門と値符とが正しく相対して伍を成すを忌む。この種の時はかえって財を散じ衆を済い・倉を開き粮を放つに宜しく、もし師を興し衆を動かし・土木を大いに興さば必ず阻撓を受くん。仮使奇門・吉宿の加臨あらば、災禍・刑傷を免る可しと雖も、しかも福を増すなし。宮が門を剋して害を為すは、財の耗すこと多きを主り、門が宮を制すれば則ち宮鬼の相迫るを分かち出す。吉門迫せられれば、事成ると雖も速辦を須い、凶門过分に迫せられれば、凶険測度し難し。
丙為悖逆庚為格,格則不通悖亂逆;丙加日干及值符,忤逆紀綱應不飭;庚加本歲月日時,俱名乾格生災隙;六丙加寅熒入白,寇即欲去勢可獲;六庚加丙白入熒,賊信方來勢莫測;庚加值符天乙伏,值符加庚天乙飛,加一宮兮戰在野,刑一宮兮防國持;庚加癸兮防國持,癸加庚兮為大格,加壬之時小格用;加己為刑道路格,日干加庚飛干推。
丙は「悖逆」を主り、庚は「格」を主る。格に逢えば則ち道路通ぜず、悖に逢えば則ち綱紀乱逆す。丙が日干に加わりあるいは値符に加わるは、すなわち綱紀に忤逆し、政令整粛し能わず。庚が本年・本月・本日・本時の上に加わるは、皆な「干格」と叫し、災禍の縫隙を生ず。六丙が寅(火に属す)に加わるは「熒惑入太白」にして、敵寇まさに退かんとするを主り、その勢い擒獲すべし。六庚が丙に加わるは「太白入熒惑」にして、敵軍の消息ようやく到りて来勢測度し難きを主る。庚が値符に加わるを「天乙伏宮」と叫び、値符が庚に加わるを「天乙飛宮」と叫ぶ。同一宮に加わるは野戦の象にして、刑の同一宮に在るは必ず国事の艱危を防ぐべし。庚の癸に加わるもまた国事の艱危を防ぐべく、癸の庚に加わるは則ち「大格」。壬に加わる時は「小格」を用い、己に加わるは「刑格」にしてまた道路格と叫び、日干の庚に加わるは則ち「飛干格」に按じて推断す。
更有一般時格者,六庚慎勿加三奇,此時若動出行去,匹馬隻輪無返期。六癸加丁蛇妖矯,憂惶心事何時了,六癸加丁雀投江,奸頑訟罣入公堂。六辛加乙虎猖狂,恐懼身親有損傷,六乙加辛龍逃走,驚惶凜散財存否。龍回首兮甲加丙,津悅意應無朽,丙加甲兮鳥跌穴,百為舉動成功烈。
また一種の「時格」あり。六庚は切に三奇に加臨すべからず。この種の時辰に動身・出行せば、便ち一匹の馬・一隻の車輪も回り来たらず。六癸が丁に加わるは「螣蛇妖矯」にして、憂愁・惶恐の心事いつか了るを知らず。六癸が丁に加わるはまた「朱雀投江」と作し、奸頑の徒は訟事に牽連し公堂に鬧ぐ(この二句は底本に重出し、一句は「丁の癸に加わる」の誤りなるべし)。六辛が乙に加わるは「白虎猖狂」にして、人をして恐懼せしめ、自身・親人に損傷あらん。六乙が辛に加わるは「青龍逃走」にして、驚惶・凜懼し財物離散し、保存し得るや否やも言い難し。「青龍回首」は甲の丙に加わるにして、心中喜悦・感応無窮(この句底本に闕文あり)。「飛鳥跌穴」は丙の甲に加わるにして、百般の挙動みな功業を成就すべし。
天盤動用占為客,地盤安靜占主穴;細看星宮奇門知,察其刑尅吉凶決;分其日月旺休方,更辨其方雲氣色;假如天蓬加九宮,旺相之月在秋冬;喜逢癸壬亥子日,北方黑氣客有功;若還天英加一地,冬時北方主反利;奇門星位仿此推,人在時方分仔細。自寅至午五陽時,甲乙丙丁戊合宜,先與出行為客勝,利造姻宮並移徙;自未至亥時五陰,己庚辛壬癸干尋,利主集謀修備用,尤宜禱造與逃離。
天盤は動を主り、占問の時は客方を代表す。地盤は安静にして、占問の時は主方と墳穴を代表す。細かに星・宮・奇・門を看れば便ち知るべく、再びその間の刑剋を察すれば、吉凶便ち決断し得。なお日月・旺衰の方位を分辨し、さらに該方の雲気の顔色を辨明すべし。たとえば天蓬の九宫に加臨する、旺相の月は秋冬に在り、最も癸・壬・亥・子等の日に逢うを喜び、北方に黒色の雲気現ずれば、則ち客方功あらん。もし天英の一宮・坎地に加臨するが如きは、冬季の時、北方は反って主方に利あり。その余の奇門と星位は皆なこれに照らして推算し、人のいかなる時辰・いかなる方位に処るかは、必ず仔細に分辨すべし。寅時より午時に至るは五つの陽時にして、甲・乙・丙・丁・戊の五干に配して最も相宜しく、先に動き出行すれば則ち客方勝を取り、婚事を弁じ遷移するに利あり。未時より亥時に至るは五つの陰時にして、己・庚・辛・壬・癸の五干に配し、主方の衆を聚め謀劃し・備え用の物を整修するに利し、尤も祈祷・營造と逃遁・離去に宜しい。
十干六甲為宗主,上下交承開闔分,陽星加一宮開吉,陰星一宮闔事凶,甲孟宜貞仲宜守,宮方加季吉序興,作為進往憑天局,基穴陰謀靜地乘,若見三奇在五陽,偏宜為客自高強,三奇若遇五陰上,利宜為主志倘徉,三奇積蘊妙難言,陰逆後占陽順前,每時須別初中末,總把值符分後先,乙德往來恍似神,行逢酒饌市財陳,入宮移娶皆宜客,卻忌鞭刑與怒嗔,丙子月奇天威吒,火氣銷金兵不起,市賈入官行遇仙,聽無憂兮聞有喜,六丁玉女太陰精,出入幽冥老不刑,謁請入官商娶吉,半為憂喜利私營,六戊三門凶不起,來龍萬里誰呵止,大馬不鳴行客隨,市賈得財驚走否,己為六合利機謀,隱匿如神天莫指,出入官行利百為,驚逃凶去小人利,六庚加時絕五本,強出遭凌入天獄,市賈道亡物有傷,百宜固守斯為福,六辛出遇死尸陳,強出天庭罪縛身,問疾官商婚娶忌,自新利決罪刑人,壬是天牢強出焦,邀遮卻利亡與逃,病人進退存餘喘,官吏仇稽百事騷,癸藏出入百憂煎,利病逃亡與覓仙,遁跡隱形人莫曉,病加沉重日纏綿。
十干と六甲は全局の宗主にして、上下相承して開と闔とを分かち出す。陽星の一宮に加臨するは開にして吉を主り、陰星の一宮に落つるは闔にして凶を主る。甲の四孟に落つるは正を守るに宜しく、四仲に落つるは固守に宜しく、宮位・方向の四季に落つるは則ち吉慶次第に興起す。作為あり・往く所有りは天盤の局に憑り、基址・墓穴を營造し・暗中に謀議するは則ち地盤の静に乗ずべし。もし三奇の五陽時に落つるは、偏ねて客を為すに宜しく、自ずから強勢を占拠す。三奇もし五陰時に遇えば、則ち主を為すに利あり、従容として自ずから得たり。三奇の蘊含する妙処は尽く言い難し。陰遁は逆行して占は後に在り、陽遁は順行して占は前に在る。それぞれの時辰はなお初・中・末の三段を分かちて、総じて皆な値符を用いて先後を分かち出す。以下再び十干の宜忌を分説す。乙奇の徳は往来神の如く、出行すれば酒食に遇上し、市上に銭財陈列す。宮に入り官と為り・遷居・嫁娶は皆な客を作すに宜しく、ただし鞭撻・刑罰と発怒・動気を忌む。丙は月奇にして、天威の震怒の如く、火気は金鉄を銷熔し、兵事起こらず。経商・入官・出行は皆な神仙に遇うが如く、聴聞の間は憂愁なくただ喜讯のみあり。六丁は玉女・太陰の精にして、幽冥の境に出入し年老いても刑傷を受けず、謁見・請托・入仕・為官・経商・娶妻は皆な吉にして、憂喜各半にして私下の経営に利あり。六戊は三吉門に配すれば凶事起こらず、来龍縦り万里あるも人の阻攔する能わず。大馬嘶かずして行客相随い、経商すれば財を得、驚擾・奔走の事は自ずから消解す。六己は六合を為し、機密の謀劃に利し、行跡を隠匿すること神の如く、上天すら指認し出さず。出入・做官・行走、百事皆な利あり、驚懼・逃亡の類の凶事は離去し、下位に処る者に利あり。六庚が時干に加臨すれば、五行の根本を断絶し、勉強して出行せば欺凌に遭い身は天獄に陥らん。経商すれば半路に損失し貨物傷を受け、この時百事皆な固守に宜しく、固守するのみ福なり。六辛は出行すれば陳尸に遇上し、勉強して出去せば天庭に触犯し身は罪責に捆縛せられん。問病・見官・経商・婚娶は皆な忌避すべく、ただ改過・自新・罪囚の判決の類の事のみ利あり。六壬は天牢にして、勉強して出行せば必ず焦頭爛額を致さん。攔截・堵截するは反って利あり、また亡命・逃遁に利あり。病人は病情反復し、ただ残喘のみ余らん。官吏は怨を結び稽留し、百事騒擾す。六癸は潜蔵を主り、出入の際は百般の憂愁・煎熬のみ。ただ治病・逃亡と訪仙・求道に利あるのみ。跡を遁え形を隠して人の知るなし。もし病あらば、則ち病情加重し日に纏綿せん。
九星吉凶詩訣
天蓬主事異秋冬,用訟安邊春夏功,嫁娶俱亡移徙火,入官險道門逢凶,賈商埋葬居行否,相會奇門畧少過。天任之宿屬星儀,百事求謀利四時,造葬入官並請謁,行商娶祀吉遷移,主邊更喜氣神旺,來發機緣客已危。天沖報怨趁春溫,萬里威風膽氣雄,不利秋冬春夏勝,賈商行徙入官迍,造葬修方娶產難,須知萬物來逢春。
天蓬星の主る事は、秋冬と春夏と各々同じからず。訴訟・辺疆の安定に用いるは、春夏に到って初めて功効を見る。嫁娶これに遇えば則ち双方俱に損なわれ、遷徙これに遇えば則ち火患あり。入仕・為官は険道を行走するが如く、門に逢うもまた凶多し。経商・埋葬・居家・出行は皆な宜しからず。ただ奇門と相会するのみ、過失ようやく些か軽減す。天任のこの一宿は吉星の儀に属し、百事の求謀、四季皆な利あり。營造・安葬・入仕・為官・謁見・請托、および行商・娶妻・祭祀・遷移は皆な吉なり。それは辺境の一方を守るを主り、さらに気旺・神強を喜ぶ。客方来たりて機縁を発動すれば、反って已に危境に陥らん。天冲星は報仇・雪怨に宜しく、春天の温暖の時に趁えば、威風万里を行くべく胆気豪雄なり。それは秋冬に利あらずして春夏に勝を取り、経商・出行・遷徙・入仕・為官は皆な困頓せん。營造・安葬・修方・娶妻は則ち難産・受阻の虞あり。総じてその力量は万物の春に逢うの際に応ずるを知るべし。
天輔修身利造營,徵贏春夏地開平,罪刑此出逢天赦,遠出居官功亦成,嫁娶多兒增利市,謁求移徙卻無情。天英之宿是天衢,遠行飲宴樂愉愉,出入葬埋宜嫁娶,徙宮築室祀商違,主令慎勿輕加客,彼若未攻自取危。芮星授道結交宜,作事征行不必為,盜賊憂驚傷小口,災刑囚事被官羈,大凶春夏秋冬吉,縱得奇門福亦虧。
天輔星は修身と營造に利し、出征・取勝は春夏に宜しく、土地の開墾・平整もまた相宜し。罪刑を身負う者この時出行せば、天赦に遇上せん。遠行・外出・居官・任職もまた功業を成就し得、嫁娶すれば則ち子孫多く売買利を増す。ただ謁見・請求と遷徙に用いるは、則ち情分を講ずるなし。天英のこの一宿は通天の大道にして、遠行・飲宴皆な歓愉なり。出入・埋葬・嫁娶もまた宜しく、ただ遷宮・築室・祭祀・経商のみこれと相違す。主方の号令は切に軽々しく客方に施加すべからず。相手方もし尚未だ攻め来たらずして自己先に動かば、すなわち自ら危険を取るなり。天芮星は道を伝え業を授け・朋友を結交するに宜しく、事を弁じ征戦・出行するは必ず為すに及ばず。それは盗賊・憂驚・家中の小口を傷るを主り、また災禍・刑罰・牢獄の事・官府に羈押せらるるを主る。春夏は大凶にして秋冬は稍や吉なり。縦り奇門の相助を得とも、福分終に亏けたらん。
天禽中主四時通,硬沖堅大有奇功,宜用智謀機活伏,祭神感應上官亨,賈商嫁娶行修造,奇門加到盡亨通。天柱山方修造良,祀神嫁娶亦生光,藏形謹守斯為美,移徙征行卻受殃,營謀不善如輕動,妄行相交主中傷。心宿星機神道輝,求仙合藥百為宜,入官嫁娶及移徙,造葬征行祭祀時,泰在秋冬春夏日,利加君子小人危。
天禽星は中央に居り、四時皆な通ず。用いて堅固なる大敵を強攻すれば奇功を建つべし。智謀を運用し・霊活に埋伏を設くるに宜しく、神を祭れば則ち感応あり、任に上就き官を為すも亨通す。経商・嫁娶・出行・修造は皆な行くべし。もし再び奇門の加臨あらば、則ち亨通せざるなし。天柱星の所在の山向に修造するは良を為し、神を祭り・嫁娶するもまた光彩を生ずべし。形跡を隠蔵し・謹慎して自守するは則ちそれが最好の用法なり。もし遷徙・征戦・出行に用いなば、反って殃を受けん。経営・謀劃善くせずして軽挙・妄動し、あるいは胡乱に人と結交せば、皆な中傷を招致せん。天心のこの一宿は星機と神道の光輝を蔵し、仙を求め道を訪い・薬を配し剤を合せ、百事皆な宜し。入仕・為官・嫁娶・遷徙、および營造・安葬・征戦・出行・祭祀、皆なこの時を用いべし。それは秋冬に安泰にして、春夏の日もまた可なり。君子に利ありて、小人これを用いれば則ち危し。
八門吉凶詩訣
休門一一(原文九九)氣盈室,富貴子孫田土吉,祭祀修營入宅基,赴官遷徙事周悉,產招逃絕入興隆,北旺冬時數六一,南北婚姻有遠親,送來六畜增官秩。生門八八氣盈星,凶煞皆降尊土精,因待女財人寄物,從茲致富子孫興,三年定有貴兒產,出入外州泉貨盈,嫁娶種萌竝造作,消災發福有奇靈。
休門は一宮の数に属し(底本もと「九九」と作る、当に「一一」の誤りなるべし)、その気は充盈して室に満ち、富貴・子孫の昌盛・田土の吉利を主る。祭祀・修造・營建・宅基への遷入・任に赴き官を為し・遷徙、事事周全なり。逃亡・絶戸の産業を招納すれば則ち家道隆興す。それは北方に旺え冬季に旺え、その数は六と一。南北婚姻を結べば遠方の親戚を牽出し、また人の六畜を送るあり、官秩もこれに随って増高す。生門は八宮の数に属し、その気は充盈して星の如く、一切の凶煞みなその秉ける土精の下に降伏す。女子の接待により財を得、あるいは人の財物を寄存し、これより致富して子孫興旺す。三年の内必ず貴子を生ず。出入して外州に経商すれば則ち銭貨充盈す。嫁娶・播種・營造、样样皆な好く、災を消し福を発するに奇異の霊験あり。
傷門氣短數三三,寅卯旺方音角間,漁獵捕徵搜索債,更宜賭博追亡還,官司口舌重喪至,六畜邅瘟火盜艱,夫婦血光災眼症,三旬產厄禍力殘,刑名死以兼瘋疾,蛇虎傷人居不安。杜門四四星凶惡,木性時方寅卯泊,閉堤絕水事封培,追邪伐盜竝勾捉,出亡逃難斷欲宜,隱伏邀遮俱可托,去佞遠藏埋閉藏,克絕陰私能久約,用動似防盜賊侵,官刑財散瘟疫傷,蛇傷雷打疥瘡濃,焚廩人亡家退落。
傷門は気短促にして、三宮の数に属し、寅・卯の方に旺え、音は角に属す。それは漁猟・捕捉・征討・搜捕・索債に宜しく、さらに賭博と逃亡の人の追討に宜し。ただしまた官司・口舌・重喪の接続して至るを主り、六畜は瘟に遭い・火災・盗賊患と為り、夫婦は血光を見・眼疾を患い、三十日の内に産厄の禍ありて元気残損し、また刑名の禍・死亡兼ねて瘋疾を加え・蛇虎の人を傷り・居処の安からざるを主る。杜門は四宮の数に属し、星性は凶悪にして、五行は木に属し、時と方と皆な寅・卯に停泊す。それは堤壩の堵閉・水源の断絶・封土・培基に宜しく、また邪祟の追捕・盗匪の討伐・勾拿・緝捕に宜しく、出走・逃亡・避難・躲蔵は最も相宜し。隠伏・埋伏・攔截・阻遮は皆な托し可く、奸佞の斥退・遠遁・深蔵・物の埋蔵・閉蔵、および陰私の断絶・長く約束を守るも、また用いべし。ただし妄動すれば、則ち盗賊の侵擾を防ぐべく、また官刑・破財・瘟疫の傷、および蛇咬・雷撃・疥瘡の潰爛・糸倉の失火・人口の死亡・家道の衰落の禍あらん。
景門九九(原文七七)紫氣盈,巳午旺南寅戌結,遣使上書能解危,求謀修造訪尋謁,葬埋嫁娶吉中斗,給賞吏人如手捉,獻策求名墀陛親,舉科文士藻文潔。死門二二凶星逆,戊己坤艮方位即,穿獵漁網刑戳宜,送喪吊死葬埋益,修營妨長及平房,忤逆重喪亡產憾,所求不利不宜行,動見敗亡官落職。
景門は九宫の数に属し(底本もと「七七」と作る、当に「九九」の誤りなるべし)、紫気充盈し、南方巳・午に旺え、寅・戌と相結んで火局を成す。それは使者の派遣・上書・言事に宜しく、危難を解除し得。求謀・修造・訪求・謁見は皆な用いべく、埋葬・嫁娶は吉利の中また些か争鬥の意を帯び、吏員に賞賜すれば則ち囊中の物を探るが如し。策を献じ名を求めれば朝堂に親近すべく、科挙に参加する文士は文采清潔にして出衆す。死門は二宮の数に属し、凶星・逆気にして、方位は戊・己の属する坤・艮の両宮に在り。それは洞を打ち猟を捕らえ・網を張り魚を捕り・刑を行い殺戮するに宜しく、喪を送り唁を弔い・死者を埋葬するもまた益あり。もし修造・營建に用いなば、則ち家中の長輩と平房を妨害し、また忤逆・不孝・重喪の接続・産業の喪失して憾を抱くを主る。およそ求む所有らば皆な利なく、施行に宜しからず。一動すれば則ち敗亡を見、官を為す者は免職せられん。
驚門無化氣為逆,旺在庚辛申酉地,羅網張疑立獄訟,攻門刑擊一齊到,逃亡掩捕得功能,市賈營修皆可忌,致訟虛驚疾疫興,敗囚軍賊牛羊斃。開門六六氣營奇,謁貴求謀利有為,立宅扦修官職進,外來財帛馬牛肥,蜂蜜窖冶橫財發,富盛子孫名利齊,金上庚辛秋月旺,奴田畜產賈商宜。
驚門は化気なく、その気は逆を為し、庚・辛と申・酉の地に旺えり。それは羅網を張開し・疑を設け局を布き・獄訟を興起するを主る。門を攻め刑撃の禍は一斉に到来す。逃亡の追捕・掩襲・緝拿に用いれば則ち功を建つべし。経商・營造・修繕に至っては、皆な忌諱の列に在り。それはまた訴訟の招致・虚驚一場・疾病・瘟疫の興起・兵敗・被囚・軍中の生賊・牛羊の死亡を主る。開門は六宮の数に属し、その気は経営に善くして奇特なり。貴人の謁見・求謀・辦事に宜しく、およそ作為あらば皆な利あり。宅第を營立し・穴を扦し修造すれば則ち官職晋升す。外面より来たる銭財は源々として絶えず、馬牛肥壯す。蜂を養い蜜を取り・窖を開き冶煉すれば横財を発すべし。家道富盛にして、子孫名利双全す。それ五行は金に属し、庚・辛に配して秋月に旺えり。奴僕・田産・畜牧・経商の各事は皆な相宜し。
日家奇門九星
更有太乙九星位,冬至艮宮夏坤地,命起甲子順逆行,本日住宮太乙立。太乙求財萬事通,攝提門打鬧叢中,軒轅出入多驚恐,招搖到處血光紅,天符打圍射獵吉,青龍覓利喜重重,咸池所至主官事,太陰服處暗財豐,天乙貴人宜酒食,九星應驗最靈通,天之最貴亭亭星,最宜背主擊向沖,兼及亭亭月將加,時神后是亭亭也,生神背向一般窮,天之好神白奸位,格在寅申合巳亥(由亭亭而及白奸)。月將加時求孟神,亥寅巳申合孟異,旬裡孤皆壬癸方,所對之方是虛位,背孤擊虛虛用奸,女流可當百夫氣(由白奸而論孤虛)。
別に太乙九星の定位あり。冬至は艮宮より起こり、夏至は坤地より起こり、皆な甲子日より算を起こし、陽順・陰逆に按じて行き、当日の停まる宮がすなわち太乙の立つる処なり。九星の断語は:太乙星は財を求むれば万事亨通し、摂提星は門前の打鬥・喧鬧の叢生を主り、軒轅星は出入に惊恐多きを主り、招摇星の至る処は血光を見、天符星は囲猟・射箭に宜しく吉、青龍星は利を求むれば喜事重々、咸池星の至るは官司を主り、太陰星の潜伏の処は暗財豊厚、天乙貴人は酒食・宴飲に宜しい。九星の応験は最も霊通なり。上天の最も尊貴なるは亭亭星にして、最もそれに背いてその对冲の方を撃つに宜し。亭亭は月将を時に加えて以て求め、時を加えた後、神后の落つる処がすなわち亭亭なり。生神の背向の用法はこれと相仿し。上天の別の一位の好き神は白奸の位にして、それ寅・申に格て巳・亥に合す(これは亭亭より講じて白奸に及ぶ)。月将を時に加えて以て四孟の神を求むるに、亥・寅・巳・申は四孟と相合して各々分別あり。一旬の中の孤位は皆な壬・癸の方に在り、それと正对する方位がすなわち虚位なり。孤位に背き、虚位を撃ち、虚位を取るにまた白奸を借用す。かくの如くすれば則ち一介の女流も以て百人の勇に抵当し得べし(これは白奸より講じて孤虚に及ぶ)。
巻二十三
十方星將生尅を論ず
天元即是人時元,十二方位人坐邊,月將尋時依次定,貴人須審日干傳。天元君父夫主師,尊先長上首高皮,貴神官祿心家主,群吏外財胸乳臍。月將親戚弟兄輩,內財妻子腹腰腓,下方卑幼臣民妾,孫足家中物些微。干尅方為妻妾動,官財損折下卑疲,外邊取索多唇舌,人在家中防不怡。
所謂「天元」とは、すなわち人の事を用うる時元なり。十二方位環列して人は一辺に坐す。月將は須らく用うる所の時辰に依りて依次排定し、貴人は須らく日干を審察して推伝すべし。天元の主る所は君王・父・夫・主人・師長にして、尊者の先に在り・長者の上に在るを代表し、人身に於ては頭首と皮膚に応ず。貴神の主る所は官禄と一家の主にして、また衆吏と外来の財を代表し、人身に於ては胸・乳・臍に応ず。月將の主る所は親戚と兄弟輩にして、家内の財と妻子を代表し、人身に於ては腹・腰・小腿に応ず。下方の主る所は卑幼・臣民・妾侍にして、子孫と家中の零碎の物を代表し、人身に於ては足に応ず。もし日干が方を剋すれば、妻妾に動あり・官職・銭財損なわれ・下人・卑幼疲困を主り、外より来たりて索取する人多く口舌を生じ、人家中に在りても不快を提防すべし。
干尅神為官祿動,官財兩得非常宜,外人取索多謀害,市不利官散不遲。干尅將為財內動,求財多得妻多病,又知屋宇柱樑權,將本求財多利進。干生神位親來訪,又有外人送物廣,物色官府所用之,借來借去數中仿。干生月將內財興,人送物來依類分,內外弟兄和氣合,須知慈父愛兒孫。
日干が貴神を剋するは、官禄の発動を主り、官位と財帛の両様皆な得、非常に適宜なり。ただし外人の前来して索取するは多く謀害の心を懐き、市面利なく、官事速やかに消散す。日干が月將を剋するは、家内の財の発動を主り、財を求むれば多く手に入り得、ただ妻子多病なり。また屋宇・柱梁の権を掌握し、本銭に憑りて財を求むれば多く利の進むべきを主る。日干が貴神の位を生ずるは、親友の来訪あるを主り、また外人の物品を送り来ること多く、これらの物色は多く官府の用うる所の物にして、借り借りせられ、数目大略この如し。日干が月將を生ずるは、家内の財源の興旺を主り、人の物を送り来るあり、類に依りて分派すべし。内外の兄弟和気融洽し、また慈父の児孫を疼愛する情分を体会すべし。
干生方位澤恩該,蔭子添孫奴婢財,占產始知多易育,非常寵遇自天來。神尅干為官祿動,仕膺祿位望財無,常人官事得官物,喉病財來暗損失。神尅將為內賊生,勾連偸詐構攘深,損財卑幼當災疾,求望無成占病傾。神尅方為隔動興,求財遲得事遲成,主人怒發災奴僕,占病臍疼足跛行。
日干が方位を生ずるは、恩沢の被る所にして、子孫を蔭庇し・丁を添え口を進め・奴婢と財物を得るを主る。生産を占問して初めて大半養育し易きを知り、非常の寵遇天より降る。貴神が日干を剋するは、官禄の発動を主り、官を為す者は禄位を承受し得るも、銭財は指望し難し。平常人は官事ありて官府の物を得。咽喉の疾を主り、銭財手に到りて暗中に損失す。貴神が月將を剋するは、家内に賊を生ずるを主り、勾結・牽連・偸盗・欺詐・構陷・侵奪の事甚だ深し。財を破りて卑幼災に遭い病し、求望成らず、病を占すれば病勢傾危なり。貴神が方を剋するは、間隔の事の発動を主り、財を求むれば遅緩にして初めて得、事は遅緩にして初めて成る。主人怒りて災奴僕に及び、病を占すれば臍部疼痛・脚跛きて行くこと難し。
神生干有官超薦,人送物來官可見,祭祀以時享孝歆,尋人必定來見面。神生將為婚姻合,饋送來珍物最時,求望謀為皆遂意,行人必至莫生疑。神生方位隔神動,宛轉謀為始望成,和氣主翁恩下及,家奴盡力業生營。將尅干為隔喜竝,歡忻喜事由天定,求財阻隔事難成,必待天祿方合併。
貴神が日干を生ずるは、官職の超升・人の荐挙あるを主り、人の物を送り来るあり、官長もまた見るべし。祭祀時を按じて挙行すれば先人その孝を歆享し、人を尋ぬればも必ず面に見るべし。貴神が月將を生ずるは、婚姻・和合を主り、饋贈・送来の珍物最も時宜に合し、求望・謀劃皆な意に遂い、出門在外の人必ず帰来す、疑慮するを須いず。貴神が方位を生ずるは、隔位の神の発動を主り、謀劃の事は輾轉・周折して終に成功を望むべし。和気主翁より起こり、恩沢衆人に下り及び、家中の奴僕力を尽くして家業を経営す。月將が日干を剋するは、間隔の中に並びて喜事あるを主り、歓欣・喜慶は天の注定する由。ただし財を求むれば受阻し、事成り難く、必ず天禄の相合する時を待たねば可ならず。
將尅神為財動興,求財得利妻得病,求官難得疾難醫,出外物形終損應。將尅方為憂慮興,憂慮疾病足難行,幼災財僕多傷損,爭訟難贏宅不寧。將生干是平星吉,內外和合妻正室,財產興隆兒孝親,須知人宅兩安並。
月將が貴神を剋するは、財運の発動を主り、財を求むれば利を得、ただ妻子病を生ぜん。官を求むれば手に入り難く、疾病治療し難し。出門在外すれば、物件の形制・器用終に損耗あるを主る。月將が方を剋するは、憂慮の興起を主り、憂愁と疾病と人をして挙歩維艱ならしむ。幼小の者災に遭い、銭財と僕役多く損傷し、争訟打勝ち難く、宅中もまた安寧ならず。月將が日干を生ずるは、平和の星にして吉に属す。内外和合し、妻子正室の位に安居し、財産興隆し、児女双親に孝順す。須らく知るべし、これ人と宅の両方面皆な安寧を得る格局なりと。
將生神是和合星,百事皆祥和福臻,兒孝妻賢家宇泰,施財普濟路橋平。將生方是吉神課,財帛外來有親助,喜慶兒孫多秀拔,須知天庇家平和。方尅干為官鬼動,官亨出外訟牽人,災憂口舌冤仇損,自艾遁逃乾上刑。方尅神為官祿動,求官得祿必成名,傷神擧薦無提拔,刑獄連遭官府嗔。
「將」の「神」を生ずるは、すなわち諸將の気が天盤の神を生助するにして、この一組を「和合星」と叫ぶ。百事を占問すれば皆な吉祥にして、福気自ずから来る。家中の児子孝順・妻子賢恵にして、一門安泰なり。主人肯んじて財を散じ衆を済い、橋を修し路を鋪き善行を多くす。「將」の「方」を生ずるは、すなわち諸將の臨む所の宮方を生ずるにして、吉神の課に当たる。銭財外面より進入し、また親族の帮衬あり。喜慶の事接続して至り、児孫の輩俊秀の才を多出す。知るべし、これ上天の庇佑にして、家道平順・和睦なり。「方」の「干」を尅するは、宮方反って日干を尅すれば、すなわち「官鬼」の発動なり。官に在る者は亨通を得と雖も、平人出外すれば則ち官司に牽連せられ、災禍・憂愁・口舌・冤仇一斉に来たりて人を傷る。ただ自ら悔い自ら責め・退避・躲譲するのみ、日干正に頭上に於て刑尅を受くればなり。「方」の「神」を尅するは、宮方が天盤の神を尅すれば、則ち「官禄」の発動なり。官を謀り禄を求むる者は必ず名を成すべし。ただし神位を傷つけば、縦り人の挙荐あるも真心の提拔する人なく、反って一再刑獄の災に遭い、官府に責怪せられん。
方尅將為外賊露,耗材妻妾生災毒,須知人慾出於家,失物因尋復得物。方生神是喜和星,宛轉謀為皆稱情,奴僕盡心忠益主,須知基旺屋更新。方生干是忠孝星,父母君師皆喜忻,印綬擢拔多進益,須知祭祀福祥臻。
「方」の「將」を尅するは、宮方が諸將を尅制すれば、外面に盗賊の形を露すを主る。銭財耗散し、妻妾の一房災病・毒害を生ず。また知るべし、家里已に人の出走の心思を動かせるあり。失物に至っては、反って尋ね求むるがゆえに重新して得回す。「方」の「神」を生ずるは、「喜和星」なり。凡事輾轉・籌劃皆な心意に合し、奴僕・下人心を尽くし力を尽くして主家に忠なり。宅基気旺え、房屋もまた翻修して一新せん。「方」の「干」を生ずるは、「忠孝星」なり。父母・君上・師長皆な歓喜し、印を掌る官職は提拔せられて進益甚だ多し。須らく知るべし、この時祖先・神明を祭祀すれば、福祥自ずから来らん。
方生干是壬星得,地載吉祥喜事臨,和合婚姻謀望遂,家庭和氣業更新。上順下生天與慶,外人送物進財應,添丁百事皆和合,立至行人得產興。下順上生出行該,經商得利稱心懷,求官得舉蒙恩擢,喜信家中傳報來。
再び「方」の「干」を生じて「壬星」を得るの一層を説く。大地の承載の気吉祥にして、喜事門に臨み、婚姻和合し、謀る所・望む所皆な心に遂い、一家和気にして家業更新す。上位下位に順い相生するは、上天の慶を降すにして、外人物を送り門に来たり、財を進むるに応ず。家中に丁を添え、百事和合し、出門在外の人は即刻に至り、産業もこれに随って興旺す。下位上位に順い相生するは、出行に宜しく、経商すれば利を得て心に称い意に如く、官を求むる者は荐挙せられ恩を蒙り提拔せん。喜讯もまた家中に伝報到来せん。
上順尅時外尅內,外人構詐生謀害,頻爭財破上凌卑,足疾地基多退敗。下順尅尊內尅外,卑幼忤逆官司壞,勾連財失舌唇多,嘔吐病災無父母。干神比是近謀身,不犯親戚不累人,神將比為親屬好,謀為作事托宗親。
上位順次に下を尅すれば、すなわち外来の気が内裏を尅制するにして、外人計を設け欺詐し・加害を圖謀し、争執頻りに起こりて財を破り、尊長卑幼を欺凌す。病は則ち脚上に応じ、宅基・田産もまた多く退敗す。下位順次に上を尅するは、内裏の反って外を尅するにして、卑幼尊長に忤逆し、官司敗壊し、牽連・糾纏して財を失い、唇舌の是非また多し。病は嘔吐に応じ、また父母已に在らずを主る。日の「干」と「神」と比和すれば、謀る所はただ自身の近処に在り、親戚を冒犯せず、外人を牽累せず。「神」と「將」と比和すれば、親属の和好の象にして、事を謀り事を作すに本宗・親族を托して弁せしむべし。
將方比是為朋友,進退作為朋友成,干戈比為兄弟類,事謀不寔比肩行。全比親屬迭重連,卑逾尊兮邪奪正,上下混向無分別,大凶無吉災刑並。神與干合為官合,士子科場榮擢廷,庸俗訟公官府累,謀望小事多難成。
「將」と「方」と比和するは、朋友の身に応じ、進退・行止皆な朋友に憑りて成全す。干と支と比和するは、兄弟の一類に属し、事情の謀劃実在たらず、ただ同輩肩を並べて行くのみ。もし四者全部比和せば、親属関係層層に重畳し、卑幼尊長を越え、邪気正気を圧倒し、上下混杂して分別なし。これ大凶の象にして、全く吉処なく、災禍・刑傷一併に到来す。「神」と「干」と相合するを「官合」と叫ぶ。読書人科場の試に応じ、朝廷に於て栄顕すべし。平常人もし官司を打たば、反って官府に拖累せられ、謀望の小事にも多く成り難し。
神與將合為正合,婚姻成就事亨通,又多朋友親隣助,惟有病占秋復冬。將與方合為遙合,遠路來年婚就成,謀事遲成人病仰,以卑動長合相承。干與將合名為格,內外關防遲送迎,方與神合經年事,卑幼干尊事晚成。方與干合人謀己,門中有事就相爭,星奇方位門諸將,吉凶平穩隨時評。
「神」と「將」と相合するを「正合」と叫ぶ。婚姻成るべく、諸事亨通し、また朋友・隣里の相助を多得。ただ病を占するに利あらず、病情は秋天を拖過して再び冬に入らん。「將」と「方」と相合するを「遥合」と叫ぶ。遠路に応じ、婚事は来年に到って初めて成り、事を謀るに遅緩にして、病人はただ仰卧して起つ能わず。事情多く卑幼の一方より発動し、尊長を承接す。「干」と「將」と相合するを「格」と名づく。内外皆な阻隔・提防あり、迎来・送往皆な遅滞す。「方」と「神」と相合するは、占する所は経年にして初めて分曉を見る事にして、卑幼尊長を冒犯し、事情は後来に到って初めて成る。「方」と「干」と相合するは、別人の来たりて自己を謀算するにして、門戸の内に事あれば則ち相争わん。総じて三奇・九宫の方位・八門と諸將、吉凶いかんは皆な時に随い局に随って評断し、執定して一説にすべからず。
同朋為旺我生相,休是財官囚鬼將,死為父母分輕重,有氣大凶無小恙,大吉星旺固勝小,無氣不如小星暢,吉宿若逢時旺相,萬擧萬全功業尚,管甚身相竝定命,諸家不論惡星將,官符太歲盡歸承,壓煞擢凶靈顯真。
旺衰を論ずるは五行の生尅に照らして分かつべし。我と同類を「旺」と叫び、我の生ずる所を「相」と叫び、我を生ずるを「休」と叫び、この一位は財と官の上に落つ。我の尅する所を「囚」と叫び、我を尅するを「死」と叫び、鬼と將これにより分かち出す。「死」位は父母の上に落ち、なお軽重を分かちて看待すべし。凶神もし気あらば、反って大凶を成し、もし気なければ、也不外小病小災のみ。大吉の星の当たりて旺なれば、固より小吉の星に勝ると雖も、可なり吉星一旦無気ならば、反って小星の来たるに暢達せるに如かず。吉宿もし正に当時の旺相に逢えば、則ち万挙万全にして、功業期すべし。この歩に到らば、必ずしも再び本命・身宮のいかに相配するかを管するを須いず、各家の忌む所の悪星・凶將も一概に論ぜず、「官符」「太歳」のごとき大煞をも皆な俯首して聴命せしむるを得。能く凶煞を圧伏し・凶神を駆使して我の用と為せば、霊験初めて真に顕れ出づ。
作著流財財便發,作著空亡空裡興,若值休囚並廢棄,勸君不必進前升,愚今推演局卦數,變易隨時見道流,值符為綱使為目,詳演西山數人周,門為外卦宮為內,值使宰時正卦遊,飛爻出現目今斷,伏爻藏隱詳後頭。
局を用いるもし「流財」の位に作せば、銭財立刻に発動す。「空亡」の位に作せば、もまた空処に於て興旺を見るべし。もし休囚・廃棄の気に碰上せば、則ち汝に勧めて再び前に進取するなかれ。作者自ら謙していわく、我今に局と卦の数理を推演し、時に随って変易し、その中自ずから大道の脉络を見る。「値符」を以て綱と為し、「値使」を以て目と為す。値符の領する九星は大綱にして、値使の領する八門は条目なり。この一路の推演は西山先生の一派の数学に本づき、一一敷演してこれを周備せしむ。八門を外卦と作し、九宫を内卦と作す。「値使」は時辰を主宰し、正卦これにより推游す。飛爻は外に顕露して、断るは眼前の事、伏爻は下に蔵れて、後面に留めて細看を要す。
反卦先天相對取,彼方之向敵占留,互察未來後代事,用占旺相與休囚,用爻被傷尋生救,絕處逢生一樣搜,二卷分明推斷類,請君一一熟詳求,泊宮本命六儀裡,甲子行年本命頭,本命宮中起甲子,陰陽逆順一般周。
反卦は須らく先天八卦の相対の位置に按じて取り、用いて相手方の動向・敵人の去留を看る。互卦は則ち用いて将来と後代の事を察看す。およそ事を用うるは皆なその旺相なるや休囚なるやを占すべし。用爻もし傷尅を受けば、則ち生扶・救助の神を尋ね求め、絶地に処りて生に逢うもまたこの法子に照らして捜索すべし。この両巻は各類の推断を分かちて清清楚楚なり。読者に請う、一条ずつ熟読し細求せんことを。人の本命の泊まる所の宮は、則ち六儀の中に落つ。甲子を以て行年を起し・本命を起して頭と為し、本命宮の中に甲子を起し、陽遁順行・陰遁逆行し、一样に九宫を周流す。
命與行年隨宮斷,便知情性興亡籌,三易玩占周易主,啟蒙占法變之搜,參伍研幾惟在己,極深達用至誠求,若能念念時存此,方可循循達上俢。此篇歌訣是以奇門而演周易之卦也。
本命と行年のいずれの宮に落つるやに随い、則ち該宮に随って断ぜば、人の性情と家道の興亡もまた皆な籌算し出すべし。《連山》《帰蔵》《周易》の三易の玩索・占断は、なお《周易》を以て主と為し、占法の変通は則ち朱熹の《易学啓蒙》の一類の書に到りて捜求すべし。所謂「参伍以て変じ、幾を研してその神ならしむ」は、全く自己の用心に在り。要は極深・研幾し・通達して用に致すに至り、ただ至誠を以て求むるのみ。能く念々忘れず・時時この心を存せば、乃ち循序漸進して上乘の修為に達すべし。以上のこの一篇の歌訣は、奇門の法則を用いて《周易》の卦爻を推演するものである。
奇門掌中金要訣
奇門玄妙九宮邊。即邊九掌訣也。遁至奇儀順逆傳。陽遁順布六儀,甲子戊、甲戌己、甲申庚、甲午辛、甲辰壬、甲寅癸,逆布三奇,星奇丁、月奇丙、日奇乙。陰遁逆布六儀順布三奇也。宮局星門隨甲換。假如陽遁二局,就在邊九宮坤二上起,甲子至某時止,甲旬符頭落在何宮?就將此宮星門二處,星為值符,門為值使也。
訣に「奇門玄妙九宮邊」と云うは、掌上の「邊九宮」の口訣を指す。九宫を手掌の辺縁に排して、指節を以て掐算す。「遁至奇儀順逆伝」は、六儀と三奇とを順・逆の两种の排法に分かつを説く。陽遁の時は六儀順排し、甲子は戊に隠れ、甲戌は己に隠れ、甲申は庚に隠れ、甲午は辛に隠れ、甲辰は壬に隠れ、甲寅は癸に隠る。三奇は則ち逆排し、依次星奇の丁・月奇の丙・日奇の乙とす。陰遁は反って、六儀逆排し・三奇順排す。「宮局星門随甲換」は、宮・局・九星・八門皆な甲旬・符頭に跟って変換するを説く。例を挙げて説く:陽遁二局は、則ち掌上の邊九宮の坤二宮より甲子を起し、占する所の時辰まで一路数えて、この一旬の甲旬・符頭のいずれの宮に落つるかを看る。再び該宮の九星と八門の两样を取り、星は則ち「値符」と叫び、門は則ち「値使」と叫ぶ。
日時須遁五子元。甲己還加甲,乙庚丙作初,丙辛生戊子,丁壬庚子居,戊癸何方落,壬子是真途。先將甲旬求符使。即前甲旬落在宮,星符、門使也。次覓時辰幾宮安。本時落宮在何宮,就以值門加之為使。
「日時須遁五子元」は、日干に按じて時干を起す「五鼠遁」の口訣を説く。甲日・己日は甲子時より起こり、乙日・庚日は丙子時より起こり、丙日・辛日は戊子時より起こり、丁日・壬日は庚子時より起こり、戊日・癸日は則ち壬子時より起こる。これ正路なり。「先ず甲旬を將て符使を求む」は、すなわち先ず前法に照らして甲旬・符頭のいずれの宮に落つるかを看て、該宮の九星便ち「値符」、該宮の八門便ち「値使」なり。「次いで時辰の幾宮に安んずるかを覓む」は、再び占する所の時辰のいずれの宮に落つるかを看て、値使の門をあの一宮に加えて、便ちこの時の用うる所の門を成す。
再看時干幾宮落。假如以甲子至某甲符頭,於邊九宮上算至甲宮止,所餘者就是奇也。陽遁丙丁乙,陰遁乙丙丁,從上一宮甲子起戊、己、庚、辛、壬、癸,看本時干落於何宮,即值符在此也。乙丙丁所在亦然。
「再び時干の幾宮に落つるかを看る」は、占する時辰の天干のいずれの宮に落つるかを査せんとするを要す。做法は:甲子より数えて本旬の甲旬・符頭に至り、掌上の邊九宮一路に算て甲の所在の宮に至るまで、余りて六儀に占め去られざる宮位は、則ち三奇の居る所なり。陽遁の余宮は丙・丁・乙の次序に依りて排し、陰遁は乙・丙・丁の次序に依りて排す。再び甲子を起したるあの一宮より依次に戊・己・庚・辛・壬・癸の六儀を布し、本時の天干のいずれの宮に落つるかを看れば、「値符」則ちこの一宮に在り。乙・丙・丁の三奇の所在の宮もまた、この辦法に照らして定め出す。
宮數星門記的端。須記明宮、星、門便成局矣。八卦有定位,雖遇陰陽二遁亦不飛動,九星亦有定宮,須隨值符而飛者,看某局上起子至某甲符頭,即分星,又數至某時,即為門也,如甲子上起戊,至時干上之類也。
「宮数・星門記の端」は、宮の数目・九星・八門を皆な記えて准确なることを要求す。記えて清楚なれば、局もまた排成す。八卦は各々定位あり、たとえ陽遁・陰遁に分かつとも、卦位は飛動せず。九星は本来もまた各々定宮あり、然れども「値符」と同じく飛転を随うべし。具体の做法:本局の子時より起算するを看て、数えて本旬の甲旬・符頭に至り、これにより九星を分定し、再び往下に数えて占する所の時辰に至り、則ち八門を定め出す。たとえば甲子の所在の宮より戊を起し、一路数えて時干の所在の宮に至るは、すなわちこの意なり。
便將符使九宮飛。於掌上飛九宮方,知前奇門吉凶下落。休到二宮從二起。如陽遁二局甲子日乙丑時,休門飛到坤二宮即住,便為值使門也。任駐三宮在三起。任從三宮,即符,即三宮也。星奇門合是為奇。九星奇門俱要合,方可用也。八門干支相加地。八門支干加地盤,俱要相生方用。生尅休旺吉凶稽。以休旺墓尅而推吉凶。此是神仙秘密訣,頗得千金不授伊。
「便ち符使を將て九宫に飛ばしむ」は、値符・値使を九宫の次序に按じて掌上に飛転せしむるなり。一遍飛び過ぐれば、前面に排したる奇門の吉凶の落つる処もまた清楚なり。「休門到二宮従二起」は、たとえば陽遁二局・甲子日・乙丑時、休門の飛びて坤二宮に到りて便ち停住し、この休門則ち本時の「値使門」なり。「任駐三宮在三起」は、天任星の震三宮に駐するを説き、値符もまた三宮より起算す。「星奇門合是為奇」は、九星・三奇・八門の三者皆な相合を須い、この一局乃ち取り用うべし。「八門干支相加地」は、八門連なりて帯ぶる所の干支の地盤に加臨し、彼此皆な相生を須い初めて好用なり。「生尅休旺吉凶稽」は、則ち休囚・旺相・入墓・受尅のこの幾層に按じて吉凶を推断す。これ神仙の秘密口訣にして、縦り千金あれども軽々しく人に伝えず。
掌上飛九宫圖
二○ 七○ 六○,九○ 五○ 一○,四○ 三○ 八○。
これは掌上飛九宫の排位図にして、図中の○は手掌上の一個の指節を代表す。上面の一排は左より右へ依次に二宮・七宮・六宮、中間の一排は九宫・五宮・一宮、下面の一排は四宮・三宮・八宮なり。掐算の時は則ちこの次第に依りて掌上に飛転し、すなわち前面に説ける「便ち符使を將て九宫に飛ばしむ」の手法なり。それは洛書の「戴九履一・左三右七」の常式の摆法と同じからず、掌訣専用の盤式にして、記え熟して初めて宮位を飛錯らざるを致さん。
