Libo

巻十

明 · 刘伯温 · 第9巻 / 23

作盤ガイド: 奇門遁甲作盤

占走失奴婢

男僕專責天盤天蓬之宮,女婢專責天盤天芮之宮,尋之必獲。陽日責地盤蓬、芮之宮決之,逢格必獲,不格不獲。若與六合相併者,必被拐去。二神入庫,有人隱藏難尋。落空亡者,必不能獲。

僮僕・婢女の逃走を占問するに、男僕は專ら天盤の「天蓬」星の落つる所の宮を看、女婢は專ら天盤の「天芮」星の落つる所の宮を看、あの方位に朝かいて找れば必ず尋着し得。もし陽日の占に逢えば、則ち改めて地盤上の蓬・芮の二星の宮を看て方位を定む。應期は格を成すか否かを看るべし。格に逢えば便ち尋獲し得、格を成さざれば就ち尋着せず。もしこの両星が「六合」と併びて一宮に臨めば、此人必ず是れ人に拐帶して去られしなり。二星が墓庫に入れば、人の彼を蔵匿せしめたるあるを主り、甚だ找り難し。空亡の宮に落つれば、則ち終竟に尋ねて回らず。

占走失何方

失去小兒,陽遁於天盤六合所在之方,陰遁於地盤六合所在之宮決之。若失女婢,陽遁於天盤太陰所在之方,陰遁於地盤太陰所在之宮定之,看此二神,即知其人所在之方矣。陽遁在坎艮震巽四宮為內,為近;落離坤兌干為外,為遠,陰遁反此。若二神落日干之墓庫者,遠近難尋。落空亡者,其人又往他方去,之後再以干合神之宮尋之,必獲。

走失の人が哪個の方向に去ったかを占問す。もし丢したは小孩なれば、陽遁の時は天盤の「六合」の在る所の方を看、陰遁の時は地盤の六合の在る所の宮を看る。もし走失するは婢女なれば、陽遁の時は天盤の「太陰」の在る所の方を看、陰遁の時は地盤の太陰の在る所の宮を看る。この両個の類神を看准せば、就ち人の哪一方に在るかを知るを得。陽遁は坎・艮・震・巽の四宮をもって內と為し、距離近きを主る。離・坤・兌・乾に落つれば外と為し、距離遠きを主る。陰遁は則ち內外相反す。もしこの両個の類神が日干の墓庫の宮に落つれば、則ち遠近を論ぜず皆尋ね難し。もし空亡に落つれば、其人また別處に轉往して去りたるを説明し、此の後改めて該神の干と相合するあの一宮を用いて找れば、必ず尋獲し得。

占行人在外

法以行人年命日干決之。年命日干落在坎艮震巽,陽遁為內,為近;離坤兌干為外,為遠,合而決之。年命落於四維甚遠,落坤艮者,為極遠。陰遁以離坤兌干為內,為近,坎艮震巽,為外,為遠,合而決之。年命落於四正下者,不甚遠。年命日干落於休廢,其人在外必不如意,非困即病。若年命日干落於墓庫、空亡之宮,再乘死絕之氣,其人必不在。如年命日干乘旺相之氣,再得奇門吉格,行人在外發財如意。

門を出て外に在る人の近況を占問するに、行人の年命と日干をもって判斷す。陽遁の時は年命・日干が坎・艮・震・巽に落つれば內と為し、人の近處に在るを主る。離・坤・兌・乾に落つれば外と為し、人の遠方に在るを主り、合參して定む。年命が四維の宮に落つるは相当に遠く、坤・艮に落つるはさらに極遠なり。陰遁は則ち離・坤・兌・乾をもって內と為し近しと為し、坎・艮・震・巽をもって外と為し遠しと為し、同じく合參して定む。年命が四正の宮に落つるは、去ること算して遠からず。年命・日干が休氣・廢氣の地に落つれば、此人は外に在りて必ず如意ならず、窮困ならざれば即ち患病するを主る。もし年命・日干が墓庫あるいは空亡の宮に落ち、また死氣・絕氣に乘ずれば、則ち此人は恐らく已に人世に在らざらん。もし年命・日干が旺相の氣に乘じ、さらに三奇・吉門・吉格を得ば、行人は外に在りて發財・順遂にして事事如意を主る。

占行人歸期

法以行人年命專責庚格,陽日以庚下臨之干主之,陰日以庚上乘之干定之。年格年來,月格月來,日格日來,時格時來,不格不來。何謂不格?乙庚為合不為格。庚金入墓或臨空亡,不為格。

門を出た人の幾時回來するかを占問するに、行人の年命をもって主と為し專ら「庚格」を看る。陽日の占は、庚金の下面に臨む所の干をもって斷と為す。陰日の占は、庚金の上面に乘る所の干をもって斷と為す。成年格と成れば便ち當年に歸來し、月格と成れば便ち當月に歸來し、日格と成れば便ち當日に歸來し、時格と成れば便ち當時に歸來す。格を成さざれば、人は就ち回來せず。何をか不成格と謂う。乙と庚と相遇するは天干の相合にして、合に属し格に属さず、故に算せず。庚金の入墓しあるいは空亡に落つるも、また格を成さず。

占借貸

其占法以所往之方天盤所得之星為求借之人,又以天盤之星所落地盤之星為借貸之家。地盤所乘之星生天盤星者,必得借。比和者,雖借主遲疑。相尅主不借,反惹羞辱。若天盤所得之干入地盤墓庫者,彼寔吝嗇,不肯借入。臨空亡宮者,彼寔無,不必去借。

人に向かいて錢を借るを占問するに、往く所の方位の天盤の星をもって借を求むる自己を代表し、該宮の地盤の星をもって出借の人家を代表す。地盤の星が天盤の星を生扶すれば、必定に借り得着。兩者比和せば、肯んじて借すと雖も、對方は猶疑して爽快ならず。兩者相剋せば、對方は肯んじて借さず、反って白く一場の沒趣を討う。もし天盤の得る所の干が地盤の墓庫に落ち入れば、對方確かに吝嗇にして出借を肯ぜざるを説明す。もし空亡の宮に落つれば、あれは對方手頭に實在に有らざるなり、白く一趙走るに及ばず。

占打抽豐

以日干落宮為打抽豐之人,所往之方為抽豐之處。得奇門吉格來生日干者,所往必利,即不得奇門吉格而來生者,亦利。比和者,平平。尅制日干之宮者,去必有損。臨空亡、墓絕之宮,主不見,徒勞無益,不必去。

門に上りて親友に向かいて資助を求取するを占問するに、日干の落つる所の宮をもって助を求むる人を代表し、往く所の方をもって助を求めらるる人家を代表す。あの一方が三奇・吉門・吉格を得て來たりて日干を生ずるは、此行必ず得る所有らん。たとえ奇門・吉格なくとも、ただ來たりて日干を生ぜば、も利ありと算す。兩宮比和せば、獲る所平平なり。もしあの一宮が日干の宮を剋制せば、去れば必ず損失を受けん。もし空亡あるいは墓絕の宮に臨めば、對方の避けて見ず、白く一趙走りて毫も益處なきを主り、索性に去らざるも可なり。

占謁貴人

現任官以天盤開門落宮主之,未任致仕官以天盤甲子戊主之,以日干為求謁之人。開門甲子戊乘旺相氣,再得奇門吉格來生日干落宮者,去謁必見,見且有益,所求如意。開門甲子戊與日干比和者,但求謁主少遲。開門甲子戊同宮者,主貴人有客,宜稍待。若開門甲子戊返吟者,主貴人他在,不得見。開門甲子戊入庫,不能見。開門甲子戊受制,貴人有憂事,不見,見亦無益。開門甲子戊落宮沖尅日干宮者,貴人不喜,枉惹羞辱。若謁武官,看杜門,亦仿此。

權貴に投謁するを占問するに、もし謁する所が現任の官なれば、天盤の「開門」の落つる所の宮をもって主と為す。もし未だ赴任せざるあるいは已に致仕したる官員なれば、則ち天盤の「甲子戊」をもって主と為す。日干をもって前に往きて拜謁する自己を代表す。開門あるいは甲子戊が旺相の氣に乘じ、また三奇・吉門・吉格を得て來たりて日干の宮を生ぜば、去れば必定に見得着し、見れば還た實惠あり、求むる所の事は稱心・如意す。開門・甲子戊と日干と比和せば、求見し得と雖も、卻て稍く一陣を待つを要す。開門と甲子戊と同じく一宮に落つれば、貴人正に客の座に在るあるを主り、稍く片刻を候うに宜しい。もし開門・甲子戊が「返吟」の局と成れば、貴人は此處に在らざるを主り、見不着。開門・甲子戊が墓庫に入れば、も見成らず。開門・甲子戊が制を受ければ、貴人自ら煩心の事ありて客を見るを肯ぜず、たとえ見るも亦益なきを主る。もし開門・甲子戊の宮が反って來たりて日干の宮を冲剋せば、貴人の心中悅ばざるを主り、白く一場の羞辱を討う。倘若拜謁するは武官なれば、改めて「杜門」を看る、推法は此と相同じ。

占生男女長命

以所生時干天盤所落之宮,看是何星?何神?以天蓬為天賊,元武為偷生,犯此二神,再乘休廢無氣之時,主不能養。若有奇門吉格、吉神,再乘旺相之氣,主長命富貴。

新生兒の長く養い得るや否やを占問するに、出生の時辰の干の天盤に落つる所のあの一宮を看て、該宮が是れ何の星・何の神かを查明す。「天蓬」は天賊と為り、「玄武」は偷生と為り、この兩個の凶神を犯し、また正當休廢・無氣の時に當れば、此兒の養い大きくし難きを主る。もし落つる所の宮に三奇・吉門・吉格と吉神あり、さらに旺相の氣に乘ずれば、則ち此兒の長壽にして而も富貴なるを主る。

占孕何日生

以坤宮為產室,天芮為產母,天盤所得之星為小兒。天芮尅天盤之星者,主產速。天盤星生地盤星天芮者,子戀母腹,產遲。天盤星尅地盤星者,主母凶。地盤星尅天盤星者,主子亡。若得旺相氣及奇門吉格者,方吉。如天盤星落地盤庫,子死母腹內。天地二盤乘凶門、凶格者,子母俱凶。以天地二盤乘死絕之氣也。

孕婦の哪一天に分娩するかを占問するに、坤宮をもって産房を代表し、「天芮」をもって産婦を代表し、天盤の星をもって腹中の胎兒を代表す。天芮が天盤の星を剋制すれば、分娩迅速を主る。天盤の星が反って往きて地盤の天芮を生ずれば、是れ胎兒が母に戀して肯んじて出來せず、産期必ず遲し。天盤の星が地盤の星を剋すれば、凶は産婦に在り。地盤の星が天盤の星を剋すれば、凶は胎兒に在り。ただ旺相の氣を得併せて三奇・吉門・吉格あれば、乃ち吉利と算す。もし天盤の星が地盤の墓庫に落ち入れば、胎の腹中に死するを主る。天地兩盤皆凶門・凶格に乘ずれば、母子俱に凶を主る、これは天地兩盤が同時に死氣・絕氣に乘ずるの緣故なり。

占討債

以天乙所落之宮為欠債之人,以勾陳落宮為使討之人。勾陳落宮尅天乙落宮者,其人實心去討。天乙落宮尅勾陳宮者,所使之人畏彼,不敢討。勾陳與天乙相生和者,彼此通同,不討。勾陳被天乙生者,主囑託賄賂,所使之人不肯討。天乙落宮得旺相氣來生值符者,必還。若落空亡來生值符(可知值符為放債之人)者,有心無力,天蓬、天乙落宮尅制值符宮者,安心不環,必不能討。

人を派して門に上り債を討うを占問するに、「天乙」の落つる所の宮をもって債を欠く人を代表し、「勾陳」の落つる所の宮をもって派を受けて往きて催討する人を代表す。勾陳の宮が天乙の宮を剋すれば、此人の實心實意にて討い往かんを主る。天乙の宮が反って勾陳の宮を剋すれば、派を受けし人の債を欠く者を懼れて敢えて口を開き催討せざるを主る。勾陳と天乙の兩宮が相生・比和せば、二人已に串通して一氣、根本に討い往かざるを主る。勾陳が天乙に生ぜられれば、債を欠く者の人情を托し賄賂を送り、派を受けし人便ち肯んじて力を出し催討せざるを主る。天乙の宮が旺相の氣を得て來たりて値符の宮を生ずるは、債必ず償還せん。もし天乙が空亡に落ちて來たりて値符を生ぜば(此に由りて知るべし、値符正しく是れ債を放つ債主なり)、あれは債を欠く者に錢を還すの心有れども力なく償付し得ざるなり。もし天蓬・天乙の宮が値符の宮を剋制せば、債を欠く者の存心して帳を賴むを主り、この筆の債は終竟に討い回らず。

占放債

以六甲值符為放債之人,值符下臨之星為天乙,即借債之人。若地盤之星乘旺相之氣生天盤之星者,借債必還。乘凶格尅天盤之星者,必不還。落空亡者,主死亡負債。乘墓絕之宮者,主混賴不還,此句言地盤之星所帶之干儀也。

債を放ち出して收回し得るや否やを占問するに、六甲の旬首の領く所の「値符」をもって債を放つ債主を代表し、値符の下面に臨む所の星すなわち「天乙」をもって債を借る人を代表す。もし地盤の星が旺相の氣に乘じて天盤の星を生ぜば、この筆の債は必定に歸還せん。もし地盤の星が凶格に乘じて來たりて天盤の星を剋せば、必定に還らず。もし空亡に落ちれば、債務人の身故して債は死賬と成るを主る。もし墓絕の宮に乘ずれば、その人の賴を耍して抵死して還さざるを主る。この一段の説く所は、皆地盤の星の帶ぶる所の干と儀に就きて言うなり。

占買貨

以日干落宮為收買貨物之人,以時干落宮為貨物。時干落宮乘旺相氣,再得奇門、吉格者,為美貨。乘休囚之氣,不得奇門、吉格者,為廢貨。時干落宮來生日干落宮者,其貨不拘,美惡皆有。利息來尅日干落宮,或乘墓絕及空亡者,貨皆無利,不必買。餘仿此類推之。

貨物を買進するを占問するに、日干の落つる所の宮をもって貨を收る買主を代表し、時干の落つる所の宮をもって貨物本身を代表す。時干の宮が旺相の氣に乘じ、また三奇・吉門・吉格を得るは、是れ上等の好貨なり。休囚の氣に乘じ、また奇門・吉格を得着せざれば、是れ殘次の廢貨なり。時干の宮の來たりて日干の宮を生ずるは、則ち好壞雜陳して何の貨色も皆あり。もし利息を代表する一方が反って來たりて日干の宮を剋し、あるいは時干が墓絕と空亡の宮に落つれば、皆利を圖る可きなきの象にして、この批の貨は買うに及ばず。その餘の情形は此に照らして類推す。

占胎息男女

其占法以坤宮、天芮星為母,以天盤星臨坤之宮為胎息,陽星為男胎,陰星為女胎。惟天禽臨之為雙生,陽干是男,陰干女也。

腹中の胎兒が男か女かを占問するに、坤宮と「天芮」星をもって母親を代表し、坤宮に加臨する天盤の星をもって腹中の胎息を代表す。臨む所が陽星なれば、懐くは男胎なり。陰星なれば、懐くは女胎なり。獨り「天禽」星の加臨する時は雙胞胎を主り、この時さらに帶ぶる所の天干を看る。陽干は男と為し、陰干は女と為す。

占脫貨求財

以值符甲子戊為我,以天乙為脫貨之人,以六合為經紀牙人。若天乙落宮乘奇門吉格來生值符之宮者,其貨可脫。比和者,脫亦無礙,反此必不可脫,必有失。又看六合落宮生天乙落宮,主經紀以脫貨之人相生,吉。值符與甲子戊之宮者,主經紀與貨主同心。倘六合入墓或落空亡之宮,必有奸詐、欺騙之事,斷不可脫。

貨物を出手して錢を換うるを占問するに、「値符」と旬首「甲子戊」をもって貨主の自己を代表し、「天乙」をもって貨物を承接する買家を代表し、「六合」をもって間に居りて説合する牙行・經紀を代表す。もし天乙の宮が三奇・吉門・吉格に乘じて來たりて値符の宮を生ぜば、この批の貨は脫し得べし。兩宮比和せば、脫手するも妨礙なし。反ってもし相剋制せば、則ち斷然として脫し得ず、勉強して出手すれば必ず虧損あらん。さらに六合の宮を看る。六合が天乙の宮を生扶すれば、經紀と買家と一條心を主る。吉。六合が値符と甲子戊の宮を生扶すれば、經紀と貨主と一條心を主る。倘若六合が入墓しあるいは空亡の宮に落つれば、その中必ず奸詐・欺騙の勾當あり、此の貨萬萬に脫手すべからず。

占脫貨求財

以日干落宮為貨主,時干落宮為貨物,以甲子戊落宮為資本,生門落宮為利息。看日干之落宮生時干之落宮,主人戀貨,不肯脫。若時干之落宮生日干之落宮,主貨戀人,不能脫。再看時干之落宮生甲子戊與生門之落宮者,有利息,反此無利息。倘時干落宮乘凶神、凶格來沖尅日干宮者,主折耗。惟日干落宮尅時干落宮者,雖欲急脫,而貨之甚遲。時干落宮尅日干之落宮者,售之必速。

別に一法あり。日干の落つる所の宮をもって貨主を代表し、時干の落つる所の宮をもって貨物を代表し、「甲子戊」の落つる所の宮をもって本錢を代表し、「生門」の落つる所の宮をもって利潤を代表す。日干の宮が時干の宮を生ずれば、是れ人が貨に戀して、貨主の出手を捨て得ざるなり。時干の宮が日干の宮を生ずれば、是れ貨が人に戀して、一時に脫し得ず。さらに時干の宮の甲子戊と生門の宮を生扶するを看れば、この筆の買賣は利を圖る可し。之に反すれば則ち利なし。倘若時干の宮が凶神・凶格に乘じて來たりて日干の宮を冲剋せば、本を虧き耗を折るを主る。ただ日干の宮が時干の宮を剋する時にのみ、貨主は急いで脫手せんと欲すと雖も、貨は卻て賣ること甚だ遲し。反って時干の宮が日干の宮を剋せば、貨必定に出ること甚だ速し。

占開店肆

以開門主之,開門乘旺相氣,帶奇門吉格來生日干之落宮者,大吉。相比和不尅制者,次吉。若開門入墓或返吟,及落空亡者,不利。開門落宮乘凶神、凶格來沖尅日干宮者,更不利。

店鋪を開設するを占問するに、專ら「開門」をもって主と為す。開門が旺相の氣に乘じ、また三奇・吉門・吉格を帶びて來たりて日干の落つる所の宮を生ずるは、是れ大吉の象なり。兩宮比和して相剋制せざるは、次一等の吉。もし開門が入墓し、「返吟」の局と成り、あるいは空亡に落つれば、皆開張に利あらず。もし開門の宮が凶神・凶格に乘じて來たりて日干の宮を冲剋せば、則ちさらに不利、勉強して店を開くに宜しからず。

占合伙求財

以日干落宮為我,時干落宮為夥計。時干乘奇門吉格來生日干者,則合夥有益於我。日干乘奇門吉格而生時干者,則有益於他。二宮相比和者,主合夥公平,各無猜忌。若時干所落之宮乘凶神、凶格來尅日干宮者,不利。再以生門之生我,不生我詳之,百無一失。

人と合伙して買賣を做すを占問するに、日干の落つる所の宮をもって自己を代表し、時干の落つる所の宮をもって合伙の伙計を代表す。時干が三奇・吉門・吉格に乘じて來たりて日干を生ずるは、この場の合伙は自己に利あるを主る。反って日干が奇門・吉格に乘じて往きて時干を生ずるは、則ち是れ對方の利を得るなり。兩宮比和せば、合伙公平にして彼此猜忌を生ぜざるを主る。もし時干の宮が凶神・凶格に乘じて來たりて日干の宮を剋せば、則ち己に於て不利。斷定した後、さらに財利を主る「生門」の我を生ずるか我を生ぜざるかを看て、參合して判斷せば、百に一を失わず。

占貿易

以甲子戊為資本,生門為利息。生門所落之宮得奇門吉格來生甲子戊之落宮者,必獲倍利。二宮比和者,亦得中利。生門來尅甲子戊之落宮,再乘凶神、凶格者,必折本。甲子戊之宮生生門之宮,主加添資本,仍得利息。生門若臨墓絕之地,再有凶神、凶格相乘者,必耗盡資本,尤凶。

經商・貿易を占問するに、旬首「甲子戊」をもって本錢を代表し、「生門」をもって利潤を代表す。生門の落つる所の宮が三奇・吉門・吉格を得て來たりて甲子戊の宮を生ずるは、必ず成倍の利を獲る。兩宮比和するは、も中等の利を得べし。生門が反って來たりて甲子戊の宮を剋し、また凶神・凶格に乘ずるは、必定に本を折る。甲子戊の宮が往きて生門の宮を生ずれば、須く再び本錢を追加するを主るが、不過なお利を圖る可し。もし生門が墓絕の地に臨み、また凶神・凶格の相乘あれば、則ち本錢を賠して精光に至るべく、尤も凶險なり。

占求財

以甲子戊為財神,生門為財方。看二宮天盤落於何方?以二方生尅、比和驗其得失。天盤甲子戊與生門落於坎、艮、震、巽四宮,陽遁為內為近,又為速。再得奇門吉格者,得之必多。若得門不得奇,得奇不得門,得之不多。門奇俱不得,不落空亡、墓絕,不受地盤尅制,得之必少。或甲子戊與生門落於一內一外,得之必遲。二宮俱在外,必求千里之財。二宮落空亡、返吟、墓絕,再以凶神、凶格相併者,必不得財,反遭是非。

財を求むるを占問するに、旬首「甲子戊」をもって財神を代表し、「生門」をもって財を求むる方位を代表す。まずこの兩者の天盤に何方に落つるかを看て、さらに兩方の間の生剋・比和を用いてその得失を験す。天盤の甲子戊と生門が坎・艮・震・巽の四宮に落つれば、陽遁の時は內に属し近に属し、財を得るもまた速し。もしさらに三奇・吉門・吉格を得れば、得る所必ず豊なり。もしただ吉門を得て三奇なく、あるいはただ三奇を得て吉門なければ、得る所は就中多からず。門と奇と皆得着せざるも、空亡・墓絕に落ちず、また地盤の剋制を受けざれば、なお一点を得べし、ただ甚だ少なし。もし甲子戊と生門と一個は內、一個は外なれば、財必ず遲遲として乃ち手に到る。兩宮皆外四宮に在れば、あれは千里之外に往きて求むるを要す。もし兩宮が空亡に落ち、「返吟」と成りあるいは墓絕に臨み、さらに凶神・凶格の併臨を加えば、但だ財を求め得ざるのみならず、反って是非を惹出せん。

占交易

以日干落宮為我,時干落宮為他,六合為經紀。日干生時干,買主受置。時干生日干,業主願意。日干尅時干,買主不要。時干尅日干,業主不賣。六合生日干,經紀人向買主。生時干者,向賣主。二乾落宮、相比和者,兩家公平交易,主成。二干有一落空亡者,交易不成。

買賣の成交を占問するに、日干の落つる所の宮をもって自己を代表し、時干の落つる所の宮をもって對方を代表し、「六合」をもって間に居る經紀を代表す。日干が時干を生ずれば、買主の情願して承買するを主る。時干が日干を生ずれば、業主の情願して出售するを主る。日干が時干を剋すれば、買主の肯んじて要らざるを主る。時干が日干を剋すれば、業主の肯んじて賣らざるを主る。六合が日干を生ずれば、經紀の買主に偏向するを説明す。六合が時干を生ずれば、經紀の賣主に偏向するを説明す。兩干の落つる所の宮が彼此比和するは、兩家の公平に交易し、買賣成るを主る。兩干の中ただ一個の空亡に落つるあれば、この樁の交易は就ち做し成らず。

占買房屋

以值符為買主,生門為住宅,死門為土地。生死二門乘三奇吉格來生值符宮者,主買後發達。二門不得吉格來生值符宮者,主買後發達,二門不得吉格來生值符宮者,中吉。比和者,平安。二門乘休廢之氣,再有凶神、凶格來尅值符宮者,主買後破敗家財。值符生此二門者,主因宅產贏敗不利。

房産を置買するを占問するに、「値符」をもって買主を代表し、「生門」をもって房屋・住宅を代表し、「死門」をもって地基・田土を代表す。生・死の二門が三奇・吉格に乘じて來たりて値符の宮を生ずるは、買下した後家道發達するを主る。二門が來たりて値符の宮を生ずと雖も吉格を得着せざれば(底本此句重出す)、ただ中等の吉利と算す。二門と値符と比和するは、平安にして事なきを主る。二門が休氣・廢氣に乘じ、また凶神・凶格の來たりて値符の宮を剋するは、買下した後反って家財を破敗するを主る。もし反って是れ値符が往きてこの兩門を生ずれば、この處の房産に因りて輸耗・不利を主る。

占人壽夭吉凶

法以沖、柱二星合死門遠近以定之。男以天沖星起順布奇儀,女以天柱星起逆布奇儀,看至死門相隔幾宮,一宮十年,起算致死門幾宮,作壽幾十年,餘幾十年外,再以宮一宮為一年,看零幾年是幾歲,零數以四正四宮,一宮只作一宮,惟四維四宮,一宮便作二宮,因為四維乃八支也。

人の壽數を推算するに、「天冲」「天柱」の二星と「死門」との間の相隔の遠近を用いて定む。男命は天冲星より順に奇儀を布し、女命は天柱星より逆に奇儀を布し、死門の處に數えて共に幾宮を隔つるか。每一宮を十年と作し、幾宮を隔つれば便ち幾十年の壽數なり。整十の外にまた零頭あれば、就ち改めて一宮をもって一年と作して數え、零頭の幾宮を看れば便ち幾歲なり。零頭を數る時、四正の坎・離・震・兌の四宮は、一宮はただ一年と算す。獨り四維の乾・坤・艮・巽の四宮は、一宮は兩年と算するを要す、四維は每一宮各々兩個の地支を管るを以てなり。

占人年命吉凶

以來人所乘之方,合天地正時與其年命所坐之方,合而推之。來方得奇門吉格者,其年命必吉;年命落宮合奇門吉格者,亦吉。年命坐方俱合奇門吉格,再乘旺相之氣,必有奇遇橫發。入如地盤墓庫者,主昏晦。落空亡者,百事不成。入死門者,死。傷門者,病。驚門者,口舌詞訟。景門者,血光、火災。杜門者,憂疑。開門者,見貴。休門者,進謁。生門者,發財得喜。大抵得奇門者,吉;乘凶門相尅年命者,凶;不尅者,小凶。

來人の一年の休咎を占斷するに、來人の自らする所の方位・局を起こす正時とその年命の坐する所の宮を合せて推斷す。來る方位が三奇・吉門・吉格を得れば、その年命必ず吉。年命の落つる所の宮が三奇・吉門・吉格に合するも、も吉。もし年命と坐する所の方と皆奇門・吉格に合し、また旺相の氣に乘ずれば、必ず意外の奇遇ありて暴發せん。もし地盤の墓庫に落ち入れば、時運昏暗にして明ならざるを主る。空亡に落つれば、百事成らざるを主る。年命が死門に落つれば死亡を主り、傷門に落つれば疾病を主り、驚門に落つれば口舌・官司を主り、景門に落つれば血光・火災を主り、杜門に落つれば憂疑して解せざるを主り、開門に落つれば貴人を見得るを主り、休門に落つれば投謁成る有りを主り、生門に落つれば發財して喜に遇うを主る。大体に言えば、三奇・吉門を得るを吉と為し、凶門に乘じて而も年命を剋制するを凶と為し、凶門に乘ずると雖も年命を剋せざるは、ただ小凶なり。

占納寵

以乙奇為妻,丁奇為妾,太白庚金為夫。若乙、丁奇之落宮生庚之落宮,其女必肯嫁。乙丁落宮尅庚之落宮者,不肯嫁。乙丁宮相比和者,主妻妾和諧。如乙尅丁宮,主妻不能容妾。或丁尅乙宮,主妾欲欺妻。若乙丁入空陷庫絕之宮,主不能成,成亦不利。如庚金宮生丁奇之宮,主徒勞無成。

妾を納るるを占問するに、「乙奇」をもって正妻を代表し、「丁奇」をもって侍妾を代表し、「太白」庚金をもって丈夫を代表す。もし乙奇・丁奇の落つる所の宮が庚金の宮を生扶せば、女方の情願して嫁ぎ來るを主る。もし乙・丁の宮が反って庚金の宮を剋すれば、女方の肯ぜざるを主る。乙・丁の兩宮比和せば、妻妾の相處和睦を主る。もし乙宮が丁宮を剋すれば、正妻の妾を容れ得ざるを主る。もし丁宮が乙宮を剋すれば、妾の正妻を欺壓せんとするを主る。もし乙・丁が空亡・陷地・墓庫あるいは絕地の宮に落つれば、この門の事は辦し成らず、勉強して辦成すも終に利あらず。もし是れ庚金の宮が反って往きて丁奇の宮を生ずれば、則ち白く一場の心力を費して、終に成す所なし。

占婚姻

以庚金為男家,乙奇為女家,六合為媒妁。庚之落宮生乙之落宮,主男家愛女家,乙之落宮生庚之落宮,主女家愛男家。得奇門吉格者,婚姻必成。比和不相尅制者,亦成。若庚宮尅乙宮,主男家嫌女家,不成。乙宮尅庚宮,主女家嫌男家,不成,強成之後必有刑尅。庚金入墓而乘凶格者,刑夫。乙奇入墓而乘凶格者,尅妻。

嫁娶を占問するに、「庚」金をもって男家を代表し、「乙奇」をもって女家を代表し、「六合」をもって媒人を代表す。庚金の宮が乙奇の宮を生ずれば、男家の女家を中意するを主る。乙奇の宮が庚金の宮を生ずれば、女家の男家を中意するを主る。もしさらに三奇・吉門・吉格を得ば、この門の親事必ず成る。兩宮比和して相剋制せざれば、も成り得。もし庚宮が乙宮を剋すれば、男家の女家を嫌棄するを主り、成らず。もし乙宮が庚宮を剋すれば、女家の男家を嫌棄するを主り、も成らず、勉強して婚を成した後必ず刑剋の禍あらん。庚金が入墓して而も凶格に乘ずるは、夫を剋するを主る。乙奇が入墓して而も凶格に乘ずるは、妻を剋するを主る。

占雨

以天禽星為司命之主,天柱為雨師,天沖為雷神,天輔為風伯,螣蛇為雷光,天蓬為水神,甲辰壬為為龍神。天禽臨旺相之宮,天柱、甲辰壬遊於一、三、七宮,或下臨甲辰壬,主大雨。帶甲寅癸下臨甲寅癸於一、三、七宮,主小雨。甲辰壬加臨震宮為龍登雷門,主雷雨。丁臨地盤螣蛇,主閃電。乘凶門臨地盤螣蛇為龍雷發蛟,震怪。落空亡、墓庫宮,主陰霧不雨。

雨の下るを占問するに、各々類神あり。「天禽」星は天時を司どる神と為り、「天柱」は雨師、「天冲」は雷神、「天輔」は風伯、「螣蛇」は雷光・閃電、「天蓬」は水神、旬首「甲辰壬」は龍神なり。天禽が旺相の宮に臨み、而も天柱と甲辰壬とが一・三・七宮に遊行し、あるいはその下に甲辰壬に臨むは、大雨を降すを主る。もし旬首「甲寅癸」を帶びて併せて甲寅癸を一・三・七宮に下臨すれば、ただ小雨を主る。甲辰壬が震宮に加臨すれば、これを「龍登雷門」と呼び、雷雨交加を主る。丁奇が地盤の螣蛇の上に臨めば、天際の閃電を主る。もし凶門に乘じて地盤の螣蛇に臨めば、あれは「龍雷發蛟」にして、震雷・怪異の變あるを主る。もしこれらの類神が空亡と墓庫の宮に落つれば、則ちただ陰雲・霧氣にして、終竟に雨せず。

冬月看天心星及天任土宿,帶壬癸,下臨壬癸,或乘元武、白虎,主水土凝結而為雪。空亡、入墓,主陰寒。更看白虎猖狂,主大風。青龍逃走,主風起雲散,無雨。白入熒主冰雹。熒入白主晴。若天柱遊於一、三、七宮下帶壬癸,或下臨壬癸之宮,不見壬癸,而見螣蛇者,主現虹霓不雨。如落宮下臨朱雀,或落空亡者,主亢旱不雨,強求反有火災。

もし冬月に雨を占わば、則ち「天心」星と土に属する「天任」星を看る。壬癸を帶び、あるいは下に壬癸に臨み、あるいは「玄武」「白虎」に乘ずるは、水土凝結して雪を降すを主る。もし空亡に落ちあるいは入墓すれば、ただ陰冷・天寒にして雪なし。さらに格局を看る。「白虎猖狂」に遇えば、大風の刮るを主る。「青龍逃走」に遇えば、風起こり雲散じて反って雨降らざるを主る。「白入熒」に遇えば、氷雹を下すを主る。「熒入白」に遇えば、天の晴るるを主る。もし天柱が一・三・七宮に遊行して下に壬癸を帶び、あるいは下に壬癸の宮に臨み、あるいはまた壬癸を見ずして卻て「螣蛇」を見るは、皆ただ虹霓を現して雨降らざるを主る。もし落つる所の宮が下に「朱雀」に臨み、あるいは空亡に落つれば、久旱して雨なきを主る。この時強いて雨を祈れば、反って火災を招来せん。

占立窯

其占法以景門主之。景門乘旺相氣,得三奇吉格來生我年命日干者,吉,可立。若帶凶神、凶格尅我年命日干者,凶。乘朱雀投江、螣蛇夭矯者,大凶,斷斷不可立。

窯を建て燒造するを占問するに、窯は火を主るに因りて、專ら火に属する「景門」をもって主と為す。景門が旺相の氣に乘じ、また三奇・吉格を得て來たりて自己の年命・日干を生ずれば、是れ吉象にして、この座の窯は興建し得。もし景門が凶神・凶格を帶びて來たりて自己の年命・日干を剋せば、便ち是れ凶。もし「朱雀投江」あるいは「螣蛇夭矯」に乘ずれば、あれは大凶の象にして、この窯は萬萬に修建すべからず。

巻十一

千金訣

人專煞貢起例:四孟月甲子日起妖星,四仲月甲子日起惑星,四季月甲子日起禾刀。逐日輪算,周而復始。妖星元武,惑星朱雀,禾刀白虎,煞貢青龍,直星金匱,卜木道符,角己太陰,人專金堂,立旱勾陳。

「人專」「煞貢」等の九星課の起例は是の如し。寅申巳亥の四孟の月は、甲子日より「妖星」を起こす。子午卯酉の四仲の月は、甲子日より「惑星」を起こす。辰戌丑未の四季の月は、甲子日より「禾刀」を起こす。起點を定下した後、日に按じて順次に輪轉し、周して復た始まる。九個の課名は各々一位の天將に配す。妖星は玄武に配し、惑星は朱雀に配し、禾刀は白虎に配し、煞貢は青龍に配し、直星は金匱に配し、卜木は道符に配し、角己は太陰に配し、人專は金堂に配し、立旱は勾陳に配す。用る時は課名と配する所の神とを合して吉凶を斷ず。

三甲開闔圖

孟甲,內開甲寅,合陽星陽氣在內,利主不利客,利守。外闔甲申,合陰星陰氣在外,利主不利客,利守。仲甲半開甲子,合陽星陽氣,利主利後應。半闔甲午,合陰星為格,利客不利守。季甲俱闔,甲辰合陽星陽氣在外,利客利傷兵。甲戌合陰星陰氣在內,利主利迎敵。

三甲の開闔の法。孟甲一組は、甲寅旬は內開と為し、陽星に配すれば則ち陽氣は內に在り、主方に利ありて客方に利あらず、守勢を取るに宜しい。甲申旬は外闔と為し、陰星に配すれば則ち陰氣は外に在り、同じく主に利し客に利あらず、仍ほ堅守するに宜しい。仲甲一組は、甲子旬は半開と為し、陽星・陽氣に配し、主方に利あり、も後隊の策應に利あり。甲午旬は半闔と為し、陰星に配して格を成せば、客方に利ありて固守に利あらず。季甲一組は兩旬俱に闔なり。甲辰旬は陽星に配し、陽氣は外に在り、客方に利あり、も出兵して接戰するに利あり。甲戌旬は陰星に配し、陰氣は內に在り、主方に利あり、兵を按じて敵を迎うるに宜しい。

禹罡圖

凡出兵左足向前踏去,咒曰:“禹步相催登陽明,一氣混沌灌我形,天回地轉步七星,躡罡履斗覺通靈,惡逆催伏妖魔群,眾星助我斬妖精,我得長生遊太清”。左右足一步一句念去,切勿回頭。

凡そ兵を出すの時禹步の法を行うは、まず左脚を迈し前に踏出し、口中に咒を念じて道く、「禹步相催して陽明に登り、一氣混沌わが形を灌ぎ、天回り地轉じて七星を步み、罡を蹑み斗を履みて靈通を覺え、惡逆を催伏し妖魔の群を、衆星われを助けて妖精を斬り、われ長生を得て太清に遊ぶ」と。左右兩脚交替して、一步踏む毎に一句を念じ、一路念じて往き、切に中途に頭を回りて張望することを忌む。

兵占

論值符:值符,士卒、旗鼓。螣蛇,三軍司令。太陰,陰謀、埋伏、私通。六合,主謀臣、贊畫。朱雀、元武,間諜、軍讓。值使:休,養生、納降。生,休營壘、安軍圖。傷,賞罰、捕逃。杜,伏險、夜遁、堅壁。景,投書、探聽。死,行刑、錄囚。驚,擒殺。開,開壁迎敵、遣使。

兵を用うるの占は、まず八神の主る所を分つ。「値符」は士卒と旗鼓・號令を主る。「螣蛇」は三軍の號令・調度を主る。「太陰」は陰謀・埋伏と暗に款曲を通ずるを主る。「六合」は謀士・參贊を主る。「朱雀」「玄武」は間諜と軍中の謠言・構陷を主る。さらに八門の主る所を分つ。休門は休養・生息し降卒を接納するに宜しい。生門は營壘を修築し軍陣の圖形を安排するに宜しい。傷門は賞罰を行い逃兵を緝捕するに宜しい。杜門は伏を設け險に據り、夜間遁走し堅壁して出ざるに宜しい。景門は書信を投遞し軍情を刺探するに宜しい。死門は刑を行い俘囚を處置するに宜しい。驚門は擒拿・斬殺に宜しい。開門は營を開き出戰し、使を遣し往來するに宜しい。

十干:甲,演戎。乙,副將。丙,先鋒。丁,說客。戊,大隊。己,輜重。庚,勁敵。辛,遊騎。壬,騎兵。癸,天塹。九星:蓬,猛將。任,狻將。沖,戰將。輔,儒將。英,凶將。芮,頑將。禽,義將。柱,雄將。心,天將。

さらに十干の主る所を分つ。甲は兵馬を演練するを主り、乙は副將を主り、丙是先鋒を主り、丁は遊説の説客を主り、戊は大隊の人馬を主り、己は糧草・輜重を主り、庚は強勁の敵手を主り、辛は往來の遊騎を主り、壬は騎兵を主り、癸は險要の天塹を主る。さらに九星の主る所の將才を分つ。天蓬は勇猛の將、天任は狻猊の如く威武の將、天冲は善戰の將、天輔は儒雅の將、天英は凶悍の將、天芮は頑鈍の將、天禽は義を持する將、天柱は雄豪の將、天心は智略神の如き將なり。

九宮:一,申子辰宜水戰。二,四維士利攻圖。三,寅午戌宜火攻。四,節炁。五,節炁。六,節炁。七,巳酉丑戰。八,四維士堅壁固守。九,亥卯未援解。門戶:陰六地天喜臨,勾白朱元忌照天馬,更坐天馬出行如乘飛驥。

さらに九宮の主る所を分つ。一宮は水に属し、申子辰に逢えば水戰を行うに宜しい。二宮は四維の土に属し、強攻・圖取に利あり。三宮は木に属し、寅午戌に逢えば火攻を用うるに宜しい。四・五・六の三宮は節氣を分主し、節氣の推移に隨いて取用す。七宮は金に属し、巳酉丑に逢えば交戰に宜しい。八宮も亦四維の土に属し、堅壁・固守に宜しい。九宮は火に属し、亥卯未に逢えば救援・解圍に宜しい。門戶に至りては、「太陰」「六合」「九地」「九天」等の吉神の臨照を見るを喜び、「勾陳」「白虎」「朱雀」「玄武」等の凶神の天馬の位に照臨するを忌む。もし天馬の上に坐して兵を出せば、行軍は飛馳する駿馬に騎りたるが如く迅捷ならん。

三甲:孟甲,合陽星陽炁在內,利戰。合陰星陰氣在內,利守。仲甲,合陽星利於後應。合陰星陰氣在門,利守。季甲,合陽星陽炁在外,利守。合陰星陰氣在內,利主。

さらに三甲を論ず。孟甲が陽星に配すれば、陽氣內に聚り、出戰に宜しい。陰星に配すれば、陰氣も亦內に在り、據守に宜しい。仲甲が陽星に配すれば、後隊の接應に利あり。陰星に配すれば、陰氣門上に聚り、據守に宜しい。季甲が陽星に配すれば、陽氣外に散じ、反って據守に宜しい。陰星に配すれば、陰氣內に在り、則ち主方に利あり。

論干支:日干我軍時干敵,日制時兮戰必克;時干若或尅日干,號令三軍宜堅壁;日干若受時干生,來將私意懷歸伏;惟嫌壬癸作生神(水土詐故也),須防詐降終無益;時干若是脫日干,對壘之間閃賺的;主客從來分時日,先起之兵即作客;日支時支偏將倫,生尅休咎如干陳;兩家納音宜究檢,先後勝負援剿因;辨出行居生旺氣,休咎刑尅君莫向;天罡六壬元妙道,煞貢人專與大安,明堂天德金匱較。

干支を論ず。日干は我軍を代表し、時干は敵軍を代表す。日干が時干を制服し得れば、交戰必ず勝つ。時干が反って來たりて日干を剋せば、就中三軍に號令して堅壁して出ざるべし。日干もし時干の生扶を受ければ、敵將の暗に歸降の意を懐くを主る。ただ來たりて生ずるが壬癸ならんを怕る(水と土は最も僞を作すに善なるを以て)、須く對方の詐降を防ぎ、接納すも亦益なし。時干もし日干の氣を脫泄せば、あれは兩軍對壘の際人に誆騙せらるるなり。主客の分は向來日時をもって準と為し、先に兵を起こし手を動かす一方すなわち是れ客なり。日支と時支は分別して雙方の偏將を代表し、その生剋・休咎は天干の推法と相同じ。兩家の納音・五行もまた仔細に考究すべし、此に由りて先後の勝負と救援・進剿の形勢を推知す。還た出兵と駐紮の處する生旺の氣を辨明すべく、凡そ休囚・刑剋の方位は切に前往する勿れ。このほか、六壬の中の「天罡」一課は自ら玄妙の理あり、「煞貢」「人專」「大安」、および「明堂」「天德」「金匱」の諸課と參照・比較すべし。

論值符:值符占驗大將軍,本宮傳吉立大勳;三宮檢點無凶礙,左右沖戰遂將心;再將年命來參取,不值刑沖無禍侵;地天螣陰朱勾六,何者為仇何者親;九地失刑防偷刦,九天害隔莫交兵;時日勿與值符害,方位宜同值符生。論值使:值使得令堪進取,地門有吉分正奇;推詳主副年與命,臨吉門中是勝基;倘值網羅並反伏,太公陰符不用之。

値符を論ず。「値符」の占するは主帥・大將軍にして、本宮の傳する所が吉なれば、便ち大功を建立し得。さらに前後・左右の三宮を檢點し、もし凶象の妨礙なければ、左冲・右突皆將帥の心に稱え得。還た主將の年命を一併に參看すべく、ただ刑冲に逢わざれば、就中禍患の侵擾なし。九地・九天・螣蛇・太陰・朱雀・勾陳・六合の諸神は、須く一一に分清して哪個が我と仇を為し哪個が我と親しむかをすべし。九地が位を失い刑を受ければ、敵人の營を偷し寨を劫するを防ぐを要す。九天が害に遭い隔を受ければ、切に貿然として兵を交うる勿れ。用うる所の日と時は値符と相害すべからず、進兵の方位は則ち値符の生ずる所の方を取るに宜しい。値使を論ず。「値使」が時令を得れば、便ち進兵して勝を取るべし。地盤の門に吉象あれば、還た何をか正兵・何をか奇兵を分清すべし。主將・副將の年命を推詳し、凡そ吉門の中に臨むは、就中勝を取るの根基なり。倘若値使が天羅・地網あるいは「返吟」「伏吟」に遇上れば、たとえ太公の『陰符』の謀ありとも用い得べからず。

論十干:奇偶各有所分屬,最忌囚墓與刑格;制甲之神喜休囚,輔甲之神怕孤隔;甲所用神如伏仇,本營奸究須推測;查其本局孤與虛,繫何奇儀落其局;分局既值孤虛宮,畢竟吉凶半準的;天用落宮與值刑,切忌臨此遭損失。論九星:九星旺方能取勝,休囚失地忌興師;悖格飛伏皆難許,最羨吉宿得奇門;天上風雷來助武,上下左右魁與魒;躡罡履斗丁甲使,疑神疑鬼壯軍威。

十干を論ず。三奇と六儀と各々属する所有り、最も囚地・墓地と刑格の上に落つるを忌む。甲木を剋制する凶神は、その休囚・無力を喜び、甲木を輔佐する吉神は、則ち孤辰・隔斷の地に落つるを怕る。甲の用うる所の用神もし仇敵の如く潛伏して出ざれば、就ち本營の中に奸細の害を為すあるかを推測すべし。還た本局の孤と虚と何處に落つるか、是れ哪一路の奇儀のあの一宮に落ち進みしやを查明すべし。分局既に孤虚の宮に値すれば、斷ずる所の吉凶も就中ただ一半の準頭なり。天盤の用神の落つる所の宮もし正しく刑地に當るに至りては、尤も此に臨むを忌み、これに臨めば必ず損失に遭う。九星を論ず。九星は旺方に居りて乃ち勝を取り得、休囚・失地すれば則ち師を興すを忌む。「悖格」および飛宮・伏宮に逢えば、皆勝算あること難し。最も喜ぶ可きは吉星にしてまた奇門を得。天上の風雷の勢前に來りて戰を助け、上下・左右に還た魁星・魒星の呼應あり。さらに罡を蹑み斗を履み、丁神・甲將を役使する術を加えて、敵人に神を疑い鬼を疑わしめば、我軍の軍威自ら壯なり。

論九宮:九宮起元考天時,地適三方亦證推;水火金木土各別,主將年命莫教違;正局老營堪立寨,過局輜重可屯棲;將來局位伏接剿,奇正分兵奏捷回。論門戶:門戶忌迫墓格刑,欣逢遁假詐使來;如若加臨孤虛地,出軍不利好逃兵;倘逢天乙登天門,煞沒神藏任取亨。

九宮を論ず。九宮の起元は先ず天時を考察し、さらに地利を取り、前後の三方も亦互いに印證し得。水火・金木土各々分別あり、皆主將の年命と相違背すべからず。當値の正局の宮は中軍・老營を安下して寨を立つべし、已過の局の宮位は輜重・糧草を屯放し得、將來の局の宮位は則ち埋伏・接應し、機を伺い進剿するに宜しく、奇兵・正兵分頭に出動せば、自然に捷を奏して歸らん。門戶を論ず。門戶は最も門迫・入墓・成格と刑を受くるを忌み、最も遁格・假局・詐局と「三奇得使」に遇うを喜ぶ。もし門戶が孤虚の地に加臨すれば、出兵は利あらず、士卒は逃亡し易し。倘も「天乙登天門」の時に逢わば、あれは凶煞の隱沒し吉神の潛藏する候にして、如何に取用するも亨通ならん。

論三甲:三甲詳分開闔情,開宜興師闔偃兵;孟甲反伏不宜動,仲甲反伏猶豫情;季甲反伏背宜動,此從罡訣斷玄宗;更有三加玄加臨,遲中變速動中寧;孟甲加仲宜哨探,加季上面好進徵;仲甲加孟始當心,加季宮中快起營;季甲加孟權駐北,加仲之時防伏兵;陽時喜逢上尅下,陰時尅上亦稱情。

三甲を論ず。三甲は開と闔の情狀を細分すべく、開なれば則ち師を興して出戰するに宜しく、闔なれば則ち兵を按じて動かざるに宜しい。孟甲が「返吟」「伏吟」に遇えば、妄動すべからず。仲甲が返伏に遇えば、進退・猶豫を主る。季甲が返伏に遇えば、反って行動に宜しい。此は皆禹罡の訣に依りて推斷する玄妙の宗旨なり。このほか還た三甲の互いに加臨する變化あり、遲緩の中を迅速に轉じ、躁動の中を安寧に歸せしむ。孟甲が仲甲に加われば、哨探を派出するに宜しい。孟甲が季甲に加われば、正しく兵を進め征討すべし。仲甲が孟甲に加われば、起初に須く當心すべし。仲甲が季甲に加われば、就中速かに營を拔くべし。季甲が孟甲に加われば、權且北面に駐紮す。季甲が仲甲に加わる時は、則ち敵人の伏を設けるを提防すべし。陽時は上が下を剋するを見るを喜び、陰時は下が上を剋するも一樣に稱心なり。

論吉凶:返首一戰成功,跌穴伏兵取勝,天遁大開旗鼓,所戰必克。地遁安置營壘,埋伏出奇。人遁利偵探,神遁使陰謀,鬼遁偷刦可行,龍遁祈禱大利,虎遁招討,威振遠方。風雲二遁抽避為良。三詐爭戰定勝,五假變陣成功。三奇得使,偏裨效力。玉女守門,陰私可行。三詐宮,百戰皆捷。天輔時,有罪可原。天三門,宜張招撫之旗。地四戶須置埋伏之卒。地私門潛藏之路,天馬方逃難之鄉。門吉、星吉、符吉,戰爭攻取均宜。

吉凶・格局を論ず。「青龍返首」を得れば、一戰して成功す。「飛鳥跌穴」を得れば、伏を設けて勝を取る。「天遁」を得れば、旗を張り鼓を動かして正面進攻し、戰必ず獲勝せん。「地遁」を得れば、營を安んじ寨を紮して埋伏・出奇するに宜しい。「人遁」を得れば、刺探・偵察に利あり。「神遁」を得れば、陰謀・詭計を行うに宜しい。「鬼遁」を得れば、營を偷み寨を劫すべし。「龍遁」を得れば、祈禱・禳祭大いに利あり。「虎遁」を得れば、師を出して征討し遠方を威震すべし。「風遁」「雲遁」の二格を得れば、則ち身を抽いて回避するを上策と為す。「三詐」の局は、交戰必ず勝つ。「五假」の局は、陣法を變換して成るべし。「三奇得使」は、副將・裨將皆肯んじて力を效めん。「玉女守門」は、凡そ隱秘の事皆施行すべし。三詐の宮に落つれば、百戰百捷なり。「天輔時」に逢えば、たとえ罪ありとも寛宥を獲得すべし。「天三門」を得れば、招撫の旗號を張起するに宜しい。「地四戶」を得れば、須く此に兵卒を埋伏すべし。「地私門」は潛行・隱蔽の通路、「天馬」の在る所の方は逃難・避險の去處なり。要するに門吉・星吉・値符も亦吉なれば、交戰と攻取と論ぜず皆相宜なり。

乙加辛宜防敗北,辛加乙宜勿圖謀,癸加丁軍謠有變,丁加癸將撖凝況,伏干當慮暴出之師,飛干恐墮敵人之計,伏宮勁敵難御,飛宮先鋒失機,大隔怕遭刦掠,小隔須防伏兵,刑格戰鬪罕利,悖格乍起軍驚,歲格主營生變,月格偏將受傷,日時格豈堪搦戰,五不遇切勿進徵,熒入白兮詐退而必返,白入熒兮窮寇而莫追,網羅豈避坑陷,返伏卻忌交兵。三奇入墓與刑制,副將援兵不協情。六儀擊刑,戰雖利而有損。門空制迫,營雖固而防沖。

乙が辛に加わりて「青龍逃走」と成れば、兵敗れて奔北するを防ぐを要す。辛が乙に加わりて「白虎猖狂」と成れば、圖謀ある所有るに宜しからず。癸が丁に加わりて「螣蛇夭矯」と成れば、軍中に謠言四起して變を生ず。丁が癸に加わりて「朱雀投江」と成れば、主將の遲疑・不決を主る。「伏干格」に逢えば、敵軍の突然殺出するを慮るに當る。「飛干格」に逢えば、敵人の圈套に落ち入るを恐る。「伏宮格」に逢えば、強敵抵禦し難し。「飛宮格」に逢えば、先鋒は戰機を貽誤せん。「大隔」に逢えば、劫掠に遭うを怕る。「小隔」に逢えば、須く伏兵を防ぐべし。「刑格」に逢えば、交戰勝算少なし。「悖格」に逢えば、軍中突然に驚亂せん。「歲格」に逢えば、中軍・大營に變を生ず。「月格」に逢えば、偏將傷を受く。日格・時格に逢えば、さらに出陣・挑戰に堪えず。「五不遇時」に逢えば、切に兵を進めて征討すべからず。「熒入白」に逢えば、敵人詐退の後必定に師を回らす。「白入熒」に逢えば、あれは窮寇にして追撃すべからず。天羅・地網に落つれば、何ぞ坑陷を避け得ん。返吟・伏吟に遇えば、尤も兵を交うるを忌む。三奇が入墓しあるいは刑剋せられれば、副將と援兵と便ち肯んじて同心せず。「六儀擊刑」に逢えば、仗は打勝つと雖も、自身も亦折損あり。門が空亡に落ちまた制を受け迫を受ければ、營壘固しと雖も、なお須く敵の來冲を防ぐべし。

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