Libo

総序

明 · 刘伯温 · 第1巻 / 23

作盤ガイド: 奇門遁甲作盤

總論太陽過宮天三門、地四戶、地私門、太冲天馬方同例

奇門遁甲典籍

排盤規則をまず明確にしないと格局の部分が落とし所を失う。歌訣を読むときは、同時に手で一盤を排して対照するのがよい。

竊惟黃帝戰蚩尤於涿鹿,夢天神授符,而命風后演就奇門,此遁甲所由始也。帝堯命大禹治水,得玄女傳文,而因洛龜畫敍九疇,此遁甲所由著也。漢子房總局十八而成決勝之功,蜀孔明分列三奇而創艱難之業。

私が密かに「奇門遁甲」という学問の来歴を考究したところによると、上古の黄帝が涿鹿で蚩尤と交戦し、長く戦っても決着がつかず、夜、天神が符訣を授ける夢を見て、覚めると大臣の風后に命じてこれを基に一揃いの術数へと推演させた。これが「遁甲」の起こりである。帝堯が大禹に洪水の治水を命じた時、大禹は九天玄女の伝えた文書を得、さらに洛水の神亀の背の模様によって「九疇」という九類の治国の大法を排し、「遁甲」の学はここに初めて世に顕れた。漢代の張良(字は子房)は全ての格局を十八局に併合し、それによって千里の外で勝負を決する功業を成し遂げ、蜀漢の諸葛亮は乙・丙・丁「三奇」を分けて布列し、これによって艱難な興復の大業を切り開いた。

先排九宮於掌上,而坎居一、坤居二、震居三、巽居四、中央五、干六、兌七、艮八、離九,而造化見矣。次分八卦於盤中,而離位於南,坎位於北,震東,兌西,巽東南,坤西南,艮東北,干西北,而方隅定矣。

入門の手順として、まず「九宮」を掌の上に排する。坎宮に一の数を配し、坤宮に二の数、震宮に三の数、巽宮に四の数、中央に五の数、乾宮に六の数、兌宮に七の数、艮宮に八の数、離宮に九の数を配する。九宮の数が定まると、天地造化の順序が現れてくる。続いて八卦を盤面に分布する。離卦は南方、坎卦は北方、震卦は東方、兌卦は西方、巽卦は東南、坤卦は西南、艮卦は東北、乾卦は西北である。八卦がそれぞれの位に就き、四正四隅の方向も定まって、起局の際に依拠すべき方位ができる。

縱橫十五,錯敍三元,以八卦分八節,而節令以全。以一節統三氣,而氣候以備。逢甲己為符頭,須閏奇而補局,符速節遲,看甲己臨於何處?而用超神之法。節先符後,驗日辰甲己何居?而行節氣之方。

九宮の数字は横に並べても縦に並べても斜めに並べても、三つを足せば皆十五に等しく、上元・中元・下元の「三元」がその中に交錯して配布される。八卦をもって立春・春分・立夏・夏至・立秋・秋分・立冬・冬至という八つの節を分領すれば、一年の節令が整い、それぞれの節がまた三段の気候を統轄するので、一年の気候もまた完備する。起局の際、天干が「甲」または「己」の日を「符頭」とし、符頭が節気と合わなければ「閏奇」の法で局数を補う。符頭が早く来て節気が遅れて至れば、甲己の日がどこに落ちるかを調べて「超神」の法で定局し、節気が先に至り符頭が後であれば、日辰の中の甲己日がどの位にあるかを照合し、節気の属する宮に依って布局する。

子午東部為冬至後陽遁,歷坎、艮、震、巽,儀順行而奇逆布,由直符而順飛於九宮也。子午西部為夏至後陰遁,歷離、坤、兌、干,奇順布而儀逆行,由直符而逆飛於八卦也。

正北の子位と正南の午位を一線で結び、盤面を東西の半分に分ける。東の半分は冬至以後に属し「陽遁」を用い、坎・艮・震・巽の順序で巡行し、六儀を順に排して三奇を逆に布し、「直符」のある宮から順時計に九宮を飛行する。西の半分は夏至以後に属し「陰遁」を用い、離・坤・兌・乾の順序で巡行し、三奇を順に布して六儀を逆に行かせ、同じく直符から逆時計に八卦の位を飛行する。陽遁と陰遁のどちらに定めるかは布盤の第一歩で、方向を一度取り違えれば、局全体がことごとく誤りとなる。

認九宮安九星為直符,而吉凶以分。如坎宮認天蓬為符,則天芮二、天沖三、天輔四、天禽五、天心六、天柱七、天任八、天英九也。配八卦立八門為直使,而休咎以判。如干宮配開為使,則休門坎、生門艮、傷門震、杜門巽、景門離、死門坤、驚門兌也。移直符於時干,而時干住處,直符之起首寓矣。尋直使於時支,而時支住處,直使之方向存矣。

九宮を認定して九星を安んじ、その中の一星を取って「直符」とすれば、一局の吉凶に分かれ目ができる。たとえば坎一宮の「天蓬」を直符とすれば、坤二宮は天芮、震三宮は天冲、巽四宮は天輔、中五宮は天禽、乾六宮は天心、兌七宮は天柱、艮八宮は天任、離九宮は天英となる。さらに八門を八卦に配し、その中の一門を取って「直使」とすれば、一局の休咎を判断できる。たとえば乾六宮に「開門」を配して直使とすれば、坎宮は休門、艮宮は生門、震宮は傷門、巽宮は杜門、離宮は景門、坤宮は死門、兌宮は驚門となる。盤を転ずる時は、直符を現在の時刻の天干の上に移し、時干がどの宮に止まるかで、直符の起首する所がどの宮に寄寓するかが決まり、直使を現在の時刻の地支の上に尋ね、時支がどの宮に止まるかで、直使の指す方向がどの宮に存するかが決まる。

天盤九星共奇儀,而一時一易,象天之旋轉。地盤九星與奇儀,而五日方移,法地道之貞靜也。天盤臨地,審吉凶之消長;地盤承天,斷休咎之盈虛。天甲子臨地甲子是為伏吟,凡門符臨本宮皆同此例,而不可用也。地天英逢天天蓬是為反吟,凡門加沖宮皆同此例,而避之可也。

天盤上の九星と三奇六儀は、一時辰ごとに一度変換し、天体の運転の止まないことに取法する。地盤上の九星と奇儀は、五日満ちて初めて一度移動し、大地の貞定安静に取法する。天盤が地盤の上に落ちれば、吉凶の消長を審察でき、地盤が天盤の臨むのを承ければ、休咎の盈虚を判断できる。天盤の甲子が地盤の甲子に落ちるのを「伏吟」といい、凡そ八門・直符が自己の本宮に落ち戻るのは皆同じ類で、この局面では事を行うことができない。地盤の天英星が天盤の天蓬星に遇うのを「反吟」といい、凡そ八門が対冲の宮に加わるのも皆同じ類で、遇えば回避すればよい。

吉門臨三奇而所求皆遂,奇門入墓、迫而所為無成。乙、丙、丁、生、休、開如合太陰之位,是謂三全奇吉。陰或有無必審從背之方,是謂三奇六儀擊刑至惡,而不可使用。

開・休・生といった吉門が乙・丙・丁「三奇」と相臨すれば、求める事は多くが順調に運ぶ。反対に、三奇が墓庫の宮に落ちるか、八門が所在の宮位の五行に剋されて「門迫」となれば、事を行っても成就しにくい。乙・丙・丁の三奇に生門・休門・開門の三吉門を配し、さらに「太陰」のある位に合すれば、これを「三奇全吉」という。太陽の類の陰神が在るか否かは、必ず向かう方位と背く方位を審察しなければならない。もし「三奇六儀撃刑」に遇えば、あれは最も凶悪な格局で、決して事を行うのに用いてはならない。

九遁合門,至利而大可施為。開門合乙而加己位,不犯奇墓、門迫,名曰“地遁”,臨紫微而蔽,以日精者也。月奇臨丁而逢生門,不犯奇墓、門迫,號曰“天遁”,乘華蓋而蔽,以月精者也。休門與丁奇相合太陰,共地盤相臨,斯為“人遁”,亦可行師。

「九遁」とは、三奇と吉門の相配する九種の隠遁の格局で、最も有利で、存分に施為できる。開門が乙奇と相合して己位に加臨し、しかも三奇入墓・門迫という二つの忌みを犯さなければ「地遁」という。紫微の気を借りて形跡を遮蔽するようなもので、憑り所とするのは日の精華である。月奇の丙が丁位に落ちて生門に遇い、同じく奇墓・門迫を犯さなければ「天遁」という。「華蓋」の星に乗じて形跡を遮蔽するようなもので、憑り所とするのは月の精華である。休門が丁奇と相合し、さらに「太陰」と同在し、天地両盤が相臨めば、これが「人遁」で、この格局で兵を出して行軍するのも可能である。

丙奇同生門而合於九天,遁屬於“神”。星奇遇休門而臨於九地,遁屬於“鬼”。“龍”得月奇合休癸而或臨於坎,“虎”得乙奇臨生門而或出於艮,“風遁”則日開臨於巽,“雲遁”則月開合於坤,此九遁之例名,實兵家之秘,顧用之何如,而驗之無不應也。

丙奇が生門と同在し、さらに「九天」と合すれば、この遁は「神遁」に属する。星奇の丁が休門に遇って「九地」に落ちれば、この遁は「鬼遁」に属する。「龍遁」は月奇の丙が休門と癸水と合して坎宮に落ちるもの。「虎遁」は乙奇が生門に臨んで艮宮より出ずるもの。「風遁」は日奇の乙と開門が巽宮に臨むもの。「雲遁」は月奇の丙と開門が坤宮に合するもの。以上が九遁の名目で、実に兵家秘伝のもので、ただ用いる者の手腕いかんを見るのみ、験証すれば応えないことはない。

夫星有陰陽,門有開闔。惟天禽則無定位,寄西南而屬中宮。從三避五,為害為生。勝地有三,天上直符所臨天乙,大將居之,一也。直符後一為九天,我軍居之,二也。地生門而合三奇之宮,若引軍而從生門擊死,百戰百勝,三也。

九星は陰陽に分かれ、八門には開閉がある。九星の中で「天禽」だけは固定の宮位がなく、西南の坤宮に寄居しながら実際には中五宮に属する。用事には「従三避五」すなわち震三宮の生気に趨き、中五宮の死気を避ける。一方は禍害、一方は生機である。勝利できる方位は三か所ある。その一、天盤直符の臨む「天乙」の位で、主将はここに座して鎮すべきである。その二、直符の後の一宮は「九天」で、我が軍はここに駐屯すべきである。その三、地盤の生門がさらに三奇と同宮である所で、兵を率いて生門の方向から死門の方向へ攻めれば、百戦百勝である。

不擊有五,天乙、九天擊之必被其殃,一與二也。生門、九地犯之必罹其害,三與四也。直符而臨直使之位,如用兵突圍、摧陣,將死軍亡,五也。孟甲刑門,難以出入,而宜隱跡;仲甲陽內,宜於堅守,而利於藏兵;四季甲時陰內陽外,須分主客,始決雌雄。

攻めてはならない方位は五か所ある。「天乙」と「九天」のこの二か所は、攻めれば必ず災殃を招く。これが第一・第二である。「生門」と「九地」のこの二か所は、犯せば必ず禍害を受ける。これが第三・第四である。直符がちょうど直使の宮位に落ちた時、この時に兵を用いて突囲し敵陣を衝き崩せば、主将は死に軍は亡ぶ。これが第五である。時辰について言えば、孟位の甲旬が刑門に遇えば、出入りともに難しく、蹤跡を隠すのが宜しい。仲位の甲旬は陽気が内にあり、堅守するのが宜しく、兵馬を埋伏させるに利がある。辰・戌・丑・未の四季の甲時は、陰が内にあり陽が外にあり、必ず先に誰が主で誰が客かを分け明らかにしてから、勝負を決することができる。

六乙為天德,出從而上,日奇之下,可決勝於未然之內。丙為天威,不得丙火銷金之令,宜防敗於不測。時臨六丁,名為玉女潛形,如隱伏而不見其象。時臨六戊號曰乘龍萬里,逢兇徒而自滅其蹤。

六乙は「天徳」と呼ばれ、出行がこれに依って上に向かえば、人は日奇の下に処り、事の未だ発せざる先に勝局を定めることができる。丙は「天威」と呼ばれ、丙火が金を熔かすような時令の助けを得なければ、思いがけない敗績を防がなければならない。時辰が六丁に臨むのを「玉女潜形」といい、隠伏して形跡の見えないようなものである。時辰が六戊に臨むのを「乗龍万里」といい、たとえ凶徒に遇っても、相手は自ら蹤影を消してしまう。

六己為地戶,宜陰私而用偷劫。六癸為天網,審高下而利逃亡。六庚而出戰,咎將及於其師。六辛而行師,禍必及於其身。六壬為天牢,而飛禍速至。六甲為時首,而應局斯靈。

六己は「地戸」と呼ばれ、隠秘の事を行うのに宜しく、また襲撃・劫掠に用いることもできる。六癸は「天網」と呼ばれ、網の張りが高いか低いかを審察し、網が高ければこそ逃亡に利がある。六庚の時に出戦すれば、災咎は全軍の身に落ちる。六辛の時に行軍すれば、禍患は必ず主将自身に落ちる。六壬は「天牢」と呼ばれ、突如其来の横禍を招く。六甲は十干の首で、また奇門時局の首でもあり、これをもって局に応ずるのが最も霊験がある。

甲加丙為“青龍反首”,而動作無阻。丙加甲為“飛鳥跌穴”,而運用有成。乙加辛是“青龍逃走”,而財物廢墜。辛加乙是“白虎猖狂”,而身體毀傷。丁加癸為“朱雀投江”,而訟獄所由起也。癸加丁為“螣蛇夭矯”,而憂惶之事必至也。

以下は天盤の干が地盤の干に加臨して成る格局を説く。甲が丙に加わるのを「青龍返首」といい、行動・作事に阻碍がない。丙が甲に加わるのを「飛鳥跌穴」といい、謀划・運用が皆成就する。乙が辛に加わるのを「青龍逃走」といい、財物が散失敗落するのを主る。辛が乙に加わるのを「白虎猖狂」といい、身体が毀傷されるのを主る。丁が癸に加わるのを「朱雀投江」といい、官司・牢獄がこれより起こる。癸が丁に加わるのを「螣蛇夭矯」といい、憂愁・惶恐の事が必ず相踵いで来る。

六庚加符為“伏宮格”,不利其主,而利其客。直符加庚為“飛宮格”,不貴於戰,而貴於謀。庚加直符,太白格於天乙,外兵侵而主將必敗。符加六庚,太乙格於太白,強出兵而客將必阻。直使臨庚名為“野戰”,兵雖精而主困也。庚加直使名曰“同宮”,將雖驍而必挫也。庚加於丙是為“太白入熒惑”,而賊必來。丙加於庚是為“丙火入金鄉”,而賊必退也,此主客皆不利,莫倚奇門而強用也。

六庚が直符に加わるのを「伏宮格」といい、主方に利あらず客方に利あり。直符が六庚に加わるのを「飛宮格」といい、硬拚するに宜しからず、謀を用いるに宜しい。庚が直符に加わるのは、「太白」金星が「天乙」を格するので、外来の兵が進犯すれば主将は必ず敗れる。直符が六庚に加わるのは、「太乙」が「太白」を格するので、強いて兵を出せば客方の主将は必ず阻まれる。直使が庚に落ちるのを「野戦」といい、兵馬は精鋭でも主方は依然として困頓する。庚が直使に加わるのを「同宮」といい、将領は驍勇でも必ず挫折する。庚が丙に加わるのは「太白入熒惑」で、賊寇は必ず来る。丙が庚に加わるのは「丙火入金郷」で、賊寇は必ず退く。この二格は主客双方ともに不利で、己が奇門を解するのを恃んで強いて動用してはならない。

天地“大格”,庚下加癸,天地“小格”,壬上加庚。庚加於己,士卒死於中途(刑格)。己加於庚,將兵厄於危路。“歲格”,則歲逢於庚;“月格”,則庚加朔建。庚臨日干為“伏干格”,而主人見傷。日干臨庚為“飛宮格”,而客將不勝。時干尅日(干)為“五不遇”,而定損其明。丙加日干名曰“悖亂”,而顛倒紀綱。

天地の間の「大格」は庚が癸を下に加えるもの、天地の間の「小格」は壬が庚を上に加えるものである。庚が己に加われば、士卒は半路で死ぬ。この格はまた「刑格」とも称する。己が庚に加われば、将士は険途の中に困厄する。「歳格」とは流年が六庚に遇うこと。「月格」とは庚が月建朔日に加わること。庚が日干に臨むのを「伏干格」といい、主方の人が傷を受ける。日干が庚に臨むのを「飛宮格」といい、客方の将領は勝つことができない。時干が日干を剋制するのを「五不遇時」といい、必ず日月の光明を損なう。丙が日干に加わるのを「悖乱」といい、綱紀がこれによって転倒錯乱する。

天有“三門”,天沖、小吉、從魁。地有“四戶”,月建除、危、開、定。直使相交,乃天乙之所在;直符臨處,為天乙之行宮,其直符同乎。天乙有難,宜棄門從坤,後一為九天,二為九地,九天之上利以揚兵,九地之下利以埋伏。

天には「三門」があり、太冲・小吉・従魁という三つの月将の位である。地には「四戸」があり、建除十二神の中の除日・危日・開日・定日である。直使とこれらの交会する所は、まさに「天乙」貴人のある所。直符の臨む所は、すなわち天乙の行く宮位で、直符と天乙は同じく在る。天乙が危難に遇った時は、開門位を捨てて坤宮に走るべきである。直符の後一宮は「九天」、後二宮は「九地」である。九天の上では兵威を張揚し声勢を示すに宜しく、九地の下では埋伏・隠蔽するに宜しい。

前三為六合,二為太陰,六合之中逃亡是利,太陰之處潛伏斯宜。“三詐”之方舉動皆利,是休、生、開合乙、丙、丁、九地、太陰、(六合)而然也。“五假”之地各有吉凶,是杜、死、驚、傷、景合九地、太陰、(六合),乙、丙、丁、己、癸而致也。

直符の前三宮は「六合」、前二宮は「太陰」である。六合の中で逃亡するのが最も有利で、太陰の所に潜伏するのが最も相宜しい。「三詐」の方位は、一挙一動が皆吉利で、それは休門・生門・開門に乙・丙・丁の三奇を配し、さらに九地・太陰・六合の三つの陰神に合して成る。「五假」の方位は吉凶それぞれ別で、それは杜門・死門・驚門・傷門・景門に九地・太陰・六合を配し、さらに乙・丙・丁・己・癸に合して成る。

如六戊不測之術,六甲陰符之妙,此乃心悟,難以言傳,有志於衛國安民,出將入相者,不可不知也。鳴呼!分天地於掌握,羅列宿於心胸,風雷從其呼吸,神鬼聽其指揮,其天府石室之秘文,運籌決勝之神算乎!歲次大明洪武四年季夏四月朔八日是為敍。劉基伯溫氏謹識。

六戊のあの測度しがたい法術、六甲陰符の精妙については、これは心で体悟するほかなく、言語で伝授するのは難しい。凡そ国家を保衛し百姓を安定させ、将来出でて大将となり入りて宰相となる志のある人は、これを知らないではいられない。嗚呼!この学問を掌握すれば、天地は掌の中に分列し、星宿は懐裏の内に羅列し、風雷は呼吸に随って動き、神鬼は指揮に任せて行う――それは実に天府石室に珍藏された秘文で、帷幄の中に運籌して千里の外に勝を決する神算である!時に大明洪武四年季夏四月初八日、この序を作る。劉基、字は伯温、謹んで記す。

巻一

煙波釣叟歌

陰暘順逆妙難窮,二至還鄉一九宮,若能了達陰陽理,天地都來一掌中,軒轅黃帝戰蚩尤,涿鹿經年苦未休,偶夢天神授符訣,登壇致祭謹虔修,神龍負圖岀洛水,綵鳳銜書碧雲裡,因命風后演成文,遁甲奇門從此始。

陰遁・陽遁の順行・逆行、その中の奥妙は窮尽することがない。冬至・夏至は陰陽の転換点で、冬至以後は陽遁を起し坎一宮から排し起こし、夏至以後は陰遁を起し離九宮から排し起こす。これが「二至還郷一九宮」である。ただ陰陽消長の理を透徹に明らめば、天地全体の運行も一只の掌の中に収めることができる。その来歴を遡れば、軒轅黄帝が蚩尤と交戦し、涿鹿一帯で整整一年を戦い、苦戦して休止を得られなかった。黄帝は偶然天神が符訣を授ける夢を見て、覚めると壇を築いて致祭し、虔誠に修持した。続いて神龍が図書を背負って洛水の中より浮出し、彩鳳が天書を銜えて碧雲の間を飛んだ。黄帝はこれらの天授の図書に依って、大臣の風后に文を成すよう推演させ、「遁甲奇門」の学問はこれより端緒を開いた。

一千八十當時制,太公刪成七十二,逮於漢代張子房,一十八局為精藝,先須掌上排九宮,縱橫十五圖其中,次將八卦分八節,一氣統三為正宗,陰陽二遁分順逆,一氣三元人莫測,五日都來換一元,接氣超神為準則。

奇門は当初立法として都合一千八十局があったが、周朝の姜太公の手で七十二局に刪削され、さらに漢代の張良の手で一十八局に精簡され、最も精要な一套の技芸となった。これを学ぶ次第は、まず掌の上に九宮を排し、横・縦・斜めの三数の相加が皆十五に等しくする。これが洛書の図である。さらに八卦を八つの節気に分配し、それぞれの気が上・中・下の三元を統轄する。これこそ正宗の排法である。陰遁と陽遁は順行・逆行の二路に分かれ、一気の中はまた三元に分かれ、変化は細密で常人の測度できるものではない。五日ごとに一元を更換し、元と元との銜接は「接気」「超神」の二法を準則とする。

認取九宮分九星,八門又逐九宮行,九宮逢甲為值符,八門值使自分明,符上之門為值使,十時一易堪憑據,值符常遣加時干,值使順逆遁宮去,六甲元號六儀名,三奇即是乙丙丁,陽遁順儀奇逆布,陰遁逆儀奇順行。

九宮を認め、九星をその中に分派すれば、八門もまた九宮の次序に随って巡行する。九宮の中で、六甲旬首の落ちる宮の星が「値符」で、それに相配する門が「値使」で、両者は自然と分明する。値符のある宮位上のあの一門がすなわち値使で、十時辰ごとに一度更換し、これに拠って推断できる。用いる時は値符を移して時辰の天干の上に加え、値使を陽遁順行・陰遁逆行の規矩に拠って行くべき宮位に推して行く。六甲旬首には別に名号があり、戊・己・庚・辛・壬・癸の「六儀」である。「三奇」は乙・丙・丁の三干である。陽遁の時は六儀を順に排し三奇を逆に布し、陰遁の時は六儀を逆に排し三奇を順に行かせる。

吉門偶合爾三奇,萬事開三萬事宜,更合從傍加檢點,餘宮不可有微疵,三奇得使誠堪使,六甲遇之非小補,乙逢犬馬丙鼠猴,六丁玉女騎龍虎,又有三奇游六儀,號為玉女守門扉,若作陰私和合事,請君但向此中推。

吉門がちょうど三奇と相合すれば、万事はこの方位から局面を開き、様々に合宜である。ただし傍らから一併に検点して、其余の各宮に少しの瑕疵もあってはならない。三奇は「使」を得て初めて真に堪用となる。六甲旬首がこれに遇えば、利益は小さくない。いわゆる「三奇得使」とは、乙奇が甲戌・甲午に遇い(戌は犬、午は馬)、丙奇が甲子・甲申に遇い(子は鼠、申は猴)、丁奇が甲辰・甲寅に遇う(辰は龍、寅は虎)ので、「六丁玉女騎龍虎」という。これ以外に三奇が六儀の上に遊走するのを「玉女守門扉」という。隠秘の事を行い、縁談を説き合わせる類の事は、この格局の上より推求すればよい。

天三門兮地四戶,問君此法如何處,太沖小吉與從魁,此是天門私出路,地戶除危定與開,舉事皆從此中去,六合太陰太常君,三辰元是地私門,更得奇門相照輝,岀行百事總欣欣,太沖天馬最為貴,猝然有難宜逃避。

「天三門」と「地四戸」のこの二法はどう取用すべきか。天三門は太冲(卯)・小吉(未)・従魁(酉)の三つの月将の位を指し、これは天が人のために留めた暗中の出行の路である。地四戸は建除十二神の中の除日・危日・定日・開日を指し、凡そ挙動があれば皆この数日より出発すべきである。さらに六合・太陰・太常の三つの吉神の臨む辰を加えれば、本来大地が人のために留めた私下の通行の門戸である。もしさらに三奇・吉門が交じり映えて輝けば、出行して事を行って称心喜ばないことはない。その中で太冲の位の乗ずる「天馬」が最も貴重で、突然危難に遭遇して避走すべき時、まさにこれに借重すべきである。

但能乘馭天馬行,劍戟如山不足畏,三為生氣五為死,勝在三兮衰在五,能識遊三避五時,造化真機須記取,就中伏吟為最凶,天蓬加著地天蓬,天蓬若到天英上,須知即是返吟宮,八門反伏皆如此,生在生兮死在死。

ただ天馬の方位を駕して行くことができれば、たとえ刀剣・長戟が山の如く積み上がっても畏るるに足らない。震三宮は生気のある所、中五宮は死気のある所で、だから勝利は三宮に拠り、衰敗は五宮に出る。「遊三避五」の時機を知ることができれば、この天地造化の真機を必ず牢記せよ。諸般の格局の中で「伏吟」が最も凶で、天盤の天蓬が地盤の天蓬に圧しかかれば伏吟、天蓬が天英の位置に走れば「返吟」の宮という。八門の返吟・伏吟も同じ道理に照らして判断する。生門が依然として生門の位に落ち、死門が依然として死門の位に落ち、星門が原地で動かなければ、事もまた滞塞して通じない。

就是凶宿得奇門,萬事皆凶不堪使,六儀擊刑何太凶,甲子直符愁向東,戌刑未上申刑虎,寅巳辰辰午刑午,三奇入墓宜細推,甲日那堪入坤宮,丙奇屬火火墓戌,此時諸事不宜為,更兼六乙來臨二,丁奇臨八亦同論。

返吟・伏吟に遇った時は、たとえ凶星がちょうど三奇・吉門に配されても、万事は依然として凶に転じ、用に堪えない。「六儀撃刑」もまた極めて凶で、甲子戊が値符となる時は東方震三宮に落ちることを最も怕れ、甲戌己は未位に落ちて刑を受け、甲申庚は寅位に落ちて刑を受け(寅は虎に属す)、甲寅癸は巳に刑があり、甲辰壬は辰で自刑し、甲午辛は午で自刑する。三奇入墓もまた仔細に推詳すべきで、甲日はとりわけ坤二宮に落ち込むことを受けられない。丙奇は五行で火に属し、火の墓庫は戌にあるので、丙奇が戌位に落ちた時は諸事すべて施行するに宜しからず。これに六乙が坤二宮に落ち、丁奇が艮八宮に落ちるのを加えても、入墓と同じ様に論断する。

又有時干入墓宮,課中時下忌相逢,戊戌壬辰兼丙戌,癸未丁丑亦同凶,五不遇時龍不精,號為日月損光明,時干來尅日干上,甲日須知時忌庚,奇與門兮共太陰,三般難得共加臨,若還得二亦為吉,舉措行藏必遂心。

別に「時干入墓」という一忌があり、排した課の中で時干が自身の墓宮に落ちるのは相逢うことを最も怕れる。たとえば戊戌時・壬辰時・丙戌時、さらに癸未時・丁丑時、同じく凶である。「五不遇時」は真龍の気を精純ならずし、日月が皆光明を損したと号する。それは時辰の天干が当日の天干を剋制することを指し、たとえば甲は木に属し、庚金は木を剋するので、甲日は庚午時を忌む。三奇・吉門に「太陰」を加えたこの三様を揃えて同宮に臨ませるのは極めて得がたく、仮にその中の二様だけを得ても吉利と算し、一挙一動、出仕も退隠も皆心のままに意を得る。

更得值符直使利,兵家用事最為貴,常從此地擊其沖,百戰百勝君須記,天乙之神所在宮,大將宜居擊對沖,假令值符居離位,天英坐取擊天蓬,甲乙丙丁戊陽時,神人天上報君知,坐擊須憑天上奇,陰時地下亦如此。

もしさらに値符・値使が皆有利の位に処ることを得れば、それは兵家の用事で最も貴ぶべき局面である。常法はこの方位に坐してそれの対冲する方位を攻撃するので、百戦百勝、必ず記憶せよ。「天乙」の神のある宮位は、主将がその中に坐鎮すべきで、真正面の宮位を攻撃する。たとえば値符が離九宮に落ちれば、天英星の位に坐守して、対冲の坎一宮天蓬の位を攻撃する。甲・乙・丙・丁・戊のこの五つの陽に属する時辰は、天上の神明が消息をお前に告知する。坐守と攻撃の方位は皆天盤上の三奇に憑って定める。己・庚・辛・壬・癸のこの五つの陰に属する時辰は、地盤の三奇に依って同じ様に弁理する。

若見三奇在五陽,偏宜為客是高強,忽然逢著五陰位,又宜為主好裁詳,值符前三六合位,太陰之神在前二,後一宮中為九天,後二之神為九地,九天之上好揚兵,九地潛藏可立營,伏兵但向太陰位,若逢六合利逃形。

もし三奇が五つの陽時の位に落ちるのを見れば、最も「客」を作るに宜しく、すなわち先に手を動かす一方となれば、最も上風に占める。忽然と五つの陰時の位に碰えば、「主」を作るに宜しく、すなわち後発して敵に応じ、よく斟酌しなければならない。値符のある宮より前に数えて第三宮は「六合」、前に数えて第二宮は「太陰」、後に数えて第一宮は「九天」、後に数えて第二宮は「九地」である。九天の上は兵威を張揚し武威を耀い示衆するに適し、九地の下は潜伏・隠蔵して営寨を安んずるに適する。兵馬を埋伏させるには太陰の方位に向かい、もし六合の位に遇えば、形跡を隠匿し身を脱して逃走するに利あり。

天地人分三遁名,天遁日精華蓋臨,地遁月精紫雲蔽,人遁當知是太陰,生門六丙合六丁,此為天遁自分明,開門六乙合六己,地遁如斯而已矣,休門六丁共太陰,欲求人遁無過此,要知三遁何所宜,藏形遁跡斯為美。

隠遁の法は天・地・人に拠って三つの名目に分かれる。「天遁」は日の精華を借り、華蓋の星の来臨あり。「地遁」は月の精華を借り、紫雲がこれを遮蔽する。「人遁」は太陰の神に拠ると知るべきである。具体的格局は、生門に六丙を配しさらに六丁を合せば、これが天遁で、界限は分明である。開門に六乙を配しさらに六己を合せば、地遁はただこれだけのものである。休門に六丁を配しさらに太陰を加え、人遁を求めるにこれより相合するものはない。問う、この三遁は何をするに適宜か。曰く、形体を蔵して蹤跡を隠すに過ぎず、これこそそれらの好処のある所である。

庚為太白丙熒惑,庚丙相加誰會得,六庚加丙白入熒,六丙加庚熒入白,白入熒兮賊即來,熒入白兮賊即去,丙為悖兮庚為格,格則不通悖亂逆,天丙加地庚為勃,天庚加地癸為格,丙加天乙為伏逆,天乙加丙為飛悖。

庚は天象で太白金星に対応し、丙は熒惑火星に対応する。庚と丙との相加、その中の分別を真に解する者は幾人か。六庚が六丙に加臨するのを「太白入熒惑」といい、六丙が六庚に加臨するのを「熒惑入太白」という。太白入熒惑は賊寇がまさに到来するのを主り、熒惑入太白は賊寇がまさに退去するのを主る。丙は「悖」を主り、庚は「格」を主る。格は阻塞不通、悖は紊乱逆行である。天盤の丙が地盤の庚に加わるのを「悖」といい、天盤の庚が地盤の癸に加わるのを「格」という。丙が天乙(値符)の上に加わるのを「伏逆」といい、天乙が丙の上に加わるのを「飛悖」という。

庚加日干為伏干,日干加庚飛干格,加一宮兮戰在野,同一宮兮戰於國,庚加值符天乙伏,值符加庚天乙飛,庚加癸兮為大格,加己為刑最不宜,加壬之時為上格,又嫌年月日時逢,更有一般奇格者,六庚謹勿加三奇。

庚が当日の日干に加わるのを「伏干格」といい、日干が庚に加わるのを「飛干格」という。両者が一宮を隔てれば、郊野で交戦するのを主り、一宮に同処すれば、城中・国内で交戦するのを主る。庚が値符に加わるのを「天乙伏宮」といい、値符が庚に加わるのを「天乙飛宮」という。庚が癸に加わるのを「大格」といい、庚が己に加わるのを「刑格」といい、皆最も行事に宜しからず。庚が壬に加わるのを「上格」といい、この外に流年・月建・日辰・時辰上の庚と相遇し、歳格・月格・日格・時格となることを嫌う。さらに一類の特別な格があり、六庚は決して三奇の上に加えてはならない。

此時若也行兵去,匹馬隻輪無返期,六癸加丁蛇夭蹻,六丁加癸雀投江,六乙加辛龍逃走,六辛加乙虎猖狂,請觀四者是凶神,百事逢之莫措手,丙加甲兮鳥跌穴,甲加丙兮龍返首,只此二者是吉神,為事如意十八九。

この類の時辰に碰ってさらに出兵すれば、一匹の馬、一只の車輪も戻って来られない。六癸が六丁に加わるのを「螣蛇夭矯」といい、六丁が六癸に加わるのを「朱雀投江」といい、六乙が六辛に加わるのを「青龍逃走」といい、六辛が六乙に加わるのを「白虎猖狂」という。よく見よ、以上の四つの格は皆凶神に属し、何の事を行うにもこれらに碰えば軽率に手を動かすな。丙が甲に加わるのを「飛鳥跌穴」といい、甲が丙に加わるのを「青龍返首」といい、ただこの二つの格のみが吉神に属し、事を行うに用いて、十件のうち八九件は意に叶う。

八門若遇開休生,諸事逢之皆稱情,傷宜捕獵終須獲,杜好邀遮及隱形,景上投書並破陣,驚能擒訟有聲名,若問死門何所主,只宜吊死與行刑,蓬任沖輔禽陽星,英芮柱心陰宿名,輔禽心星為上吉,沖任小吉未全亨。

八門の中で開門・休門・生門のこの三つの吉門に遇えば、何の事を行っても心意に叶う。傷門は捕捉・打猟に宜しく、追い下れば終に擒獲する所有り。杜門は半路の攔截に適し、また形跡の隠匿に適す。景門は書信の呈遞・敵陣の衝破に宜しい。驚門は罪犯を擒拿し官司に打勝って声名を得る。問う、死門は何を主管するか。ただ弔喪・送死と行刑・処決にのみ宜しい。九星の中で、天蓬・天任・天冲・天輔・天禽は陽星に属し、天英・天芮・天柱・天心は陰星に属する。天輔・天禽・天心の三星が最も上吉で、天冲・天任は小吉と算するのみで、なお様々に亨通するとは言えない。

大凶蓬芮不堪使,小凶英柱不精明,小凶無氣變為吉,大凶無氣卻平平,吉宿更能逢旺相,萬舉萬全必成功,若遇休囚並廢沒,勸君不必走前程,要識九星配五行,須求八卦考羲經,坎蓬水星離英火,中宮坤艮土為營。

大凶の星は天蓬・天芮で、根本的に用に堪えない。小凶の星は天英・天柱で、なお精明に足らない。ただし小凶の星が無気の時に処れば、反って吉に転じ、大凶の星が無気の時に処れば、平平常常となる。吉星がさらに旺・相の気に逢えば、何をしても万に一つの失もなく必ず成功する。もし休・囚・廃・没といった衰敗の気に碰えば、お前に勧める、もう先に歩まなくてよい。九星がそれぞれどの五行を配するかを認めるには、八卦より入手し、伏羲の卦を画く易理を参考せよ。坎宮の天蓬は水に属し、離宮の天英は火に属し、中五宮は坤宮・艮宮と連ねて皆土を本営とする。

乾兌為金震巽木,旺相休囚看重輕,與我同行即為相,我生之月誠為旺,廢於父母休於財,囚於鬼兮真不妄,假令水宿號天蓬,相在初冬與仲冬,旺於正二休四五,其餘仿此自研窮,急則從神緩從門,三五反覆天道亨。

乾宮・兌宮は金に属し、震宮・巽宮は木に属する。旺・相・休・囚は軽重を分けて見るべきである。本星の五行と同じ月分がすなわち「相」で、本星の生ずる月分をこそ「旺」という。我を生ずる父母の気に遇えばすなわち「廃」で、我の剋する財気に遇えばすなわち「休」で、我を剋する鬼気に遇えばすなわち「囚」で、この話は少しも虚しくない。たとえば水に属する天蓬星は、相気は初冬の十月と仲冬の十一月にあり、旺は正月・二月(水は木を生ず)にあり、休は四月・五月(水は火を剋す)にあり、其余の各星はこの办法に照らして自ら推求せよ。事が緊急なら九神を取用し、事が従容なら八門を取用し、「遊三避五」を解して往復推詳すれば、天道は自然に亨通する。

十干加符若加錯,入墓休囚吉事危,十精為使用為貴,起宮天乙用無遺,天目為客地耳主,六甲推合無差理,勸君莫失此玄機,洞徹九宮輔明主,宮制其門不為迫,門制其宮是迫雄,天網四張無走路,一二網低有路蹤。

十天干が値符に加臨する時、もし位置を加え誤り、さらに入墓・休囚の地に落ちれば、本来の吉事も危事に転じる。十干の精気を値使とするのは最も貴く、天乙のある宮より起算すれば、一処も遺漏しない。「天目」は客方を代表し、「地耳」は主方を代表し、六甲で逐一推合すれば、道理に差錯はない。諸君に勧める、この層の玄機を逸するな。九宮を透彻に見れば、明主を輔佐することができる。宮位がその門を剋制するのは、反って「迫」と算せず、門がそのある宮を剋制しに行くのをこそ「門迫」といい、その勢いは最も強横である。「天網四張」は行く路なしの象だが、一宮・二宮に落ちた時は網の張りが低く、なお走脱できる路径がある。

三至四宮難迴避,八九高張任西東,節氣推移時候定,陰陽順逆要精通,三元積數成六紀,天地未成有一理,請觀歌裡真妙訣,非是真賢莫傳與。

天網が三宮・四宮に落ちれば回避しがたく、八宮・九宮に落ちれば網の張りが高く、東へ行っても西へ行っても自由に通行できる。節気は時に随って推移し、時候はそれに随って定まり、陰遁・陽遁の順行逆行は必ず精通すべきである。上・中・下の三元が積み上がって六十甲子の六紀となり、早くも天地の未だ形を成さざる以前に、この道理はすでに存在していた。諸君に請う、この歌の中の真妙の口訣を細かく見よ。真の賢者でなければ、軽々しくこれを伝授してはならない。

奇門総要訣

陰陽順逆妙難窮,二至還歸一九宮,若能了達陰陽理,天地都來一掌中,三才變化作三元,八卦分為八遁門,星符每逐十干轉,值使常從天乙奔,六儀六甲本同名,三奇即是乙丙丁,三奇若合開休生,便是吉門利出行。

陰遁・陽遁の順逆の変化は奥妙窮りなし。冬至以後は坎一宮に帰して陽遁を起し、夏至以後は離九宮に帰して陰遁を起す。ただ陰陽の理を透徹に解すれば、天地の運行は皆一只の掌の中にある。天・地・人の三才の変化は上・中・下の三元に分かれ、八卦は八つの遁甲の門に分かれる。九星と直符は十天干に随って転動し、値使は常に「天乙」のある宮より奔行する。六儀と六甲は本来一物二名――甲子は戊に隠れ、甲戌は己に隠れ、以下類推する。「三奇」はすなわち乙・丙・丁の三干である。三奇がもし開門・休門・生門と相合すれば、それは吉門で、出行に宜しい。

萬事從之無不利,能知玄妙得其靈,值符前三六合位,前二太陰須切記,值符後一為九天,後二之宮為九地,地可伏匿天揚兵,六合太陰可藏避,急從神兮緩從門,三五反覆天道利,以上雖得三奇妙,不如更得三奇使。

万事この方位に順って行えば利ならざるはなく、その中の玄妙を解せば、用いて自然に霊験がある。値符より前に数えて第三宮は「六合」、前の第二宮は「太陰」で、必ず切に記すべし。値符より後に数えて第一宮は「九天」、後の第二宮は「九地」である。九地の下では隠蔽・埋伏でき、九天の上では兵威を張揚でき、六合・太陰の二か所では躱蔵・避難できる。事が緊急なら九神を取用し、事が従容なら八門を取用する。「遊三避五」を解して反復推詳し、天道に順って行えばこそ利あり。以上、すでに三奇の妙を得たとはいえ、さらに「三奇得使」を得るに如かず。

得使猶來未為精,五不遇時損光明,用事須憂時尅日,反伏吟格猶不吉,掩捕逃亡須格時,占稽行人信豈失,斗中三奇游六儀,天乙會合主陰私,討捕須用時下尅,行人信息遇三奇,三奇上見遊六儀,六儀更見五陽時。

単に「使」を得るだけではなお精純と算せず、もし「五不遇時」に碰えば、日月の光明が損なわれる。用事の時は時干が日干を剋制することを最も憂え、反吟・伏吟の格に遇うも同じく不吉である。逃亡の人を掩襲・捕捉するには「格」の成る時辰を取らねばならず、行人の音信を占問するにはこれを用いれば失准しない。北斗の轄する三奇が六儀の上に遊走し、さらに「天乙」と会合すれば、隠私の事あるを主る。緝捕・討拿には時干が下方の宮を剋制する格局を取り、行人の消息を占問するには三奇に遇うことを要す。三奇の上に遊六儀を見、六儀がまた五つの陽時に逢うは、皆用うべきの象である。

兼向八門尋吉位,萬事開三萬事宜,五陽在前五陰後,主客須知有盛衰,陰後五干君須記,六儀加著更無利,六儀忽然加三宮,便為擊刑先須記,六儀擊刑三奇墓,此時舉動可憚懼,太白入熒賊即來,熒入太白賊即去。

さらに八門の中より吉利の方位を尋ね出し、万事はここより局面を開き、様々に合宜である。五つの陽時が前にあり五つの陰時が後にあり、主方と客方のどちらが盛んでどちらが衰えるかを分別清楚にせよ。陰時の後のあの五つの天干は牢記せよ、六儀がその上に加臨してさらに好処はない。六儀が忽然と震三宮に加われば、それは「撃刑」で、まず記憶すべし。六儀撃刑または三奇入墓に碰上れば、この時挙動あるは甚だ恐ろしい。太白入熒惑なら賊寇まさに来たらんとし、熒惑入太白なら賊寇まさに去らんとす。

丙為悖兮庚為格,格則不通悖亂逆,庚加日干為伏干,日干加庚飛干格,庚加值符天乙伏,值符加庚天乙飛,加己為刑遁上格,加癸路中見疑格,加壬之時為小格,又嫌年月日時逢,當此之時最不吉,舉動行師皆不宜。

丙は「悖」を主り、庚は「格」を主る。格は阻塞不通、悖は紊乱逆行である。庚が日干に加わるのを「伏干格」といい、日干が庚に加わるのを「飛干格」という。庚が値符に加わるのを「天乙伏宮」といい、値符が庚に加わるのを「天乙飛宮」という。庚が己に加わるのを「刑格」といい、遁中の上格とも算す。庚が癸に加わるのを「路中疑格」といい、庚が壬に加わるのを「小格」という。この外に流年・月建・日辰・時辰上の庚と相逢うことを嫌う。これらの時辰に碰上れば最も不吉利で、挙動であれ出兵・行軍であれ皆適宜でない。

丙為甲兮鳥跌穴,甲加丙兮龍返首,辛加乙兮虎猖狂,乙加辛兮龍逃走,丁加癸兮鳥投江,癸加丁兮蛇夭矯,符加丙兮為相佐,時加六丁為守星,丙合戊開為天遁,地遁乙合入開宮,休承丁乙太陰人,天網四張時加癸。

丙が甲に加わるのを「飛鳥跌穴」といい、甲が丙に加わるのを「青龍返首」という。辛が乙に加わるのを「白虎猖狂」といい、乙が辛に加わるのを「青龍逃走」という。丁が癸に加わるのを「朱雀投江」といい、癸が丁に加わるのを「螣蛇夭矯」という。値符が丙に加わるは、得力の輔佐の象。時辰が六丁に加臨するは「守星」の象。丙が戊・開門と相合するを「天遁」といい、乙奇が開門の宮に合入するを「地遁」といい、休門が丁奇・乙奇を承けてまた太陰に値するを「人遁」という。時干が癸に加われば、すなわち「天網四張」の格である。

蓬加英上為返吟,伏吟之時蓬加蓬,吉宿逢之事不吉,凶宿逢之事愈凶,天輔沖任禽心吉,天蓬天芮英柱凶,陰宿天心英柱芮,陽星沖輔禽任蓬,天網四張無走路,陰陽順逆妙無窮,節氣推移時候定,二至還鄉一九宮,三元超接遊六儀,八卦周流遍九宮,若能了達陰陽理,天地消詳一掌中。

天蓬が天英の上に加わるは「返吟」、天蓬が天蓬に加わるは「伏吟」である。吉星がこれらに碰上れば事も吉ならず、凶星がこれらに碰上れば事はさらに凶。九星の中で天輔・天冲・天任・天禽・天心は吉に属し、天蓬・天芮・天英・天柱は凶に属す。天心・天英・天柱・天芮は陰星で、天冲・天輔・天禽・天任・天蓬は陽星である。「天網四張」は行く路なしの象。陰陽順逆の妙は窮尽せず、節気が推移して時候これに随って確定し、冬至・夏至はそれぞれ坎一宮・離九宮に帰す。三元は「超神」「接気」の法で銜接し、三奇は六儀を遊走し、八卦は周流して九宮を遍歴す。ただ陰陽の理を透徹に解せば、天地の消息盈虚は皆一只の掌の上で斟酌して明らめられる。

The original text is in the public domain. The Japanese is a machine-assisted translation of this library’s own Chinese paraphrase, checked against a fixed glossary so that technical terms match the definitions used elsewhere on this site. It is a reading aid and does not replace the original.