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景德傳燈錄 卷第三

宋 · 道原 · 第74巻 / 151

前福州雙峰和尚法嗣

前福州双峰和尚の法嗣

雙峰古禪師(第二世)本業講經。因上雙峰禮謁。雙峰問雲。大德什麼處住。曰城裡住。雙峰曰。尋常還思老僧否。曰常思和尚無由禮覲。雙峰曰。只遮思底便是大德。師從此領旨即歸本寺。捨所居罷講入山執侍數年。後到石霜但隨眾而已。更不參請。眾僉謂。古侍者甞受雙峰印記。往往聞於石霜。霜欲詰其所悟。而未得其便。師因辭石霜。霜將拂子送出門首召曰。古侍者。師迴首。石霜曰。擬著即差。是著即乖。不擬不是。亦莫作箇會。除非知有。莫能知之。好去好去。師應喏喏。即前邁尋屬雙峰歸寂。師乃繼續住持。僧問。和尚當時秖對石霜。石霜恁麼道意作麼生。師曰。只教我不著是非(玄覺雲。且道他會石霜意不會)。

双峰古禅師(第二世)。本業は経を講ず。双峰に上りて礼謁するに因る。双峰、問うて言う―「大徳、何の処にか住す。」言う―「城裏に住す。」双峰が言う―「尋常、還って老僧を思うや否や。」言う―「常に和尚を思う、礼觐する由無し。」双峰が言う―「ただこの思う底便ち是れ大徳なり。」師、此より旨を領し、すなはち本寺に帰り、居る所を舎て、講を罷めて山に入り、数年を執侍す。後に石霜に到るも、ただ衆に随うのみ、更に参請せず。衆、僉に古侍者は嘗て双峰の印記を受くと謂い、往々石霜に聞ゆ。霜、その悟る所を詰めんと欲すれども、いまだその便を得ず。師、石霜を辞するに因る。霜、払子を将て門首に送り、召して言う―「古侍者。」師、首を回らす。石霜が言う―「拟着すればすなはち差り、是着すればすなはち乖る。不拟不是にしても、も亦た箇の会を作すなかれ。除非知有、能くこれを知る莫し。好く去れ好く去れ。」師、喏喏と應じ、すなはち前に邁す。尋いで双峰の寂に帰するに属し、師乃ち住持を継続す。僧が問う―「和尚、当時ただ石霜に対せしに、石霜かくのごとく道うの意は作麼生。」師が言う―「ただ我に是非を着せざるを教えたり。」(玄覚が言う―「且く道え、彼は石霜の意を会すや会せざるや。」)

前徑山第三世洪諲禪師法嗣

前径山第三世洪𬤇禅師の法嗣

洪州米嶺和尚尋常垂語曰。莫過於此。僧問。未審是什麼莫過於此。師曰。不出是(其僧後問長慶。為什麼不出是。慶雲汝擬喚作什麼)。

洪州米嶺和尚、尋常に語を垂れて言う―「此を過ぐること莫し。」僧が問う―「いまだ審らかならず、何なるか是れ此を過ぐること莫き。」師が言う―「是を出でず。」(その僧、後に長慶に問う―「何の故ぞ是を出でざる。」慶が言う―「お前、擬して何をか喚び作す。」)

前揚州光孝院慧覺和尚法嗣

前揚州光孝院慧覚和尚の法嗣

道巘禪師廬州人也。姓劉氏。初參侍覺和尚。便領悟微言。即於湖南大光山剃度。暨化緣彌盛。受請止昇州長慶禪苑。師一日上堂謂眾曰。彌勒世尊朝入伽藍暮成正覺。乃說俱雲。

道𪩘禅師は、廬州の人。姓は劉。初め覚和尚に参侍し、便ち微言を領悟す。すなはち湖南大光山に於て剃度す。化縁弥いよ盛んなるに暨り、請を受けて升州長慶禅苑に止る。師、一日上堂して衆に対して言う―「弥勒世尊、朝に伽藍に入り、暮に正覚を成ず。」乃ち偈を説いて言う―

三界上下法我說皆是心

三界上下の法、我が説くは皆是れ心なり。

離於諸心法更無有可得

諸の心法を離れて、更に得る可き有る無し。

看他恁麼道也大殺惺惺。若比吾徒猶是鈍漢。所以一念見道三世情盡。如印印泥更無前後。諸子生死事大快須薦取。莫為等閑業識茫茫。蓋為迷己逐物。世尊臨入涅槃。文殊請佛再轉法輪。世尊咄文殊言。吾四十九年住世。不曾一字與人。汝請吾再轉法輪。是謂吾曾轉法輪也。然今時眾中建立箇賓主問答。事不獲已蓋為初心爾。僧問。如何是長慶境。師曰。闍梨履踐看。問如何是佛法大意。師曰。古人豈不道。今日三月三。僧曰。學人不會。師曰。止止不須說。我法妙難思。便下坐。咸平二年歸寂。

彼のかくのごとく道うを看るに、大きに惺惺を殺すなり。もし吾が徒に比ぶればなお是れ鈍漢なり。ゆえに一念、道を見れば三世情尽き、印の泥を印するが如く、更に前後無し。諸子、生死の事大なり、快く須らく荐取すべし、等閑と為すなかれ。業識茫茫、おおむね己に迷いて物に逐うが為なり。世尊、涅槃に入らんと臨み、文殊、仏に請うて再び法輪を転ぜしめんとす。世尊、文殊を咄して言う―「吾、四十九年世に住すれども、曽て一字を人に与えず。お前、吾に請うて再び法輪を転ぜしめんとす、是れ吾が曽て法輪を転じたりと謂うなり。」然るに今時、衆中に箇の賓主問答を建立す、事已むことを獲ざるなり、おおむね初心の為なり。僧が問う―「いかなるか長慶境。」師が言う―「闍梨、履践して看よ。」問う―「いかなるか仏法の大意。」師が言う―「古人、あに道わざらんや、今日は三月三なり。」僧が言う―「学人会せず。」師が言う―「止止説くを須いず、我が法妙にして思い難し。」便ち坐を下る。咸平二年に寂に帰す。

懷讓禪師第六世前仰山南塔光湧禪師法嗣

懐譲禅師第六世 前仰山南塔光涌禅師の法嗣

越州清化全付禪師。吳郡崑山人也。父賈販。師隨至豫章。聞禪會之盛遂啟求出家。即詣江夏投清平大師。清平問曰。汝來何求。曰求法也。清平異而攝受之。尋登戒度奉事彌謹。一旦自謂曰。學無常師豈宜匏繫於此乎。即辭抵宜春仰山禮南塔湧和尚。湧問。從何而來。師曰。鄂州來。湧曰。鄂州使君名什麼。曰化下不敢相觸。湧曰。此地通不畏。師曰。大丈夫何必相試。湧囅然而笑。遂蒙印可乃遊廬陵。安福縣宰為建應國禪苑。迎以聚徒本道。上聞賜名清化焉。僧問。如何是和尚急切為人處。師曰。朝看東南暮看西北。僧曰。不會。師曰。徒誇東陽客不識西陽珍。問如何是正法眼。師曰。不可青天白日尿床也。師後因同里僧勉還故國。錢氏文穆王特加禮重。晉天福二年丁酉歲錢氏戍將闢雲峰山建院。亦以清化為名。法侶臻萃。僧問。如何是佛法大意。師曰。華表柱頭木鶴飛。問路逢達道人不將語默對。未審將什麼對。師曰。眼裡瞳人吹叫子。問和尚年多少。師曰。始見去年九月九。如今又見秋葉黃。僧曰。恁麼即無數也。師曰。問取黃葉。曰畢竟事如何。師曰。六隻骰子滿盆紅。問亡僧遷化向什麼處去。師曰。長江無間斷聚沫任風飄。曰還受祭祀也無。師曰祭祀即不無。僧曰。如何祭祀。師曰。漁歌舉櫂谷裡聞聲。至忠獻王賜以紫方袍。師不受。王改以衲衣。仍號純一禪師。師曰。吾非飾讓也。慮後人倣吾而逞欲耳。開運四年丁未秋七月示疾安然坐逝。有大風震摧林木。壽六十六。臘四十五。

越州清化全付禅師は、呉郡昆山の人。父、賈販す。師、随いて豫章に至り、禅会の盛んなるを聞き、遂に啓して出家を求む。すなはち江夏に詣りて清平大師に投ず。清平が問う―「お前、来りて何をか求む。」言う―「法を求むるなり。」清平、異としてこれを摂受す。尋いで戒度に登り、奉事弥いよ謹し。一旦、自ら謂うて言う―「学に常師無し、あに宜しく此に匏繋せんや。」すなはち辞し、宜春仰山に抵りて南塔涌和尚を礼す。涌が問う―「何よりか来る。」師が言う―「鄂州より来た。」涌が言う―「鄂州の使君、名は何と。」言う―「化下、敢て相触れず。」涌が言う―「此の地、通じて畏れず。」師が言う―「大丈夫、何ぞ必ずしも相試せん。」涌、冁然として笑い、遂に印可を蒙る。乃ち廬陵に遊ぶ。安福県宰、為に応国禅苑を建て、迎えて以て徒を聚む。本道に上聞し、名を清化と賜う。僧が問う―「いかなるか和尚の急切に人と為す処。」師が言う―「朝には東南を看、暮には西北を看る。」僧が言う―「会せず。」師が言う―「徒らに東陽の客を誇り、西陽の珍を識らず。」問う―「いかなるか正法眼。」師が言う―「青天白日に床に尿することなかれ。」師、後に同里の僧、故国に還らんことを勉むるに因る。銭氏文穆王、特に礼重を加う。晋天福二年丁酉歳、銭氏の戍将、雲峰山を辟きて院を建て、亦た清化を以て名と為す。法侶臻り萃まる。僧が問う―「いかなるか仏法の大意。」師が言う―「華表柱頭の木鶴飛ぶ。」問う―「路に達道の人に逢うに、語黙を将て対せず、いまだ審らかならず何を将てか対せん。」師が言う―「眼裏の瞳人、叫子を吹く。」問う―「和尚、年多少。」師が言う―「始めて去年九月九を見、いままた秋葉の黄なるを見る。」僧が言う―「かくのごとくすればすなはち数無し。」師が言う―「黄葉に問取せよ。」問う―「畢竟の事いかん。」師が言う―「六只の骰子、盆に満つ紅。」問う―「亡僧、遷化して何の処に向かってか去る。」師が言う―「長江間断無く、聚沫風に任せて飄る。」問う―「還って祭祀を受くるや無きや。」師が言う―「祭祀すなはち無きにあらず。」僧が言う―「いかにして祭祀する。」師が言う―「漁歌、棹を挙げ、谷裏に声を聞く。」忠献王に至りて紫方袍を賜うを以てす、師受けず。王、改めて衲衣を以てし、仍ほ号は純一禅師。師が言う―「吾、飾りて譲るにあらず。後人の吾に效いて欲を逞しうせんことを慮るのみ。」開運四年丁未秋七月、疾を示し、安然として坐逝す。大風有りて林木を震摧す。寿六十六、臘四十五。

郢州芭蕉山慧清禪師新羅人。問如何是芭蕉水。師曰。冬溫夏涼。問如何是吹毛劍。師曰。進前三步。僧曰。用者如何。師曰。退後三步。問如何是和尚為人一句。師曰。只恐闍梨不問。師上堂謂眾曰。會麼相悉者少珍重。問不語有問時如何。師曰。未出三門千里程。問如何是自己。師曰。望南看北斗。問光境俱亡復是何物。師曰知。曰知箇什麼。師曰。建州九郎。問如何是提婆宗。師曰。赤幡在左。師問僧近離什麼處。曰請師試道看。師曰。將謂是舶上商人。元來是當州小客。問不問二頭三首。請師直指本來面目。師默然正坐。問賊來須打客來須看。忽遇客賊俱來時如何。師曰。屋裡有一緉破草鞋。曰只如破草鞋還堪受用也無。師曰。汝若將去前兇後不吉問北斗裡藏身意旨如何。師曰。九九八十一。師又曰。會麼。僧曰不會。師曰。一二三四五。問古佛未出興時如何。師曰。千年茄子根。曰出興後如何。師曰。金剛努出眼。師上堂良久曰。也大相辱珍重。

郢州芭蕉山慧清禅師は、新羅の人。問う―「いかなるか芭蕉水。」師が言う―「冬温く夏涼し。」問う―「いかなるか吹毛剣。」師が言う―「前三歩を進む。」僧が言う―「用うる者はいかん。」師が言う―「後三歩を退く。」問う―「いかなるか和尚の人と為す一句。」師が言う―「ただ恐る闍梨の問わざるを。」師、上堂して衆に対して言う―「会すや。相悉する者少なし。珍重。」問う―「語せずして問う有る時いかん。」師が言う―「いまだ三門を出でざるに千里の程。」問う―「いかなるか自己。」師が言う―「南を望みて北斗を看る。」問う―「光境倶に亡びて復た是れ何物。」師が言う―「知る。」問う―「箇の何をか知る。」師が言う―「建州九郎。」問う―「いかなるか提婆宗。」師が言う―「赤幡左に在り。」師が僧に問う―「近く何の処を離れた。」言う―「師に請うて試みに道え看よ。」師が言う―「将に舶上の商人と謂いしに、元来是れ当州の小客。」問う―「両頭三首を問わず、師に請うて直に本来の面目を指せん。」師、黙然正坐す。問う―「賊来れば須らく打ち、客来れば須らく看るべし。忽ち客賊倶に来るに遇わばいかん。」師が言う―「屋裏に一緉の破草鞋有り。」問う―「ただかくのごとき破草鞋、還って受用に堪えるや無きや。」師が言う―「お前もし将て去らば、前は凶にして後は不吉なり。」問う―「北斗裏に身を蔵するの意旨いかん。」師が言う―「九九八十一。」師また言う―「会すや。」僧が言う―「会せず。」師が言う―「一二三四五。」問う―「古仏いまだ出興せざる時いかん。」師が言う―「千年の茄子根。」問う―「出興の後いかん。」師が言う―「金剛、眼を努めて出づ。」師、上堂して良久して言う―「大きに辱し。珍重。」

韶州昌樂縣黃連山義初號明微大師。問三乘十二分教即不問。請師開口不答話。師曰。寶華臺上定古今。曰如何是寶華臺上定古今。師曰。一點墨子輪流不移。曰學人全體不會。請師指示。師曰。靈覺雖轉空華不墜。問古路無蹤如何進步。師曰。金烏遶須彌。元與劫同時。曰恁麼即得達於彼岸也。師曰。黃河三千年一度清。廣南劉氏嚮師道化。請入府內說法僧問。人王與法王相見時如何。師曰。兩鏡相照萬像歷然。曰法王心要達磨西來。五祖付與曹溪。自此不傳衣缽。未審碧玉階前將何付囑。師曰。石羊水上行。木馬夜翻駒。僧曰。恁麼即我王有感萬國歸朝。師曰。時人盡唱太平歌問如何是佛。師曰。胸題卍字背負圓光。僧問如何是道。師展兩手示之。僧曰。佛之與道相去幾何。師曰。如水如波。

韶州昌楽県黄連山義初、号は明微大師。問う―「三乗十二分教はすなはち問わず、師に請うて口を開きて話に答えざらんことを。」師が言う―「宝華台上、古今を定む。」問う―「いかなるか宝華台上古今を定む。」師が言う―「一点の墨子、轮流移らず。」問う―「学人、全体会せず、師に指示を請う。」師が言う―「霊覚転ずといえども、空華墜ちず。」問う―「古路蹤無し、いかにして歩を進めん。」師が言う―「金烏、須弥を繞る、もと劫と時を同じくす。」問う―「かくのごとくすればすなはち彼岸に達するを得。」師が言う―「黄河、三千年に一度清し。」広南劉氏、師の道化に向かい、請うて府内に入りて法を説かしむ。僧が問う―「人王と法王と相見する時いかん。」師が言う―「両鏡相照らし、万像歴然。」問う―「法王の心要、達磨西来、五祖、曹渓に付与す、此より衣鉢を伝えず。いまだ審らかならず、碧玉階前に何を将てか付嘱せん。」師が言う―「石羊、水上行き、木馬、夜に駒を翻す。」僧が言う―「かくのごとくすればすなはち我が王感じて万国朝に帰す。」師が言う―「時人、尽く太平の歌を唱う。」問う―「いかなるか仏。」師が言う―「胸に卍字を題し、背に円光を負う。」僧が問う―「いかなるか道。」師、両手を展げてこれを示す。僧が言う―「仏と道と、相去ること幾何。」師が言う―「水の如く波の如し。」

韶州慧林鴻究號妙濟大師。有僧問。千聖常行此路如何是此路。師曰。果然不見。問魯祖面壁意如何。師曰。有什麼雪處。問如何是急切事師曰。鈍漢。問如何是和尚家風。師曰。諸方例大。問定慧等學明見理性如何。師曰。新修梵宇。

韶州慧林鴻究、号は妙済大師。僧有りて問う―「千聖、常にこの路を行く、いかなるかこの路。」師が言う―「果然見えず。」問う―「魯祖面壁の意いかん。」師が言う―「何なるか雪の処有らん。」問う―「いかなるか急切の事。」師が言う―「鈍漢。」問う―「いかなるか和尚の家風。」師が言う―「諸方例大なり。」問う―「定慧等学、理性を明見するはいかん。」師が言う―「新修の梵宇。」

前仰山西塔光穆禪師法嗣

前仰山西塔光穆禅師の法嗣

吉州資福如寶禪師。僧問。如何是應機之句。師默然。問如何是玄旨。師曰。汝與我掩卻門。問魯祖面壁意作麼生。師曰。勿交涉。問如何是從上真正眼。師搥胸曰。蒼天蒼天。僧曰。借問又何妨師曰困。問遮箇還受學也無。師曰。未曾钁地栽虛空。問如何是衲僧急切處。師曰。不過此問。僧曰。學人未問已前請師道。師曰噫。問諸方盡皆妙用。未審和尚此間如何。師曰噫。問古人拈搥竪拂此理如何。師曰瘂。問如何是一路涅槃門。師彈指一聲。又展開兩手。僧曰。如何領會。師曰。不是秋月明子自橫行八九。問如何是和尚家風。師曰。飯後三椀茶。師一日拈起蒲團示眾雲。諸佛菩薩及入理聖人。皆從遮裡出。便擲下擘胸開曰。作麼生。眾無對。問學人創入叢林一夏將末。未蒙和尚指教願垂提拯。師托開其僧乃曰。老僧自住持來未曾瞎卻一僧眼。師有時坐良久。周視左右曰。會麼。眾曰。不會。師曰。不會即謾汝去也。師一日將蒲團於頭上曰。汝諸人恁麼時難共語。眾無對。師將坐卻曰。猶較些子。

吉州資福如宝禅師。僧が問う―「いかなるか機に応ずるの句。」師、黙然。問う―「いかなるか玄旨。」師が言う―「お前、我の為に門を掩い却せよ。」問う―「魯祖面壁の意、作麼生。」師が言う―「交渉するなかれ。」問う―「いかなるか上りよりの真正の眼。」師、胸を捶きて言う―「蒼天蒼天。」僧が言う―「借問してもまた妨げなからん。」師が言う―「困なり。」問う―「この箇、還って学を受くるや無きや。」師が言う―「曽て地を镢りて虚空を栽えず。」問う―「いかなるか衲僧の急切の処。」師が言う―「この問を過ぎず。」僧が言う―「学人いまだ問わざる已前、師に道えを請う。」師が言う―「噫。」問う―「諸方、尽く皆妙用、いまだ審らかならず、和尚此間いかん。」師が言う―「噫。」問う―「古人、槌を拈じ拂を竪つ、この理いかん。」師が言う―「唖。」問う―「いかなるか一路涅槃門。」師、指を弾じて一声し、また両手を展開す。僧が言う―「いかにして領会せん。」師が言う―「秋月の明なりにあらず、子自ずから横行すること八九なり。」問う―「いかなるか和尚の家風。」師が言う―「飯後の三碗の茶。」師、一日蒲団を拈起して衆に示して言う―「諸仏菩薩および理に入る聖人、皆此裏より出づ。」便ち擲下し、胸を擘き開きて言う―「作麼生。」衆は対無し。問う―「学人、創めて叢林に入り、一夏将に末ならんとす、いまだ和尚の指教を蒙らず、願わくは提拯を垂れよ。」師、その僧を托開して乃ち言う―「老僧、住持より来る、曽て一僧の眼を瞎却せず。」師、時有りて坐すること良久、左右を周視して言う―「会すや。」衆が言う―「会せず。」師が言う―「会せざればすなはちお前を謾して去れ。」師、一日蒲団を将て頭上に於て言う―「お前たち、かくのごとき時は語を共にし難し。」衆は対無し。師、坐将りて却って言う―「なお些子を較べたり。」

前灌谿志閑禪師法嗣

前灌溪志閑禅師の法嗣

池州魯祖山教和尚僧問。如何是目前事。師曰。絲竹未將為樂器。架上葫蘆猶未收。問如何是雙林樹。師曰。有相身中無相身。曰如何是有相身中無相身。師曰。金香山下鐵崑崙。問如何是高峰孤宿底人。師曰。半夜日頭明日午打三更。問如何是格外事。師曰。化導緣終後虛空更那邊問進向無門時如何。師曰。太鈍生。僧曰。不是鈍根直下進向無門時如何。師曰。靈機未曾論邊際。執法無邊在暗中。問如何是學人著力處。師曰。春來草自青月上已天明。曰如何是不著力處。師曰崩山石頭落平川燒火行。

池州魯祖山教和尚。僧が問う―「いかなるか目前の事。」師が言う―「糸竹、いまだ将て楽器と為さず、架上の葫蘆、なおいまだ収まらず。」問う―「いかなるか双林樹。」師が言う―「有相身中の無相身。」問う―「いかなるか有相身中無相身。」師が言う―「金香山下の鉄崑崙。」問う―「いかなるか高峰に孤宿する底の人。」師が言う―「半夜に日頭明らか、日午に三更を打つ。」問う―「いかなるか格外の事。」師が言う―「化導、縁終わるの後、虚空更にあの辺。」問う―「進向、門無き時いかん。」師が言う―「太だ鈍なり生。」僧が言う―「鈍根にあらず、直下、進向門無き時いかん。」師が言う―「霊機、いまだ辺際を論ぜず、法を執れば辺無くして暗中に在り。」問う―「いかなるか学人着力の処。」師が言う―「春来れば草自ずから青く、月上れば已に天明なり。」問う―「いかなるか不着力の処。」師が言う―「山崩れて石頭落ち、平川に火を焼きて行く。」

魏府興化存獎禪師法嗣

魏府興化存奨禅師の法嗣

汝州寶應和尚(亦曰南院第一世住顒禪師)上堂示眾曰。赤肉團上壁立千仞。時有僧問。赤肉團上壁立千仞。豈不是和尚道。師曰是。其僧乃掀禪床。師曰。遮瞎驢便棒。師問僧。近離什麼處。曰長水。師曰東流西流。曰總不恁麼。師曰作麼生。僧珍重。師打之。趁下法堂。僧到參。師舉拂子。僧曰。今日敗闕。師放下拂子。僧曰。猶有遮箇在。師乃棒之。師問僧。近離什麼處。曰近離襄州。師曰。來作什麼。曰特來禮拜和尚。師曰。恰遇寶應老不在。僧便喝。師曰。向汝道不在。又喝作什麼。僧又喝。師乃棒之。其僧禮拜。師曰。遮棒本分汝打我我且打汝。三五棒要此話。大行思明和尚未住西院時。到參禮拜後白曰。別無好物人事。從許州買得一口江西剃刀來獻和尚。師雲汝從許州來。什麼處得江西剃刀。明把師手掐一下。師雲。侍者收取。明拂袖而去。師雲。阿剌剌。師上堂雲。諸方只具啐啄同時眼。不具啐啄同時用。時有僧便問。如何是啐啄同時用。師雲。作家相見不啐啄。啐啄同時失。僧雲。此猶未是某甲問處。師雲。汝問處又作麼生。僧雲。失師乃打之。其僧不肯。其僧後於雲門會下聞二僧舉前因緣。一僧雲。當時南院棒折那僧聞此語忽然大悟。方見南院答話處。其僧卻來汝州省覲值師已遷化。乃訪風穴。風穴認得便問。上座是當時問南院啐啄同時話底麼。僧雲是。穴雲會也未。僧雲會也。穴雲爾當時作麼生會。僧雲。某甲當時如在燈影裡行相似。穴雲汝會也。

汝州宝応和尚(亦た南院と曰う。第一世住。顒禅師)。上堂して衆に示して言う―「赤肉団上、壁立千仞。」時に僧問う―「赤肉団上壁立千仞、あに和尚の道にあらずや。」師が言う―「是。」その僧乃ち禅床を掀く。師が言う―「この瞎驢。」便ち棒す。師が僧に問う―「近く何の処を離れた。」言う―「長水。」師が言う―「東流か西流か。」言う―「総ぼてかくのごとからず。」師が言う―「作麼生。」僧、珍重す。師、これを打ち、法堂を趁い下らしむ。僧、到りて参ず。師、払子を挙ぐ。僧が言う―「今日、敗闕。」師、払子を放下す。僧が言う―「なおこの箇有る在り。」師乃ちこれを棒す。師が僧に問う―「近く何の処を離れた。」言う―「近く襄州を離れた。」師が言う―「来りて作么す。」言う―「特に来りて和尚を礼拝す。」師が言う―「恰も宝応老の不在に遇う。」僧便ち喝す。師が言う―「お前に向かって不在と道うに、また喝して作么す。」僧また喝す。師乃ちこれを棒す。その僧、礼拝す。師が言う―「この棒、本分お前が我を打つべきを、我且くお前を打つ。三五棒、要はこの話の大行せんを。」思明和尚、いまだ西院に住せざる時、到りて参ず。礼拝の後、白して言う―「別に好物の人事無し。許州より一口の江西剃刀を買い得て来りて和尚に献ず。」師が言う―「お前、許州より来る、何の処よりか江西剃刀を得た。」明、師の手を把して一下掐む。師が言う―「侍者、収取せよ。」明、袖を拂いて去る。師が言う―「阿剌剌。」師、上堂して言う―「諸方、ただ啐啄同時の眼を具し、啐啄同時の用を具せず。」時に僧便ち問う―「いかなるか啐啄同時の用。」師が言う―「作家相見て啐啄せず、啐啄同時は失なり。」僧が言う―「これなお未だ是れ某甲の問う処にあらず。」師が言う―「お前の問う処また作麼生。」僧が言う―「失。」師乃ちこれを打つ。その僧肯んぜず。その僧、後に雲門の会下に於て二僧の前の因縁を挙ぐるを聞く。一僧が言う―「当時、南院、棒折れたりや。」僧、この語を聞きて忽然として大悟し、方に南院の話に答うる処を見る。その僧、却って来りて汝州に省觐し、師のすでに遷化せしに値い、乃ち風穴を訪う。風穴、認め得て便ち問う―「上座は是れ当時、南院に啐啄同時の話を問える底か。」僧が言う―「是。」穴が言う―「会せしか未だ。」僧が言う―「会したり。」穴が言う―「お前、当時作麼生に会した。」僧が言う―「某甲、当時灯影裏を行くに相似たり。」穴が言う―「お前会せり。」

前寶壽沼和尚法嗣

前宝寿沼和尚の法嗣

汝州西院思明禪師有人問。如何是伽藍。師曰。荊棘叢林。曰如何是伽藍中人。師曰。獾兒狢子。問如何是臨濟一喝。師曰。千鈞之弩不為鼷鼠而發機。曰和尚慈悲何在。師打之。僧從漪到法席旬日乃曰莫道會佛法人。覓箇舉話底人也無。師聞而默之。漪異日上法堂次。師召從漪。漪舉首。師曰錯。漪進三兩步。師又曰錯從漪漪復近前。師曰。適來兩錯是上座錯是思明老錯。曰是從漪錯。師曰錯。又曰。上座且遮裡過夏共汝商量遮兩錯。漪不肯便去。後住相州天平山。每舉前話曰。我行腳時被惡風吹到汝州。有西院長老。勘我連下三箇錯。更待留我過夏商量。我不說恁麼時錯。我當時發足擬向南去。便知道錯了也(首山省念和尚雲。據天平作恁麼會解未夢見西院在。何故話在)。

汝州西院思明禅師。人問う有り―「いかなるか伽藍。」師が言う―「荆棘の叢林。」問う―「いかなるか伽藍中の人。」師が言う―「獾児貉子。」問う―「いかなるか臨済一喝。」師が言う―「千鈞の弩、鼷鼠の為に機を発せず。」問う―「和尚の慈悲、何れに在る。」師、これを打つ。従漪、法席に到ること旬日、乃ち言う―「仏法を会する人を道うなかれ、箇の話を挙ぐる底の人を覓むるも無し。」師、聞きてこれを黙す。漪、異日法堂に上る次。師、従漪を召す。漪、首を挙ぐ。師が言う―「錯。」漪、両三歩を進む。師また言う―「錯。」従漪、復た近前す。師が言う―「さきほどの両錯、是れ上座の錯か、是れ思明老の錯か。」言う―「是れ従漪の錯。」師が言う―「錯。」また言う―「上座、且くここにて夏を過ごせ、お前とこの両錯を商量せん。」漪、肯んぜずして便ち去る。後に相州天平山に住す。毎に前の話を挙げて言う―「我、行脚の時、悪風に吹かれて汝州に到りしに、西院の長老有りて我を勘え、連ねて三箇の錯を下し、更に我を留めて夏を過ごして商量せんと待ちしが、我、かくのごとき時は錯と説かず。我、当時足を発きて南に向かわんと擬し、便ち錯りたりを知道せり。」(首山省念和尚が言う―「天平のかくのごとく会解するに拠れば、いまだ西院を夢見ず。何を以ての故、話在り。」)

寶壽和尚(第二世住)有僧問。如何是祖。師曰。面黑眼睛白。問蹋倒化城時如何。師曰。死漢不斬。僧曰斬。師乃打。

宝寿和尚(第二世住)。僧有りて問う―「いかなるか祖。」師が言う―「面黒く眼睛白し。」問う―「化城を踏倒する時いかん。」師が言う―「死漢、斬らず。」僧が言う―「斬れ。」師乃ち打つ。

前三聖慧然禪師法嗣

前三聖慧然禅師の法嗣

鎮州大悲和尚有僧問。除上去下請師便道。師曰。我開口即錯。僧曰。真是學人師。師曰。今日向弟子手裡死。

鎮州大悲和尚。僧有りて問う―「上去下を除きて、師に請うて便ち道え。」師が言う―「我、口を開けばすなはち錯。」僧が言う―「真に是れ学人の師。」師が言う―「今日、弟子の手裏に向かって死せん。」

淄州水陸和尚有僧問。如何是學人用心處。師曰。用心即錯。僧曰。不起一念時如何。師曰。勿用處漢。問此事如何保任師曰。切忌。問如何是最初一句。師便喝。問狹路相逢時如何。師便攔胸托一托。

淄州水陸和尚。僧有りて問う―「いかなるか学人用心の処。」師が言う―「心を用いればすなはち錯。」僧が言う―「一念を起さざる時いかん。」師が言う―「処を用うるの漢を勿れ。」問う―「この事、いかにして保任せん。」師が言う―「切に忌む。」問う―「いかなるか最初の一句。」師便ち喝す。問う―「狭路に相逢う時いかん。」師便ち胸を拦えて一托を托す。

前魏府大覺和尚法嗣

前魏府大覚和尚の法嗣

廬州大覺和尚。問牛頭未見四祖時為什麼鳥獸銜華。師曰。有恁麼畜生。曰見後為什麼不來銜華。師曰。無恁麼畜生。

廬州大覚和尚。問う―「牛頭、いまだ四祖を見ざりし時、何の故ぞ鳥獣花を銜えし。」師が言う―「かくのごとき畜生有り。」問う―「見たる後、何の故ぞ来りて花を銜えざる。」師が言う―「かくのごとき畜生無し。」

廬州澄心院旻德和尚在興化時。遇興化和尚示眾雲若是作家戰將。便請單刀直入。更莫如何若何。師出禮三拜起而喝。興化亦喝。師再喝。化亦喝。師乃作禮歸眾。化雲。旻德今夜較卻興化二十棒。然雖如是是他旻德會旻。德且不是喝。

廬州澄心院旻徳和尚。興化に在る時、興化和尚の衆に示して言うに遇う―「もし是れ作家の戦将ならば、便ち単刀直入を請え、更に如何若何するなかれ。」師、出でて三拝を礼し、起ちて喝す。興化も亦た喝す。師、再び喝す。化も亦た喝す。師乃ち礼を作して衆に帰る。化が言う―「旻徳、今夜、興化に二十棒を較却したり。然るといえども是のごとし、是れ彼の旻徳の会なり。旻徳は且く是れ喝にあらず。」

汝州南院和尚。問匹馬單槍來時如何。師曰。待我斫棒。問上上根器人還接否。師曰接。僧曰。便請師接。師曰。且得平交。師問新到僧。近離什麼處。曰漢上。師曰。汝也罪過我也罪過。僧無語。師見新到僧乃搊住曰。作麼生作麼生。僧無對。師曰。三十年馬騎今日卻被驢撲(一作學馬伎又作弄馬騎)。有僧新到。師曰敗也乃拋下柱杖。僧曰。恁麼語話。師便打。

汝州南院和尚。問う―「匹馬単槍にて来る時いかん。」師が言う―「我が棒を斫るを待て。」問う―「上上の根器の人、還って接するや否や。」師が言う―「接す。」僧が言う―「便ち師に接を請う。」師が言う―「且く平交を得。」師、新到の僧に問う―「近く何の処を離れた。」言う―「漢上。」師が言う―「お前も亦た罪過、我も亦た罪過。」僧は語無し。師、新到の僧を見て乃ち搊住して言う―「作麼生、作麼生。」僧は対無し。師が言う―「三十年の馬騎、今日却って驢に扑たれたり。」(一に馬伎を学ぶと作し、また馬騎を弄ぶと作す。)僧有りて新到。師が言う―「敗れたり。」乃ち拄杖を抛下す。僧が言う―「かくのごとき語話。」師便ち打つ。

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