家宅占・十三棟梁
以六爻木父為用也。陽為棟柱,陰為棟樑也。加貴馬龍德祿喜,與四直生合者,新創整齊也。加虎殺破軍午爻破碎與四直刑害克沖者,破敗傾沖也。(婎新剏亦當崩損牆籬屋〔此處字:上面是尸下面是彡〕同斷。)三木並見(木宮木爻木合),樓閣重重也。三土並見,創造將興而子亡也。三金並見,中堂欲改而妻亡也。
房屋の棟梁を占うに、第六爻の上の木爻・父母を以て用神と為す。此の爻が陽に属すれば、豎立の棟柱を主り、陰に属すれば、橫架の棟梁を主る。それが「貴人」「驛馬」「青龍」「天徳」「祿神」「天喜」を帶び、又た年月日時の「四直」と生合するは、是れ新建にして齊整の屋架なり。「白虎」の凶殺・「破軍」の午爻・「破碎」を帶び、又た四直に刑・害・剋・冲せられれば、屋架は便ち破敗・傾斜す。小注に言う、便使剛に建成の新屋と雖も、此の種の爻象に遇上るも亦た崩損と看るに當たりて、牆壁・籬笆・屋檐皆此に照らして同斷す——注中の「屋」の下の其の僻字は、底本の錄文はただ「上尸下彡」の字形の描述を作すのみ、指すはまさに屋檐なり。卦中に三重の木爻が併見する——小注に木宮・木爻・木局の相合の三者俱全を指す——は、樓閣層層・重疊を主り、三重の土爻が併見するは、房子まさに動工・興建せんとして却って兒子を死したるを主り、三重の金爻が併見するは、正堂まさに改建せんとして却って妻子を死したるを主る。
三殺如逢,官符不免。碓(三爻)沖棟宇,留子亡妻。水見水者圯漏。(卦水爻水或干支皆水。)火見火者傾斜。子旺動,則孕育麒麟。鬼旺動,則音和琴瑟。衰水加財,去而不返。旺火遇兄,求而得成。火動屢見官符,木動再修棟宇。(出管公口訣。)
もし三重の凶殺に逢えば、官司・文書の災は免れ難し。第三爻の碓が來りて六爻の棟宇を冲する——小注に碓はまさに三爻と指明す——は、兒子を留住するも妻を喪うを主る。水爻が又た水爻を見れば、屋子坍圮・漏雨し、小注に言う、這是れ卦宮が水に属し而して爻も亦た水に属するを指し、あるいは干支皆水に属するなり。火爻が又た火爻を見れば、屋架傾斜す。子孫爻が旺相發動するは、麒麟の一般なる好兒子を生ずを主り、官鬼爻が旺相發動するは、夫婦琴瑟・和諧を主る。衰弱の水爻に妻財を加うれば、財物は去りて就ち再び回らず、旺相の火爻が兄弟に遇えば、求むる所の事は反って辦し成るを得。火爻が發動すれば、屢々官司に碰上り、木爻が發動すれば、還た再び屋架を修せん。以上《管公口訣》に出づ。
父加蛇水動,棟下漏也。父加蛇,帶破碎殺動,與父下伏鬼,或六爻鬼空者,俱主樑棟崩摧也。父下伏水鬼,棟必漏也。木父加虎動,與日雀日虎,動沖木父者陰爻,棟蛀。陽爻,柱蛀也。父下伏土鬼,墩磉下有怪異也。金鬼暗動,刑沖木父或蛇虎鬼暗動,來刑害克沖,或鬼伏六爻暗動者,主有魘魅在梁斗上也。(用鄒道岸法推之極驗。)
父母爻に「螣蛇」の水爻を加えて發動するは、屋棟の底下に雨を漏る。父母爻に螣蛇を加え又た「破碎殺」を帶びて發動し、あるいは父母爻の下に官鬼を伏し、あるいは第六爻の上の官鬼が空に落つる、此の幾種は皆梁棟の崩塌・摧折を主る。父母爻の下に水爻・官鬼を伏せば、棟上必定に雨を漏る。木爻・父母に「白虎」を加えて發動し、あるいは日辰の「朱雀」「白虎」が發動して來りて此の木爻・父母を冲すれば:此の爻が陰に属すれば、是れ橫梁の蟲に蛀まれたる、陽に属すれば、是れ立柱の蟲に蛀まれたるなり。父母爻の下に土爻・官鬼を伏せば、柱下の石础の底下に怪異の物あり。金爻・官鬼が暗動して去りて木爻・父母を刑冲し、あるいは螣蛇・白虎の臨む所の官鬼が暗動して來りて刑・害・剋・冲し、あるいは官鬼が第六爻の下に伏して暗動するは、皆梁頭・斗拱の上に厭勝・魘魅の物を埋めたる有るを主る。小注に言う、鄒道岸の推法を用いて験するに、極めて靈應なりと。
日辰帶兄來沖,主風雨摧倒也。木鬼沖動六爻父母去刑剋世身,或六爻木父化鬼刑害身世者,俱有折梁傾壓之患也。父臨死絕者,宜增梁換柱改接也。六爻空土合木,用茆接屋也。父下伏火鬼暗動,與雀鬼加天火,獨火天燭殺,動來克沖六爻,及身世者,有火災也。(動已往靜將來。)
日辰が兄弟爻を帶びて來りて冲するは、房屋の風雨に摧倒せらるるを主る。木爻・官鬼が第六爻・父母を冲動して、それをして反って去りて世爻と卦身とを刑剋せしめ、あるいは第六爻・木爻・父母が發動して官鬼を化出して來りて身・世を刑害する、此の兩種は皆梁を折りて人を壓塌するの禍患あり。父母爻が死地・絶地に落つれば、當に梁を添え柱を換え・接補・翻修すべし。第六爻が空に落つるの土爻にして木爻と相合するは、是れ茅草を用いて接蓋し出來たる屋子なり。父母爻の下に火爻・官鬼の暗動を伏し、あるいは「朱雀」・官鬼に「天火」「獨火」「天燭殺」を加えて發動して來りて第六爻および卦身・世爻を剋冲するは、皆火災有るを主る、小注に言う、發動するは是れ已に過去せる火、安静なるは將來に有らんとする火なりと。
初克六爻,沖門有井,或空地也。二克六爻,棟下作灶不安也,五克六爻,香火高擱,或棟下有路也。四沖六爻,棟下有門,不吉也。勾加木父,棟樑多節也。六臨勾土,梁有汙泥也。六金旺動,樑上有銅環也。金沖木父,樑柱有刀斧痕也。火沖木父,有火傷痕也。木父衰敗逢沖,棟樑欲折也。旺相逢沖,棟柱有眼也。
初爻が第六爻を剋するは、門に正對して一口の井あるいは一片の空地あり。二爻が第六爻を剋するは、是れ屋棟の底下に竈を砌めて、安からざるを主る。五爻が第六爻を剋するは、是れ香火の供えたるが太高く、あるいは屋棟の底下に路の穿過する有り。四爻が第六爻を冲するは、是れ屋棟の底下に門を開くにして、不吉。「勾陳」に木爻・父母を加うれば、棟梁の上に疤節甚だ多く、第六爻が勾陳・土爻に臨めば、梁上に污泥を沾り、第六爻・金爻が旺動すれば、梁上に銅環を掛け、金爻が木爻・父母を冲すれば、梁柱の上に刀斧の砍過したるの痕迹あり、火爻が木爻・父母を冲すれば、梁柱の上に火燎の傷痕あり。木爻・父母が衰敗して冲に逢えば、棟梁は将に折断せんとし、旺相にして冲に逢えば、只是棟柱の上に孔眼有るのみ。
臨龍福,樑上畫藻也。金官衰,梁有寶鈔也。火福加蛇,樑上有各富也。卯木動來合,樑上有稻秧也。木蛇帶福祿,上有福祿字也。虎加喜動,上有蟢窠也。雀土旺動上有燕巢也。光影殺帶蛇入巳動,樑上見蛇也。龍加金動逢日沖棟有虛聲也。木龍鬼逢破,有雲梯在上為崇也。
第六爻が「青龍」と子孫とに臨めば、梁上に藻井の花紋を繪く。金爻・官鬼が衰弱なれば、梁上に紙鈔の一類の鎮物を壓す。火爻・子孫に「螣蛇」を加えれば、梁上に「各富」の字樣の吉語を貼る。卯木が發動して來りて合すれば、梁上に稻秧を掛く。木爻に螣蛇を加え又た「福」「祿」の二神を帶べば、梁上に「福」「祿」の字を寫る。「白虎」に「天喜」を加えて發動すれば、梁上に蟢蛛の窩あり。「朱雀」の土爻が旺相發動すれば、梁上に燕子の窩あり。「光影殺」が螣蛇を帶びて巳火に落ち入りて發動すれば、梁上に蛇を見る有らん。「青龍」に金爻を加えて發動して又た日辰の來りて冲するに逢えば、屋棟上に無端の聲響有らん。木爻の「青龍」・官鬼が破に逢えば、雲梯の一類の長木の梁上に架して作祟する有るを主る。
家宅占・十四牆垣
以六爻土兄為用也,旺相者堅固,死絕者傾圯。墓胎者低下被刑害克破者,崩倒也。勾逢六合,四圍周匝也。日辰動克土兄所克之方有缺。(按支神斷之。)三爻沖六,主牆有一缺出入,走失奴婢也。又床克牆垣孤辰少子也。(三為床爻。)
圍牆を占うに、第六爻の上の土爻・兄弟を以て用神と為す。此の爻が旺相なれば、牆壁堅固にして、死地・絶地に居れば、牆已に傾塌し、墓地・胎地に居れば、牆は修めて低矮にして、刑・害・剋・破を被れば、牆は崩倒せんと要す。「勾陳」が六合に逢えば、四面の圍牆周匝・完整なり。日辰が發動して去りて此の土爻・兄弟を剋すれば、就ち土爻の剋する其の一方位の上に缺口あり——小注に言う、地支の主る所の方位に按じて断ずと。第三爻が第六爻を冲するは、牆上に一處の缺口有りて以て出入する可きを主りて、奴婢を走失せん。此の外三爻の床が去りて六爻の牆垣を剋するは、「孤辰」を犯して子嗣稀少を主る、小注に第三爻はまさに床爻と指明す。
土鬼動沖六爻兄弟,去刑害克破身世,或六爻土兄動化鬼傷身世,或身世持兄弟動化土鬼回頭來克者,俱防牆壁傾壓之禍也。土旺加勾,泥牆也。金旺加虎,石蕭牆也。土旺加虎,磚牆也。己虎旺,粉牆或畫麒麟也。虎土旺合門爻,照牆也。
土爻・官鬼が發動して去りて第六爻の兄弟を冲し、轉じて卦身・世爻を刑・害・剋・破し、あるいは第六爻の土爻・兄弟が發動して官鬼を化出して來りて身・世を傷り、あるいは身・世が本身兄弟を持ちて發動し・土爻・官鬼を化出して回頭して來りて剋する:此の三種は皆牆壁の倒塌・壓人の禍を提防するを要す。土爻が旺相にして「勾陳」を加うるは、是れ夯土・泥牆、金爻が旺相にして「白虎」を加うるは、是れ條石の砌めたる蕭牆、土爻が旺相にして白虎を加うるは、是れ磚牆、己土・白虎が旺相なるは、是れ刷白の粉牆、あるいは牆上に麒麟を畫き、白虎・土爻が旺相にして門爻と相合するは、是れ門前の照壁牆なり。
虎土旺,壁畫虎。龍土旺,壁畫龍。土加祿,壁畫鹿。酉虎旺,畫鶴。酉雀旺,畫鳳與孔雀也。雀帶喜,畫鵲。酉加勾,畫鷹。木加武,畫松柏也。龍父旺,壁上題詩也。土兄空逢沖,四邊無牆也。土鬼加蛇暗動,匠人魘鎮也。
「白虎」の土爻が旺相なれば、牆上に畫くは虎、「青龍」の土爻が旺相なれば、畫くは龍、土爻に「祿神」を加えれば、畫くは鹿、酉金・白虎が旺相なれば、畫くは鶴、酉金の「朱雀」が旺相なれば、畫くは鳳凰と孔雀、朱雀に「天喜」を帶べば、畫くは喜鵲、酉金に「勾陳」を加えれば、畫くは鷹、木爻に「玄武」を加えれば、畫くは松柏なり。「青龍」・父母が旺相なれば、牆上に詩を題る。土爻・兄弟が空に落ちて又た冲に逢えば、四邊に根本に牆無し。土爻・官鬼に「螣蛇」を加えて暗動するは、是れ當初の工匠の牆裏に厭勝・鎮物を埋めたるなり。
家宅占・十五籬落
以六爻木兄為用也。旺新衰舊。沖則破暴,胎則低也。衰加破軍,破碎殺動者,籓籬破損也。兄下伏兄,離堅固也。兄下伏財,木蓊鬱也。兄下伏子,篁竹茂也。兄下伏鬼,多罅隙也。
籬笆を占うに、第六爻の上の木爻・兄弟を以て用神と為す。此の爻が旺相なれば則ち籬笆是れ新しく、衰弱なれば則ち是れ舊し、冲に逢えば則ち破損・裸露し、胎地に居れば則ち編みて低矮なり。衰弱にして而又た「破軍」「破碎殺」を加えて發動すれば、籬笆已に破損す。兄弟爻の下に兄弟爻を伏せば、籬笆は編みて堅實・牢固、兄弟爻の下に妻財を伏せば、籬邊の樹木葱蘢、兄弟爻の下に子孫を伏せば、籬邊の竹叢茂密、兄弟爻の下に官鬼を伏せば、籬上に到處缺口・空隙あり。
家宅占・十六屋守
以六爻木鬼為用也。鬼下伏子,與木下伏金鬼,或伏鬼空亡者,俱主屋〔此處之字,上尸下彡〕頹落也。火雀鬼與金鬼福動者,屋〔此處之字,上尸下彡〕必草苫蓋也。
屋檐・屋面を占うに、第六爻の上の木爻・官鬼を以て用神と為す。文中の「屋」の下の兩處の僻字は、底本の錄文はただ「上尸下彡」の字形の描述を留下するのみ、指す所は即ち屋檐なり。官鬼の下に子孫を伏し、あるいは木爻の下に金爻・官鬼を伏し、あるいは伏する所の官鬼が空亡に落つる、此の三種は皆屋檐の殘破・墜落を主る。もし是れ火爻の「朱雀」・官鬼、あるいは金爻・官鬼と子孫とが一同に發動すれば、屋頂は必定に草苫を用いて覆蓋したるなり。
家宅占・十七明堂
以間爻為用也。旺相,寬闊。休囚,狹窄。空絕,無明堂。旺加官貴,為甬道也。合逢沖散,明堂兩開也。龍福旺相,開爽潔淨也。金虎旺,石鋪也。土虎旺,磚砌也。木財旺相,庭栽花卉也。癸亥旺動,庭養金魚也。壬午旺動,庭養麋鹿也。加玄武咸池垢穢不淨也。
宅前の院坪・明堂を占うに、三・四の兩間爻を以て用神と為す。間爻が旺相なれば、明堂寬闊し、休囚なれば、明堂狹窄し、空亡に落ちあるいは絶地に居れば、根本に明堂無し。旺相にして又た官鬼・「貴人」を加えれば、明堂は修成して甬道と為る。本來相合して而も又た冲に逢いて散開すれば、明堂は兩邊より分かる。「青龍」・子孫が旺相なれば、庭院開闊・清爽にして潔淨なり。金爻の「白虎」が旺相なれば、地面は石板の鋪ける、土爻・白虎が旺相なれば、是れ磚の砌めたるなり。木爻・妻財が旺相なれば、庭中に花木を栽う。癸亥の水が旺相發動すれば、庭中に金魚を養い、壬午の火が旺相發動すれば、庭中に麋鹿を養う。もし「玄武」「咸池」を加えれば、則ち庭院污穢・不潔なり。
家宅占・十八窗户
以間爻木子為用也。木子旺動,與父下伏木子,及爻動化木子者,俱明窗淨戶也。衰則舊,沖則破,空絕則無戶也,合處逢沖者,戶楞不全也。
窗子を占うに、三・四の間爻の上の木爻・子孫を以て用神と為す。木爻・子孫が旺相發動し、あるいは父母爻の下に木爻・子孫を伏し、あるいは爻の發動して木爻・子孫を化出する有る、此の三種は皆窗明・戶淨を主る。此の爻が衰弱なれば則ち窗是れ舊し、冲に逢えば則ち窗已に破れ、空亡に落ちあるいは絶地に居れば則ち窗户すら無し、本來相合する地方に又た冲に逢えば、窗棂の殘缺・不全を主る。
家宅占・十九巷
二爻為宅,以穿二爻者為巷也。寅巳相害左一巷。申亥相害,右一巷。午害丑,未害子,宅中有穿心巷。戌害酉,亦右巷也。
第二爻は住宅の位にして、およそ第二爻を穿過するは、即ち巷道なり。寅と巳と相害すれば、左邊に一條の巷あり、申と亥と相害すれば、右邊に一條の巷あり、午が丑を害し・未が子を害すれば、宅子の當中に一條の心を穿ちて過ぐるの巷有るを主り、戌が酉を害すれば、亦是れ右邊の一條の巷なり。六害は本是地支の彼此穿鑿の象にして、故に以て巷道の有無と方位とを定む。
家宅占・二十倉廒
以伏父下,與財化財,財化父者,必營倉庫也。又財加龍,臨庚申、丁酉、癸酉相生有氣,為倉廒。動變則非也。
倉庫を占うに、およそ妻財が父母爻の下に伏し、あるいは妻財が發動して妻財を化出し、あるいは妻財が發動して父母を化出する、此の三種は皆家裏に倉庫を經營するを主る。此の外妻財に「青龍」を加え、又た庚申・丁酉・癸酉の此の幾組の干支相生して氣を得たるに臨むも、亦是れ倉廒の象なり。但し此の幾箇の財爻は一たび發動・變爻せば、就ち此の樣に断ずる能わず。
家宅占・二十一比鄰
管公以初爻六爻為鄰也。初爻六爻值空者,即知此處無鄰也。(如遇卦初爻子木空北無鄰,若六爻戌土空西北無鄰,餘仿此。)耶律先生以世爻為主。如世屬子水,午動來沖,前鄰凌我。日子來並,後戶助侵也。(旺比則助逢刑則侵。)酉金來生,西舍綢繆。卯木未刑,東家嫉妒。己巳為墓絕之鄉,觀面無情。未申為生養之地,姻親可托。
《管公口訣》は初爻と第六爻とを以て左右の鄰居を代表す。初爻あるいは第六爻が空に落つれば、即ち其の一面に鄰居無きを知る——小注に例を擧ぐて言う、もし卦中の初爻が子木にして空に落つれば、北面に鄰無く、もし第六爻が戌土にして空に落つれば、西北面に鄰無し、其余はこれに照らして類推すと。耶律先生は則ち世爻を以て主と為して推す:假如世爻が子水に属すれば、午火が發動して來りて冲するは、是れ前面の鄰居の我を欺凌する、日辰の子水が來りて併するは、是れ後面の住戶の來りて相助するあるいは來りて侵擾する——小注に言う、旺にして比和なるは是れ相助にして、刑に逢うは乃ち相侵なりと。酉金が來りて世爻を生ずれば、西邊の鄰舍と我と情誼纏綿し、卯木と未土とが相刑すれば、東邊の人家は心懷嫉妒なり。巳は子水の墓・絶の鄉にして、其の一方の鄰人は見面して亦た情無く、未と申とは生養の地にして、其の一方の鄰人は姻親を結ぶ可く・托付するに值す。
又(與子為三合未與子為六害不可與己丑同論)丑動為合,寅動為洩,東北之淑慝攸分。戌興則克,亥興則和,酉北之疏密已判。(餘仿此。)旺相者富,休囚者貧。木遇虎而罄廢。金加雀而散逃。水逢勾則衰敗。土臨龍而凋零。火若遭玄,先炎後寂。
小注に先ず辨明す:申と子とは三合を結成し、未と子とは却って六害にして、二者は己・丑と混じて一例を作して論ず可からず。丑土の發動は是れ子水と相合し、寅木の發動は是れ子水の氣を泄すにして、東・北の兩面の鄰居の善惡は就ち此に由りて分かる、戌土の興旺は是れ來りて子水を剋し、亥水の興旺は是れ子水と同氣相和すにして、西・北の兩面の鄰居の疎密も亦た判然として見る可し——小注に其余の方位はこれに照らして類推すと言う。鄰爻が旺相の人家は富み、休囚の人家は貧し。木爻が「白虎」に遇うは、其の家は家产を蕩盡し、金爻に「朱雀」を加うるは、其の家は離散・逃亡し、水爻が「勾陳」に逢うは、其の家は日漸に衰敗し、土爻が「青龍」に臨むは、其の家は反って凋零し、火爻もし「玄武」に遭えば、先に旺して後に寂す。
龍旺則鄰家鬧熱。龍空則敗宅重新。四直土木遇勾雀,鄰家萬戶。蛇虎休空逢金鬼,只火孤煙。帶祿馬官貴者,仕宦。加財福祿喜者,富豪。加龍德者忠厚。值虎殺者,凶狂。玄武咸池同位,淫亂之家。兄鬼四廢並臨,荒涼之室。玄武動加天賊,鄰有穿窬。天燭動克內世,火沿我宅也。
「青龍」が旺相なれば、鄰家熱鬧・興旺し、青龍が空に落つれば、敗落の舊宅は又た重ねて翻修す。年月日時「四直」の上の土爻・木爻が「勾陳」「朱雀」に遇うは、四鄰是れ萬家聚居の稠密の地、「螣蛇」「白虎」が休囚・落空して又た金爻・官鬼に逢うは、四鄰はただ一星孤零零の炊烟有るのみ。鄰爻に「祿神」「驛馬」與官鬼・「貴人」を帶べば、鄰居是れ官を爲すの人、妻財・子孫・祿神・「天喜」を加えれば、鄰居是れ富豪、「青龍」「天徳」を加えれば、鄰居の爲人は忠厚、「白虎」の凶殺に值えば、鄰居凶狂、「玄武」と「咸池」と同一の位に在れば、是れ淫亂の家、兄弟・官鬼と「四廢」と一齊に位に臨めば、是れ荒涼・敗落の室なり。玄武が發動して又た「天賊」を加えれば、鄰里に牆を穿ち洞を挖るの賊あり、「天燭」が發動して來りて内卦・世爻を剋するは、是れ鄰家の失火の延燒して我家に到るなり。
家宅占・二十二墳墓
管公口訣,以世爻為主。世上一爻為祖墓,祖上一爻為曾祖墳,曾祖上一爻為高祖墓。世下一爻為父母墳,父母下一爻為兄弟墳。生合世爻者吉,刑沖剋害世爻者凶。六獸靜來生合穴者吉,動來沖剋穴者凶。墳爻帶月虎月勾空動者,絕也。
《管公口訣》の祖墳を占うは、世爻を以て主と為して輩分を排定す:世爻の上面の一爻は祖父の墓、祖墓の上面の一爻は曾祖の墳、曾祖の上面の一爻は高祖の墓、世爻の下面の一爻は父母の墳、父母墳の下面の一爻は兄弟の墳なり。此れらの墳爻が來りて世爻を生合するを吉と為し、來りて世爻を刑・冲・剋・害するを凶と為す。青龍・朱雀・勾陳・螣蛇・白虎・玄武の此の「六獸」が安静にして來りて穴爻を生合するを吉と為し、發動して來りて穴爻を冲剋するを凶と為す。墳爻が月建の「白虎」あるいは月建の「勾陳」を帶びて空に落ちて發動するは、此の一支の絶後を主る。
木加龍,下代興隆。金見虎,出入強暴。水加龍,職在當朝。虎加福,當居山野。合中再合,水繞沙回。空動又沖,氣飛風播。水鬼動,奇形怪穴。木父動,蹊路繞山。火見金而巖巖出現。水合火而水水相朝。木空,有死木也。木旺,有大木蓋墳也。木見,木休囚,有亭破多年也。金動,有白石也。水囚,水法破裂也。金見金臨玄武,傍有巖泉也。土見土有橫路交加也。水沖剋刑害,墳有斜水相沖也。
墳爻が木爻にして又た「青龍」を加うるは、下一代興隆し、金爻にして又た「白虎」を見るは、後人の出入強横・暴戾、水爻にして青龍を加うるは、後人は朝に在りて官を爲し、白虎に子孫を加うるは、後人當に山野に隱居せん。本已に相合して而再び合に逢うは、水流環繞・砂手回抱を主り、空に落ちて發動して而又た冲に逢うは、地氣飛散・風に吹走せられんを主る。水爻・官鬼が發動するは、是れ形狀奇怪の穴、木爻・父母が發動するは、是れ小路の山を繞りて行く。火爻が金爻を見れば、岩石嶙峋・外露を主り、水爻が火爻を合すれば、重重水流・朝拱を主る。木爻が空に落つれば、墳邊に枯死の樹あり、木爻が旺相なれば、大樹の墳を遮る有り、木爻が又た木爻を見て休囚なれば、是れ荒廢多年の破亭なり。金爻が發動すれば、墳邊に白石あり、水爻が囚地に居れば、水法破敗・成局ならず、金爻が又た金爻を見て「玄武」に臨めば、旁邊に岩縫・流泉あり、土爻が又た土爻を見れば、橫路の交錯して穿過する有り。水爻が來りて冲・剋・刑・害するは、墳前に斜水の直冲するを主る。
墳爻逢官貴祿馬者,發貴。逢財福德祿生氣旺相者,發富。逢空休死敗及四直刑沖剋害者,出貧賤。逢孤辰華蓋羊刃者,出僧道。逢旺福,發丁。福逢刑害克沖,出子孫不肖,且多殘疾。福逢空絕者,絕也。
墳爻が官鬼・「貴人」・「祿神」・「驛馬」に遇上れば、後代貴を發し、妻財・子孫・「天徳」・祿神・「生氣」に遇いて而又た旺相なれば、後代富を發し、空亡に落ち・休囚・死敗の地に居り、あるいは年月日時の「四直」に刑・冲・剋・害せられれば、後代貧賤なり。「孤辰」「華蓋」「羊刃」に遇上れば、後代は出家して僧道を做る。旺相の子孫に遇上れば、人丁興旺し、子孫爻が刑・害・剋・冲を被れば、後代の子孫は成器せず・しかも殘疾多く、子孫爻が空亡に落ち・絶地に居れば、此の一支は就ち絶後す。
墳爻屬木,下一爻又是木者,墳下有小墳。主陰人腹災雜症,幼口驚嗷,年月小祈小禱不絕也。墳爻屬水,下一爻又是水者,主穴下有水,出惡毒婦人淋漓產傷,幼口失水也。墳爻屬金,下一爻又是金者,主穴下有石,遠年雷傷,目下〔此處之字上疒下去〕症,祖宗牌位破裂,有人發肺癱而死也。
墳爻が木に属し、それの下面の一爻が又た木なれば、此の墳の底下に還た一座の小墳を壓するを主りて、女眷の腹內に病を生じ・各種の雜症を患い、小孩は夜裏に驚哭し・一年到頭に小祈・小禱の断えざるに應ず。墳爻が水に属し、下面の一爻が又た水なれば、穴中に水有るを主りて、後代に心地惡毒の婦人を出で・且つ崩漏淋瀝・産厄傷身の事有りて、小孩は水に落らん。墳爻が金に属し、下面の一爻が又た金なれば、穴下に石有るを主りて、久遠の年月に曾て雷擊に遭い、眼下家中に病症あり——底本の此の字はただ「上疒下去」の字形の描述を留下するのみ——祖宗の牌位破裂し、還た人の肺癆の一類の病を得て死する有らん。
墳爻屬土,下一爻又是土者,主橫路交加,出大腹胖體人,後有蟲亡水死,日傷者,不死亦有爭田奪地之官符也。墳爻屬火,下一爻又是火者,主加遭回祿,出忤逆婦人為非,子孫橫暴,刀傷人命之事也。
墳爻が土に属し、下面の一爻が又た土なれば、墳前に橫路交錯するを主りて、後代に大腹便便の肥胖の人を出で、日后に人の蟲毒に害されて死しあるいは水に落ちて淹死する有り、もし再び日辰に傷せられれば、便使死せずとも、田地を爭奪して官司を打つを免れず。墳爻が火に属し、下面の一爻が又た火なれば、屢々火災に遭うを主りて、後代に忤逆・不孝の婦人を出でて非を爲し歹を作し、子孫の性情横暴にして、甚至に刀で人を傷り命を害するの事を鬧出せん。
又凡穴爻受傷者,以八卦定其何方受傷,以五行定其何物所傷,以六親定其被何人傷也。若問子孫何房盛衰,何房發,何房絕者,但以墳爻為主也。墳上一爻為長房,墳爻為次房,墳下一爻為三房,墳上二爻為四房,墳下二爻為五房,墳上三爻為六房也。上下輪飛,切勿錯亂。看其盛衰發絕,如墳爻旺上下二爻衰,則中房發達。墳上一爻旺,長房興。墳下一爻旺,三房興。若見外爻旺,則四五六房發達也。(雜見易學空青管公口訣。)
およそ穴爻が傷を受ければ、即ち八卦を用いて傷を受けたるはどの一方に在るかを定出し、五行を用いて何の东西に傷せられたるかを定出し、六親を用いて何の人に傷せられたるかを定出す。もし子孫のどの一房が興盛し・どの一房が衰落し・どの一房が發達し・どの一房が絶嗣するかを問わんと要せば、就ち單に墳爻を以て主と為して排す:墳爻の上面の一爻は長房、墳爻の本身は二房、墳爻の下面の一爻は三房、墳上の第二爻は四房、墳下の第二爻は五房、墳上の第三爻は六房なり。上下輪流に飛布して、切に排錯す可からず。再び各爻の盛衰を看て發絶を断ず:比如墳爻が旺にして上下の兩爻が皆衰なれば、就是れ居中の二房の發達、墳上の一爻が旺なれば、長房興旺し、墳下の一爻が旺なれば、三房興旺し、もし是れ外卦の其の幾爻が旺なれば、那就是れ四房・五房・六房の發達なり。此の一套の排法の要點は「上下輪飛」の四字に在り:墳爻を以て軸心と為し、上に向下に向うて交替に數え去りて、一上・一下各々一房を配するが故に、最も數え亂れ易し、須く格外留意す可し。以上の一節は《易學空青》と《管公口訣》の兩書より雜採す。
遷移占
遊南子曰,人之移居,或避凶而趨吉,或舍舊而圖新,凡以求其吉康也。盡有遷徙之後,禎祥未觀,而災禍荐臻者,乃聚族而悔去之不如守也。然而晚矣,故不可不慎厥始也。
游南子が言う:人の家を搬するに、あるは凶地を躲開して吉地に投向するを爲とし、あるは舊居を舍棄して別に新宅を謀るを爲とし、總じて皆是れ吉利・安康を求めんが爲なり。可是常に搬遷の後、祥瑞は一點も見る無くして、災禍は却って二つ三つと續けて門に上る有りて、於是全族相聚まりて後悔して、當初は還た老宅を守りて動かざるに如かずと説く——可し事は如今に至りて已に晚し。故に念を起して遷らんとする時は、慎重ならざる可からざるなり。
遷移占・鬼谷分爻
省道、山林;州府;縣郭;場鎮;市井;鄉村。凡分官旺相。帶財福龍喜,遇四直生合者,即知此地吉利,可移居也。若臨空死墓絕胎,帶兄鬼蛇虎勾雀武動,遇四直刑害克沖者,即知此地不宜居也。
鬼谷子の分爻表は上より下への次第に按じて遷る所の地に配す:第六爻は省城・大道と山林、第五爻は州府、第四爻は縣城、第三爻は集鎮、第二爻は市井・鬧市、初爻は鄉村なり。およそ分け得たる其の一爻が旺相にして、又た妻財・子孫・「青龍」・「天喜」を帶び、併せて年月日時の「四直」の生合を得れば、即ち其の地方の吉利にして、以て搬り去りて住む可きを知る。もし其の一爻が空亡に落ち、あるいは死・墓・絶・胎の地に居り、兄弟・官鬼と「螣蛇」「白虎」「勾陳」「朱雀」「玄武」の發動を帶び、又た四直の刑・害・剋・冲に遇えば、即ち其の地方の以て居住す可からざるを知る。
遷移占・論吉凶
未住者以外卦五爻為宅,內卦二爻為人也。外卦旺相者吉,胎沒次之,死囚休廢者凶也。內卦旺相者,不宜遷,胎沒可守,死囚休廢者,宜逃移也。人克宅可遷。宅克人,不可遷。人宅俱旺,去住皆安。人宅皆空,去住皆凶也。
未だ住み入れざるの新地方は、外卦と第五爻とを以て遷り去らんとする住宅を代表し、内卦と第二爻とを以て遷居する人を代表す。外卦が旺相なるを吉と為し、胎・没の地に居るを次と為し、死・囚・休・廢の地に居るを凶と為す。内卦が旺相なれば、就ち搬遷に宜からず、胎・没の地に居れば、現狀を守る可く、死・囚・休・廢の地に居れば、即ち趕緊に遷り去る可し。人爻が宅爻を剋すれば、遷る可く、宅爻が人爻を剋すれば、遷る可からず。人爻・宅爻皆旺なれば、走るも安し・留まるも安し、人爻・宅爻皆空に落つれば、走るも凶・留まるも凶なり。
又世克應,新不如舊,應克世舊不如新。世應生合比和,可遷可守。世應俱空,新舊皆凶也。龍值財福臨宅旺動者,宜遷。蛇虎雀勾武兄,鬼臨宅動者,宜守也。卦逢六沖,與八純,游魂,及世居五爻者,宜遷也。卦逢六合歸魂與六爻安靜,六爻亂動者,俱宜守也。
再び世・應を看:世爻が應爻を剋すれば、新居は舊居に如かず、應爻が世爻を剋すれば、舊居は新居に如かず、世・應が相生・相合あるいは比和すれば、遷るも可・守るも可、世・應が皆空に落つれば、新舊の兩處皆凶なり。「青龍」が妻財・子孫に值いて宅爻に臨みて旺相發動するは、遷るに宜とし、「螣蛇」「白虎」「朱雀」「勾陳」「玄武」および兄弟・官鬼が宅爻に臨みて發動するは、守るに宜とす。卦が六冲に逢い、あるいは八純卦・游魂卦、および世爻が正好第五爻に居るは、皆遷るに宜とし、卦が六合・歸魂卦に逢い、および六爻安静あるいは六爻亂動するは、皆守るに宜とす。
二爻世爻動,化財福生旺合扶者,遷吉。化兄鬼金死墓絕胎,及刑害克沖者遷凶也。卦沖化合,遷後吉也。卦合化沖,遷居不穩也。卦旺化衰者凶,卦衰化旺者吉。(內卦。)世空動者,遷移未決也。世墓胎者,欲遷未能也。世動逢合者,欲移被阻也。世動逢沖者,欲移又止也。游魂化歸魂者,未遷則猶豫兩端,已遷則懷舊不置也。
第二爻あるいは世爻が發動して、化出するは妻財・子孫にして生旺に處り・又た來りて相合・幫扶すれば、遷り去るを吉と為し、化出するは兄弟・官鬼・金爻、あるいは死・墓・絶・胎の地に落ち・又た來りて刑・害・剋・冲するは、遷り去るを凶と為す。本卦が六冲にして六合を化成するは、遷後吉、本卦が六合にして六冲を化成するは、遷居穩ならず。卦が本旺にして衰に變ずるを凶と為し、本衰にして旺に變ずるを吉と為す——小注に這是れ内卦に就きて言うなりと。世爻が空に落ちて又た發動するは、是れ遷るか遷らざるか還た主意を拿定せず、世爻が墓・胎の地に居るは、是れ遷らんと想うて辦し到らず、世爻が發動して合に逢うは、是れ搬らんと想うて却って人に攔まれたる、世爻が發動して冲に逢うは、是れ搬らんと想うて又た中途に打消したるなり。游魂卦が歸魂卦を化成するは、未だ搬らざるは還た兩頭に猶豫し、已に搬りたるは則ち一直に舊居を懷念して放下せず。
遷移占・附斷例
庚寅年戊寅月甲寅旬癸亥日,占遷移,得夬之大過。坤宮:澤天夬;震宮:澤風大過(游魂)。伏神、本卦、變卦:兄弟丁未土——兄弟丁未土;子孫丁酉金(世)——子孫丁酉金;妻財丁亥水——妻財丁亥水(世);兄弟甲辰土——子孫辛酉金;父母乙巳火、官鬼甲寅木(應)——妻財辛亥水;妻財甲子水○→兄弟辛丑土(應)。世居酉福,正西吉也。火能克金,南方大忌。鬼臨寅上,東北莫居。土雖生金,終嫌兄弟。況丑為世墓,戌為世害,西北東北,尤不宜居。北雖財方,化兄受克,總不吉也。
庚寅年・戊寅月・甲寅旬・癸亥日に遷居を占いて、澤天夬の澤風大過に變ずるを得。本卦の澤天夬は坤宮に属し、變卦の澤風大過は震宮に属し・是れ游魂卦なり。六爻は自上下りて:上六の兄弟・丁未土は、變後仍是れ兄弟・丁未土、九五の子孫・丁酉金が世を持し、變後は子孫・丁酉金、九四の妻財・丁亥水は、變後は妻財・丁亥水にして併せて世を持し、九三の兄弟・甲辰土は、變後は子孫・辛酉金、九二の官鬼・甲寅木は應位に居り・下に父母・乙巳火を伏し、變後は妻財・辛亥水、初九の妻財・甲子水が發動して、變出して兄弟・辛丑土が應位に居る。斷語に言う:世爻は酉金・子孫の上に坐して、酉は正西に属すれば、故に正西は吉利なり。火は能く金を剋すれば、南方是れ大忌なり。官鬼は寅木に臨んで、寅は東北に在れば、其の一方は居る可からず。土は能く金を生ずと雖も、但し辰土是れ兄弟爻にして、終究それの劫財を嫌えり、何ぞ況や丑は酉金・世爻の墓庫にして、戌は又た世爻の六害なれば、故に西北・東北の兩方は尤其に居住に宜からず。北方は妻財・甲子水の方位なりと雖も、可しそれは一たび動けば化出して兄弟・辛丑土と爲りて回頭して剋を受け、總じて吉ならず。
庚寅年庚辰月甲寅旬丁巳日,占遷移,得豫之小過。震宮:雷地豫(六合);兌宮:雷山小過(游魂)。伏神、本卦、變卦:妻財庚戌土——妻財庚戌土;官鬼庚申金——官鬼庚申金;子孫庚午火(應)——子孫庚午火(世);兄弟乙卯木×→官鬼丙申金;子孫乙巳火——子孫丙午火;父母庚子水、妻財乙未土(世)——妻財丙辰土(應)。木來克世,不利東遷。土賴火生,宜居巳上。豈知土絕在巳,東南不宜。戌財刑未,西北難居。鬼在申方,西南尤忌。止喜福居午上,宜徙正南也。
庚寅年・庚辰月・甲寅旬・丁巳日に遷居を占いて、雷地豫の雷山小過に變ずるを得。本卦の雷地豫は震宮に属し・是れ六合卦、變卦の雷山小過は兌宮に属し・是れ游魂卦なり。六爻は自上下りて:上六の妻財・庚戌土は、變後仍是れ妻財・庚戌土、六五の官鬼・庚申金は、變後變わらず、九四の子孫・庚午火は應位に居り、變後は子孫・庚午火にして併せて世を持し、六三の兄弟・乙卯木が發動して、官鬼・丙申金を變出し、六二の子孫・乙巳火は、變後は子孫・丙午火、初六の妻財・乙未土が世を持し・下に父母・庚子水を伏し、妻財・丙辰土を變出して應位に居る。斷語に言う:卯木が發動して來りて未土・世爻を剋する、故に東に往きて遷るは不利なり。未土は火に頼りて生ぜらるるを要して、看るに巳方に住る可き似たり、哪裏知道土の絶地はまさに巳に在れば、故に東南も亦た宜からず。戌土・妻財と未土・世爻と相刑して、西北は住み難し。官鬼は申金に在りて、申は西南に属すれば、其の一方は尤其に忌むを要す。幸いなるかな子孫は午火の上に落ちて、午は正南に属すれば、故に正南に往きて搬る可し。
樹藝占
遊南子曰,占樹藝五穀者,先觀天時,次察田畝,而後考人事之勤怠,和苗之旺衰,與收成之豐歉,而樹藝之占備矣。
游南子が言う:五穀を種植するの收成を占うは、先ず天時是旱是澇を看るを要し、其次に田畝の肥瘠・高下を察看し、然る後人力の上に是勤是惰・禾苗は是旺是衰・收成は是豐是歉を考察す。此の幾層を皆推し到れば、種植の占も亦た完備す。
樹藝占・一天時
木鬼旺動克世者,澇也。火鬼旺動克世者,旱也。水鬼化火鬼,火鬼化水鬼者,旱澇不常也。水火生合世者,雨暘若時也。木官旺動克世者,和遭風敗也。木鬼化水鬼,水鬼化木鬼者,風潮不一也。金官旺動克世者,蝗災也。土鬼旺動克世者,天多陰晦,水旱不調也。
木爻・官鬼が旺相發動して來りて世爻を剋するは、水澇を主り、火爻・官鬼が旺相發動して來りて世爻を剋するは、乾旱を主り、水爻・官鬼が火爻・官鬼を化出し・火爻・官鬼が水爻・官鬼を化出するは、旱澇無常を主る。水爻・火爻が皆來りて世爻を生合すれば、則ち雨水と晴日と各々其の時を得。木爻・官鬼が旺相發動して來りて世爻を剋するは、禾苗の大風に摧敗せらるるを主り、木爻・官鬼が水爻・官鬼を化じ・水爻・官鬼が木爻・官鬼を化ずるは、風勢と潮水と變化不定を主る。金爻・官鬼が旺相發動して來りて世爻を剋するは、蝗災を主り、土爻・官鬼が旺相發動して來りて世爻を剋するは、天色の陰晦多く・水旱不調を主る。
卦無水,或水爻空墓絕胎者,旱也。卦無火,或火爻空墓絕胎者,澇也。六爻純陰不生,純陽不長也。陰陽相半者,豐年也。太歲臨龍喜財福出現,旺動生合世者,年豐。太歲臨虎殺兄鬼,沖剋刑害世者,年飢也。(占年以太歲為主。)
卦中に水爻無く、あるいは水爻が空亡に落ち・墓絶胎の地に居るは、旱を主り、卦中に火爻無く、あるいは火爻が空亡に落ち・墓絶胎の地に居るは、澇を主る。六爻が純に是れ陰爻なれば、萬物生せず、純に是れ陽爻なれば、萬物長せず、陰陽各々一半を占むるは、乃ち豐年なり。「太歳」が「青龍」「天喜」以及び妻財・子孫に臨みて卦中に出現し、旺相發動して來りて世爻を生合するは、此の一年豐收し、太歳が「白虎」の凶殺以及び兄弟・官鬼に臨みて、來りて世爻を冲・剋・刑・害するは、此の一年饑荒す。小注に言う、一年の年成を占うは、太歳を以て主と為すと。
世持龍喜財福旺相,與木財旺靜持世者,豐年也。世臨歲破月破者,無收也。財臨二耗動者,半收也。財福化空者,谷多秕也。凡五行臨鬼動,帶大殺者無收,帶喜神者,半收也。鬼動逢空墓絕胎及受刑害克沖者,無害也。
世爻が「青龍」「天喜」および妻財・子孫を持ちて旺相にし、あるいは木爻・妻財が旺相・安静にして世を持するは、皆豐年を主る。世爻が歲破・月破に遇上れば、顆粒の收無く、妻財爻が「大耗」「小耗」の二耗に臨みて發動すれば、只是半收、妻財・子孫が空亡を化出するは、穀粒多く是れ秕なり。およそ五行の爻が官鬼に臨みて發動するは、もし「大殺」を帶べば則ち收無く、「天喜」などの吉神を帶べば則ち半收なり。官鬼は發動すと雖も、而も又た空亡に落ち・墓絶胎の地に居り、あるいは刑・害・剋・冲を受ければ、那就ち危害を構成せず。
樹藝占・二田畝
世為田,父母為田,應為天也。父持世,己田也。應父生合世者,佃人田也。世下伏兄,或世動化兄,或父化兄兄化父者,與人合田也。世上化鬼,與世父化鬼者,官田也。月日動爻沖世父者,有人爭田也。世合逢沖,一田兩分。世沖逢合,兩田合一。世動逢合,人爭不去也。
田畝を占うに、世爻を以て田を代表し、父母爻も亦た田を代表し、應爻を以て天を代表す。父母爻が世を持するは、是れ自家の田、應爻の上の父母爻が來りて世爻を生合するは、是れ別人の田を租種す。世爻の下に兄弟を伏し、あるいは世爻が發動して兄弟を化出し、あるいは父母が兄弟を化じ・兄弟が父母を化ずるは、皆是れ人と合伙して種したる田なり。世爻の上に官鬼を化出し、あるいは世上の父母が官鬼を化出するは、是れ官家の田なり。月建・日辰あるいは動爻が來りて世上の父母爻を冲するは、人の來りて此の塊の田を爭う有り。世爻が本合して而又た冲に逢うは、一塊の田は兩塊に分かれんとし、世爻が本冲して而又た合に逢うは、兩塊の田は一塊に併らんとし、世爻が發動して合に逢うは、人の來りて爭う有ると雖も、却って爭い去らず。
世父旺相者田闊。休囚者,窄狹。臨財福旺相者,田肥。臨兄鬼休囚者,田瘠。金旺,田多石。土旺田高。水旺,田低下。火旺,沙田。水旺動,田畔有禽。卯木旺田多蒿菜也。丑動來沖剋,牛擾田。未動來沖剋,羊蹊田。子動來沖剋,田鼠傷。酉旺動者,多田雞。世父受刑害克者,田塍被侵也。
世上の父母爻が旺相なれば、田面寬闊し、休囚なれば、田面窄狹す。妻財・子孫に臨みて旺相なれば、田土肥沃し、兄弟・官鬼に臨みて休囚なれば、田土瘠薄なり。金爻が旺なれば、田裏に石頭多く、土爻が旺なれば、田は地勢高く、水爻が旺なれば、田は地勢低窪にして、火爻が旺なれば、是れ沙田なり。水爻が旺相發動すれば、田邊に水禽あり、卯木が旺相なれば、田裏に蒿草・野菜多し。丑土が發動して來りて冲剋するは、是れ牛の來りて踐踏・騷擾し、未土が發動して來りて冲剋するは、是れ羊の小路を踩出し、子水が發動して來りて冲剋するは、是れ田鼠の爲害し、酉金が旺相發動するは、田裏に青蛙多し。世上の父母爻が刑・害・剋を受くるは、田埂は人に侵占せらる。
欲知田之形狀,世父屬子,兩尖中闊。屬亥,水曲田灣。屬寅,形如鼓,或有樹繞。卯,則兩田相連。巳,則形如靴腳。午,則前大後尖。申,則兩尖中闊。酉,則形如響板。辰,高。戌,橫。未,長。丑,前狹後闊也。
田の形狀を知らんと要せば、就ち世上の父母爻のどの一支に属するかを看よ:子に属すれば、兩頭尖にして中間寛く、亥に属すれば、水流彎曲して田も亦た湾を成し、寅に属すれば、形狀一面の鼓の如く、あるいは四周に樹の環繞する有り、卯に属すれば、是れ兩塊の田の相連なる、巳に属すれば、形狀靴子の脚面の如く、午に属すれば、前頭大にして後頭尖なり、申に属すれば、亦是れ兩頭尖にして中間寛く、酉に属すれば、形狀拍子を打つの響板の如く、辰に属すれば、地勢高く、戌に属すれば、形狀橫闊にして、未に属すれば、形狀狹長にして、丑に属すれば、前面窄にして後面寛し。
武克雀者,後高前低。龍克虎者,左高右低。勾蛇生旺者,中凸四低。勾蛇休死受傷者,中凹四高。龍旺虎衰者,東高西低。雀旺武衰者,前高後低。勾蛇持鬼墓者,田中有墳。雀武龍虎持鬼墓者,前後左右有墳也。
「玄武」は後を主り・「朱雀」は前を主る、玄武が朱雀を剋すれば、田は後高くして前低し、「青龍」は左を主り・「白虎」は右を主る、青龍が白虎を剋すれば、田は左高くして右低し。「勾陳」「螣蛇」は中に居り、二者が生旺なれば、田は當中隆起して四周低し、勾陳・螣蛇が休囚・死絶あるいは傷を受ければ、田は當中凹陷して四周高し。青龍が旺・白虎が衰なれば、東高く西低く、朱雀が旺・玄武が衰なれば、前高く後低し。勾陳・螣蛇の上に官鬼の墓を帶べば、田の當中に墳あり、朱雀・玄武・青龍・白虎の上に官鬼の墓を帶べば、則ち前後・左右に各々墳あり。
欲知田之畝數,則以甲己子午九,乙庚丑未八,丙辛寅申七,丁壬卯酉六,戊癸辰戌五,巳亥常加四之數取之。如世值甲子爻,則二九一十八畝。旺相加倍,休如數,囚死減半也。如世空,則取父母爻定之。
田に多少の畝有るかを知らんと要せば、即ち起數の法を用う:甲・己と子・午とは九を作り、乙・庚と丑・未とは八を作り、丙・辛と寅・申とは七を作り、丁・壬と卯・酉とは六を作り、戊・癸と辰・戌とは五を作り、巳・亥は一律に四を作る。比如世爻が甲子なれば、甲は九を得・子も亦た九を得、二九相乘すれば便ち十八畝なり。再び旺衰に按じて調整す:旺相のは一倍を加え、休のは本數を取り、囚・死のは半を減ず。もし世爻が空に落つれば、就ち改めて父母爻を取りて以て畝數を定む。
