Libo

貿易占・二 牙行

清 · 曹九锡 · 第22巻 / 24

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

應爻官爻旺相生合世者,千金可托也。休空沖傷世者,百貨難依也。應爻動克世,與應財化兄者,侵漁不免也。應財動來生合世,與應財化子,應鬼化財者,作事周旋也。

應爻と「官鬼」爻とがともに旺相にして、并且も來りて世爻を生じ世爻に合せば、この牙人は可靠にして、千金の貨物も託付し過ぐ。應爻が休囚・落空するか、あるいは反って世爻を冲傷せば、貨物は百件も彼に依托する能わず。應爻が發動して來りて世爻を剋するか、あるいは應爻上の「妻財」が發動して「兄弟」を化出せば、牙人の中より侵吞・盤剝すれば則ち免れえず。應爻上の「妻財」が發動して來りて世を生じ世に合するか、あるいは應爻の財爻が「子孫」を化出し、應爻の「官鬼」が「妻財」を化出せば、この牙人は事を辦するに肯んじて你が為に周旋・照應す。

貿易占・三 脫貨

以財爻生旺月日為脫卸之期。應動合財,財動合應者,易脫。應居空破,必無買主。財持勾土,貨必難脫。財化水,防上漏下溼。財化火,防枯乾回祿,財化木,防微爛。財化土,防朽腐。財化金加蛇,防生蟲。財持辰午酉亥自刑,貨惡難脫也。

貨物を出脱する日期は、即ち「妻財」爻の生旺する那个月份・那个日子を取る。應爻が發動して來りて財爻に合するか、あるいは財爻が發動して行って應爻に合せば、貨は脱手し易し。應爻が旬空・月破の地に落つれば、則ち必ず買主の上門なし。財爻が「勾陳」を帶びてまた土に属せば、貨は必ず滞銷して脱し難し。財爻が水爻を化出せば、上頭の漏雨・下頭の受潮を防ぐべし。財爻が火爻を化出せば、貨物の乾裂を防ぎ、また「回祿」即ち火災を防ぐべし。財爻が木爻を化出せば、霉爛を防ぐべし。財爻が土爻を化出せば、朽壞・腐敗を防ぐべし。財爻が金爻を化出してまた「螣蛇」を加えれば、生蟲・蛀蝕を防ぐべし。財爻が辰・午・酉・亥のこの四個の自刑の地支の上に坐せば、貨色は低劣にして、さらに出手し難し。

世應相沖,加退悔殺動,或應動合財,化退神者,多中止也。應動合財,被日辰動爻沖破者,有人破也。日合動財者,旁人把持也。鬼動傷世者,牙人撓阻也。卦無官鬼者,買賣不成也。財動生世生應,而官鬼入墓者,待沖開墓日成交也。

世爻と應爻とが相冲し、また「退悔殺」を加えて發動するか、あるいは應爻は動して來りて財に合するに化して退神に成れば、この樁の交易は多半は中途に中止す。應爻が發動して來りて財爻に合するに、卻って日辰あるいは別の動爻に冲せられ破せられれば、人ありて中より作梗して事を壞すと説明す。日辰が行って那个發動の財爻に合するは、旁人がこの批の貨を把持したるなり。「官鬼」が發動して來りて世爻を傷つければ、牙人が中より阻撓す。卦中に根本に「官鬼」爻なきは、買賣は做り成らず。財爻が發動して既に世を生じまた應を生じ、而るに「官鬼」が卻って墓庫に入れば、墓庫を冲開する那一天を待ちて乃ち成交しうる。

貿易占・附 斷例

庚寅年辛巳月甲辰日,占脫貨,得需卦安靜。坤宮:水天需(游魂)。伏神、本卦:妻財戊子水;兄弟戊戌土;子孫戊申金(世);兄弟甲辰土;父母乙巳火、官鬼甲寅木;妻財甲子水(應)。申金子孫持世,人皆云吉。豈知四月金空,不能生財。經云,用爻最怕立時空也。本宮亥財,伏辰土兄下,本宮世應俱持兄弟,日辰又是兄弟,必有對主承買。但因亥財自刑,其貨必背時不佳,買主見貨散去也。蓋兄弟絕於月建巳中,墓於日建辰中,又飛伏辰戌丑未,四位兄弟,自相沖脫,故不買而去也。

庚寅年辛巳月甲辰日、貨物を出脱するを占い、《水天需》を得、六爻は安靜。この卦は坤宮に属して遊魂卦。上爻から初爻まで數えると順に:上六「妻財」戊子水、九五「兄弟」戊戌土、六四「子孫」戊申金が世を持ち、九三「兄弟」甲辰土、九二「官鬼」甲寅木・下に「父母」乙巳火が伏し、初九「妻財」甲子水が應となる。斷語にいう、申金「子孫」が世を持てば、人々は皆これを吉象と説く。どこで知らん、占し得るは四月にして巳火が令に當り、申金は正に旬空に值し、空亡の金は財を生出しえず。古經に説き過ぎて、用神の最も怕るる所は即ち當時に正に旬空に落つるなり。本宮・坤宮の財爻は亥水にして、三爻の辰土「兄弟」の下に伏す。本宮の世爻・應爻はまたともに「兄弟」に坐し、占日の甲辰の辰土は還って「兄弟」にして、兄弟のかかる重畳は、必ず對頭の買主の上門して承接する有るなり。けれども亥水の財爻は自刑して、この批の貨は一定して時令に合わず成色は佳からずして、買主は貨を看過して散去せり。原因は「兄弟」が月建の巳火の中に於て絶し、また日建の辰土の中に於て墓して、加うるに飛神・伏神の辰・戌・丑・未の四位は全く兄弟にして、彼此は自ら相冲脫するに在り、ゆえに買主は終に買わずして走れり。

開店占

遊南子曰,凡開張店業者,先問可開否,次論本之多少,利之厚薄,合夥之賢否,店面之大小,更看店中之貨物,復推收放之可否,此其大略也。

遊南子がいう、およそ店舗・生意を開張するを占問するは、先ずこの店は畢竟開くべきか開くべからざるかを問い、其次に本錢の多少・利潤の厚薄を論じ、さらに合伙する人の賢良か不肖かを看、さらに店面の大小を看、然るのち店裏の經營する貨物はいずれの一類に属するかを看、最後に銀錢の收進と放出との可行か否かを推算す。開店を占うの大綱は、不過この幾件の事なり。

開店占・管輅分爻

財路、主人、店屋、基業、伴侶、心事。

《管輅分爻》は開店の一占の六爻を上より下へ分派す。上爻は財路・來源を主り、五爻は店主の本人を主り、四爻は店屋・房舍を主り、三爻は基業・根本を主り、二爻は同事・伙計を主り、初爻は自己の心裏の盤算を主る。卦を斷ずる時は先ずこの六位の各自の旺衰・坐する所の六親と帶ぶる所の吉凶の神煞を看れば、即ち財路は通ずるか通か通ぜざるか、店屋は合用するかせざるか、伙計は可靠か否かを知りうる。

開店占・一 開く可きや否や

本宮,與世爻財爻帶福祿龍喜旺相者,財子持世旺相,不犯刑害克破者,應財旺動生合世,與四直臨財生合世者,可開也。本宮與世爻,財爻逢死墓絕胎,空破刑害者,四直與應爻,臨兄鬼旺動克世者,不可開也。若四直皆兄,則兄弟受制,倘世持旺相,開張安穩無破也。卦六沖者,開不成,成亦不久也。太歲生合世,逢動爻沖太歲者,開不及年也。月生合世,而動沖月者,開不逾月也。財化子者,宜守舊也。

本卦の属する宮および世爻・財爻が「子孫」「祿神」「青龍」「天喜」を帶びてまた旺相なるか、「妻財」「子孫」が世を持して且つ旺相にして刑害・剋破を犯さざるか、應爻上の財爻が旺にして發動して來りて世を生じ世に合するか、太歳・月建・日辰・時辰のこの「四直」の上に財爻が臨みて來りて世を生じ世に合するか——およそこれらはみな開張すべきを主る。これに反して、本宮と世爻・財爻とが死・墓・絶・胎の地に落ち、あるいは旬空・月破・刑害を犯すか、「四直」と應爻との上に「兄弟」「官鬼」が臨みて旺にして發動して來りて世を剋するか——およそこれらはみな開くべからざるを主る。不過もし四直の上に全く「兄弟」なれば、兄弟は多くして反って彼此に牽制し剋を受け、この時ただ世爻が旺相なれば、照樣に開いて安穩にして、破敗に至らざるなり。卦が六冲に逢えば、店は開き成らず、たとえ勉强して開き起すも長く久しからず。太歳が來りて世を生じ世に合するに、卻って動爻ありて行って太歳を冲せば、この店は開いて一年に滿たず。月建が來りて世を生じ世に合するに、卻って動爻ありて行って月建を冲せば、この店は開いて一個月を過ぐさず。財爻が發動して「子孫」を化出せば、旧業を守るに宜しく、必ずしも別に新店を開くを要せず。

開店占・二 本利

卦旺財旺本多也,卦衰財衰本少也。財胎墓,本少。財空絕,乏本也。世持旺財,或財持旺雀,或財生庫旺,或財絕逢生,或外財生合內世,或財臨門戶旺動(三爻門,四爻戶),或三傳臨財,動生合世,或財伏世下,財伏子下,生旺,或財動化子,化生,化旺,子動化財,化生,化旺,皆得利也。

卦氣が旺にして財爻も旺なるは、本錢は雄厚なり。卦氣が衰にして財爻も衰なるは、本錢は單薄なり。財爻が胎地・墓地に落つれば、本錢は少なし。財爻が空に落ちあるいは絶地に到れば、あれは根本に本錢を缺乏す。以下の諸種の情形はみな利の圖る可きあるを主る。世爻上に旺財が坐する。財爻上に旺相の「朱雀」を帶ぶる。財爻が生を得て庫位がまた旺なり。財爻は絶地に在るに爻の來りて生ずるに逢う。外卦の財爻が内卦の世爻を生合す。財爻が門戸の位に臨みて旺相に發動す(三爻は門、四爻は戸)。太歳・月建・日辰のこの「三傳」の上に財爻が臨み、發動して來りて世を生じ世に合す。財爻が世爻の下に伏し、あるいは「子孫」の下に伏して生旺の地に處る。財爻が發動して「子孫」を化出し、我を生ずるの爻を化出し、旺地に化入す。「子孫」が發動して「妻財」を化出し、我を生ずるの爻を化出し、旺地に化入す。

若財不上卦,或財逢空破死絕,或三傳臨兄劫動,或兄旺動克世,或父動助兄克世,或應爻刑害克破世者,折本也。財伏父下,一半失也。財伏鬼下,多耗失也。財伏兄下,謹口舌也。

倘若し財爻が根本に卦に上がらざるか、あるいは財爻が旬空に落ち月破に遇い死地・絶地に居るか、あるいは太歳・月建・日辰のこの「三傳」の上に「兄弟」と劫煞とが臨みて發動するか、あるいは「兄弟」が旺相に發動して來りて世爻を剋するか、あるいは「父母」が發動して行って兄弟を生助して、再び兄弟より世を剋すか、あるいは應爻が世爻を刑害・剋破すれば——およそこれらはみな本を虧き財を折するを主る。財爻が「父母」の下に伏せば、本錢は一半を折損せんとす。財爻が「官鬼」の下に伏せば、耗散・失落することさらに多し。財爻が「兄弟」の下に伏せば、口舌・爭執に惹かれて破財を出さんを謹防すべし。

開店占・三 合伙

應生合世者,益我。應刑沖剋害世者,損我。世生應,內生外,成人之美。世克應,內克外,得人之力。世應比和,二人同心。世應六沖,兩情不協。世應六合,兩意相投。應靜逢沖,心多變更。世空己心疏懶,應空他意懶弛。世應俱空,兩家退悔也。

合伙の一節は世爻を以て自己を代表し應爻を以て伙伴を代表す。應爻が來りて世を生じ世に合せば、この伙伴は我に益あり。應爻が來りて世爻を刑・冲・剋・害せば、この伙伴は我に損あり。世爻が行って應爻を生じ、内卦が行って外卦を生ずれば、我が他人の好事を成全するにして、力を出すは我なり。世爻が行って應爻を剋し、内卦が行って外卦を剋すれば、我が他人の力を借得して我が用と為すなり。世應の兩爻が五行比和せば、兩人は同心・協力す。世應が相冲せば、兩下は情意は合わず。世應が相合せば、兩下は意氣は相投ず。應爻はもと安靜にして卻って冲动せられれば、伙伴の心思は反覆・多變す。世爻が空に落つれば、自己は心は懒にして意は疏なり。應爻が空に落つれば、對方は意興は闌珊なり。世應の兩爻がともに空に落つれば、あれは兩家ともに退悔の心を起したるなり。

應遭刑害克破者,多災病也。應持龍喜,交易和雅也。應臨虎兄,交易刻傲也。蛇兄瑣屑,武兄欺詐,勾兄拙鈍,雀兄多招是非也。應財伏鬼下,與應財動化兄者,必侵牟也。游魂應臨馬動,不守店也。歸魂應臨馬動,常顧家也。

應爻が刑・害・剋・破を遭受せば、伙伴は多く災殃・疾病あり。應爻上に「青龍」「天喜」が坐せば、この人は買賣を做るに和氣・文雅なり。應爻上に「白虎」が坐してまた「兄弟」なれば、この人は客を待するに刻薄・傲慢なり。「螣蛇」に兄弟を加えれば、人と為りて瑣碎・煩絮なり。「玄武」に兄弟を加えれば、人と為りて姦詐・欺瞞なり。「勾陳」に兄弟を加えれば、人と為りて笨拙・遲鈍なり。「朱雀」に兄弟を加えれば、口舌・是非を惹くを好む。應爻上の「妻財」が「官鬼」の下に伏するか、あるいは應爻の財爻が發動して「兄弟」を化出せば、この人は必ず侵吞して利を牟らんとす。遊魂卦にして應爻が「驛馬」に臨みて發動すれば、伙伴は店面を守住しえず、常に外に在りて奔走す。歸魂卦にして應爻が驛馬に臨みて發動すれば、伙伴は總じて自家を惦記して、時時に回りて照顧せんと要す。

福雀加咸池動,好吹好飲也。應合財,加咸池,有私情也。離宮火應,帶月盲殺,克金財者,不辨銀色也。應旺,則勤儉多能。應衰,則(此處之字上艹下爾)弱無才也。應合化沖,有始無終也。卦無兄弟,店無掌管也。兄以旺靜為吉也。又凡與內外親屬合本者,以用爻為憑也。

「子孫」が「朱雀」を帶びてまた「咸池」を加えて發動せば、この人は吹彈・歌唱を愛し、杯を貪りて飲を好む。應爻と財爻とが相合してまた咸池を帶びれば、その中に別に私情・曖昧あり。離宮の火に属する應爻が「月盲殺」を帶びて行って金爻の「妻財」を剋せば、この人は眼力は濟わずして、銀子の成色を辨出しえず。應爻が旺相なれば、伙伴は勤儉にして才干多し。應爻が衰弱なれば、則ち孱弱・無能なり——底本この處は一個の上「艹」下「爾」の僻字にして、字形は殘存するに音義は考え難く、義は當に柔弱と為すべし。應爻はもと相合するに卻って化して相冲に成れば、合伙は始有りて終なし。卦中に「兄弟」爻なければ、店裏は人を缺きて掌管・照應す。兄弟のこの一爻は、總じて旺相にして安靜なるを以て吉と為す。このほか、およそ本家あるいは外姓の親屬と合伙して本を出すは、即ち各々その親屬の属する六親爻に按じて取りて用神と為して斷ず。

開店占・四 店面・貨物

父母為店,妻財為貨。父旺靜者,鬧熱平安。財旺動者,貨物流行也。父旺大店,父衰小店。父逢沖開不久,父遇生合,開張永遠也。有財無父,有貨無店,有父無財,有店無貨。父旺財衰,店大利微。父衰財旺,店小利厚。卦有兩財,內沖外旺者,本少利多。內旺外沖者,本多利少也。

この一節は「父母」爻を以て店面・房舍を代表し、「妻財」爻を以て賣る所の貨物を代表す。父母爻が旺相にして安靜なれば、店面は熱鬧にして平安・無事なり。財爻が旺相にして發動すれば、貨物は流通・暢銷す。父母が旺なれば則ち店面は寬大なり、父母が衰なれば則ち店面は窄小なり。父母爻が冲を遭えば、店は開いて久しからず。父母爻が爻の來りて生じ來りて合するを得れば、店は即ち長く開きて歇めず。卦中に財ありて父母なきは、貨ありて店面なきなり。父母ありて財なきは、空しく店面ありて貨なきなり。父母が旺にして財が衰なれば、店面は大なるに利息は微薄なり。父母が衰にして財が旺なれば、店面は小なるに利を獲ること豐厚なり。卦中に兩重の財爻が出現し、内卦の財が冲を受け外卦の財が當旺なれば、本錢は少くして賺頭は多きを主る。内卦の財が當旺、外卦の財が冲を受ければ、本錢は多くして賺頭は少なきを主る。

身世隨官入墓者,徒勞而利歸他人也。財爻逢沖暗動者,帶龍喜,則暗中得利。帶武劫,則被騙失財也。官臨財庫動者,非訟即災也。父臨殺刃亡劫動,或日雀會月雀動者,主招爭訟也。

身爻・世爻が「官鬼」に跟い一同に墓庫に入れば、白く一場を忙して、好處は最終に別人の手裏に落つ。財爻が冲されて「暗動」と成るは、もし「青龍」「天喜」を帶びれば、暗中に悄悄に利を得るなり。もし「玄武」と劫煞とを帶びれば、あれは人に誆騙せられて財を失するなり。「官鬼」が財庫の上に臨みて發動すれば、官司を打つかさもなくば災殃を遭う。「父母」爻が凶殺・羊刃・亡神・劫煞に臨みて發動するか、あるいは日辰上の「朱雀」と月建上の「朱雀」とが一處に會して發動せば、いずれも爭訟・是非を招惹するを主る。

又寶珠古董雜貨店,以財為用。書紙巾帽衣服店,以父為用。酒餚牲畜店,以子為用。用旺財衰者,貨多利薄也。又郭雍曰,開書籍紙貼古董店,財旺而父母受克者,吉也。開當鋪者,父旺而財受克者,吉也。

さらにまた、店舗の行當は同じからずして、取る用神もまた同じからず。珠寶・古董・雑貨の一類の店は、「妻財」を以て用神と為す。書籍・紙張・巾帽・衣服の一類の店は、「父母」を以て用神と為す。酒食・菜肴・牲畜の一類の店は、「子孫」を以て用神と為す。もし用神が旺にして財爻が反って衰なれば、貨色は多にして利潤は微薄を主る。また宋儒の郭雍が説き過ぎて、書籍・紙貼・古董のこの類の店を開くは、財爻が旺にして「父母」が剋を受くるを要して乃ち吉なり、何となれば父母は貨にして、剋せらるれば則ち貨は脱手し易ければなり。當舗を開くは、則ち父母が旺にして財爻が剋を受くるを要して乃ち吉なり、何となれば當舗の賺ぐるは質物の流轉の利なればなり。

開店占・五 收放

管公口訣曰,六爻為東西財路,生合世者,可放帳。若臨空破死絕,及動來刑害克沖世者,主有放無收也。

《管公口訣》にいう、上爻は東西の兩路より來るの財源にして、この一爻がもし來りて世爻を生じ世爻に合せば、則ち外に往きて貸放・賒賬しうる。倘若しこの一爻が旬空・月破・死地・絶地に落ち、あるいは發動して過來して世爻を刑・害・剋・冲せば、あれはただ放出去するの份ありて、收回して來らざるなり。

寄物占

遊南子曰,吾之寄物,必托其人之可托,而後以物付之也,然而人情叵測,睹物懷欺者有之,謾藏誨盜者有之,安置失所,致物敗壞者有之,是不可以不慎厥始也。故卦六合者,可寄。六沖者,不可寄也。月日與動爻合財合世應者,可寄。沖財沖世應者,不可寄也。

遊南子がいう、我は物を別人の處に寄放せんとするに、必ず先ずこの人が託付し過ぐるや否やを看て、然るのち物件を彼に交與す。けれども人心は測り難くして、好物を見て即ち欺心を起す有り。自己は收藏すること馬虎にして、反って盜賊を招来する有り。安放する地方が不合適にして、物件の損壞を致すもまた有り。ゆえに寄物のこの事は、一開頭に於て謹愼せざるべからず。これに因りて卦が六合に逢えば、寄放すべし。卦が六冲に逢えば、寄放すべからず。月建・日辰および卦中の動爻が來りて「妻財」に合し世爻・應爻に合せば、寄す可し。反って行って財爻を冲し世應を冲せば、即ち寄す可からず。

財旺靜,與財動化子,化生化旺者,無失。財衰動,與動化兄鬼空破絕者,有失也。財化土者朽腐。財化木者微黷。財化火者回祿。財化水者溼漏。財化金者,封識拆開也。世應空破者失,世應隨鬼入墓者失,兄鬼動傷應爻者失,應爻動化兄鬼空破絕者失也。

財爻が旺相にして安靜なるか、あるいは財爻が發動して「子孫」を化出し、我を生ずるの爻を化出し、旺地に化入せば、寄放する物は閃失あらざるなり。財爻が衰弱にして發動するか、あるいは發動して「兄弟」「官鬼」を化出し、旬空・月破・絶地に化入せば、則ち損失あらんとす。財爻が土爻を化出せば、物件は朽壞・腐敗せん。木爻を化出せば、略々污損せん。火爻を化出せば、「回祿」即ち火災の焚燬を防ぐべし。水爻を化出せば、受潮・滲漏せん。金爻を化出せば、封條・印記は人に拆動せられたるなり。世爻・應爻が空に落ち破に遇うは、物件は失せん。世應が「官鬼」に跟い一同に墓に入れば、失せん。「兄弟」「官鬼」が發動して應爻を傷剋すれば、失せん。應爻が發動して兄弟・官鬼を化出し、空・破・絶地に化入するも、また失せん。

應爻動者,他心變也。應動助鬼傷身世財爻者,與人合計劫騙也。應臨武動者偷竊。應臨雀動者口舌。應臨勾動者牽連。應臨蛇動者驚恐。應臨虎動者吞噬。應臨龍動者,善保護也。

應爻が發動するは、受寄の人の心思が變了したるなり。應爻が發動して行って「官鬼」を幇扶して、再び官鬼より來りて身爻・世爻あるいは財爻を傷つけば、此人は外人と串通して合謀し劫奪・誆騙す。應爻上に「玄武」が臨みて發動すれば、偷竊を主る。「朱雀」に臨みて動すれば、口舌・爭執を生出するを主る。「勾陳」に臨みて動すれば、牽連・糾纏して清からざるを主る。「螣蛇」に臨みて動すれば、驚恐・嚇を受くるを主る。「白虎」に臨みて動すれば、侵吞して己有に據るを主る。ただ「青龍」に臨みて動するのみ、乃ち你が為に妥善に保管するなり。

易隱巻八

疾病占

東粵遊南子曹九錫輯,男橫琴居士璿演。疾病占。遊南子曰,夫人不幸有疾而占之,不可不慎而詳也。然大端有四,占其死生,占其病症,占其醫藥,占其鬼崇而已。若乃病何日起,病何處得,亦疾病之附占也。

本卷は東粤の人・遊南子曹九錫が編輯し、その子・横琴居士曹璿が推演せるなり。以下は疾病占の一門。遊南子がいう、人は不幸にして病を生じて卦を占し來れば、占者は謹愼・詳審せざるべからず。病を占うの大關目は共に四條ありて、即ち病人の生死を占い、患する所の病症を占い、藥を用い醫治するの效驗を占い、鬼祟の作犯あるや否やを占い、これの如きのみ。病はいずれの一天に起きしか、病はいずれの地方に於て沾染せしかに至りては、則ち疾病の一門に附帶して占うべき小目に属す。

疾病占・鬼谷分爻

頭腦、黃泉;心肺、棺槨;脾臟、福德;肝腎、哭聲;腿股、弔客;足、喪門。

《鬼谷分爻》は疾病の一門に於て六爻に兩套の名目を配す。一套は身體の部位、一套は凶煞の徵象にして、上より下へ順に、上爻は頭腦を主り、また「黄泉」を配し、五爻は心肺を主り、また「棺槨」を配し、四爻は脾臟を主り、また「福德」を配し、三爻は肝腎を主り、また「哭聲」を配し、二爻は腿股を主り、また「弔客」を配し、初爻は兩足を主り、また「喪門」を配す。病の何處に在るかを看るには、則ち身體の那一套を査し、凶險のどの地步に到るかを看るには、則ち煞神の那一套を査す。

疾病占・一 用爻

自占以世爻身爻命爻為用,代占以應爻為用。占家親,祖妣用官鬼,父兄妻子,以各屬為用。如五屬不上卦者,則從黃金策分爻取用。若奴丁占家主,以五爻為用。占主母,以二爻為用也。

自己が自己に病を占うには、即ち世爻・身爻・命爻を以て用神と為す。別人に替わりて病を占うには、則ち應爻を以て用神と為す。家裏の親人の病を占うには、祖父母の一輩は「官鬼」を用い、父母・兄弟・妻子・兒女は則ち各々その属する所の六親に按じて取用す——即ち父母は「父母」爻を用い、兄弟は「兄弟」爻を用い、妻は「妻財」、子は「子孫」を用る。もしこの五類の六親が恰好も卦に上がらざれば、則ち改めて《黄金策》の分爻の法に按じて爻位の上より用神を取る。倘しも奴僕・傭工が主人の病を占うは、五爻を取りて用神と為す。主母の病を占うは、二爻を取りて用神と為す。

疾病占・二 生死

用爻遇龍福月解天醫天喜臨持生合者,即愈也。鬼傷用者,子孫生旺臨值之日愈也,子孫生合用爻之日愈也,鬼被刑害克沖之日愈也。用入胎墓者,刑沖胎墓之日愈也。用爻死絕者,生用之日愈也。用爻值病者,生旺之日愈也。用爻伏藏而元神旺,忌神衰者,用爻臨值之日愈也。用墓逢空,用絕逢生,用鬼逢克者,可救也,待鬼衰身旺世生之日愈也。

用神が「青龍」「子孫」「月解」「天醫」「天喜」のこれらの吉神の臨身し來りて生合するに遇えば、病は立刻に好し。もし「官鬼」が來りて用神を傷つけば、然らば「子孫」の生旺にして日に值るの那一天を待ちて病愈するか、あるいは子孫が用神を生合するの那一天を待ちて病愈するか、あるいは官鬼が刑・害・剋・冲せらるるの那一天を待ちて病愈す——子孫は正に官鬼を剋制するの藥神なればなり。用神が胎地・墓庫に落ち入れば、胎墓を刑冲するの日を待ちて病愈す。用神が死地・絶地に處れば、爻の來りて用神を生ずる有るの日を待ちて病愈す。用神が十二運の「病」の位の上に落つれば、それが生旺に轉ずるの日を待ちて病愈す。用神が伏藏して出でず、而るにそれを生ずるの「元神」が旺にしてそれを剋するの「忌神」が衰なるは、用神が自身日に值るの那天を待ちて病愈す。用神は墓に入るもまた旬空に逢い、絶地に在るも生扶に逢い、官鬼に臨まるるもまた爻の來りてあの官鬼を剋する有れば、皆なお救い有りて、ただ官鬼の衰弱・身爻の旺相・世爻の生を得るの那一天を待てば、病は便ち好し。

用爻逢虎鬼天刑飛廉大殺三坵五墓喪門弔客死炁死符喪車浴盆,動持動克者,必死也。忌神動者,遇生忌之日死也。忌神靜者,遇忌值之日死也。用爻隨鬼入墓者死。財動助鬼傷用者死。世應雙空者死。財旺用空者死。鬼生命絕者死。鬼動化墓者死。月卦化墓者死。用化墓絕者死。用逢月絕者死。

用神が「白虎」「官鬼」「天刑」「飛廉」「大殺」「三坵」「五墓」「喪門」「弔客」「死炁」「死符」「喪車」「浴盆」のこの一串の凶神惡煞に碰上り、而るにそれらがまた發動して來りて身に臨み來りて相剋せば、病人は必ず死す。用神を剋するの「忌神」が發動するは、忌神を生扶するの那天に遇いて死す。忌神は靜にして動かざるは、忌神が自身日に值るの那天に遇いて死す。用神が「官鬼」に跟い一同に墓に入るのは死す。「妻財」が發動して行って官鬼を生助し、再び官鬼より用神を傷つけしむるは死す。世爻・應爻の雙雙に空に落つるは死す。財爻が旺にして用神が空に落つるは死す。「官鬼」が生を得て命爻が絶地に在るは死す。官鬼が發動して墓庫に化入するは死す。月卦身が墓庫に化入するは死す。用神が發動して墓地・絶地に化入するは死す。用神が月建の絶に遇うもまた死す。

卦身墓於世者死也(損卦)。本宮外卦墓於內卦者死(遁豫升蠱井大有咸)。世坐本宮墓者,死也(噬嗑蒙泰歸妹)。世坐鬼墓者死也(乾豐中孚升家人旅)。世坐財墓者死也(財為祿命,忌刑沖墓絕,觀解隨益泰兌卦)。卦化墓絕者死也(乾兌化艮坎,艮坤化巽離,化乾震巽化坤)。用逢月破者死。

卦身が世爻の墓に入るは死、たとえば《損》卦の即是なり。本宮の外卦が内卦の墓に入るは死、たとえば《遯》《豫》《升》《蠱》《井》《大有》《咸》の七卦。世爻が恰好も本宮の墓庫の上に坐するは死、たとえば《噬嗑》《蒙》《泰》《歸妹》の四卦。世爻が「官鬼」の墓庫の上に坐するは死、たとえば《乾》《豐》《中孚》《升》《家人》《旅》の六卦。世爻が「妻財」の墓庫の上に坐するもまた死、財爻は病を占うに禄命を代表して、最も刑・冲・墓・絶を忌むればなり、たとえば《觀》《解》《隨》《益》《泰》《兌》の諸卦。本卦の變出したる卦が墓地・絶地に落つるは死、たとえば《乾》《兌》が變じて《艮》《坎》と成り、《艮》《坤》が變じて《巽》《離》と成るかあるいは《乾》と成り、および《震》《巽》が變じて《坤》と成る。用神が月破に遇上るも、また死す。

又忌神長生之日死(土用亥日死,木用巳日死,火用申日死,水用巳午日死,金用寅日死)。土鬼動者,鬼爻長生之日死。卦六沖者,用爻敗死墓絕之日死。用空無氣者,元神絕而忌神生之日死。又用逢空沖者,初病即愈而久病難痊也。土旺動持克用者,克用爻之日死也。卦有三無救者,無火無財無子也。黃泉殺者,春則大畜小畜履井復也。夏則遁睽臨也。秋則明夷蠱旅也。冬則遁既濟明夷歸妹也。四滅卦者,春蒙夏蠱秋剝冬旅也。四沒卦者,春需夏觀秋節冬臨也。棺槨殺者,恆與益也(已上諸卦占病者死)。

また一説有りて、用神を剋するの「忌神」の長生するの那一天に死す。用神が土に属すれば則ち忌神は木と為して、木は亥に長生す、ゆえに亥日に死す。用神が木に属すれば則ち忌神は金と為して、金は巳に長生す、ゆえに巳日に死す。用神が火に属すれば則ち忌神は水と為して、水は申に長生す、ゆえに申日に死す。用神が水に属すれば則ち忌神は土と為して、ゆえに巳午日に死す。用神が金に属すれば則ち忌神は火と為して、火は寅に長生す、ゆえに寅日に死す。土の「官鬼」が發動するは、官鬼爻の長生するの那天に死す。卦が六冲に逢うは、用神が敗・死・墓・絶に落つるの那天に死す。用神が空に落ちまた毫も氣力なきは、元神が絶地に到りて忌神が生を得るの那天に死す。不過用神が空に落ちまた冲せらるるは、新病は立刻に好し、久病は卻って痊癒し難し。土爻が旺相に發動して身に臨み用神を剋するは、用爻を剋するの那天に死す。謂う所の「三無救」は、卦中に火なし・「妻財」なし・「子孫」なしの三樣が皆缺くるなり。謂う所の「黄泉殺」は、春に《大畜》《小畜》《履》《井》《復》を占し得、夏に《遯》《睽》《臨》を占し得、秋に《明夷》《蠱》《旅》を占し得、冬に《遯》《既濟》《明夷》《歸妹》を占し得。謂う所の「四滅卦」は、春は《蒙》、夏は《蠱》、秋は《剥》、冬は《旅》。謂う所の「四沒卦」は、春は《需》、夏は《觀》、秋は《節》、冬は《臨》。謂う所の「棺槨殺」は、《恒》と《益》との兩卦なり。以上のこれらの卦は、病を占いて皆死を主る。

又僧一行占病法,從八卦取用也。父用乾,母用坤,長男用震,次男用坎,三男用艮,長女用巽,次女用離,三女用兌也。若用卦不出現者與代他人占者,一歲至二十,男用艮,女用兌也。二十一歲至四十,男用坎,女用離也。四十一歲至六十,男用震,女用巽也。六十以上者,男用乾,女用坤也。若正卦無用象者,則取伏卦。若主象化死墓絕,化克破者,皆主死也。又男忌官鬼長生日得病,女忌官鬼沐浴日得病。若無龍福月解天醫動來生合用爻者,鬼爻墓絕日必死也。又晁以道曰,用爻命爻不上卦者死。更男忌鬼空,女忌財空,少年卦忌死囚休廢,老人卦忌旺相也。

また唐代の僧・一行の占病の法有りて、八卦の上より用神を取る。父親は《乾》を用い、母親は《坤》を用い、長子は《震》を用い、次子は《坎》を用い、幼子は《艮》を用い、長女は《巽》を用い、次女は《離》を用い、幼女は《兌》を用る。倘しもその用うべきの那一卦が卦中に出現せざるか、あるいは別人に替わりて代占するは、則ち改めて年齢に按じて取る。一歲より二十歲に到るは、男は《艮》を用い女は《兌》を用る。二十一歲より四十歲に到るは、男は《坎》を用い女は《離》を用る。四十一歲より六十歲に到るは、男は《震》を用い女は《巽》を用る。六十歲以上は、男は《乾》を用い女は《坤》を用る。もし本卦の裏に用象を尋ね得ざれば、則ち伏卦を取りて看る。もしその主る所の卦象が死・墓・絶に化入するか、あるいは剋・破を化出せば、皆死を主る。また、男人は「官鬼」の長生するの日に病を得るを忌み、女人は官鬼の沐浴するの日に病を得るを忌む。この兩種の情形は、もし「青龍」「子孫」「月解」「天醫」の發動して來りて用神を生合するなければ、官鬼の墓に入り絶に入るの日に到りて必ず死す。宋人の晁以道は還って説き過ぎて、用爻・命爻がともに卦に上がらざるは死すと。このほか男人は「官鬼」の空に落つるを忌み、女人は「妻財」の空に落つるを忌む。少年人の卦は死・囚・休・廢の地に落つるを忌み、老年人の卦は反って旺相に過ぐるを忌む。

疾病占・三 病症

以官鬼為憑。如鬼爻持身世,命爻用爻或鬼動來刑害克沖身世命用爻者,或官鬼伏於身世命用爻下者,或身世命用動化官鬼者,各隨五行斷之也。鬼屬陰,在內卦,則金為肺,木為肝膽,水為腎,子膀胱,火為心小腸,土為脾胃大腸也。鬼屬陽,在外卦,則金為四肢骨節牙齒右耳小便也,木為筋骨左耳也,水為口嘴皮溺痰涎血汗也,土為鼻準腹背肌肉也,火為目胸手心腳底也,又辰戌為頂門,丑未為肩背也。

病症を斷ずるは全て「官鬼」のこの一爻に憑る。およそ官鬼が身爻・世爻の上に坐するか、あるいは命爻・用神の上に坐するか、あるいは官鬼が發動して過來して身爻・世爻・命爻・用神を刑・害・剋・冲するか、あるいは官鬼が身・世・命・用の底下に伏藏するか、あるいは身・世・命・用が發動して官鬼を化出す——この幾種に遇えば、皆官鬼の属する五行に按じて病を斷ず。官鬼が陰に属してまた内卦に落つるは、臟腑の病を主る。金は肺を主り、木は肝膽を主り、水は腎を主り、子水は兼ねて膀胱を主り、火は心と小腸とを主り、土は脾胃と大腸とを主る。官鬼が陽に属してまた外卦に落つるは、形體の病を主る。金は四肢の骨節・牙齒・右耳と小便とを主り、木は筋骨と左耳とを主り、水は口・嘴・皮膚・小便・痰涎・血汗を主り、土は鼻梁・腹背と肌肉とを主り、火は眼目・胸膛・手心と脚底とを主る。また辰・戌の兩支は頭頂・囟門を主り、丑・未の兩支は肩膀・脊背を主る。

又八卦乾為首,坤為腹,震為足,巽為股,坎為耳,離為目,艮為背指,兌為口舌也。又分宮,初爻,足也。二爻,股膝也。三爻,腹小腹腰臀肛門小便也。四爻,胸胃乳也。五爻,面項手。水為口,火為目,土為鼻,水左耳,金右耳也。六爻頭腦也。凡遇鬼伏鬼化鬼,或鬼動來傷者,必帶疾也。用逢金鬼者,陰則肺腑之疾,陽則骨節疼痛,膿血淋漓也。又金鬼旺,瀉中帶(此處之字上疒下去)。金鬼衰,血內生膿也。

さらに八卦に按じて象を取る。《乾》は頭を主り、《坤》は腹を主り、《震》は足を主り、《巽》は大腿を主り、《坎》は耳を主り、《離》は眼を主り、《艮》は背と手指とを主り、《兌》は口舌を主る。また爻位に按じて宮を分つ。初爻は兩足を主り、二爻は大腿と膝とを主り、三爻は腹・小腹・腰・臀・肛門と小便とを主り、四爻は胸・胃と乳とを主り、五爻は面・頸項と手とを主り、その中は水は口を主り火は目を主り土は鼻を主り、水はまた左耳を主り金は右耳を主り、上爻は頭腦を主る。およそ官鬼の底下にまた官鬼が伏し、官鬼がまた官鬼を化出し、あるいは官鬼が發動して過來して用神を傷剋するに遇えば、此人の身上は必ず舊疾を帶ぶ。用神が金爻の官鬼に遇上るは、陰に属すれば則ち肺腑の病、陽に属すれば則ち骨節の疼痛・膿血の淋漓なり。また金鬼が旺相なれば、瀉痢の中に痔疾を夾帶す——底本はこの處一個の上「疒」下「去」の僻字なり。金鬼が衰弱なれば、則ち血分の中に膿を化す。

用逢木鬼者,陰則肝膽之疾,陽則四肢瘋氣痠疼,口眼歪斜,頭疼口燥也。又木動者,陽癢而陰疼。木官旺,瘋中帶熱,木鬼衰(此處之字上疒下去)上生瘋也。用逢水鬼者,陰則遺精盜汗,腎竭,女為血枯經閉,陽則嘔吐洩瀉也。又水鬼旺,嘔中帶嗽。水鬼衰,寒洩兼虛也。用逢火鬼者,陰則心目之疾,陽則瘡痍癤毒,虐熱吟呻也。又火鬼旺,先寒後熱,火鬼衰先熱後寒也。用逢土鬼者,陰則虛浮氣喘,水蠱脾洩,陽則瘟疫時氣也。又辰鬼,則咽喉腫塞。戌鬼,則腹痛胃傷。丑鬼,則氣促痿痺。未鬼則翻胃噎膈癆嗽也。

用神が木爻の官鬼に遇上るは、陰に属すれば則ち肝膽の病、陽に属すれば則ち四肢の風氣の酸疼・口眼の歪斜・頭痛・口乾なり。木爻が發動するは、陽爻は發癢を主り陰爻は作痛を主る。木官鬼が旺相なれば、風氣の中に發熱を夾む。木官鬼が衰弱なれば、痔瘡の上にまた風疾を生ず——「疒」下「去」のあの僻字は仍って痔病を指す。用神が水爻の官鬼に遇上るは、陰に属すれば則ち遺精・盗汗・腎氣の枯竭、女子に在りては則ち血枯・經閉、陽に属すれば則ち嘔吐・泄瀉なり。水官鬼が旺なれば、嘔吐の中に咳嗽を帶び、水官鬼が衰なれば、虛寒の泄瀉に兼ねて體虛を見る。用神が火爻の官鬼に遇上るは、陰に属すれば則ち心と眼目の病、陽に属すれば則ち瘡瘍・癤毒・瘧熱の呻吟なり。火官鬼が旺なれば、先に冷を發し後に熱を發し、火官鬼が衰なれば、先に熱を發し後に冷を發す。用神が土爻の官鬼に遇上るは、陰に属すれば則ち虛腫・氣喘・水臌・脾泄、陽に属すれば則ち瘟疫・時氣なり。さらに四土を分つ。辰爻の官鬼は咽喉の腫塞を主り、戌爻の官鬼は腹痛・胃傷を主り、丑爻の官鬼は氣促・痿痹を主り、未爻の官鬼は翻胃・噎膈と痨嗽とを主る。

水鬼化火,火鬼化水者,往來寒熱也。內鬼沖外,外鬼沖內者,內外感傷也。鬼內動,下元之症。鬼外動,上焦之症。世鬼出現,陽症。世鬼伏藏,陰症。陰鬼化陽,陰症變陽。陽鬼化陰,陽症變陰。鬼屬陰者,日輕夜重。鬼屬陽者,日重夜輕。外鬼旺而內鬼衰,先輕後重。動爻克而變爻生,先重後輕。

水爻の官鬼が火爻を化出し、火爻の官鬼が水爻を化出せば、寒熱の往來・交作を主る。内卦の官鬼が外卦を冲し、外卦の官鬼が内卦を冲せば、内傷と外感とが同時に併見するを主る。官鬼が内卦に於て發動するは、下焦・下元の病なり。外卦に於て發動するは、上焦の病なり。世爻の上の官鬼が卦中に顯露するは、陽症なり。世爻の官鬼が伏藏して出でざるは、陰症なり。陰爻の官鬼が陽爻を化出するは、陰症の轉じて陽症と成るなり。陽爻の官鬼が陰爻を化出するは、陽症の轉じて陰症と成るなり。官鬼が陰に属すれば、病情は白天は輕く夜裏は重し。官鬼が陽に属すれば、白天は重く夜裏は輕し。外卦の官鬼が旺にして内卦の官鬼が衰なるは、病勢は先に輕く後に重し。動爻は來りて剋するもその化する所の變爻が卻って回頭して相生するは、病勢は先に重く後に輕し。

游魂鬼用,言語恍惚。歸魂鬼用,昏悶不語。鬼伏藏者,病來不覺。鬼化鬼者膏肓之疾。又鬼伏鬼,與鬼化鬼者,非變症,則兩病交作也。用下伏鬼,鬼旺復發也。世持子伏鬼者,子旺日病退,鬼旺日病重也。又鬼生旺日病重,鬼墓胎日病困,鬼死絕日病輕也。元神值日必輕,忌神值日必重也。又財爻墓絕日重也。卦六沖亂動者,重也。用持龍福,而被動爻傷者,雖重不死。鬼動傷用,而月日沖鬼者,臨凶得免也。

遊魂卦にして官鬼を以て用神と為せば、病人は言語は恍惚・不定なり。歸魂卦にして官鬼を以て用神と為せば、病人は昏沈・憋悶にして話すを肯んぜず。官鬼が伏藏して露われざれば、病來るに自己は毫も察覺せず。官鬼が再び官鬼を化出するは、深入して膏肓に入るの重病なり。およそ官鬼の下に官鬼が伏し、官鬼が官鬼を化出するは、病症が中途に轉變するか、さもなくば兩種の病が同時に併作す。用神の底下に官鬼が伏するは、官鬼の旺に轉ずる時を待ちて舊病は復發す。世爻の上に「子孫」が坐して底下に官鬼が伏するは、子孫の旺なる日は病退き、官鬼の旺なる日は病重し。總じて官鬼の生旺する日は病重く、官鬼の墓に入り胎に入る日は病は困頓し、官鬼の死絶する日は病輕し。用神を生ずるの「元神」が日に值れば必ず減輕し、用神を剋するの「忌神」が日に值れば必ず加重す。財爻が墓に入り絶に入る日もまた重し。卦が六冲に逢い諸爻が亂動すれば、病重し。用神の上に「青龍」「子孫」が坐せば、動爻に傷つけらるると雖も、病は重しと雖も死に至らず。官鬼が發動して用神を傷つくるに、卻って月建・日辰の行ってあの官鬼を冲する有れば、凶に遇うもまた禍を免れうる。

疾病占・四 病因

鬼加龍動,男則酒色過度,或探貴問親,因財而得。女則因喜得疾。逢空,墮胎也。鬼加雀動,怒氣口舌,或被咒咀得病。在二爻者,灶下咒咀。在三爻者,當門咒咀。在五爻者,香火下道路上咒咀。金鬼加雀動者,敲鍋咒咀也。鬼加勾動,跌打傷,失飢傷飽,脾胃病也。勾鬼加木動,因修造得病也。鬼加蛇動,憂愁驚怖,思慮傷神,或遇妖邪得病也。鬼加虎動,鬥毆損傷,或從喪葬,刀兵宰殺之場得病也。鬼加武動,因色慾過度,忍飢冒雨,或失物被盜,得病也。

「官鬼」が「青龍」を帶びて發動すれば、男子は酒色の過度、あるいは門を出でて貴人を拜謁し親戚を探訪し、財を謀るに因りて病を得、女子は則ち喜事に因りて病を致し、もし青龍の官鬼が空に落つれば、あれは小產・墮胎なり。官鬼が「朱雀」を帶びて發動すれば、動怒・爭吵し口舌の相激するか、あるいは人に咒罵・詛咒せられて病を得、二爻に在りては竈下に於て咒罵したるにて、三爻に在りては門戸に當りて咒罵したるにて、五爻に在りては香火・神位の下あるいは道路の上に於て咒罵したるにて、金爻の官鬼が朱雀を帶びて發動するは、鍋を敲きて咒罵したるなり。官鬼が「勾陳」を帶びて發動すれば、跌打の損傷、あるいは飢一頓・飽一頓にして脾胃を傷り、勾陳の官鬼にさらに木爻を加えて發動するは、動土・修造に因りて病を得たるなり。官鬼が「螣蛇」を帶びて發動すれば、憂愁・驚怖し思慮の神を傷るか、あるいは妖邪に撞著きて病を得たるなり。官鬼が「白虎」を帶びて發動すれば、人と鬥毆して受傷するか、あるいは喪葬の所・刀兵・宰殺の場より沾染して病を得たるなり。官鬼が「玄武」を帶びて發動すれば、色慾の過度、あるいは忍飢・挨餓・冒雨・受寒し、あるいは失物・被盜に着急して病を得たるなり。

又鬼伏父下,與父動化鬼者,憂心得病,或衣服寒暖失時得病也。鬼伏兄下,與兄動化鬼者,因賭博爭財得病也。鬼伏財下,與財動化鬼者,飲食不節而起也。財在陽宮動,主吐。在陰宮動,主瀉。財加土動者吐,財加水動者瀉也。鬼伏子下,與子動化鬼者,因外情牽引,或酒色致病也(加龍則嗜酒,加武則好色)。子爻空絕者,調理無資也。間爻鬼動者,胸膈不寬也。鬼旺動傷用者,急症也。鬼臨日辰動者,暴病也。臨月建,經月之病。衰臨太歲,經年之病。又衰鬼持用動者,久病難除也。

さらに伏藏と變化とを説く。官鬼が「父母」の下に伏するか、あるいは父母が發動して官鬼を化出するは、憂思・勞心して病とするか、あるいは衣裳の增減が寒暖に合わずして病とするなり。官鬼が「兄弟」の下に伏するか、あるいは兄弟が發動して官鬼を化出するは、賭博・錢財の爭奪に因りて病とするなり。官鬼が「妻財」の下に伏するか、あるいは妻財が發動して官鬼を化出するは、飲食の節制を知らざるに引起され、この時財爻が陽宮に於て發動するは嘔吐を主り、陰宮に於て發動するは泄瀉を主り、財爻が土を加えて發動するは吐を主り、水を加えて發動するは瀉を主る。官鬼が「子孫」の下に伏するか、あるいは子孫が發動して官鬼を化出するは、外頭の人情に牽扯せらるるか、あるいは酒色に因りて病を致し——「青龍」を加うれば嗜酒、「玄武」を加うれば好色なり。子孫爻が空に落ちあるいは絶地に到るは、錢物無くして調養する能わざるなり。間爻の上に官鬼が發動するは、胸口・膈間は暢快ならざるなり。官鬼が旺相に發動して用神を傷つくるは、來勢の凶猛なる急症なり。官鬼が日辰に臨みて動くは、驟然として發するの暴病なり。月建に臨むは、一個月を拖するの病なり。衰弱にして太歳に臨むは、一年に纏綿するの病なり。衰弱の官鬼が用神の上に坐して發動するは、久病にして除き難きの頑疾なり。

疾病占・五 飲食

卦內無財,或財空絕,或四墓持用者,飲食不納也。祿入絕鄉者,不進食而死也。鬼動化財者,飲食仍進也。財化鬼兄者,因食增病也。應動合用,而化財傷用者,忌食饋來之物也。又丑鬼忌牛肉,卯鬼忌兔肉,未鬼忌羊肉,酉鬼忌雞肉,戌鬼忌犬肉,亥鬼忌豬肉。又水鬼忌魚腥冷物咸物,木鬼忌果核酸物,金鬼忌蔥蒜薑辣辛物,火鬼忌煿炙煎炒香味苦物,土鬼忌米麵茄芋瓜蔬甘物也。

病人の飲食を占うは、「妻財」を以て憑と為す、財は即ち食なればなり。卦中に財爻なきか、あるいは財爻が空に落ち絶地に到るか、あるいは辰戌丑未の四墓が用神の上に坐せば、皆物を喫い下ぐ能わざるを主る。祿神が絶地に進み入るは、進食する能わずして死するを主る。「官鬼」が發動して財爻を化出するは、飲食は照舊に進みえん。財爻が「官鬼」「兄弟」を化出するは、物を喫するに因りて反って病情を加重す。應爻が發動して來りて用神に合するに、卻って財爻を化出して行って用神を傷つくるは、別人の饋送して來るの食物を喫るを忌むべし。このほか官鬼の臨む所の地支に按じて口を忌む。丑爻の官鬼は牛肉を忌み、卯爻は兔肉を忌み、未爻は羊肉を忌み、酉爻は雞肉を忌み、戌爻は狗肉を忌み、亥爻は猪肉を忌む。さらに五行に按じて口を忌む。水爻の官鬼は魚腥・生冷と鹹味とを忌み、木爻の官鬼は果核と酸味とを忌み、金爻の官鬼は葱・蒜・姜・椒などの辛辣を忌み、火爻の官鬼は爆炒・煎炙の香味と苦味とを忌み、土爻の官鬼は米麵・茄芋・瓜蔬などの甘味を忌む。

疾病占・六 醫藥

內卦世爻用爻為病人,外卦應爻子孫為醫藥。外克內應與子孫克世克用者,藥效也。內克外,世爻用爻克應克子孫者,藥不效也。外生合內,應與子孫生合世者,藥對症而效遲也。外應克內世,卦無子孫者,不遇良醫也。父兄俱動者,子叨生而醫善也。父官雙靜,而子臨應動者,良醫到也。應加子動克世者,藥有效也。世克應子者,名醫而藥不效也。子克世,而外應不克內世者,藥不效而無害也。

醫藥を占うは、内卦・世爻・用神を以て病人を代表し、外卦・應爻・「子孫」を以て醫生と藥物とを代表す——子孫は正に官鬼を制伏するの藥神なり。外卦が内卦を剋し、應爻と子孫とが來りて世爻を剋し用神を剋するは、藥は效驗有り、藥は正に病を剋得するを要すればなり。内卦が外卦を剋し、世爻・用神が反って行って應爻を剋し子孫を剋するは、藥は效を見えず。外卦が内卦を生合し、應爻と子孫とが來りて世爻を生合するは、藥は對症するも效の見ゆるは遲緩なり。外卦・應爻が内卦・世爻を剋するに卦中に偏偏も子孫なきは、好き醫生に遇わざるなり。「父母」と「兄弟」とが皆發動するは、兄弟は父母の生を得、また轉じて子孫を生ず、醫生の醫術は高明なり。「父母」「官鬼」の兩爻が皆安靜にして、而るに「子孫」が應爻に臨みて發動するは、良醫は將に門に上がらんとす。應爻に子孫を加えて發動して來りて世爻を剋するは、藥は效有り。世爻が反って行って應爻と子孫とを剋するは、名醫と雖も藥は效なし。子孫が來りて世爻を剋するに、外卦・應爻が併せて内卦・世爻を剋せざるは、藥は效なしと雖も、害有るに至らず。

應加鬼動刑害克沖世者,誤藥傷人也。子孫值辰午酉亥自刑者,用藥差誤也。日辰動爻沖傷子孫者,藥不效也。子化父鬼者,藥不收功也。子化子者,雜藥不精也。子加虎殺動者,庸醫誤人也。世下伏官,逢子動者,藥雖好而病根不除也。世持衰鬼者,病雖輕而藥難療也。世應比而卦無子,或子空絕者,宜換藥醫。子孫兩動者,換醫而愈也。鬼子俱空者,不治自愈也。鬼子俱動者,醫禱兼用也。

應爻に「官鬼」を加えて發動して來りて世爻を刑・害・剋・冲するは、藥を錯りて用いて人を傷るなり。「子孫」が辰・午・酉・亥のこの四個の自刑の地支の上に坐するは、藥を用うるに差錯有り。日辰あるいは別の動爻が子孫を冲傷するは、藥は效を見えず。子孫が「父母」「官鬼」を化出するは、藥は功效を收めえず。子孫がまた子孫を化出するは、雜藥の亂投・不専不精なり。子孫に「白虎」と凶殺とを加えて發動するは、庸醫の人の性命を誤るなり。世爻の底下に官鬼が伏して卦中に子孫が發動するは、藥は好しと雖も病根は卻って除きえず。世爻の上に衰弱の官鬼が坐せば、病は輕しと雖も藥もまた功を見え難し。世爻・應爻が五行比和して卦中に子孫なきか、あるいは子孫が空に落ち絶地に到るは、應に別に醫生を換え別に藥を換うべし。子孫に兩爻の同時に發動する有れば、醫生を一個換うれば便ち治しうる。官鬼と子孫とが雙雙に空に落つるは、治せずともまた自愈せん。官鬼と子孫とが雙雙に發動するは、一面は醫を請い一面は祈禱して、兩樣を併用す。

子財兩動,則鬼得助而病難治也。法法賦曰,天醫生世者,良醫。天醫克世者,庸醫。日辰克醫者,醫學不精。醫剋日辰者,用藥不當也。世爻用爻屬金,天醫在巳者效也。屬木,天醫在亥者效也。屬火,天醫在寅者效。屬水土,天醫在申者效也。董和筮秘曰,脈宜細察,身爻為主。月卦臨金,脈必弦緊代革也。臨木,脈必洪長虛動也。臨水,脈必芤滑濡動也。值火,脈必數大促短也。值土,脈必沉實滯澀也。

「子孫」と「妻財」の兩爻が同時に發動すれば、子孫は財を生じ財はまた官鬼を生じ、官鬼は幇助を得、病は便ち治し難し。《法法賦》にいう、「天醫」星の來りて世爻を生ずるは良醫、天醫の來りて世爻を剋するは庸醫、日辰の行って天醫を剋するは、この醫生は學問は精ならず、天醫の反って行って日辰を剋するは、藥を用うるにその當を得ざるなり。また世爻あるいは用神が金に属するは、天醫が巳の位に落ちて乃ち效を見、木に属するは、天醫が亥の位に落ちて乃ち效を見、火に属するは、天醫が寅の位に落ちて乃ち效を見、水に属し土に属するは、天醫が申の位に落ちて乃ち效を見。《董和筮祕》にいう、脈を診るに仔細に體察して、身爻を以て主と為すべし。月卦身の金爻に臨むは、脈象は必ず弦・緊・代・革なり。木爻に臨むは、脈象は必ず洪・長・虛・動なり。水爻に臨むは、脈象は必ず芤・滑・濡・動なり。火爻に坐するは、脈象は必ず數・大・促・短なり。土爻に坐するは、脈象は必ず沈・實・滯・澁なり。

又推醫是何人,子孫為用。子孫屬金,宜西方,金傍姓氏人也。屬木,宜東方,草木傍姓氏也。屬水,宜北方,點水傍姓氏人也。屬火,宜南方,日火傍姓氏人也。屬土,宜土傍姓氏,及丹散醫人也。子孫帶貴人,宜有官職人。子孫帶華蓋,宜僧道也。至於君臣佐使藥莫輕投。官鬼屬金,宜灸,不宜丸藥也(火可克金,土則生金)。鬼屬木,宜針,不宜湯藥也(金能克木,水則生木)。鬼屬水,宜溫藥,丸藥,不宜針也(土克水,金生水)。鬼屬火,宜涼藥,湯藥,不宜草頭藥,與飲片也(以水克火,而木生火)。鬼屬土,宜咬咀,不宜灸也(以木克土,而火生土)。

さらにどの樣の醫生を請うべきかを推すは、仍って「子孫」を以て用神と為す。子孫が金に属すれば、西方に往きて請うに宜しく、姓氏の金旁を帶びたる人を尋ぬるに宜し。木に属すれば東方に往くに宜しく、姓氏の草頭・木旁を帶びたる人を尋ぬ。水に属すれば北方に往くに宜しく、姓氏の三點水を帶びたる人を尋ぬ。火に属すれば南方に往くに宜しく、姓氏の日旁・火旁を帶びたる人を尋ぬ。土に属すれば、姓氏の土旁を帶びたる人、および丹丸・散劑に擅長するの醫家を尋ぬるに宜し。子孫が「天乙貴人」を帶ぶるは、官職有るの醫官を請うに宜し。子孫が「華蓋」を帶ぶるは、僧人・道士に請うて看治せしむるに宜し。方劑の中の君・臣・佐・使の配伍に至りては、さらに輕率に藥を下すべからず。「官鬼」が金に属するは、艾灸を用いるに宜しく丸藥を用いざるに宜し、火は能く金を剋し土は反って金を生ずればなり。官鬼が木に属するは、針刺を用いるに宜しく湯藥を用いざるに宜し、金は能く木を剋し水は反って木を生ずればなり。官鬼が水に属するは、温性の藥・丸藥を用いるに宜しく針を用いざるに宜し、土は能く水を剋し金は反って水を生ずればなり。官鬼が火に属するは、凉藥・湯藥を用いるに宜しく、草頭の藥と飮片とを用いざるに宜し、水は能く火を剋し木は反って火を生ずればなり。官鬼が土に属するは、㕮咀の煎劑を用いるに宜しく艾灸を用いざるに宜し、木は能く土を剋し火は反って土を生ずればなり——原書の「咬咀」は即ち「㕮咀」にして、藥材を嚼碎あるいは切碎して煎に入るるを指す。

他若鬼傷二間者,宜寬胸膈也。世旺有扶者,不妨再補也。財外動合用者,宜吐。財內動合用者,宜瀉。用爻鬼爻出現,與在外卦者,宜外表。伏藏在內卦者,宜內表也。周杰曰,有受病在此,所治在彼者。如金虎鬼沖傷用,乃肝經受病(金來克木)。然可治肺,不可治肝也(所云去其害我者,餘仿此)。木虎鬼沖傷用,乃脾經受病(木來傷土)。然可治肝,不可治脾也。水虎鬼沖傷用,乃心經受病(水來傷火)。然可治腎,不可治心也。火虎鬼沖傷用,乃肺經受病(火來傷金)。然可治心,不可治肺也。土虎鬼沖傷用,乃腎經受病(土來傷水)。然可治脾,不可治腎也(出松徑玄談)。顆師曰,子孫動者誤服藥。

その余の還って有るは、官鬼が兩個の間爻を傷るは、寬胸・利膈の法を用いるに宜し。世爻が旺相にしてまた爻の來りて扶助する有れば、妨げずさらに補益の劑を加うべし。財爻が外卦に於て發動して來りて用神に合するは、吐法を用いるに宜し。内卦に於て發動して來りて用神に合するは、下瀉の法を用いるに宜し。用神と官鬼とが卦中に顯露しまた外卦に落つるは、發散・解表を用いるに宜し。伏藏してまた内卦に在るは、内裏の疏解を用いるに宜し。周杰がいう、病根はこの一經に在りて、手を下して卻ってあの一經を治する有り。譬えば金爻の「白虎」官鬼が用神を冲傷するは、あれは肝經の受病にして、金の來りて木を剋すればなり。しかるに治すべきは肺にして、肝を治する能わず——謂う所の先ずあの我を害するの物を去るにして、以下は皆この類に照りて推す。木爻の白虎官鬼が用神を冲傷するは、脾經の受病にして、木の來りて土を傷ればなり、治すべきは肝にして脾を治する能わず。水爻の白虎官鬼が用神を冲傷するは、心經の受病にして、水の來りて火を傷ればなり、治すべきは腎にして心を治する能わず。火爻の白虎官鬼が用神を冲傷するは、肺經の受病にして、火の來りて金を傷ればなり、治すべきは心にして肺を治する能わず。土爻の白虎官鬼が用神を冲傷するは、腎經の受病にして、土の來りて水を傷ればなり、治すべきは脾にして腎を治する能わず。この一段は《松徑玄談》に出づ。顆師はまたいう、「子孫」の發動するは、藥を錯りて喫したるを主ると。

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