朝廷占・四 青宮
以子孫為用。凡三傳動爻生合子孫,或子孫帶龍德貴馬福祿旺相者,賢而有德也。福臨木爻生旺者,儲德必厚也。(青宮屬木。)世生合子孫者,得主眷也。世沖剋刑害子孫者,忤主心也。子臨劫殺大殺動者,必更立也。子被四爻刑害克破者,防篡逆也。四爻帶龍德生合子者,保傳賢也。四爻帶武鬼咸池,合福者,保傳邪侫也。子帶咸池者,偏宮出也。
儲君(青宮)を占うには、子孫爻を用神とする。およそ年月日の「三伝」と動爻とが来て子孫を生合するか、あるいは子孫が「青竜」「天徳」「貴人」「駅馬」「福神」「禄神」を帯びて旺相ならば、太子が賢明にして徳あるを主る。子孫が木爻に臨みて生旺の地にあれば、儲君の徳は必ず深厚である——小注に、青宮(東宮)は五行で木に属すという。世爻が子孫を生合すれば、太子は君主の眷愛を得る。世爻が子孫を冲・剋・刑・害すれば、太子は君心に忤逆する。子孫が「劫殺」「大殺」に臨み発動すれば、必ず別に太子を立てる。子孫が第四爻に刑・害・剋・破されれば、人の篡逆を防ぐべきである。第四爻が「青竜」「天徳」を帯びて来て子孫を生合すれば、太保・太傅の賢良。第四爻が「玄武」の官鬼と「咸池」を帯びて来て子孫を合すれば、太保・太傅の奸邪佞倖。子孫が咸池を帯びれば、太子は偏房の嬪御の生むところを主る。
朝廷占・五 諫官
以子孫為用。子動克世者,直臣匡敕也。子動刑沖世者,直臣攖鱗也。子動合世者,諛臣將順也。子臨歲月動克四爻,生合五爻者,子生旺日,必有直臣糾劾權臣也。子動,克四五爻,與日辰生合者,可其奏也。與日辰刑害克沖者,疏既不允,反遭貶責也。
諫官を占うにも、子孫爻を用神とする。子孫が発動して行って世爻を剋すれば、正直の臣が君の過を匡正する。子孫が発動して行って世爻を刑冲すれば、直臣が君主の逆鱗に犯する。子孫が発動して行って世爻を合すれば、阿諛の臣が一味順従するのみ。子孫が太歳あるいは月建に臨み発動し、行って第四爻を剋しまた第五爻を生合すれば、子孫の生旺する日に、必ず直臣が権臣を弹劾する。子孫が発動して行って第四・第五爻を剋し、もし日辰が来て生合すれば、奏疏の批准を得るを主る。もし日辰が来て刑・害・剋・冲すれば、その奏疏は准しないばかりか、疏を上した人が反って貶斥の罰を蒙る。
朝廷占・六 城池
以父母為用。旺相逢生合,則堅固。休囚遇傷克,則疏虞也。父下伏鬼,或父動化鬼者,須防奸細臨城也。
城池を占うには、父母爻を用神とする。父母が旺相でまた生に逢い合に逢えば、城池は堅固である。休囚で傷を遭い剋を遭えば、城防は疏漏する。父母の下に官鬼が伏するか、あるいは父母が発動して官鬼に化出すれば、奸細が城下・城中に混じり込むを防ぐべきである。
朝廷占・七 帑藏
以妻財為用。旺相逢生合,則豐盈緘固。敗死絕空,逢刑害克破,則匱之漏巵也。兄爻旺動,則多侵蝕。鬼爻旺動,則多耗費也。
国庫を占うには、妻財爻を用神とする。妻財が旺相で生に逢い合に逢えば、国庫は豊盈で封存は厳密である。敗・死・絶・空の地に落ち、また刑・害・剋・破されれば、それは底の漏れた杯のごとく、装うほどに空しくなる。兄弟爻が旺相に発動すれば、侵吞・蚕食する多きを主る。官鬼爻が旺相に発動すれば、開消・耗費の過多なるを主る。
朝廷占・八 奸賊
以官鬼為用。鬼帶殺刃動,在乾坤卦,則禍起官中。在坎離震兌,則禍起四方也。又木鬼,東寇也。金鬼,西賊也。火鬼,南盜也。水鬼,北酋也。土鬼,四方散起也。
奸臣・賊寇を占うには、官鬼爻を用神とする。官鬼が凶殺・「刑刃」を帯びて発動し、もし乾・坤の両卦に在れば、禍事は宮廷の内に起こる。もし坎・離・震・兌の四卦に在れば、禍事は四方に起こる。さらに五行に按じて方位を分かつ。木爻の官鬼は東方の寇、金爻の官鬼は西方の賊、火爻の官鬼は南方の盗、水爻の官鬼は北方の酋首、土爻の官鬼は四方が一斉に散乱して起つ。
九 官を分かつ
初爻臨鬼,黔首災。空則民有離心也,生旺則民安物阜也,衰而受傷,則民遭塗炭也。二爻臨鬼,士子災也。空則士不豫附也。金空動則士多橫議也。生旺加文昌,則文運盛。衰而受傷,則士多屈抑也。三爻持兄鬼,吏多貪酷。空則無良吏也。生旺帶龍喜貴馬進神動者,多善政上聞,晉秩超遷也。衰而受傷,加虎蛇刃劫退神動者,多簠簋不飾,貶秩褫職也。
国事を占う時、六爻は各々一等の人を配する。初爻は百姓、二爻は士子、三爻は吏胥。初爻の上に「官鬼」が坐れば、黎民に災あり。初爻が「空亡」に落ちれば、民心が涣散して帰附せんとせず。初爻が「生旺」すれば、百姓は安居し物産は豊足。初爻が衰弱してまた刑冲剋害を遭えば、生霊は塗炭する。二爻に「官鬼」が坐れば、士人に災あり。二爻が空に逢えば、士人は朝廷に依附せんとせず。もし金爻が空を帯びて発動すれば、士人は多く放言高論し朝政を聚訟する。二爻が生旺でまた「文昌」の吉星を加えれば、一方の文運が昌盛する。二爻が衰弱して傷を受ければ、士人は多く抑圧埋没されて伸展を得ず。三爻の上に「兄弟」「官鬼」が坐れば、胥吏は多く貪婪苛酷。三爻が空に逢えば、地方に良吏なし。三爻が生旺で「青竜」「天喜」「貴人」「駅馬」「進神」を帯びて発動すれば、多くは善政が朝廷に上達し、官を加え超遷する。三爻が衰弱して傷を受け、また「白虎」「螣蛇」「羊刃」「劫煞」「退神」を帯びて発動すれば、多くは貪汙が敗露して簠簋飭わず、降級し職を罷められる。
四爻持鬼,公卿多奸偽。空則鰥曠,不稱任也。臨子則多忠義。子空動,則忠義掛冠也。生旺,帶貴馬龍德遇四直生扶者,老成鎮重,夷夏懾服也。休囚,遇蛇虎鬼凶亡劫,被四直刑害克破者,模稜伴食,朝野失望也。(五爻天子,見前。)六爻旺逢生合,則宗廟奠安,朝廷肅靖也。動衰受傷,則鬼神震恫,王綱頓馳也。空則饗祀不舉,朝觀失廢也。
四爻は公卿の大臣。四爻に「官鬼」が坐れば、公卿は多く奸詐虚偽。四爻が空に逢えば、位置は虚に懸り、任じるところはその人に非ず、その職に堪えられず。四爻の上に「子孫」が坐れば、朝中に忠義の士多し。「子孫」が空を帯びて発動すれば、忠臣は冠を掛げて去らんと求む。四爻が生旺で「貴人」「駅馬」「青竜」「天徳」を帯び、また太歳・月建・日辰・時辰の四直に生扶されれば、大臣は老成持重にして、中原も四夷もこれに慑服する。四爻が休囚で「螣蛇」「白虎」「官鬼」および凶煞・亡神・劫煞に遇い、また四直に刑害剋破されれば、大臣は両可の間に模棱し、位に尸し素餐して、朝野がこれに失望する。(原注:五爻は天子に属し、前文にすでに論じたり。)六爻は宗廟。六爻が旺相で生に逢い合に逢えば、宗廟は安奠し朝廷は肅穆清平。六爻が発動しながら衰弱して傷を受ければ、鬼神は震怒して安まず、朝綱は頓に廃弛する。六爻が空に逢えば、祭祀は挙げられず、朝会・覲見の礼は荒廃する。
萬金賦穿斷法曰。五動生初,君憂民也。三動生初,吏恤民也。四動生初,相動民也。初爻生五,民戴君也。初合三四,民服官也。三四五帶虎殺動克初者,民受害也。初沖剋三四五者,民胥讒也。五生合二者,君禮士也。三四生合二者,臣下賢也。三四合二生五者,臣薦賢於上也。二生三四者,上景從也。二臨父克五者,書生進牘也。四生克三者,大臣能任百官,陟賢黜奸也。三持財動生世者,下賂上也。五生合三者,人主獎資良吏也。五生合四者,委心執政也。四生合五者,攄誠報主也。
《萬金賦》の載する穿爻の断法にいう、五爻は君、初爻は民、三爻は吏、四爻は輔相。五爻が発動して行って初爻を生ずれば、君上が百姓を体恤する。三爻が発動して行って初爻を生ずれば、官吏が百姓を撫恤する。四爻が発動して行って初爻を生ずれば、宰輔が百姓を安撫する。反対に、初爻が五爻を生ずれば、百姓が君主を擁戴する。初爻が三爻・四爻と相合すれば、百姓が官府に服従する。もし三・四・五爻が「白虎」の凶煞を帯びて発動し、来て初爻を剋すれば、百姓は深く荼毒を受ける。もし初爻が反って行って三・四・五爻を冲剋すれば、民間の怨謗が沸騰し、上下が互いに譏毀する。五爻が二爻を生合すれば、君主が士人を礼敬する。三爻・四爻が二爻を生合すれば、臣僚がよく礼賢して士に下る。三・四爻が二爻と相合してまた行って五爻を生ずれば、臣子が賢士を君上に挙薦する。二爻が反って三・四爻を生ずれば、士人が朝廷に心を帰し翕然として景従する。二爻の上に「父母」が坐して五爻を剋すれば、書生が書を上して事を言い、直に奏牘を陳する。四爻が三爻を生じかつ三爻を剋すれば、大臣がよく百官を駕馭し、賢良を升進し、奸邪を黜退する。三爻の上に「妻財」が坐して発動し五爻を生ずれば、下屬が上司に賄賂を行う。五爻が三爻を生合すれば、君主が良吏を奨掖し資助する。五爻が四爻を生合すれば、君主が心を推し置きて執政の大臣に委任する。四爻が五爻を生合すれば、大臣が忠誠を披瀝して君主に報いる。
四持蛇虎兄鬼亡劫刑刃,而五動克之者,黜遠奸佞也。四持凶殺而五動生合之者,信任讒邪也。四持金虎鬼殺,動克五者,大臣謀主也。得日辰動爻合制之,庶無大咎。四帶玄咸生合五,阿諛取容也。五持父動克四者,忠言逆耳也。四加福德將星,被五爻刑害克破者,良將冤死也。
四爻の上に「螣蛇」「白虎」「兄弟」「官鬼」および亡神・劫煞・三刑・羊刃のこれら凶神が坐し、五爻が発動して来てこれを剋すれば、君主が奸佞の臣を罷黜し疏遠する。四爻に凶煞が坐すも五爻が発動して行ってこれを生じこれを合すれば、君主が讒佞の小人を信任する。四爻の上に金爻の「白虎」「官鬼」の凶煞が坐し、発動して行って五爻を剋すれば、大臣が君主を図謀する。もし日辰あるいは他の動爻が来てこの動爻を合住し制伏すればこそ、大禍を醸さぬことを望みうる。四爻が「玄武」「咸池」を帯びて五爻を生合すれば、佞臣が阿諛奉承をもって君上に取悦する。五爻の上に「父母」が坐して発動し行って四爻を剋すれば、君主の責譲の言が大臣を堪え難くせしむ、いわゆる忠言は耳に逆らうである。四爻に「子孫」(福徳)と将星を加えるも、五爻に刑害剋破されれば、良将が冤を蒙りて死す。
十 爻象
鄱陽汪所性占例曰。比屯豫利封建也,渙萃利告廟也,益隨利郊天也,升利封禪也,晉宜受朝觀也,屯豫利立君也,豫既濟師離謙利征伐也,乾利即位也,師解巽利田獵也,比屯恆不利田獵也,渙利發號施令也,革利改朔也,夬利去小人也,師利賞戰功也,家人宜納後也,歸妹宜嫁妹也,蠱利求嗣,井利改邑也,剝遁宜選宮嬪寺人也,鼎利正位號也,姤巽宜頒撫卹之詔也,大有豐泰天下平也,否國步艱也,大過國祚危也。
鄱陽の人汪所性の占例にいう、《比》《屯》《豫》を得れば、分封建国に利あり。《渙》《萃》を得れば、宗廟への祭告に利あり。《益》《随》を得れば、郊祀・祭天に利あり。《升》を得れば、泰山の封禅に利あり。《晋》を得れば、諸侯の朝覲を受けるに宜しい。《屯》《豫》を得れば、君主を擁立するに利あり。《豫》《既済》《師》《離》《謙》を得れば、兵を興し征伐するに利あり。《乾》を得れば、即位・登基に利あり。《師》《解》《巽》を得れば、田猟に利あり、《比》《屯》《恒》を得れば田猟に利なし。《渙》を得れば、号令を発するに利あり。《革》を得れば、正朔を改易するに利あり。《夬》を得れば、小人を清除するに利あり。《師》を得れば、戦功を犒賞するに利あり。《家人》を得れば、皇后を冊立するに宜しい。《帰妹》を得れば、女を嫁がせるに宜しい。《蠱》を得れば、子嗣を祈求するに利あり。《井》を得れば、都邑を遷徙するに利あり。《剥》《遯》を得れば、宮女と宦官を遴選するに宜しい。《鼎》を得れば、名位・称号を端正するに利あり。《姤》《巽》を得れば、撫恤の詔書を頒布するに宜しい。《大有》《豊》《泰》を得れば、天下は太平。《否》を得れば、国運は艱難。《大過》を得れば、国祚は危殆である。
十一 世を卜し年を卜す
易學主青曰。凡天子自占,以世為主也。如世爻動變者,則日世爻數至變爻,以定其世與年也。如純乾卦世爻壬戌動化澤天夬卦,丁未爻,則從壬戌數至丁未,乃四十六世。卜年,則四十六年也。如卦變,而世不動者,則以正變,二世爻數之。如乾之姤,自壬戌至辛丑世,則四十世,年則四十年也。
《易學主青》にいう、およそ天子が自ら卦を起して国運を占うは、世爻を主とする。もし世爻が発動して変ずれば、世爻の干支から変爻の干支まで順に数え、この数目をもって伝世の代数と享国の年数を定める。たとえば純《乾》の卦を得て、世爻の壬戌が発動し、《沢天夬》に変じ、変出した爻が丁未ならば、壬戌から丁未まで順に数えて、全部で四十六位。伝世を占えば四十六世、年数を占えば四十六年である。もし卦は変わるが世爻自身が発動しなければ、本卦・変卦のこの二世爻を取って数える。たとえば《乾》の《姤》では、本卦の世爻は壬戌、変卦の世爻は辛丑で、壬戌から辛丑まで数えて、四十を得る。伝世を占えば四十世、年数を占えば四十年である。
如六爻安靜者,則自所卜之年,數至世爻。如庚寅年卜,則自庚寅數至壬戌,乃三十三世也,年則三十三年也。若臣民代占者,以五爻為主也。如甲子年卜得乾卦,五爻壬申,自甲子至壬申,卜世則九世卜年則九年也。(餘仿此。)
もし六爻がすべて安静に動かなければ、起卦したその年の干支から世爻の干支まで数える。たとえば庚寅年に卦を占い、世爻が壬戌なら、庚寅から壬戌まで順に数えて、三十三を得る。伝世を占えば三十三世、年数を占えば三十三年である。もし臣子・百姓が国君に代わって占問するなら、世爻を用いず、改めて五爻という君位を主とする。たとえば甲子年に《乾》卦を占って得て、五爻が壬申なら、甲子から壬申まで数えて、九を得る。伝世を占えば九世、年数を占えば九年である。その余の各卦もみなこの方法に照らして類推する。
附 古の占験
明正統己巳,英宗既北狩,命全寅筮之,得乾之巽。乾宮:乾為天(六沖);巽宮:巽為風(六沖)。【本卦】【變卦】:父母壬戌土世、妻財辛卯木世;兄弟壬申金、官鬼辛巳火;官鬼壬午火、父母辛未土;父母甲辰土應、兄弟辛酉金應;妻財甲寅木、子孫辛亥水;子孫甲子水、父母辛丑土。
明の英宗正統十四年己巳、土木堡の変の後、英宗はすでに瓦刺に北へ掳われていた。朝廷は術士の全寅に命じて卦を起し推問せしめ、《乾》の《巽》を占って得た。本卦は乾宮の首卦《乾為天》で、六冲卦に属す。変卦は巽宮の首卦《巽為風》で、また六冲卦に属す。本卦を上爻から初爻まで数えると順に:父母壬戌土が世を持ち、兄弟壬申金、官鬼壬午火(発動)、父母甲辰土が応となり、妻財甲寅木、子孫甲子水(発動)。変じた《巽》卦の対応する六爻は順に:妻財辛卯木が世を持ち、官鬼辛巳火、父母辛未土、兄弟辛酉金が応となり、子孫辛亥水、父母辛丑土。全卦は四爻の「官鬼」と初爻の「子孫」の二爻の発動を断卦の要鍵とする。
寅曰,乾若象龍,變化之物也,初四之應,龍潛躍必以秋,應以庚午,浹歲而更。庚者,更也。庚午中秋,車駕其旋乎。還則必幽,弗用故也。或躍應焉,或之者,疑之也。後七八年,必復辟,午火正丁壬合也。歲丁丑,月壬寅,日壬子,其合乎。歲更九躍則必飛,九者究也,乾之用也。南面,子沖午也,必正南面,故大吉也。後英宗南旋及錮南內,最後奪門復辟,年月日悉符其占。
全寅が判断していう、《乾》卦は龍に象を取り、よく変化できる物である。発動したのは初爻と四爻で、ちょうど《乾》卦の初九「潜龍勿用」・九四「或いは躍して淵に在り」の二爻に合う。龍の潜と躍とはいずれも秋季に応じ、応期は庚午で、満一年して事が改観する——「庚」の字にもと更改の義あり。庚午年の中秋に至って、聖駕はおそらく還鑾するであろう。帰ったのち必ず幽禁される。初九の「潜龍勿用」に応じるがゆえに。そして九四「或いは躍して淵に在り」の「或」の字は、まさに遅疑・不定の辞である。この後七八年して、必ず復位する。四爻の午火が丁・壬と相合するゆえ、丁丑年・壬寅月・壬子日という干支相合の時に応ずる。年歳がさらに推移すれば、九四はすでに躍出し、続いて必ず九五「飛龍、天に在り」となる。「九」は窮極の数であり、まさに《乾》卦の用である。いわゆる南面して君となるは、子水が午火を冲する義を取り、必ず重ねて南面して帝を称するゆえ、大吉である。後に英宗は北より南に帰り、南宮に锢められ、最後に奪門の変を発して復辟したが、年月日はみなこの一卦の推断と符節した。
庚申年戊子月甲子日,宋太祖即位,召陳搏問享國長短,得離之明夷。離宮:離為火(六沖);坎宮:地火明夷(游魂)。【本卦】【變卦】:兄弟己巳火世、妻財癸酉金;子孫己未土、官鬼癸亥水;妻財己酉金、子孫癸丑土世;官鬼己亥水應、官鬼己亥水;子孫己丑土、子孫己丑土;父母己卯木、父母己卯木應。
庚申年戊子月甲子日、宋の太祖趙匡胤が位に即き、隠士の陳摶(原書は「陳搏」と作る)を宮中に召し、宋朝の享国の長短を問うたところ、《離》の《明夷》を占って得た。本卦は離宮の首卦《離為火》で、六冲卦に属す。変卦は坎宮の《地火明夷》で、遊魂卦に属す。本卦を上爻から初爻まで数えると順に:兄弟己巳火が世を持ち(発動)、子孫己未土、妻財己酉金(発動)、官鬼己亥水が応となり、子孫己丑土、父母己卯木。変じた《明夷》の対応する六爻は順に:妻財癸酉金、官鬼癸亥水、子孫癸丑土が世を持ち、官鬼己亥水、子孫己丑土、父母己卯木が応となる。上爻と四爻の二爻が発動し、上卦が離より坤に変ずるが、全卦の要鍵である。
搏曰,陛下得國中原,而逢南方,火盛之卦,非吉也。太祖曰,朕壽幾何。丙子年庚子月子日,陛下終於火日之下。離為火日,陛下之子孫盡矣。(太祖諱靈。)太祖曰,孰敢為之,搏指離九三及明夷之九三曰,此人為之。其人在西北,陛下之親也。
陳摶が答えていう、陛下は中原において天下を取られたのに、卦は南方の離火の象に逢う。火気の太り盛んな卦であり、吉兆ではない。太祖が問う、朕の寿数はいかほどか。陳摶がいう、丙子年庚子月子日に至り、陛下は火日の下に終わる——《離》は火であり日であり、その時陛下のこの支の子孫もまた断絶する。(原注:この一層はまさに太祖の名諱に犯す。)太祖がまた問う、誰がかかる事を敢えてするか。陳摶が《離》卦の九三と《明夷》卦の九三とを指していう、すなわちこの人がするのである。この人は西北の方位にあり、陛下の至親である。
太祖又問後復若有。搏曰,後一百九歲,南方有妖氣入中國,中國用之,天下自此多事矣。太祖又問宋之子孫。搏曰甲午之歲,有金字者出,己酉金為妻財,子孫生之,其禍滋甚。又六年而通於中國,又六年丙午騰蛇。宋其危乎,有二君者,實受其禍,宋火德也。
太祖がまたこの後いかになるかを問う。陳摶がいう、一百九年の後、南方に妖異の気が中国に侵入し、朝廷は反ってこれを任用し、天下はこれより多事となる。太祖がさらに趙宋の子孫の結末を問う。陳摶がいう、甲午の年に至り、名号に「金」の字を帯びる一方が興起する——卦中の己酉金はまさに「妻財」であり、また「子孫」爻があってこれを生ずる。その禍患はいよいよ激しくなるばかり。さらに六年を過ぎて中国と交通・往来し、また六年を過ぎて丙午年に至り、「螣蛇」の凶神に值し、宋室はおそらく危うかろう。その時二人の君主があって、実実にこの禍患を蒙るのである。宋朝はもとより火徳をもって国を立てた。
火德猶盛,宋之子孫,當有興於東北,終於東南,有近君者,實竊其位。明夷之六四曰,獲明夷之心,于出門庭,東北之位也。出涕沱若,興復之志也,近君者雖竊其位,火德也。丁巳歲其危乎。太祖又問中原可復得乎。曰,陛下得國之初,而卜得東南旺卦,亦終而巳矣。歲在癸巳,滅我者其衰乎。甲午宋當復興,有賢人扶之,則可復占。如非其人,雖能復之,亦旋失之。歲在庚申,宋之祚其衰矣。自辛酉至庚申,已三百年,過此以往,未之或知也。
ただし火徳の気数はまだ断絶しない。趙宋の子孫に、東北方において興起する者あるべく、最終は東南方に終わる。その間に君位に近き一人の者があって、実際は帝位を窃據する。《明夷》六四の爻辞に「明夷の心を獲る、門庭を出るに於いて」といい、「門庭」はまさに東北の方位を指す。《離》卦の「涕を出して沱若たり」の一句は、故国を興復する心志である。その君位に近き者は帝位を窃據したけれども、究竟はなお宋室・火徳の一脉に属す。丁巳年に至っては、おそらく危殆であろう。太祖がまた問う、中原はなお収復しうるか。陳摶がいう、陛下が国を開いた初めに占って東南方の当旺の卦を得たからには、国運もまた東南方に至って止まる。癸巳の年に至り、我が朝を滅ぼしたその一方もおそらく自らすでに衰敗する。甲午年には宋室に復興の機あるべし。もし賢人の輔佐あれば、さらにもう一度占問してよい。もし託する所その人に非ずれば、たとえ一時収復しても、旋らに得て旋らに失う。庚申の年に至り、趙宋の国祚は衰竭する。辛酉の開国から庚申まで算えて、ちょうど三百年。さらに後の事は、我の知りうるところではない。
年時占
遊南子曰,古君相之於歲旦也,必命太人豫占一歲之吉凶,以前知九有之安危。兆姓之災福,非迂也。蓋居上而憂民憂,樂民樂,意合如此之擊且深也,何可廢歲時之占。
遊南子がいう、古は君主と宰輔とが正月元旦のこの日に、必ず太卜の官に命じて一年の吉凶を預め占算せしめ、天下・九州の安危と億兆・百姓の災祥を預め知らんとした。これは迂闊にして用なき挙に非ず。上に居る者はもとより百姓の憂を憂とし、百姓の楽を楽とすべきであって、この心はもとこんなに懇切にして深摯なのだから、どうして一度の歳時の占を廃してよいだろうか。
総論
占年時者,以太歲為用也。歲臨財子龍喜貴赦生合身世者,四方戢寧也。臨兄鬼蛇虎大煞劫煞,動傷身世者,九圍災變也。又內卦世爻為地,外卦應爻為天也。外應克內世者,天心不順也。外應生世內者,天澤下施也。內卦世爻,空死墓絕胎者,人物災遁也。內卦世爻生旺者,人物安阜也。世持太歲加財福者,年豐民泰也。世持太歲加兄鬼者,歲饑年凶也。
一年の年成・時令を占うには、太歳を用神とする。太歳の上に「妻財」「子孫」が坐し、また「青竜」「天喜」「貴人」「天赦」を帯びて卦身・世爻を生合すれば、四方は安寧にして事なし。太歳の上に「兄弟」「官鬼」が坐し、また「螣蛇」「白虎」「大煞」「劫煞」を帯び、発動して来て卦身と世爻とを傷剋すれば、九州に災変が頻仍たらん。また一層の看法あり。内卦・世爻は地を代表し、外卦・応爻は天を代表する。外卦・応爻が内卦・世爻を剋すれば、天心が順わぬである。外卦・応爻が内卦・世爻を生ずれば、天恩の雨露が下に施される。内卦・世爻が空亡・死・墓・絶・胎の地に落ちれば、人民・物産は災に遭いて流散する。内卦・世爻が生旺なれば、人物は安居して豊阜す。世爻の上に太歳が坐してまた「妻財」「子孫」を加えれば、年成は豊収し百姓は康泰す。世爻の上に太歳が坐して「兄弟」「官鬼」を加えれば、歳は飢え年は凶す。
爻象陽多,雀火旺動,或父母空絕,或妻財獨發者,旱魃為虐也。爻象陰多,武水旺動,或子孫空絕,或父母獨發者,洪浸為災也。風波殺動玄武鬼,動傷身世者,民多淹死也。金虎鬼,加大煞旺動者,干戈擾攘也。雀火鬼加天火,天燭獨火,天禍殺,旺動者,回祿炎熾也。勾土鬼,加伏尸病符,旺動者,疫癘漸染也。勾上空亡,帶荒蕪殺動者,地白田荒也。
卦中に陽爻が多く、「朱雀」の火爻が旺相に発動するか、あるいは「父母」が空亡・絶地に落ちるか、あるいは「妻財」が一爻独発すれば、旱魃が虐れ肆り赤地千里を主る。卦中に陰爻が多く、「玄武」の水爻が旺相に発動するか、あるいは「子孫」が空亡・絶地に落ちるか、あるいは「父母」が一爻独発すれば、洪水が泛濫して災を成すを主る。「風波煞」が発動し、「玄武」がまた「官鬼」に坐し、動いて来て卦身・世爻を傷剋すれば、百姓に溺死の患多きを主る。金爻の「白虎」「官鬼」に「大煞」を加え旺動すれば、刀兵が扰攘し戦乱が四起するを主る。「朱雀」火爻の「官鬼」に「天火」「天燭」「独火」「天禍煞」を加え旺動すれば、火災が熾烈にして焚毀が片を成すを主る。「勾陳」土爻の「官鬼」に「伏尸」「病符」を加え旺動すれば、瘟疫が漸次傳染し開くを主る。「勾陳」土爻が空亡に落ち、また「荒蕪煞」を帯びて発動すれば、土地が荒白して田疇が廃棄するを主る。
蛇火鬼旺動,加小殺刑害子孫者,痘疹為殃也。蛇金鬼,旺動克木世者,蟊螟為災也。蛇金鬼帶天怪殺,旺動克身世者,妖魅書見也。武鬼,加天賊,天盜,劫殺,旺動克身世者,盜賊蠭起也。玄水鬼旺動,歲多陰雨也。木兄鬼旺動,歲多烈風也。虎鬼帶雷火,霹靂殺旺動,歲多雷電也。克世身者,民多雷殛死也。虎鬼入寅爻,旺動傷身世者,虎狼當道也。蛇鬼入巳爻,旺動傷身世者,虺蛇載塗也。
「螣蛇」火爻の「官鬼」が旺相に発動し、また「小煞」を加えて「子孫」爻を刑害すれば、痘疹が流行して小児を危害するを主る。「螣蛇」金爻の「官鬼」が旺動して行って木爻・世爻を剋すれば、蝗蟊・螟虫が災を成すを主る。「螣蛇」金爻の「官鬼」が「天怪煞」を帯びて旺動し、卦身・世爻を剋傷すれば、妖魅が白昼に形を現すを主る。「玄武」「官鬼」に「天賊」「天盗」「劫煞」を加え旺動して卦身・世爻を剋傷すれば、盗賊が蜂起するを主る。「玄武」水爻の「官鬼」が旺動すれば、一年に陰雨多し。木爻の「兄弟」「官鬼」が旺動すれば、一年に狂風多し。「白虎」「官鬼」が「雷火」「霹靂煞」を帯びて旺すれば、一年に雷電多し。もしまた世爻・卦身を剋せば、百姓に雷撃を遭いて死する者多きを主る。「白虎」「官鬼」が寅爻に落ち、旺動して卦身・世爻を傷剋すれば、虎狼が道に当たりて人を傷るを主る。「螣蛇」「官鬼」が巳爻に落ち、旺動して卦身・世爻を傷剋すれば、毒蛇が路に塞ぐを主る。
又金鬼動,民多咳嗽。木鬼動,民多瘋症。火鬼動,民多熱虐,瘡痍,目疾。土鬼動,民多時疫,肚腹之疾。水鬼動,民多寒虐,痢疾也。又初爻為物,二爻為民,遇鬼者災,逢空者損,加天瘟殺者,人畜必染瘟疫也。又財絕兄興者,民飢。子空鬼動者,蠶損。天豬殺入亥爻旺動,豬畜災。天牛殺入丑爻旺動,牛畜災也。卜一方者,以十二支神定其何方。卜天下者,以八卦定其向方也。
さらに五行に按じて疾病を分かつ。金爻の「官鬼」が発動すれば、百姓は咳嗽を患ること多し。木爻の「官鬼」が発動すれば、風疾を患ること多し。火爻の「官鬼」が発動すれば、熱性の瘧・瘡瘍と眼病を患ること多し。土爻の「官鬼」が発動すれば、時疫と腹部の疾病を患ること多し。水爻の「官鬼」が発動すれば、寒性の瘧と痢疾を患ること多し。また初爻は六畜・財物を代表し、二爻は百姓を代表する。「官鬼」に遇えば災あり、空亡に逢えば折損あり。もし「天瘟煞」を加えれば、人と牲畜は必ず瘟疫に染る。また「妻財」が絶地に入りて「兄弟」が旺興すれば、百姓は飢饉す。「子孫」が空亡で「官鬼」が発動すれば、蚕事が損を受ける。「天猪煞」が亥爻に落ちて旺動すれば、猪に災あり。「天牛煞」が丑爻に落ちて旺動すれば、牛畜に災あり。もし一方の地面のみを占えば、十二支を用いてどの方に応ずるかを定める。もし天下を占えば、八卦を用いて応ずる方位を定める。
附 断例
戊寅月甲寅日,卜一方年時,得咸卦,安靜。兌宮:澤山咸。伏神、【本卦】:父母丁未土應;兄弟丁酉金;子孫丁亥水;兄弟丙申金世;妻財丁卯木、官鬼丙午火;父母丙辰土。兄居申酉正西,西南荒歉,申犯月日刑破克,西南尤甚。子在亥爻,月日合之,正北豐稔。父在辰未,東南西南蠶畜不利。鬼居午位,南方多災。午鬼加雀,月日生合之,東北正南,尤防西南災歉。武兄動,而盜賊繁。應在未地,西南方蠶蓄不起,宜居丑地。父爻屬酉,正西一隅蠶禾荒歉,西南尤甚。子居坎興隆,正北豐安,雀福動而尊崇神鬼,禱宜早也。蛇火搖而痘疹沿傳,宜多南國。辰臨勾鬼,東南病疫也,禾尤為不利。
戊寅月甲寅日、一方の地面の一年の年成を占問して、《沢山咸》を得、六爻は安静。この卦は兌宮に属し、卦名は《沢山咸》。上爻から初爻まで数えると順に:父母丁未土が応となり、兄弟丁酉金、子孫丁亥水、兄弟丙申金が世を持ち、官鬼丙午火(下に妻財丁卯木が伏す)、父母丙辰土。断語にいう、「兄弟」爻が申・酉に居り、申酉はちょうど正西の位で、西南一帯の荒歉を主る。申金はまた月建の戊寅・日辰の甲寅に刑冲剋破され、西南の歉収はとりわけ甚だしい。「子孫」爻が亥に在り、月日の相合を得て、正北一帯は豊収。「父母」爻が辰・未の両位に在り、東南と西南の両方で蚕事・畜牧が利ならぬを主る。「官鬼」爻が午位に居り、南方に災多し。午火の「官鬼」にまた「朱雀」を加え、しかも月日の生合を得れば、東北と正南とがいずれも留意すべく、西南の災歉は最も備えを要す。「玄武」「兄弟」が発動すれば、盗賊が滋多となる。応爻が未土の位に落ち、未は西南に属し、西南方の蚕事と畜牧とがいずれも興隆しえぬを主り、丑土の主る東北方に遷往して安置するに宜しい。「父母」爻が酉に属し、正西の一隅は蚕桑と禾稼とがいずれも荒歉、そして西南はとりわけ甚だしい。「子孫」爻が坎水の位に居り、気象は興隆にして、正北方は豊稔にして安定。「朱雀」と「子孫」(福徳)が発動すれば、この方の人が神明・鬼道を尊崇することを主り、祈禳・禱祝は早きに宜しく遅きに宜しからず。「螣蛇」火爻が揺動すれば、痘疹が門に沿いて傳染することを主り、南方の諸地に多し。辰爻の上に「勾陳」「官鬼」が坐すれば、東南方に疫病が流行し、禾稼の害を受けることとりわけ甚だしきを主る。
易隱巻六 東粤遊南子曹九錫輯 男横横琴居士璿演
婚姻占
遊南子曰,婚姻人道之始事,是不可不慎其占也。然婚姻之求,必先於男,故擇婦之占,尤當慎之。占其門第,占其德行,占其性情容貌,及子嗣之有無。入門之吉凶,聘奩之厚薄,而後占其婚姻之成否也。然而匪媒不得,則月老亦不可以不占也。鬼谷分爻:祖宗、父母、外氏、婿婦、媒妁、自身。
遊南子がいう、婚姻は人倫の道の開端の大事であるゆえ、これを占問するは慎まざるべからず。そして求婚の一事は、つねに先ず男方より発す。ゆえに男方のために婦を擇ぶ占断はとりわけ謹慎を要する。先ず女家の門第を占い、次にその品德・操行を占い、次にその性情・容貌および将来の子嗣の有無を占い、さらに過門の後の吉凶、聘礼と嫁妆の厚薄を占い、しかるのちにこの婚事が究竟成るや否やを占う。「媒なければ得ず」に至っては、媒人のこの一層もまた占わざるべからず。《鬼谷分爻》は六爻をもって上より下へ配する。上爻は祖宗、五爻は父母、四爻は外家、三爻は女婿・媳婦、二爻は媒人、初爻は占卦する者自身。
一 門第
內卦世爻旺,男家富。外卦應爻旺,女家富。應臨貴馬德合,不空破克傷者貴。逢月旺日衰者,近年退也。應爻財爻衰,而外卦旺,富止虛名。應爻財爻旺,而外卦衰,家窘而女有德色也。凡富貴貧賤,俱見身命占。德行性情容貌,俱見妻妾類中,故不復贅。
内卦と世爻は男家を代表し、外卦と応爻は女家を代表する。内卦・世爻が旺相なら、男家は富足す。外卦・応爻が旺相なら、女家は富足す。応爻の上に「天乙貴人」「駅馬」「天徳」「六合」が坐し、また空亡に落ちず、冲破・剋傷を遭わなければ、女家の門第は顕貴である。もし応爻が月建の上で旺を得て日辰の上で衰に転ずれば、この戸の人家は近年すでに敗落したと説く。応爻と「妻財」爻とがいずれも衰弱して外卦が旺なれば、富貴は虚名を残すのみ。応爻と「妻財」爻とが旺相で外卦が衰弱なれば、家境は窘迫するが、女子はおのずから德行の称するべきあり。富貴・貧賤の詳しい推法に至っては、みな「身命占」の一門に見え、德行・性情・容貌の推法はみな「妻妾」の一類に見えるので、ここでは重ねて述べない。
二 子息
卦無子孫,與子孫逢空絕破,財爻帶孤寡,天狗殺動,或卦值純陽純陰者,俱主不生育而無子也。子孫胎爻兩備者,有子。子化鬼,與胎爻臨父者,有子難招。有胎無子者,孕而不育。有子無胎者,庶出暝蛉。子值陽多男,值陰多女。水子化鬼,頭胎難招。火子化鬼,二胎難招。木子化鬼,三胎難招。金子化鬼,四胎難招。土子化鬼,五胎難招。子之多少,以一水二火三木四金五土推之。旺相加倍,休如數,囚死減半。
女方が将来生育できるや否やを占うには、「子孫」爻を用神とする。卦中に「子孫」が見えないか、「子孫」が空亡に落ち絶地に入り冲破を遭うか、あるいは「妻財」爻が「孤辰」「寡宿」を帯びるか、あるいは「天狗煞」が発動するか、あるいは全卦が純陽にして陰なく純陰にして陽なければ、いずれも生育できず子なきを主る。「子孫」爻と「胎」爻とが両者具われば、子あり。「子孫」が「官鬼」に変出するか、あるいは「胎」爻の上に「父母」が坐すれば、子を生むも養い上げがたい。「胎」爻のみあって「子孫」爻なければ、懐妊はできても成育できぬ。「子孫」爻のみあって「胎」爻なければ、庶出あるいは抱養の螟蛉の子である。「子孫」爻が陽に属すれば男多く、陰に属すれば女多し。水爻の「子孫」が「官鬼」に化すれば、頭胎は養いがたい。火爻が「官鬼」に化すれば、第二胎は養いがたい。木爻が「官鬼」に化すれば、第三胎は養いがたい。金爻が「官鬼」に化すれば、第四胎は養いがたい。土爻が「官鬼」に化すれば、第五胎は養いがたい。子女の多少は、一は水に属し二は火に属し三は木に属し四は金に属し五は土に属すという数目に按じて推算する。旺相の時は一倍を加え、休囚の時は本数に按じ、囚死の時は半分に減ずる。
三 入門
財空絕者傷妻,鬼空絕者傷夫。財遇刑刃劫殺者妻災,鬼遇刑刃劫殺者夫厄。財化鬼破者,妻帶病。官化鬼破者,夫帶疾。財動,則公姑不協。父動則卑幼不睦。兄動妻災,子動夫災。鬼動則妯娌姑嫂不和。(丑未相沖亦然。)子帶龍喜德貴持世動,妻奪夫權。子世旺靜,妻必嫌夫。子世旺動,夫必遭傷。財世旺動者克公姑,兄世旺靜者,夫嫌妻。兄世旺動者,妻遭傷也。
新婦が過門した後の家庭の吉凶を占うには、「妻財」爻をもって妻子を代表し、「官鬼」爻をもって丈夫を代表する。「妻財」が空亡に落ち絶地に入れば、妻子を剋傷することを主る。「官鬼」が空亡に落ち絶地に入れば、丈夫を剋傷することを主る。「妻財」が三刑・羊刃・劫煞に遇えば、妻子に災あり。「官鬼」が三刑・羊刃・劫煞に遇えば、丈夫に厄あり。「妻財」が「官鬼」に変出してまた冲破に逢えば、妻子の身に病を帯ぶ。「官鬼」が「官鬼」に変出してまた冲破に逢えば、丈夫の身に疾を帯ぶ。「妻財」が発動すれば、媳婦と公婆とが不和する。「父母」が発動すれば、長輩と晩輩とが不睦す。「兄弟」が発動すれば、妻子に災あり。「子孫」が発動すれば、丈夫に災あり。「官鬼」が発動すれば、妯娌・姑嫂の間が不和する(丑・未の両爻が相冲するもまたこれを主る)。「子孫」が「青竜」「天喜」「天徳」「貴人」を帯びて世を持ち発動すれば、妻子が丈夫の主権を奪うである。「子孫」が世を持ち旺で安静なれば、妻子は必ず丈夫を嫌棄する。「子孫」が世を持ち旺で発動すれば、丈夫は必ず損傷を遭う。「妻財」が世を持ち旺動すれば、公婆を剋傷する。「兄弟」が世を持ち旺で安静なれば、丈夫は妻子を嫌棄する。「兄弟」が世を持ち旺で発動すれば、妻子は損傷を遭うであろう。
兩鬼旺相,而月日與動爻刑沖剋害財爻者,必生離改嫁也。世應財鬼帶刑刃鰥寡殺動,夫妻不久。世應生合,而財官空絕,半世夫妻。合而又生者,偕老。沖而又克者,生離。前卦沖而變合,初乖後睦。前卦合而化沖,先睦後睽。世應財鬼生合,而被日辰動爻沖剋,因入門而不睦。世應財鬼沖剋,而日辰與動爻類合局者,得人勸而復和。陽鬼陰財其一卦旺靜者,必親上成親,齊眉借老也。
卦中に二重の「官鬼」が現れていずれも旺相で、また月建・日辰あるいは動爻が来て「妻財」爻を刑冲剋害すれば、この婦人は必ず生離して改嫁する。世爻・応爻と「妻財」「官鬼」とが三刑・羊刃・鰥煞・寡煞を帯びて発動すれば、夫妻は長久しえない。世応は相生相合するけれども、「妻財」「官鬼」が空亡に落ち絶地に入れば、半世の夫妻を為すのみ。相合のほかまた相生すれば、白頭して偕老しうる。相冲のほかまた相剋すれば、終に生離に帰す。本卦が相冲して変卦が相合すれば、先に乖違して後に和睦する。本卦が相合して変卦が相冲すれば、先に和睦して後に反目する。世応と財官とはもと相生合すれども、日辰あるいは動爻に冲剋されれば、過門した後に嫌隙を生ずる。世応と財官とはもと相冲剋すれども、日辰と動爻とが合局を結成すれば、人の勧解を経て重ねて好に帰する。陽爻の「官鬼」に陰爻の「妻財」を配し、整卦が旺相で安静なれば、必ず親上親を加える婚配で、夫妻は案を挙げ眉に斉えて白頭して老いたる。
動爻沖剋父,尊長不全也。動爻沖剋財,主分離耗財帛,奴婢無力也。動爻沖剋子,主無子,有亦不多也。動爻沖剋兄,姑嫂妯娌兄弟不睦也。動爻沖剋鬼,不利丈夫也。鬼動化財者,女不妨夫必再嫁。財動化鬼者,男不妨妻必再婚。卜娶而遇兩財者,停妻再娶。卜嫁而逢兩鬼者,拋夫改嫁。官鬼動者,夫必朝東而暮西也。
動爻が「父母」爻を冲剋すれば、家中の尊長が双く全からぬを主る。動爻が「妻財」爻を冲剋すれば、夫妻が分離して財帛を耗散し、奴婢もまた力を得ぬを主る。動爻が「子孫」爻を冲剋すれば、子なきを主り、たとえあっても多くはない。動爻が「兄弟」爻を冲剋すれば、姑嫂・妯娌・兄弟の間が和睦せぬを主る。動爻が「官鬼」爻を冲剋すれば、丈夫に利ならず。「官鬼」が発動して「妻財」に変出すれば、女子は丈夫を妨害せざれども、自身は必ず再嫁する。「妻財」が発動して「官鬼」に変出すれば、男子は妻子を妨害せざれども、自身は必ず再娶する。妻を娶るを占って卦中に二重の「妻財」が現れれば、妻を停めて別に娶るを主る。嫁ぐを占って卦中に二重の「官鬼」が現れれば、前夫を抛棄して改嫁するを主る。「官鬼」爻が発動すれば、丈夫は必ず朝に東し暮に西して、行蹤が定まらない。
游魂,主離別。八純,主反目。咸恆節泰者和諧。睽革解離者乖忤。女得坎離者再嫁,男得震巽者重婚。坤化坎者,男破體。乾化離者,女非真。夫陽壯而傷妻,婦陰強而欺夫。蒙則不有其躬,漸則夫征不復。內卦乾坤受傷,舅姑不睦。坎艮震受傷,丈夫叔伯不睦。巽離兌受傷,姑嫂妯娌不睦。外卦乾坤生內,舅姑悅也。坎艮震生內,丈夫叔伯悅也。巽離兌生內,姑嫂妯娌悅也。(擇婿見身命占。)
遊魂卦を占って得れば、夫妻の離別を主る。八純卦(六冲の本宮首卦)を占って得れば、夫妻の反目を主る。《咸》《恒》《節》《泰》を得れば、夫婦は和諧す。《睽》《革》《解》《離》を得れば、彼此は乖違す。女子が婚を占って《坎》《離》を得れば、まさに再嫁せんとするを主る。男子が婚を占って《震》《巽》を得れば、まさに重婚せんとするを主る。《坤》が《坎》に変ずれば、男子がすでに童身に非ざるを主る。《乾》が《離》に変ずれば、女子がすでに処子に非ざるを主る。丈夫の陽気が過盛なれば、妻子を傷るに至る。妻子の陰気が過強なれば、丈夫を欺圧するに至る。《蒙》卦を得れば、六三の「女を取る用うるなかれ、金夫を見て、躬有らず」に応じ、女子が自身を保てぬである。《漸》卦を得れば、九三の「夫征して復らず」に応じ、丈夫が一たび去れば返らぬである。八卦はまた各々一類の家人を配する。《乾》は公公、《坤》は婆婆、《坎》《艮》《震》は丈夫と叔伯(中男・少男・長男)、《巽》《離》《兌》は姑嫂・妯娌(長女・中女・少女)。内卦の中の乾・坤両卦の属する爻が傷を受ければ、公婆と和睦せず。坎・艮・震の属する爻が傷を受ければ、丈夫・叔伯と和睦せず。巽・離・兌の属する爻が傷を受ければ、姑嫂・妯娌と和睦せず。反対に、外卦の乾・坤が来て内卦を生ずれば、公婆は喜悦す。坎・艮・震が来て内卦を生ずれば、丈夫と叔伯は喜悦す。巽・離・兌が来て内卦を生ずれば、姑嫂と妯娌は喜悦す。(原注:女のために婿を擇ぶ推法は、「身命占」の一門に見え。)
四 聘奩
卦無父者,無雁幣,或無婚書也。財旺幣厚,財衰幣薄。無財,及財化空絕,無幣禮也。金財生合應,聘金厚。木財生合應,果核盛。火財生合應,緞疋多。水財生合應,珠玉魚酒豐。土財生合應,以田產代幣。未財旺,則羊肥。亥財旺,則豬碩。龍財旺相,奩具精巧。虎財旺相,奩具粗惡。財衰則奩薄。卦無財,或財化空絕,無奩也。金財生合世,多寶玉五金器。木財生合世,多木器。火財生合世,多錦繡綾羅。土財生合世,多奩產。水財生合世,多珍珠布帛衣飾。應財伏財,有媵婢也。應財化子,有僕從也。
聘礼は「父母」爻をもって婚書とし、「妻財」爻をもって財物とする。卦中に「父母」爻なければ、納采の雁帛なく、あるいは婚書がない。「妻財」が旺なら聘礼は豊厚で、「妻財」が衰なら聘礼は菲薄。卦中に「妻財」なきか、「妻財」が空亡・絶地に変出すれば、根本に聘礼がない。聘礼の品類は「妻財」の五行を見る。金爻の「妻財」が応爻を生合すれば、聘金は豊厚。木爻が応爻を生合すれば、菓品・乾菓が豊盛。火爻が応爻を生合すれば、綢緞の匹頭が多い。水爻が応爻を生合すれば、珠玉と魚酒とが豊足。土爻が応爻を生合すれば、田産をもって聘財に折抵する。未土の「妻財」が旺なら、送る羊は肥壯。亥水の「妻財」が旺なら、送る猪は碩大。嫁妆は「妻財」の臨する六神と五行とを見る。「青竜」を帯びて旺相なら、妝奩は精巧。「白虎」を帯びて旺相なら、妝奩は粗劣。「妻財」が衰弱なら、嫁妆は単薄。卦中に「妻財」なきか「妻財」が空亡・絶地に化すれば、嫁妆はない。金爻の「妻財」が世爻を生合すれば、宝玉と五金の器皿が多い。木爻が世爻を生合すれば、木器が多い。火爻が世爻を生合すれば、錦繍・綾羅が多い。土爻が世爻を生合すれば、田産の陪嫁が多い。水爻が世爻を生合すれば、真珠・布帛と衣飾とが多い。応爻が「妻財」に坐して下にまた「妻財」が伏すれば、随嫁に陪房の侍婢あり。応爻の「妻財」が「子孫」に変出すれば、随嫁に僕従あり。
五 成否
世應財鬼生合比和者,成也。陰世,女家許配。陽應男子求婚。世生應,男求女。應生世,女求男。世克應用強劫娶,世應日辰三全合,因人成事。世應父母動合,兩親家杯酒而成。世應子孫動合,兩男女割襟而成。官化父,男家尊長成合。財化父,女家尊長成合。世與財爻生合,女家親人成合。世與鬼爻生合,男家親人成合。
婚事の成否を占うには、世応と「妻財」「官鬼」とを主とする。世応と財官とが互いに生合し五行比和するなら、婚事は成る。世爻が陰に属すれば、女家が許嫁に応ずるである。応爻が陽に属すれば、男子が上門して求婚するである。世爻が応爻を生ずれば、男方が女方に求めるである。応爻が世爻を生ずれば、女方が男方に求めるである。世爻が応爻を剋すれば、強いて迫って娶るである。世爻・応爻と日辰とが三者会して合局を成せば、傍人の仲り撮合によりて成る。世応の上で「父母」爻が発動して相合すれば、両家の親長が一杯の酒で言い定めるである。世応の上で「子孫」爻が発動して相合すれば、両家の児女が幼時に襟を割り腹を指して婚を為したである。「官鬼」が「父母」に変出すれば、男家の尊長が促成する。「妻財」が「父母」に変出すれば、女家の尊長が促成する。世爻と「妻財」とが生合すれば、女家の親戚が中より説合する。世爻と「官鬼」とが生合すれば、男家の親戚が中より説合する。
卦六合者成,卦六沖者不成。前卦合而變沖,成後復退。前卦沖而化合,退後復成。卦六沖或世應動,而被日辰合住者,欲退而不得。世應財鬼沖剋,逢日辰動爻生合者不成,而得人贊成。世應財鬼生合,逢日辰動爻沖剋者,成而被破。世應財鬼雖相生合,或臨死墓絕胎,被刑沖剋害,或動化死墓絕胎,刑沖剋害者,在世爻鬼爻,則男家不允。在應爻財爻,主女家不允。
六合卦を占って得れば、婚事は成る。六冲卦を占って得れば、婚事は成らない。本卦が六合して変卦が六冲なれば、言い定めた後にまた反悔する。本卦が六冲して変卦が六合なれば、先に退親して後にまた成る。もし六冲卦か、あるいは世応が発動するも、日辰に合住されれば、婚を退かんと思うても退きえぬ。世応と財官とはもと相冲剋するけれども、日辰あるいは動爻に生合されれば、本当成るべからざるも人の中より賛成あり。世応と財官とはもと相生合するけれども、日辰あるいは動爻に冲剋されれば、すでに説成したるも人に破壊せらる。世応と財官とは彼此生合するといえども、死・墓・絶・胎の地に落ち、また刑冲剋害を被り、あるいは発動の後に死・墓・絶・胎および刑冲剋害の地に変入する。この情形が世爻あるいは「官鬼」爻の上に現れれば、男家が承諾せぬである。応爻あるいは「妻財」爻の上に現れれば、女家が承諾せぬである。
父化官,男家尊長阻隔。父化財,女家尊長阻隔。父空無主婚之人,苟合成也。父克世應,父母阻。兄沖世應,兄弟阻。兄加殺動,必爭競。鬼化鬼,男家反覆。兄化兄,見阻方成。兩父齊興,主婚非一。財官動合,先奸後娶。(自刑者驗。)二官並動,兩家求娶。兩鬼克應,女許二家。卦值純陽純陰者不成。
「父母」が「官鬼」に変出すれば、男家の尊長が中より阻擋する。「父母」が「妻財」に変出すれば、女家の尊長が中より阻擋する。「父母」爻が空亡に落ちれば、主婚の人なく、この親事は多くは私下苟合して成る。「父母」爻が世応を剋すれば、父母が阻撓する。「兄弟」爻が世応を冲すれば、兄弟が阻撓する。「兄弟」が凶煞を加えて発動すれば、必ず人ありて来り争奪する。「官鬼」が「官鬼」に変出すれば、男家が反覆無常である。「兄弟」が「兄弟」に変出すれば、まず阻撓を受けて然るのち成る。卦中二重の「父母」が一斉に発動すれば、主婚の人は一人にあらず。「妻財」「官鬼」が発動して相合すれば、先に私情ありて後に成婚する(この一条は自刑の爻の上で最も応験す)。二重の「官鬼」が並び起り発動すれば、両家が同じく来り求娶する。二重の「官鬼」がともに応爻を剋すれば、女方が両家に許せりである。全卦が純陽にして陰なく、あるいは純陰にして陽なければ、婚事は成らない。
龍動生世應者成,虎動克世應者不成。蛇動克,牽纏不允。雀動克,口舌非常。武動克者,陰人破。勾動克者,小人撓。又世臨外卦財爻動,身世命爻去合應財或命爻鬼爻伏墓應財之下者,俱主入贅。鬼居應財居世,與世鬼屬陰,應財屬陽者,蜚入贅,必夫婦相凌也。
「青竜」が発動して世応を生ずれば、婚事は成る。「白虎」が発動して世応を剋すれば、婚事は成らない。「螣蛇」が発動して剋せば、牽纏・拖延して許可を得ぬ。「朱雀」が発動して剋せば、口舌・是非が断えぬ。「玄武」が発動して剋せば、婦人が中より破壊する。「勾陳」が発動して剋せば、小人が中より阻撓する。また世爻が外卦に落ちて「妻財」爻が発動するか、あるいは卦身・世爻・命爻が応爻の「妻財」に合するか、あるいは命爻・「官鬼」爻が応爻の「妻財」の下に伏して墓に入れば、いずれも男方が女家に入贅するを主る。もし「官鬼」が応位に居りて「妻財」が世位に居るか、あるいは世上の「官鬼」が陰に属して応上の「妻財」が陽に属すれば、入贅するといえども、夫妻の間は必ず互いに凌圧して不和なり。
六 媒約
以間爻為用。世生合間,男家之親,應生合間,女家之親。世應俱生合間,兩家皆親。間陽男媒,間陰女媒。衰墓,老媒。生旺少媒。間陰化陽,女人先說。間空化空,更人為媒。間兄兩動,二人爭媒。蛇武兄動,冰人詭詐。朱雀旺空,媒多誑語。白虎間動,媒來損害。龍喜間搖,賴其吹噓。勾陳間動,必多阻隔。間臨貴馬,仕宦為媒。二間俱空,必無月老。間生合世應,善於調停。間刑沖剋害世應,心懷欺騙。世應沖剋間,兩家相怨。日辰動爻帶虎雀刑沖剋害間者,群口交謫也。欲知過聘下定之月,則以月卦臨直為期也。又單占媒人賢奸者,則以應爻為用也。
媒人を占うには、世応の間の二つの間爻を用神とする。世爻が間爻を生合すれば、媒人は男家の親戚。応爻が間爻を生合すれば、媒人は女家の親戚。世応がともに間爻を生合すれば、両家ともに親に連る。間爻が陽に属すれば男媒、陰に属すれば女媒。間爻が衰弱しあるいは墓に入れば、年老いた媒人。間爻が生旺なれば、若い媒人。間爻が陰に属して陽爻に変出すれば、女方が先に口を開いて説合した。間爻が空亡に落ちてまた空亡に変入すれば、別に人を換えて媒を為さしむべし。二つの間爻がともに「兄弟」にして発動すれば、二人が争うて媒を為す。「螣蛇」「玄武」と「兄弟」とが発動すれば、媒人は詭詐にして実ならぬ。「朱雀」が旺相にして空に落ちれば、媒人に謊話多し。「白虎」が間爻に在りて発動すれば、媒人は反ってこの親事を損害す。「青竜」「天喜」が間爻に在りて揺動すれば、全く媒人の為に揄揚するに頼る。「勾陳」が間爻に在りて発動すれば、中間に必ず阻隔多し。間爻の上に「貴人」「駅馬」が坐すれば、仕宦の人が媒を為す。二つの間爻がともに空に落ちれば、根本に月下老人の撮合する来るなし。間爻が世応を生合すれば、媒人は調停に善し。間爻が世応を刑冲剋害すれば、媒人は欺騙を心に懐く。世応が反って間爻を冲剋すれば、両家ともに媒人を埋怨す。日辰あるいは動爻が「白虎」「朱雀」を帯びて間爻を刑冲剋害すれば、衆口が交り交り媒人を責備する。聘を過し定を下すいずれの月なるかを知らんには、月卦の臨直する所を期とす。また単独に媒人の賢良か奸猾かを占う者は、応爻を以て用神とす。
附 断例
己丑年丁卯月甲戌旬戊寅日,女占姻,得剝之觀。乾宮:山地剝;乾宮:風地觀。伏神、【本卦】【變卦】:妻財丙寅木、妻財辛卯木;兄弟壬申金、子孫丙子水世、官鬼辛巳火;父母丙戌土、父母辛未土世;妻財乙卯木、妻財乙卯木;官鬼乙巳火應、官鬼乙巳火;父母乙未土、父母乙未土應。本宮寅財,伏巳火鬼幹,又居應上,乃有夫之婦。寅巳相刑,必夫妻不睦,而欲改嫁也。又本宮寅財,與午鬼相生合,決是與人私通,而欲嫁之也。但世上申兄動沖寅財,必有人破其婦。世上傍爻,子孫動沖午鬼,必有人破其夫。況午鬼伏墓戌土之下,世應相沖刑剋,必不成也。
己丑年丁卯月甲戌旬戊寅日、ある女子が婚事を占問して、《剥》の《観》を得た。本卦《山地剥》は乾宮に属し、変卦《風地観》も乾宮に属す。上爻から初爻まで数えると順に:妻財丙寅木(妻財辛卯木に変ず)、子孫丙子水が世を持ち発動し(下に兄弟壬申金が伏す、官鬼辛巳火に変ず)、父母丙戌土(父母辛未土に変じて変卦の世爻となる)、妻財乙卯木、官鬼乙巳火が応となり、父母乙未土(変卦では応となる)。断語にいう、乾宮本宮の寅木「妻財」が巳火「官鬼」の下に伏し、また応爻の上に居れば、これはすでに丈夫ある婦人なり。寅と巳とは相刑し、夫妻は必ず不睦にして、改嫁せんと欲す。本宮の寅財はまた午火「官鬼」と相生合して、人と私通してその人に嫁せんと欲すと決す。ただし世上の申金「兄弟」が動して寅財を冲剋し、必ず人ありてその婦の事を破らん。世上の傍爻の「子孫」が動して午鬼を冲し、必ず人ありてその夫を破らん。況んや午鬼は戌土の墓下に伏し、世応は相冲刑剋して、必ず成らざるなり。
己丑年丙子月甲子旬丁卯日,男占婚,得睽之歸妹。艮宮:火澤睽;兌宮:雷澤歸妹(歸魂)。伏神、【本卦】【變卦】:父母己巳火、兄弟庚戌土應;妻財丙子水、兄弟己未土、子孫庚申金;子孫己酉金世、父母庚午火;兄弟丁丑土、兄弟丁丑土世;官鬼丁卯木、官鬼丁卯木;父母丁巳火應、父母丁巳火。本宮子水財,正值月建,離卦無氣,而財爻有氣,家雖貧而貌則美。但性急貪淫,色黑而面圓耳。奈財伏兄下,世應化爻俱兄,克財者多,決有人互相把持。應又沖世,化爻又沖應,本宮父母真空,是無主婚之人,故不成也。細看財官同居外卦,惟西北方親上做親者,是其姻緣也。
己丑年丙子月甲子旬丁卯日、ある男子が婚事を占問して、《睽》の《帰妹》を得た。本卦《火沢睽》は艮宮に属し、変卦《雷沢雷沢帰妹》は兌宮に属して帰魂卦である。上爻から初爻まで数えると順に:父母己巳火が発動し(兄弟庚戌土に変じて変卦の応となる)、兄弟己未土(下に妻財丙子水が伏す、子孫庚申金に変ず)、子孫己酉金が世を持ち(父母庚午火に変ず)、兄弟丁丑土(変卦では世となる)、官鬼丁卯木、父母丁巳火が応となる。断語にいう、艮宮本宮の子水「妻財」が正に月建子月に当り、《離》卦そのものは気なけれども、財爻は気あり。よって女家は貧寒なれども、容貌は美なりと知るべし。子水はまた性情が急躁にして情欲に貪り、膚色は黒に偏り面龐は円潤なりを主る。惜しむらくは「妻財」が「兄弟」の下に伏し、世爻・応爻と変出の爻とがまたみな「兄弟」にして、財を剋する者多し。人ありて中より互いに把持すと断ず。応爻はまた世爻を冲し、変出の爻はまた応爻を冲し、本宮の「父母」爻は真に空に落ちて、主婚の人なきを説く。ゆえにこの親事は成らず。細かに見れば「妻財」と「官鬼」とは同じく外卦に在り、ただ西北方の親上親を為すその一門のみ、これが真の姻縁なり。
己丑年丙子月甲寅旬戊午日,男占婚,得困之解。兌宮:澤水困(六合);震宮:雷水解。【本卦】【變卦】:父母丁未土、父母庚戌土;兄弟丁酉金、兄弟庚申金應;子孫丁亥水應、官鬼庚午火;官鬼戊午火、官鬼戊午火;父母戊辰土、父母戊辰土世;妻財戊寅木世、妻財戊寅木。世應生合,本宜成就,卻被酉兄動沖卯財,化出申兄,又刑沖剋世上寅財,必被人破也。
己丑年丙子月甲寅旬戊午日、ある男子が婚事を占問して、《困》の《解》を得た。本卦《沢水困》は兌宮に属して六合卦、変卦《雷水解》は震宮に属す。上爻から初爻まで数えると順に:父母丁未土(父母庚戌土に変ず)、兄弟丁酉金が発動し(兄弟庚申金に変じて変卦の応となる)、子孫丁亥水が応となり(官鬼庚午火に変ず)、官鬼戊午火、父母戊辰土(変卦では世となる)、妻財戊寅木が世を持つ。断語にいう、世爻と応爻とは相生相合して、本当はこの親事を成就すべきに、奈ずるに五爻の酉金「兄弟」が発動して兌宮の卯木「妻財」を冲し去り、また申金「兄弟」を変出して、再来して世爻上の寅木「妻財」を刑冲剋害す。財を剋する者が相継いで来り、この親事は必ず人に破壊せらるべし。
庚寅年戊寅月甲寅旬癸亥日,男占婚,得復之頤。坤宮:地雷復(六合);巽宮:山雷頤(游魂)。伏神、【本卦】【變卦】:子孫癸酉金、官鬼丙寅木;妻財癸亥水、妻財丙子水;兄弟癸丑土應、兄弟丙戌土世;兄弟庚辰土、兄弟庚辰土;父母乙巳火、官鬼庚寅木、官鬼庚寅木;妻財庚子水世、妻財庚子水應。六爻酉子動化寅官與亥財合,月日又值財官世應又合,兩家俱肯,婚大吉也。但五爻亥財自刑,婦性峭刻,貌美,面尖微黑,初爻單,則足小也。
庚寅年戊寅月甲寅旬癸亥日、ある男子が婚事を占問して、《復》の《頤》を得た。本卦《地雷復》は坤宮に属して六合卦、変卦《山雷頤》は巽宮に属して遊魂卦である。上爻から初爻まで数えると順に:子孫癸酉金が発動し(官鬼丙寅木に変ず)、妻財癸亥水(妻財丙子水に変ず)、兄弟癸丑土が応となり(兄弟丙戌土に変じて変卦の世となる)、兄弟庚辰土、官鬼庚寅木(下に父母乙巳火が伏す)、妻財庚子水が世を持ち(変卦では応となる)。断語にいう、上爻の酉金「子孫」が発動して寅木「官鬼」を変出し、五爻の亥水「妻財」と相合す。月建戊寅・日辰癸亥はまた正に「官鬼」と「妻財」とに当り、世応の間も相合すれば、男女両家ともに情愿にして、この婚事は大吉なりと見ゆ。ただ五爻の亥水「妻財」が自刑を犯して、この女子は性情が厳刻なるを主る。容貌は美なれども、面龐は尖削にして膚色は微かに黒し。初爻は単爻(陽爻)にして、彼女の脚の小なるを主る。
