Libo

二 相見の喜怒

清 · 曹九锡 · 第20巻 / 24

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

外卦與應爻官爻,生合世身內卦者,見而悅也。刑害克沖世身內卦者,見而嗔也。應爻官爻雖生合身世,而變爻刑害克沖者,先悅後嗔也。先刑害克沖身世,而變來生合者,先怒後善也。應爻官爻受日辰動爻刑害克破,或化死墓絕胎者,彼有災病禍事也。加龍動者,和藹多情。加雀動者,多言易怒。加勾動者,率直無文。加蛇動者,多疑寡信。加虎動者,狠毒無恩。加武動者,狡詐多端也。

外卦と応爻・「官鬼」爻とが行って世爻・卦身と内卦とを生合するは、見面の後対方は歓悦す。行って世爻・卦身と内卦とを刑害・剋冲するは、見面の後対方は発怒す。応爻・「官鬼」はもと卦身・世爻を生合するに、それの変出する爻が却って刑害・剋冲するは、先に歓喜して後に面を翻す。もと刑害・剋冲するに、変出の爻が反って来り生合するは、先に発怒して後に好く転ず。応爻・「官鬼」が日辰あるいは動爻に刑害・剋破せらるるか、あるいは発動して死・墓・絶・胎に変入すれば、則ちこの貴人は自己に災病・禍事を身に帯ぶ。さらに六神を看る。応爻に「青竜」を加えて発動すれば、この人は和藹にして多情。「朱雀」を加えて発動すれば、話多くして怒り易し。「勾陳」を加えて発動すれば、直率にして文飾を講ぜず。「螣蛇」を加えて発動すれば、多疑にして信実少なし。「白虎」を加えて発動すれば、狠毒にして情面を講ぜず。「玄武」を加えて発動すれば、狡詐にして花样百出なり。

凡寅援與興訟,及上書獻策而謁貴者,以官鬼為用也。鬼爻旺動生合世身者,吉也。鬼逢空死墓絕胎者,無力也。鬼動來刑害克沖身世者,不允也。加虎殺來傷者,非惟不允,反遭罪謫也。為息訟釋罪,而謁貴者,子孫為用也。應爻持子旺動,帶喝散解神生合世者,或世持子孫,或月日是子孫來生合世者,吉也。應爻子孫逢空死墓絕胎,或被刑害克沖者,無力也。

およそ攀援・夤縁を為し、訟事を興起し、および上書・献策して貴人を拝謁に行くは、いずれも「官鬼」爻を以て用神とす。「官鬼」が旺相に発動して来りて卦身・世爻を生合せば、吉。「官鬼」が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、則ち此人は相助するに力なし。「官鬼」が発動して来りて卦身・世爻を刑害・剋冲せば、則ち答允を肯んぜぬ。もしさらに「白虎」の凶煞を加えて来り傷つけば、但だ允さざるのみならず、反ってこれによりて罪を獲て貶せられん。訴訟を平息し罪名を開脱せんとして貴人を拝謁するは、「子孫」爻を以て用神とす。応爻の上に「子孫」が坐して旺相に発動し、また「喝散」「解神」を帯びて来りて世爻を生合するか、あるいは世爻の上に「子孫」が坐するか、あるいは月建・日辰が「子孫」にして来りて世爻を生合せば、いずれも吉。応爻上の「子孫」が空亡・死・墓・絶・胎に落ち、あるいは刑害・剋冲せられれば、則ち此人は相助するに力なし。

為求書懇薦,而謁貴者,以父母為用也。鬼旺動生合父,與父旺動生合身世者,有也。父逢空死墓絕胎者,無也。父被刑害克破者,有而若無也。財持世旺動,與財爻獨發者,求必不得,得亦無力也。有饋送而謁貴者,以應爻為用也。應逢空死墓絕胎者,人不遇遇亦不投也。財帶退神動,(丁丑丁未壬辰壬戌,)與財動化退神者,物不納也。應財旺動生合世者,饋薄而答厚也。應動刑害克沖世,而間爻又動者,被間而情踈也。

人に求めて薦書を写さしめ、懇請して挙薦せんとして貴人を拝謁するは、「父母」爻を以て用神とす。「官鬼」が旺相に発動して来りて「父母」を生合するか、あるいは「父母」が旺相に発動して来りて卦身・世爻を生合せば、いずれも薦書を得うるを主る。「父母」が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、則ち得ず。「父母」が刑害・剋破せられれば、則ち薦書あるも無きに等し。もし「妻財」が世を持して旺相に発動するか、あるいは「妻財」が一爻独発せば、則ち薦を求むるは必ず成らず、たとえ強いて得るも管用せぬ。礼を帯びて行きて饋送して貴人を拝謁するは、応爻を以て用神とす。応爻が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、人に見えざるなり、たとえ見ゆるも礼物は送り入れえず。「妻財」が退神を帯びて発動する(丁丑・丁未・壬辰・壬戌)か、あるいは「妻財」が発動して退神に変成するは、いずれも礼物が接納せられざるなり。応爻上の「妻財」が旺相に発動して来りて世爻を生合せば、則ち送り去るは薄くして回贈は厚し。応爻が発動して来りて世爻を刑害・剋冲し、而るに間爻がまた発動すれば、則ち居間の人に中より作梗せられて、情意は疏遠に致るなり。

易隱巻七 東粤遊南子曹九錫輯 男横横琴居士璿演

行人占

遊南子曰,行人之占,占其來情,占其安危,占其囊槖,占其所在,占其歸期而已。亦有羈旅他鄉,而魚雁杳絕者,又將占其音信之有無也。鬼谷分爻:地頭、路車、門馬、同伴、身、足。初爻二爻動者,行人起身在途。用爻應爻墓日歸也,動持兄鬼者,行人有不吉之事。身足羈絆,未即到也。初臨鬼,足有疾。二臨鬼,身有疾。三臨鬼,同伴災。四臨鬼,馬病劣。五臨鬼,車損傷也。

遊南子がいう、外出の人を占うは、彼に帰意あるや否やを占い、彼の一路の安危を占い、彼の行囊の豊嗇を占い、彼の現今いずれの処に在るかを占い、彼の帰期の遅早を占うに過ぎぬ。久しく他郷に客して音書の断絶せる者もまたあり、則ち還って彼に消息あるや否やを占わん。《鬼谷分爻》は六爻をもって上より下へ分配す。上爻は目的地、五爻は道路・車輌、四爻は門戸と坐騎、三爻は同伴、二爻は行人の身、初爻は行人の足。初爻・二爻が発動すれば、行人はすでに動身して路上に在るを説く。用神あるいは応爻の墓に入る日に到りて便ち帰来しうる。この両爻が発動して上に「兄弟」「官鬼」が坐せば、則ち行人に不吉の事ありて、身足が羈絆を受けて、一時に到らず。初爻の上に「官鬼」が坐せば、脚上に病あり。二爻に「官鬼」が坐せば、身上に病あり。三爻に「官鬼」が坐せば、同伴に災あり。四爻に「官鬼」が坐せば、坐騎は病弱。五爻に「官鬼」が坐せば、車輌は損壊す。

用爻應爻,帶財福驛馬,臨門戶爻動者,即至也。臨道路爻動者,在途也。動逢空,與動帶退神,或動化退神者,(丁丑丁未壬辰壬戌為退神,)登程復返也。看在何位動,即知何地轉去也。要知行幾里轉去,以動爻支神,用一水二火三木四金五土之數推之,旺相加倍,休如數,囚死減半也。用爻□爻居六爻,加財福驛馬動者,起身也。靜則尚未動身,帶□動者,失意而回。帶鬼靜者,病於彼地也。

用神あるいは応爻が「妻財」「子孫」「駅馬」を帯び、門戸の爻(三爻は門、四爻は戸)に落ちて発動すれば、行人は立刻に到る。道路の爻(五爻)に落ちて発動すれば、人はなお途中に在り。発動して空に逢うか、あるいは発動して退神を帯びるか、あるいは発動して退神に変成する(丁丑・丁未・壬辰・壬戌を退神と為す)は、いずれもすでに路に上りてまた折返すなり。それが第幾爻の上に在りて発動するかを看れば、いずれの処に走到して折返すかを知る。幾里を走りて折返すかを算さんには、動爻の地支を用い、一を水に属し二を火に属し三を木に属し四を金に属し五を土に属すの数目に按じて推算し、旺相は一倍を加え、休気は本数に按じ、囚死は半分を減ず。用神の爻が第六爻に居り、また「妻財」「子孫」「駅馬」を加えて発動するは、すでに啓程せるなり。安静にして動かざるは、まだ動身せず。凶神を帯びて発動するは、失意して回るなり。「官鬼」を帯びて安静なるは、あの辺に在りて病せるなり。

一 来情

用爻應爻,生世合世克世者,欲歸也。刑沖害世者,不欲歸也。靜而生克世者,心懷歸也。待逢沖動日月起身,生旺月日到家也。逢沖暗動者,心方懷歸,而身未動也。用爻應爻帶馬動生世者,即回也。帶馬在外卦動,來刑沖世者,遠去也。游魂六沖卦,應動用動者,遠去也。歸魂,六合卦,應動用動者,即歸也。用爻應爻休囚,或遇退神動,或帶馬空動者,久年不返也。帶玄武咸池,遇日辰合住者,行人戀私交也。

行人に帰意あるや否やを占う。用神あるいは応爻が来りて世爻を生じ世爻に合し世爻を剋するは、いずれも回り来らんと想うなり。世爻を刑し世爻を冲し世爻を害するは、回り来らんと想わざるなり。この両爻は安静なれども世を生じ世を剋する能すは、心里に帰意ありて、それを冲动する月日を待ちて乃ち動身し、その生旺の月日に到りて乃ち家に到る。冲されて暗動するは、心里に剛に帰念を起して人はまだ動かざるなり。用神・応爻が「駅馬」を帯びて発動して来りて世爻を生ずるは、立刻に回る。「駅馬」を帯びて外卦に在りて発動し、反って来りて世爻を刑冲するは、走ることいよいよ遠し。遊魂卦あるいは六冲卦を占って得て応爻・用神が発動するも、また遠去を主る。帰魂卦あるいは六合卦を占って得て応爻・用神が発動すれば、則ち立刻に回り来る。用神・応爻が休囚するか、あるいは退神に遇うて発動するか、あるいは「駅馬」を帯びて空に落ちて発動するは、いずれも多年帰らざるを主る。もし「玄武」「咸池」を帯びて日辰に合住せられれば、則ち行人は外に在りて私情を貪戀して、帰り来るを惜しむなり。

二 安危

用爻應爻,逢空死墓絕胎,或化空死墓絕胎者,重則死,輕則病也。被刑害克破,或動化刑害克破者,非受侮,必生災也。加龍動者,必得意。加雀動者,先附信。加蛇動者,有驚恐。加虎動者,防摽掠。加武動者,遇小人。加勾動者,主淹留。勾土旺動,克應克用者,卒急難來也。用伏父下,文書阻滯也。用伏財下,買賣牽連也。用伏子下,僧道羈留也。用伏兄下,同伴耽隔也。用伏官下,陽為訟,陰有災也。

行人の外に在るの安危を占う。用神あるいは応爻が空亡・死・墓・絶・胎に落ち、あるいは発動して空亡・死・墓・絶・胎に変入すれば、重ければ人はすでに亡故し、軽ければ臥病して牀に在り。刑害・剋破せらるるか、あるいは発動して刑害・剋破に変出せば、人に欺侮せらるるかさもなくば身に災殃あり。「青竜」を加えて発動すれば、此行は必ず得意。「朱雀」を加えて発動すれば、先に書信を寄せ来らん。「螣蛇」を加えて発動すれば、路上に驚恐あり。「白虎」を加えて発動すれば、劫掠せらるるを防ぐべし。「玄武」を加えて発動すれば、小人に遇わん。「勾陳」を加えて発動すれば、滞留して前まざるを主る。「勾陳」土爻が旺相に発動して行って応爻を剋し用神を剋せば、則ち倉促の間に回り来ること難し。用神が「父母」の下に伏すれば、文書・公事に阻まるるなり。「妻財」の下に伏すれば、買売に牽連せらるるなり。「子孫」の下に伏すれば、僧道に留住せらるるなり。「兄弟」の下に伏すれば、同伴に耽擱せらるるなり。「官鬼」の下に伏すれば、陽に属すれば則ち官司に渉り、陰に属すれば則ち災病に遭うなり。

鬼加龍,喜處招殃。鬼加雀,怒言致禍。鬼加勾,爭鬥生災。鬼加蛇,驚惶患病。鬼加虎,喪家惹禍。鬼加武,酒色啟釁也。用伏應爻財下者,身贅他鄉也。用入應爻財庫者,蹤羈富室也。用應衰空,受四直動克者,喪身異域也。應馬內卦空動,與應馬外動墓於內卦者,到家損命也。用應加折傷殺動者,在外跌傷也。虎鬼加大殺動克應用者,有病難也。

「官鬼」に「青竜」を加えれば、喜慶の場合に在りて禍殃を招来す。「朱雀」を加えれば、忿怒の言によりて禍を招く。「勾陳」を加えれば、争闘によりて災を生ず。「螣蛇」を加えれば、驚惶によりて病を致す。「白虎」を加えれば、喪家に在りて禍事を惹出す。「玄武」を加えれば、酒色によりて釁を啓す。用神が応爻の「妻財」の下に伏すれば、他郷に入贅す。用神が応爻の「妻財」の庫中に落つれば、行蹤は富貴の人家に羈留す。用神と応爻とが衰弱・落空にして、また太歳・月建・日辰・時辰の四直と動爻とに剋傷せられれば、客死・異郷を主る。応爻が「駅馬」を帯びて内卦に在りて空に落ちて発動するか、あるいは応爻が「駅馬」を帯びて外卦に在りて発動して却って内卦に於て墓に入れば、人は家に到るも命を喪するを主る。用神と応爻とに「折傷煞」を加えて発動すれば、外に在りて跌傷するを主る。「白虎」「官鬼」に「大煞」を加えて発動して行って応爻・用神を剋せば、大病の厄あるを主る。

三 囊橐

應爻用爻臨青龍財福動者,獲利而歸也。旺多衰少,財受生者倍得,財受克者,減半也。要知是何財物,以五行定之。財加武動,與財化兄鬼者,中途被騙也。財化財者,謂之化去,若加武,克應克用者,防剪綹賊也。三爻鬼臨龍貴動者,謂之宅神有氣,必滿載而歸也。應臨兄旺動者,必伴侶眾,多費盤纏也。

行人の行囊を占う。応爻・用神の上に「青竜」と「妻財」「子孫」とが坐して発動するは、利を獲て帰るを主る。「妻財」が旺なれば得る所多く、衰なれば得る所少なし。「妻財」が生を受くれば倍を加え、剋を受くれば半分を減ず。得る所はいかなる財物なるかを知らんには、「妻財」の五行に按じて定む。「妻財」に「玄武」を加えて発動するか、あるいは「妻財」が「兄弟」「官鬼」に変出すれば、半路上に於て人に誆騙せらるるを主る。「妻財」が再び「妻財」に変出すれば、これを「化去」と謂い、財はすでに己に属せず。もしさらに「玄武」を加えて応爻を剋し用神を剋せば、還って剪縷の小偷を防ぐべし。三爻の上の「官鬼」に「青竜」「貴人」が坐して発動すれば、これを宅神の気あると謂い、この人は必ず満載して帰る。応爻の上に「兄弟」が坐して旺相に発動すれば、則ち同行の人多くして、路上に盤纏を費すこと多し。

四 所在

行人何方居止,隨用爻應爻之支神斷之。子北方,丑寅東北,卯東方,辰巳東南,午南方,未申西南,酉西方,戌亥西北也。行人何家居止,以卦身所生之爻斷之。爻屬父,父母尊長家。爻屬兄,兄弟朋友家。爻屬財妻妾,婦人富翁家。爻屬子,僧道醫人捕役家。爻屬鬼,官吏軍卒牙人家也。

行人の現今どの方に住するかを知らんには、用神あるいは応爻の地支に按じて断ず。子は正北、丑・寅は東北、卯は正東、辰・巳は東南、午は正南、未・申は西南、酉は正西、戌・亥は西北。彼がいかなる人家に寄住するかを知らんには、卦身の生ずる那一爻のいずれの六親に属するかを看る。「父母」に属すれば、父母・尊長の家。「兄弟」に属すれば、兄弟・朋友の家。「妻財」に属すれば、妻妾・婦人あるいは富翁の家。「子孫」に属すれば、僧道・医人・捕役の家。「官鬼」に属すれば、官吏・軍卒・牙人の家。

行人久出,不知其程,則視用爻應爻,干支之神,以甲己子午九,乙庚丑未八,丙辛寅申七,丁壬卯酉六,戊癸辰戌五,巳亥常加四,之數推之。如用值丁卯,丁六數,卯六數,共十二,近則十二里,遠則一百二十里,再遠,則一千二百里,旺相加倍,休如數,囚死減半也。

行人が門を出でて久しく、彼が幾ら遠く行きしかを知らざれば、用神あるいは応爻の干支を看、甲己と子午とを九と作り、乙庚と丑未とを八と作り、丙辛と寅申とを七と作り、丁壬と卯酉とを六と作り、戊癸と辰戌とを五と作り、巳亥は一律に四と作るの数目に按じて推算す。たとえば用神が正に丁卯なれば、丁は六数を得、卯もまた六数を得、合共は十二。近ければ十二里、遠ければ一百二十里、さらに遠ければ一千二百里。旺相の時はこの数に一倍を加え、休気の時は本数に按じ、囚死の時は半分を減ず。

五 帰期

凡用爻應爻動者,三合日到,或六合日到也。靜取沖動月日起程,旺生月日到也。衰取旺日到,旺取墓日到也。用爻伏藏者,取用爻臨值之年月與六合之月日到也。世動克應克用者,身世兩空者,日辰刑剋應用者,日辰並動忌神者,財動化空墓絕胎者,皆不至也。(耶律氏以財為行李。)

帰期を推す。およそ用神あるいは応爻が発動するは、それと三合を結成する日に到るか、あるいは六合の日に到る。安静なるは、それを冲动する月日を取りて動身の期とし、それの生旺の月日を取りて到家の期とす。用神が衰弱なるは、それの旺相の日を取りて到る。旺相なるは、それの墓に入る日を取りて到る。用神が伏蔵するは、用神の当值の年月、あるいはそれと六合の月日を取りて到る。もし世爻が発動して行って応爻を剋し用神を剋するか、あるいは卦身と世爻との両処がともに空に落ち、あるいは日辰が応爻・用神を刑剋するか、あるいは日辰と発動の忌神とが併び起るか、あるいは「妻財」が発動して空亡・墓・絶・胎に変入すれば、これらはみな人の来らざるを主る。(原注:耶律氏は「妻財」を以て行李を代表せり。)

管公口訣曰,世應俱空也,行人歸等間,(試之少驗。)世應俱動與身世持水火動,或身臨用爻動,或身爻應爻臨財旺動,或世空,財旺動,或日辰生用生應,或父雀動克世,或用加龍動,或用帶天耳天目動,或卦亂動者,皆到也。世動克雀父者,來遲也。應爻用爻,動逢合住者,待沖開合日方歸也。動帶水爻者,雨中歸也。動世克動應者,行人往他鄉也。

《管公口訣》にいう、世爻・応爻がともに空に落つれば、行人の回るはただ等閑の間に在るのみ。(原注:試用し下来るに大して応験せず。)このほか、世応の両爻がともに発動するか、あるいは卦身・世爻の上に水爻・火爻が坐して発動するか、あるいは卦身が正に用神に臨みて発動するか、あるいは卦身の爻・応爻の上に「妻財」が坐して旺相に発動するか、あるいは世爻が空に落ちて「妻財」が旺相に発動するか、あるいは日辰が行って用神を生じ応爻を生ずるか、あるいは「父母」が「朱雀」を帯びて発動して来りて世爻を剋するか、あるいは用神に「青竜」を加えて発動するか、あるいは用神が「天耳」「天目」を帯びて発動するか、あるいは全卦が乱動せば、これらはみな行人の到るを主る。世爻が発動して行って「朱雀」「父母」を剋するは、来ること遅し。応爻あるいは用神が発動して合住せられれば、この合を冲開する日を待ちて乃ち帰る。発動の爻が水を帯びるは、雨を冒して帰るなり。発動の世爻が行って発動の応爻を剋せば、則ち行人は還って別の処に往かんとす。

用絕逢生者,遇故人帶回也。應墓逢沖者,有人催逼起身也。世爻沖合用爻應爻者,須遣人尋覓也。外卦應爻用爻持陰鬼加蛇動者,行人夢迴家。在內卦世爻動者,家人夢彼回家也。陽在已往,陰則未來,其夢在鬼爻生旺之日得也。又耶律先生以八卦定歸否,如行人本在北方,而應爻用爻入離宮動者,必回南也。入坎宮動者,方動身也。在坎宮靜者,無歸心也,餘仿此。

用神が絶地に入りてまた生に逢うは、旧相識に遇うて彼を帯ち回るなり。応爻が墓に入りて冲に逢うは、人ありて彼を催逼して動身せしむるなり。世爻が行って用神あるいは応爻を冲合するは、人を遣わして前に尋覓せしむべし。外卦の応爻あるいは用神の上に陰爻「官鬼」が坐してまた「螣蛇」を加えて発動するは、行人が外に在りて家に帰るを夢見るなり。もしこの種の情形が内卦の世爻の上に出現して発動せば、則ち家里の人が彼の回り来るを夢見るなり。陽爻は夢中の事はすでに過去するを主り、陰爻はまだ到来せざるを主る。この夢は「官鬼」爻の生旺の日に做するなり。別に耶律先生は八卦を用いて帰と不帰とを定む。たとえば行人がもと北方に在りて、応爻あるいは用神が離宮(南方)に落ちて発動せば、必ず南に回り来らん。坎宮(北方)に落ちて発動せば、剛に動身せるなり。坎宮に在りて安静にして動かざれば、則ち毫も帰意なし。その余の方位はみなこれに照らして類推す。

六 音信

以應爻父母為用也。應爻與父母動來生合克世者,但逢父母生旺臨值之日有信也。外動內靜應動世靜者,有也。外靜內動應靜世動者,無也,或本家付信去也。世應俱空者,家信不去,彼信不來也。應爻父爻,臨空墓絕胎,無信也。

音信の有無を占うには、応爻と「父母」爻とを用神とす。応爻と「父母」とが発動して来りて世爻を生じ世爻に合しあるいは世爻を剋するは、ただ「父母」の生旺・当值の日に到れば即ち信ありて来る。外卦が動して内卦が静に、応爻が動して世爻が静なるは、信あり。外卦が静して内卦が動し、応爻が静して世爻が動するは、信の来るなく、あるいは反って自家が信を寄せ出すなり。世応の両爻がともに空に落つれば、則ち家信は寄せ出す能わず、あの辺の信もまた来らず。応爻あるいは「父母」爻が空亡・墓・絶・胎の地に落つるも、また音信なし。

父化空者遺失。化胎墓者,沉匿。化沖逢沖者,偷拆也。父動逢合者,被人留住。父加勾動者,途中耽擱。父加雀空動者,人匿書也。世持財動,與世武克應雀者,或財爻獨發者,俱無信也。父帶雀動者,有書。父空雀動者,有口信。龍父動者,喜信。虎化動者,凶信。父動化福化喜者,吉信。化鬼化刑害克者,凶信。父化父者,書不一也。

「父母」が空亡に変入すれば、信件は遺失す。胎地・墓地に変入すれば、信は沈埋・隠匿せらる。冲爻を変出するか本身が冲に逢えば、信は人に倫に拆せらる。「父母」が発動して合に逢えば、信は人に扣留せらる。「父母」に「勾陳」を加えて発動すれば、信は途中に於て耽擱す。「父母」に「朱雀」を加えて空を帯びて発動するは、人ありて信を蔵めたるなり。世爻の上に「妻財」が坐して発動するか、あるいは世爻が「玄武」を帯びて行って応爻の「朱雀」を剋するか、あるいは「妻財」が一爻独発せば、いずれも音信なきを主る。「父母」が「朱雀」を帯びて発動すれば、書信ありて来る。「父母」が空に落ちて「朱雀」が発動すれば、口信あるのみ。「青竜」「父母」が発動するは喜信、「白虎」が発動して変ずるは凶信。「父母」が発動して「子孫」あるいは「天喜」を変出するは吉信、「官鬼」あるいは刑害・剋傷を変出するは凶信。「父母」が「父母」を変出せば、則ち来る信は一封に止まらぬ。

七 外に在りて家人の来否を占う

以用爻應爻為主。用爻應爻與身爻動者,已揚鞭也。逢空墓絕胎者,尚留家也。受刑害克沖者,為事阻也。以六親定其何人所留,以六神定其何事所阻也。歸魂卦應爻用爻靜者,不出戶也。游魂卦應爻用爻動者,已登程也。六沖六靜卦,不至。六合亂動卦,至也。

自己の身は外地に在りて、家里の人が来るや否やを占うは、仍って用神と応爻とを主とす。用神・応爻と卦身の爻とが発動すれば、家人はすでに鞭を揚げて路に上れり。空亡・墓・絶・胎に落つれば、なお家に留まり在り。刑害・剋冲を受ければ、事情に阻まるるなり。いずれの一重の六親を用いるかによりて何人に留住せられたるかを判断し、いずれの一位の六神を用いるかによりて何事に阻撓せられたるかを判断す。帰魂卦を占って得て応爻・用神が安静なれば、家人は根本に出門せず。遊魂卦を占って得て応爻・用神が発動すれば、則ちすでに啓程せり。六冲卦および六爻皆静の卦は、人は来らず。六合卦および六爻乱動の卦は、人は来る。

附 断例

庚寅年辛巳月乙未日,妻卜夫遠行。年內何月到,得小畜安靜。巽宮:風天小畜。伏神、【本卦】:兄弟辛卯木;子孫辛巳火;妻財辛未土應;官鬼辛酉金、妻財甲辰土;兄弟甲寅木;父母甲子水世。六爻無官,喜本宮酉官,伏辰土之下,官賴財生,年內必到。但嫌用爻不現,直待酉月丙辰日,官臨月建,又待日辰天地合德,其夫果到也。此月此日又有妻因夫出外多年,亦得小畜,當在丁酉年,甲辰月回家也。

庚寅年辛巳月乙未日、妻子が遠行の丈夫を占問して、本年の内のいずれの月に到りうるかを問うて、《風天小畜》を得、六爻は安静。この卦は巽宮に属す。上爻から初爻まで数えると順に:兄弟辛卯木、子孫辛巳火、妻財辛未土が応となり、妻財甲辰土(下に官鬼辛酉金が伏す)、兄弟甲寅木、父母甲子水が世を持つ。断語にいう、妻子が丈夫を占うは「官鬼」を以て用神とするに、六爻の中に「官鬼」を見ず。幸いなるに巽宮本宮の酉金「官鬼」は辰土の下に伏し、官星は「妻財」に頼りて生を得、本年の内に必ず回り来る。嫌う所は用神の出現せざるにして、酉月の丙辰日に至るまで待つべし——その時「官鬼」は正に月建に当り、日辰はまたそれと天干・地支の両に相合徳す——丈夫は果たして到れり。同じく月同じく日、別に一人の妻子ありて丈夫の外に多年あるを以て来りて占すも、また《小畜》を得、則ち彼は丁酉年の甲辰月に至りて乃ち家に回るべしと断ず。

庚寅年己卯月癸卯日,父卜子回,得艮之蠱。艮宮:艮為山(六沖);巽宮:山風蠱(歸魂)。【本卦】【變卦】:官鬼丙寅木世、官鬼丙寅木應;妻財丙子水、妻財丙子水;兄弟丙戌土、兄弟丙戌土;子孫丙申金應、子孫辛酉金世;父母丙午火、妻財辛亥水;兄弟丙辰土、兄弟辛丑土。二爻午父獨發,得三傳生之,申金子孫,又絕於歲建,胎於月日建,不能當此旺父,子果本年壬午月甲戌日,客死他鄉。以寅年午月戌日,會成火局,克申金子孫也。

庚寅年己卯月癸卯日、父が児の幾時に回り来るかを占い、《艮》の《蠱》を得た。本卦《艮為山》は艮宮に属して六冲卦、変卦《山風蠱》は巽宮に属して帰魂卦。上爻から初爻まで数えると順に:官鬼丙寅木が世を持ち(変卦では応となる)、妻財丙子水、兄弟丙戌土、子孫丙申金が応となり(子孫辛酉金に変じて変卦の世となる)、父母丙午火が発動し(妻財辛亥水に変ず)、兄弟丙辰土。断語にいう、父が子を占うは「子孫」を以て用神とす。二爻の午火「父母」が一爻独発にして、また太歳・月建・日辰の三伝の生扶を得る。而るに申金「子孫」は太歳の寅木の上に於て絶に入り、月建・日辰の卯木の上に於て胎に入り、衰弱の極、この旺相の「父母」に抵当しえず。果たして児は本年の壬午月甲戌日に他郷に客死せり——寅年・午月・戌日は寅午戌の火局を会成して、正に申金「子孫」を剋せばなり。

庚寅年癸未月乙巳日,父占子被盜捉去,何日歸,得乾之鼎。乾宮:乾為天(六沖);離宮:火風鼎。【本卦】【變卦】:父母壬戌土世、官鬼己巳火;兄弟壬申金、父母己未土應;官鬼壬午火、兄弟己酉金;父母甲辰土應、兄弟辛酉金;妻財甲寅木、子孫辛亥水世;子孫甲子水、父母辛丑土。初爻子孫帶龍動,理宜即歸,奈月建害之,又絕子巳日,喜五爻申金旺動,生合子孫,所云絕處逢生也,又嫌子化丑土合住用爻,待丁未日沖破丑合,果回家也。

庚寅年癸未月乙巳日、父が児の強盗に掳去せられて、いずれの日に回り来りうるかを占い、《乾》の《鼎》を得た。本卦《乾為天》は乾宮に属して六冲卦、変卦《火風鼎》は離宮に属す。上爻から初爻まで数えると順に:父母壬戌土が世を持ち、兄弟壬申金が発動し(父母己未土に変じて変卦の応となる)、官鬼壬午火、父母甲辰土が応となり、妻財甲寅木、子孫甲子水が発動し(父母辛丑土に変ず)。断語にいう、初爻の「子孫」が「青竜」を帯びて発動すれば、理に按らば立刻に回り来るべきに、奈ずるに月建の未土が来りてこれを害し、子水はまた日辰の巳火の中に於て絶す。幸いなるに五爻の申金が旺相に発動して「子孫」を生合するは、正に謂う所の「絶処に生に逢う」なり。また嫌うは子水が丑土を変出して、反って用神を合住したるにして、丁未日の丑土の合を冲破するを待つべし——那一天に児は果たして家に回れり。

庚寅年丁亥月甲辰日,妻占夫回,得家人之益。巽宮:風火家人;巽宮:風雷益。伏神、【本卦】【變卦】:兄弟辛卯木、兄弟辛卯木應;子孫辛巳火應、子孫辛巳火;妻財辛未土、妻財辛未土;官鬼辛酉金、父母己亥水、妻財庚辰土世;妻財己丑土世、兄弟庚寅木;兄弟己卯木、父母庚子水。此卦忌神不動,仇神又空,元神正臨身世,獨嫌酉宮伏亥水下,名為洩氣,故日下未來,直待用爻直日,方到。果於己酉日回也。

庚寅年丁亥月甲辰日、妻子が丈夫のいつ回り来るかを占い、《家人》の《益》を得た。本卦《風火家人》は巽宮に属し、変卦《風雷益》も巽宮に属す。上爻から初爻まで数えると順に:兄弟辛卯木(変卦では応となる)、子孫辛巳火が応となり、妻財辛未土、父母己亥水が発動し(下に官鬼辛酉金が伏す、妻財庚辰土に変じて変卦の世となる)、妻財己丑土が世を持ち(兄弟庚寅木に変ず)、兄弟己卯木。断語にいう、妻が夫を占うは「官鬼」を以て用神とす。この卦は用神を剋する忌神の「子孫」は動かず、忌神を生ずる仇神はまた空に落ちて、用神を生ずる元神は正に卦身・世爻に臨めり、もとは好局なり。ただ酉金「官鬼」が亥水の下に伏して、金は水を生ずれば泄気を為すを嫌うのみ、ゆえに眼下はなお来らず。用神の当值の日に至るまで待ちて乃ち到るべし——後に果たして己酉日に回り来れり。

出行占

遊南子曰,占出行者,先問方向之吉凶,次察啟行之果否,後推道途之通塞,與夫所圖之遂意否也。鬼谷分爻:地頭、旅店、門戶、伴侶、己身、足。初爻值鬼,足傷,空則無腳子也。二爻值鬼身災,空則身有阻也。三爻值鬼,伴災,空則無伴侶也。四爻值鬼,去後家有訟事,空則難出門也。五爻值鬼,道路阻,空則旅店淒涼也。五爻空,行李失。鬼空,遇柺子。福空,遇惡伴。兄空,同伴災。財空,貨物失也,或陸行有撲跌,舟行遇風浪也。六爻值鬼,到彼不如意,空則地頭蕭索也。

遊南子がいう、出行を占うは、先ず往く所の方向の吉凶を問い、次に順利に啓程しうるや否やを看、然るのち道路の通暢か阻塞かを推し、および図謀する事情の称心するや否やを占う。《鬼谷分爻》は六爻をもって上より下へ分配す。上爻は目的地、五爻は旅店、四爻は門戸、三爻は同伴、二爻は自身、初爻は脚。初爻の上に「官鬼」が坐せば、脚は傷を受けん。初爻が空に逢えば、則ち脚夫を雇う能わず。二爻に「官鬼」が坐せば、本人に災あり。二爻が空に逢えば、身上に阻碍あり。三爻に「官鬼」が坐せば、同伴に災あり。三爻が空に逢えば、同伴を尋ぬ能わず。四爻に「官鬼」が坐せば、行きたる後家中に官司あり。四爻が空に逢えば、出門し難し。五爻に「官鬼」が坐せば、道路は阻塞す。五爻が空に逢えば、旅店は冷落・凄凉にして、行李は還って丢失せん。「官鬼」が空に逢えば、路上に拐子に遇う。「子孫」が空に逢えば、悪伴に遇上る。「兄弟」が空に逢えば、同伴に災あり。「妻財」が空に逢えば、貨物は丢失するか、あるいは陸路を行かば跌撲し、水路を行かば風浪に遇う。上爻に「官鬼」が坐せば、あの辺に到りて意に如わず。上爻が空に逢えば、則ち目的地は蕭条・冷落なり。

一 向方

世爻為用。世居乾兌,化離受克,則不宜南行。化艮為墓絕,不宜東北。化子為死地,不宜北行。化震為財方,化巽為生方,化坤為冠帶臨官之方。乾為兌,為旺方,皆利有修往也。兌化乾,為衰病之方,亦不宜往也。(餘卦仿此。)又金世不利南行,木世不利西行,火世不利北行,土世不利東行,水世不利乾坤艮巽方行也。又世爻死墓絕胎之方,不可往也。官臨馬動者,不可往也。卦得歸魂,八純明夷節坎艮,與六爻亂動者,俱不宜行也。

往く所の方向を占うには、世爻を以て用神とす。たとえば世爻が乾・兌(金)に属して、《離》に変入れば火の剋を受くるを為して、則ち南行に宜しからず。《艮》に変入れば金の墓絶を為して、東北に往くに宜しからず。子水に変到れば金の死地を為して、北行に宜しからず。これに反して、《震》に変入れば金の剋する所の財方を為し、《巽》に変入れば生方を為し、《坤》に変入れば金の冠帯・臨官の方を為し、《乾》《兌》に変入れば金の旺方を為して、これらの方向はみな前往するに利あり。もし《兌》より《乾》に変ずれば、反って衰病の方にして、また往くに宜しからず。(原注:その余の各卦はみなこの道理に照らして類推す。)また世爻が金に属すれば南行に利ならず、木に属すれば西行に利ならず、火に属すれば北行に利ならず、土に属すれば東行に利ならず、水に属すれば乾・坤・艮・巽の四隅の方向に往くに利ならず。およそ世爻の死・墓・絶・胎の所在する方は、いずれも往くべからず。「官鬼」の上に「駅馬」が坐して発動するも、また出行すべからず。帰魂卦・八純卦、および《明夷》《節》《坎》《艮》の諸卦を占って得るか、あるいは六爻乱動するも、いずれも出行に宜しからず。

二 行否

身世動者,即行,靜則行期未定也。靜逢沖者,同伴催行。動遇合者,因人留住。身世逢月破者,無的期。勾土動克身世者,因事羈絆。世臨土鬼,未得起身。帶大殺動者,有禍。世鬼加鬼,貴人留滯。加官符朱雀,訟事牽連。加喪門弔客病符死符者,為死喪疾病之事留也。父母克身者,父母留。兄弟妻子克身者,兄弟妻子留也。身世逢空死墓絕胎者,去不成也,去亦失意而返。世身空動者,半途而返也。

成行しうるや否やを占う。卦身・世爻が発動するは、立刻に走る。安静なるは、行期はまだ定まらず。安静にして冲に逢うは、同伴が来りて走るを催す。発動して合に遇うは、人に留住せらるるなり。卦身・世爻が月破に逢えば、確定の日期なし。「勾陳」土爻が発動して来りて卦身・世爻を剋せば、事によりて羈絆せらるるなり。世爻の上に土爻「官鬼」が坐せば、一時は身を動かしえず。もしまた「大煞」を帯びて発動せば、則ち禍事あり。世爻の上の「官鬼」が重畳すれば、貴人に留住せらるるなり。「官符」「朱雀」を加えれば、訴訟に牽連せらるるなり。「喪門」「吊客」「病符」「死符」を加えれば、則ち喪事・疾病の為に留めらるるなり。「父母」爻が卦身を剋せば、父母に留住するなり。「兄弟」「妻財」「子孫」が卦身を剋せば、兄弟・妻児に留住するなり。卦身・世爻が空亡・死・墓・絶・胎の地に落つれば、行くこと成らず。たとえ強いて行くとも、失意して返らん。世爻・卦身が空を帯びて発動するは、則ち半路に走到してまた折返す。

三 通塞

內克外,世克應者,出行得意也。外克內,應克世者,出行有禍也。內生外,世生應者,有破耗也。外生內,應生世者,有外財也。內外應世比和者,所行快利也。身世同爻者,出行有阻也。卦身值鬼者,出仕則吉,否則生災也。龍福生持身世者,好去好回也。間爻兩動者,中途有梗也。間爻兩空者,中道多虞也。

内卦が外卦を剋し、世爻が応爻を剋するは、出行は称心・得意す。外卦が内卦を剋し、応爻が世爻を剋するは、出行に禍あり。内卦が外卦を生じ、世爻が応爻を生ずるは、路上に破財・耗散あり。外卦が内卦を生じ、応爻が世爻を生ずるは、途中に意外の財あり。内外と世応とが五行比和するは、此行は快捷・順利す。卦身と世爻とが同一爻に落つるは、出行に阻碍あり。卦身の上に「官鬼」が坐するは、もし出でて官を為さば則ち吉、否らざれば災を生ぜんとす。「青竜」と「子孫」とが卦身・世爻を生扶しあるいは持守するは、好く去り好く回り、往返は平安なり。両個の間爻がともに発動すれば、中途に梗阻あり。両個の間爻がともに空に落つれば、半路上に意外の虞多し。

鬼動克世,途遇凶人。虎動克身,與人爭鬥。虎加大殺,必有病厄。雀動克身,與人爭訟。蛇動克身,路上憂驚。勾動克身,途中阻滯。勾加水動,遇雨而阻。武動克世,須防盜賊。午官動克世,墮馬而傷。木官動克世,舟車所傷。折傷殺臨世動,須防撲跌。往亡殺臨世動,必有險厄。華蓋鬼克身,禍起僧道。財動刑剋世,貪財受累。陰財動合世,而化鬼化父者,因奸致訟。

「官鬼」が発動して世爻を剋せば、路上に凶悪の人に遇う。「白虎」が発動して卦身を剋せば、人と争闘せんとす。「白虎」がさらに「大煞」を加えれば、必ず疾病の厄あり。「朱雀」が発動して卦身を剋せば、人と争訟す。「螣蛇」が発動して卦身を剋せば、路上に驚憂あり。「勾陳」が発動して卦身を剋せば、途中に滞留す。「勾陳」がさらに水爻を加えて発動すれば、雨に遇うて阻まるるなり。「玄武」が発動して世爻を剋せば、盗賊を防ぐべし。午火「官鬼」が発動して世爻を剋せば、馬より墜ちて傷を受けん。木爻「官鬼」が発動して世爻を剋せば、舟車に碰傷せられん。「折傷煞」が世爻に臨みて発動すれば、跌撲を防ぐべし。「往亡煞」が世爻に臨みて発動すれば、必ず凶険あり。「華蓋」と「官鬼」とが同じく卦身を剋せば、禍事は僧道の流より起る。「妻財」が発動して来りて世爻を刑剋するは、財を貪りて連累を受くるなり。陰爻の「妻財」が発動して来りて世爻に合し、また「官鬼」「父母」を変出するは、奸情によりて官司を惹上るなり。

子孫刑害克沖旺世者,因酒色致病。世衰者,因酒色亡身。(加龍為酒,加武為色。)子動化鬼克世,更與文書同發者,必因酒色致訟也。父兄加劫殺動克身世者,防失脫。又父動克者,遇雨。兄動克者,遭風也。艮宮寅鬼動者,出行避虎豹也。震宮蛇鬼動者,途中防光棍也。坎宮木鬼加虎動者,防舟傾也。坤宮馬居龍福動者,道路安也。又父母為行李,旺多,衰少。父化財,化空,化刑害克破者,行李失也。父化兄,與人合鋪蓋。兄化財,與人合借資本也。

「子孫」が刑害・剋冲して世爻が旺相なるは、酒色によりて病を致す。世爻が衰弱なるは、酒色によりて命を喪す。(原注:「青竜」を加えれば酒を主り、「玄武」を加えれば色を主る。)「子孫」が発動して「官鬼」を変出して来りて世爻を剋し、また文書の爻と同時に発動せば、必ず酒色によりて官司を惹出さん。「父母」「兄弟」に「劫煞」を加えて発動して来りて卦身・世爻を剋せば、失窃・脱漏を防ぐべし。その中「父母」が発動して来り剋すれば雨に遇うを主り、「兄弟」が発動して来り剋すれば風に遭うを主る。艮宮の寅木「官鬼」が発動すれば、出行は虎豹を躲避すべし。震宮の「螣蛇」「官鬼」が発動すれば、途中に光棍・無頼を防ぐべし。坎宮の木爻「官鬼」に「白虎」を加えて発動すれば、翻船を防ぐべし。坤宮の「駅馬」に「青竜」「子孫」が坐して発動すれば、則ち道路は平安なり。また「父母」爻は行李を代表し、旺相なれば則ち行李多く、衰弱なれば則ち行李少なし。「父母」が「妻財」に変出し、空亡に変入し、あるいは刑害・剋破に変出せば、行李は丢失せん。「父母」が「兄弟」に変出すれば、人と合用して鋪蓋を供えん。「兄弟」が「妻財」に変出すれば、人と合伙して本銭を借せん。

四 図謀

世身旺相,臨龍喜財福者,滿載而歸。臨官貴祿馬者,簪組榮歸。財福旺動,生身合世者,得意而歸。卦無鬼,與鬼空墓絕胎者,到彼謀幹不成。身世隨鬼入墓者,旺則災禍稽遲,衰則命傾他境也。

此行の図む所の事が意を遂げうるや否やを占う。世爻・卦身が旺相にして、また「青竜」「天喜」「妻財」「子孫」に坐するは、満載して帰る。「官星」「貴人」「禄」「駅馬」に坐するは、冠冕を帯びて栄帰するなり。「妻財」「子孫」が旺相に発動して、来りて卦身を生じ世爻に合するも、また得意して帰るを主る。卦中に「官鬼」なきか、あるいは「官鬼」が空亡・墓・絶・胎に落つれば、あの辺に到りて謀干は成らず。卦身・世爻が「官鬼」に随いて一同に墓に入れば、世爻が旺なれば不過災禍の身に纏いて時日を遷延するのみ、世爻が衰なれば異郷に於て命を喪せんとす。

舟行占

遊南子曰,凡舟行者,先問起行之果否,次觀舟具之完虧,再詳舟子之賢奸,更考風色之順逆,後察舟居之安否,與夫財利之旺衰,此其大凡也。鬼谷分爻:梢棚、夾節、火倉、中倉、頭倉、船頭。

遊南子がいう、水辺を渡り舟に乗れば、必ず風浪・舟楫の患を怕る。たとえば舟であれ馬であれ、遠近・水陸を問わず、いずれも「父母」爻を以て用神とす。およそ「父母」が旺相にして動かざれば、舟に上がる可し。卦中の発動の爻が子水・亥水なれば、風浪の患あり。「白虎」が発動して世爻を剋しまた水爻を帯びれば、翻船を防ぐべし。「官鬼」に「白虎」または「大煞」を加えて発動すれば、暴風・撞石の厄あり。「白浪煞」「風波煞」「覆舟煞」「浴盆煞」「浮沉煞」などに遇えば、いずれも落水・翻舟を主る。「父母」が空に逢えば、舟は漏水するかさもなくば破損す。「父母」が発動して「父母」を変出するは、半途で舟を換えざるべからず。応爻が發動して「父母」を変出するは、人の舟に便乗せらるるなり。「妻財」が発動して「父母」を変出するは、女人と同船せんとす。

舟を占うには内外を看、陸を占うにも同じく内外を看す。外卦に「官鬼」あるいは「玄武」が旺相に発動し、来りて世爻を刑剋するは、舟中に光顧・悪伴に遇うを主る。「玄武」に「劫煞」を加えて発動すれば、舟中・路上に盜竊を防ぐべし。「玄武」が空を帯びて世爻を剋すれば、舟に上がるに宜しからず。世爻に「玄武」「兄弟」が坐して発動するか、あるいは世爻が「玄武」の文書を帯びれば、人の舟に騙されんとす。世爻が発動して行って応爻の「玄武」を剋するは、彼を破して我が穏便を得るなり。世爻・応爻が空に落ちて発動するは、半路に走到してまた折返す。日辰が「父母」を剋せば、舟は損壊せんとす。「官鬼」に「大煞」を加えて発動して世爻を傷剋すれば、水難の災を受けんとす。内卦に「官鬼」ありて空に落つれば、停泊・耽擱す。「父母」が旺相なれば、舟は極めて大なり。衰なれば、舟は極めて小なり。巽宮に「青竜」「駅馬」の「官鬼」あれば、順風に揚帆するなり。兌宮に「駅馬」ありて発動すれば、水路は平穏なり。六冲卦は危険あり、六合卦は順利す。六爻皆動の卦は波浪に慄き、六爻皆静の卦は平安なり。「父母」が發動して「官鬼」を変出すれば、泊船の時に事故あり。「父母」が発動して「子孫」を変出せば、舟に上がる時に喜あり。「父母」が発動して「妻財」を変出せば、舟に上がる時に財を得ん。世爻が発動して行って応爻を剋せば、舟は速やかに開く。応爻が發動して行って世爻を剋せば、舟は開くこと遅し。「官鬼」が發動して世爻を刑害・剋冲せば、官事ありて羈絆せらるるなり。水爻の「官鬼」が發動して世爻を剋せば、水中の危険あり。「官鬼」が發動して「官鬼」を変出すれば、舟中に病を生ず。世爻が水爻の「父母」に坐するか、あるいは水爻の「官鬼」が世爻を剋せば、舟は水に沒しやすし。「父母」が發動して「官鬼」を変出して世爻を剋すれば、舟は傾覆す。「父母」が發動して「妻財」を変出すれば、舟は破錢を賠補せん。「妻財」が發動して「父母」を変出すれば、舟は載貨して賠せん。日辰が行って「妻財」を剋すれば、舟は財を賠せんとす。

自占看世,代占看用。世爻,用爻,持鬼,伏鬼,化鬼空墓絕胎,或卦無財,或無卦身,或得歸魂卦世逢靜者,俱去不成也。又本宮內卦五屬克世,家人留也。本宮外卦五屬克世,外親留也。(詳見身命六親中。)他宮內卦五屬克世,鄰里留。他宮外卦五屬克世,遠方人留。帶貴人祿馬,仕宦留。帶青龍德喜,慶賀事留。帶白虎,喪吊,凶喪事留。帶朱雀,官符,訟事留。帶勾陳,病符,因疾病留。世身加馬動者,即行。動逢合者,沖日方行。父母為舟,父母動,船即行。卦無父母,必無船也。

木爻の「官鬼」が發動すれば、桅・舵を防ぐべし。金爻の「官鬼」が發動すれば、船頭・鏝釘を防ぐべし。火爻の「官鬼」が發動すれば、煙火・焚香を防ぐべし。水爻の「官鬼」が發動すれば、漏水・沈沒を防ぐべし。土爻の「官鬼」が發動すれば、泥擱・觸岸を防ぐべし。「螣蛇」に「天怪殺」を加えて發動すれば、水怪の患あり。「玄武」に「劫煞」を加えて發動すれば、盜賊の患あり。「朱雀」に「天火殺」を加えて發動すれば、火災の患あり。「白虎」に「羊刃」を加えて發動すれば、兵刃・闘毆の患あり。「勾陳」土爻が發動すれば、擱淺・擱灘の患あり。「勾陳」に水爻を加えて發動すれば、大雨・泥濘の患あり。「官鬼」が伏蔵して現れざるは、暗潮・礁石を防ぐべし。「官鬼」が發動して空に逢うは、驚虚・虚警のみ。「官鬼」が發動して「妻財」を変出すれば、客舟に賃乗せらるるなり。「官鬼」が發動して「兄弟」を変出すれば、船戸と争論せん。「妻財」が發動して「父母」を剋せば、舟の問題ありて財を費さん。「妻財」に「玄武」を加えて發動すれば、舟中に私通あり。「妻財」に「咸池」を加えて發動すれば、舟中に艶遇あり。「妻財」に「勾陳」を加えて發動すれば、舟中に糾纏あり。「妻財」に「朱雀」を加えて發動すれば、舟中に口舌あり。「妻財」に「白虎」を加えて發動すれば、舟中に爭闘あり。「妻財」に「螣蛇」を加えて發動すれば、舟中に驚疑あり。

一 舟人

六親以父為船蓬,又為簑笠,子為水底,鬼為檣柁,兄為篙子,財為裝載。六神以龍為船柁,為左。虎為檣帆銈鏈,為右。勾為平基跳板,為中倉。騰蛇為索纜,朱雀為煙灶,為船頭。玄武為橈頭擋浪,為後梢。巳上旺新衰舊,沖則破,空則無。如被刑害克,及持鬼伏鬼化鬼者,此物必損,此處必漏也。

舟に乗りて、舟人・舵手の善否を占うには、應爻を以て用神とす。應爻が來りて世爻を生合せば、舟人は和順・老實、舟行は平穏なり。應爻が來りて世爻を刑害・剋冲せば、舟人は橫暴・狡賴、舟行に禍患あり。應爻に「玄武」「劫煞」を加えて發動すれば、舟人はすなはち盜賊なり。應爻に「白虎」「羊刃」を加えて發動すれば、舟人はすなはち兇徒なり。應爻に「朱雀」「官符」を加えて發動すれば、舟人はすなはち訟師・光棍なり。應爻に「勾陳」「官鬼」を加えて發動すれば、舟人はすなはち衙役・地保の流なり。應爻に「螣蛇」「天怪殺」を加えて發動すれば、舟人は怪異の行あるなり。應爻に「青龍」「貴人」を加えて發動すれば、舟人はすなはち良民・富家なり。應爻に「天喜」「月解」を加えて發動すれば、舟人は喜事ありて周行するなり。應爻に「喪門」「吊客」を加えて發動すれば、舟人は喪事ありて停滯す。應爻に「病符」「死符」を加えて發動すれば、舟人は疾病ありて不良於行す。應爻に「文昌」「學堂」を加えて發動すれば、舟人はすなはち文士・書生なり。應爻に「華蓋」「孤神」を加えて發動すれば、舟人はすなはち僧道・方外の士なり。應爻に「國印」「唐符」を加えて發動すれば、舟人はすなはち官府・差役なり。應爻に「咸池」「紅艶殺」を加えて發動すれば、舟人はすなはち淫蕩・浮浪の徒なり。

水鬼動者漏,火鬼動者燥裂,金鬼動者釘眼漏,土鬼動者灰縫損,木鬼動者有縫。木父空無舟,木父受沖舟漏,木父受克,舟難行,木父旺動,舟行順利。卦無水者,舟湊淺。卦無火者,舟不粉飾。蛇鬼加木暗動,舟有魘魅。惟六爻皆吉,不傷身世者,為安利也。

二 舟人の情

舟人の情狀を知らんには、應爻に按じて推す。應爻が發動して來りて世爻を生合すれば、舟人は我に親厚す。應爻が發動して來りて世爻を刑害・剋冲すれば、舟人は我に兇惡す。應爻が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、舟人は無誠意なり。應爻が發動して退神を帯びるか、あるいは發動して退神に變成すれば、舟人は半途にして折返すか、あるいは途中に於て遲延す。應爻が「玄武」を帯びて發動すれば、舟人は私に偷竊の意あり。應爻が「白虎」を帯びて發動すれば、舟人は凶暴の性あり。應爻が「朱雀」を帯びて發動すれば、舟人は口舌・是非を生ず。應爻が「螣蛇」を帯びて發動すれば、舟人は狡猾にして反覆す。應爻が「勾陳」を帯びて發動すれば、舟人は鈍拙にして遲滯す。應爻が「青龍」を帯びて發動すれば、舟人は仁厚にして信實す。應爻に「天喜」を加えて發動すれば、舟人は喜事ありて同行に便す。應爻に「喪門」を加えて發動すれば、舟人は喪事ありて忌諱多し。應爻が「妻財」を帯びて發動すれば、舟人は財を貪りて我を欺瞞せんとす。應爻が「官鬼」を帯びて發動すれば、舟人は官事ありて連累せらるるを恐る。應爻が「兄弟」を帯びて發動すれば、舟人は同伴多くして飯食を賴むるなり。應爻が「子孫」を帯びて發動すれば、舟人は兒女ありて牽累す。應爻が「父母」を帯びて發動すれば、舟人は長輩ありて奉養せん。

世為船主,應為船梢,俱忌空破死墓絕胎。應生合世,舟人善周旋。應沖剋刑害世,舟人多忤逆侵侮。應旺相,有力多能。應休空克破,無才懦弱,或非慣熟,或有不測災來。加雀鬼,口多詈罵。加虎鬼,恃才多爭。加勾鬼,愚痴無禮。加蛇鬼兄,狡猾誆詐。加武鬼,明偷暗竊。應屬陰財,加咸池合世者,梢婦私通也。

三 同船

同船の人の善否を占うには、間爻を以て用神とす。間爻が來りて世爻を生合せば、同船は皆良人・好人にして、同行は愉快・平安なり。間爻が來りて世爻を刑害・剋冲せば、同船は皆奸人・惡人にして、同行に争奪・是非あり。間爻に「玄武」を加えて發動すれば、同船に小偷・扒手あり。間爻に「白虎」を加えて發動すれば、同船に兇徒・惡棍あり。間爻に「朱雀」を加えて發動すれば、同船に訟師・健訟の徒あり。間爻に「螣蛇」を加えて發動すれば、同船に奸淫・邪僻の徒あり。間爻に「勾陳」を加えて發動すれば、同船に愚頑・鈍滯の徒あり。間爻に「青龍」を加えて發動すれば、同船に仁人・善士あり。間爻に「天喜」を加えて發動すれば、同船に喜事ありて同行に吉す。間爻に「喪門」を加えて發動すれば、同船に喪事ありて忌諱すべし。間爻に「病符」を加えて發動すれば、同船に疾病ありて傳染を防ぐべし。間爻に「官鬼」を加えて發動すれば、同船に犯罪・訟案ありて連累を受けん。間爻に「妻財」を加えて發動すれば、同船に婦女・財主ありて艶遇・破財の縁あり。間爻に「兄弟」を加えて發動すれば、同船に賭徒・惡少ありて劫掠を防ぐべし。間爻に「子孫」を加えて發動すれば、同船に兒女・僕從ありて喧嘩・擾鬧す。間爻に「父母」を加えて發動すれば、同船に長輩・文士ありて禮儀ありて談論す。

以兄弟日辰為用。如兄並日動生合世者,必順風相送。兄並日動刑沖剋害世者,必狂飈驟發。更加木動,舟必覆也。如兄生合世,而日來沖傷世者,乃橫順之風,猶可行也。兄沖傷世,而日來生合世者,乃橫逆之風,不可行也。兄弟空破墓胎死絕,與水木二爻俱靜,或鬼休囚,而無白浪、風波、浴盆、浮沉煞動者,俱風息浪平也。

四 舟中の疫癘

舟中に疫癘・疾病の流行せるや否やを占う。卦中に「官鬼」ありて旺相に發動し、來りて世爻を刑害・剋冲せば、舟中に疫病ありて傳染せらるるを恐る。「官鬼」に「白虎」を加えて發動すれば、疫病は兇惡にして死者多し。「官鬼」に「螣蛇」を加えて發動すれば、疫病は怪異にして幻覺・譫語を伴う。「官鬼」に「朱雀」を加えて發動すれば、疫病は口舌・血痢の類。「官鬼」に「玄武」を加えて發動すれば、疫病は泄瀉・寒熱の類。「官鬼」に「勾陳」を加えて發動すれば、疫病は纏綿・沈痾の類。「官鬼」に「青龍」を加えて發動すれば、疫病は輕微にして速やかに愈ゆ。世爻に「官鬼」が坐して旺相に發動すれば、我はすでに傳染せられり。世爻に「官鬼」が坐して空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、我は傳染せられずして免るる。世爻に「子孫」が坐して旺相に發動すれば、我は健康にして疫病を受けず。世爻に「妻財」が坐して旺相に發動すれば、我は飲食・調攝に宜しきを得て疫病を防ぐべし。

父母為舟,世為船主。父旺,而逢日辰動變來生合者,安也。父逢空墓絕胎,又被刑害克破者,不惟險阻,反有災禍也。世臨貴馬龍德喜合財福者,安也。四墓帶虎鬼大殺持世傷世者,病也。若臨應上動來克世,或世動去生合應爻凶殺者,必舟中傳染之病。兄弟動克,同伴相欺。福德動合,酒食豐美。官鬼動,舟人咭咶。

五 舟行の吉凶

水官克世,防風浪。火官克世,防火災。土官克世,防湊淺。金官克世,防石撞。逢木世官,防舟撞。坎宮木虎動,與巽宮木兄動,防舟覆。卦陽包陰者安,陰包陽者危。艮內外卦克者危。白浪煞動者虛驚。風波煞動者風浪。覆舟煞動者覆船。浴盆浮沉殺動者失水。折傷煞動者跌撲也。

舟行の全體の吉凶を占う。世爻に「青龍」「天喜」「妻財」「子孫」が坐して旺相に發動すれば、舟行は大吉にして、財を得て喜を逢う。世爻に「官鬼」「白虎」「劫煞」が坐して旺相に發動すれば、舟行は大凶にして、災を遇うて禍を遭う。世爻に「父母」「兄弟」が坐して旺相に發動すれば、舟行は平穩なれども無得・無失す。世爻が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、舟行は危險にして返らんことを要す。世爻が旺相にして應爻を生合せば、我は舟中に於て主人・主腦を為して人に賴らるる。應爻が旺相にして世爻を生合せば、我は舟中に於て賓客・伴侶を為して人に照應せらるる。世爻が應爻を剋せば、我は舟中に於て爭鬪・是非を起さん。應爻が世爻を剋せば、我は舟中に於て人に欺壓せらるる。世爻・應爻が五行比和せば、舟中は和氣・團欒なり。世爻・應爻が刑害・剋冲せば、舟中は不和・紛爭なり。

六 何日開舟

子孫乃生財之神,若持世生合世者,得利。旺財持世,主合世者,利多財旺,動裝載多。財臨空死墓絕,或化空死墓絕,或被刑害克破,俱主失財。財伏兄鬼下,或化兄鬼,俱主損失。財化水兄水鬼,在乾宮,防上溼。在坤宮,防下漏。(財臨水動亦然。)財空,資本失。父空,行李失。福空,小廝失。兄空,同伴失。鬼空動,遇柺子。

舟の何日に開くかを占うには、「父母」爻を以て用神とす。「父母」が旺相に發動すれば、立刻に開舟す。「父母」が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、開舟の期は遙遠なり。「父母」が發動して合に逢えば、舟は港に繋留せらるるなり。「父母」が發動して冲に逢えば、舟は立刻に開行す。「父母」が發動して「子孫」を變出すれば、開舟に喜あり。「父母」が發動して「妻財」を變出すれば、開舟に財あり。「父母」が發動して「官鬼」を變出すれば、開舟に災あり。「父母」が發動して「兄弟」を變出すれば、開舟に爭あり。「父母」が發動して「父母」を變出すれば、舟は數たび移泊せん。世爻が發動して行って「父母」を剋せば、舟は開くこと遲し。應爻が發動して行って「父母」を剋せば、舟は開くこと早し。世爻が發動して行って「父母」を生ずれば、舟は開くこと順利す。應爻が發動して行って「父母」を生ずれば、舟は開くこと安全す。

若武加劫刃天賊天盜動,來刑害克破世身者,舟行防盜賊。得子孫旺動,則有人解救也。如外卦他宮財動生合世身,或動爻化財生合世身者,俱主得意外之物。旺相多,囚死少。以五行定其何物,以八卦定其何方,以六親定其何人也。若財爻動克世身,或財化鬼,鬼化財,來刑傷身世,俱主以貪財受禍也。

七 舟中の財物

謀望占

遊南子曰,凡人慾為而不敢遽為,則有謀。欲得而不可必得,則有望。故始焉占其可否,既可矣。占其成敗,既成矣。占其遲速,此大都也。鬼谷分爻:國事、官事、人事、家事、身事、心事。

遊南子がいう、人の世に處りて謀を為し望を為さざるあらんや。官に謀り、財に謀り、名に謀り、色に謀り、好事に謀り、惡事に謀り、謀の同じきは一にして、其の求むる所は萬端なり。しかるに謀る者有りて、中には成る者有り、中には敗する者有り。卦に遇うて謀望の成否を占うは、世爻を以て用とす。世爻が旺相にして「青龍」「天喜」「妻財」「子孫」の吉神を帶び、かつ卦身・應爻の生扶・臨照を得れば、謀は成る。世爻が空亡・死・墓・絶・胎に落ち、あるいは「官鬼」「白虎」「劫煞」の凶神を帶び、かつ卦身・應爻の刑害・剋冲を受くれば、謀は敗す。世爻が發動して來りて應爻を生合すれば、我は人に就きて謀る。應爻が發動して來りて世爻を生合すれば、人は我に就きて謀る。世爻が發動して行って應爻を剋せば、我は人に勝ちて謀る。應爻が發動して行って世爻を剋せば、人は我に勝ちて謀る。世爻・應爻が五行比和せば、彼此は協力して謀る。世爻・應爻が刑害・剋冲せば、彼此は反目して謀る。

一 謀官

以世應為主。內卦為謀事之人。內克外,世克應,外應生內世者,內外世應俱旺相比和者,事可圖,圖亦易就。月日合世應,心雖不欲,亦得允成。間動鬼動生合世應,得人勸成。謀官逢官旺生合世身,而子衰靜者成。謀財逢財旺生合世身,而兄衰靜者成。謀文書,逢父旺生合世身,而財衰靜者成。凡事皆嫌兄動,若並貴祿生世,又為吹噓之人。凡事皆喜福動,求名則忌之,此可謀而成之占也。

官に謀るは、「官鬼」爻を以て用神とす。「官鬼」が旺相に發動して來りて卦身・世爻を生合せば、官は得うる。「官鬼」が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、官は得えず。「官鬼」が發動して「妻財」を變出すれば、官は因財にして得うる。「官鬼」が發動して「父母」を變出すれば、官は因文書にして得うる。「官鬼」が發動して「兄弟」を變出すれば、官は因人の荐舉にして得うる。「官鬼」が發動して「子孫」を變出すれば、官は因門生・故吏にして得うる。「官鬼」が發動して「官鬼」を變出すれば、官は一任より一任に遷転す。「官鬼」に「驛馬」を加えて發動すれば、官は速やかに得うる。「官鬼」に「貴人」を加えて發動すれば、官は貴人の力に賴りて得うる。「官鬼」に「國印」「唐符」を加えて發動すれば、官は朝廷の命を奉じて得うる。「官鬼」に「天德」「月德」を加えて發動すれば、官は正當の途によりて得うる。

若內外世應身爻,逢空死墓絕胎,被刑害克破者,或卦六沖者,或世應俱動者,或外克內,應克世者,或鬼兄臨間爻帶隔神退神退悔殺動者,俱不可謀,謀亦不成。又合中犯刑害克破者,事多恩中變怨,成而後毀,雖是已事,亦被旁人阻隔。又用神不上卦者,如求官無官爻,或官爻空絕。求財,求文書,無財印爻,或財印爻空絕,俱謀不成也。又凡卦中無官,與官逢空絕者,諸事不成。故經曰,卦中無鬼伏謀事,父動終當費力成也。此不可謀而難成之占也。

二 謀財

然有宜公而不宜私者,內外純陽,用爻旺相出現也。有宜私而不宜公者,內外純陰,用爻休囚伏藏也。內生外,世生應,我去求人也。外生內,應生世,人來就我也。主卦沖而變卦合,動克世而變生世,先難後易也。主卦合而變卦沖,動合世而變刑世,先易後難也。欲知事成敗於何人,則以六親定之。本宮內卦,至親也。本宮外卦,遠親也。他宮內卦,鄰里也。他宮外卦,遠方人也。鬼加貴,縉紳也,否則牙人保人媒人也。欲知何方人,以八卦定之。

財に謀るは、「妻財」爻を以て用神とす。「妻財」が旺相に發動して來りて卦身・世爻を生合せば、財は得うる。「妻財」が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、財は得えず。「妻財」が發動して「官鬼」を變出すれば、財は官司に就きて得うる。「妻財」が發動して「父母」を變出すれば、財は文書・契約に就きて得うる。「妻財」が發動して「兄弟」を變出すれば、財は人と分かちて得うる。「妻財」が發動して「子孫」を變出すれば、財は子孫・門生に賴りて得うる。「妻財」が發動して「妻財」を變出すれば、財は再舉して得うる。「妻財」に「驛馬」を加えて發動すれば、財は遠方より得うる。「妻財」に「玄武」を加えて發動すれば、財は不義・暗昧の中に得うる。「妻財」に「青龍」を加えて發動すれば、財は喜慶・禮儀の中に得うる。「妻財」に「天喜」を加えて發動すれば、財は婚嫁・慶賀の中に得うる。「妻財」に「福德」「天德」を加えて發動すれば、財は善緣・福田の中に得うる。

又有託人圖事者,外人看應,家親看用爻。凡應爻用爻犯日破月破旬空者,皆主無能贊勷,空死墓絕胎亦然。若生旺化空死墓絕胎,必有始無終。沖剋刑害世者,必懷欺難托。六沖之卦,終成反目。虎動者損害,蛇動者心變,勾動者愚鈍,武動者詐欺,雀旺空動者,多誑語。惟旺相帶龍喜成神,動來生合世身者,則賴其扶持以成事也。

三 謀名

又有托貴人圖事者,但官貴受刑害克破,不可告貴人事,緣貴人自受剋制,不能成就我也。如官貴刑沖剋害身世爻者,求情難蒙許諾,後被別人攙越,有始無終,反有所費也。畢法賦曰,凡書占得夜貴,曰脫氣,凡事被貴人掇賺也,此謀望可否成敗之附占也。

名に謀るは、「父母」爻を以て用神とす。「父母」が旺相に發動して來りて卦身・世爻を生合せば、名は得うる。「父母」が空亡・死・墓・絶・胎に落つれば、名は得えず。「父母」が發動して「官鬼」を變出すれば、名は官職によりて得うる。「父母」が發動して「妻財」を變出すれば、名は財富によりて得うる。「父母」が發動して「兄弟」を變出すれば、名は朋友・交遊によりて得うる。「父母」が發動して「子孫」を變出すれば、名は子孫・門生によりて得うる。「父母」が發動して「父母」を變出すれば、名は文學・著述によりて得うる。「父母」に「文昌」「學堂」を加えて發動すれば、名は科舉・文章によりて得うる。「父母」に「國印」「唐符」を加えて發動すれば、名は功勳・爵位によりて得うる。「父母」に「天德」「月德」を加えて發動すれば、名は德行・善舉によりて得うる。

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