《公篤相法》上篇巻一
第一法 相目之神(これは達摩の精藝の一なり)
相術典籍
部位別に読むほうが通読より効率的である。相書中の社会的背景の記述にはその時代の刻印が強く残っている点に注意。
四、相法有益の引証
公篤曰:相法一術,由來久矣,為中國一種專藝,人人皆可研究。故聖人有「遊於藝」之說,又云「雖小道,必有可觀」。大用則為風雲龍虎之機,小用則為涉身處世之益。查相術始於軒轅,為風后氏立法,故名風鑑。維則東周時有唐學、卻雍、稀疵各相法,而專家尤多,其中包括治亂興亡、天道氣候、人情社會各學,術簡味深,未可輕視也。
公篤が言うには:相術という学問は、由来がすでに久しく、中国の一つの専門技芸で、誰もが研究できるものです。ですから孔子に「芸に遊ぶ」という言葉があり、また「小道と雖も、必ず観るべきものあり」とも言いました。大きく用いれば、風雲竜虎の変を察知する機枢であり、小さく用いれば、身を処し世に立つ助けとなります。相術の起源を考えると、軒轅黄帝に始まり、その臣の風后氏が法度を立てたので、「風鑑」とも呼ばれます。東周の時代には、唐学・却雍・稀疵などの各家の相法があり、専門の名家もとりわけ多く、その中には治乱興亡・天道気候・人情社会の各学問が含まれていて、法則は簡明で味わい深く、軽く見てはなりません。
自秦氐火焚各書之後,世無傳本。如漢之許負、管駱,唐之李淳風、一行禪師,皆無書籍可考。五代,達摩復入中國,始立五來相法,麻衣宗之,希夷繼之,以及《柳莊》《水鏡》《衡真》《鐵關刀》《大清鑑》等,先後共七十餘家,各有見解之不同,而亦有偏陋之拘執。其術雖微,其用甚大,茲將考證有益者如下。
秦代の焚書以後、相術は世に伝本を残しませんでした。漢の許負・管輅、唐の李淳風・一行禅師のような人も、名だけが残って書籍を考証することができません。五代になって達磨が再び中国に入り、はじめて「五来相法」を立て、麻衣道者がそれを宗とし、陳抟希夷が続いて承伝しました。その後また《柳荘》《水鏡》《衡真》《鉄関刀》《大清鑑》などの書があって、前後合わせて七十数家に上ります。各家の見解は互いに異なり、その中には偏狭で固陋な拘りもあります。この技芸は細微に見えますが、その用は非常に大きいのです。ここに考証して確かに有益な例を挙げておきます。
東周時,吳王有四子:長曰闔閭,次曰夷昧,三曰姬光,四曰季扎。四子中惟季扎最賢,惟姬光最霸,兼其子慶忌勇悍擁兵。吳王薨,序長則闔閭應承位,序賢則季扎應承位,姬光特強自立。闔閭不平,又不能與之爭,於是禮賢下士,又恐不得真材,特聘唐舉以鑑別之。吹蕭乞食之伍員,唐舉薦之也;草廬隱居之孫武,唐舉師之也。繼而霸吳滅楚,知人之益也。
東周の時、呉王に四人の子がいました:長子を闔閭、次を夷昧、三を姫光、四を季扎といいます。四人のうち季扎が最も賢く、姫光が最も覇気があり、しかも姫光の子の慶忌は勇猛剽悍で兵を擁していました。呉王が亡くなると、長幼の順では闔閭が継ぐべきで、賢徳の順では季扎が継ぐべきでしたが、姫光は実力を恃んで自立しました。闔閭は心中平らかでなく、また彼と争うこともできず、そこで礼賢下士して広く人材を求めました。しかし真の材が得られないことを恐れ、特に相術の名家・唐挙を聘して鑑別させました。呉市で簫を吹いて食を乞うていた伍子胥は、唐挙が推薦した人で、草廬に隠居していた孫武は、唐挙が師として迎え入れた人です。その後闔閭はついに呉を覇し楚を滅ぼしました。これが人を知ることの益です。正史によれば公子光がすなわち闔閭であり、ここに記すのは史書と異なり、作者が旧来の伝説に従ったものです。
紀漢時,諸葛武侯拔長沙,黃忠、魏延來降,黃忠付以兵柄,魏延即令就刑。先主問之曰:「延無罪,何以見殺?」武侯對曰:「此人狼項豺聲,腦後聳骨,上大下小,必叛無疑,故殺之以絕後患。」先主曰:「殺降將、拒來者,不足以收人心,不如示恩以赦之。」武侯誥誡曰:「以後務宜忠勤王室。」後侯六出祁山,卒於五丈原,延因爭功奪柩而叛,幸侯早伏馬岱以誅之,否則蜀漠早危,此知人之益也。
漢代のことを記します:諸葛武侯が長沙を攻め取ると、黄忠・魏延が降ってきました。武侯は黄忠に兵権を委ねたのに、魏延はただちに斬刑にしようと命じました。先主劉備が尋ねて言います:「魏延に罪はないのに、何故殺すのか。」武侯は答えました:「この人は『狼項豺声』で、頸項は狼のように痩せ硬く突き出し、声は豺のように鋭く嘶き、脳後には反骨が聳え、頭面は上大下小で、将来必ず反くこと疑いなしです。だから先に殺して後患を絶つのです。」先主は言いました:「降った将を殺し、来附する者を拒むのは、人心を収めるに足りません。恩を示して赦す方がよい。」武侯はそこで魏延に誥誡して言いました:「今後は必ず忠心をもって王室に勤めよ。」後に武侯は六たび祁山に出て、五丈原で病死し、魏延は果たして功を争い棺を奪って叛きました。幸い武侯があらかじめ馬岱を伏せてこれを誅したので、さもなくば蜀漢は早くも危うかったでしょう。これも人を知ることの益です。
唐天寶時,郭子儀為步卒,隸哥舒翰,犯罪就刑。李白過訪見之,其格魁梧,鼻如懸坦,額如覆肝,嘆曰:「此國家柱石,安可輕棄之。」遂往見哥舒翰而贖其罪。後平安祿山之亂而安唐室,封汾陽侯。後白招讒嫉,皆汾陽極力保全而未罹禍。其一舉手之勞,而公私均受益,亦知人之益也。
唐の天宝年間、郭子儀はまだ一介の歩卒で、哥舒翰の麾下に属し、罪を犯して刑に服することになりました。李白が過ぎて訪ねて彼を見ると、その体格は魁偉で、鼻はぶら下げた胆のよう、額は伏せた肝のようでした。感嘆して言います:「これは国家の柱石だ。どうして軽々しく捨てられようか。」そこで哥舒翰に会いに行き、彼の罪を贖いました。後に郭子儀は安禄山の乱を平らげ唐室を安んじ、汾陽侯に封ぜられました。その後李白が讒言と嫉妬を招いた時も、すべて汾陽王が極力保全して禍に遭いませんでした。李白の当日の一挙手の労が、公にも私にも益をもたらした、これも人を知ることの益です。
大清道光時,曾國藩平洪楊之亂。國藩素拘謹,其才不如胡左而功倍之,獨知人善用,是其特長。江忠源為六合守,奉檄督糧,國藩見其形局而驚疑不釋。忠源出,國藩凝神靜默,若有所思。左宗棠見而問之,國藩曰:「吾見忠源儀表有威,金局金聲,劍眉鳳目,吾以為國家又得一柱石之臣,吾甚驚喜。後見其行路飄搖不定,如為木局尚不至危,金局得沉實之體,如反見飄搖而又貴名,當然凶危。可惜如此清奇之格局,何以又有如此之敗著,故凝神以思之。」後忠源升江蘇巡撫,為忠土李秀成所殺。即此一宗,可知國藩精於知人術,所以為中興名將者,亦知人之益也。
大清の道光年間、曽国藩は洪秀全・楊秀清の乱を平定しました。国藩は人となりが終始拘謹で、才具は胡林翼・左宗棠に及びませんでしたが、功業は彼らを一倍上回り、ただ人を知り善く任せることだけが彼の長所でした。江忠源が六合の守将として、檄文を奉じて軍糧の督運にあたっていた時、国藩は彼の形局を見て驚き疑い定まりませんでした。忠源が退出した後、国藩は神を凝らして静座し、黙って何かを考えているようでした。左宗棠が見て尋ねると、国藩は言いました:「私が見るに、忠源は威厳のある仪表で『金局金声』――形は金に属し声も金声で、また『剣眉鳳目』を生じている。初めは国家がまた一人の柱石の臣を得たと心の中で喜び驚いた。だが後に見れば、歩くさまが飄摇として定まらない。『木局』なら、飄摇でもまだ凶危には至らない。だが『金局』は本来沈実な身のこなしを配すべきなのに、かえって飄摇が見られ、しかもすでに貴名を得ている。それなら必ず凶危だ。このような清奇な格局がありながら、どうしてまたこのような一箇所の敗筆を帯びているのか、惜しいことだ。だから神を凝らして考えていたのだ。」後に江忠源は江蘇巡撫に昇任し、忠王李秀成に殺されました。ただこの一事だけでも、曽国藩が人を知る術に精しかったことが分かります。彼が中興の名将となった所以も、人を知ることの益です。
男女面痣図説
公篤曰:經云「面無善痣」,一語已概括其大致矣,而緊要部位亦不可不知也。然貴少賤多,凡病宜隱藏則吉,露出則凶。古有額橫七星,雖帝王亦因危而奔馳,此創業者流也,其它不足言矣。黑紅而高者為痣,紅而平者為記,黑而平者為斑,少年生者為雀斑,則疾苦而夭;老年生者為壽斑,則福祿而壽。
公篤が言うには:相経に「面に善痣なし」とあり、顔の痣に良いものはないというこの一句が、大体の情況を言い尽くしています。ただし肝要な部位はやはり知らなければなりません。面痣は貴を主るものが少なく、賤を主るものが多いです。凡そこの種の斑痣は、隠れた所にあれば吉で、明らかな所に露れれば凶です。古人が言う「額に七星を横たう」の相、額に七つの痣が横に並ぶものは、帝王と雖も危難のために奔走しなければならない、これは基業を開創する類の人の相で、その余の人が生えれば言うに足りません。このほか名目を分けて辨える必要があります:黒の中に紅を帯び高く凸するのを「痣」といい、紅で平らなのを「記」といい、黒くて平らなのを「斑」といいます。少年時に生ずるのを「雀斑」といい、一生疾病困苦して早夭することを主ります。老年時に生ずるのを「寿斑」といい、福あり禄ありで長寿を主ります。
男女身痣図説
公篤曰:全身之痣,惟結喉一痣最凶,男女皆不得正命而死,或刀鎗死,或惡疾死,或自隘產難而殞,富貴貧賤皆然。腰腎痣亦不好,男主弱疾夭壽,富貴之婦女主私淫,常人則為娼妓奴僕等類。痣佳者,惟足心生正方貴,次則陰上,又次則臍之上下,又次則膝乳螺骨,其它則鮮驗。
公篤が言うには:全身の痣のうち、「結喉」の上に長く一つあるのが最も凶で、男女ともに善終を得ません:あるいは刀槍に死し、あるいは悪疾に死し、あるいは自縊・難産で命を落とし、富貴貧賤を問わず同じです。腰部・腎部の痣も良くありません:男子は体が弱く病がちで寿命が長くないことを主ります。富貴の家の婦人は私に淫乱することを主り、尋常の家の者は娼妓奴僕の類に淪落します。痣が良く生えるのは、ただ脚心の正中に生ずるのが最も貴く、次が陰部の上に生ずるもの、再び臍の上下、再び膝頭・乳上と踝骨で、その余の部位は応験することが少ないです。
上応下の口訣
額應膝上胸面前,耳應股肱輪肘邊。目後須知乳與腋,兩顴多應少脅間。眉頭項下兩相應,頦底生痣足下全。唇應陰嚢或股際,印堂偏應心窩前。手應螺骨曲膝內,腮應足肚是指間。人中臍部或臍內,具應玉莖真果然。
この一段の口訣は、面上に痣が生えれば、身上に必ず一箇所それに相応する痣があることを講し、顔を見れば身体を推知できるとするものです。額上の痣は、膝蓋以上と胸前に対応します。耳上の痣は、大腿・上臂と肘辺に対応します。眼後の痣は、乳部と腋下に対応することを知るべきです。両顴の痣は、多く両脇の間に対応します。眉头の痣は、頸項の下と相応します。下巴の下に痣が生えれば、脚底にも必ずあります。嘴唇の痣は陰嚢または大腿内側に対応し、印堂の偏側の痣は心窩の前に対応します。手上の痣は踝骨と膝弯の内側に対応し、腮上の痣は小腿肚と脚趾の間に対応し、人中の痣は臍の辺りまたは臍の内に対応します。これらの部位はすべて「玉茎」すなわち男子の外腎と相応し、果たして屡試して爽やかなりません。
男女面毛図説
公篤曰:髮為血之餘,毛為髮之次,故於相法有關繫焉,部位有宜不宜也。如面部生毛,不好者居多數。其義者何?晝蛇添足故也。凡毛要長過八分者方確,非毫毛也。西人云血足者多生粗毛,余考驗之又全非,又每出於血弱者。茲將經驗者附左,俟高明者證之。
公篤が言うには:頭髪は血の余気であり、汗毛はまた頭髪より一段劣るものなので、相法上でも関係があり、長ずる部位に宜しきと不宜しきの分別があります。たとえば面部に毛が生ずるのは、悪いものが多数を占めます。その道理はどこにありますか? それは画蛇添足だからです。凡そ「毛」と言うのは、八分を過ぎて長いのを以て数とし、あの細軟な毫毛の層を指すのではありません。西洋人は血気の充足した人に粗毛が多く生ずると言いますが、私が逐一考験してみると全くそうではなく、かえってしばしば血気虚弱な人に出ます。ここに経験して得たところを左に附し、高明の人の印証を待ちます。
手掌図説
公篤曰:餘於手掌相法經驗甚少,乃枝葉小法,茲姑志之。大抵木形宜長直,金形宜方正,水形宜圓短,土形宜敦厚,火形宜尖露。掌與面部相生則富貴壽考,相剋則貧苦刑賤。瑩潔血足為上,端正紋細次之,粗滯沖斜非善相也。有四季掌者亦貴,蓋春季青潤,夏季紅活,秋季白瑩,冬季明黑,色應四時故也。硃砂手亦貴。如紋則玉柱、金印為最,次則沖天、田紋之類,皆富貴之掌也,其它末敢必其為貴賤也。
公篤が言うには:私は手掌の相法について経験が少なく、それは枝節上の小さな法門にすぎませんが、姑くここに記しておきます。大体に言えば、「木形」の人の手は長く直きが宜しく、「金形」の人は方正が宜しく、「水形」の人は円く短きが宜しく、「土形」の人は敦実厚重が宜しく、「火形」の人は尖削して露れるが宜しいです。手掌と面部の五行が相生すれば富貴長寿、相剋すれば貧苦にして刑傷下賤多しです。掌色が瑩潤潔浄で血気充足するのが上等、端正にして紋路細密なのが次等です。粗糙滞暗で紋路が衝突歪斜なら、好い相ではありません。「四季掌」を生ずる人も貴いです:春は掌色青潤、夏は紅活、秋は白瑩、冬は明黒と、掌色が四時に随って転ずるので貴いのです。「朱砂手」も貴いです。掌紋については、「玉柱紋」「金印紋」を以て最良とし、次に「沖天紋」「田字紋」の類で、みな富貴の掌です。そのほかの紋については、私はそれが貴を主るか賤を主るか断定する敢てしません。
男格推論
公篤曰:男格外陽內陰,其位動,其化無窮,其格亦至不一。故有仙佛聖賢、富貴貧賤、鯤寡孤獨、壽夭凶殘之別,而禍福貴賤並集於一身者,又比比皆是也。如黃帝、關尹、純陽之徒,貴而仙也;文王、夷齊,聖而困也;祿山、絳灌,出身低微而俱王侯,賤而貴也;齊桓、梁武,家世貴重面俱餓死,貴而凶也。太公、甘羅之遲早,顏淵、盜跖之壽夭,若類舉之,更僕難數矣。
公篤が言うには:男相は外陽にして内陰に属し、その位次は動を主り、変化は窮まりなく、格局も極めて一致しません。ですから仙仏聖賢・富貴貧賤・鰥寡孤独・長寿短命凶残の種種の分別があるのです。そして禍と福・貴と賤が同時に一身に集まっている者も、処々にあります。たとえば黄帝・関尹子・呂純陽の流は、貴くしてまた仙となる者です。周文王・伯夷叔斉は、聖にしてまた困厄な者です。安禄山と絳侯周勃・頴陰侯灌嬰は、出身はみな低微でありながら後にみな王侯に至った、賤より貴に転じた者です。斉桓公・梁武帝は、家世は貴重でありながらみな餓死した、貴くしてまた凶なる者です。このほか姜太公の発迹の晩さと甘羅の拜相の早さ、顔淵の短命と盗跖の長寿、こういう類を一一挙げれば、まことに数え尽くせません。
持鑑者於人之吉凶先後有無之間,須確有所主,又彰彰甚明者也。余嘗以多數為主,少數為客,以之斷驗,應者頗多。又當含其時會:盛時天道淳厚,故以清華為貴,圓降為富,削露為貧,偏薄為賤,高稜為壽,縮弱為夭,沖缺為孤,坑陷為苦,此一定之則也,而無不驗焉。令則不然,若猶以前法論之,將有千里之失。至以威露為貴,瘦明為富,厚重為愚,血枯肉流為賤,累試皆然矣。若論壽夭,則壽少兩天多矣。
この鑑人の鏡を手にする者は、一人の吉凶の先後・有無について、心中に必ず確かな主見を持たなければならず、この一層もまた十分に明白です。私は常に出現回数の多いのを以て主とし、回数の少ないのを以て客とし、この法で断験すると、応験することが多いです。さらに時運世会をも併せて算入すべきです。太平の世は天道が淳厚なので、清朗華秀を以て貴とし、円満下垂を以て富とし、削瘦露骨を以て貧とし、偏斜単薄を以て賤とし、骨高にして棱あるを以て寿とし、縮小虚弱を以て夭とし、衝破残缺を以て孤とし、低陷成坑を以て苦とする、これは一定の法則で、応験しないことはありません。今はこの通りではありません。なお従前の法で論じれば、千里の差を生じます。目下はかえって威猛にして外露するが貴く、瘦せて気色明朗なるが富となり、厚重なるはかえって愚鈍となり、血枯れ肉軟にして下墜するが賤となり、屡試皆この通りです。寿夭を論ずれば、長寿は少なく短命は多いです。
男女二十四刑剋
鬚分燕尾(雙分也)刑剋妻於;鬚直無索,老來刑子;眉沖無稜,刑弟兄子女;鬚不過溝,刑子;臥蠶坑陷,刑子女;海底蓬鬆,刑早子女;一面縐紋,刑骨肉;乳頭下反,刑子女;臍凸下反,勞苦又刑子女;人中十字,孤絕;三尖六削,重刑而苦;魚尾破反,刑妻主三配;印紋懸針,破敗刑人丁;鬢多絨毛,幼孤;邊城陷痕,刑父母;年壽曲節,刑子女;滿面肉堆,刑六親;兩額高露,刑妻;山根間斷,刑子女;奸門十字,妻生雖;門牙楞側,刑父;判官刑(肉滯也)刑父;羅漢面(肉浮也)有女;腮牙尖角,刑父母。
ここに列するは男女の相上の二十四種の刑剋を主る徴象です。鬚の末端が二股に分かれ燕尾のようであれば、妻子を刑剋します。鬚が直硬にして絞索のごとき巻曲を帯びなければ、老いて子を刑します。眉毛が逆沖して眉棱骨がなければ、兄弟子女を刑剋します。鬚が人中溝を過ぎて長くなければ、子を刑します。眼下の臥蚕の処が低陷して坑となれば、子女を刑します。下頦の「海底」の部位の毛髪が蓬松なら、早年に子女を刑剋します。満面に細皺紋があれば、骨肉至親を刑します。乳頭が下に向って翻れば、子女を刑します。肚臍が凸出して臍口が下に翻れば、一生労苦してまた子女を刑します。人中の上に十字紋が生ずれば、孤絶して後嗣なしです。額・鼻・頦の三処が尖り、上中下の三停と六府が削陷すれば、刑剋重くして苦を受けます。眼尾の「魚尾」が破損して外に翻れば、妻を刑し、三たび娶ることを主ります。印堂の上に直紋が懸針のごとく生ずれば、家業を破敗してまた人丁を刑損します。鬢辺に細い绒毛が多ければ、幼年に怙を失います。額側の「辺城」が低陷して疤痕を帯びれば、父母を刑します。鼻梁の「年寿」が弯曲して節を帯びれば、子女を刑します。満面に横肉が堆れば、六親を刑剋します。両額角が高くて露骨なら、妻を刑します。山根が中断すれば、子女を刑します。眼尾の「奸門」に十字紋が生ずれば、妻子に多くの災あります。門牙が棱側不正に生えれば、父を刑します。面が判官のごとき(肉色滞暗)なら、父を刑します。面が羅漢のごとき(肉浮虚)なら、女のみを生みます。腮上の牙牀の処に尖角が生ずれば、父母を刑します。
男格三十八貧賤
兩目深陷、蠶囊肉浮、獨額凸突、淚堂紋沖、乳軟而垂、印堂紋沖、孤客獨聳、馬面長削、臍平下反、下陰無毛、腎囊無紋、足跟無踵、橘面如塵、百會髮稀、肌肉冰冷、食指不收、股眩無包、肉浮如泥、年壽斷節、蛇睛鼠目、人中窄平、陽精枯冷、口角反紋、血不華色、蘭臺紋破、髮焦黃枯、三尖六陷、肉緊而流、鼻紋開花、猴腮雀跳、指節臃腫、胸部粗毛、眉毛旋螺、腋肘無毛、行坐無臀、三關無脈、足平無紋、聲如破鑼。
これは男相のうち三十八種の貧賤を主る形徴です:両眼が深陷する。下眼胞の「蚕嚢」が浮腫する。額頭が孤聳して四旁と称しない。眼下の「涙堂」に直紋が衝破する。乳房が軟松にして下垂する。印堂が紋路に衝破される。鼻子が孤零に高聳して顴輔がない。臉が馬のように長く両頬が削瘦する。肚臍が平坦にして臍口が下に翻る。陰部に毛がない。陰嚢の上に皺紋がない。脚跟に厚実の踵がない。面色が橘皮に塵を蒙せたごとし。頭頂の「百会」の処に頭髪が稀疏。肌肉が摸すると冰冷。食指は伸べても収攏できない。大腿小腿に肌肉の包裹がない。肉が虚浮して爛泥のごとし。鼻梁の中段が断折して節あり。眼が蛇睛鼠目のごとし。人中が窄くして平ら。精気が枯冷。嘴角に外に翻る紋あり。血色が面上に華と上らない。鼻翼の「蘭台」が紋に破られる。頭髪が焦黃にして枯槁。三処尖り、六府が陷る。肌肉が緊繃してまた松垂する。鼻上の紋路が花のごとく散ず。腮が猴のように瘦せて行歩が雀のように跳躍する。手指の関節が臃腫する。胸口に粗毛が生ず。眉毛が旋渦を成す。腋下と肘弯に毛がない。行坐ともに臀肉がない。手上の寸関尺三部の脈息が微弱。脚底が平坦にして紋なし。声音が破啞にして破鑼を敲くごとし。
男格十八夭
命門不起,腎氣不足,十二前死;末言氣絕,先天不足,二十前死;桃花之面,二十七前死;蜂腰雉眼,三十六前死;面目浮光,三十八前死;項小頭大,二十四前死;眉短而斷,四十五前死;魚目無神,三十前死;骨少肉多,四十前死;面如繃鼓,三十前死;魂不守舍,三十二前死;少年發肥,四十二前死;氣緊如東,三十六死;背脊坑陷,三十六前死;額髮連眉,四十前死;筋不束骨,四十前死;法令無紋,三十二前死;山根斷陷,四十三前死。公篤曰:古法之合者,今皆列入,間以所驗並附馬。
これは男相のうち十八種の短命を主る形徴で、それぞれおおよその死限を注記します:耳門前の「命門」が起たず、腎気不足なら、十二歳前に死す。話が言い終わらないうちに息が続かないのは、先天不足で、二十歳前に死す。面が桃花のように紅艶にして浮嫩なら、二十七歳前に死す。腰が蜂のように細く眼が雉のようであれば、三十六歳前に死す。面目に一層の浮光が泛ぶなら、三十八歳前に死す。脖頸が細小にして頭が大なら、二十四歳前に死す。眉が短くて中断すれば、四十五歳前に死す。眼が死魚のごとく神なきは、三十歳前に死す。骨少なく肉多きは、四十歳前に死す。臉皮が鼓面のごとく繃緊すれば、三十歳前に死す。神魂がその舍を守らざれば、三十二歳前に死す。少年時に忽然と発胖すれば、四十二歳前に死す。気息が束ねられたように緊促すれば、三十六歳に死す。背脊が塌陷して坑を成せば、三十六歳前に死す。額髪が下垂して眉と連なれば、四十歳前に死す。筋が松んで骨を束ね得なければ、四十歳前に死す。法令の処に紋がなければ、三十二歳前に死す。山根が断陷すれば、四十三歳前に死す。公篤が言うには:古法のうち道理に合うものは、今日すべて収録し、その間に私自身が験証したものを挟んで、併せてその中に附してあります。
女格推論
公篤曰:女格位居坤卦,外陰而內陽,生化出焉。自今天道轉薄,世俗反常,中外交通,法制並異,其理雖妙化,而其義隱微矣。昔之所謂女格,其性純靜,其輔夫子,其業家庭而已,故取靜默媚態、清秀端正,令人敬重為貴,主助夫益子,壽祿兼全;以剛燥痴笑、支頤斜視、拈帶撓鬢,令人喜愛為淫,主刑夫克子,再醮私奔;以粗怪臭惡、跳躍枯露,令人厭惡為賤,此古人之法也。今也不然,其志不凡,其務才學,其國政是也。於是有好名者,有黨派者,有務實業者,有冒危難者,有流落他鄉者,有獨立不嫁者,有數千里而婚配者,其事至為複雜,而其形遂與男格為出入,故其亦多與之同,而辭氣問,亦可知其大凡也。
公篤が言うには:女相は卦位の上で坤卦に属し、外表は陰に属して内裏は陽に属し、万物の生養化育はここより出ます。近世以来、天道が薄に転じ世俗が常に反し、中外の交通往来があり、法制も各々同じからず、その中の道理は変化が精妙とはいえ、意義はいよいよ隠微で言い難くなりました。従前のいわゆる女相は、性情が純静で、本分は丈夫を輔佐し子女を教養し、事業は一家庭に過ぎませんでした。ですから相を見るに、静默含蓄・清秀端正にして人をして肃然として敬わしめるを貴とし、旺夫益子・寿と禄の両全を主りました。剛躁痴笑・腮を托し斜に視て・衣帯を捻り鬢角を掻く、ただ人に愛慕の心を生ぜしめるものを淫と判し、刑夫剋子・改嫁私奔を主りました。粗陋怪異・体気が臭悪・挙止が跳脱・形骸が枯露して人をして悪ましめるものを賤と判しました。これは古人の法則です。今は同じではありません:女子は志向が凡ならず、才学を講求し、甚だしきは国政に参与します。そこで好い名声を有するもの、党派に入るもの、実業を営むもの、危難を冒すもの、他郷に流落するもの、独身で嫁がないもの、数千里を隔てて結婚するものがあって、情形は極めて複雑です。それゆえ彼女らの形貌も男相と互いに出入りがあって、多くは男相と相同じくなりました。さらに彼女らの言辞語気から問察すれば、おおよそを知ることができます。
今の七賢四徳、女に十貴あり
行動軒昂,志向不磨;肌膚香潤,富貴根基;言語清響,明達也;容貌嚴正,節操也;衣履整潔,持家有法;唇紅齒白,衣祿也;貧苦不怨,廉恥也。勤敏好學,危難取義,謙和悔過,富樸貧潔。女有十貴:威嚴持重、眉長清秀、音清語和、目清神聚、項長相配、肩厚而平、唇仰厚紅、汗香骨勻、血足髮長、齒齊如玉。
これは今日の女子の「七賢」です:挙動が軒昂なのは、志向堅定にして磨かれないことを主る。肌膚に香気ありて潤沢なのは、富貴の根基である。説話が清朗响亮なのは、通達明理である。容貌が端厳方正なのは、節操あることである。衣鞋が斉整潔浄なのは、持家に法度あることである。唇紅にして歯白きは、一生衣食に禄あることである。貧苦に処りて天を怨まず人を尤めざるは、廉恥を知ることである。「四徳」は:勤敏にして学びを好み、危難に臨んで義を取り、人に待して謙和にしてまた悔過を肯んじ、富の時は朴素にして貧の時は身を潔くすることです。「女に十貴」は十種の貴を主る形徴です:気度が威厳にして持重。眉長くして清秀。声音清亮にして語気和婉。眼目清澈にして神気凝聚。頸項が修長にして身形と相配する。両肩厚実にして平ら。嘴唇が上仰して厚く紅潤。汗に香気ありて骨骼勻称。血気充足にして頭髪長し。歯が斉整にして玉のごとく潔白。
女に十夭あり、女に十賤あり
器量狹小,多病死;絕頂聰明,弱病死;目圓浮白,憂凶死;神露赤縷,凶死;面皮繃緊,夭亡;青淡無血,氣死;肉流骨少,貧賤死;唇縮青暗,沉病死;肩尖上聳,悲傷死;言短眉縐,內因病死。女有十賤:神麗流光、多言多笑、肩削下墜、肉多而流、肉滑而冷、眉墜無尾、髮粗濃重、陰腋無毛、目醉神昏、口反聲破。
これは女相のうち十種の早夭を主る形徴で、それぞれ死因を注記します:器量が狭窄なのは、多く久病によりて死す。聡明極処に至るは、体弱多病によりて死す。眼睛が円く眼白が上浮するは、憂懼凶禍によりて死す。眼神が外露して白睛の上に赤絲あるは、凶死す。臉皮が繃緊するは、夭亡す。面色が青淡にして血色なきは、気鬱によりて死す。肌肉が松垂して骨骼単薄なのは、貧賤して死す。嘴唇が収縮して色青く暗きは、久病沈重にして死す。両肩が尖りて上聳するは、悲傷によりて死す。説話が短促して眉头を常に皺するは、内科の疾病によりて死す。「女に十賤」は十種の下賤を主る形徴です:神色艶麗にして目光流転。話多く笑多し。両肩削薄にして下墜す。肉多くして松垂。肌肉滑らかにして涼を発す。眉毛下垂して眉尾なし。頭髪粗くして濃重。陰部と腋下に毛なし。両眼が醉したごとく神気昏濁。嘴唇外に翻り声音破啞。
女に三十六刑あり
黃髮粗拳、睛深白包、獨額生面、額有旋螺、漳頭鼠目、額紋續斷、懸針破印、少年落髮、骨硬皮緊、面長口反、面浮青筋、三角之目、雀斑如塵、山根低陷、年壽間斷、項短而小、骨組筋浮、結喉露凸、口如吹火、肉冷如冰、女帶男聲、聲音急燥、性烈如火、睡中開口、鼻小無樑、蠶囊枯陷、臍凸近下、唇白不收、眉目下反、眼浮四白、鼻竅粗毛、顴雄額陷、肩簿而削、蛇睛狼顧、行坐低頭、麵粉浮光。
これは女相のうち三十六種の刑剋を主る形徴です:頭髪が黄にして粗く且つ巻曲する。眼珠深陷して四周を白睛が包裹する。額頭が孤聳して面の大半を占める。額上に頭髪が旋渦を成す。頭が獐のごとく眼が鼠のごとし。額紋が断断続続。印堂が懸針紋に衝破される。少年にして落髪。骨硬くして皮繃緊。臉長くして嘴唇外に翻る。面上に青筋が浮起。眼が三角形を呈す。満面の雀斑が塵を蒙せたごとし。山根低陷。鼻梁中段断折。脖頸がまた短くまた細し。骨骼粗糙にして筋脈浮露。喉結凸出。嘴を吹火のごとく撮む。肌肉は氷のごとく冷たし。女子でありながら男人の嗓音を帯ぶ。説話の声音が急躁。性情が火のごとく猛烈。睡時に口を張る。鼻子小さくして鼻梁なし。下眼胞が枯瘪凹陷。肚臍凸出して位置偏下。嘴唇色白くして合攏せず。眉毛眼角ともに下に垂る。眼白が浮露して四面に白を見る。鼻孔に粗毛を生ず。顴骨雄壮にして額頭低陷。両肩単薄削瘦。眼は蛇睛のごとく回顧は狼のごとし。行走坐立に常に頭を低る。面上に粉を敷くがごとき一層の浮光が泛ぶ。
女に二十四苦あり
眉淡如無、聲如破鑼、雙目深陷、口尖如吹、鼻斷露孔、臍反而凸、牝竅如螺、陰挺而角、狐臭汗濁、蠅面龜胸、股肱無包、髮濃而短、乳頭不起、唇白舌青、髮黃而焦、神濁黑白、無腹無臀、雙紋破印、井灶仰露、陰陽如墨、雀步鼠餐、肉浮血滯、無項無腮、準額雙破。
これは女相のうち二十四種の一生労苦を主る形徴です:眉毛淡くしてほとんど見えず。声音破啞して破鑼を敲くがごとし。両眼深陷。嘴を吹気のごとく撮尖。鼻梁断折して鼻孔外露。肚臍口外に翻りて凸起。陰戸の形が螺のごとし。陰部挺出して角を生ず。狐臭ありて汗液渾濁。面小さく蠅のごとく胸凸は龜のごとし。大腿小腿に肌肉の包裹なし。頭髪濃密なれど短し。乳頭隆起せず。嘴唇白を発し舌頭青を発す。頭髪黄にして干焦。眼神渾濁にして黒白分明ならず。腹形なし亦臀肉なし。印堂が両条の紋に衝破される。鼻孔の「井竈」が上に向い外露。三陰三陽部位は墨のごとく黒し。走路は雀のごとく碎歩し進食は鼠のごとく急促。肌肉虚浮にして血行滞澀。頸項なし亦腮なし。鼻準と額頭の両処とも破損あり。
女に貴中の賤者十則あり
一、五官端正,而皮膚粗燥者。二、格局清秀,而神流斜視者。三、南嶽豐隆,而一步三反顧者。四、眉目長秀,而撓鬢支頤者。五、五嶽敦厚,而見奇玩則驚者。六、行坐端正,而常咬指甲者。七、聲音洪亮,而神醉多笑者。八、面部清奇,而肌膚冷滑者。九、齒白如玉,而聲破多言者。十、印突高力,而光艶性偏者。公篤曰:此為富貴有根基,而有玷行者,盛世得十分之一,衰世得十分之七。例如玉之有瑕,瑕多則玉將失其美矣。
この十条は、本来貴格でありながら賤徴を夾帯する女相を言います。一は五官端正なれど皮膚は粗糙干燥。二は格局清秀なれど眼神は流転斜視。三は額頭の「南嶽」豊満隆起なれど一歩行けば三たび頭を回顧する。四は眉眼修長清秀なれど常に鬢角を掻き腮幇を托することを好む。五は五嶽敦厚なれど珍奇玩物を見れば驚喜して態を失う。六は行走坐立皆端正なれど常に指甲を咬む。七は声音洪亮なれど神情は醉したごとく笑を好む。八は面貌清奇なれど肌膚はまた冷たくまた滑らか。九は歯が玉のごとく潔白なれど声音は破啞にして多言。十は印堂高凸有力なれど気色は艶に過ぎて性情偏執。公篤が言うには:この類の人は富貴に根基はあるが、ただ徳行の上に瑕疵を帯びています。太平の世ではこのような人が十分の一を占め、衰乱の世では十分の七に至ります。ちょうど玉の上に瑕があるようなもので、瑕疵が多くなれば、この玉もその美を失います。
女に賤中の貴者十二則あり
一、山林破痕,而中嶽圓厚者。二、髮濃長重,而眉長稜突者。三、中嶽平小,而目正神清者。四、額突顴雄,而印堂方隆者。五、唇掀齒露,而髮長柔細者。六、光清神麗,而汗香性定者。七、目濁聲破,而地閣朝拱者。八、中嶽尖薄,而福堂高突者。九、木局兼金,而短言冷情者。十、肉多而浮,而目神充足者。十一、氣短眉淡,而不篇不亂者。十二、耳小髮低,而眉秀準圓者。公篤曰:此為貧賤無根基,而得享福者,易地而發者居多數,盛衰同上。例如月被雲遮,雲散則月反增其輝矣。
この十二条は、本来賤格でありながら貴徴を暗藏する女相を言います。一は額側の「山林」破損して疤を帯ぶれど鼻子の「中嶽」は円厚。二は頭髪濃長厚重なれど眉毛は修長にして眉棱骨凸起。三は鼻子平小なれど眼神端正清明。四は額頭凸出し顴骨雄張するも印堂は方正隆起。五は嘴唇掀起して牙歯外露するも頭髪は長く柔細。六は気色清亮神情艶麗なれど汗に香気ありて性情安定。七は眼神渾濁声音破啞なれど下巴の「地閣」は上に向って拱抱。八は鼻子尖薄なれど両眉上の「福堂」は高凸。九は身形が木に属して金気を兼帯し、説話簡短にして性情冷淡。十は肉多く虚浮なれど眼神充足。十一は気息短促眉毛淡しといえども行止軽浮せず慌ただしくせず。十二は耳小さく髪際低きといえども眉は清秀にして鼻準は円なり。公篤が言うには:この類の人は本来貧賤にして根基なし、されど福を享くることができ、多くは地方を換えてはじめて発ち上がることができます。盛世衰世の比例は上の条と同じです。ちょうど月が雲に遮られて、雲が一たび散れば月光がかえって明るく見えるようなものです。
相法品級説
一品仙佛格,此為千載有形者。二品聖賢格,此為千載有名者。三品帝王格,此為史冊可記者。四品名土格,此為遺蹟流芳者。五品壽考康寧格,此為五福兼全者。六品清閒無缺格,此為閒福王受者。七品公侯將相格,此為立功當世者。入品富貴雙全格,此為暫時榮華者。九品有富無貴格。十品有貴無當格。公篤曰:農工商賈、孤貧夭賤其相氾濫不純,觀者審定可也,故不列品。據此論法,盛衰皆合其大體,如細則又有分別:盛時則分其一定之階級,衰時則分特貴之品,及上品、中品、下品、常品、不例品之類耳。
相格は全部で十品に分かれます。一品は仙仏格で、これは千載の下に形迹を残し得る人。二品は聖賢格で、これは千載の下に名声を残し得る人。三品は帝王格で、これは史册に記され得る人。四品は名士格で、これは遺迹流伝して余芳散ぜざる人。五品は寿考康寧格で、これは五福斉全の人。六品は清閑無缺格で、これは清閑の福を安享する人。七品は公侯将相格で、これは当世に功を立つる人。八品は富貴双全格で、これは栄華がただ一時に在る人。九品は有富無貴格。十品は有貴無富格。公篤が言うには:農工商賈および孤苦貧夭下賤の人は、その相が駁雑にして純ならず、相を見る人が自ら斟酌して判定すればよいので、品級に列入しません。この法に照らして論ずれば、盛世衰世を問わず大体は合致します。細かい所を論ぜんとすれば、また分別があります:太平の世は固定の階級に照らして分け、衰乱の世ではまず特貴の一等を分け出し、再び上品・中品・下品・常品と不入品の類に分けます。
富貴乗法
公篤曰:相法根據在富貴貧賤壽夭,相法變機在吉凶禍福時。其法分內外虛實四大綱。凡內相者,精神之靈根、聲音之逸韻,有名無質者是也,非俗所謂紋痕骨痣為內相,則不足為定論。外相者,格局之儀表、氣色之明潤,有名有質者是也。虛者,清中有濁、厚中有流、奇中有俗、怪中有破是也。實者,濁中有清、薄中有聚、似俗而奇兀、似寒而超逸是也。四綱即能區別,然後分四項,即形質、精神、聲音、氣色。而形與神合,氣與音類,獨形質之分別較多。其五官主富,五嶽主貴,然後分富貴之上中下席各等級。如五嶽主貴之例,五嶽全朝拱者,此為特貴之局,為仙佛聖賢之類也,分別如下。
公篤が言うには:相法の立論の根拠は、富・貴・貧・賤・寿・夭の六項にあり、相法の応変の機枢は、吉・凶・禍・福・時の五項にあります。その法門はまず「内・外・虚・実」の四大綱に分かれます。いわゆる「内相」とは、精神の霊根・声音の逸韻を指し、これは名目あって形質なきものです。世俗が紋痕・骨突・黒痣を以て内相とするは、定論とするに足りません。いわゆる「外相」とは、格局の仪表・気色の明潤を指し、これは名目ありまた形質あるものです。いわゆる「虚」とは、清の裏に濁を帯び、厚の裏に松を帯び、奇の裏に俗を帯び、怪の裏に破を帯ぶことです。いわゆる「実」とは、濁の裏に清を含み、薄の処に聚まる能くし、俗気を看るも別に奇兀あり、寒素を看るも自ら超逸あることです。四大綱が分かれたら、再び四項に分かれます、すなわち形質・精神・声音・気色です。形と神は相合するもの、気と音は同類のもので、ただ形質の分別が最も多いです。五官は富を主り、五嶽は貴を主ります。分かれた後、再び富貴の上・中・下の各等次を定めます。五嶽が貴を主るという一条を以て言えば、五嶽がすべて中央に向かって拱抱するは、これは特貴の格局で、仙仏聖賢の一流に属します。各品を分かれて列挙すれば下のごとし。
一、仙品多成於木形瘦長之局,清秀而奇,及神倍於形,而有時亦兼火局者,炎露有頂於百會故也。老子形如稿木,是其證也;麻衣云「為道者貌清必榮」,又其證也。或曰:五形各有富貴,何得專指木局為仙品,其原理與用法何在?余答之:本為陽氣,於卦為震,後天在卯位上,先天在丑寅位上。其天開於子,地闢於丑,人生於寅,震卦正受,故帝出乎震,此至尊之名。化出形質為百會聚頂起三山、邊城骨插入小腦、目長神彩有寒光、龜息鶴膝而方瞳之類是也。大凡清古合併者為仙品。
第一品の仙品は、多く「木形」の瘦長の格局に成り、清秀の中に別に奇気あり、しかも神気が形体に一倍勝ることを要します。時にまた「火局」を兼帯することもあります、火性が上炎して外露し、頭頂の「百会」の処に頂くからです。老子の形貌が枯瘦して干木のごときは即ち一証です。麻衣が「道を為す者は貌清ければ必ず栄える」と言うのもまた一証です。人に問われます:五種の形局は各々その富貴あり、何を以て単に木局を指して仙品とするか? 道理と用法はどこにあるか? 私は答えます:木は本より陽気で、卦に在りては「震」で、後天卦位は卯に在り、先天卦位は丑寅の間に在ります。天は子に開き、地は丑に闢き、人は寅に生まれ、震卦は正にその位に当たる。ゆえに《易経》に「帝は震より出ず」という、これは至って尊貴なる名分です。形質に落とせば、頭頂の百会が聚起し、額上に三山骨を生じ、額側の「辺城」骨が後脳に挿入し、眼形長くして神采の中に一層の寒光を帯び、呼吸は龜息のごとく細く、膝骨突出して鶴膝のごとく瞳孔方正の類です。凡そ清と古の二種の気象が一身に合するは、即ち仙品です。
二、佛品多出水體圓厚肥潤之局,形停勻而神和靜,亦有兼金體者,故麻衣云「為僧者頭圓必貴」之說,此其證也。夫水為坎卦,先天則為坤體,坤土為眾卦之母,此大慈大悲之義也;其形厚圓韻長,此天一生水之義也;坎位居後天之兌金上,兌為少女,此西方極樂之義也;兌為酉金,此金剛不滅之義也。化出形質為印堂豐起寬二寸、準頭圓起象三珠、神和有慧光、耳如蚌珠長而朝、頦圓如嶽、口如桃之類是也。大凡祥藹合併者為佛品。
第二品の仏品は、多く「水体」の円厚肥潤の格局より出で、形体停匀にして神気和静、また「金体」を兼帯するものもあります。ゆえに麻衣に「僧となる者は頭円なれば必ず貴し」という説があり、これは即ち一証です。水は卦に在りては「坎」、坎の先天卦位は本は坤体で、坤土は衆卦の母、これは大慈大悲の意を含みます。水形が厚円にして韻味悠長なるは、これは「天一生水」の意です。坎位は後天卦の中で兌金の上に居り、兌は少女、これは「西方極楽」の意です。兌はまた酉金に属し、これは「金剛不滅」の意です。形質に落とせば、印堂豊満隆起して幅約二寸、鼻準円起して三つの珠子が連なるがごとく、神気平和にして慧光を帯び、耳は蚌中の珠のごとく長くして前に朝抱し、下巴円厚にして山嶽のごとく、嘴形飽満して桃のごときの類です。凡そ祥和・藹然の二種の気象が一身に合するは、即ち仏品です。
三、聖賢之品,出於異彩奇露之局,其形分木水金三格,德參天地,名垂古今,但於形質不存耳。化出形質為眉有八彩、目有重撞、耳有三漏、臂有四肘、五嶽朝天、龍顏虎眉,或為額尖頦圓,或為額圓拱而頦尖露,一為水火既濟之正體,一為水火末濟之反映,此類是也。大凡奇露合併者,為聖賢品。四、帝王品多出於金水之局,貴而有權故也。其貴為帝王,富有四海,當然豐頤厚正、堅實秀清,故化形質為龍鳳之姿、天日之表、斗胸龍準、編齒駢脅、朝天伏犀、真光並瞳、兩耳垂肩、雙眉入鬢、地閣朝天、五嶽相輔之類是也。大凡奇厚合併者,為帝王品。
第三品の聖賢品は、異彩奇露の格局より出で、形体は木・水・金の三格に分かれ、徳行は天地と相参ずることができ、名声は古今に流伝しますが、ただ形質の上に必ずしも痕迹を残し得ません。形質に落とせば、眉に八色あり、眼に重瞳あり、耳に三孔あり、臂は四肘を生ずるがごとく、五嶽皆上に向って拱し、竜顔虎眉を生ず。あるいは額尖りて頦円く、あるいは額円拱して頦尖露――前者は「水火既済」の正体、後者は「水火未済」の反象で、みなこの類に属します。凡そ奇と露の二種の気象が一身に合するは、即ち聖賢品です。第四品の帝王品は、多く金・水の格局より出でます、既に貴くまた権あるを要するからです。既に貴くして帝王となれば、四海を富み有す、当然両頤豊満・方正厚重・堅実にして秀清たるべし。ゆえに形質に落とせば、竜鳳の恣態・天日の仪表あり、胸は斗のごとく挺ち鼻準は竜のごとく、歯列斉整肋骨連成して一片となり、伏犀骨は上に天庭に朝し、眼中真光は瞳と併び、両耳長垂して肩に近く、双眉斜めに鬢に挿入し、下巴は天に朝し、五嶽は互いに輔拱するの類です。凡そ奇と厚の二種の気象が一身に合するは、即ち帝王品です。
五、名士品多出於本局,而兼金火之形,其清秀有慧智,超脫者靈根,木得金則削成器用,木得火則生化通靈,故也。化出形質為眉長潤秀、目長神清、鼻長聳挺、印開豐突、眉稜突兀、三陽寸高之類是也。大凡清奇合併之格,為名土品。六、壽考康寧之品,多出於五形兼體,停勻而厚,神氣與形質渾藏。化出形質為百會突頂、伏犀高拱、眉高寸餘、耳長三寸、額橫三紋、項繞三滌、目神慈和、言遲行重、人中寬長、齒牙堅固、法令下朝地庫之類是也。大凡厚古合併,為壽考康寧品。
第五品の名士品は、多く木局の本形より出でて金・火の形を兼帯します:清秀の中に智慧あり、超脱の処に霊根を見る。木は金に遇ってはじめて削斫して器を成し、木は火に遇ってはじめて生発して霊に通ずるからです。形質に落とせば、眉長く潤秀、眼形長く神清し、鼻子長く聳挺、印堂開闊豊凸、眉棱骨突起、両眼上方の「三陽」部位が一寸高出するの類です。凡そ清と奇の二種の気象が一身に合するは、即ち名士品です。第六品の寿考康寧品は、多く五種の形体の兼合より出で、身架停匀にして厚実、神気と形質は浑然として内に蔵す。形質に落とせば、頭頂百会突起、伏犀骨高々と拱起、眉毛一寸余り高出、耳の長さ約三寸、額上に三の道の紋を横たえ、頸上に三道の紋を繞らし、眼神慈祥平和、説話緩慢にして走路穏重、人中寛くして長く、歯堅固、法令紋下垂して下巴両側の「地庫」に朝向するの類です。凡そ厚と古の二種の気象が一身に合するは、即ち寿考康寧品です。
七、清閒無缺之品,多出於木土金之格,肥不露肉,瘦不露骨。化出形質為五官端正、三亭相等、六躍得輔、十二宮相合、目秀神凝、眉細清疏之類是也。大凡厚正庸和合並者,為清閒品。八、公侯將相之品,出於金水火三形,此為立功於世界、有權於當時,可為人民造福,即流芳千古也;方可為人民造孽,即遺臭萬年也。化出形質為額力骨突、印骨長橫、虎頭燕頷、劍眉蠶眉、鳳目龍目、火焰紋起、雙額插鬢之類是也。大凡以清奇威露合併者,為公侯將相品。
第七品の清閑無缺品は、多く木・土・金の三種格局より出で、胖えても肉多きと見えず、瘦せても露骨と見えません。形質に落とせば、五官端正、上中下の三停は長短相等しく、六府皆輔助を得、十二宫彼此相配い、眼目清秀にして神気凝定、眉毛細く清疎の類です。凡そ厚重・方正・平和の三種の気象が一身に合するは、即ち清閑品です。第八品の公侯将相品は、金・水・火の三形より出でます。この類の人は世上に功を立て当時に権を掌ることを要します:百姓のために福を造りて千古に芳を流すこともでき、百姓のために孽を造りて万年に臭を遺すこともできます。形質に落とせば、額骨有力に凸起し、印堂骨横長、頭は虎のごとく頷は燕のごとく、眉は劔のごとくあるいは臥蚕のごとく、眼は鳳のごとくあるいは竜のごとく、額上に火焔紋を生じ、両額角が斜めに鬢に挿入するの類です。凡そ清・奇・威・露の幾種の気象が一身に合するは、即ち公侯将相品です。
九、富貴雙全之品,五行各得正氣,或為主客分明而不相爭。化出形質為頭圓一尺、雙手過膝、眉稜骨高超、鼻貫伏犀、鐵面銀牙、銀面金鬚、耳白過面、聲若金鐘之類是也。大凡以清厚渾勻合併,為富貴雙全品。十、有富無貴之局,出於土木金三形,或為純而不兼,或為互相兼合。其化出形質為三停豐勻、六府厚突、倉庫高超、土星圓齊,或為福堂骨高而發於他鄉,或為天倉寬厚而承受祖業,或為井灶大如準頭而發意外之財,或為仙庫地庫相峙而發於子孫之力。大凡以豐厚停勻合併,為有富無貴之品,或為形勝於神之局。
第九品の富貴双全品は、五行が各々純正の気を得たり、あるいは主と客が分かれて明るく互いに争わぬものです。形質に落とせば、頭囲円くて一尺に足り、双手垂れて膝を過ぎ、眉棱骨高く起り、鼻梁一直に伏犀骨を貫通し、面色は鉄のごとく黒く牙は銀のごとく白く、あるいは面は銀のごとく白く鬚は金のごとく黄なり、耳色は面に比べてなお白く、声音は金鐘を撞くがごとく洪亮の類です。凡そ清・厚・渾・匀の幾種の気象が一身に合するは、即ち富貴双全品です。第十品の有富無貴の格局は、土・木・金の三形より出で、あるいは単純一形にして兼ねず、あるいは両形が互いに兼帯します。形質に落とせば、三停豊満にして勻称、六府厚実にして凸起、天倉地庫高聳、鼻子円くして斉整。あるいは両眉上の「福堂」骨が高く、外郷に行きてはじめて発達を主る。あるいは天倉寛厚にして、祖上の産業を承受を主る。あるいは鼻孔大きくして鼻準と相称し、意外の財を発することを主る。あるいは「仙庫」と「地庫」と両相対峙し、子孫の力に頼りて発を主る。凡そ豊・厚・停・匀の幾種の気象が一身に合するは、即ち有富無貴品、即ち形体が神気に勝る格局です。
十一、有貴無富之局,多出於金木火之形,均為兼而不純。化出形質為骨露肉緊、額大鼻尖、眉清尾散、神充腮陷、目秀上視、上豐下削。大凡以神過於形,清露奇削合併,是為有貴無富之品。公篤曰:富貴之分,不過特等及上中下常耳。其富則以五官論之,其貴則以五嶽論之。如五官均有奇異處及合格,此為奇特之富,不可測量矣;如有三官奇特、二官合格,則為上富;如有一官奇特、三四官合格,則為中富;如有三匹富合格,則為下富;如有一二官合格,則為常富。
第十一品の有貴無富の格局は、多く金・木・火の形より出で、しかも皆兼帯にして純ならず。形質に落とせば、骨露れて肉繃緊、額頭大きくして鼻子尖り、眉毛清秀なれど眉尾散開、神気充足なれど両腮凹陷、眼目清秀にして上視を習いとし、上半身豊満にして下半身削瘦。凡そ神気が形体に勝り、清・露・奇・削の幾種の気象が一身に合するは、即ち有貴無富品です。公篤が言うには:富貴の分等も、特等と上・中・下・常の幾級に過ぎません。富を論ずるには五官を看、貴を論ずるには五嶽を看る。もし五官皆奇異の処ありて且つ合格なら、これは奇特の富で、富のこと估量すべからず。もし三官奇特・両官合格なら、即ち上富。もし一官奇特・三四官合格なら、即ち中富。もし三処合格なら、即ち下富。もしただ一両官合格なら、即ち常富です。
如五嶽完全奇特,非仙佛品,即聖賢格;如五嶽有三四嶽奇特、一二嶽合格,則貴不富可言矣;如有三嶽奇特、一二嶽合格,為上貴;一嶽奇特、三四嶽合格,為中貴;如三四嶽合格,為下貴;如一二嶽合格,為常貴。其大體如是,而有餘與不足,舍輕就重,則酌量考查,取其適宜而已矣。
もし五嶽が完全に奇特なら、それは仙仏品でなければ聖賢格。もし五嶽の中に三四嶽奇特・一両嶽合格なら、その貴きこと富の比擬すべきところにあらず。もし三嶽奇特・一両嶽合格なら、上貴。一嶽奇特・三四嶽合格なら、中貴。もしただ三四嶽合格なら、下貴。もしただ一両嶽合格なら、常貴。大体はこのごとし。余りあると不足の処に至っては、軽きを捨て重きに就き、斟酌考察して、一つの合宜の判断を取るのみです。
《公篤相法》上篇巻二
麻衣石室賦批注
相有前定,世無預知,非奇異以秘傳,豈凡臨之解推。相有前定,即前因今果,當以稟受之形質為定論,言福澤不言才智,故氣清則形清,氣濁則形濁。預知有法,惟相術耳,非推想能盡其妙也。舜目重瞳,送獲堯禪之位;重耳脾脅,果輿霸晉之基。異於尋常者貴,有奇特之格,作奇特之事業,信不誣矣,此為千古奇特引證。
《石室賦》の開巻に言う:人の相は前世に定められたもので、世人は預め知る由なし。この奇異の学の秘密の伝えならざれば、凡夫俗子はどうして推解できようか。公篤の批注:いわゆる相に前定ありとは、前世の因が今世の果を結び、禀受してきた形質を以て定論とすべきである。ここに講するは福分の厚薄であって、才智の高低を講するにあらず。ゆえに気清き人は形も清く、気濁れる人は形も濁る。人の命運を預め知るには办法があり、その办法はただ相術のみ。空に推想するに凭っては、その中の奥妙を窮め尽くせない。賦文また言う:虞舜は一目に両瞳を生じ、終に尭の禅譲の位を承けた。晋文公重耳は肋骨が連成して一片となり、果して晋を覇する基業を奠めた。公篤の批注:形貌が尋常に異なる人は貴を主り、奇特の格局あって、はじめて奇特の事業を為す能う。この言は誠に虚からず、これは千古以来の奇特の相の引証です。
石室丹書,莫忘吾道;神仙秘訣,度與希夷。骨格為一世之榮枯,氣色為行年之休咎。相法為道之一部份,以骨格氣色合論,方是正宗。骨格持久,氣色主暫;其形質出後天,氣色通先天。二者合用,是為相法之關鍵,以定其吉凶禍福也。
賦文に言う:この石室の中の丹書、我がこの一門の道術を忘るるなかれ。神仙の秘訣、今希夷先生陳抟に伝授す。骨骼格局は一生の栄枯を決定し、気色は流年の吉凶を決定す。公篤の批注:相法は道術の一部分で、必ず骨格と気色を合わせて論じてはじめて正宗とす。骨格は管する時間が長久で、気色はただ一時を主る。形質は後天より来たり、気色は先天に通ず。両者を合わせて用いるは、正に相法の関鍵の所在で、これによりてはじめて一人の吉凶禍福を断定し得る。
三停平等,一生衣祿無窮;五嶽朝歸,今世錢財必旺。頦為地閣,見晚歲之規模;鼻為土星,管中年之造化。額方而闊,富貴根基;薄削而陷,貧窮餘孽。此為大概論法,還要查其細部,區別其形質,不可拘泥零星小部而一定論之。有內有外,有真有偽,故考查其人雖仔細,然後繩之以法,是否合格。
賦文に言う:上・中・下の三停は長短相等しく、一生衣食俸禄は用いて尽きず。五嶽皆中央に向って帰拱すれば、この一世の銭財は必ず興旺す。下巴を「地閣」といい、それより晩年の規模を見るべし。鼻子を「土星」といい、管するは中年の造化。額頭方にして寛闊は、富貴の根基。額頭薄削にして低陷は、貧窮の余孽。公篤の批注:これはただ大概の論法で、なお細部を査看して、その形質を区別し、零星一二の小部位に拘泥して定論を下すべからず。相に内相外相あり、真有り偽あり。ゆえに一人を考察するに務めて仔細なるべく、然る後に法則を以て衡量し、彼が果して合格か不合格かを看る。
目清眉秀,定為聰俊之兒;神濁氣短,此是貧夭之漢。清而痴定者亦愚,秀而短促者亦夭,須斟酌其真假。濁者主賤,土形不忌,反為富;氣短者夭,龜息深藏,反主壽。還要論體格合宜否,此為正論也。天庭高聳,少年富貴可期;地閣方圓,晚歲榮華定取。視瞻平正,為人剛介心平;冷笑無情,作事機深內重。還要查各部骨肉勻配否。地閣厚而孤苦,則花口角反紋雜亂。其目為肝絡,肝為剛臟,關係神經,故能查其善惡志向,與剛柔忠奸之行為也。
賦文に言う:眼清く眉秀なるは、必ず聡明俊秀の孩子。神気渾濁・気息短促なるは、これはまた貧しくまた夭なる漢子。公篤の批注:清にして痴呆定滞を帯ぶるは、其の実愚鈍。秀にして眉毛短促なるは、其の実短命。必ずその真偽を斟酌すべし。神濁は固より賤を主るが、「土形」の人は渾濁を忌まず、かえって富を主る。気短は固より夭を主るが、呼吸細微にして龜息のごとく深く蔵して露さざるは、かえって寿を主る。なお全体格の配うや否やを看るべし、これは正しい論法です。賦文また言う:天庭高聳ならば、少年富貴は期待すべし。地閣方円ならば、晩年栄華は必ず手に到る。目光平正端凝なるは、人と為って剛直にして心地平和。面に冷笑を帯びて無情のは、事を為すに心機深沉にして内裏持重。公篤の批注:なお各部位の骨と肉とが勻称相配するや否やを査すべし。下巴厚実なれど一生孤苦なる人あり、それは嘴角一帯の紋路翻乱駁雑による。眼睛は肝の経絡に属し、肝は剛臓にしてまた神経と相関す。ゆえに眼より一人の善悪志向および剛柔忠奸の行為を査し出す能う。
準頭豐大,心和平而無毒;面肉橫生,性強梗而兇狠。二者容易所見,處世者皆宜注意。準大者對人誡厚,肉橫者剛燥量窄而不容故也。智慧生於皮毛,苦樂關乎手足。二者均不可為法,不驗居多。今存此語,為智慧者證之,及待天道之變,為五代之時也。
賦文に言う:鼻準豊満肥大のは、心地平和にして毒念なし。臉上に肉を一塊一塊横生するは、性情強硬倔梗にして凶狠。公篤の批注:この二種の相は看易く、世上に処して人に待する者は皆留意すべし。鼻準大なる人は人に待して誠厚、横肉多き人は剛躁にして器量狭窄・人を容れず。ゆえにこのごとき分別あり。賦文また言う:一人の智慧は皮毛の上より看れ、一生の苦楽は手足に係る。公篤の批注:この二句は皆法則と為すべからず、多く応験せず。今なおこの言を保留するは、智慧ある人に遺して印証せしめ、また天道の再変を待つ——畢竟この言は五代時に言いしものだからです。
髮際低而皮膚粗,終見愚頑;指節細而腳背肥,必定雅俊。髮低驗刑父母,皮粗驗勞碌,此言愚頑,不知何意。指細主聰明,腳肥主祿而夭,此言雅俊,又不知其何意也。以當時天道而驗此耶?茁為地形而驗此耶?
賦文に言う:髪際線低く皮膚粗糙なるは、終に愚昧頑鈍の人。手指関節細く脚背豊厚なるは、必ず文雅俊秀。公篤の批注:髪際低きは、我が験するに父母を刑剋を主る。皮膚粗きは、我が験するに一生労碌を主る。ここに言う愚頑を主るとは、何の意かを知らず。手指細きは聡明を主り、脚背肥ゆるは禄ありて短命を主る。ここに言う雅俊を主るとは、また何の意かを知らず。当時のその時代の天道に按じてこう応験したか、それとも当地の地形に按じてこう応験したか。
富者自然體厚,須防肉流;貴者定是奇特,當查內濁。下八字繫餘增。流者似厚,濁者似奇,定要查實真偽,不可徒據外表而斷其富貴壽夭也。南方貴宦清高,多主天庭豐突;北方公侯大貴,皆由地閣朝拱。相法有因地形而取者,順其地形者貴,反其地形者為特貴,即少之義也。
賦文に言う:富人は自然に身体厚実なれど、あの肉が松んで下墜するを提防すべし。貴人は必ず形貌奇特なれど、彼の内裏が渾濁せざるやを査看すべし。後のこの八字は我の添えしもの。肉松下墜は看れば厚実に似、内裏渾濁は看れば奇特に似、必ずその真偽を査実し、ただ外表に凭りて人の富貴寿夭を断ずべからず。賦文また言う:南方の顕貴清高は、多くは天庭の豊満凸起。北方の公侯大貴は、皆下巴「地閣」の上に向う拱抱に頼る。公篤の批注:相法の裏に地形に按じて相を取るものあり、その当地の地形の気に順うは貴を主り、当地の地形の気に反するはかえって特貴と為す——反する者は見ること少なく、物は稀を以て貴しと為すからです。
駝背面田,南力之人富而足;金聲形小,西方之人貴且壽。駝背火也,面田金也,火鍊金成器,金多火少故吉;如金火各半而相爭,則不吉。西方本金,取其堅實,故形小不忌,此餘經驗所加。河日海口,食祿千鍾;鐵面劍眉,威權萬里。此皆男格之奇品。河目言其長也,司馬仲達能自顧其耳,遂創晉業;海口言其闊也,郭子儀口能容拳,復興唐室;鐵面言其堅也,其人多才,故包拯為政治良吏;劍眉言長而上豎也,其人多勇,故岳飛為南宋名將。此四者均為文兼武權,而立功業也。
賦文に言う:背駝して臉方の田字のごときは、南方の人この相を生ずれば富足す。声は金石のごとく身形小なるは、西方の人この相を生ずればまた貴くまた寿す。公篤の批注:駝背は火に属し、臉方の田のごときは金に属す。火は金を煉って器を成す能くし、金多く火少なきゆえに吉。もし金火各々半を占めて互いに争えば、吉ならず。西方は本より金に属し、取るは堅実、ゆえに形体小なるも妨げず。この一条は我が経験に凭りて加上せしものです。賦文また言う:眼長く河のごとく口闊く海のごときは、食禄千鍾。面色黒く鉄のごとく眉直く劔のごときは、威権万里に及ぶ。公篤の批注:これらは皆男相の中の奇品です。「河目」とは眼形の長きを言い、司馬懿は能く頭を回して自らその耳を看、終に晋朝の基業を開創せり。「海口」とは嘴の闊きを言い、郭子儀は口に一拳を容れ得、重ねて唐室を振興せり。「鉄面」とは面骨の堅硬を言い、この種の人は才干多く、ゆえに包拯は治政の良吏と為れり。「劔眉」とは眉長くして上に直竖するを言い、この種の人は勇武多く、ゆえに岳飛は南宋の名将と為れり。この四種の相は皆文才兼ねて武権を掌り、因りて功業を建立せしものです。
龍頭鳳頸,女人必配君王;虎額燕頷,男子定封將相。龍頭為骨聳,鳳頸為項長,女人生此,雖不美豔,而才德福必厚。虎額即伏犀骨之圓突,燕領為兩腮方廓,與額成三椅角勢,班超即此格,成大貴而遺盛名也。
賦文に言う:頭竜のごとく頸鳳のごときは、女子必ず君王に嫁配す。額虎のごとく頷燕のごときは、男子必ず将相に封ぜらる。公篤の批注:「竜頭」は頭骨の高聳、「鳳頸」は頸項の修長。女子この相を生ずれば、容貌豔麗と算ぜずとも、才干・徳行と福分は必ず深厚。「虎額」は即ち伏犀骨の円々たる凸起。「燕頷」は両腮方にして輪廓あり、額頭と三角鼎立の勢を成す。東漢の班超は正にこの格局、ゆえに能く大貴を成就し、盛大の名声を遺せり。
相中秘訣,壽夭最難,不獨人中,惟神是定。相法於富貴貧賤均有專法,獨壽夭無定法,故形質、精神、氣音均有關係,此言神氣占多數,故不可以形質而定論之也。目長含彩,榮登天府之人;神浮無光,早赴幽冥之客。自古仙佛聖賢均含有真光。有云寒灼有威為彩,有云瑩光皎耀為彩,故神浮無根、光淡模糊,皆夭亡之格,當在十六以後、三十六以前,細則詳後。
賦文に言う:相術の中の秘訣、寿夭は最も判断し難し、ただ人中を看る能わず、ただ神気のみ定め得。公篤の批注:相法は富貴貧賤に皆専門の法門あり、ただ寿夭に一定の法なし。ゆえに形質・精神・気息声音皆それと関わりあり。ここに言うは神気が大半を占むる、ゆえに単に形質に凭りて定論を下すべからず。賦文また言う:眼形長くして光彩を含むは、能く朝堂に栄登する人。神気浮にして光なきは、早く陰間に赴く客。公篤の批注:自古の仙仏聖賢、眼中に皆真光を含めり。或るは寒冽灼人にして威勢を帯ぶるを「彩」といい、或るは瑩潤皎潔にして耀目を「彩」という。ゆえに神気浮にして根なく、光色淡くして模糊のは、皆夭亡の格局、死期は大約十六歳以後・三十六歳以前、細則は後文に詳論す。
面皮虛緊,三十問壽實難;肉色輕浮,四九如何能過。虛緊固不壽,本難滿三十,但有孤苦寒賤之人,可超出三十而外;輕浮固不壽,然亦有無子女者,而超過三十六以外。故宜以其它部份參考,蓋法有此弱彼益故也。
賦文に言う:臉皮虚にして繃緊のは、彼が三十歳まで活き得るや否やを問わば実に言い難し。肌肉色沢軽浮のは、三十六歳のこの一関をどう過ぎ得ん。公篤の批注:臉皮虚緊は固より長寿ならず、本より三十歳に満つこと難し。されども孤苦寒賤の人あり、かえって三十を過ぐる能う。肉色軽浮は固より長寿ならず、然れども子女なき人あり、三十六歳を過ぐる能う。ゆえに他の部位を参看すべし、相法の裏にこの一処弱くてあの一処かえって益を受くるの道理あるがゆえに。
項上三絛,遇休囚而愈見康強。此為壽徵之一,但考有凶神凶氣凶紋否,雖元氣厚而有中年凶死,不能考終命也。項中一骨,有疾厄而終無險阻。此為百會骨,主貴而有壽根,雖疾厄而不致夭也。形容忽變,遇吉則推有凶;氣色轉潤,處窮則斷必發。凡神亂形變而處佳境,皆是受禍之引子,發達愈大,損失愈危,故以辭尊居卑而避之。潤中能聚,則可透出黃紫,故遇合隨之。此二者相反而相應。
賦文に言う:頸上に三道の横紋ある人は、運勢休囚の年に遇うもかえってなお康健を見る。公篤の批注:これは長寿の徴兆の一、されどなお彼に凶神・凶気・凶紋あるや否やを査すべし。元気は厚しといえども、もし中年に凶死に遭わば、亦た寿終正寝の能わず。賦文に言う:頸中に一根の骨ある人は、縦い疾病災厄ありとも、終に険阻なし。公篤の批注:これは「百会骨」を指し、貴を主り且つ寿根あり、疾厄ありといえども早夭に至らず。賦文また言う:形容忽然大いに変ずれば、正に吉事に遇うとも凶ありと推断せよ。気色転じて潤沢なれば、正に困境に処るとも必ず発と断定せよ。公篤の批注:凡そ神乱れ形変じて人が正に順境に処るは、皆禍を受くるの引線、発達すること大なるほど損失はいよいよ危険。ゆえに尊位を辞して卑下に退居してこれを避くべし。気色潤沢にして能く凝聚すれば、黄紫の気を透出し、機遇もまた随いて来たる。この两条は一反一正、道理は却って相応す。
常遭疾厄,只因命宮昏沉;頻遇吉祥,蓋為福堂潤澤。疾厄後有專圖詳論。命宮即山根,此為疾厄之一部,不過含有督脈氣質、膽汁消化,故常病之人,每於此宮先見青黑之色。福堂為交際之關、是非之地,並非吉祥之稱,福堂或印堂之誤也。
賦文に言う:常に疾病災厄に遭うは、ただ「命宮」の昏暗沈滞のゆえ。屡々吉祥の事に遇うは、「福堂」の潤沢による。公篤の批注:疾厄の一項は後に別に専図ありて詳細に討論す。命宮は即ち山根、それは疾厄を主る部位の一。ここは督脈の気質と胆汁の消化と相関するがゆえに、常に病む人は、往々にして先にこの一宮に青黒の色を現す。福堂は交際の関口・是非の所在で、決して吉祥を主る名目にあらず。「福堂」の二字はあるいは「印堂」の誤りか。
淚堂深陷,蠹肉橫生,克兒孫之無數。一主溼疾而成水氣上泛,一主傷陰而成失眠鬱結,亦有子女成立也。鼻準尖垂,人中平滿,刑績嗣之難逃。一主旺女而刑子,一主晚年受制而失敗,多失輔助之力而冷退也。
賦文に言う:眼下の「涙堂」深陷して、また蠹壊せる一塊の浮肉を横生すれば、剋死の児孫は数え尽くせず。公篤の批注:涙堂深陷の一項は湿邪の病を主り、水気上泛を形成す。横生蠹肉の一項は陰分の損受を主り、失眠鬱結を形成す。其の実この種の人にも子女能く立ち上がるものあり。賦文また言う:鼻準尖りて下垂し、人中平満ならば、刑剋の子嗣は逃れ得ず。公篤の批注:鼻準尖垂の一項は女多くして子を刑を主り、人中平満の一項は晩年に人の牽制を受けて失敗を主り、多くは幇手の力を失いて日に冷落す。
眼不哭而淚汪汪,有子必刑;心無憂而眉縮縮,老來孤獨。不淚似淚,固刑子女,然有冷退敗家者;無憂而憂,多為勞碌有壽之格。如孤獨格,尚有他部刑傷方應驗也。面似橘皮,早子難立;神代桃花,遲嗣晚成。橘皮者,言其毛竅之痕深映,三十以後之子方成,亦有庶出之子女。凡桃花之嫩豔浮光,男女皆主淫蕩不壽,何能遲子晚成之說?或宋初時代異於今時而相反耳。
賦文に言う:眼睛は哭せざれど常に涙汪汪なるは、子ありとも必ず刑剋す。心裏に憂愁なくして眉头常に皺縮するは、老いて孤独す。公篤の批注:涙流さざれど涙を含むがごときは、固より子女を刑剋す、されどもあるはただ家業冷落敗落するのみ。憂愁なくして眉に愁容を帯ぶるは、多くは労碌にして長寿の格局。孤独のこの一格に至っては、なお別の部位にも刑傷あって、はじめて応験す。賦文また言う:臉は橘子皮のごときは、早年の児子立ち難し。神色に桃花の気を帯ぶるは、子嗣来たること遅く成家もまた晚し。公篤の批注:いわゆる橘皮とは、毛孔の凹痕が深く映るを言う。この種の人は三十歳以後に生む児子はじめて立ち得、また庶出の子女あり。凡そ桃花のごとき嬌嫩艶麗・一層の光を浮かぶは、男女皆淫蕩にして長寿ならずを主る。いずくんぞ遅子晚成を談ずるに足らん? あるいは宋初のその時代は今と同じからず、ゆえに結論正に相反せしのみ。
富貴平生勞碌,只為下停太長;貧窮到老不閒,蓋因粗其筋骨。下停長者,其人多謹慎,見小拘泥不達,勞心宜矣。筋骨粗者力大而男,應多勞碌,亦有中貴及創業之流,此言貧窮二字不確。星辰失陷,無隔宿之糧;部位虧損,有終身之苦。失陷者,皆低弱不足之謂;虧損者,受克不合之謂。相生自多衣祿,相合自多遇合,受克有冷退之失敗,不合有外憂與內患,故也。
賦文に言う:富貴の人一生労碌は、ただ下停の長きに過ぎざるがゆえ。貧窮の人老いて清閑を得ざるは、筋骨粗糙なるがゆえ。公篤の批注:下停長き人は多く謹慎にして、眼光はただ小処を見、拘泥にして通達せず、労心は応に然るべし。筋骨粗き人は力气大にして気質は陽剛に偏す。本より労碌多かるべきも、その中に中等貴格と白手創業の一流人物あり。ゆえに「貧窮」の二字は下すこと準確ならず。賦文また言う:面上星辰失陷のは、家に隔夜の粮なし。部位虧損のは、一辈子の苦あり。公篤の批注:いわゆる「失陷」は、皆低弱不足を指す。いわゆる「虧損」は、剋を受けて相合せざるを指す。部位相生すれば自然に衣禄多く、相合すれば自然に機遇多し。剋を受くれば日に冷落の失敗あり、合せざれば外憂と内患あり。道理はここに在り。
三光明亮,財自天來;六府高強,一生富足。三停光明,官祿均旺。余每見光明沉靜,則人財順遂;光明浮膩,反見駁雜消耗,此原文之末及。又考六府高強,而初中晚均有輔助。按天府為天倉之地,前業有根基,父輩大振;中府為國印之地,戚友為助而有權,本身事業能發展;下府為腮頤之地,奴僕忠,內外有輔,子女能繼紹箕表。此為傍部輔佐有益,而富足二字不穩。
賦文に言う:三光明亮ならば、銭財自ら天より降る。六府高厚強壮ならば、一生富足す。公篤の批注:上中下の三停の気色光明なれば、官運と財禄皆旺す。我は毎に気色光明にして沈静なるを見れば、人丁と銭財皆順遂。光明の中に却って浮膩を帯ぶるは、かえって事駁雑・財物消耗を見る。この一層は原文の講ぜざる所。再び六府高強を考すれば、初年・中年・晩年皆輔助あり。上府は天倉の所在にして、前人の家業に根基あり・父輩大いに振作を主る。中府は「国印」の所在にして、親戚朋友肯んじて幇助し自ら権柄あり・本身の事業能く発展を主る。下府は腮頤の所在にして、僕従忠誠・内外皆幇手あり・子女能く家業を継承を主る。これは旁边の部位輔佐得力の好処、されど「富足」の二字は下すことなお穏当ならず。
紅黃滿面,名利俱遂;豬脂塗膏,子孫必刑。黃為吉祥之色,紅為禍患之色,不能合論。脂色浮光也,膏色慘滯也,一為損人破財,一為官非牢獄,不是單刑子孫一條,今日有主凶危亡身也。面皮太急,雖溝洫長而壽亦虧;眼神無光,縱鼻樑高而壽亦促。即皮如膨鼓之謂、神浮無根之謂,故人中雖長、鼻樑雖高,不能延其壽也。凡壽均以各部參考而定,不能以單獨一部而定也,故後篇有專條詳論。
賦文に言う:満面に紅黄の気あれば、名と利皆意のごとくならん。面色は豬油を塗りたるがごときは、子孫必ず刑剋を受けん。公篤の批注:黄は吉祥の色、紅は禍患の色、両者は合わせて論ずべからず。「脂」の色は一層の光を浮かぶ、「膏」の色は惨淡にして滞暗。前者は人を損い財を破るを主り、後者は官司牢獄を主る。ただ子孫を刑の一条のみにあらず、今なお凶険喪命を主るものあり。賦文また言う:臉皮太く緊ければ、縱い人中長しとも、寿数は折扣を打たる。眼中に神光なければ、縱い鼻梁高しとも、寿命短促す。公篤の批注:これは皮の鼓面のごとく繃り・神気浮にして根なきを言う。ゆえに人中長しといえども鼻梁高しといえども、彼の寿を延ばす能わず。凡そ寿数を論ずるに皆各部位を参看してはじめて定め得、単に一処に凭りて定むべからず。ゆえに後に別に専条ありて詳論す。
眼光如水,男女多淫;眉草如刀,陣亡兵死。如水之說,清麗而艶也,即秋水盈盈,相法之過清者,而稟受之氣薄,則有情慾之易動,故多淫。眉草如刀,多六親之累而為憂愁,如兵死則不驗。眉生稜角,一生快樂無窮;目秀如冠,中年發達遇貴。稜角為外庫,應立外業而有勞心,何言快樂?如冠者,兩角上仰也,漢陳平有此,位極人臣,豈止遇貴而已。
賦文に言う:眼波水のごときは、男女皆淫多し。眉毛乱れ草のごとく鋒利刀のごときは、兵刃に陣亡せん。公篤の批注:いわゆる水のごとしとは、清麗にして艶を帯ぶ、即ち秋水盈盈たるの様子、これは相法上「過清」に属す。禀受の気偏りて薄ければ、情欲は萌動し易し。ゆえに淫多し。眉乱れ刀のごときは、多く六親に牽累されて常に憂愁を懐く。彼を兵刃に死すと言うは、応験せず。賦文また言う:眉に棱角を生ずるは、一生快楽無窮。眼秀にして冠のごときは、中年発達して貴人に遇う。公篤の批注:眉棱骨は「外庫」にして、外地に到りて業を立て労心を主る。いずくんぞ快楽を談ずるに足らん? いわゆる「冠のごとし」とは、両眼角の上に仰起するを言う。漢の陳平は即ちこの相、官は丞相に至り位は人臣に極む。いずくんぞ貴人に遇うのみならんや。
黃氣發從高廣,數旬中必定遷官;黑色橫自三陽,半年內須防損壽。三陽為肝肺相連地,黑色屬水,其水木相生、金水相合,當不至死。如三陽黑色為刑子及驚悸之病災可也,或發於夏之火令,方為死災,其它時令尚不為死災也。
賦文に言う:黄気が額上の「高広」部位より発すれば、数十天の内に必ず昇官す。黒色が両眼上方の「三陽」に横たわれば、半年の内に寿を損するを提防すべし。公篤の批注:三陽は肝・肺の経絡の相連する処、黒色は水に属す。水と木は相生・金と水は相合、理に照らせば致死に至らず。三陽に黒色現るは、子女を刑剋および驚悸の類の病災と断ぜば可なり。ただ夏の火旺の時令に発するに非ざれば、死災と算せず。他の時令にあっては、なお死災と算せず。
奸門青慘,必主妻災;年壽赤光,多生痔漏。此二者餘已更正,頗驗。白氣橫額,父母刑傷;青氣侵顴,弟兄唇吞。自氣為憂思,應父母之災疾,而有牽制之累;至於孝服,為黑赤色居多,青慘氣居少。兩顴青氣主妻妾之爭端、伯叔之詞訟,不但口吞,而有欺詐攫奪行為之類也。
賦文に言う:眼尾の「奸門」が青くして惨淡なるは、必ず妻子に災あり。鼻梁の「年寿」に赤光を現ずるは、多く痔瘡漏症を生ず。公篤の批注:この二条は我がすでに修正せしところ、大いに応験す。賦文また言う:白気が額頭を横過すれば、父母に刑傷あり。青気が顴骨に侵到れば、兄弟の間に口舌相吞す。公篤の批注:白気は憂思を主り、父母の災病に応じ、併せて牽制拖累をもたらす。戴孝に至っては、多く黒色赤色を現じ、青惨の気はかえって見ること少なし。両顴に青気を現ずるは、妻妾の間に争端を起し、伯叔の間に官司を起すを主り、口舌の相争のみならず、なお欺詐強奪の類の行為あり。
山根青黑,四九前後定多災;法令繃纒,七七之數焉可過。刻下當應前九年。但山根為人之稟受氣質,小兒青黑,多主溺尿及螬氣;大人青黑,多主傷陰失眠及腎氣之病。如法令無紋,當不滿三十而死。女人眼惡,嫁即刑夫;聲燥面橫,閨房獨宿。衰世之局,露者多貴,不過結果不好,或主惡疾,或主產厄,此不壽之格,如刑夫者頗少。其聲燥多量窄性剛,面橫多驕悍而妒,此主生離再醮也。
賦文に言う:山根に青黒の色を現ずれば、三十六歳前後必ず災多し。法令紋が繃緊纏曲すれば、四十九歳のこの一関をどう過ぎ得ん。公篤の批注:目下の情形に照らせば、応に九年を提前すべし。ただし山根が反映するは一人の禀受の気質:小孩子の山根青黒は、多く遺尿と腸胃の積滞の気を主る。大人の山根青黒は、多く陰分の損受・失眠および腎気方面の病を主る。法令に至っては、もし根本に紋なければ、三十歳に満たずして活くる能わず。賦文また言う:女子の眼相凶悪なるは、一出嫁すれば夫を刑す。声音急躁・面に横肉を生ずるは、ただ独り空房を守るのみ。公篤の批注:これは衰乱の世の格局で、形貌外露するは多くかえって貴を主るが、ただ結局好からず、あるいは悪疾を得、あるいは難産に遭い、長寿ならざる格に属し、彼女を刑夫と言うは却って少なし。声音急躁のは多く器量窄く性子剛し。面に横肉を生ずるは多く驕横潑悍にして妬を善とし、これは生離と改嫁を主る。
額尖耳反,雖三嫁而未休;顴露聲雄,縱七失而未了。額尖不宜早婚,當過十九方吉;耳尖多父母無靠,故有小嫁再嫁之說。顴露多代夫權而勞,夫星弱而無用;聲雄多刑夫也。額偏不正,內淫而外若無;走路不平,外好而心猶毒。不正者刑父母,淫字不穩,要神麗陰陽青黑者方淫亂也。不平者雀跳也,主細故靈敏,倫理違背,迷感於利可也。
賦文に言う:額頭尖りて耳輪外に翻るは、三たび嫁ぐともなお算て尽きず。顴骨外露・声音雄壮なるは、縦い七人の夫を失うとも了結する能わず。公篤の批注:額尖の女子は早婚に宜からず、十九歳を過ぎてはじめて吉。耳尖のは多く父母倚るべからず、ゆえに幼年に出嫁・再嫁の説あり。顴露のは多く夫権を代掌して操労し、夫のこの星は弱にして中用ならず。声音雄壮のは多く夫を刑す。賦文また言う:額頭偏斜不正のは、内裏淫にして外表より看出せず。走路高低不平のは、外表和善にして心裏狠毒。公篤の批注:額不正のは父母を刑剋す。「淫」の字は下すこと穏当ならず、神色艶麗にして三陰三陽部位の青黒を発するを要して、はじめて真に淫乱なり。走路不平とは即ち脚步雀のごとく跳躍し、人の機霊にして細故を善く察し、行事倫理に違背し、利に迷うを主る——こう言えば可なり。
腮突耳後,心內狡貪;眼惡鼻勾,性實險惡。腮突盛世少而衰世多,其形類鷹腮,主奇巧有特智,亦主大貴;眼惡主刑剋而凶,鼻勾主心貪徇私,然多成多敗,終無了期。腳跟不履地,賣盡田園而走他鄉。木形多飄搖不忌,如金水土則忌。又出富貴之家,則主夭壽及有凶死者;如出貧窮之人,亦無妨礙。此云先富後貧之說,只應得一半。
賦文に言う:腮骨が耳後より凸出するは、心裏狡詐貪婪。眼相凶悪・鼻頭鈎のごときは、性情実に険悪。公篤の批注:腮骨凸出の相は、太平の世に見ること少なく、衰乱の世に多し。形状は鷹腮に似て、この人の奇巧にして特出の智謀あるを主り、また大貴を主る。眼悪は刑剋にして凶を主り、鼻鈎は心貪にして私を徇うを主る。ただしこの種の人は成ることも多く敗ることも多く、終に了局なし。賦文また言う:走路に脚跟地に着かざるは、田園を売尽して他郷に流落せん。公篤の批注:「木形」の人は多く歩態飄摇にして忌まず。もし金・水・土形ならば忌む。この種の相もし富貴の家に出ずれば、短命あるいは凶死を主る。もし貧窮の家に出ずれば、却って妨げなし。ここに言う先に富み後に貧すとは、半ば応験するのみ。
鼻竅露而仰,卒被外災而終旅舍。獅形火形,不忠仰露,合其形也;非此二形,則有外患內憂以累之,故為財不入庫,言不能立身也。唇不蓋齒,無故招非;溝洫露髭,為人少力。此二者均驗,一為驕仿自負之招非,一為明白利害之兩可。
賦文に言う:鼻孔外露して天に朝するは、終に外来の災に遭いて旅店に客死せん。公篤の批注:獅形と火形の人は、鼻孔本より仰露す、それはその本形に合する。もしこの二種の形にあらざれば、外患内憂ありて彼を拖累せん、ゆえに彼を「財は庫に入らず」といい、即ち身を立つる能わず。賦文また言う:嘴唇が歯を蓋う能わざるは、無縁無故に是非を招惹す。人中の処に髭鬚を露すは、人と為って気力なし。公篤の批注:この二条は皆応験す:前者は驕矜自負に因りて是非を招き、後者は利害を明白にし過ぎて事事模棱両可に因る。
印堂太窄,子晚妻遲;懸璧昏暗,人亡家破。印堂紋沖,則刑妻克子而遲成;如窄,不過志小量窄而氣燥耳。懸璧為兩腮頤,居奴僕宮,此為用人不力及盜詐行為之奴僕耳,如人亡家破,當別有部位不佳。結喉露齒,骨肉分離;粗骨急皮,壽數短促。結喉多勞碌而刑兄弟,露齒多爭訟而多乖戾,其分雖之說頗當。粗骨多勞,急皮多病,亦有壽者。
賦文に言う:印堂太く窄きは、子を得ること遅く妻を娶ることも遅し。「懸璧」昏暗なるは、人亡び家破る。公篤の批注:印堂が紋路に衝破されるこそ、妻を刑し子を剋して諸事の成ること遅し。もしただ窄きのみならば、志向小・器量窄にして性子急躁なるに過ぎず。懸璧は両辺の腮頤を指し、「奴僕宮」に属す。この一処の昏暗はただ人を用いて力を得ず・偸盗欺詐の僕従に遇うのみ。もし真に人亡家破に至らば、必ず別に他の部位の悪きあり。賦文また言う:喉結外露・牙歯外露のは、骨肉分離す。骨粗くして皮繃緊のは、寿数短促す。公篤の批注:喉結突出のは労碌多くして兄弟を刑剋し、牙歯外露のは争訟多くして性情乖戻、それを骨肉分離を主ると言うは大いに恰当なり。骨粗きは労苦多く、皮緊きは疾病多し、その中にも長寿のものあり。
臥蠶豐隆,子息之後成;淚堂平滿,兒郎之早見。臥蠶在目之下橫紋處,其紋反插者女多先立,其紋順插者子多先立;此云後成,當以無紋論。淚堂在大眼角,無陷而平,當然早予成立。龍宮低黑,嗣續難得而昧愚。龍宮在眼腔曲處,如低黑者,為先天不足、淫慾過度,子女多夭而弱,愚昧之說不驗。
賦文に言う:臥蚕豊満隆起のは、子嗣後に至りてはじめて成る。涙堂平満のは、児子早く見ることを得。公篤の批注:臥蚕は眼睛下方の横紋の処に在り、その紋路の反插するは多く先に女を生じ、順插するは多く先に子を生ず。ここに言う「後成」は、応に紋なきの情形に按じて論ずべし。涙堂は大眼角に在り、凹陷せずして平満なれば、当然子女の成立早し。賦文また言う:「竜宮」低陷して黒を発するは、子嗣得難くして且つ愚昧。公篤の批注:竜宮は眼眶の弯曲の処に在り、もし低陷して黒を発せば、これは先天不足・淫欲過度の致す所、子女は多く早夭にして体弱し。彼を愚昧と言うは、応験せず。
