眉相條解
公篤曰:眉為文采之官,禮義出焉,內應肺脈之正繫,肺主憂思,故有愁眉不展之說。然有連帶關係,即名壽,及外財庫、子女宮也,不是專應弟兄。茲特分類如下。一.眉之前半節,均名凌雲,而關係弟兄宮,以清秀疎勻、柔細順生為合格。凡人享大名,有大志,及大壽,皆以此為定論。如逆生者,主弟兄忤逆,失輔而又失睦也。
陳公篤曰く:眉毛は是れ「文采の官」、一個人の禮義氣象此に由りて顕露す。身内に於てはそれは肺經のここの一系に對應し、しかるに肺は憂思を主る、ゆえにこそ「愁眉展ばざる」の説法あり。不過眉毛はなお別の事を牽連す、即ち是れ名声・寿数および「外財庫」と子女宮、併せて是れただ兄弟の一項を管えるにあらず。下面に分條して以て説く。第一、眉毛の前半段は統稱して「凌雲」、兄弟宮に關係す。ここの一段は清秀にして疏密均勻・毛質柔細にして一個の方向に順いて生長するを以て合格と為す。凡そ能く大名を享け・大志あり・大寿を得るの人は、皆ここの一段を憑りて以て定論を下すを要す。如果ここの一段の眉毛倒さに長ずれば、即ち兄弟忤逆不順を主り、既に彼らの幇襯を得ず、彼此も亦た和睦せず。
二.眉之後半節,均名繁霞,而關係子女宮,及外財庫。如後半節高超有勢,亦為貴名而重權也;如後半節環曲秀細,亦為旺子而多女也。三.眉頭之初,左為羅侯曜,右為計都曜,完全關係弟兄宮。如有紋沖,左刑兄姊,右刑弟妹,亦主吐血,及痣漏也;如有曲紋,主弟兄凶死,或悞死一人也。
第二、眉毛の後半段は統稱して「繁霞」、子女宮と「外財庫」とに關係す。如果ここの一段の長じて高揚にして氣勢あれば、亦た人の貴顯の名を享けて併せて重權を握有するを主る。如果ここの一段の彎曲して環を成して清秀細致なれば、則ち兒子興旺・女児も亦た多きを主る。第三、眉頭起始のあの一点は、左辺は「羅睺曜」と叫び、右辺は「計都曜」と叫ぶ(源文の「羅侯」は即ち羅睺、星命家の九曜の名より取る)、完全に兄弟宮に關係す。ここに若し紋路衝破あれば、左辺は兄長・姐姐を刑剋するに応じ、右辺は弟弟・妹妹を刑剋するに応じ、同時に亦た吐血の症と痔漏の疾とを主る。ここに若し彎曲の紋路あれば、則ち兄弟の中に人の非命に死するあり・あるいは一人意外に身亡するを主る。
四.眉尾之骨,斜橫上一指,即名福堂,主外財庫,而發達異鄉,於桑梓見破也。如福堂骨高超,則進外財庫,而進田宅,亦為有壽徵也。五.眉頭上半指常動處,名曰上勾陳,關乎正當略,直接交涉而有思慮也。如動而不靜,則方寸亂而不定,有憂思不決之態,亦關公文函電之消息往來,以及重要之遠因近因及條約結合之類也。
第四、眉尾のあの块の骨は、斜めに上に往きて一指寬の地方を橫りて過ぐれば、即ち「福堂」と叫び、「外財庫」を主管し、郷を離れて外に於て發達し・本郷本土に於てはかえって破敗するの上に應験す。如果福堂骨の長じて高聳出衆なれば、則ち是れ外財庫の進項充盈、能く田宅を置き下し、同時に亦た是れ長寿の徵兆なり。第五、眉頭より上に往きて半指・平時常に跳動するを會するのあの一處は、「上勾陳」と叫び、正經の謀劃に關係す、即ち是れ人と直接交涉するの時の思慮。如果ここに跳動止まらずして靜じ下がる能わざれば、即ち彼の心裏已に乱れ・主意を拿定する能わず・一副憂思決し難きの樣子を説明す。ここの一處はなお公文・書信・電報の消息往來・および重大の事情の遠因近因・條約を訂立して盟を結ぶの一類の事に關係す。
六.凡眉之下,名曰三陽,即太陽、中陽、少陽也,主壽徵之一部,及子女之一部。故三陽高超者,主大壽;三陽豐滿者,主多子;三陽坑陷者,刑子女;三陽有晦暗枯滯各色,一主瘟疫時疾怪病,一主喪品結怨冷退。七.凡眉尾之成三角式,均名眉稜,即外庫之流通財,及壽,又關骨肉血統戚。每有毫露出,即有瓜葛親血統戚之為累;如有紅燥色,主官訟是非也。
第六、眉毛の下方のあの一片は「三陽」と叫び、具體は「太陽」「中陽」「少陽」の三處に分かち、寿数の一部分と子女の一部分とを管える。ゆえに三陽の長じて高聳のは大寿を主る。三陽の長じて豊滿のは兒子多きを主る。三陽凹陷のは子女を刑剋するを主る。三陽の上に晦暗・枯槁・滞濇のここの幾種の氣色を現出するは、一種の應験は是れ瘟疫・時令の病あるいは怪病に遇上し、別の一種の應験は是れ家中に喪事を辦し・人と怨を結び・境遇冷落退敗す。第七、眉尾の三角形を長成したるのあの块の骨は、統稱して「眉棱」、外財庫の裏の流通周轉するの錢財を主り、亦た寿を主り、なお骨肉血親と親戚とに關係す。ここ一旦長毫を長じて外に露れば、即ち是れ親を沾り故を帯ぶの血親の來りて彼を拖累せんと要するあり。ここ若し紅にして乾燥の氣色を現出せば、則ち官司を打ち・是非を惹くを主る。
以上七個部位,為眉之正當關係,及附帶關係,則知範圍,明其主因。再分形式如下。一.長眉:長眉者,修長有勢也。古人謂眉長,主昆仲貴而多,又得輔佐也。如長入鬢,則成王霸之大貴,次亦割據一方,主英明智勇,名高權重,蜀人尤重之。
以上の七個の部位は、講ずるは是れ眉毛の主要の關係と附帯の關係。それらを清楚に弄れば、即ち眉を看るの範圍如何に大なるかを知り、亦た各項の應験の主因の所在を明白せり。下面に再び眉の形狀に按じて分類して以て説く。第一種は「長眉」と叫ぶ。いわゆる長眉は、是れ眉形修長にして氣勢あるなり。古人眉長きの人を説くに、兄弟既に顯貴にして又た衆多、而且彼らの輔助を得る能う。若し眉毛長じて鬢角に挿入せば、則ち帝王霸業の一級の大貴と成り、次の一等も能く一方を割據せん。ここの種の人は英明にして智勇兼備、名望高く・權柄重し。四川の一帯の相家はここの一式に對して尤其看重す。
二.豎眉:豎眉者,上插有威,即劍眉之謂也。多主武貴,而威權萬里,名垂竹帛,即古之名將儒將也。盛世為師為爵,亂世則超出師旅而上也。三.秀眉:秀眉者,清秀可愛之謂也,前後疎勻而含彩。主聰明智慧,及有特別穎悟,專長技藝,以及美術文學,多文貴,及教育司法、文化政治之例,及文章鳴世。
第二種は「豎眉」と叫ぶ。いわゆる豎眉は、是れ眉毛上に向かいて斜插して威勢を帯ぶ、即ち是れ通常説く所の「劍眉」。ここの種の眉は多く武職顯貴を主り、威權萬里之外に及ぶ能く、名字史册に寫入り、正に是れ古代の名將・儒將の一流の人物。太平世に生ずれば能く一師を統率し・爵位を受封し、乱世に生ずれば則ち位師旅の上に在らん。第三種は「秀眉」と叫ぶ。いわゆる秀眉は、是れ眉形清秀可愛、前後疏密均勻にして毛色光彩を含着す。人の聡明にして智慧あり・併せて特別の悟性あり・あるいは某項の技藝を専精し・あるいは美術・文學の上に成就あるを主る。ここの種の人は多く文職顯貴の路を走り、常に教育・司法・文化・政治のここれらの方面に応じ、亦た文章著述に靠りて名世に揚ぐるあり。
四.細眉:細眉者,清細疎勻也。大凡眉以柔細為佳,主平安清閒而少累,並且豐衣足食,妻賢子孝,既無內顧之憂,又無外欺之患也。五.柔眉:柔細之眉,不粗不燥也。主性情和平,志識遠大,一生多享福,及少六親之累,而為得心應手,事實行止順遂,而無障礙也。
第四種は「細眉」と叫ぶ。いわゆる細眉は、是れ眉毛清淡纎細にして疏密均勻なり。大体の上眉毛は柔細を以て好しと為し、一生平安清閑にして拖累少なきを主り、併せて衣食豊足し、妻子賢惠・兒子孝順す。家裏既に心を操るの事なく、外頭も亦た人の欺壓を受くるの禍患なし。第五種は「柔眉」と叫ぶ。いわゆる柔眉は、是れ柔軟細致の眉毛、既に粗ならず亦た焦躁ならず。人の性情平和・志向見識皆遠大・一生多く福氣を享け・六親の帯來するの拖累も亦た少なきを主る。事を辦するに手に得心し、一擧一動皆順遂、何の阻碍もなし。
六.粗眉:粗眉者,粗燥而不柔細也。主平生多憂慮,事實多勞怨,內務有顧忌之糾纏,外務多仇怒之嫌嫉,恩中成仇,親者反疎,平生難遂,富貴貧賤皆然。七.直眉:直眉者,平橫一字也。亂世多主武貴,而刑傷子女,有三妻四妾,而成附骨疽。然操兵柄,進田宅,多上貴中貴之階級,雖文職亦領武權也。
第六種は「粗眉」と叫ぶ。いわゆる粗眉は、是れ眉毛粗硬焦躁にして柔細ならず。人の一生憂慮多く・事を辦して労して功なく・なお埋怨を落すを主る。家裏の事は種種の顧忌牽纏あり、外頭の事は又た常に人の仇視嫉恨を招く。人に對して恩あるはかえって冤家を結び、本来親近の人はかえって疎遠せり。一生得て心に称うこと難し、彼の富貴なるも貧賤なるも論ぜず皆是れこもなり。第七種は「直眉」と叫ぶ。いわゆる直眉は、是れ眉毛平橫して一個の「一」の字を成す。ここの種の眉は乱世に生ずれば多く武職顯貴を主るも、ただ子女を刑傷するを要し、三妻四妾あるあらん、併せて身上に附骨疽のここの類の惡瘡を生じ來らん。不過彼は能く兵權を執掌し・田宅を置き下し、多半上等あるいは中等の貴顯の品級に位居す。便ち是れ文職なるも、亦た照樣に武權を領す。
八.曲眉:曲眉者,彎曲而如新月也。盛衰均主文貴,又主子女多,而且貴能,紹箕裘,又繩祖武也。故麻衣法云:眉愛曲兮最忌直也。九.潤眉:潤眉者,清潤而有光彩也,即不枯不燥之謂。主貴名大噪,轟傳一世,又主壽徵豐祿,清閒順遂,前途平安通達,為多成也。
第八種は「曲眉」と叫ぶ。いわゆる曲眉は、是れ眉形彎彎にして一彎の新月のごとし。ここの種の眉は治世乱世を論ぜず皆文職顯貴を主り、又た子女多きを主り、而且個個顯貴能幹、既に能く父業を承繼し、又た能く祖輩の脚步を踏着して前に向かわん。ゆえに《麻衣相法》の裏に説く:眉毛は最も彎曲を好み、最も平直を忌諱す。第九種は「潤眉」と叫ぶ。いわゆる潤眉は、是れ眉毛清朗潤沢にして光彩あり、即ち是れ既に枯槁ならず亦た焦躁ならざるの意思。人の貴顯の名声大いに振い・一時を轟動するを主る。同時に亦た寿数長く・俸禄厚く・生活清閑順遂・前程平安通達・事を做るに多く能く成功するを主る。
十.短眉:短眉者,短促不長之謂也,及不蓋目之類。一為弟兄少,而多憂思遺累;一為刑剋重,而多勞碌冷退,又主壽弱之例。十一.濃眉:濃眉者,濃重而叢生,似威而鬅鬙之態也。主富而多累,貴而多勞,又主奔馳不定,多招嫉刻,多處嫌疑,多結仇怨,多生暗害,煩惱不休也。
第十種は「短眉」と叫ぶ。いわゆる短眉は、是れ眉毛短促にして長からず、長度眼睛を蓋い得住せざるのあの一類を包括す。それの應験は、一は是れ兄弟稀少、因りて憂思多く・拖累多し。二は是れ刑剋重し、因りて一生労碌にして境遇冷落退敗す。此の外亦た寿数偏に弱きを主る。第十一種は「濃眉」と叫ぶ。いわゆる濃眉は、是れ眉毛濃密厚重・叢叢にして生じ、看れば幾分の威勢ある、其實是れ蓬鬆散乱の樣子。人の雖富なるも拖累多く・雖貴なるも労苦多きを主る。又た四處奔波・居に定所なく・常に人の嫉恨挑剔を招き・常に人に猜疑せらるるの位置に處し・常に仇怨を結下し・常に暗中の加害に遭い・煩惱斷えざるを主る。
十二.枯眉:枯眉者,焦枯不潤之態也。其人多疾病,其性多猶豫,愛便宜而不收功效,求兩全而反生障礙。小貴者,血液、肺疾;小富者,主冷退刑剋;如出於寒殘之人,亦主勞苦多累,憂愁度日,而夭亡也。十三.散眉:散眉者,散亂不收而不勻,稀斷尾少也。主心亂而妄貪,弄巧反拙,智小大,力輕任重,故多假面目,而虛浮自誇,輕進輕退,多成多敗也。
第十二種は「枯眉」と叫ぶ。いわゆる枯眉は、是れ眉毛焦枯にして潤沢せざるの樣子。ここの種の人は病多く、性子又た優柔寡斷す。便宜を占するを愛するも實效を収め得ず、両頭に討好せんと想いてかえって處處障碍を生出す。若し小に貴位あるの人の身上に長じれば、血症と肺病との上に応ず。若し小に資財あるの人の身上に長じれば、境遇冷落退敗にして併せて刑剋あるを主る。若し貧寒殘弱の人の身上に長じれば、亦た一生労苦・拖累身に纏い・天天憂愁の中に日を度し・終に早亡に至るを主る。第十三種は「散眉」と叫ぶ。いわゆる散眉は、是れ眉毛散乱にして収め攏らずして疏密勻えず、稀稀落落・中間斷開・眉尾も亦た少なし。人の心思雑乱にして貪求妄動し・巧を取らんと想いてかえって拙を弄するを主る。智謀小にして攤子大・能力弱にして擔子重し。因りて常に假の面目を戴き・浮夸にして自ら吹き・進むも輕率退くるも輕率・一生成ること多く亦た敗ること多し。
十四.聚眉:聚眉者,清聚而收斂,見底而不散也。其人有遠志而謹守大義,多預而籌晝策,億料必中,為必成,主豐盈之財庫,及有貴名之事業也。十五.旋眉:旋眉者,眉尾有旋螺形也。主刑剋弟兄,又有妨父者,主骨肉忤逆,血統常多官訟,族戚亦有糾紛,又有異母而生,內顧掣肘。其性剛燥量狹,兇悍恃勇,不明大義居多也。
第十四種は「聚眉」と叫ぶ。いわゆる聚眉は、是れ眉毛清朗聚攏にして収め得住し、疏して眉底を見る能くして又た散乱せず。ここの種の人は志向長遠にして大義を謹守し、凡事前頭に想い・籌劃謀算に善し。彼の預料する所は必定應験し、做する所は必定成功す。ここの一式は財庫豊盈を主り、亦た能く名望あるの事業を做出するを主る。第十五種は「旋眉」と叫ぶ。いわゆる旋眉は、是れ眉尾に螺旋狀の旋毛を長出す。兄弟を刑剋するを主り、亦た父親を妨害するあり。骨肉の間忤逆不順・同宗血親常に官司あり・本族親戚も亦た時に糾紛を起こすを主る。なお一種の應験あり、是れ彼の異母の生ずる所・家中處處掣肘す。ここの種の人は性情剛烈急躁にして氣量狹窄、凶悍にして勇を恃み強を逞しゅうし、多半是れ大道理を明白せず。
十六.逆眉:逆眉者,為倒生之眉,及上反之眉,皆謂逆眉也。其心性不純而狼,作事蠻橫而毒,剛燥任牲,不守禮義,褊窄見小,不昭信用,多官訟是非之累。上反者輕,倒生者較重也。十七.斷眉:斷眉者,間斷分節,或前後各異,而中斷也。主刑剋人丁,前業衰落,多風塵反覆,冷退消耗,貧苦勞碌居多,常富常貴居少也。
第十六種は「逆眉」と叫ぶ。いわゆる逆眉は、倒さに長ずるの眉と上に向かいて翻反するの眉とを包括し、ここの兩種皆是れ逆眉と算う。ここの種の人は心地純ならずして豺狼のごとく狠く、事を辦するに蠻横にして手段毒辣、剛烈急躁・性子に任せて來り、禮法道義を守らず。心胸狹隘・眼光短浅、信用を講ぜず、因りて常に官司是非の拖累を受く。その中の上に向かいて翻反するは應験軽く些、倒さに長ずるは應験重く些。第十七種は「斷眉」と叫ぶ。いわゆる斷眉は、是れ眉毛斷斷續續にして幾節に分かれ、あるいは前後の兩段樣子同じからずして中間斷開す。家中人丁を刑剋するを主り、祖上の家業衰落す。一生風塵の中に反復奔波し、境遇冷落にして家産消耗す。ここの種の人は貧苦労碌の居多く、能く長く富貴を保するは甚だ少なし。
十八.鎖眉:鎖眉者,兩眉頭相交,而鎖印堂也。主刑父妨母,又刑妻克子,六親不力,前業不守,破梓離鄉之格;亂世亦有貴名而發達,絕處逢生之格也。十九.沖眉:沖眉者,兩眉頭有紋上沖入華蓋也。主刑弟兄,及多憂愁,而遺累也。一為客欺主,而侵越主權;一為不知足,而好奇舉動。親者反疏,而爭端愈烈;恩者曰仇,而危害尤深,好勝性剛故也。
第十八種は「鎖眉」と叫ぶ。いわゆる鎖眉は、是れ両個の眉頭相交まりて連なりて、「印堂」を鎖し住めたるなり。父親を刑剋し・母親を妨害するを主り、又た妻を刑し子を剋し、六親皆幇す能わず、祖上の產業守り得住せず、是れ郷を離れ井を背くの格局なり。不過乱世に生ずれば、亦た貴顯の名に靠りて發達し來り・絕處に生に逢うあり。第十九種は「衝眉」と叫ぶ。いわゆる衝眉は、是れ両個の眉頭の處に紋路ありて上に往きて「華蓋」に衝入す。兄弟を刑剋するを主り、亦た憂愁多くして拖累を留下するを主る。それの應験は、一は是れ客に主を欺かれ・外人に自家の主導權を侵奪せられ、二は是れ自己足るを知らず・格を出づるの事を做るを好む。本来親近の人はかえって疎遠し、爭端いよいよ鬧えばいよいよ凶し。本来恩あるの人はかえって仇家と成り、害處尤其深し——これは皆是れ彼の勝を好みて性子剛硬なるの縁故なり。
二十.交眉:交眉者,上下相交而如交字形也。主內顧多憂,骨肉有累,妻妾不力,子女不肖。本身雖有名祿產業,然多牽制憂憤,神經受刺激,而顛倒行為也。廿一.毫眉:毫眉者,有時長露寸餘,或二三寸,伸出三四也。主心亂而多焦躁,事與時反,與心違也。左主外務糾紛,右主內政忤逆,前半節主弟兄姊妹損傷,後半節主妻妾子女災刑。常有者,主刑剋不遂,富貴貧賤皆然,煩擾不休也。
第二十種は「交眉」と叫ぶ。いわゆる交眉は、是れ眉毛上下交錯し、一個の「交」の字の樣子を長成す。家裏に心を操るの事多く・骨肉拖累を帯來し・妻妾力を得ず・子女器を成さざるを主る。彼自身は雖名声・俸禄と產業あるも、卻って處處牽制を受けて心中憂憤し、神經長期に刺激を受け、以致顛三倒四の擧動を做出す。第廿一種は「毫眉」と叫ぶ。いわゆる毫眉は、是れ眉の中時に一寸余り・甚至兩三寸の長毫を長出し、三四根を伸出し來る。心緒雜乱にして焦躁多きを主り、事情の走向總て時機と相反し、亦た自己の本意と相違す。左辺に長ずるは外頭の事務に糾紛を起こすを主り、右辺に長ずるは家内の事忤逆不順を主る。前半段に長ずるは兄弟姐妹に損傷あるを主り、後半段に長ずるは妻妾子女に災あり刑あるを主る。若し長毫常年皆在れば、即ち一生刑剋にして事々心に称わざるを主り、彼の富貴なるも貧賤なるも論ぜず一樣にして、煩擾斷えず。
廿二.亂眉:亂眉者,紛亂不順,粗細不勻,滯手如麻也。主環境惡劣,牽制最重,常在驚濤惡浪之中,許多內憂外患,而不解除也。毫眉、亂眉,多臨時發生也。廿三.重眉:重眉者,上下兩層,俗呼兩夾眉也。主幼年喪父,倚伯叔至戚而成立,性柔而不斷,庸而兩可,小有耗散,而失前業一半也。廿四.金眉:金眉者,短少而稀疎,直豎而似無,黃柔而高稜也。王享餘蔭之美,又進田宅也。主貴榮而壽祿清閒,子女又貴能又多也。獨相此眉最難也。
第廿二種は「亂眉」と叫ぶ。いわゆる亂眉は、是れ眉毛紛雜にして順ならず・粗細勻えず、手を用いて一摸すれば澀滞して亂麻のごとし。人の處する所の環境惡劣・受くる所の牽制最も重く・常年驚濤駭浪の中に在るがごとく・内憂外患一大推にして始終解き開く能わざるを主る。須く注意すべし:毫眉と亂眉とは多半是れ一時に長出したる所、臨時の應験するの相に属す。第廿三種は「重眉」と叫ぶ。いわゆる重眉は、是れ眉毛上下に叠して兩層を成し、俗に「兩夾眉」と称す。幼年に父を喪うを主り、伯父叔父等の至親の撫養に靠りてこそ立ち得住する。性子柔弱にして果斷ならず、平庸にして事々模稜両可す。家産略有耗散し、祖業の一半を丟失するあらん。第廿四種は「金眉」と叫ぶ。いわゆる金眉は、是れ眉毛短少にして稀疏、直く豎って幾ど看て出す能わず、色は黄にして質は柔らかく眉棱高き起こす。人の能く先人の余蔭の好處を享受し・なお能く田宅を置き下すを主る。貴顯榮耀にして寿長く禄厚く・生活清閑を主り、子女既に顯貴能幹にして又た衆多なり(源文の「王享」の「王」は當に「主」字の誤たるべし)。ここの一式は單に眉毛を看るは最も斷じて準くること難し。
《公篤相法》上篇卷六(續)
性情條解
公篤曰:性者心之苗,情者神之使。性無心不存,神無情不用。有心有性,有神有情,然後為事實,行止動靜,皆包括其中矣。解:性從心出,情從神發。心為靈臺之根,神為靈物之品,變化不測,其用最大。性為善惡之原,情為交易之機。性情乃心神之使者,事實之引導也。
陳公篤曰く:性是れ心の裏より長出したるの苗、情是れ神の差遣する所の使者。心なければ、性就ち存するに由なし。情なければ、神も亦た作用を發揮するに由なし。心有りてこそ性あり、神有りてこそ情あり、然る後にこそ具體の行事を形成す。一個人の行止動靜は、全てここの裏面に包括す。解説に曰く:性は心に由りて出、情は神に由りて發す。心是れ靈臺の根柢、神是れ靈性の物の品級、それ變化測する能わずして作用最も大なり。性是れ善と惡との源頭、情是れ外界と往來交接するの機竅なり。性と情とは不過是れ心と神との派出したるの使者、亦た是れ一切の具體の行事の引路の人なり。
性者,先天之真機也;情者,後天之實用也。又從形質,定其性情,論其事實。故印堂寬正,其性英賢;神清正視,其性忠良。解:印堂為全局之元首,英明賢良,印寬而正,有才而復量大也。凡忠厚慈良,神清正視,多管而復遠見也。二者兼有,則為上品也。
性是れ先天の帶來したるの真正の機竅、情是れ後天の用い出すの實際の功能。此の外なお形體骨肉の上に從りて一個人の性情を判定し、併せて此に據りて彼の一生の行事を推論す。ゆえに曰く:印堂寬闊にして端正の人は、性情英明賢良なり。眼神清朗にして人を看るに平正の人は、性情忠厚善良なり。解説に曰く:印堂是れ全局の元首の所在、英明賢良を主る。印堂又た寬く又た正なれば、即ち是れ既に才幹ありて又た度量あり。凡そ忠厚慈善の人は、眼神皆清朗にして正視し、事を做るに管えること多くして又た遠見あり。ここの兩樣兼備の人は、即ち是れ上等の品格なり。
眉細目慈,主溫和而孝順;五嶽端正,主厚而正大。解:眉為肺絡,眉細而無憂;目為肝絡,目慈不動氣,故溫和孝順也。五嶽正者心正,行為亦正,故厚而正大也。眉目有威,主嚴格而志大;眉秀目平,主慈和而有智。解:眉目以威而有權,故威重之人權重,綱紀嚴明,志向遠大矣。眉秀主聰敏,目平主和蘊,及慈和而有特智,常有先見之明,而不妄舉也。
眉毛細・眼神慈の人は、性情温和にして孝順なり。「五岳」端正の人は、性情厚道にして胸襟正大なり。解説に曰く:眉毛は身内に於て肺經に對應し、眉細の人は憂多からず。眼睛は身内に於て肝經に對應し、目光慈善の人は輕易に怒を動かさず、ゆえに温和にして孝順なり。額・頦・鼻・左右顴のここの五岳の長じて端正の人は、心地就ち正く、行為も亦た跟いて正し、ゆえに厚道にして正大なり。眉眼の間威厳を帯ぶるの人は、性情嚴格にして志向遠大なり。眉毛清秀・眼神平和の人は、性情慈和にして智謀あるなり。解説に曰く:眉眼は威厳あるに因りてこそ權あるに顯る、ゆえに威重きの人は權も亦た重く、彼規矩綱紀を立て起こすに嚴明度ありて、志向自然遠大なり。眉秀は人の聰敏を主り、目平は人の和順含蓄を主る。ここの樣の人は慈和にして而も又た特出の智慧ありて、常に能く先知先覺し、輕擧妄動することあらざらん。
眉長上豎,主恃勇而拔負;耳厚垂珠,主明敏而靈巧。解:眉長主大貴而操兵柄,眉上豎主剛勇而負氣,故拔負而驕傲。耳厚主持重又有恆,垂珠主偏好多材藝,不學而成,故明敏而又靈巧也。眉濃目露,主剛暴而好殺;眉高印寬,主遠而多才。解:眉濃主剛燥而尤貪,目露主驕淫而不仁。愛之者,則越軌不已;惡之者,則毀滅不休,故好殺也。眉高主敏而好名,印寬主正而遠見,故遠多才也。
眉毛長くして上に向かいて斜豎するの人は、性情勇を恃みて強を爭い勝を好むなり。耳朶厚くして垂珠あるの人は、性情明快敏捷にして靈巧なり。解説に曰く:眉長は大貴にして併せて兵權を執掌する能うを主り、眉毛上豎は剛強勇武にして氣を賭するを愛すを主る、ゆえに合せば即ち是れ勝を好みて驕傲なり。耳朶厚は人の穩重にして恒心あるを主り、耳垂珠を成すは人の偏愛の専長ありて多く才藝あり・學ばずとも能く自ら成るを主る、ゆえに彼を明敏にして靈巧と説く。眉毛濃・眼神露るの人は、性情剛烈殘暴にして殺を好むなり。眉毛高・印堂寬の人は、眼光長遠にして才多しなり。解説に曰く:眉濃は人の剛烈急躁にして尤其貪求するを主り、目露は人の驕縱淫佚にして仁恕を講ぜざるを主る。彼の喜歡するの人は、以て一味に軌を越えて成全する能く、彼の厭惡するの人は、則ち毀滅して底に到るを要す、ゆえに殺を好むと説く。眉高は人の敏捷にして名を好むを主り、印堂寬は人の端正にして遠見あるを主る、ゆえに合せば即ち是れ眼光遠くして才具多し。
神清顴聳,主豪慨而奢華;眉高神秀,主清廉而好名。解:神清主多貴名而豪慨,顴聳主有作為而輕財,乃俠義之勇為,志不群也。眉高主而務名,神秀主慧而務德,故清廉好名,而多福壽也。髮低骨粗,其性愚魯燥急而尖酸;形清目痴,其性庸拘泥而無用。解:髮低主妨父,失於栽培;骨粗主勞碌,失於能力。二者合有,則愚魯妄行,情同尖酸,失其正義也。形清為外表,目痴為內愚,故措施之輕重不宜也。
眼神清朗にして顴骨聳起するの人は、性情豪爽慷慨にして生活奢華なり。眉毛高くして眼神清秀の人は、性情清廉にして名声を愛惜す。解説に曰く:神清は人の多く貴顯の名ありて人と為りて豪爽なるを主り、顴聳は人の作為ありて錢財を看輕するを主る、これは是れ一種の俠義敢為・志趣流俗に同じからざるの品格。眉高は人の進取して名声を追求するを主り、神秀は人の聰慧にして德行を講究するを主る、ゆえに合せば即ち是れ清廉にして名を好み、而且福多く寿多し。髮際低くして骨骼粗の人は、性情愚鈍魯莽・急躁にして刻薄なり。形體清秀にして眼神呆痴の人は、性情平庸拘泥にして用處なきなり。解説に曰く:髮際低は父親を妨害するを主り、小より培栽を得ず。骨骼粗は一生労碌を主る、是れ能力足らざるに因る。ここの兩樣併せて見れば、即ち愚魯妄為し、話を説き起こせば刻薄尖酸して、應有の正氣を失掉せり。形清は是れ外表看て好く、目痴は是れ裏子愚鈍なり、ゆえに彼は事を辦し起こせば輕重總て拿捏して當ならず。
目凹鼻曲,其性貪侫刻薄而寡情;蛇睛馬面,其性殘酷毒忍而尤驕。解:目凹主刻薄寡恩,鼻曲主貪侫心深,蛇睛主殘毒兇狠,馬面主驕傲矜誇。上二形為成敗之陰,有惡劣環境,逼迫而為之;下二形為格局之生成,通達窮困皆殘毒,有意而為之。
眼窩深く陷入し・鼻梁彎曲の人は、性情貪婪諂佞・人を待すること刻薄にして情寡きなり。蛇眼・馬臉を生ずるの人は、性情殘酷狠毒にして格外驕横なり。解説に曰く:眼窩凹陷は人の刻薄にして恩少なきを主り、鼻梁彎曲は人の貪佞にして心機深きを主る。蛇眼は人の殘毒凶狠を主り、馬臉は人の驕傲自誇を主る。前面のここの兩樣は是れ成敗起伏に隨いて顯出したるの陰暗の一面——是れ惡劣の環境の彼を逼りてこも成らしめたるなり。後面のここの兩樣は卻って是れ天生の格局の成す所——ここの種の人は處境の顯達なるも困頓なるも管せず一樣に殘毒、是れ有意にあの樣を做らんと要するなり。
骨粗肉流,其性剛燥自用而殘忍;狼顧斜視,其性奸險多疑及行邪。解:骨粗主弄巧反拙而多勞,肉流主燥亂狂妄而自私,合而為殘忍兇狠。狼顧主奸而多疑,斜視主毒而邪淫,其性既貪,其心又不正故也。眉頭逢沖,其性輕躁負氣;眉皺上視,其性驕傲任性。解:眉關氣質,凡有氣憤不平,憂疑不決,則兩眉燥亂,緊急上沖。上視主驕傲,舍本求末故也。
骨骼粗・肌肉松浮の人は、性情剛烈急躁・剛愎自用にして殘忍なり。狼のごとく能く頭を回らして斜看するの人は、性情奸險多疑にして行事邪僻なり。解説に曰く:骨粗は人の巧を取らんと想いてかえって拙を弄し・白く許多の辛苦を費すを主り、肉浮は人の躁動狂妄にして自私を主る、兩樣合せば即ち殘忍凶狠と成りぬ。「狼顧」は人の奸詐にして多疑を主り、斜視は人の狠毒にして邪淫を主る、是れ彼の性子本来貪にして・心地又た端正ならざるの縁故なり。眉頭の處紋路に衝破せらるるの人は、性情輕浮急躁にして氣を賭するを愛す。眉頭緊皺にして上に往きて看るを習慣とするの人は、性情驕傲にして任性なり。解説に曰く:眉毛は一個人の氣質に關係し、凡そ心中憤懣不平・憂疑決し難きの時は、兩條の眉毛就ち焦躁紛乱に顯れ・緊緊に上に往きて衝る。習慣上に向かいて看るは驕傲を主る、是れ彼の本を舍てて末を逐うの縁故なり。
唇掀齒露,其性輕浮見小;神漫言遲,其性猶豫心深。解:唇掀好爭不讓,齒露口快妄語,皆不明大義,惟利是從,故見小也。神漫猶豫有思,言遲心深而貪,畏嫌不免,疑累終受,而多晝蛇添足之勞也。神清血足,其性安閒瀟灑;面廣神驚,其性憂鬱背義。解:神清泰然無思,血足悠然無累;面廣失敗多憂,神驚嫉妒背義。上二者為自然,下二者為勉強。
嘴唇上に往きて翻り・牙齒外に露るの人は、性情輕浮にして眼界狹小なり。眼神散漫・説話遲緩の人は、性情優柔寡斷にして心機深沈なり。解説に曰く:唇掀は人の爭うを好みて相讓るを肯ぜざるを主り、齒露は人の嘴快くして根據なきの話を説くを愛するを主る、ここの兩樣は皆大義を明白せず・唯利是從なり、ゆえに彼を眼界小なりと説く。眼神散漫の人は事に遇えば猶豫して多くを想い、説話遲緩の人は心思深くして貪求す。彼は人の猜嫌を招くを怕るるも總て亦た免れ得ず、最後はなお疑忌に拖累せられ、白く許多の蛇を畫き足を添うるの功夫を費す。眼神清朗・血氣充足の人は、性情安閑にして瀟灑なり。臉面闊大にして眼神驚惶を帯ぶるの人は、性情憂鬱にして道義を背棄す。解説に曰く:神清の人は坦然にして思なし、血足の人は悠然にして累なし。面闊にして卻って屢々失敗に遭うの人は憂慮就ち多く、神驚の人は心に嫉妬を存して信を背き義を棄つ。前の兩樣は是れ自然而然の所、後の兩樣は是れ勉强に撐え出づる所なり。
面青眉重,其性謹慎拘執;輔角高寬,其性文雅好道。解:面青主聰敏虛浮,眉重主憂愁拘執,故有畏難苟安,而似謹慎也。輔角高寬,其人清雅多文,好古愛道,是為慧根仙姿之質,清高不俗之品也。鼻仰神亂,其性慳悋痴迷;眉低印窄,其性宵小好勝。解:鼻仰愛財而不積,神亂妄舉而偏重,合而為痴貪迷惑,惜小慳悋矣。眉低主貪多而好勝,印窄主器狹而不容。上二者有倉猝失足,而成千古之恨;下二句有力輕任重,而為崩潰之俟也。
臉色青を發し・眉毛濃重の人は、性情謹慎にして拘泥固執なり。「輔角」の長じて又た高く又た寬の人は、性情文雅にして道術を喜好す。解説に曰く:面色青は人の聰敏にして卻って浮泛して實ならざるを主り、眉毛重は人の憂愁にして拘執するを主る、ゆえに彼は難に遇えば即ち退き・苟且に安を求め、外表看れば謹慎に像ゆ。輔角高寬の人は清雅にして文才に富み、古を好みて道を愛す、これは是れ慧根ありて・仙姿を帯ぶの資質、清高にして俗ならざるの品格に属す。鼻孔上仰・眼神散乱の人は、性情吝嗇にして痴迷なり。眉毛低壓・印堂窄の人は、性情猥瑣にして強を爭うを好むなり。解説に曰く:鼻仰の人は財を愛するも卻って錢を存め得住せず、神乱の人は妄動して偏執す、兩樣合せば即ち又た痴く又た貪く・執迷して悟らず・一點の小錢を為して斤々計較す。眉低は人の多を貪りて勝を好むを主り、印窄は人の器量狹窄にして人を容れ得ざるを主る。前面の兩樣は一時の失足に因りて千古の恨を鑄成するあらん。後面の兩句は則ち是れ能力小にして擔子重く・ただ垮れ下がるを待つ。
神麗肉流,其性淫亂邪行兼嫉姤;骨多肉少,其性矜奇,自誇又剛愎。解:神麗男女皆主淫亂多病而不壽,肉流主偏愛邪行,兼有,則淫亂中生嫉妒,變為殘毒矣。骨多者元氣充,故矜奇誇大;肉少者失輔助,故剛愎自用。
眼神艷麗・肌肉松浮の人は、性情淫乱・行為邪僻、なお嫉妬の心を帯ぶ。骨骼多くして肌肉少なきの人は、性新を標して異を立つるを愛し、既に自誇して又た剛愎なり。解説に曰く:眼神艷麗の人は、男女を論ぜず皆淫乱・病多くして寿数長からざるを主る。肌肉松浮の人は邪僻の行逕を偏愛するを主る。兩樣兼ねて有れば、即ち淫乱の中に嫉妬を生出し、進みて殘忍狠毒に變成せん。骨多の人は元氣充沛、ゆえに奇を誇り異を立つるを愛し・大話を説く。肉少の人は輔助扶持缺少、ゆえに剛愎自用す。
眉墜肩削,其性輕浮偏僻;眼神活潑,其性機巧好奇。解:眉墜有偏僻之才,肩削無厚重之福,故薄言而輕舉,偏好而妄行,主多挫折也。神活潑主靈巧機智,不學而成之技藝,用功歧路,勇於偏取也。神玄露光,其性狼毒任勞能冒險;日圓齒掀,其性兇悍驕橫有異志。解:神玄露光,為亂世之權貴,臨險為機會,冒險為事業,盛世不吉。日圓主驕橫不顧信義,齒掀主招嫉不矜細行,貪而無止境故也。
眉尾下垂・肩膀削瘦の人は、性情輕浮にして偏僻なり。眼神靈動活潑の人は、性情機巧にして奇を好むなり。解説に曰く:眉墜の人は一種の偏門の才氣あり、肩削の人は厚重の福分なし、ゆえに彼は説話輕薄・行事輕率、偏執の愛好を憑りて胡亂に行動し、一生多く挫折に遭うを主る。眼神活潑は人の靈巧にして機智あるを主り、學ばずとも一門の技藝を會す。ただ是れ彼は功夫を偏門の上に下し、一味に偏處に往きて爭取す。眼神玄暗にして外に露るの人は、性情狠毒・苦を喫するを肯んじて冒険を敢てす。眼睛圓・牙齒外に掀るの人(源文の「日圓」は當に「目圓」たるべし)は、性情凶悍驕横にして心に異志を懐く。解説に曰く:神玄にして光を露るは、是れ乱世の裏の權貴の相:危険の處に臨めば正に是れ彼の機會、冒険は本身就ち是れ彼の事業なり。ここの種の相は太平世に生ずれば吉利ならざりき。目圓は人の驕横にして信義を顧みざるを主り、齒掀は人の嫉恨を招きて小節を拘らざるを主る、皆是れ彼の貪心止境なきの縁故なり。
髮低神昧,其性愚妄模糊;冷笑口撮,其性陰險奸惡。解:髮低主愚,加以神昧,主每事有頭無尾,言不顧行,事不量力,輕諾寡信也。冷笑主機深陰險,加以口撮,則得隴望蜀,奸惡而不知足也。眼神如醉,多誑語而疎懶;五官開展,多堅忍而有恆。解:神醉主記憶力弱,而多忘,又愛便宜,疎忽懶惰,德怨不分,恩仇不明。五官開展,主任勞有恆,堅固其心志,耐勞其行為,終為發達之品也。
髮際低・眼神晦暗の人は、性情愚昧妄動にして糊裏糊塗なり。冷笑を愛し・嘴唇撮起するの人は、性情陰険にして奸惡なり。解説に曰く:髮際低は人の愚鈍を主り、再加うるに眼神晦暗なれば、即ち彼の做する所皆頭ありて尾なきを主り、説話能く到る能わざるを顧みず、事を做るに自己に幾多の氣力あるを掂量せず、輕易に許諾して守信すること甚だ少なし。冷笑は人の城府深くして陰険を主り、再加うるに嘴撮起すれば、則ち是れ隴を得て蜀を望み、奸惡にして永く足るを知らず。眼神醉せるがごときの人は、假の話を説くを愛して懶散なり。五官舒展開闊の人は、多く能く堅忍にして恒心あるなり。解説に曰く:眼神醉のごときの人は記性差く・事を忘るるを愛し、又た便宜を貪るを愛し、事を做るに疏忽懶惰、恩德と怨恨とは分別せず、仇と友とも亦た辨明せず。五官開展の人は苦を喫するを肯んじて恒心あり・心志堅定・行動の上に労累に耐え得住するを主り、最終是れ能く發達するの品格なり。
廓尖輪大,主聰明不足,而邪淫有餘;神定眉亂,主惡能引惑,而善偏軟化。解:耳廓尖小,主志小量窄,加以耳輪大,雖然聰明,多為邪淫蒙蔽。神定主有把握,加以眉紛亂,則方寸不一,可以為善,又可以為惡,隨流軟化也。
耳廓尖小にして耳輪大の人は、聡明足らずして邪淫余あり。眼神安定にして卻って眉毛紛乱の人は、壞人一たび誘引すれば彼は迷惑し、好事偏偏と彼を軟化する能わず。解説に曰く:耳廓尖小は人の志向小・氣量窄を主り、再加うるに耳輪偏に大なれば、雖説幾分の聡明あるも、多半も亦た邪淫の心思に蒙蔽せられぬ。眼神安定は本は人の心裏に把握あるを主るも、可再加うるに眉毛紛乱なれば、彼心裏に一個の主意を拿定する能わず、既に善事を做し去る能く、亦た惡事を做し去る能く、周圍の風氣に隨いて即ち同化せられ過ぐ。
準大眉高,其性忠實耿介;形勻聲秀,其性正直率真。解:準大心無毒,眉高忠而謹,主不妄舉,又不苟且故也。形勻主正大和蘊,聲秀主抱一信,故不欺詐,又不虛浮,而純正率真也。先觀其形質,次查其聲音,更視其精神,再考其骨肉,則可知其性倩,明其志向,覺其心理,驗其事實,則明瞭而如指掌焉。
鼻準頭大・眉毛高の人は、性情忠厚老實にして耿直なり。形體勻稱・声音清秀の人は、性情正直にして率真なり。解説に曰く:準頭大の人は心裏に毒念を存せず、眉毛高の人は忠厚にして謹慎、ゆえに彼は輕擧妄動することあらず、亦た苟且敷衍するを肯ぜず。形體勻稱は人の胸襟正大にして性情和順含蓄を主り、声音清秀は人の一に抱守して信用を講ずるを主る、ゆえに彼は既に欺詐せず、亦た浮夸せず、人と為りて純正にして率直なり。總じて人を相するの次序は:先ず彼の形體骨肉を看、其次彼の声音を聽き、再び彼の精神を看、最後彼の骨相と肌肉とを考察す。こもに來れば、即ち能く彼の性情を知り・彼の志向を明白にし・彼の心理を察覺し・彼の一生の行事を驗證して、一切清清楚楚、自己の手掌を看るがごとし。
鼻相條解
公篤曰:鼻為審判官,又名中嶽,外號土星,而居全面之中故也。據醫家考證,是為肺竅而屬金也,或為土是金之母,而有連帶關係耶。余考丹經,則稱不屬土,又不屬金,是為腎竅,則曰屬水。按鼻外為兩孔,內為四竅:兩側竅通肺管,此醫家之所謂肺絡也;兩直竅入腦海,下督脈,此丹道家之所謂腎絡也。準頭在全面之中心,配以中嶽,此風鑑家之所謂脾格也,皆有原理存焉。故準頭紅燥,即君相二火浮出,此通腎脈之證也。茲將各區段之主要與附帶,分類如下。
陳公篤曰く:鼻子は是れ相法の上の「審判官」、又た「中岳」と叫び、別號「土星」、是れそれが整張の臉の正中に位居するに因る。醫家の考證に照らせば、鼻は是れ肺の孔竅にして金に属す。或いは土是れ金の母親たるに因りて、兩者こそここの層の連帶の關係あるか。我道家の丹經を查考すれば、則ち説く鼻は既に土に属せず亦た金に属せず、而して是れ腎の孔竅、ゆえに水に属す。構造に就いて言えば、鼻子の外は是れ兩個の鼻孔、裏は卻って四個の竅道あり:左右両側の竅は肺管に通じ、これは即ち是れ醫家の説く所の肺絡。兩條の直上の竅は腦海に通じ入り、下に往きて督脈に連なり、これは即ち是れ丹道家の説く所の腎絡。準頭の全臉の中心に位居し・「中岳」に配属するに至っては、あれは是れ風鑑相家の説く所の脾の格位。ここの幾種の説法は各々其の道理あり。ゆえに準頭一旦紅を發し燥を發すれば、即ち是れ君火・相火の兩把の火の表面に浮到せる、これは正に是れ鼻の腎脈に通ずるの證據なり。下面に鼻子の各個の區段の主要の關係と附帯の關係とを分類して列出す。
一.山根:山根者,根基之謂也,又為命宮,而應疾厄,亦稱為壽根可也。凡山根高起,不享受祖業,則為壽徵;山根坑陷,不失敗祖業,則為夭亡也。二.準頭:準頭者,為正財之專部也,又名土星,土能旺財,而命名也。凡能享受正財祿,及坐守財,皆以此為標準,故有問富在鼻之說,為千古定法也。
第一是「山根」。いわゆる山根は、即ち是れ根基の意思、それは同時に又た是れ「命宮」、疾病災厄の上に應験し、それを「壽根」と叫ぶも亦た未當ならざらん。凡そ山根高高隆起の人は、若し是れ祖上の產業を承受するに非ざれば、則ち是れ長壽の徵兆。凡そ山根凹陷の人は、若し是れ祖業を敗するに非ざれば、則ち是れ短命早夭。第二是「準頭」、即ち是れ鼻頭。準頭は是れ専ら「正財」を管うるの部位、又た「土星」と叫ぶ、是れ土能く財を生み財を旺ならしむるに因り、ゆえにこも命名す。凡そ能く正當の財禄を享受する能うや否や・能く財に坐り得住するや否やは、皆ここを以て標準と為す、ゆえに相法の上に「富を問うは鼻に在り」の説法あり、これは是れ千古不變の定法なり。
三.蘭臺:蘭臺者,左鼻孔之全部,為偏浮財之專部,又名井灶,即內庫之地,又為內輔佐也。闌臺收而不露,財入庫而豐盈;如露而不收,其財雖多,而漏巵不塞,終為虛花,而失敗也。四.廷尉:廷尉者,右鼻孔之全部也,交際財之專部,亦名井灶,即內庫也。如露而不收,財亦耗散不聚。又主內輔佐,如薄弱不收,財弱而內輔不力也。
第三是「蘭臺」、指すは左辺の鼻翼鼻孔を連ねたるのここの一整块、是れ専ら偏財・浮財を管うるの部位、又た「井竈」と叫ぶ、即ち是れ内財庫の所在、同時になお家裏の内助を代表す。蘭臺収斂にして外に露さざるは、財庫に進みて而且庫裏豊盈なり。如果孔露にして収め得住せざれば、則ち財の來りて再び多しと雖も、亦た漏底の酒器の口を堵ぐる能上がらざるがごとく、到頭來皆是れ虛花一場、終に失敗に帰せん。第四是「廷尉」、指すは右辺の鼻翼鼻孔を連ねたるのここの一整块、是れ専ら交際應酬の所得するの財を管うるの部位、亦た「井竈」と叫ぶ、同樣是れ内庫。如果孔露にして収め得住せざれば、財も亦た一樣に耗散して聚まらず。ここは同樣に内助を代表す:若し長じて薄弱にして収め得住せざれば、即ち是れ財力單薄にして内助力を得ざるなり。
五.分尸紋:分尸紋者,準頭當中一直紋,主凶死;如骨破直痕,亦凶死。即古之車裂慘刑,言尸分而不全也。紋痕深長者無救,紋短者,刑剋破敗也。六.年上:年上者,鼻樑中段,接近山根也,內為膽絡,故名疾厄宮。膽俯有水汁,有火氣,故能消化飲食,如有障礙則病苦,此為疾厄專部也。
第五は「分尸紋」。いわゆる分尸紋は、是れ準頭の正中に一條の豎紋ありて、非命に死するを主る。若し是れ鼻骨破損にして一道の直痕を留下せば、同樣に凶死を主る。ここの名目は古代の車裂の慘刑より取る、意思是れ尸首分裂にして完整ならず。紋痕又た深く又た長きは救なし、紋痕短きは則ち刑剋と破敗とを主る。第六は「年上」、指すは鼻梁中段の山根に靠近するのあの一節、それは身内に於て膽經に對應し、ゆえに「疾厄宮」と叫作す。膽腑の裏に膽汁あり・火氣ありて、因りて人こそ飲食を消化する能う。一旦ここに障碍を出せば、人は則ち病痛の苦を受くるを要す。ゆえにここの一節は是れ専ら疾病災厄を看るの部位なり。
七.壽上:壽上者,鼻樑中段,接近準頭也,亦為膽絡,名疾厄宮也。兩側即下勾陳,主水氣泛流、溼氣痞脹等病,及其它有形之病,又主妻妾子女之刑剋也。八.危險紋:危險紋者,左蘭臺之曲紋,沖出準頭也。主有危險驚恐之事實經過,紋深,則疤痕破相,男格重兩女格輕也。如左右之紋均沖,亦主凶死也。
第七は「壽上」、指すは鼻梁中段の準頭に靠近するのあの一節、同樣に膽經に對應し、亦た疾厄宮と叫ぶ。それの両側は即ち是れ「下勾陳」、水氣氾濫・濕氣積みて痞块脹滿を成すの一類の病・以及其他の形ありて見る可きの疾病を主り、同時になお妻妾子女を刑剋するを主る。第八は「危険紋」。いわゆる危険紋は、是れ左辺の蘭臺の上の彎曲の紋路の準頭の上に衝到するなり。ここの人の經歴し過ぎたるの危険驚恐の事を主り、紋路深きはなお疤痕を留下して相を破るあらん。ここの一条は男子は應験重く、女子は應験輕し。如果左右両辺の紋路一齊に準頭の上に往きて衝れば、則ち亦た非命に死するを主る。
九.驚險紋:驚險紋者,廷尉之曲紋,沖出準頭也。主有凶危挫折之事實經過,如紋深,則疤痕破相,女格重兩男格輕也。如左右之紋均沖,亦主凶死也。十.井灶:井灶者,即兩孔也。如洩露,財不入庫,而有六親之累;如仰露,則有妻妾之相欺,子女之隱患,血統之內爭,骨肉之殘害,破財冷退之例也。
第九は「驚険紋」。いわゆる驚険紋は、是れ右辺の廷尉の上の彎曲の紋路の準頭の上に衝到するなり。ここの人の經歴し過ぎたるの凶険挫折の事を主る。紋路深きも亦た疤痕を留下して相を破るあらん。ここの一条は女子は應験重く、男子は應験輕し。如果左右両辺の紋路一齊に準頭の上に往きて衝れば、同樣に非命に死するを主る。第十は「井竈」、即ち是れ兩個の鼻孔。鼻孔泄漏にして外に露るは、財就ち庫に進み得ず、而且六親の拖累あり。鼻孔天に朝して仰ぎて露るは、則ち妻妾の欺瞞・子女の隱患・同宗血親の間の内鬨・骨肉の間の殘害・および破財・境遇冷落退敗のここの一類の應験に遭うを要す。
以上十則,為中嶽之關係,區段之界限,為鼻相之第一步。而各項形式,分類應徵,茲特詳解如下。一.長植:長植者,鼻長如樑柱,而有勢也。主豐足衣祿,而多田宅;又主完善貴榮,而多厚福。凡長植之中嶽,多為數代富庶餘蔭,承繼正受之祖業,平生安享,亦主有大壽之根也。
以上の十條は、講ずるは是れ「中岳」のここの一部位の各項の關係と各段の分界、これは鼻相を看るの第一步と算う。鼻の各種の形狀の分別て何を應験するに至っては、下面に再び詳細に解説す。第一種は「長植」と叫ぶ。いわゆる長植は、是れ鼻子の長じて一根の梁柱のごとく修長にして氣勢あるなり。衣食俸禄豊足・田産房産も亦た多きを主る。又た貴顯榮耀にして完滿缺なく・福分深厚を主る。凡そここの樣に長挺の中岳は、多半是れ幾代の富庶の人家の余蔭、能く名正言順に祖上の產業を承繼し、一輩子安然に享用す。これも亦た是れ長寿の根柢の所在なり。
二.豐大:豐大者,準頭豐隆,而復高起也。凡準頭豐隆高大,其人正直和平,有大志遠見,享受特別財利,而為特富,及上等富業也。或為繼起之產業,或為創立之產業,又考其各部可也。三.勻配:勻配者,準頭與蘭臺、廷尉,三部勻大而相配也。主心氣和平,耿介不妄,所有之財羞既多,享受之衣祿尤厚,亦主貴名,而厚祿清福也。
第二種は「豊大」と叫ぶ。いわゆる豊大は、是れ準頭飽滿隆起して而且長じて高きなり。凡そ準頭飽滿高大の人は、人と為りて正直平和、遠大の志向と長遠の眼光とありて、能く特別の財利を享受し、特等の富有あるいは上等の富業に属す。ここの份の產業の是れ前人を承繼して再び興し起こしたるか・還是れ自己の白手に創立したるに至っては、則ち面上の其他の部位を參看してこそ斷定する能う。第三種は「勻配」と叫ぶ。いわゆる勻配は、是れ準頭と蘭臺・廷尉の三處皆長じて飽滿にして彼此相称するなり。人の心氣平和・耿直にして妄為せざるを主る。手裏の財貨既に多く、享用するの衣食俸禄尤其豊厚なり。同時に亦た貴顯の名あり・厚禄清福を享くるを主る。
四.圓厚:圓厚者,準頭圓而如珠,不見蘭臺廷尉也。其形有名虎鼻者,主剛執好勇,任勞務功,及有勇毅之行為,膽識兼長,文武兼併,而立豐功偉業也。五.貫印:貫印者,山根高起上貫印堂也。其形有名玉柱上貫伏犀者,為特貴創業之帝王也,次亦為裂土分封,出將入相也。又有上貫印堂者,主智勇雙全,為上貴,文為政柄領袖,武為屏潘總戎,亦有壽也。
第四種は「圓厚」と叫ぶ。いわゆる圓厚は、是れ準頭の圓くして一顆の珠子のごとく、圓くして幾ど両側の蘭臺と廷尉とを看見する能わざる。ここの種の鼻形に「虎鼻」と叫ぶあり、人の剛強固執にして勇を逞しゅうするを好み・苦を喫するを肯んじ・一心に事功を求め・行事勇敢果毅を主る。彼は膽量と見識と兼備し、文武の兩途皆能く兼ねて顧み、因りて豊功偉業を建立せん。第五種は「貫印」と叫ぶ。いわゆる貫印は、是れ山根高高隆起し、一直に上に向かいて貫通して印堂に到る。ここの種の形狀に「玉柱上貫伏犀」と叫ぶあり、あれは是れ特等の貴顯・開國創業の帝王の相。次の一等も能く土を裂き侯を封じ・出づれば大將と為り・入れば宰相と為らん。別有ただ上に印堂を貫くのみのは、智勇雙全を主り、上等の貴顯に属す:文途を走れば政を掌るの領袖を做り、武途を走れば一方を屏藩するの統帥を做り、同時に亦た長寿を主る。
六.有梁:有梁者,鼻樑之中段,高而不露,圓骨無節也。主有大壽,又旺人丁,而妻妾子女均賢能也,此為中興衰之一大關鍵也。七.仰露:仰露者,井灶上仰而露孔也。主財不入庫,多成多敗也。又主內顧多憂,而牽制其事業也。貧而勞碌者居多,貴而勞碌者居少也。
第六種は「有梁」と叫ぶ。いわゆる有梁は、是れ鼻梁中段の長じて高くして卻って骨を露さず、骨相圓潤にして節疤なきなり。大寿を主り、又た家中人丁興旺・妻妾子女個個賢能を主る。ここの一条は是れ一家の中途に興起するか還是れ衰敗するかを判斷するの一大關鍵なり。第七種は「仰露」と叫ぶ。いわゆる仰露は、是れ「井竈」即ち鼻孔の天に朝して仰ぎて露出す。財庫に進み得ず・一生成ること多く亦た敗ること多きを主る。又た家裏に心を操るの事多く、因りて彼の事業を牽制するを主る。ここの種の鼻形の人は、貧窮にして労碌するの居多く、顯貴にして労碌するの居少なし。
八.反吟:反吟者,鼻樑側曲露節,而左右有三曲兩曲,皆名反吟式。主虛偽聰敏,偏見自用,顛倒是非,混亂恩怨,又主疾厄冷退,官訟刑剋,及刑子女也。九.伏吟:伏吟者,鼻樑直曲露節,而上下有三曲兩曲,皆名伏吟式。主有子女,多成敗,其性憂柔不斷,私心自用,貪念不休,虛張誇大,輕重不當,措施不宜,以致一敗塗地,憂愁至死也。
第八種は「反吟」と叫ぶ。いわゆる反吟は、是れ鼻梁側面に向かいて彎曲して併せて骨節を露出し、左右の方向の上に三道の彎あるいは兩道の彎あるは、皆反吟式と叫ぶ。人の虚僞にして小聡明を帯び・偏執成見にして剛愎自用し・是非を顛倒し・恩怨を把て一團に攪するを主る。又た疾病災厄・境遇冷落退敗・官司を惹き・刑剋あり・なお子女を刑剋するを要するを主る。第九種は「伏吟」と叫ぶ。いわゆる伏吟は、是れ鼻梁豎いて彎曲して併せて骨節を露出し、上下の方向の上に三道の彎あるいは兩道の彎あるは、皆伏吟式と叫ぶ。人に子女あるを主るも、ただ一生の成敗起伏甚だ多し。彼は性情優柔にして果斷ならず・私心を存して自ら是と為し・貪念斷えず・虚に聲勢を張り大話を説くを好み・輕重を拿捏して當ならず・事情を處置して時宜に合せず、以致一敗地に塗れ・憂愁して死に到るを主る。
十.稜節:稜節者,鼻樑有角形之骨凸露,上下分節也。主刑人丁,及結仇怨,其性疑是疑非,猶豫不決,認人不足,有驚險暗害,而多冷退,及痼疾也。十一.根陷:根陷者,山根低陷弱而不起也。主幼小多病,先天遺傳有疾根也。如眼神充足,主前業破敗,而不守也;如眼神不足,或有祖業,則不壽,而死於四十二歲之前也。
第十種は「棱節」と叫ぶ。いわゆる棱節は、是れ鼻梁の上に棱角を帯ぶの骨凸出し起こり、上下に一節一節に分かつ。家中人丁を刑剋するを主り、亦た仇怨を結下するを主る。ここの種の人は神を疑い鬼を疑い・これも懐疑しあれも懐疑し・事に遇えば猶豫して決せず・人を看るの眼力足らず。一生に驚険と暗算あり・境遇多く冷落退敗し・なお久しく治らざるの老病を帯ぶ。第十一種は「根陷」と叫ぶ。いわゆる根陷は、是れ山根低陷軟弱にして立ち起こる能わざるなり。幼年病多きを主り、是れ先天の遺傳し來るの病根。如果彼の眼神充足なれば、則ち祖業破敗にして守り得住せざるを主る。如果眼神も亦た足らざれば、則ち便ち祖業あるも、人長寿ならず、多く四十二歳以前に身を故す。
十二.弧峰:孤峰者,準頭高超,而無兩顴也。此主能致富業,而進田宅,惟人丁最弱而刑剋,妻宮二三或不力,子女不立或夭殤,此主螟蛉承繼,或一女也。十三.準失:準尖者,鼻尖起楞而勾也。古法有稱鷹形之鼻者,主陰險機巧,刻薄無信,財不入庫,亦有貴名而權祿,多從危害逼迫者,發達不久,又失敗也。
第十二種は「孤峰」と叫ぶ(源文の標目は「弧峰」と作る、當に正文の「孤峰」を以て準と為すべし)。いわゆる孤峰は、是れ準頭高高聳起し、両辺に卻って顴骨相配なく、鼻子孤零零にあの裏に立つ。ここの種の鼻は人の能く富業を掙下し・田宅を置くを主る、ただ是れ家中人丁最も弱くして併せて刑剋あり:妻子は兩三個を娶るを要し、あるいは娶りても亦た力を得ず。子女立ち得住せず、あるいは夭折す。ここの種の人は多半是れ別人の孩子を過繼して嗣を承けるを要し、あるいはただ一個の女児を得。第十三種は「準尖」と叫ぶ(源文の標目は「準失」と作る、當に正文の「準尖」を以て準と為すべし)。いわゆる準尖は、是れ鼻尖棱を起こして下に向かいて勾る。古相法はここの種の鼻を把て「鷹鼻」と叫ぶ、人の陰険にして機巧・人を待すること刻薄にして信用を講ぜず・錢財庫に進み得ざるを主る。彼も亦た能く貴顯の名と權位俸禄とあるあらん、不過多半是れ危難逼迫の中より得來したる所、發達して久しからざれば便ち又た失敗せん。
十四.洩反:洩反者,蘭臺廷尉露孔而洩氣,準頭反仰而不齊也。其人智小大,力輕任重,妄舉而貪,輕去而就,主一成一敗,六親遺累,煩擾不休,難立家也。十五.墜鼻:墜鼻者,土星豐圓而下墜,蓋過人中半節也。此為土星剋制水星,雖豐隆而無用,晚景蕭條也。亦主貴名多材藝,虛浮儒弱,刑妻有壽,而無祿也。
第十四種は「泄反」と叫ぶ。いわゆる泄反は、是れ蘭臺・廷尉の兩處の鼻孔外に露りて氣を漏らし、準頭又た上に向かいて翻仰し・長じて歪斜齊ならず。ここの種の人は智謀小にして攤子大・能力弱にして擔子重し。胡亂に行事して貪心足らず・走らんと説えば即ち走り・來らんと説えば即ち來り、一成一敗を主り、六親拖累を留下し、煩擾斷えず、甚だ難く一份の家業を立ち起こす。第十五種は「墜鼻」と叫ぶ。いわゆる墜鼻は、是れ「土星」即ち鼻頭の長じて豊滿圓潤にして卻って下に向かいて墜ち、人中の半截を蓋い過ぐ。これは五星の生剋の上に於て土星の水星を剋制するに属す(口は水星と為し・人中は口に通ず)、ゆえに鼻子は雖豊隆なるも亦た用處なし、晚景蕭條なり。ここの種の人も亦た貴顯の名ありて多く才藝あるを主る、ただ是れ人と為りて浮泛懦弱なり。妻子を刑剋して自身寿あるも、卻って俸禄なし。
十六.鼻毫:鼻毫者,兩鼻孔之毫毛露出也。有常露出者,則主刑妻克子,而傷骨肉;如臨時露出者,即為損人丁而憂愁不遂、哭泣之先兆也。十七.蒜鼻:蒜鼻者,土星三瓣而如蒜形也。主致富居多,而有開闢利源,經營富業,為上富甲富,大壽而厚祿,以富業而成其貴名也。
第十六種は「鼻毫」と叫ぶ。いわゆる鼻毫は、是れ兩個の鼻孔の裏の長毛の外面に露出し來る。若し是れ長年皆外面に露るは、即ち妻を刑し子を剋し・骨肉の至親を傷及するを主る。若し是れ一時に長出して外面に露るは、則ち是れ家中に人口を損じ・憂愁にして遂わず・哭泣せんと要するの先兆なり。第十七種は「蒜鼻」と叫ぶ。いわゆる蒜鼻は、是れ鼻頭三瓣に分かち、形狀一頭の蒜のごとし。ここの種の鼻は富を致すの居多きを主り、能く財源を開闢し・一份の富業を經營し出だし、上等の富・一方の首富に属す。同時に大寿にして俸禄豊厚を主り、ここの份の富業に靠りて彼の貴顯の名声を成就す。
十八.截筒:截筒者,鼻形如捲筒之圓長,而齊截之勢也。此主暴發而為特富上富之格,及速帶之貴名也。亂世亦有武權而發達,以貴力而輔其大用也。十九.獅鼻:獅鼻者,豐隆而短,準頭蘭臺廷尉勻配,而露孔也。主上等富貴,而文武兼併,及遙領之頭銜也。然子女最少,僅子女各一成立,及庶出也。
第十八種は「截筒」と叫ぶ。いわゆる截筒は、是れ鼻形一段の卷筒のごとく又た圓く又た長く、末端齊く截斷せらるるがごとし。ここの種の鼻は暴起して家を發するを主り、是れ特等の富・上等の富の格局、名声も亦た來りて速し。乱世に生ずるは、亦た能く武權を掌りて發達し、權勢に靠りて以て彼の大用を輔助せん。第十九種は「獅鼻」と叫ぶ。いわゆる獅鼻は、是れ鼻子豊隆にして短く、準頭と蘭臺・廷尉の三處大小相称し、鼻孔略微露出す。上等の富貴を主り、文武の兩途兼ねて顧み、なお能く遙領の頭銜を掛くる能う。ただ是れ子女最も少なく、往往ただ一兒一女の立ち得住するのみありて、而且多半是れ庶出なり。
