八字の用語
四柱推命で用いる術語を、神殺・十神・納音・十二運の四類に分けて示す。
神殺
- 天乙貴人
- 天乙貴人は紫微垣の神であり、最も尊く最も貴い、命中で最大の吉神。至る所で諸々の凶殺は退き避ける。容姿は堂々とし、聡明で器が大きい人物を表し、これを得れば栄え、功名は早く達し、官禄も得やすい。大運・流年がここに巡れば昇進・蓄財を主るが、空亡に落ちたり衰絶して気が無ければ、貴くとも顕れない。
- 太極貴人
- 太極貴人は五行の生旺と始終を義とする。甲乙の木は子に生じ午に終わり、丙丁の火は震に出て兌に蔵されるの類で、万物に始終があり造化が始めから終わりまで相い保たれる象を取る。天地生成の理を得た人を表し、命式が格を成しさらに福気・貴神の扶けを得ればなお美しく、尊貴の格となる。
- 天印貴人
- 天印貴人は日干から地支の宮位を調べて取る。例えば甲日は天印が寅中に在り、乙日は亥を天印とする類。これを得た者は栄達顕赫し、朝廷から封贈を受ける貴を主り、朝廷の印綬を得る象徴で、貴格の一つである。
- 天福貴人
- 天福貴人は、日辰の貴人が臨む処が力を得て福星の扶持となるもので、貴人の引き立てと庇護を得る。壬騎龍背の格(壬子・癸卯・庚戌・庚辰)のように、貴が卯巳に在り辰を得れば福星が貴を扶ける。一生病が少なく早くから福を享け、通常の命でも生涯刑獄の災いが無い。
- 天廚貴人
- 天厨貴人は食神が禄に逢うを取る。月柱に食神があり禄食に逢えば真の天厨。衣食が豊かで禄食に余裕あり。梟神の奪食、冲・空亡を忌み、死絶の運に偏印が臨むのも恐れ、福星が合すれば福が交わる吉神である。
- 天德貴人
- 天徳は天曜・地殺をことごとく制し得る宮で、凶を吉に転じる。一生安逸で刑を犯さず盗に遭わず、凶禍に遭っても自然に消散する。三奇や天乙貴人と並べば特に吉で、貴格に入れば科甲に登り君寵を得る。命書は天徳が月徳に勝るといい、これを得た者は清く顕れて貴達する。
- 月德貴人
- 月徳は三合の照らす方、日月の会合する辰を取り、壬・甲・丙・癸がその所在。天徳と同じく凶を吉に転じる吉神で、命中に凶殺を帯びてもこの二徳の扶化を得れば凶は甚だしくならない。安逸で刑が無く、婦人がこれを得れば多く貴人の妻となり、困難に遭っても分を守れる。
- 德秀貴人
- 徳秀は月令に蔵される陰陽中和の気が変化して成り、徳は凶を解き、秀は清秀を主る。命中に徳秀があって破・冲・克・圧が無ければ、聡明で温厚和気の性。学堂に遇い財官を帯びればさらに貴を主る。詩に「己日に壬癸の秀気来たり、丙辛に遇えば根基肥ゆ」とあり、文章の秀気・科名の格を表す。
- 文昌貴人
- 文昌貴人は日干から地支を調べて取る。甲日は文昌が巳(蛇口)、乙日は亥(猪頭)、丙日は戌(狗)、丁日は辰(龍)などの類。聡明で文に利があり、科甲・功名に有利で、読書人がこれを得れば文思が敏捷で学業が成る。
- 文星貴人
- 文星貴人は日干に対して地支の貴位を取る。甲日は寅を文星(馬)、乙日は巳(蛇)、丙戊日は申(猴)などの類。文才と秀気を主り、科名・仕進に有利で、これを得れば多く学問に秀で文華が顕著、文章顕達の吉星である。
- 國印貴人
- 国印貴人は日干から地支を調べて取る。甲は戌、乙は亥、丙は丑、丁は寅、戊は丑、己は寅、庚は辰、辛は巳、壬は未、癸は申。国印は朝廷の印、四柱に帯びれば印を掌る権、公事公正、気質軒昂を主る吉神である。
- 福星貴人
- 福星貴人は天乙貴人が臨む三合の墓庫の辰を取る。貴人が卯巳に在り辰を得れば、辰は卯巳の庫で貴気を扶助する。一生災いが少なく、貴人の引き立てと扶助を得て福禄が長く続く吉神である。
- 天德合
- 天徳合は、天徳の臨む位と天干が相合する辰。正月は天徳が丁に在り、丁が壬と合して天徳合となる類。和気をもって徳を済す義で、凶殺がこれに遇えば化解でき、福蔭を増し災患を消す吉神である。
- 月德合
- 月徳合は、月徳の臨む干と天干が相合する辰を取る。正月は月徳が丙に在り、丙が辛と合する類。その徳は天徳合に類し、危きを扶け難を済し、凶を吉に転じる。命にこれが在れば安逸で禍が少なく、福寿を兼ね備える吉神である。
- 天赦日
- 天赦日は四時の専気の生旺日を取る。すなわち春は戊寅、夏は甲午、秋は戊申、冬は甲子。天地が万物を生育し罪過を宥め赦す辰で、これを帯びる、あるいはこの日に生まれれば、凶を吉に転じ難に遭っても祥を呈する、特に吉慶の吉神である。
- 天喜神
- 天喜神は四時によって取る。春は戊、夏は丑、秋は辰、冬は未を天喜とする。歓欣・喜慶、婚姻の和合、子を授かる兆を主り、命中や流年にこれに遇えば多く喜び事が門に臨む吉神である。
- 天醫
- 天医は月建から地を取る。正卯、二亥、三丑、四寅、五卯、六辰、七巳、八午、九未、十申、十一酉、十二戌。病人がこれに値すれば名医が効く。命に疾厄があっても良医の治療を得て、中性ながら吉に偏り、病が少なく危険からも救われることを主る。
- 祿神
- 禄神は十干が臨官して禄に帰す位。甲は寅、乙は卯、丙は巳、丁は午、戊は巳、己は午、庚は申、辛は酉、壬は亥、癸は子に禄す。一生財禄が豊かで安逸に福を享けることを主り、建禄の者は肌厚く気が充実、自然に生旺すれば吉、衰絶すれば吝嗇で破敗する吉神である。
- 金輿
- 金輿は常に禄の前二辰に居り、貴人の乗る車の義。性情は柔順温和で挙措は端正、婦人がこれに遇えば富まずとも貴く、男命が得れば多く良き内助と陰の福の扶持があり、家庭は和やかで子孫が繁栄する吉神である。
- 天三奇
- 天三奇には乙丙丁(天上三奇、貴人の干徳に支を配す)と甲戊庚(地上三奇、斗・牛・井・鬼の舎に臨む)の二説がある。三干が順に連なり羅網・天空に間てられないのを貴とし、精神が常人と異なり襟懐卓越、博学多能を表す。天乙貴人を帯びれば勲業が群を抜く吉神である。
- 地三奇
- 甲戊庚の三日が相連なるを地三奇といい、陽木・陽土・陽金三者の精英の義を取る。奇特非凡な人を表し、年月日時に順に布くを吉とする。体を得て地を得、三合・六儀に遇えばなお貴く、天乙・天月徳を帯びれば凶災を犯さず、空亡・冲破に遇えば用を成さない。
- 人三奇
- 辛壬癸の三日が相連なるを人三奇(水三奇とも)といい、三干が連珠するのは得難く、精神が常人と異なり襟懐卓越を表す。三奇は順に布いて倒乱を欲せず、体を得て地を得る者は清貴、逆乱する者は福が遅く気が濁る。
- 正學堂
- 正学堂は五行の長生の位を本家の正学堂とし、納音が五行と同気であればなお妙。学業に精専し文章が出類、登科及第の兆を主る。清ければ科名が高く、厚ければ官は尊く栄え顕れ、濁れば福禄が薄い。最も空亡と冲破を忌む。
- 學堂
- 学堂は禄・官印・食神・駅馬などの吉を兼ね会すれば福が厚い。禄馬・貴・奇・徳に遇えば気が清く、読書に聡慧で科名が顕達することを主る。最も空亡に落ちて克を受けるのを恐れ、犯せば学んでも空しく虚名のみ。旺に乗れば利あり、衰えて気が無ければ師儒の業にのみ宜しい。
- 詞館
- 詞館は五行の臨官の位を正位とし、納音がまた五行と同気であれば真。翰林の官のごとく学業に精専し文章が出類、気が清ければ科名顕達、気が濁れば官は卑しく職は微なることを主る。学堂と同論で、いずれも空亡・冲破を忌む。
- 將星
- 将星は三合局の中間の一位を取る。申子辰は子を将星とする類。権を掌る象を主り、気質は威厳があり決断力に富む。吉星の扶けと貴殺の加臨があれば吉慶となり、さらに純粋に雑じらぬ貴庫・墓を挟めば出将入相の格、華蓋・正印を帯びて庫を挟まなければ両府の格である。
- 華蓋
- 華蓋は三合局の墓地の一位を取る。申子辰は辰を華蓋とする類。気質は孤高で多く孤寡を主り、僧道・芸術として論じられる。貴格に入っても孤独を免れず、正印・駅馬を帯びれば節印となり旌節の貴を主る。生時や胎元に見れば多く養子や庶出を表す。吉凶両面で、局と合わせ見る必要がある。
- 驛馬
- 駅馬は三合局が冲する辰で、移動や昇進・蓄財の喜びを主る、三命中で発用する喜慶の神。君子がこれに遇えば栄位に居り、小人は豊かになる。最も専旺を喜び空亡・破敗を忌む。馬には十二の名があり、款段・乗軒・駄屍など吉凶が大いに異なるので、旺・庫・生死を詳しく弁ずる必要がある。
- 紅鸞
- 紅鸞殺は日支で論じ、多く巳酉丑申の類の組み合わせを取る。古歌に挙げる乙巳・丁巳・辛亥・戊申・甲寅および丙午・戊午・壬子などの日にこれを犯せば配偶者を克し、男は妻を、女は夫を克する、婚恋が順調でない象。ただし全局と合わせるべきで、単独で凶と断じてはならない。
- 紅豔
- 紅艶殺は日干が逢う支で取る。容姿が美しく色気があるが、女命が最も忌み、感情の波折が多く婚姻が順調でなく、情のために禍を招きやすい。男命が犯しても多く異性の縁が重く、色欲の累を防ぐべき。吉神の救解で凶を減じ得るが、孤・寡・咸池と並び見れば淫乱がさらに甚だしい。
- 咸池
- 咸池は五行の沐浴の位で、日が暗昧に入る時の義を取り、淫邪・暗昧を主る。生旺すれば酒色に耽り家業を破り、死絶すれば狡詐で遊蕩し恩を忘れ信を失う。水命の日時と相逢えば特に凶で、婦人が最も忌み、破あって成る無しを主る。
- 桃花
- 桃花は五行の沐浴の位。『三命通会』では敗神、一名を桃花煞という。亥卯未は子、巳酉丑は午、寅午戌は卯、申子辰は酉。淫邪・酒色・破散を主り、水命の日時と相逢えば特に凶。後世は子午卯酉も桃花と広く論じる。
- 十靈日
- 十霊日は日柱が甲辰・乙亥・丙辰・丁酉・戊午・庚戌・庚寅・辛亥・壬寅・癸未の十日。男は十霊を帯びれば文章がよく、女は衣裳がよい。聡明霊秀・直覚鋭敏を主り、日柱を準とし、年月時柱に見えるのは補助的である。
- 空亡
- 空亡は十干が窮尽する処で、支あって干無く、禄あって位無し。生旺すればかえって気度が寛大で無心の福を主り、死絶すれば成敗・漂泊する。官符と並べば佞媚、劫殺と並べば狡勇、貴・華蓋・三奇と並べば大いに聡明。一概に凶と論じてはならない。
- 劫煞
- 劫殺は五行の絶処に居り、外から奪われるもので、劫奪・破耗を主る。古歌はその災いが当たり難いといい、祖業の消亡や妻子が久しからざるを防ぐべきとする。しかし生旺や官貴に遇えば兵権を執り刑法を掌る将帥の材ともなり得る。全局と合わせて論ずべきである。
- 亡神
- 亡神は五行の臨官の地に居り、内から失われるもので、失魂落魄・内耗暗損を主る。劫殺と相対し、一は外、一は内。凶殺と並べば漂蓬・遊蕩し、吉神と並べば禍を転じ得る。本文では亡神を劫殺と合わせて論じており、その凶性は劫殺よりさらに隠れて潜む。
- 羊刃
- 羊刃は禄の前一位の神で、禄が過ぎれば刃が生じるため、剛強過盛・鋒芒畢露を象徴する。性格は剛烈で胆気が壮盛、刑傷・破敗の災いがあり易い。生旺すれば神剛く貌は厳しく豪放敢為、死絶すれば寒酸鄙薄で多く凶辱を招く。命にこれを帯びれば制伏あって初めて権となり、無ければ傷残・刑獄を主る。
- 陽刃
- 陽刃は天上の凶星・人間の悪殺、禄の前一位。甲丙戊庚壬の五陽に刃あり、乙丁己辛癸の五陰に刃なし。殺無刃は顕れず、刃無殺は威なし。羊刃と義理が通じ、剛暴・刑傷を主る。
- 飛刃
- 飛刃は禄の前を刃、対冲を飛刃とする。気が極まれば剛烈暴戾、飛刃倒戈は終に乖離、小人がこれを得れば災。通常、甲の刃が卯なら飛刃は酉、突発の傷災・血光を主り、羊刃より冲克がさらに甚だしい。
- 元辰
- 元辰は陰陽が和さず、別れて合わない殺で、陽男陰女は冲の前一位、陰男陽女は冲の後一位を取る。一生動揺不安・顛倒不寧を主り、富貴であっても多く流転して凶咎がある。これに遇えば形は陋朴、性情は乖張で、大運・流年に遇えば特に凶、十年は畏るべきである。
- 災煞
- 災殺は性が最も勇猛で、劫殺の前に居り、もっぱら将星を冲し、突発の血光・横死の災いを主る。五行それぞれに応ずるところがあり、水火は焚溺を防ぎ、金木は杖刃を防ぎ、土は墜落を防ぐ。大凶の殺ではあるが、福神の助けや官星・印綬の生旺を得れば、かえって武職の権柄を主り、凶を権に化す。
- 六厄
- 六厄は官を剥ぐ殺で、五行の死絶の地、馬の前一辰・劫の後二辰に処す。一生困頓・蹇滞、仕途に阻みが多く、救護・扶持があっても坎坷を免れ難い。古は「李広 侯に封ぜられず」をもって喩え、功名が遂げ難く官禄が顕れぬことを主る。臨官・禄の位を大いに忌む。
- 勾絞
- 勾絞は対冲する二殺で、陽男陰女は命の前三辰を勾、後三辰を絞とし、陰男陽女は反対。牽連・羈絆、刑獄・是非を主り、身が殺を克せば刑法・誅戮の任を掌り、殺が身を克せば非命の横禍となる。両位が揃えば災いが重く、金神・白虎と並べば凶である。
- 孤辰
- 孤辰は陰陽惆悵の神で、母の絶の義を取る。亥子丑の人は寅を孤辰とする類。これを犯す者は孤独で寄る辺なく、寡宿と並び臨めば孤寡がさらに甚だしく、富貴であっても孤独を免れない。六親が冷淡で婚姻が遅滞する兆である。
- 寡宿
- 寡宿は妻墓・夫墓の義を取る。亥子丑の人は戌を寡宿とする類。女命がこれを犯せば寡居して独り守り、男命が逢っても婚縁が薄い。孤辰と並び見れば男女を問わず孤眠独宿、骨肉が疏遠となる、婚姻が順調でなく子息が艱難な殺である。
- 天羅
- 天羅は戌亥の位を指し、六陰の終わり、陰陽終極の暗昧な処で、人が羅網に在るがごとし。男命がこれに逢えば滞りと齟齬、祖を妨げ妻を克することを主り、亥の人は戌を得れば重く、戌の人は亥を得れば軽い。女命が逢えばかえって妨げなく、ただ男命が最も忌む。
- 地網
- 地網は辰巳の位を指し、六陽の終わり、陰陽終極の明らかでない所。女命がこれに逢えば婚を破り子を害し、命薄く疾を抱えることを主り、辰の人は巳を得れば重く、巳の人は辰を得れば軽い。男命が逢えばかえって妨げなく、ゆえに「男は天羅を怕れ、女は地網を怕る」という。
- 十惡大敗
- 十悪大敗は甲辰・乙巳など十日で、その日の禄がちょうど旬の空亡に当たる。甲の禄は寅にあるが甲辰の旬では寅卯が空亡となる類。命にこれを犯せば禄の資生が無く財物が虚耗し、蓄え難い。しかし内に吉神の扶けや貴気の輔けがあれば、凶を転じて吉となし得る。
- 官符
- 官符は訟獄・是非の神殺で、官非・口舌、訴訟の牽連を主る。命にこれに逢えば刑獄や暗昧な是非の事を招きやすく、咸池と並べば奸悪・私通、劫殺・亡神と並べば狡勇で災いが多い。貴人の救解があって初めて禍を減じ得る。
- 病符
- 病符煞は太歳の後一辰を取る。犯す者は多病、行年に遇えても同じ。疾病・災厄を主り、太歳と相並べば特に忌み、多くその一年は身体が優れず病災が長引く。
- 喪門
- 喪吊煞は横関煞ともいい、命の前二辰を喪門とする。喪服・哀泣、死喪・哭泣を主り、弔客と相並べば凶禍がさらに甚だしい。太歳の凶煞が大運・流年に並び臨めば必ず禍となる。
- 弔客
- 喪吊煞は命の後二辰を弔客とし、喪門と相対する。弔喪・問疾、虚驚・不寧を主り、流年に並び臨めば内外の孝服、破財・哀泣の厄。太歳の凶煞と並び臨めば特に験がある。
- 陰差陽錯
- 陰差陽錯煞は丙子・丁丑・戊寅・辛卯・壬辰・癸巳・丙午・丁未・戊申・辛酉・壬戌・癸亥の十二日。女子が逢えば公姑と疎く、妯娌と不満、夫家が冷退。男子が逢えば妻家を退き、妻家とも是非・疎遠となる。
- 八專
- 八専は日の干支が同気の殺で、天干と地支が一気に重なり、専偏に過ぎる。淫欲・偏執を主り、男女は多く色によって禍を致し、婚姻が順調でなく、妻を克し夫を害する患いがある。四柱の配合が当を得なければ、感情の糾葛に陥り自ら抜け出し難い。
- 九醜
- 九丑は妨害の辰で、容貌の醜陋あるいは性情の乖戾を主り、男女がこれに逢えば多く婚姻が不利で夫婦が不睦。この殺は孤鸞・寡宿と並べて論じられ、いずれも陰陽失調の象で、是非・口舌を招きやすく家宅が安からない。
- 流霞
- 流霞は血光の殺で、意外の傷残や産厄・血疾を主る。男命がこれに逢えば刀兵・水火の災いを慎み、女命がこれに逢えば多く難産・血崩を主る。この殺は劫殺・亡神と並び見るのを忌み、凶性が倍増するので、吉神をもって化解する必要がある。
- 孤鸞
- 孤鸞は婚姻の孤克の殺で、男は妻を克し女は夫を克し、夫婦が分離するか中年で配偶者を喪うことを主る。古歌に「孤鸞日を犯せば本より児無し」といい、男女がこれに逢えば皆情路が坎坷で、子息があっても育て難い。晩婚や副室を配せば幾らか解ける。
- 寡鵲
- 寡鵲は孤鸞と並び称され、もっぱら女命が夫を克して寡を守るか、夫妻が聚少離多なるを主る。この殺は陰陽の錯位、干支の乖戾に源を発し、女命が逢えば特に忌み、一生憂い煎られ老いて孤独なるを主る。孤辰・寡宿と並び臨めばその験がさらに著しい。
- 批麻
- 披麻は喪孝不寧、幼くして怙恃を失うを主る。喪門・弔客と合わせ参ずれば、喪服・喪事、骨肉の刑傷を主り、命に帯びるか流年に逢えば多く六親に損があり、哭泣・哀痛の事がある。
十二運
- 長生
- 十二宮の首。草木の芽生え・嬰児の誕生のごとく万物が栄える。生気旺盛・純真で上昇し、よりどころを持つ象。気は清く綿々たるも、根は浅く、冲剋を最も忌む。
- 沐浴
- 又の名を「敗」。初生を沐浴して垢を去り、芽が殻を脱ぐごとく、形は柔脆で損なわれやすい。新旧の交替・変動定まらず、洗濯と桃花(色情)の曖昧を含む象。少年の試練の時、正を守り浮薄を防ぐべし。
- 冠帶
- 少年が冠と帯を着け、万物が次第に栄え秀でるごとし。成長して成り、礼に循い上を目指し、容儀を重んじる。学識が備わり事業が初めて成る象。
- 臨官
- 又の名を「建禄」。人の出仕・臨官、万物の秀実のごとし。成熟独立し責を担い、禄気自ら至りて根基漸く固し。世に入りて敢えて挑む、有力進取の位。
- 帝旺
- 壮年の鼎盛、万物が成熟して極まるがごとし。気勢最も旺んで功成り、帝を輔けて大いに為す。されど盛極まれば衰え、物極まれば反す。旺の極みは収斂を知るべし。
- 衰
- 盛りより衰えに転じ、万物の形が衰え気が退くがごとし。旺より弱に入り力及ばず、守成持重して張らぬが宜し。穏健内斂にして争鋒を喜ばず。
- 病
- 人の病にかかり、万物が疲れを見せるがごとし。機能退化し事は牽絆・阻滞多く、旧きものが挑まれる象。敏感善思にして、調養し本を固むるが宜し。
- 死
- 気力枯竭し、万物が凋落するがごとし。静止沉寂・変動収束し、旧局終わらんとして気は転を待つ。専一にして静、再びの刑冲・耗洩を最も忌む。
- 墓
- 又の名を「庫」。庫に帰し蔵め、万物が成功して収まるがごとし。収蔵蓄聚・沉潜守成し、庫蔵の財気の象あり。内に守りて持重、冲して啓くを喜び閉塞を忌む。
- 絕
- 又の名を「受気」「胞」。気尽きて断絶し、母腹空々たるがごとし。旧尽きて新に替わる過渡、絶処にして将に生を逢う。気最も弱くして転機を暗蔵す。静かに生扶を待つべし。
- 胎
- 受孕して胎を結び、新気の潜むがごとし。孕育の転機・新事の萌動を主り、含蓄して望むべきあり。温和含藏、生扶を得れば後福綿長。
- 養
- 母腹に胎養され、万物が形を成して生を待つがごとし。休養蓄勢・培根固本し、前を承け後を啓く位。温厚守成、蓄えて時を待ちて発するが宜し。
