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陰陽・六情・五音の立成(陰陽六情五音立成)第七十九

唐 · 李淳风 · 第23巻 / 26

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

秋分,西方有白雲,熟;晴明,物不成。乾上風來,人多相掠;坎上風來,多大寒;艮上風來,十二月當必多霧;震上風來,人疫,再花不實;巽上風來者,十月多風;寓上風來,兵動國南七百里;坤上風來者,土功作;兌上風來,年安樂也。

秋分の此の日、西方に白雲の出現あれば、庄稼の成熟を主る。一味に晴明なれば、作物の成らざるを主る。風が乾方より吹き来るは、人々の多く互いに劫掠するを主る。坎方より吹き来るは、多く厳寒なるを主る。艮方より吹き来るは、十二月に必ず霧多きを主る。震方より吹き来るは、人間の疫病・草木の再度花を開きて結実せざるを主る。巽方より吹き来るは、十月に風多きを主る。寓(離)方より吹き来るは、兵事の国都以南の七百里の処に発動するを主る。坤方より吹き来るは、土木の工程を興辦するを主る。兌方より吹き来るは、一年の安楽を主る。

立冬,晴明小寒,人君吉,天下大喜。乾上風來,人主政令行;坎上風來,冬雪殺走獸;艮上風來,地氣洩,人多疾疫;震上風來,人不安居,寒雪;巽上風來,冬溫,來年夏旱;離上風來,來年五月大疫;坤上風來,水出食物,魚鹽倍多;兌上風來,妖言兵在山澤。

立冬の此の日、天色が晴明にして略々寒意を帯ぶれば、国君の吉利を主り、天下に大いに喜慶有らん。風が乾方より吹き来るは、君主の政令の推行するを得るを主る。坎方より吹き来るは、冬雪の走獣を凍死せしむるを主る。艮方より吹き来るは、地気の外泄・人に多く疫病有るを主る。震方より吹き来るは、百姓の安居する能わず・多く寒雪有るを主る。巽方より吹き来るは、冬天の温暖・来年の夏天の乾旱を主る。離方より吹き来るは、来年の五月に大疫有るを主る。坤方より吹き来るは、水中に食物を出産し・魚鹽が往年より一倍多出するを主る。兌方より吹き来るは、謡言の四起し・兵事の山林・川沢の間に発生するを主る。

冬至,有雲雪寒則豐,晴明物不成。乾上風來,強國憂,年多寒;坎上風來,年豐人樂;艮上風來,正月多霧;震上風來,雷不發,大雨並;巽上風來,蟲傷生物;離上風來,冬溫,乳母死,水旱不時,人多疫;坤上風來,蟲生傷苗,年多水;兌上風來,年秋雨,大兵起也。

冬至の此の日、雲有り雪有りて天気が寒冷なれば就中豊収を主り、一味に晴明なれば則ち作物の成らざるを主る。風が乾方より吹き来るは、強国に憂患有り・一年に寒多きを主る。坎方より吹き来るは、年成の豊収・人民の安楽を主る。艮方より吹き来るは、正月に霧多きを主る。震方より吹き来るは、雷の時に按じて震発せず・大雨の接連として至るを主る。巽方より吹き来るは、虫害の生物に傷及するを主る。離方より吹き来るは、冬天の暖和・乳母の死亡・水旱の時を失い・人に多く疫病有るを主る。坤方より吹き来るは、虫の生じて苗を傷り・一年に水多きを主る。兌方より吹き来るは、当年の秋天に雨多く・大規模の兵事の興起を主る。

八逆風:立夏巽卦,王風從乾上來,為一逆,小凶;立秋坤卦,王風從艮上來,為三逆,欲無子;立春艮卦,王風從坤上來,為二逆,兵起;立冬乾卦,王風從巽上來,為四逆,人去其鄉;秋分兌卦,王風從震上來,為五逆,帶刀入市;冬至坎卦,王風從正南離上來,為六逆,人民潰散;夏至離卦,王風從正北坎上來,為七逆,臣子為亂;春分震卦,王風從正西兌上來,為八逆,殿上有刺客,刑殺昏寒者凶。

八種の逆風――立夏に当令するは巽卦なり。もし当旺の風が反って乾方より吹き来れば、就中「一逆」なり。小凶を主る。立秋に当令するは坤卦なり。もし当旺の風が艮方より吹き来れば、就中「三逆」なり。子嗣の断絶を主る。立春に当令するは艮卦なり。もし当旺の風が坤方より吹き来れば、就中「二逆」なり。兵事の興起を主る。立冬に当令するは乾卦なり。もし当旺の風が巽方より吹き来れば、就中「四逆」なり。百姓の井を背き郷を離るるを主る。秋分に当令するは兌卦なり。もし当旺の風が震方より吹き来れば、就中「五逆」なり。人の刀を帯びて市集に闖入して凶を行う有るを主る。冬至に当令するは坎卦なり。もし当旺の風が正南の離方より吹き来れば、就中「六逆」なり。百姓の潰散・流亡を主る。夏至に当令するは離卦なり。もし当旺の風が正北の坎方より吹き来れば、就中「七逆」なり。臣子の乱を作すを主る。春分に当令するは震卦なり。もし当旺の風が正西の兌方より吹き来れば、就中「八逆」なり。殿廷の上に刺客の出現有るを主る。これらの逆風がもしまた昏暗・寒冽の刑殺の気を帯ぶれば、就中更に凶険なり。

行道・宮宅の中の占(行道宮宅中占)第八十三

行道見迴風,從南方來,必有酒食。若加酉,覆人皆利,回就風起,坐君子席失官,小人亡財。(餘仿此。)

道路の上で旋風の南方より吹き来るに遇うは、必ず酒食の遇有らん。もし時辰が酉に落ちて、旋風が人の身に罩うは、衆人に皆利有り。もし旋風が就地に巻き起こり、正に坐する所の処に吹けば、君子は官を丢き、小人は財を破らん。(其余の各方は此に依って類推す。)

商日,風起宮宅中,人但持酒肉來,不過三日。角日,迴風覆人,為疾病,從角地來,為死亡事。徵日,迴風覆人,為鬥訟;若徵地來,宮戒火。

商音の日に、風が宮室・宅院の中に刮き起これば、人の酒肉を送りて前來する有るを主り、三天を出ずに就中応験せん。角音の日に、旋風が人の身に罩うは、疾病を生ずるを主る。もし風が角位より吹き来れば、則ち死亡の事を主る。徴音の日に、旋風が人の身に罩うは、争闘・訴訟を主る。もし風が徴位より吹き来れば、宮室の中に火災を厳防するを要せん。

宮日,迴風起宮宅中,為鬥訟,為囚,為縣官;起道路,從內向外,沖上吉。商日,迴風覆人,為失財亡遺,人所謀。羽日,迴風覆人,為失敗物,若憂酒內事,聚眾乾上。

宮音の日に、旋風が宮室・宅院の中に刮き起これば、争闘・訴訟・牢獄の災・官府の事を主る。もし風が道路に起こり、内より外に向かって吹き去り、直ちに冲りて上れば則ち吉と為す。商音の日に、旋風が人の身に罩うは、銭財を損失し・物品を遺失し、是れ人に算计せられたるに致るを主る。羽音の日に、旋風が人の身に罩うは、財物を毀損し、あるいは酒食・内事を因に憂を生じ、また衆を聚めて尊上を冒犯するを主る。

迴風起宮宅中,以六情王相,為有氣,為吉,又清和亦吉。無氣,宜慎之。迴風兩處夾道,隨人而行者,重吉。久不滅,亦無他。從凶地來,即凶。諸風從刑上來,得貪狼陰賊奸邪之日。若不加其德鄉來,眾凶並會,其災必成;風從休上來,若寬大之日,皆事解不成災。

旋風が宮室・宅院の中に刮き起こり、もし六情に按じて時辰が「王」「相」の旺気に乗ずるを推し得れば、就中「気有り」と呼び、吉を主る。風勢の清朗・温和なるも、また吉なり。もし「気無し」なれば、就中謹慎防備すべし。旋風が分かれて両処より道路を夾み・行人に随いて去るは、是れ加倍の吉兆なり。旋風が久久として息まずとも、また別の妨害なし。但し凶悪の方位より吹き来れば、あれは就中凶なり。およそ風が「刑」位より吹き来り、また正に貪狼・陰賊・奸邪の日に逢い、もしその「徳」位より吹き来るにあらざれば、あれは就中衆凶の会聚し・災禍は必ず形成せん。風が「休」位より吹き来り、あるいは正に寛大の日に逢えば、事情は皆化解し、災を成すに至らざらん。

宮日,迴風突人,戒田宅,憂移徙,若爭訟田宅;出道行,客人凶,沖外吉,有威勢也。角日,迴風突人,戒疾病,若哭泣,不則相擊傷。

宮音の日に、旋風が人の身に冲撞到るは、田地・房産の方面の事を警戒し・遷居・搬移を憂慮し、あるいは田宅を為に官司を打つを要す。もし門を出でて道路の上で遇上せば、客居して外に在る人に利あらず。風が外に向かって冲ずれば則ち吉と為し、威勢有るを主る。角音の日に、旋風が人の身に冲撞到るは、疾病を警戒し、あるいは哭泣の事有り、否れば就中人と相撃ちて傷を受くるなり。

商日,迴風突人,戒爭財,若入山林,墜下見傷殺也。徵日,迴風突人,戒告訟文書,若凶失金鐵事。羽日,迴風突人,戒人水沒溺;若失衣物財,聚眾事,千人已上也。

商音の日に、旋風が人の身に冲撞到るは、銭財を争奪するを警戒し、あるいは山林に進入する時に高処より墜落して傷を受け死に致らん。徴音の日に、旋風が人の身に冲撞到るは、告状・訴訟・文書の累を警戒し、あるいは凶事有り・金属の器物を丟失せん。羽音の日に、旋風が人の身に冲撞到るは、人の落水・淹溺する有るを警戒し、あるいは衣物・銭財を丟失し、また衆を聚むるの事を主り、人数は千人以上なり。

候宮宅中,有卒風起,及迴風若犬鳴鳥鳴向人,若宮宅中,占之,先以五音,次以六情,王、相、休、囚、刑、德,以占憂喜;從德鄉來為喜事,刑鄉來為憂事,日辰囚死勝時下,皆為凶事,起止寬大,為酒食賞賜,無氣為退。迴風入人屋中,飛揚人衣物,當憂財物驚火。

宮室・宅院の中を観察す――もし突発の風の刮き起こる有り、あるいは旋風有り、あるいは犬吠・鳥鳴が人に朝着して叫び、あるいは声響が就中宅院の内に出ずれば、占断の次序は先ず五音を看、其次に六情を看、再び王・相・休・囚および刑・徳を看て、これに拠って是れ憂か是れ喜かを判断す。風が「徳」位より吹き来るは、喜事を主る。「刑」位より吹き来るは、憂事を主る。もし日辰が「囚」「死」に処りて反って時辰の臨む所の気に勝てば、皆凶事を主る。風の起処と止処が皆寛大の位に在るは、酒食・賞賜有るを主る。もし「気無し」なれば、則ち事情の退散して成らざるを主る。旋風が屋中に吹き進み、人の衣物を吹きて飛揚せしむれば、財物の損失と火災の驚を憂慮すべし。

商日,加時寬大,風從角來止,曰廢,為賓客作奸,風起門外,入門止商亦然,加奸邪不覺,加六正為覺。商日,時加申,風從未來,迴風入門至堂邊,為長子作盜;迴風入井,婦人作奸,欲共他人殺夫;陰賊日,時加子,風從奸邪來,止陰賊,婦女作奸欲欺夫。辛丑日,時加午,風從宅中從午來,風後三日有酒食。奸邪日,時加奸邪,囚死,為盜人奴婢,去止酉,若卒為取財物,寒克,有所傷害。

商音の日に、時辰が寛大の位に落ち、風が角位より吹き来りて停止すれば、これを「廃」と呼び、賓客の暗中に奸を行うを主る。風が門外に起こり、門内に吹き入りて商位に止まるも、占断は同じなり。もし時辰が奸邪の位に落ちれば、その奸情は察覚せられざらん。「六正」の位に落ちれば就中察覚せられん。商音の日に、時辰が申に落ち、風が未位より吹き来り、旋風が門に進みて直ちに堂屋の旁に到れば、長子の窃を行い盗と為るを主る。旋風が井中に吹き入れば、主婦の人と通奸し、外人と伙同して丈夫を謀殺せんと欲するを主る。陰賊の日に、時辰が子に落ち、風が奸邪の位より吹き来り、陰賊の位に止まれば、婦女の奸を作し・丈夫を欺瞞せんと欲するを主る。辛丑の日に、時辰が午に落ち、風が宅中に午位より吹き起これば、風の後の三日の内に酒食の会有るを主る。奸邪の日に、時辰が奸邪の位に落ち、また「囚」「死」の衰気に乗ずれば、人の奴婢を偷盗する有るを主り、風が去りて酉位に止まらん。もし突然として刮き起これば、則ち人に財物を取り去られるを主る。もし風気が寒冷・肅殺なれば、就中傷害する所有らん。

宮宅中及眾人道路行伴,有暴風來蕩眾人中者,此眾人中有與此風同音者,憂喜在其中也。商日,日辰勝時下,風從未,純商,為怪物害人。商日,風起,純角,為惡鬼入宅害人。

宮室・宅院の中に在りて、あるいは衆人が道路の上で伴を結び同行する時に、暴風の人の群れに撲進すれば、あれば此の群の人の裏に必ず人の五音が此の風と相同じき者有り、憂喜は此の人の身に応ずべし。商音の日に、日辰の気が時辰の臨む所の気に勝ち、風が未位より吹き来り、純然として商音なれば、怪物の人を害する有るを主る。商音の日に、風が刮き起こりて純然として角音なれば、悪鬼の宅中に進入して人を害する有るを主る。

日辰王,為縣官;從王鄉來,為家長;相鄉採,為子孫;休廢來,為賓客;囚死來,為下賤,貪狼為劫盜。他仿此。西堂為父,東堂為母,堂邊為長子,房為婦女,庭為聚眾,牆壁為少子,井灶為僕及奴婢,門為賓客。

日辰が「王」気に乗ずるは、官府の身に応ず。風が「王」位より吹き来るは、家長の身に応ず。「相」位より吹き来るは、子孫の身に応ず。「休」「廃」位より吹き来るは、賓客の身に応ず。「囚」「死」位より吹き来るは、地位の卑下なる人の身に応ず。もし貪狼の情を得れば、則ち劫掠・盗賊の上に応ず。其余は此に照らして類推す。再び宅中の方位に按じて人を分かつ――西堂は父親に応じ、東堂は母親に応じ、堂屋の両旁は長子に応じ、内室は婦女に応じ、庭院は衆を聚むるの事に応じ、墙壁は幼子に応じ、水井と灶台は僕役・奴婢に応じ、門戸は賓客に応ず。

行坐有迴風飄暴,卒起人前而向人,(此逆向人,勿前,恐為伏之也。)從後來逐人者,(為隨人,誡也,亦止以六情決之左右。)若卒起宅內,若從外入,或揚人衣物,或發人屋舍,皆為凶辛惡之事。

行走あるいは坐卧する時に旋風の急暴にして飄旋し・突然として人の前に刮き起こり併せて迎面して撲来するに遇うは、(これは人に逆らいて来る風にして、再び前に往く莫れ。前面に埋伏有るを恐る。)あるいは背後より人に追いて吹き来るは、(これは人に尾隨する風にして、一種の告誡に属し、同様にただ六情を用いて左に応ずるか右に応ずるかを判断するのみ。)またあるいは突然として宅院の内に刮き起こり、あるいは外面より吹き進み、あるいは人の衣物を吹揚し、あるいは人の房屋を掀動するは、皆凶険・悪劣の事を主る。

若北堂為父,西堂為母,東堂為子,南堂為孫,皆聚眾事。在垣小口,在井灶為婦女,在門為長子,在客堂為外人,在碓磨為奴婢,在庭內為四鄰。以為五音所屬,知其姓名,以發時及日辰,以別長幼。以日剛柔知老少;以王相知為吏人。

もう一種の配法――北堂は父親に応じ、西堂は母親に応じ、東堂は児子に応じ、南堂は孫輩に応じ、皆衆を聚むるの事を主る。風が墻垣に起こるは、幼小の人口に応ず。井灶に在るは、婦女に応ず。門戸に在るは、長子に応ず。客堂に在るは、外人に応ず。碓磨の処に在るは、奴婢に応ず。庭院の内に在るは、四隣に応ず。再び五音の所属に依りて、応験する人の姓氏・名字を推知し。起風の時辰と日辰に依りて、彼の年紀・長幼を分辨し。日干の剛柔(陽干は剛と為り・陰干は柔と為る)に依りて是れ老か是れ少かを判断し。「王」「相」の旺気に乗ずるか否かに依りて、彼が官吏の中の人なるや否やを判断す。

諸飄回起而止前者,皆以時音期之;若從後來逐人而過去,以日音期之。假令今日音得角,期九日,從人年墓來,為疾病。日同。假令墓在木鄉,為從高墜下,林木所傷;在火鄉,為燒炙,若見血事;在土鄉,為瘡腫患;在金鄉,為格鬥相傷;在水鄉,為沒溺厭亡。

およそ旋風が刮き起こりて後に人の前に停まるは、皆時辰の音を用いて応期を定む。もし後面より人に追いて吹き過ぎ去るは、就中日の音を用いて応期を定む。例を挙げて説けば――今日の音が角を得れば、応期は就中九日なり。風もし当事人の本命年の墓位より吹き来れば、疾病を主る。日を用いて推算するも同じなり。假如、墓位が木郷に在れば、高処より墜落し・林木に傷られるを主る。火郷に在れば、焼灼・熨傷あるいは血を見るの事を主る。土郷に在れば、瘡腫の患を生ずるを主る。金郷に在れば、格闘・相傷を主る。水郷に在れば、淹溺あるいは圧覆されて亡ぶを主る。

日墓上來,為疾病;歲刑來,為縣官;月刑來,尉部鄉亭所召;日刑來,戒鬥諍至官庭;時刑上來,卒急之事;日德上來,有酒食相慶賀。年德皆為有吉喜,歲德月日時同。假令年在木鄉,有木器之物從北方來;在火鄉,銅瓦物從東方來;在土鄉,田宅物南方來;在金鄉,錢物四季來;在水鄉,酒肉六畜之物西方來。

風が日の墓位より吹き来るは、疾病を主る。歳刑の位より吹き来るは、官府の事を主る。月刑の位より吹き来るは、県尉・郷亭の一級の官署に伝喚せらるるを主る。日刑の位より吹き来るは、争闘・訴訟を因に官府の公堂に帯び到られるを警戒すべし。時刑の位より吹き来るは、突発の緊急の事を主る。日徳の位より吹き来るは、酒食の相慶賀有るを主る。およそ本命年の徳位より吹き来るは、皆吉慶・喜事を主る。歳徳・月徳・日徳・時徳の占法は相同じ。例を挙げて説けば――本命年が木郷に在れば、木器の物の北方より送り来る有らん。火郷に在れば、銅器・瓦器の東方より送り来る有らん。土郷に在れば、田宅の物の南方より送り来る有らん。金郷に在れば、銭財の物が辰・戌・丑・未の四季の月に送り来る有らん。水郷に在れば、酒肉・六畜の物の西方より送り来る有らん。

四孟之日,四孟上來,上官長吏憂免事;四仲之日,四仲上來,次官長吏憂免;四季之日,四季上來,下官長吏憂免。商得商時又加金,錢及鐵物,音得徵時又加火,文書衣物;音得羽時又加水,為酒食事,音得角日辰又加木,木實衣物;音得宮日辰又加土,酺肉酒食之屬,若皮革。王相,其物即好,休廢,是敝惡之物。

四孟の日(寅・申・巳・亥)に逢い、風がまた四孟の位より吹き来るは、上級の長官に免職せらるるの憂有るを主る。四仲の日(子・午・卯・酉)に逢い、風が四仲の位より吹き来るは、中級の長官に免職せらるるの憂有るを主る。四季の日(辰・戌・丑・未)に逢い、風が四季の位より吹き来るは、下級の長官に免職せらるるの憂有るを主る。もし日音が商を得・時辰がまた金位に落ちれば、応ずる所の物は銭幣と鉄器なり。音が徴を得・時辰がまた火位に落ちれば、応ずる所は文書と衣物なり。音が羽を得・時辰がまた水位に落ちれば、応ずる所は酒食の事なり。音が角を得・日辰がまた木位に落ちれば、応ずる所は木実と衣物なり。音が宮を得・日辰がまた土位に落ちれば、応ずる所は聚飲の肉食・酒饌の類、あるいは皮革なり。もし「王」「相」の旺気に乗ずれば、得る所の物は就中精好なり。もし「休」「廃」の衰気に乗ずれば、就中破損・低劣の物なり。

若十餘人同行共坐而回沖來,知復為誰?風從商是商姓,其同音日,年取年同。孟日,取長老少同,商日,取白色同,日辰王相,取尊貴賤同。陽日,取男左者,陰日,取女右者,左右同。以五音取於衣被,若取扶持之物,以決之,即知吉凶也。

もし十数人が同行・同坐して、旋風が迎面して冲り来れば、怎様にして誰の身に応ずるかを知らんや。風もし商音に属せば、就中商姓の人の身に応ず。もし同音の日に逢えば、就中本命年のそれと相同じき人を取る。四孟の日に逢えば、年長あるいは年少のそれと相応する人を取る。商音の日に逢えば、白色の衣服を穿つ人を取る。日辰が「王」「相」の旺気に乗ずれば、就中身分の尊貴あるいは卑賤のそれと相応する人を取る。陽日に逢えば、男子を取り・左辺に立つ人を取る。陰日に逢えば、女子を取り・右辺に立つ人を取る。左右もまた此に依って対応す。再び五音を用いて衆人の衣着・被服を核対し、あるいは彼らの手中に持する所の器物を、これに拠って判定すれば、就中吉凶が誰の身に応ずるかを知るを得ん。

十二辰の風の占(十二辰風占)第八十四

子日大風,日光沉沒,兵起水中。丑日大風,掃地揚沙,粟卒貴。寅日大風,赤氣四塞,為火。卯日大風,黃埃沖天,為蟲蝗必生。辰日大風,將出。巳日大風,蓬勃無常,亦大旱也。

子日に大風を刮り、日光が沈没して光なきは、兵事の水上に起こるを主る。丑日に大風を刮り、地を掃い沙を巻くは、粟米の驟然に漲価するを主る。寅日に大風を刮り、赤色の雲気が瀰漫して四塞するは、火災有るを主る。卯日に大風を刮り、黄塵が天に冲るは、蝗虫の必ず滋生するを主る。辰日に大風を刮るは、将帥の出征を主る。巳日に大風を刮り、風勢が蓬勃し・変幻して常なきは、また大旱を主る。

午日大風,乍遲乍疾,人不安移堡。未日大風,日無光影,為土功之役。申日大風,聲若磬,若有暴賊相攻劫。酉日大風,肅肅濡潤,必有大雨水潰流。戊日大風,塵霧橫天,揚埃千里,胡兵四起。亥日大風,揚沙折木,兵賊相攻,人啼哭。

午日に大風を刮り、忽ち緩く忽ち急なるは、人心の安ならず・砦塁の中に遷りて難を避けんとするを主る。未日に大風を刮り、日色が暗淡にして影子なきは、土木・労役有るを主る。申日に大風を刮り、風声が磬石を敲撃するが如きは、凶暴の賊寇の互いに攻劫する有るを主る。酉日に大風を刮り、風声が肅肅として気が湿潤を帯ぶれば、必ず大雨・洪水の泛濫有らん。戊(戌)日に大風を刮り、塵霧が天空を横貫し・塵を揚げて千里するは、胡人の兵の四面より起こるを主る。亥日に大風を刮り、沙を揚げ木を折るは、兵と賊との互いに攻殺し・人々が号啕して哭泣するを主る。

京氏云:東方寅卯木之角,發風三日,發屋折木,揚沙石,(自此已後,並云怒狂風。)國有大寇疾病。五嶽之音法:

京房は言う――東方の寅・卯は木に属し、その音は角と為る。起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断し・沙石を飛揚するは、(此処より以下、説く所は皆暴怒の狂風なり。)国中に大股の賊寇と疾病の流行有るを主る。以下は「五嶽の音」の占法なり。

寅卯火之徵,(亦云:發風三日,發屋折木,揚沙石。已後同。)國有妖言鬼神之書作災,有火災。寅卯金之商,國有大兵,客主攻伐之事,賊出燕趙。寅卯水之羽,國有暴霜雹水災,有蝗蟲起。寅卯土之宮,帝不安其都,有巡狩之行,寶物出,有善令,恩加庶人,以財物賜之。右已上東嶽之音。

寅・卯の日にして火の徴音を得るは、(また説く――起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断し・沙石を飛揚す。以下の各条は相同じ。)国中に妖言および鬼神の書の災禍を醸成する有るを主り、併せて火災有らん。寅・卯の日にして金の商音を得るは、国中に大兵有り・客主の双方が交相に攻伐し・賊寇が燕・趙の地より出づるを主る。寅・卯の日にして水の羽音を得るは、国中に暴霜・冰雹と水災有るを主り、併せて蝗虫の興起有らん。寅・卯の日にして土の宮音を得るは、帝王が都城に安んぜず・将に巡狩の行有らんとし・庫蔵の宝物が出現し・善政の令有り・恩沢が百姓に施及し・財物を用いて彼らを賞賜するを主る。以上は東嶽の音なり。

巳午之商,發風三日,發屋折木,國有大臣親事,人強亂害。巳午之徵,發風三日,發屋折木,國有夷狄賊為害,若遠人謀。巳午之羽,發風三日,發屋折木,有江海賊,或水中船車有害人者。巳午之角,發風三日,發屋折木,羊牛疫死,魚死水中,人小移動。巳午之宮,發風三日,發屋折木,帝王欲警暴亂,賞有功,逐佞人,封有德。右已上南嶽之音。

巳・午の日にして商音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、国中に大臣の親しくその事に預る有るを主り、強横の人が乱を作し害を為さん。巳・午の日にして徴音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、国中に夷狄の賊寇の害を為す有るを主り、あるいは遠方の人の不軌を図謀する有らん。巳・午の日にして羽音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、江海の上の盗賊有るを主り、あるいは水中の舟船・車渡の人を害するの事有らん。巳・午の日にして角音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、牛羊の疫に染みて死し・魚が水中に死し・人口が略々遷移するを主る。巳・午の日にして宮音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、帝王が将に暴乱を警誡し・功有る臣を賞賜し・奸佞の小人を斥逐し・徳有る士を封賞するを主る。以上は南嶽の音なり。

申酉之商;發風三日,發屋折木,軍民移出,船溺,凶。申酉之角,發風三日,發屋折木,有貴人災,使者至,有奸兵。申酉之羽,發風三日,發屋折木,臣有篡逆之心。申酉之宮,發風三日,發屋折木,諍財臣不知人心。右已上西嶽之音。

申・酉の日にして商音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、軍隊と百姓の遷移して外出するを主り、舟船が沈溺す。是れ凶兆なり。申・酉の日にして角音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、貴人に災有り・使者の到来有り・奸邪の兵有るを主る。申・酉の日にして羽音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、臣下の簒奪・叛逆の心を懐く有るを主る。申・酉の日にして宮音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、財物を為に争執し・臣下の人心を体察せざるを主る。以上は西嶽の音なり。

亥子之羽,發風三日,發屋折木,蝗蟲卒起,霧傷萬物。亥子之商,發風三日,發屋折木,外兵為災,水中之賊傷物。亥子之角,發風三日,發屋折木,三公喪憂,人有疾病。亥子之宮,發風三日,發屋折木,兵起乃行之憂。亥子之徵,發風三日,發屋折木,皇后憂,世子有異。右已上北嶽之音。

亥・子の日にして羽音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、蝗虫の突然として大いに起こり・霧気の万物を傷害するを主る。亥・子の日にして商音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、外来の兵禍が災を成し・水上の賊寇が財物を損傷するを主る。亥・子の日にして角音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、三公の一級の大臣に丧事の憂有るを主り、人間に多く疾病有らん。亥・子の日にして宮音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、兵事の興起・出征の憂有るを主る。亥・子の日にして徴音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、皇后に憂患有り・太子に変故有るを主る。以上は北嶽の音なり。

四季辰戌丑未之宮,發風三日,發屋折木,有土功災,羊牛疫,人流移。四季辰戌丑未之商,發風三日,發屋折木,有夷狄之兵,胡人作災,寶物出。四季辰戌丑未之羽,發風三日,發屋折木,人詠妖言,有流移之災。四季辰戌丑未之角,發風三日,發屋折木,有夷狄兵,胡人作災,寶物出。四季辰戌丑未之徵,發風三日,發屋折木,山賊出,若流言於人民,民怖,欲奔亡。右已上中嶽之音。

辰・戌・丑・未の四季の日にして宮音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、土木の工程の災有るを主り、牛羊が疫に染み、人口が流徙・遷移せん。四季の日にして商音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、夷狄の兵有るを主り、胡人が禍を為し、庫蔵の宝物が出現せん。四季の日にして羽音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、民間に妖言を伝唱し・流亡・遷徙の災有るを主る。四季の日にして角音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、夷狄の兵有るを主り、胡人が禍を為し、庫蔵の宝物が出現せん。四季の日にして徴音を得、起風すること三天、房屋を掀翻し・樹木を折断するは、山賊の出没有るを主り、あるいは流言の百姓の中に散布し・民衆が恐懼し・逃亡せんと欲す有らん。以上は中嶽の音なり。

凡五行十二辰風,五音發災害吉凶見矣。不能發屋折木、揚沙起石者,凶無大應。凡日辰納音為客,甲子乙丑商音是也;風從來五音為主人,子午為宮是也。假令今日甲午納音商,欲得,風從寅丑未申上來,則主勝,客為商,動徵為客。欲得日納音克風。假令甲子金,則為客,若風從已亥上來者,客勝。

およそ五行と十二辰の風は、ただ五音が一たび発動すれば、災害・吉凶は就中顕現し出づ。もし風力が房屋を掀翻し・樹木を折断し・沙を揚げ石を走らすに足らざれば、あれば便是れ凶兆なりとも大いなる応験有ることなからん。およそ日辰の納音を以て「客」と為す。例えば甲子・乙丑の納音が商音に属するが如き就中是なり。風の来処の所属する五音を以て「主人」と為す。例えば子位・午位の宮音に属するが如き就中是なり。例を挙げて説けば――今日は甲午、納音は商に属す。もし主方の勝を得るを希望せば、就中風の寅・丑・未・申などの位より吹き来るを要し、あれば主方が勝つ。客方が商音なりて、徴位を動かせば就中客と成る。総じて日の納音をして風の所属する音を克制する能わしむるを要す。また甲子の納音が金に属し、日を客と為す。もし風が已(巳)・亥の位より吹き来れば、就中客方の勝を得ん。

諸々の兵を解く風の占(諸解兵風占)第八十五

徵風發徵風尋解,若寬大廉貞之日,風從寬大上來,兵大散。又風四繳來,兵革散。諸兵風起,諸商日,風從貪狼陰賊上來,時加奸邪,日辰商,其日光白濁及昏霧,比連三日、七日,人間盜賊屯聚,攻城郭,不出月中。(下同。)

徴位に風が起こりてまた徴位に発するは、兵事は久しからずして便ち解散すべし。もし寛大・廉貞の日に逢い、風が寛大の位より吹き来れば、軍隊の大批に解散するを主る。また、風が四面より纏繞して来るも、また兵革の消散を主る。およそ兵を主る風の刮き起こる――商音の日に逢い、風が貪狼・陰賊の位より吹き来り、時辰が奸邪の位に落ち、日辰がまた商に属し、当天に日色が白を発して渾濁し・併せて昏霧有り、接連として三天あるいは七天なれば、民間に盗賊の屯聚して群を成し・城郭を攻打するを主り、一個月の内を出ずに就中応験せん。(以下の各条の応期は此と同じ。)

又何以知兵大來、夜攻城?常以日中,風從亥子上來,夜風晝止,日中寒不解,此必夜攻城,不避風雨,主將忌之,不出五日、十日。諸商日,夜半風卒起,大霧至日中不解,兵起。

また怎様にして大軍の将に至り・夜間に城を攻めんとするを知らんや。通常は正午の時分に、風が亥・子の位より吹き来り、夜間に風が起こりて白天に止み、正午の時に寒気が仍ほ消散せざれば、就中これは必ず夜間に城を攻めんとし、しかも風雨を避けざるなり。主将は忌憚して防備すべし。五天あるいは十天を出ず。およそ商音の日に、半夜の裏に風が突然として刮き起こり、大霧が中午に至るまで消散せざれば、兵事の興起を主る。

立春,正月戊申,二月己酉,三厄庚戌,有暴風從西方來,七日不止,兵起西方,不出沖大起。立夏,四月辛亥,五月壬子,六月癸丑,有暴風從西方來,七日不止,兵起北方,不出沖大起。

立春以後、正月に戊申に逢い・二月に己酉に逢い・三月(原文は「三厄」と作る)に庚戌に逢い、もし暴風の西方より吹き来りて連刮して七天停まざらば、兵事の西方に起こるを主り、それと相冲する月を出ずに就中大いに起こらん。立夏以後、四月に辛亥に逢い・五月に壬子に逢い・六月に癸丑に逢い、もし暴風の西方より吹き来りて連刮して七天停まざらば、兵事の北方に起こるを主り、それと相冲する月を出ずに就中大いに起こらん。

立秋,七月甲寅,八月乙卯,九月丙辰,有暴風從西方來,七日不止,兵起東方,不出沖大起。立冬,十月乙巳,十一月丙午,十二月丁未,有暴風從西方來,七日不止;兵起南方,不出沖大起。

立秋以後、七月に甲寅に逢い・八月に乙卯に逢い・九月に丙辰に逢い、もし暴風の西方より吹き来りて連刮して七天停まざらば、兵事の東方に起こるを主り、それと相冲する月を出ずに就中大いに起こらん。立冬以後、十月に乙巳に逢い・十一月に丙午に逢い・十二月に丁未に逢い、もし暴風の西方より吹き来りて連刮して七天停まざらば、兵事の南方に起こるを主り、それと相冲する月を出ずに就中大いに起こらん。

諸賊自殺風:季角陰賊之日,風從陰賊上來,大寒,主賊兵自相殺,不出九日。若商日風從陰賊上來者,皆自相殺也。

各種の賊寇の自ら相い残殺するを主る風――四季の月の角音・陰賊の日に、風が陰賊の位より吹き来り、天気が酷寒なれば、賊兵の自ら相い残殺するを主り、九天を出ざらん。もし商音の日なれば、風が陰賊の位より吹き来るも、また皆彼らの自ら相い残殺するを主る。

諸夷狄反風:奸邪公正受商之日,大風從奸邪公正上來,夷狄犯塞。十日不止,千里來;二十日不止,三千里來。期七十日。若四季受宮日,風從寬大上來。若四季上來,夷狄降。

各種の夷狄の反叛を主る風――奸邪・公正にして納音が商に属する日子に、大風が奸邪・公正の位より吹き来れば、夷狄の辺塞を侵犯するを主る。風が十天を刮りて停まざれば、敵人は千里之外より来る。二十天を停まざれば、三千里之外より来る。応期は七十天の内なり。もし四季の日にして納音が宮に属し、風が寛大の位より吹き来り、あるいは四季の位より吹き来れば、あれば就中夷狄の前來して帰降するを主る。

諸伏兵風:有旋風從三刑五墓上來,有伏兵,勿戰,戰則不勝,行者急走,坐者起避之。諸出軍行師之時,有大風從三刑上來,其兵不可當。若大風起五墓上來,避之吉。三四日,諸行軍出征水戰時,又大風從三刑上來,其兵不可當。若大風起五墓上,避之吉。

各種の伏兵を主る風――旋風の三刑・五墓の位より吹き来る有れば、前方に伏兵有るを主り、交戦すべからず。交戦すれば就中取勝する能わず。行走する人は速かに離去り、坐する人は身を起こし躲避するを要す。およそ兵を出し行軍する時に、大風の三刑の位より吹き来る有れば、敵兵は鋭くして当たるべからず。もし大風が五墓の位より起これば、避けるを吉と為す。約三四天の内に応験せん。およそ行軍・出征して水戦を進行する時に、また大風の三刑の位より吹き来る有れば、敵兵は同様に鋭くして当たるべからず。もし大風が五墓の位より起これば、避けるを吉と為す。

諸逆賊風:諸風蓬勃四方起,或上來觸地,此皆逆風也。平旦發,人民逆之;食時發,賓客逆;午時發,諸戚逆;晡時發,臣下逆;黃昏發,賤隸為逆;夜半發,同姓為逆,雞鳴發,后妃逆。皆大故,不出三十日。風止,三日有雨,災消。

各種の叛逆を主る風――風勢が蓬勃にして・四面より同時に刮き起こり、あるいは上より下に向かって地面に撲到するは、これらは皆逆風なり。清晨に刮き起こるは、百姓の乱を作すを主る。早飯の時に刮き起こるは、賓客の乱を作すを主る。正午に刮き起こるは、外戚の乱を作すを主る。申時に刮き起こるは、臣下の乱を作すを主る。黄昏に刮き起こるは、奴僕・下人の乱を作すを主る。半夜に刮き起こるは、同姓・宗族の乱を作すを主る。鶏鳴の時に刮き起こるは、后妃の乱を作すを主る。これらは皆重大の変故に属し、三十天を出ずに就中発生せん。もし風が停まりて後の三天の内に雨を下せば、災禍は就中消解すべし。

諸々の城を陥すの風(諸陷城風)第八十六

宮日,大風從角上來,卒起,此兵圍城。至日中、夜半折木者,城必陷,不出九日,若十八日。羽日,大風冥冥,日無光,沉霧,兵圍城郭,客勝主人。

宮音の日に、大風が角位より吹き来り、突然として刮き起これば、兵の城を囲む有るを主る。もし風が正午あるいは半夜に到るも仍ほ樹木を吹折すれば、城池は必ず陥落し、九天を出ず、あるいは十八天なり。羽音の日に、大風が昏昏沈沈として、日色に光なく、濃霧が瀰漫すれば、兵の城郭を囲困する有るを主り、客方が主方に勝たん。

角日,時加子午,風從角來,折木,兵起,必圍城屯聚,主人宜出,期九日至。

角音の日に、時辰が子・午に落ち、風が角位より吹き来り・樹木を吹折すれば、兵事の興起を主り、必ず軍隊の城を囲みて屯駐する有らん。主方は城を出でて応戦すべし。応期は九天の内に到来せん。

諸四季受商之日,大風折木,從四季上來,加子午,在外界民為賊,屯聚,往往相攻,關梁塞,道路斷絕,不出七十日。四季受商之日,風從四季上來,時加子午,此客兵入界自相殺,不出三十日。

およそ辰・戌・丑・未の四季の日にして納音が商に属し、大風が樹木を吹折し・四季の位より吹き来り、時辰がまた子・午に落ちれば、境外の百姓が盗賊と淪為し・屯聚して群を成し・処処に互いに攻撃し・関隘・橋梁が阻塞し・道路が断絶するを主り、七十天を出ざらん。もし四季の日にして納音が商に属し、風が四季の位より吹き来り、時辰が子・午に落ちれば、則ち客兵の境内に進入したる後に自ら相い残殺するを主り、三十天を出ざらん。

商日,大風折木,時加子午,風從子午上來,日光不明,此不宜主人,軍自內敗,不可守城,不出九十日,若三十日。奸邪受宮之日,大風從宮上來,及四季上來,大寒者,此城內夜開,長吏兵四出不禁,期七十日,遠九十日。

商音の日に、大風が樹木を吹折し・時辰が子・午に落ち、風がまた子・午の位より吹き来り、日光が昏暗にして明からざれば、これは主方に利あらず。軍隊は内部より潰敗し・城池を守る能わず、九十天を出ず、あるいは三十天なり。奸邪の日にして納音が宮に属し、大風が宮位より吹き来り、あるいは四季の位より吹き来り、天気が酷寒なれば、城門の夜間に打ち開かれ・長吏の軍隊が四散して奔出して禁止する能わざるを主る。応期は七十天、遠ければ九十天なり。

諸知賊人數,占賊所起。以風初發處,加為人數,又以風所從來為月期,又以所乘辰為道理,所止時支干以占人數。又發時加子,賊數九十人,若九人,數九期:若不應期,辰內月同數者倍之,以王氣十倍,相氣五倍,伏廢如數。(鳥鳴同占。)

各種の賊人の数目を推知し・賊寇の何処より興起するを占測する方法――起風の初発の処を以て人数を推算し、また風の来向を以て応験の月份を定め、また風の乗ずる所の地支を以て路程の遠近を定め、再び風の停止する時の時辰の干支を以て人数を推定す。例えば起風の時辰が子に落ちれば、賊人の数目は就中九十人、あるいは九人なり。応期もまた九の数を取る。もし期に到りて応験せざれば、就中同一の辰の内に月数の相同じきの加倍を取りて推算す。「王」気に乗ずるは十倍してその数と為し、「相」気に乗ずるは五倍してその数と為し、「伏」「廃」の気に乗ずるは就中本数に按じて計算す。(鳥の鳴くの占法も此と同じ。)

刑墓風。風從刑上來,皆刑惡凶事及有兵,行者急走,坐者急起。兵從五墓上來,皆凶。有救,吉;無救,凶。

刑位と墓位の風――風が「刑」位より吹き来るは、皆刑罰・悪事・凶険および兵事を主る。行走する人は速かに離去り、坐する人は速かに身を起こすべし。兵を主る風が五墓の位より吹き来るは、皆是れ凶兆なり。もし救応の象有れば、就中吉なり。救応なければ、就中凶なり。

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