黄金策・十七、仕宦
為國求賢,治國之本;致身輔相,祿養為先。旺相妻財,必得千鍾之粟;未仕求名,不要財爻;已仕貴人,要見財爻。蓋有爵必有祿,未有無俸而得官者。故凡占官卦,得此爻旺相,俸祿必多;休囚定然微薄。卦中無財,或落空亡,未得俸祿;財動逢沖,任後因事減俸。或日辰月建沖財,而刑害世爻及官爻者,恐有停俸罷職之患。
國家に替りて賢才を訪求するは、是れ國を治むるの根本なり。士人身を獻じて君相を輔佐するは、則ち俸祿を以て家を養うを先務と為す。「妻財」爻旺相なれば、必ず千鐘の祿米を領到する能し。ここに要りて分清楚にせよ。還だ官を做らずして名を求むるを占うは、財爻を要せず。已に官を做れるの貴人は、卻って要りて財爻を見んことを。爵位有れば必ず俸祿有り、從來官を做して卻って俸を領せざる無きを以てなり。ゆえにおよそ官職の卦を占うに、財爻旺相なれば、俸祿必ず厚し。財爻休囚なれば、俸祿定んに微薄なり。卦中もし財爻無く、あるいは財爻空に落つれば、那是れ還だ俸祿を領到せざるなり。財爻發動して沖に逢うは、是れ任に到るの後事に因りて俸を減ぜらるなり。もし日辰あるいは月建來り財爻を衝して、同時に又た世爻と官爻とを刑害せば、恐怕還だ俸祿停發乃至罷官の禍患有らん。
興隆官鬼,定居一品之尊。鬼為官爵。旺相有氣,官高爵大;休囚死絕,官小職卑。發動生合世爻,或得月建日辰生扶,必有升擢,遠播都下;安靜不動,而被月建日辰克害者,或世爻刑沖剋害者,必無聲名聞望。
「官鬼」興旺隆盛なれば、必定一品の尊に位列す。鬼爻は官職爵位を代表す。它旺相有氣なれば、官位就中高く爵秩就大なり。它休囚死絶なれば、官位就中小く職分就中卑し。它發動して來り世爻を生合し、あるいは月建・日辰の生扶を得ば、必定升遷提拔有りて、名聲京師に遠播せん。之に反して、它安靜不動にして月建・日辰に克害せられ、あるいは世爻に刑衝克害せられれば、那就中必定什麼の聲望名氣無し。
子若交重,當慮剝官削職;子孫乃傷官之殺。最喜空亡墓絕,尤宜安靜受制則吉。若在卦中發動,所謀必不遂意。未仕則不能除選,已仕則有奪官褫職之禍。鬼爻更若無氣,必至除名落籍,非但貶責降罰而已也。
「子孫」もし重疊發動せば、就中官職を剝奪せらるるを擔心するを得。「子孫」是れ「官鬼」を傷克するの凶殺にして、最も它の空亡に落ち墓庫に入り絶地に臨むを喜び、尤其に安靜にして又た人の制伏を受くるを宜として、那乃ち吉利なり。它もし卦中に於いて發動せば、謀る所の事必定意を遂ぐる能わず。還だ官を做らざるは缺に選上せられず、已に官を做れるは就中奪官革職の禍有り。倘若「官鬼」爻本身又た氣無ければ、那就要りて除名削籍の地步に到らん、不只是れ貶斥责罰のみならず。
兄如發動,須防減俸除糧。兄弟乃劫財之神。空亡不上卦,或臨死絕安靜則吉。若發動,未免費財,多招誹謗,俸祿亦不稱意。更與子孫同發,或就化子孫,必有除糧減俸之事也。持世臨身皆不利。
「兄弟」もし發動せば、就要りて俸を減じ糧を除かるるを防著すべし。「兄弟」是れ財物を劫奪するの神にして、它空亡に落ち卦に上がらず、あるいは死絶に臨みて又た安靜なれば、乃ち吉利と算す。它一たび發動すれば、錢財を破費するを免れず、還だ多く人の非議を招き、俸祿も亦た称心する能わず。もし它再び「子孫」と同時に發動し、あるいは干脆「子孫」を變出せば、那就中必定廩糧を除去し俸祿を削減するの事有らん。它世爻上に持しあるいは卦身上に臨むも、皆不利なり。
父母空亡,休望差除宣敕;父母為印緩、文書、誥牒、宣敕、奏疏、表章。卦中不可無,宜旺不宜衰,扶世最吉。若持太歲有氣生合世爻,主有朝廷宣召。如加月建,多是敕制及上司獎勵之類。最怕沖空化空,則多不實。衰靜空亡,必無宣敕,亦無差除。卦無父母,休望遷選。
「父母」爻空亡に落つれば、就中望むなかれ差遣任命の詔敕の下來らんを。「父母」は官印綬帶・文書・誥命牒文・宣敕・奏疏・表章の這一類の東西を代表して、卦中缺くべからずして、旺を宜として衰を宜とせず、能く世爻を扶助するを最吉とす。它もし太歲を持して又た氣有りて來り世爻を生合せば、朝廷の宣召有るを主す。もし月建を加えれば、多半是れ敕書制誥あるいは上司の獎勵の一類なり。最も它の空に沖成せられ、あるいは空に變入するを怕る。那多半是れ虚にして實ならず。它もし衰弱安靜して又た空亡に落つれば、必定既に詔敕無く亦た差遣無し。卦中根本に「父母」無きは、升遷選任更に必ず指望するを要せず。
官爻隱伏,莫思爵位升遷。官爻為占官之象。若得臨持身世,或來生合世爻,不受月建日辰沖剋者,凡有謀望,必然稱意。若不上卦,或落空亡,雖出現墓絕無氣,及受剋制,皆不如意。世身沖剋亦凶。
「官鬼」爻隱伏して現れざれば、就中想うなかれ爵位升遷せんと。官爻是れ官職を占うの主象なり。它もし卦身世爻上に臨持し、あるいは來り世爻を生合して、而又た月建・日辰に衝克せられざれば、則ちおよそ圖謀有る所必定称心なり。它もし卦に上がらず、あるいは空亡に落ち、あるいは雖に出現すとも卻って墓に入り絶に臨み毫も氣力無く、および人の克制を受くれば、就中皆如意する能わず。もし世爻・卦身反って往きて它を衝克せば、同じ樣是れ凶なり。
月建生身,當際風雲之會;歲君合世,必承雨露之恩。太歲乃人君之象,月建是執政之官。若得生合世身爻,必有好處。惟怕沖剋世身,必遭貶謫。如月建扶出官爻世爻者,必是風憲之職。太歲加父母扶出官鬼及世爻者,必有天恩。更得日下生旺之地,尤美。衰絕逢空無用。
月建來り卦身を生ずれば、正に當る風雲際會・君臣相得の時なり。太歲來り世爻に合せば、必定朝廷雨露の如きの恩澤を承受せん。太歲是れ人君の象にして、月建是れ當權執政の官なり。它らもし來り世爻卦身を生合せば、必ず好處有り。只怕る它らの世爻卦身を衝克せば、那就中必ず貶謫に遭わん。もし月建官爻と世爻とを扶起せば、任する所必是れ御史臺諫の一類の風憲の職なり。もし太歲「父母」を加えて「官鬼」と世爻とを扶起せば、那必ず天子の恩典有らん。這些の爻もし再び當日の生旺の地に落つれば、就中更に美滿なり。もし衰絶して又た空に逢えば、那就中用無し。
世動逢空,官居不久;未任:卦中世動,必無京官牧守;若是出巡之職,反為順利。已任:遇之,居官不久。更遇日辰動爻相沖,必不久任政事。身空無救,命盡當危。世爻無故自空,不拘已任未任,必有大難,甚至死亡。若欲求謀幹事,則主不成。
世爻發動して又た空に逢えば、這官做ること長久ならず。卦身空に落ちて救應無ければ、那是れ壽數將に盡きんとして性命危づかし。還だ任に到らざるの人は、卦中世爻發動せば、必定京官あるいは一方の牧守に當る能わず。もし謀る是れ出巡外に在るの差使なれば、反って順利なり。已に任に到れるの人は、世動空に逢うに遇上せば、官就中做ること久しからず。もし再び日辰あるいは動爻の來り衝するに碰上せば、必定長久政事を主持する能わず。世爻無故自空するに至りては、論せず已任未任にせよ、皆必ず大難有りて、甚だしきは命を喪うに至る。もし是れ什麼の事を謀干せんと想うは、那就中主と為して辦り成さず。
鬼化福沖當代職;出巡官,宜鬼爻發動;牧守官,宜鬼爻安靜。若鬼動化子,必有別官代職。不然,亦被他人所先也。子動化鬼,則先難後易,或先凶後吉。官福皆動,亦主有官替代。財臨虎動必丁憂。凡占官,不可無財,亦不可發動。若鬼爻有氣,而得財動扶起,必須用財謀幹,方得升遷。若父母衰弱,而遇此爻加臨白虎旺動者,必有丁憂之事。財化子,子化財,或財臨世動,或子動而父母無故自空者,皆主丁憂。
「官鬼」「子孫」を變出して來り相衝するは、就中人有りて自己の職位を接替せん。「妻財」「白虎」に臨みて發動すれば、必定要りて父母の喪に遭わん。出巡外に在るの官は、「官鬼」發動を宜とす。一方に坐鎮するの守牧の官は、「官鬼」安靜を宜とす。もし鬼爻發動して「子孫」を變出せば、必ず別の官有りて來り接替せん。然らざれば亦た是れ人に前頭に搶られしなり。もし「子孫」發動して「官鬼」を變出せば、那是れ先難後易・先凶後吉なり。「官鬼」「子孫」皆發動するも、亦た人有りて來り官職を接替するを主す。財爻に至りては、官を占うに它無くんば可からざるも、可れども亦た它の發動を宜とせず。もし鬼爻氣有りて財爻發動して扶起するを得ば、那就中必ず錢財を動用して打點して、乃ち升遷する能し。倘若「父母」衰弱にして、偏に又た財爻「白虎」を加えて旺相發動するに碰上せば、那必定丁憂守制の事有らん。此の外財爻化「子孫」・「子孫」化財爻し、あるいは財爻世に臨みて動き、あるいは「子孫」發動して「父母」無故自空するも、亦た皆丁憂を主す。
日辰沖剋,定然誹謗之多招;日辰刑沖剋世,必招誹謗。依五類推之。如帶兄弟,因貪賄賂,或徵科太急。帶財爻,因無調度,或財賦不起。帶子孫,嗜酒好遊,怠於政事。帶父母,因事繁劇,不能料理。帶官鬼,非酷刑,則同僚不和。以上皆招誹謗,聲名必不能振。若得世臨月建,雖有誹謗,不能為害。
日辰來り世爻を衝克すれば、官を做る必定許多の毀謗を招來す。日辰刑衝克世すれば、一定要りて人に非議せられ、因りて何に議せらるるに至りては、六親五類に按じて推す。日辰「兄弟」を帶ぶるは、是れ賄賂を貪圖するに因り、あるいは賦稅を徴收し催逼すること太緊なり。「妻財」を帶ぶるは、是れ調度方無きに因り、あるいは錢糧徴して上がらざるなり。「子孫」を帶ぶるは、是れ酒を嗜み遊を貪りて、政事を怠慢するなり。「父母」を帶ぶるは、是れ公事繁重にして、料理し過來る能わざるなり。「官鬼」を帶ぶるは、是れ刑を用うること苛酷に非ざれば、就中是れ同僚と和不和す。以上這些は皆毀謗を招き、聲譽必定振作起來る能わず。不過もし世爻月建に臨めば、雖に毀謗有るも亦た他を害する能わず。
鬼殺傷身,因見災殃之不免。官鬼發動,生合世爻為用神,傷克世爻為鬼殺。用神扶世,必有進取;鬼殺傷身,必有凶禍。以化出六親斷之。如化子有貶謫之憂,化財有陰人之禍,化兄主失財,化父憂小口類。以上不然,則自身決有災病,得世爻空避不妨。
「官鬼」化作して凶殺と為り來り身を傷れば、災殃就中免れ難し。同是れ官鬼發動にして、來り世爻を生合する就是れ用神にして、來り世爻を傷克する就是れ鬼殺なり。用神世爻を扶助せば、必ず進取升遷有り。鬼殺自身を傷克せば、必ず凶禍有り。禍何より來る、它の變出する所の六親に按じて斷ず。「子孫」を變出するは貶謫の憂有り、「妻財」を變出するは女子の引起するの禍事有り、「兄弟」を變出するは破財を主り、「父母」を變出するは小兒を憂うるの類を主す。もし這些の情形に屬せざれば、那就中是れ自身必定災病有らん。只だ世爻恰好空に落ちて避くるを以て、乃ち妨げ無し。
兄爻化鬼無情,同僚不協;兄弟為僚屬之官。卦中鬼動,化出兄弟,沖剋世爻,主同僚不和。或兄弟化鬼,刑沖剋害;或兄帶三刑六害傷世,皆然。世克兄爻,是我欺他,而不和也。太歲加刑不順,貶責難逃。太歲出現,動傷世爻,必遭貶責。更加刑害虎蛇等殺,必有鎖扭擒拿之辱。世爻入墓,必受囚繫,得動爻日辰有救,庶幾無事。但怕化出子孫,罪終不免。月建同看。
「兄弟」爻「官鬼」を變出して我と情無ければ、同僚の間就中合い來らず。太歲上又た刑を加えて順ならざれば、貶斥责罰就中逃れ難し。「兄弟」は同僚屬官を代表す。卦中鬼爻發動して「兄弟」を變出して來り世爻を衝克するは、同僚不和を主す。あるいは「兄弟」「官鬼」を變出して來り刑衝克害し、あるいは「兄弟」三刑六害を帶びて世を傷るも、亦た皆一樣なり。反ってもし世爻往きて「兄弟」を克するは、那是れ我他を欺壓して、因而に和せざるなり。太歲に至りては、它卦中に出現して發動して世爻を傷れば、必ず貶責に遭わん。もし再加上刑害および「白虎」「螣蛇」等の凶殺せば、必有りて枷鎖擒拿の屈辱を受けん。世爻もし墓に入れば、必定要りて囚禁せらるるを得て、動爻あるいは日辰の救應を得て乃ち勉强事無し。最も怕る是れ「子孫」を變出するにして、那樣なれば罪責終に免れ掉る能わず。月建の看法は太歲と相同じ。
卦靜世空,退休之兆;身空殺動,避禍之徵。凡遇世爻空亡,未任未有選期。已任若六爻安靜,月日歲君無傷而遇之,乃是休官改政之象。若鬼爻發動,月日歲君傷克而遇之者,是避禍脫災之兆。卦靜日沖,欲歸而不放;殺動日合,欲避而不能。
六爻安靜にして世爻空に落つるは、是れ老を告げ退休するの兆頭なり。卦身空に落ちて凶殺發動するは、是れ禍事を躲避するの徵象なり。およそ世爻空亡に遇うに、還だ任に到らざるは、是れ缺を選ぶに期無し。已に任に到れるは、もし六爻安靜にして、月建・日辰・太歲又た皆來り傷克せざれば、那就中是れ官を辭し歸隱して・改弦更張するの象なり。もし是れ鬼爻發動して、月建日辰太歲又た來り傷克せば、那就中是れ禍を避け災を脱するの兆なり。此の外還だ兩種の反象有り。卦雖に安靜なりとも日辰來り衝するは、是れ走らんと想うも卻って走り脱ぐ能わず。凶殺雖に動くとも日辰來り合するは、是れ躲けんと想うも卻って躲け開く能わず。
身邊伏鬼若非空,頭上烏紗終不脫。凡遇凶兆,或得鬼爻臨身持世,或本宮鬼伏世下,雖見責罰,官職猶在。若不臨持身世,或不伏於世下,或雖伏仍遇空亡者,必革官帶為民,非止罪責。
身邊伏著の「官鬼」只だ空に落ちざれば、頭上這頂の烏紗終に摘み掉る能わず。およそ卦中已に凶兆を現せば、もし還だ鬼爻有りて卦身に臨みあるいは世爻上に持し、あるいは本宮の鬼世爻の下に伏せば、則ち縱然責罰を受くとも、官職還だ保ち得住。倘若鬼爻既に卦身世爻に臨持せず、亦た世爻の下に伏せず、あるいは雖に伏著すとも卻って又た空亡に落つれば、那就中必定官職冠帶を革去して平民に貶して、不只是れ責罰を受くるのみならず。
財空鬼動,聲名振而囊篋空虛。凡得官鬼動來生合世爻,日月動變,又無沖剋者,為官必有聲名聞望。更得財爻生扶合助,有氣不空,則既會做官,又會賺錢;內實貪賂,外不喪名。若財爻或空或伏,或臨死絕,則主聲名雖有,賄賂卻無也。
財爻空に落ちて「官鬼」發動すれば、官を做る名聲很響くとも、錢袋子卻って是れ空し。およそ「官鬼」發動して來り世爻を生合して、しかも月建・日辰・動爻・變爻又た皆來り衝克せざれば、這人官を做る必ず聲望名氣有り。もし再び財爻を得て來り生扶合助して、財爻又た氣有りて空ならざれば、那就中是れ既に官を做るを會し又た錢を撈るを會して、暗裡に賄を貪りて面子上並びに名を失わず。之に反して、財爻もし空に落ち伏藏し、あるいは死絶の地に落つれば、那就中是れ名聲雖に有るも、賄賂の財卻って分文無し。
官旺父衰,職任高而衙門冷落。父母旺相,衙門必大;休囚,衙門必小。若官旺父衰,又非小去處,乃是冷落閒靜衙門。蓋官旺則職高,故也。官衰父旺,則主職雖卑微,卻在大衙門中治政。官父俱衰,職卑衙小,必非風憲之地。
「官鬼」旺にして「父母」衰なれば、官職雖に高しとも衙門冷清なり。「父母」旺相なれば、衙門必定大なり。「父母」休囚なれば、衙門必定小なり。もし「官鬼」旺にして「父母」衰なれば、那亦た什麼の小地方に非ずして、而是れ一處の冷落清閒の衙門なり。官旺なれば就中職位高きを表示するを以てなり。反って、「官鬼」衰にして「父母」旺なれば、那是れ職位雖に卑微なりとも、卻って一個の大衙門裡に在りて事を辦すなり。もし「官鬼」「父母」皆衰なれば、那就中是れ職位既に卑く衙門又た小にして、必定御史臺諫の那樣の風憲要地に非ず。
職居風憲,皆因月值官爻;大抵官鬼旺相,不臨月建,定非風憲之職。若臨月建,又得扶出世爻,決是風憲之任,必非府縣官也。更在日下生旺之地,尤為風憲。如帶刑爻,多是鎮守邊陲之職,或掌兵權,或居刑部。在外,亦是司刑之職。官在貳司,只為鬼臨旁位。鬼在世應爻上,或帶月建日辰者,必是掌印正官。若被世合,或在旁爻,則是佐貳之職。六爻無鬼,而動爻有化出者,亦然。
能く風憲の職に任ずるは、皆月建上正に「官鬼」に值するに因る。只だ能く個の佐貳の官に當るは、只だ鬼爻旁爻上に落つるに因る。大體説けば、「官鬼」縱然旺相すとも、只だ月建に臨まざれば、就中斷然風憲の職に非ず。它もし月建に臨みて、又た能く世爻を扶起せば、那一定是れ御史臺諫の任にして、必是れ府縣地方官に非ず。它もし再び當日の生旺の地に落つれば、就中更に是れ風憲なり。倘若它刑爻を帶びれば、多半是れ邊疆を鎮守するの職務にして、あるいは兵權を掌り、あるいは刑部に在りて任職す。外任上に在るも、亦た是れ刑名を主管するの差使なり。官位高低に至りては、鬼爻世爻・應爻上に在り、あるいは月建日辰を帶ぶるは、必是れ印を掌るの正官なり。もし它世爻に合せられ、あるいは旁爻上に落つれば、那就中是れ副職佐貳なり。六爻の中本來鬼爻無くして、動爻に由りて變化出來るも、亦た這樣に照らして看よ。
撫綏百姓,兄動則難化愚頑;凡任牧民之職,要財爻旺而不動,父母扶而不空,必是豐地富方;財爻空絕,父爻受制,則地瘠民貧。父母動臨世上,政必繁劇。兄弟持世,財賦不起。日帶兄爻沖剋世爻,手下人必要侮文弄法,壞我政事。若兄在旁爻動來沖剋,則主頑民難治。兄化子,子化兄,而刑剋世身,恐有下民訟我之兆。更若世應沖剋,與鄉宦亦多不睦。
要りて百姓を安撫するに、「兄弟」一たび動けば就中那些の頑愚の民を教化し難し。およそ百姓を牧養するの地方官を擔任するに、要りて財爻旺相にして發動せず、「父母」能く扶助して空に落ちざれば、那必是れ物阜民豐の富庶の地なり。もし財爻空に落ち絶に臨み父爻又た制を受ければ、那就中是れ土地瘠薄にして百姓貧困なり。「父母」發動して世爻上に臨めば、政務必定繁重なり。「兄弟」世を持せば、錢糧賦稅徴して上がらず。日辰「兄弟」を帶びて世爻を衝克せば、手下の吏員必定要りて文を舞い法を弄して、我の政事を敗壞せん。もし「兄弟」旁爻上に於いて發動して來り衝克せば、那就中是れ刁民治め難し。「兄弟」化「子孫」・「子孫」化「兄弟」して而又た世爻卦身を刑克するは、恐怕百姓有りて我を告ぐるの兆頭有らん。もし再加上世應相衝相克せば、那本地の鄉紳縉紳と亦た多半是れ處し好からず。
巡察四方,路空則多憂驚險。欽差出巡,或封王採木,皆怕世應逢空。若路爻空之卦,主途中驚險。世在五爻自空,須防身死於外,有沖剋則不然。凡遇世在五爻動,及游魂卦世動者,皆是出巡之職。
命を奉じて四方を巡察するに、路爻もし空に落つれば就多く驚險にして憂うべし。欽差出巡し、あるいは奉派して往きて藩王を冊封し木材を採辦する一類の差事は、皆世爻・應爻の空に落つるを怕る。もし路爻空に落つるの卦を得ば、途中驚險有るを主す。世爻もし第五爻上に於いて無故自空せば、還だ要りて外に在りて死するを防ぐべし。不過它もし衝克を受くれば、就中此の斷を作さず。およそ世爻第五爻上に於いて發動し、および遊魂卦にして世爻發動するに遇うは、任する所皆是れ出巡外に在るの職務なり。
出征剿捕,福德興而寇賊殲亡;凡任將帥之職,或征討之官,平居卜問,不宜子孫發動,主有降調貶責;亦不宜應動克世,主有不測變故。若歲君月建沖動官鬼,或世爻,主有敕命征討之事。如臨敵卜問,則喜子孫發動,必成剿捕之功,更得歲君月建生合,仍有升賞。官鬼不作爵位,當作賊寇論之。世克應亦吉。
兵を出し征剿して盜を捕るに、「福德」興旺なれば則ち賊寇殲滅せらる。およそ將帥の職あるいは征討の官を擔任するは、平日家に在りて占問するに、「子孫」發動を宜とせず。那降職貶責を主す。亦た應爻發動して來り世爻を克するを宜とせず。那意外變故有るを主す。もし太歲あるいは月建「官鬼」あるいは世爻を衝動せば、那就中詔命有りて下來りて要りて師を出して征討せんを主す。可れどももし是れ陣に臨み敵に對するの時占問するは、反って「子孫」發動を喜ぶ。那必ず能く剿捕の功を建成して、再び太歲・月建の生合を得ば、還だ升遷賞賜有らん。這種の時候「官鬼」再び官爵と當てて看ずして、而要りて賊寇と當てて論ずべし。世爻應爻を克するも亦た是れ吉なり。
鎮守邊陲,卦爻靜而華夷安泰。鎮守地方,不拘文官武職,皆宜六爻安靜;世應生合比和,日辰月建,不相沖克,則鼾睡邊庭,安然無警,世應空亡亦吉。若遇官鬼發動,世應沖剋,必多侵擾,宜通變斷之。
邊疆を鎮守するに、六爻安靜なれば則ち中原と四夷と皆安泰なり。およそ一方を鎮守するに、論せず文官武職にせよ、皆六爻安靜を宜として、世應兩爻相生相合しあるいは五行比和して、日辰月建も亦た來り衝克せざれば、那就可以して邊庭上高枕酣睡して、安然事無し。世應兩爻空に落つる同じ樣是れ吉なり。倘若「官鬼」發動・世應互相衝克するに碰上せば、邊地必定多く侵擾有りて、要りて卦に隨い靈活に判斷すべし。
奏陳諫諍,那堪太歲刑沖;凡欲奏對、陳疏,上章、諫諍,及赴召面君類,皆忌動爻沖剋太歲,亦忌刑剋世爻。若太歲月建生合世爻,必見詳允。一來沖剋,須防不測之禍。歲君衰靜,不帶刑害虎蛇,主則不見取用,非有大害。動空化空,亦是虛驚。或有制伏沖散合住,必得大臣申救。應動沖剋世爻,更防人奏劾。
上奏して言を陳じ直諫して爭辯すれば、哪里に禁えんや太歲の來り刑衝するを。およそ要りて面奏對答し・上疏陳情し・遞章進諫し、および召を奉じて入りて天子を見る一類の事は、皆動爻の往きて太歲を衝克するを忌み、亦た動爻の世爻を刑克するを忌む。もし太歲・月建來り世爻を生合せば、奏する所必ず詳察准許を蒙る。一旦衝克有れば、就中不測の禍を防ぐを得。太歲もし衰弱安靜にして、又た刑害および「白虎」「螣蛇」を帶びざれば、那不過に言う所採納せられざるにして、並びに大害無し。衝克の爻もし是れ動きて空に逢い空亡に變入するも、亦た只是れ一場の虚驚なり。もし它制伏せられ・衝散せられ・合住せられれば、那必ず大臣有りて出面して申救せん。もし應爻發動して來り世爻を衝克せば、還だ要りて人有りて本を上げて彈劾するを防ぐべし。
僧道醫官,豈可文書發動。僧道醫官,及陰陽官,皆要子孫出現,有氣不空為吉。父母發動,必有災悔。父帶太歲月建日辰,則非身有災病,乃外來禍也。子孫自空,亦有大難。然子孫只宜安靜,官鬼不宜空伏。雖兩全,仔細為妙。但隨職分以推詳,可識仕途之否泰。
僧官・道官・醫官の這一類は、哪里に文書爻の發動するを容れんや。僧官・道官・醫官および天文歷算を執掌するの陰陽官は、皆要りて「子孫」出現し氣有りて空ならざれば乃ち吉なり。這些の職分本來「子孫」を以て主象と為すを以てなり。「父母」一たび發動すれば、必ず災禍悔吝有り。「父母」もし太歲・月建あるいは日辰を帶びれば、那就中自身病を生ずるに非ずして、而是れ外來の禍事なり。「子孫」もし無故自空せば、同じ樣大難有り。不過「子孫」只だ安靜を宜とし、「官鬼」も亦た空に落ち伏藏するを宜とせず。就中兩者皆齊全なるを算うとも、仍お仔細推詳するを以て妙と為す。總之只だ各の人の職分に順いて推詳すれば、就中仕途の通と塞とを看出す能し。
黄金策・十八、求財
居貨曰賈,行貨曰商,總為資生之計;蓍所以筮,龜所以卜,莫非就利之謀。要問吉凶,但看財福。財為利息,福為財源。二者占財用神。財旺福興,不問公私皆稱意;財空福絕,不拘營運總違心。凡遇財爻旺相,子孫發動,便是吉卦。不拘公私,財皆得稱意。二者若財空爻,或臨墓絕,即是凶卦。不拘作何買賣,皆違心願也。
貨を囤えて坐して買主を待つを「賈」と叫び、貨を販じて四方に奔走するを「商」と叫ぶ。皆不過に生を謀るの計策なり。蓍草用いて筮し龜甲用いて卜するも、亦た無非是れ利に趨くの打算なり。財を求むるの吉凶を問わんと要せば、只だ「妻財」と「福德」の兩爻を看よ。財爻是れ利息にして、「子孫」是れ財源なり。這兩爻就中財を占うの用神なり。財爻旺・「子孫」興なれば、論せず公事を做すとも私事を做すとも皆称心なり。財爻空・「子孫」絶なれば、論せず什麼を經營するとも皆願を遂げず。およそ財爻旺相にして「子孫」發動するに遇えば、便ち是れ吉卦にして、論せず公私にせよ、財を求めて皆称心する能し。這兩爻もし空爻上に落ち、あるいは墓・絶の地に臨めば、那就中是れ凶卦にして、論せず什麼の買賣を做すとも、皆要りて心願に違背せん。
有福無財,兄弟交重偏有望;財為用神,而不上卦,必無可望。若得兄弟發動,無財可劫,則反生扶福德,財源有氣,仍舊有望,但主遲滯耳。兄動而財空,謂之避空。過旬生旺日,財亦可得。財若不空不伏,而遇兄劫,則為下卦。
「子孫」有りて「妻財」無ければ、「兄弟」重疊發動する反って指望有り。財爻是れ財を求むるの用神にして、它もし卦に上がらざれば、本來毫も指望無し。可れども這時「兄弟」發動すれば、既に劫奪す可きの財無くして、它反って往きて「福德」を生扶し、財源就中生氣有りて、仍お望有り。只不過に來ること遲緩なるのみ。もし「兄弟」發動して財爻恰好空に落つれば、那叫ぶ「避空」にして、這一旬を過ぎて財爻生旺の日に到れば、財も亦た照樣手に到らん。倘若財爻既に空に落ちず又た伏藏せずして、卻って硬に「兄弟」の來り劫するに碰上せば、那就中是れ下等の卦なり。
有財無福,官爻發動亦堪求。子孫藏伏,財無生氣,一遇兄弟,便被劫盡。須得卦有官動,或日辰是鬼剋制兄爻,則用神無損,亦可求謀。卦有子孫而官鬼動,則有阻節,反不易矣。此象鬼爻生旺日得財。
「妻財」有りて「福德」無ければ、「官鬼」發動するも亦た還だ可く求めん。「子孫」伏藏して現れざれば、財爻就中它を生ずるの源頭無くして、一たび「兄弟」に碰上れば便ち劫奪乾淨せらる。這時須く卦中「官鬼」發動有るか、あるいは日辰本身就中是れ鬼來りて「兄弟」爻を克制して、用神乃ち損を受けずして、還だ可く謀求せん。反って、卦中もし本來「子孫」有りて「官鬼」又た發動せば、那就中阻礙梗節有りて、財を求むる反って容易ならず。這種の卦象は、要りて鬼爻生旺の日子に到りて乃ち財を得。
財福俱無,何異守株而待兔;財福二爻,占財主象。有財無福,財必有限;有福無財,財必不實;財福俱無,焉能有望?守株待兔,喻妄想也,空亡亦然。父兄皆動,無殊緣木以求魚。父母為絕源殺,兄弟為劫財神。二者發動,財福俱傷。用神既損,求之必如緣木求魚,必不可得。父化兄,兄化父,亦然。
「妻財」「福德」の兩爻全く皆無ければ、那跟して樹樁を守りて兔子の撞上がるを待つと分別無し。「父母」「兄弟」の兩爻一齊に發動すれば、就更に象く樹に爬上りて魚を捉えんとするが如し。這兩爻是れ財を占うの主象なり。財有りて福無ければ、財必定有限なり。福有りて財無ければ、財必定不實在なり。兩爻皆無ければ、哪里に還だ指望を談ずるに及ばんや。「守株待兎」是れ痴心妄想を比喻す。兩爻空亡に落つるも亦た一樣なり。「父母」に至りては、它是れ財源を斷絶するの凶殺にして、「兄弟」は、它是れ錢財を劫奪するの惡神なり。這兩者一たび發動すれば、「妻財」「子孫」皆傷損せられ、用神既に損を受ければ、財を求むる縁木求魚の如くして、斷然求め到らず。「父母」化「兄弟」・「兄弟」化「父母」も、亦た一樣なり。
月帶財神,卦雖無,而月中必有;月建為提綱。若帶財爻得時有氣,縱遇兄弟,衰不敵旺,必主財利厚。雖卦中無財,月中必然有。得出現尤妙。日傷妻位,財雖旺,而當日應無。財爻旺相,生合持世,乃是必得之象。若被日辰剋制其財,縱現,必然無有。須過此日,然後有得。
月建上財神を帶びれば、卦中雖に財爻を見ずとも、這一個月裡必定財有り。日辰妻財の位を傷れば、財爻縱然旺相すとも、當日亦た手に到らず。月建是れ一卦の提綱なり。它財爻を帶びて又た當令有氣なれば、縱然「兄弟」に碰上するも、衰の亦た旺に敵せずして、必ず財利豐厚を主す。ゆえに卦中雖に財無しとも、月内必然財有り。もし財爻還だ能く卦上に出現せば、那就中更に妙なり。反って、財爻旺相にして又た世を生合持するは、本是れ必得の象なり。可れども它もし日辰に克制せられれば、則ち縱然卦上に出現するも亦た終に無くして、須く這一天を過ぎて、然る後乃ち得る所有らんを待つ。
多財反覆,必須墓庫以收藏;卦中財只一位,有氣不空,生合持世皆美。若三五重太過,其財反覆難求。必須卦中有財庫爻發動,謂財有庫藏,必得厚利。財化財,亦主反覆不定。無鬼分爭,又怕交重而阻滯。無鬼之卦,兄必專權,財雖有氣,亦多虛耗。兄更發動,必有爭奪買賣,分散財物之患。然雖不可無,官又不宜動,動則必有阻隔。若有剋制,或被沖散,或被合住,雖阻不妨。
財爻太多ければ反って反復無常にして、必ず須く墓庫有りて來り收藏せんことを。卦中鬼無ければ便ち人有りて爭奪し、可れども鬼爻重疊發動せば又た它の阻滯を怕る。卦中財爻只だ一位有りて、氣有りて空ならず、又た來り生合しあるいは世爻上に持せば、那都是れ美事なり。もし財爻三重五重にして得ること太過なれば、這財反って反復して求め難く、必ず須く卦中財の庫爻發動有りて、「財庫藏有り」と作り叫ばれて、乃ち厚利を得る能し。財爻發動して又た財爻を變出するも、亦た反復不定を主す。「官鬼」に至りては、鬼爻無きの卦は、「兄弟」便ち獨り大權を攬して、財爻縱然氣有るも亦た多く虚耗す。「兄弟」もし再び發動せば、必ず人有りて來り這樁の買賣を爭奪し這份の財物を分去らん。ゆえに鬼爻無くんば可からざるも、可れども亦た發動を宜とせず。一動すれば必ず阻隔有り。除非它克制せられ・衝散せられ・合住せられば、那樣雖に阻礙有るも亦た妨げ無し。
兄如太過,反不克財;兄弟乃占財忌殺,若有一位旺動,最為不利。若月日動變,俱帶兄弟,重疊太過,則不專一,反不克劫。至財爻生旺日可得。身或兄臨,必難求望。卦身一爻,占財體統。若持兄弟,不拘作何買賣,問何財物,皆無利益。持世亦然。惟臨財福,方為吉兆。臨父主勞祿,若占六畜血財,則有損失。臨官,大利公門求財,餘皆險阻不利。
「兄弟」もし得ること太過なれば、反って財を克する能わず。卦身上もし「兄弟」に臨めば、那就中必定難く指望有らず。「兄弟」是れ財を占うの忌神凶殺にして、只だ一位旺相發動有れば、就中最も不利なり。可れどももし月建・日辰・動爻・變爻皆「兄弟」を帶びて、重疊すること太過なれば、力量反って專一ならずして、倒れて財爻を克劫する動かざらん。財爻生旺の日子に到りて照樣財を得。卦身に至りては、它是れ財を占うの整體格局の所在なり。它もし「兄弟」を持せば、論せず什麼の買賣を做すとも・什麼の財物を問うとも、皆利益無くして、世爻上に持するも亦た一樣なり。只だ「妻財」「子孫」に臨むを以て、乃ち是れ吉兆なり。卦身「父母」に臨むは勞碌辛苦を主り、もし占する是れ六畜の類の血財なれば、還だ要りて損失有らん。「官鬼」に臨むは、大いに官府衙門に向きて財を求むるに利して、其の余の門路就中皆險阻不利なり。
財來就我,終須易;我去尋財,必是難。凡遇財爻生合世爻,克世持世,皆謂財來就我,必然易得。若雖動出財爻,而與世爻不相干者,謂我去尋財,必難望也。身遇旺財,似取囊中之物;世持動弟,如撈水底之針。世為求財之人。若臨財爻,雖或無氣,亦主易得;旺相更美。若臨兄弟,雖或安靜,亦主難得;發動尤甚。
財自己門に送上して來れば就中容易にして、要りて自己出去して財を找れば就中難し。卦身上旺相の財爻に遇えば、財を取ること嚢を探りて物を取るが如く、世爻上發動の「兄弟」を持せば、財を求むること水底に鍼を撈るが如し。およそ財爻來り世爻を生合し、あるいは來り世を克し世を持するは、皆「財來り我に就く」と作り叫ばれて、必然容易に手を得。もし卦中雖に財爻を變出するも、卻って世爻と毫も相干せざれば、那就中「我往きて財を尋く」と叫ぶにして、必定難く指望有らず。世爻は財を求むるの人を代表す。它財爻に臨めば、縱然氣無くとも亦た財を得易きを主り、旺相なれば就中更に好し。它「兄弟」に臨めば、縱然安靜なるも亦た得難きを主り、發動すれば就中更に嚴重なり。
福變財生,滾滾財源不竭;占財,得子孫發動,利必久遠。更化財爻,生合身世,乃綿綿不絕之象,盡求則盡有也。財化子亦妙。兄連鬼克,紛紛口舌難逃。兄弟變出官鬼,刑沖剋世,不惟無財,且有口舌。父爻更動,必訟於官。若有救制,庶幾無害。鬼化兄,或兄鬼皆動,亦然。朱雀臨兄鬼動變,有口舌。
「福德」「妻財」を變出して來り相生せば、財源就中滾滾として斷えず。「兄弟」連なりて「官鬼」來り世を克せば、紛紛の口舌就中躲け掉る能わず。財を占うに「子孫」發動を得れば、獲利必定長久なり。它もし再び財爻を變出して來り卦身・世爻を生合せば、那便ち是れ綿綿不絶の象にして、幾多を要すれば幾多有らん。財爻「子孫」を變出するも亦た一樣妙なり。反って、「兄弟」「官鬼」を變出して世を刑衝克すれば、不但財無きのみならず、還だ口舌を惹くを要す。「父母」爻もし亦た發動せば、那必定要りて官府に打ち到らん。もし卦中救應制伏有れば、乃ち勉强害無し。「官鬼」「兄弟」を變出し、あるいは「兄弟」「官鬼」同時に發動するも、亦た是くの如し。「朱雀」發動あるいは變出の「兄弟」「官鬼」上に臨むも、同じ樣口舌を主す。
父化財,必辛勤而有得;父化財,不自然而得,必勤勞後得。兄化財,先散後聚;或利於後,不利於前。官化財,最利公門謁貴,及九流藝術之人,求財十分有望。私財,則先驚後喜,或先阻後得。
「父母」「妻財」を變出せば、必定要りて辛苦一番して乃ち得る所有らん。「父母」化財は、財自然にして來るに非ずして、必ず勤勞の後乃ち手に到る能し。「兄弟」化財は、是れ先に散じ後に聚まり、あるいは後頭利有りて前頭利無し。「官鬼」化財は、最も官府衙門に到りて貴人に謁見するに利し、亦た三教九流手藝に靠りて生を謀るの人に利して、這類の人財を求むる十分に望有り。もし求める是れ私下の財なれば、那就中是れ先に驚き後に喜び、あるいは先に阻礙を受けて而後手を得るなり。
財化鬼,防耗折而驚憂。財化官最凶。主損折虛耗,自有驚險。更傷世爻,切恐因財致禍。財化兄,主與人分利;或先聚後散;或利於前,不利於後。財化父,主得後艱辛;或只許一度。財化死墓空絕,是有虛名,無實利之象。若得生合世爻,則上前有功,稍遲則無也。
「妻財」「官鬼」を變出せば、要りて虧耗折本して并且驚を受け憂を擔うを防ぐべし。財化官最も凶にして、虧折虚耗を主り、自身還だ驚險有り。它もし再び世爻を傷克せば、就中恐怕財に因りて禍を招かん。財化「兄弟」は、主として人と利を分かち、あるいは先に聚まり後に散じ、あるいは前頭利有りて後頭利無し。財化「父母」は、手を得るの後仍お艱辛を主り、あるいは只だ這一回の成功を許す。財爻死・墓・空・絶に變入するは、那是れ空しく虚名有りて實利無きの象なり。不過它もし仍お來り世爻を生合せば、那就中是れ早きに趁いて上前すれば還だ功有りて、稍か一たび遲慢すれば就中無し。
財局合福神,萬倍利源可取;卦有三合,會成財局,而子孫亦在合中動者,上吉之卦。主財利綿綿不竭。更得財旺,可許萬倍財利。會成福局,而財爻又在合中,動來生合世爻者,亦然。若會鬼局,則多阻隔。會成兄局,則主分散。會成父局,艱辛難得。歲君逢劫殺,一年生意無聊。凡占久遠買賣,最怕太歲臨持兄弟,主一年無利。出現變動,必然損耗。歲持官鬼,一年驚憂。持父一年艱辛。歲持財福,生意滔滔,一年順利也。
三合會成して財局と為りて又た「福神」に合すれば、可く萬倍の利源を取到せん。太歲上財を劫するの凶殺に碰上せば、一年の生意皆索然として味無し。卦中三爻會合して「妻財」局を成し、しかも「子孫」も亦た這合局の中に在りて發動せば、那是れ上吉の卦にして、財利綿綿不斷を主す。もし財爻再び旺なれば、可く萬倍の利を許せん。「子孫」局を會成して財爻も亦た合中に在り、發動して來り世爻を生合するも、亦た一樣なり。もし「官鬼」局を會成せば、就多く阻隔有り。「兄弟」局を會成すれば、財分散せらるるを主す。「父母」局を會成せば、就中艱辛にして得難し。太歲に至りては、およそ長久の買賣を占うに、最も太歲の「兄弟」に臨むを怕る。那整整一年利無きを主り、它もし出現して又た變動せば、必定虧耗す。太歲「官鬼」を持するは、一年驚憂なり。「父母」を持するは、一年艱辛なり。「妻財」「子孫」を持するは、生意滔滔として、一年順利なり。
世應二爻空合,虛約難憑;世空,有財難得;應空,難靠他人;世應俱空,艱辛無準實。空動帶合,謂之虛約。化入空亡,亦是心口不相應之象。主人一位刑傷,往求不遇。主人:如求貴人,財鬼為主;求婦人財,財為主類。若主人遇動爻日辰刑剋,或自空化空,皆主不遇,遇亦不利。須得生合世爻,財為契愛,求必易得。主人化出財爻,生合世爻,最吉。不知主人,以應爻論之。
世應兩爻空に落ちて又た相合すれば、那不過に一句の空口約定にして、靠るに足らず。主人を代表するの那一爻刑傷を受ければ、往きて他を求むるも亦た見る能わず。世爻空に落つれば、財有るも亦た得難し。應爻空に落つれば、別人に指望し上がらず。世應皆空に落つれば、那就中辛苦一場して毫も落著無し。もし兩爻是れ動きて空に逢いて又た相合を帶びれば、就中「虚約」と作り叫ばる。空亡に變入するも、同じ樣嘴上は一套にして心裡は一套なり。所謂「主人」、是れ求むる所の對象の那一爻を指す。貴人に向きて財を求むるは、財爻・鬼爻を以て主人と為し、婦人に向きて財を求むるは、財爻を以て主人と為す。その余類推す。主人爻もし動爻・日辰に刑克せられ、あるいは自空し・空亡に變入せば、皆人に見る能わざるを主り、見えども亦た順利ならず。須く它の來り世爻を生合するを得て、那是れ對方投契相愛して、求むれば必定容易なり。主人爻もし還だ財爻を變出して來り世爻を生合せば、那是れ最吉なり。もし主人哪一爻を看るべきを清楚せざれば、就中應爻を用いて論ず。
世持空鬼,多因自己遲疑;鬼爻持世,財必相生,凡求必易。若遇空亡,乃是自不上前,遲疑退懶,故無成也。世持空財亦然。辰合動財,卻被他人把住。要財動來生合,固是易得之兆;若被動爻日辰合住,其財必有人把持主張,不能與我也。要知何人把持,以合爻定之。如父母合住,為尊長把持類。卦若無財,看伏何爻下,亦可推之。如伏官下,為貴人把持之類。
世爻空に落ちたるの「官鬼」を持するは、多半是れ自己遲疑して前に進まず。日辰發動の財爻を把りて合住せば、那財卻って別人に把持せらる。鬼爻世を持せば、財必ず來り它を生じて、およそ求むる所有る皆容易なり。可れども它もし空亡に落つれば、那就中是れ自己肯んじて上前せず、猶豫退縮して懶惰するにして、ゆえに辦り成さず。世爻空に落ちたるの財爻を持するも亦た一樣なり。財爻發動して來り生合するに至りては、本是れ容易に手を得るの兆なり。もし它動爻あるいは日辰に合住せられれば、這筆の財必定人有りて把持して主を做して、我の手裡に到らず。是れ誰の把持するを知らんと要せば、就中它を合住するの那一爻を看よ。譬如「父母」合住せば、那是れ尊長の把持するの類なり。卦中もし根本に財無ければ、就中財の哪一爻底下に伏するを看れば、亦た能く推し出來る。譬如「官鬼」の下に伏するは、那是れ貴人の把持するの類なり。
要知何日得財,不離旺衰生合;財爻有氣,合日得財;或本日得財。太旺,墓庫日得;休囚,生旺日得;太過,收藏日得;合住入墓,破合破墓日得;旺空,過旬日得;伏藏,提起日得。財爻死絕,而得子孫動來扶起,即以子孫爻斷。卦無財爻,而得兄弟生扶子孫財源者,即以兄弟爻斷。更宜通變。
哪一天財を得るを知らんと欲せば、總じて財爻の旺衰と生合とを看るに外ならず。財爻氣有るは、它と相合するの日子に財を得、あるいは當日就中得。財爻太旺なるは、它墓庫に入るの日子に到りて得。休囚なるは、它生旺に逢うの日子に到りて得。重疊太過するは、收藏の日に到りて得。合住せられあるいは已に墓に入れるは、合を衝破し墓を衝破するの日子に到りて得。旺にして空に落つるは、這一旬を過ぎて乃ち得。伏藏して現れざるは、伏神提起せらるるの日子に到りて得。もし財爻已に死絶の地に在れば、全く「子孫」發動して來り它を扶起するに靠る。那就中改めて「子孫」爻を用いて日期を定む。もし卦中根本に財無ければ、全く「兄弟」往きて「子孫」の這個の財源を生扶するに靠る。那就中改めて「兄弟」爻を用いて日期を定む。總之還だ須く靈活に變通すべし。
欲決何時有利,但詳春夏秋冬。凡占貨物何時得價,以財臨五行斷之。如木財,春月得價,一陽後亦好。土財,夏月有利,六月更美。餘仿此。又如財臨辰土,二月不如三月;財臨酉金,七月不如八月。餘亦仿此。又如財主日下長生之地,此貨一日得價一日;若坐帝旺,眼下正及時,稍遲則賤而無利。
什麼の時候利圖る可きを斷定せんと想えば、只だ須く春夏秋冬四時を詳審すべし。およそ貨物幾時に價に賣り上がるを占うは、就中財爻の屬する所の五行に按じて斷ず。譬如財爻木に屬せば、春月に在りて價を得、冬至一陽生の後も亦た好し。財爻土に屬せば、夏月に在りて利有り、六月更に佳なり。その余はこれに照らして類推す。又如財爻「辰」土に臨めば、則ち二月三月に如かず。財爻「酉」金に臨めば、則ち七月八月に如かず。その余も亦たこれに照らして類推す。再如財爻正に當日の長生の地に處れば、這批の貨就中一天一天價を漲す。もし它帝旺の上に坐せば、眼下正に是れ手を脱するの時候にして、稍か一たび遲延すれば就要りて價を跌きて利圖る可き無からん。
合夥不嫌兄弟;凡占合夥買賣,若世應俱財爻,必然稱意。兄臨卦身,世爻安靜不妨。蓋合必至分財,故也。動則不宜。世應兩動,必合不久,空亡亦然。相沖相剋,後必不睦。化出兄官,必多私心。世應生合,而被動爻日辰刑沖剋害者,必有挑唆破說也。
合伙して生意を做るは、倒れて必ず「兄弟」爻を忌諱するを要せず。およそ合伙買賣を占うに、もし世應兩爻皆是れ財爻なれば、必定称心如意なり。「兄弟」卦身上に臨むは、只だ世爻安靜なれば亦た妨げ無し。合伙本來就要りて財を分かつを以て、「兄弟」正に是れ同夥の象なり。但し它發動すれば就中好からず。世應兩爻皆發動せば、這夥必ず合すること長久ならず。兩爻空亡に落つるも亦た一樣なり。世應相衝相克するは、日後必定和睦ならず。「兄弟」「官鬼」を變出するは、各人必定多く私心有らん。世應本來相生相合するも、卻って動爻あるいは日辰に刑衝克害せられれば、那必定人有りて中より挑唆離間せん。
公門何慮官爻。占財皆忌官動,主有阻隔。惟求公門之財,必然倚托官府。若無鬼爻,或落空亡,則雖財爻有氣,亦難到手。必得旺相,生合世身則吉。刑剋世爻,主有杖責。死絕亦不濟事,須得財鬼兩全,方為大吉。
要りて官府衙門裡に於いて財を求むるに、就用るる所無し「官鬼」爻を怕るるは。財を占う一般に皆鬼爻發動を忌み、那阻礙有るを主す。唯獨衙門裡の財を求むるは、本來就得りて官府に倚靠すれば、ゆえに反って要りて鬼有らんことを。卦中もし鬼爻無く、あるいは鬼爻空亡に落つれば、則ち財爻縱然氣有るも亦た手に到り難し。必ず須く鬼爻旺相にして、又た來り世爻卦身を生合して、乃ち吉なり。它もし世爻を刑克せば、反って主として杖責を挨くるを要す。它死絶の地に落つるも亦た用に頂がず。總じて要りて「妻財」「官鬼」の兩爻齊全なれば、乃ち是れ大吉なり。
九流術士,偏宜鬼動生身;百工九流求財,以鬼爻為主顧,無鬼最不利。出現發動,生合世爻,必然稱意。更化財爻,決得大利。須忌刑剋世爻,或化兄,皆主惹是招非,不能遂意。應空尤不吉。大抵空手求財,雖要官爻,然須財爻旺相,兄弟不動,方主有財。否則空好看,終無財利。
三教九流手藝に靠りて生を謀るの人は、偏偏「官鬼」發動して來り自身を生ずるに宜し。百工九流財を求むるに、鬼爻を以て主顧雇主を代表して、鬼爻無き最も不利なり。鬼爻出現して又た發動して、來り世爻を生合せば、必定称心なり。它再び財爻を變出せば、那就中決定して能く大利を得ん。忌む所是れ它の世爻を刑克し、あるいは「兄弟」を變出するにして、那皆是非を惹き招きて願を遂ぐる能わざるを主す。應爻空に落つる更に是れ不吉なり。大體説けば、空手にして錢を掙ぐの人雖に官爻を需要すとも、可れども還だ得りて財爻旺相・「兄弟」不動なれば、乃ち真正に財有り。然らざれば不過に徒らに場面有るのみにして、終に實在の利無し。
六畜血財,尤喜福興持世。凡占販賣牲口,蓄養六畜,皆要子孫旺相不空,則吉。持世臨身尤好。父母發動,則有傷損。化出土鬼,須防瘟死。福旺財空。六畜雖好而無利。
六畜の這類の血財の營生を做るは、尤其に「福德」興旺にして又た世爻上に持するを喜ぶ。およそ牲口を販賣し・六畜を畜養するを占うに、皆要りて「子孫」旺相にして空に落ちざれば乃ち吉なり。它世爻上に持しあるいは卦身上に臨めば就中更に好し。「父母」もし發動せば、牲口就中傷損有り。它土爻の「官鬼」を變出せば、還だ要りて瘟疫死亡を防ぐべし。もし「子孫」雖に旺なりとも財爻空に落つれば、那是れ牲口養い得て好しとも卻って利息賺ぐ可き無きなり。
世應同人,放債必然連本失;凡放私債,最忌世應值兄弟,必無討處。財爻更絕,連本俱失。世應值空,亦然。須得應爻生合世爻,妻財有氣,子孫發動則吉。間臨兄鬼動,恐放頭抽分財利。卦中無財,而官爻變出者,必訟於官府而後可取。
世應兩爻皆是れ「兄弟」の這個の同類の人なれば、債を放ち出去すれば必定連れて本錢も亦た賠掉せんと要す。およそ私債を放つに、最も世應兩爻「兄弟」に值するを忌む。那樣なれば必定討い回り來らず。財爻もし再び絶に臨めば、本を連れ利を連れて全て折る。世應兩爻空に落つるも、亦た一樣なり。須く應爻の來り世爻を生合し・「妻財」氣有り・「子孫」發動して、乃ち吉と算す。もし間爻上「兄弟」「官鬼」に臨みて發動せば、恐怕中間の經手人一份の利錢を抽去らん。卦中本來財爻無くして官爻に由りて財を變出するは、那必定一場の官司を打ちて、然る後乃ち討い回り來るを得。
日月相合,開行定主有人投。開行牙人占財,世應要不空,財福要全備,官鬼要有氣,父兄要衰靜,斯為上吉卦。更得月建日辰動爻生合世爻,則近悅遠來,人皆投我,財利必順。卦若無財,而世得月日動爻生合者,不過門頭鬧熱,無實利。鬼旺財空,亦然。動出兄官,常有是非口舌,或有惡人攪擾。世應空,開不成。
日建月建皆來り相合せば、牙行を開設すれば必定人有りて門に上りて投靠せん。行を開き經紀を當てるの人財を占うに、要りて世應兩爻空に落ちず・「妻財」「子孫」齊備し・「官鬼」氣有り・「父母」「兄弟」衰弱安靜して、這才に是れ上吉の卦なり。再び月建・日辰あるいは動爻の來り世爻を生合するを得ば、那就中近處の人喜悅し遠處の人前來して、人人皆投奔して我の這裡に到りて、財利必定順遂なり。倘若卦中財無くして、しかも世爻只だ是れ月建日辰動爻の生合を得れば、那不過に門前熱鬧にして、並びに實利無し。「官鬼」旺にして財爻空なるも、亦た一樣なり。もし「兄弟」「官鬼」を變出せば、那就中常に是非口舌有り、あるいは惡人有りて來り攪擾す。世應兩爻空に落つるは、這行根本に開き成さず。
應落空亡,索借者失望。求索假借,不宜應空,應動。動則更變,空則不遇。生合世爻,慨然不吝。必得物爻不空為妙。如衣服經史看父爻,六畜酒器看福爻,其餘財物看財爻。又如花果看木爻,磚瓦看土爻類,亦是。
應爻空亡に落つれば、往きて東西を討借するの人只だ失望する能きのみ。およそ人に向きて索取しあるいは借貸するに、皆應爻の空に落つるを宜とせず、亦た應爻の發動を宜とせず。發動すれば就要りて卦を變じて反悔し、空に落つれば就中人に見る能わず。應爻もし來り世爻を生合せば、對方必定慷慨にして吝嗇ならず。此の外還だ須く借る所の物の那一爻空に落ちざれば乃ち妙なり。譬如衣服・經書史籍を借るに「父母」爻を看、六畜・酒器を借るに「子孫」爻を看、その余の錢財貨物は「妻財」爻を看よ。又如花果を借るに木爻を看・磚瓦を借るに土爻を看るの類も、亦た是れ這個の辦法なり。
世遭刑剋,賭博者必輸。凡占賭博,要世旺應衰,世動應靜。世克應我勝,應克世他勝。兄鬼動來刑剋世爻,或臨兄弟,或臨自空,皆主不勝。世應靜空,賭博不成。世坐官爻,防他合謀騙我。間爻動出兄弟官鬼,多主爭鬥。內外俱無財,亦不能勝。更遇世應空動,必是賭賒。兄鬼化財,先敗後勝;財化兄鬼,先勝後敗。坐方宜財福之地,世變財福,更宜易換賭色。大怕卦身臨兄弟,任換賭色,終是輸兆。
世爻刑克に遭えば、賭博するの人必定要りて輸けん。およそ賭博を占うに、要りて世爻旺にして應爻衰・世爻動にして應爻靜ならんことを。世應を克するは是れ我勝ち、應世を克するは是れ他勝つなり。もし「兄弟」「官鬼」發動して來り世爻を刑克し、あるいは世爻「兄弟」に臨み、あるいは世爻無故自空せば、皆贏くる能わざるを主す。世應兩爻既に靜にして又た空なれば、這場の賭局根本に賭り成さず。世爻官爻に坐するは、要りて對方の合伙して局を設けて我を騙すを防ぐべし。間爻「兄弟」「官鬼」を變出するは、多半要りて爭鬥を起さん。內外卦皆財爻無きも、亦た贏くる能わず。もし再び世應動きて空に逢うに遇上せば、那必定是れ賒賬の賭なり。「兄弟」「官鬼」財爻を變出するは、先に輸け後に贏つ。財爻「兄弟」「官鬼」を變出するは、先に贏ち後に輸く。座を落すの方位は「妻財」「子孫」の所在の地を取るを宜とす。世爻もし「妻財」「子孫」を變出せば、更に一種の賭法を換うるを宜とす。最も怕る是れ卦身「兄弟」に臨むにして、那樣なれば任憑に怎樣に賭法を換うるとも、終に是れ輸くるの兆頭なり。
鬼克身爻,商販者必遭盜賊;販賣經商,要世應生合,鬼爻空伏,動爻日辰不傷乎我,則安然無事。更得財旺福興,大吉之兆。遇兄鬼發動,玄武交重,必遇劫竊之人。更克世爻,決有大禍。世若空亡,庶可迴避。鬼動五爻,途中仔細。
「官鬼」卦身を克傷せば、商を行じ貨を販ずるの人必定盜賊に遇上せん。販賣經商するに、要りて世應兩爻相生相合し、鬼爻空に落ちあるいは伏藏し、動爻と日辰と皆來り我を傷らざれば、乃ち安然事無し。再び財爻旺・「子孫」興を得ば、便ち是大吉の兆なり。もし「兄弟」「官鬼」發動・「玄武」又た重疊發動するに碰上せば、那必定搶劫偷竊の人に遇わん。它ら再び世爻を克せば、就一定大禍有らん。世爻もし恰好空に落つれば、倒れて還だ可く避け開くを得。鬼爻もし第五爻上に於いて發動せば、那是れ路途の位にして、一路上格外小心するを要す。
間興害世,置貨者當慮牙人。買貨者,應要生合世爻,必然易成。刑剋世,必難置買。物爻太過,其貨必多;物爻不及,其貨必少;物爻空伏,其貨必無。物爻者,六畜看子孫,五穀看財爻,絲綿布帛看父母類。最怕兄鬼交重,須防光棍誆騙。在間爻,則是牙人虛詐不實,或有口舌爭競。傷克世爻,當慮牙人謀劫財物。出路買貨,應空多不順利。
間爻發動して來り世爻を害せば、貨物を置辦するの人就中中間の經紀を提防すべし。貨を買うの人は、要りて應爻の來り世爻を生合して、交易必然成り易し。應爻世爻を刑克せば、就一定買い難し。再び貨物を代表するの那一爻を看れば、物爻重疊太過すれば、貨必定多し。物爻及ばざれば、貨必定少なし。物爻空に落ちあるいは伏藏すれば、貨必定無し。所謂物爻、是れ六畜「子孫」を看、五穀「妻財」を看、絲綿布帛「父母」を看るの類なり。最も「兄弟」「官鬼」の重疊發動を怕り、須く無賴に誆騙せらるるを防ぐべし。它らもし間爻上に落つれば、那就中是れ牙行經紀虚僞にして實ならず、あるいは口舌爭執有り。它らもし世爻を傷克せば、就中經紀の我の財物を謀奪するを提防すべし。門を出て外に在りて貨を買うに、應爻空に落つれば多半順利ならず。
停榻者,喜財安而鬼靜;積貨不宜財動,亦不宜空亡,又不宜動爻日辰克劫。更得坐於胎養長生爻上,後必得利。若遇兄官交變,或俱發動,須防竊盜。兄弟獨發,則多耗折。水爻父母刑剋世爻,主被雨水淹腐。財化死墓空絕,後必價賤。
貨を囤えて售を待つの人は、財爻安穩にして鬼爻安靜なるを喜ぶ。貨物を積存するに財爻發動を宜とせず、亦た它の空亡に落つるを宜とせず、更に動爻・日辰に克奪せらるるを宜とせず。它もし能く「胎」「養」「長生」爻上に坐せば、日後必定獲利せん。もし「兄弟」「官鬼」の交互變化に碰上し、あるいは兩爻一齊に發動せば、就要りて偷盜を防ぐべし。「兄弟」單獨發動するは、則ち多く耗損折本有り。もし水に屬するの「父母」爻世爻を刑克せば、貨物雨水に泡爛せらるるを主す。財爻もし死・墓・空・絶に變入せば、往後貨價必定下跌せん。
脫貨者,宜財動而身興。脫貨財動,則主易脫。應空,無人置買;世空,自賣不成;動變日辰,俱來生合,有人爭買。若遇刑沖,則主多破阻難成。財在內動,宜在本處賣;在外動,宜向他處脫之。動而遇合,將成不成;動而逢空,欲賣不賣。卦無官鬼,亦是難成之象。
手を出し貨を脱するの人は、財爻發動して卦身興旺なるを宜とす。貨を脱するの時財爻發動すれば、貨就容易に手を出す。應爻空に落つれば、人無くして來り買わず。世爻空に落つれば、自己這邊賣り成さず。もし動爻・變爻・日辰皆來り生合せば、那就中人有りて爭い著て買わん。倘若刑衝に遇上せば、就多く破阻有りて成交し難し。財爻內卦に於いて發動するは、本地に在りて賣るを宜とす。外卦に於いて發動するは、別處に運び到りて手を脱するを宜とす。財爻動きて合に遇うは、眼に看て將に成らんとすれど又た成らず。動きて空に逢うは、賣らんと想うも卻って又た賣り掉る能わず。卦中もし「官鬼」無ければ、亦た是れ成り難きの象なり。
路上有官,休出外;五爻為路。臨官發動,途中必多驚險,出外求財大宜避之。要知有何災咎,以所臨六神斷。如白虎為風波,玄武為盜賊類。路爻空亡,亦不宜出外。惟臨財福則吉。宅中有鬼,勿居家。二爻為宅。在家求財,鬼動此爻,必然不利。以所臨五行斷。如火鬼忌火燭,水鬼忌盜賊類。得子孫持世發動,庶幾無害。宅爻空亡,只宜出鋪。
路爻上「官鬼」有れば、就中遠門を出るなかれ。宅爻上「官鬼」有れば、就中家裡に守るなかれ。第五爻是れ道路の位にして、它「官鬼」に臨みて發動せば、途中必定多く驚險有りて、外に出でて財を求むる最も好く避開す。會す什麼の災咎に遭うを知らんと要せば、就中它の臨む所の六神を看よ。譬如「白虎」は風波を主り、「玄武」は盜賊を主るの類なり。路爻もし空亡に落つれば、亦た門を出るを宜とせず。只だ它「妻財」「子孫」に臨むを以て乃ち吉なり。第二爻是れ住宅の位にして、家に在りて財を求むるに鬼爻這一爻に於いて發動せば、必定不利にして、要りて它の屬する所の五行に按じて斷ずべし。譬如火鬼は火燭の災を忌み、水鬼は盜賊を忌むの類なり。もし能く「子孫」世を持して又た發動するを得ば、乃ち勉强害無し。宅爻もし空亡に落つれば、那就中只だ外に出でて鋪子を開くを宜とす。
內外無財伏又空,必然乏本;六爻無財,本宮財爻又伏空地,其人雖欲經營,必無資本。勉強為之,亦無利息。若得動爻化出,主有小小財利。父兄有氣財還絕,莫若安貧。父兄二爻,占財大忌。有發動刑沖剋害,利必不多。財爻更弱,恐防折本。故不若安貧守分之為高也。生計多端,占法不一。但宜誠敬以祈求,自可預知其得失。
內外卦皆財爻を見ず、伏神又た空に落つれば、那就中必定本錢無し。「父母」「兄弟」氣有りて財爻反って絶地に臨めば、倒不如清貧に安んずるが如し。六爻の中財無く、本宮の伏財又た空地に落つれば、這人縱に買賣を做らんと想うとも、亦た必定本錢を拿出す能わず、勉强去做するも亦た利息賺ぐ可き無し。もし動爻變化して財を出來る有れば、那還だ些かの小小の財利有り。「父母」「兄弟」の這兩爻に至りては、是れ財を占うの大忌なり。它ら發動して刑衝克害せば、獲利必定多からず。財爻もし再び衰弱すれば、還だ要りて虧本を防ぐべし。ゆえに倒不如貧に安んじ分を守るを高しと為す。總之生を謀るの門路千頭萬緒にして、占法も亦た一種に止まらず。只だ誠心敬意に祈求すれば、自然に能く其中の得失を豫知せん。
