闡奥歌章・十七 出行の章
凡卜出行先看身,身爻發動是行人。子孫外動克身世,決定前途獲寶珍。出去當頭憂白虎,歸來足下忌勾陳。內克外兮世克應,臨行有阻去無因。外克內兮應克世,打迭行裝在即辰。身宮見鬼因官去,若不因官定有迍。父母克身父母留,兄弟克身兄弟憂。青龍子孫克身位,一路無虞到地頭。
およそ出行を卜問するに、先ず「身爻」を看る、「身爻」が発動するはすなわち門を出でんとする人なり。「子孫」が外卦に発動して「身爻」「世爻」を克せば、この行の前途は珍宝を獲得するを断定す。出門の時最も怕るは上爻に「白虎」が頭に当たる、回程の時最も忌むは初爻に「勾陳」が足の下に在る。内卦が外卦を克し「世爻」が「応爻」を克せば、行に臨み阻碍有りて去る成らず。外卦が内卦を克し「応爻」が「世爻」を克せば、あれは便ち行装を收拾し即刻に動身すべし。「身爻」の在る所の宮に「官鬼」を見れば、是れ公事に因りて去る。若し公に因らざれば、就一定に迍難有り。「父母」爻が「身爻」を克せば、父母に留住せらる。「兄弟」爻が「身爻」を克せば、兄弟のため担憂す。「青龍」と「子孫」と来りて「身爻」の位を克せば、一路平安無虞にして、目的地に直到す。
乾宮旺相乘肥馬,坎卦克身乘巨舟。震卦克身身便動,坤卦克身徒步遊。艮卦克身行必止,巽卦克身去又休。白虎克身行有厄,青龍克身為大吉。朱雀克身文字摧,玄武克身必遭賊。若見勾陳來克身,事緒勾留行未得。出行謁貴及尋人,兄鬼交重不可親。子旺財興須吉利,父興既去又回程。關津把隘苦難過,且看其中鬼若何,父鬼兄搖休進步,子孫發動莫蹉跎。
乾宮旺相なれば、出行は肥壯の馬に乘る。坎卦が「身爻」を克せば、大船に乘る。震卦が「身爻」を克せば、人は立刻に動身す。坤卦が「身爻」を克せば、ただ徒歩して行く能くのみ。艮卦が「身爻」を克せば、半路に走到して必定に停下す。巽卦が「身爻」を克せば、去りてまた作罷せんとす。「白虎」が「身爻」を克せば、路上に災厄有り。「青龍」が「身爻」を克せば、かえって大吉と為る。「朱雀」が「身爻」を克せば、文書上に受挫す。「玄武」が「身爻」を克せば、必定に賊に遭う。若し「勾陳」の来りて「身爻」を克するを見れば、事情牽纏勾留して、走り成らず。第二首に曰く、門を出でて貴人を拜謁しおよび他人を尋訪するに、「兄弟」「官鬼」の両爻重曡交動すれば便ち親近すべからず。「子孫」旺しくして「妻財」興れば、必定に吉利。「父母」爻興起せば、則ち去りてまた折返るを須う。附録の關津の一歌に曰く、關卡隘口は最も通過しがたし、且つ其の中の「官鬼」爻如何を看よ——「父母」「官鬼」「兄弟」揺動せば、便ち前に往くなかれ。「子孫」発動せば、便ち蹉跎遲疑するを須いず。
闡奥歌章・十八 行人の章
欲卜行人何日回,父克子孫為定期。初爻發動足下動,二爻身動定無疑。三四發動臨門戶,五爻在路較遲遲。上爻心動身猶住,安靜行人定未歸。雖動動臨玄武方,中途定有小人傷。交重白虎多驚恐,發動青龍大吉昌。朱雀爻交先有信,子孫發動喜非常。鬼兄併發多應病,官化為官更不祥。子落空亡身入墓,行人準定不歸鄉。
門を出でた人の哪一天に回來するを卜せんと要せば、便ち「父母」爻が「子孫」爻を克する時をもって定期と為す。初爻発動すれば、是れ行人の脚下すでに動身せり。二爻発動すれば、是れ彼の本身動かんとす、確定して疑い無し。三爻・四爻発動すれば、人はすでに門戸に臨近す。五爻発動すれば、人はなお路上に在り、回來は較として遲し。上爻発動すれば、ただ心裏に動かんと想いて人はなお原処に留まる。六爻皆安静なれば、行人は一定にいまだ回來せず。発動すと雖も、若し「玄武」の方位に動けば、中途に一定に小人の加害有り。「白虎」重曡交動すれば、多く驚恐有り。「青龍」発動すれば、大吉大利。「朱雀」爻交動すれば、先ず音信の来る有り。「子孫」発動すれば、喜事非常なり。「官鬼」と「兄弟」と一併に発動すれば、多半は病を生ずる上に応ずべし。「官鬼」また「官鬼」を変出せば、便ち更不吉なり。「子孫」が「空亡」に落ちて「身爻」が墓に入れば、この行人は是れ准定して家鄕に回る能わず。
子來占父幾時回?父鬼興隆一定來。兄弟搖搖多阻節,父興子動定無歸。子回財動定遲留,父發無歸更可憂。若是子興兄弟動,雙親頓解倚門愁。手足情深久別離,兄興父動是歸期,鬼搖財動無回日,子若興隆定是遲。
兒子が来りて父親の幾時に回來するを占うに、「父母」と「官鬼」の両爻興旺せば、一定に回來す。「兄弟」爻揺動して定まらざれば、路上多く阻隔有り。「父母」爻興りて「子孫」爻動けば、則ち一定に回來らず。父母が兒子の回來を占うに、「妻財」爻発動せば、一定に遲留す。「父母」爻発動せば、便ち歸期無く、更に憂うべし。若し是れ「子孫」爻興旺にして「兄弟」爻発動せば、雙親が門に倚りて盼望の愁緒は立刻に解くべし。兄弟手足の久別を占うに、「兄弟」爻興り「父母」爻動けば、すなわち歸期なり。「官鬼」爻搖り「妻財」爻動けば、便ち回來の日子無し。「子孫」爻若し興旺せば、回來一定に遲し。
妻擲金錢問槁砧,鬼財內發即回程,子興兄動他鄉客,父發歸遲卻有音。主因奴婢特來求,子助財興即轉頭,父發兄搖歸未得,鬼搖阻滯更淹留。凡占家人子墓期,他人來者合為時。震宮子爻言在戊,六合他人言未知。欲知行人何日到?月卦合神年月告。假令丙子水為身,辛丑之辰以時道。若占家親,以子長生有消息。子墓日方到。他人則取六跌蹼殺,正月從酉上合為推起,逆行十二位是也。
妻子が錢を擲りて丈夫を占問すれば、「官鬼」と「妻財」と内卦に発動せば、丈夫は立刻に回程す。「子孫」興り「兄弟」動けば、彼はなお他郷に在りて客を作す。「父母」爻発動せば、歸期遲しと雖も、却って音信有り。主人が奴婢の事のため特に来りて占を求めれば、「子孫」相助けて「妻財」興旺せば、人は立刻に回頭す。「父母」爻発動し「兄弟」爻揺動せば、なお回來らず。「官鬼」爻揺動せば、則ち阻滞更に淹留す。およそ自家人を占うは、「子孫」が墓に入るの日をもって歸期と為す。外人の前来を占うは、則ち相合の時をもって期と為す。震宮の「子孫」爻は、其の応期は戊位上に説くを須う。卦が「六合」に逢い占う所が外人なれば、歸期は便ちなお説き准らず。行人の哪一天に到るを知らんと要せば、月卦と合神とが年月上の応験を看よ。譬如丙子の納音は水に属して「身」と取れば、便ち辛丑この時辰を用いて推説す。原注に曰く、若し自家の親人を占えば、「子孫」爻の長生の日より便ち消息有り、「子孫」が墓に入るの日に到りてはじめて到る。若し外人を占えば、則ち「六跌蹼殺」を取り、正月は酉上より起りて合位を推算し、逆行して十二位すなわち是れなりと。
凡占行人在何處,子變應爻父母擬。變作本宮兄弟邊,若變財爻賤人處。子爻若是本宮子,行人出家寺觀止。行人子孫處鬼爻,必是官僚人吏矣。歸忌煞:正月丑、二月寅、三月巳,只此三位,周而復始。凡行人若世在震宮,及三四爻動,可立候而至。
およそ行人が現在何処に在るを占うに、「子孫」爻が変じて「応爻」と成れば、便ち父母長輩のあそこに在り。変じて本宮の「兄弟」と作れば、便ち兄弟朋友の身辺に在り。若し変じて「妻財」爻と成れば、便ち下人の所在の処に在り。「子孫」爻若し正しく本宮の「子孫」なれば、この行人は是れ出家して寺觀裏に住す。行人の「子孫」爻が「官鬼」の位に落つれば、あれは必定に官吏と一処に同じく在り。原注に「歸忌煞」の起法を附す。正月は丑に在り、二月は寅に在り、三月は巳に在り、ただこの三個の位次を用い、周して復た始まり輪轉す。およそ行人は、若し「世爻」が震宮に在り、或いは三爻・四爻発動せば、皆站りて彼の到来を待つべし。
約定人來何不來,只因兄鬼發如雷。財興子旺須臾到,父動中間書信回。內外之間辨信音,內爻旺相望盈盈。外爻發動相空內,一紙家書抵萬金。若占音信看應父,應父合處是歸期。外陰內陽書即到,外陽內陰書未回。父母生克應爻動,須臾路上信如飛。旺相不入墓爻活,囚死空亡隨水沫。又看上下卦如何,旺相相生行潑潑。卦爻不化入墓中,皆為平善得安隆。反之必死不須望,但去招魂作殯宮。
附録の音信三首。其の一に曰く、約した人は何を以ってか来らざる。ただ「兄弟」「官鬼」の両爻が発動して雷のごとくなるが為のみ。「妻財」興り「子孫」旺んなれば、片刻に到る。「父母」爻発動せば、中途に書信の回來有らん。其の二に曰く、内外の両卦の間は音信を分辦すべし——内爻旺相は、是れ家中の盼望殷切なり。外爻発動して内卦空虚なれば、一紙の家書は便ち万金に抵る。其の三に曰く、音信を占うは「応爻」と「父母」爻とを看るを須う、両者相合の処は便ち歸期なり。外卦が陰に属し内卦が陽に属せば、書信は馬上に到る。外卦が陽に属し内卦が陰に属せば、書信はなお回來せず。「父母」爻と「応爻」と生有り克有りて発動せば、頃刻の間に信は便ち路上に飛奔す。附録の行人健否を問う一首に曰く、用爻旺相にして墓に入らざれば、人は是れ活きたり。囚死無気にしてまた「空亡」に落つれば、人は便ち水に随い漂散する泡沫のごとし。再び上下卦如何を看るに、旺相にしてまた相生せば、この人の行動は活潑有力なり。卦爻変化して墓に入らざれば、皆平善安穩と算す。反せば則ち必ず死して疑い無し、再び指望するを須いず、只管に往きて魂を招き殯を設けよすなわち是れ。
闡奥歌章・十九 六畜の章
凡占六畜畜為身,假使占牛丑是真。喜見子孫並父母,怕逢劫殺及亡神。卦內若無所肖者,卻將八卦象來輪。乾馬坤牛艮狗當,巽雞離雉兌為羊。震龍艮馬一般斷,坎豕離鳥細審祥。巽兌白兮離又赤,乾玄震翠艮坤黃。更有旁通推本位,次推所屬身宮義。本身旺相保無虞,若值死囚災立至。
およそ六畜を占うに、便ちあの牲畜本身をもって用爻と為す。譬如牛を占えば、卦中の丑爻はじめて正用なり。畜を占うに最も喜ぶは「子孫」と「父母」とを見る、最も怕るは「劫殺」と「亡神」とに遇上る。卦裏若し占む牲畜の対応する生肖地支無ければ、便ち改めて八卦の象を用いて輪取す。乾は馬、坤は牛、艮は狗、巽は鶏、離は雉、兌は羊。震もまた竜に当たり艮もまた馬に当たるがごとく論断すべく、坎は猪、離また鳥、皆細細に審辨するを須う。再び毛色を看るに、巽・兌は白を主り、離は赤を主り、乾は黑を主り、震は青翠を主り、艮・坤は黄を主る。此の外なお旁通の法有り、先ず本位の属する所を推し、其次に再びそれが「身爻」の属する宮の意義を推す。牲畜本身の爻旺相なれば、無虞を保すべし。若し死・囚の地に値せば、災禍は立刻に到る。
本身發動子孫持,正是生財長育時。更得青龍相助吉,殺神相併慮傾危。本肖空亡分外愁,交重白虎血財憂。午爻帶殺當憂馬,未慮羊兒丑慮牛。更須推究本宮卦,坤旺牛兮乾旺馬。遇子加龍旺主人,玄武同宮防盜者。死絕休囚本位持,牛不耕兮馬不騎。更遇殺來應病死,十占八九定無疑。
牲畜本身の爻発動してまた「子孫」これを持つ有れば、正しく繁殖して財を生じ長養蕃息するの時。再び「青龍」の相助を得れば更に吉、若し凶殺の併臨有れば、便ち傾覆危亡を顧慮するを須う。占む牲畜の対応する生肖の爻若し「空亡」に落つれば、格外に愁うべし。「白虎」重曡交動せば、則ち血光牲損を憂心するを須う。午爻が凶殺を帯びれば、当に馬を憂うべし。未爻は羊を慮るを須い、丑爻は牛を慮るを須う。なお本宮の卦を推究するを須う。坤卦旺んなれば則ち牛好し、乾卦旺んなれば則ち馬好し。子爻に遇いてまた「青龍」を加えれば、主人興旺す。「玄武」同じ一宮に在れば、盗賊を提防するを須う。牲畜本位の爻が死絶休囚の地に処れば、牛は便ち耕す能わず馬は便ち騎る能わず。再び凶殺の来りて克するに遇えば、病死に応ずべく、十回占問して八九回錯ならず。
青龍旺相生財厚,六爻安靜無殃咎。若逢羊刃及三刑,決定遭他屠子手。財值青龍化子孫,豬羊雞鴨密如林。牛強馬壯無他事,外旺乾剛內旺坤。父母重重化父母,一畜經年三換主。大殺來傷本肖爻,今朝換主明朝死。困頤噬磕及明夷,鬼殺交重定剝皮。縱得青龍來救助,雖無殘害也尫羸。
「青龍」旺相なれば、牲畜は生育して利を獲ること豊厚なり。六爻安静なれば、災殃過咎無し。若し「羊刃」と「三刑」とに遇上れば、この牲口は一定要して屠戸の手裏に落到せん。「妻財」爻が「青龍」に値して「子孫」を変出せば、猪羊鶏鴨は多得して樹林のごとく密なり。牛強く馬壯にして別に他事無きは、外卦の乾金剛健・内卦の坤土旺相の象なり。卦中に「父母」重重にしてまた「父母」を変出せば、一頭の牲口は一年之内に三個の主人を換う。「大殺」が来りて占む牲畜の本位の爻を傷れば、今天主人を換え、明天便ち死す。《困》《頤》《噬嗑》および《明夷》の諸卦を得て、「官鬼」と凶殺と重曡交動せば、この牲口は一定に皮を剥がるべし。たとえ「青龍」の来りて救助するを得るも、宰殺殘害せられざるに至らざると雖も、また必定に瘦弱不堪ならん。
凡人占卦問六畜,有財有子皆為福。父爻旺動不能全,兄鬼交重多不足。但占牛馬泰成殃,坤腹乾頭是倒裝。占牛馬遇泰卦,定主空亡。若值坤乾二卦,所畜牛馬倒裝,無用之物。大抵遇泰卦則是。夬是力強寧畏熱,若值夬卦,牛馬縱遇熱暑,亦主壯健。若逢益卦怕刀傷。若卜得益卦,牛馬必被刀斧傷。離為虛市遭屠殺,若離卦,主虛市,屠家宰殺也。坎卦重爻入鑊湯。若值坎卦重爻,主有湯火之厄。
およそ人が六畜を占問すれば、「妻財」有り「子孫」有るは皆福なり。「父母」爻旺相にして発動せば、牲口は便ち保全する能わず。「兄弟」「官鬼」重曡交動せば、多く欠缺有り。另一首に曰く、單に牛馬を占い、《泰》卦を得ればかえって禍殃と成る、坤が上に在りて腹と為り乾が下に在りて頭と為る、正しく頭が下に腹が上の倒装の象なればなり。原注に曰く、牛馬を占いて《泰》卦に遇えば、一定に落空を主る。若し坤・乾の二卦を得れば、養う所の牛馬は頭尾倒置して、是れ無用の物、大抵《泰》卦に遇えば便ちこのごとしと。《夬》卦を得れば則ち畜力強健にして、暑熱を怕れず。原注に曰く、若し《夬》卦を得れば、牛馬はたとえ炎暑に遇上るも、依として旧り壯健なりと。若し《益》卦に逢えば、便ち刀傷を怕る。原注に曰く、若し《益》卦を卜得れば、牛馬は必ず刀斧に傷せらると。《離》卦を得れば是れ空虚の市集に進みて屠殺に遭う。原注に曰く、若し離卦を得れば、主として虚市、屠戸に宰殺せらると。《坎》卦を得て爻が重動せば、牲口は湯鍋に下るべし。原注に曰く、若し坎卦を得て重爻発動せば、主として湯火の厄有りと。
噬磕頤需咸入鼎,若值此五卦,亦主遭烹宰。怕逢坤艮被分張。怕坤艮二卦,主牛馬各散。如地山謙卦是也。更以刀砧分上下,若無諸殺始為昌。乾兌屬金為刀,震巽屬木為砧。刀在砧上則死,刀在砧下則生。若值大過無妄之類則死,大壯中孚之類則生。買牛買馬隻求財,大怕兄興鬼發災。若是父搖空費力,子孫發動卻佳哉。
《噬嗑》《頤》《需》《咸》《鼎》の五卦を得れば、また主として烹宰せらる。原注に曰く、若しこの五卦に値せば、同じく烹煮宰殺に遭うを主ると。最も怕るは坤・艮の二卦に遇う、牲口は拆散分売せられん。原注に曰く、坤・艮の二卦を怕るは、主として牛馬各自離散す、例えば《地山謙》卦すなわち是れなりと。此の外なお刀と砧との上下の分別を以て断ずるを須う、若し諸般の凶殺無ければはじめて昌吉と算す。原注に曰く、乾・兌は金に属す、是れ刀。震・巽は木に属す、是れ砧。刀が砧の上に在れば則ち死、刀が砧の下に在れば則ち生。《大過》《无妄》の一類のごときは是れ刀が上に在り、死を主る。《大壯》《中孚》の一類は是れ刀が下に在り、生を主ると。末の一首に曰く、牛を買い馬を買うはただ財を求むるが為、最も怕るは「兄弟」爻興り「官鬼」爻發して災を生ずる。若し是れ「父母」爻揺動せば、力気を白費す。「子孫」爻発動せば、あれは便ち好し。
闡奥歌章・二十 蚕桑の章
應為蠶子世為人,世應相生福德臻。財是蠶宮身是主,身財和合獲珠珍。主若生蠶我遂意,蠶兒受克枉勞辛。六爻安靜為平穩,一位交重驗六親。有子有財全吉兆,見凶見鬼大凶徵。交重父母平平斷,旺相休囚逐位輪。財爻若也持身世,管取絲綿千萬斤。更得青龍同位助,獲財百倍大光榮。
蚕桑を占うに、「応爻」は蚕子を代表し「世爻」は蚕を養う人を代表し、世応相生せば則ち福徳斉しく来る。「妻財」は蚕の本宮、「身爻」は蚕の主人、身と財と和合せば、便ち珍宝のごとき絲を收獲する能く。主人の爻若し蚕の爻を生ぜば、事事我が心意に称う。蚕の爻が克を受ければ、便ち白白に辛苦の一場。六爻安静なれば、収成平穩なり。ただ一爻の交動有れば、便ち六親上に於て験看して応ずる所を知るべし。「子孫」有り「妻財」有るは全吉の兆、凶殺を見「官鬼」を見るは大凶の徴。「父母」爻重曡交動せば、ただ平平と作して断ずる能くのみ。旺相休囚に至っては、則ち逐爻依次に輪看す。「妻財」爻若し「身爻」「世爻」を持てば、絲綿千万斤を収むるを管保す。再び「青龍」の同位相助を得れば、利を獲ること百倍にして、大いに榮耀なり。
本宮見子為生氣,財世逢官是耗神。鬼財初爻苗不出,二爻蠶子有災迍。三四鬼爻無桑葉,最上官興繭不成。金爻是鬼二眠亡,木鬼三眠定受殃。水鬼定是遭風雨,土鬼多應病腫黃。鬼落空亡翻作吉,鬼爻休廢反為良。鬼化子孫財帛厚,鬼化妻財大吉昌。鬼化弟兄收一半,鬼化父母晚絲強。
本宮の中に「子孫」爻を見るは、是れ生気の所在。「妻財」と「世爻」上に「官鬼」に遇うは、あれは是れ耗散の神。「官鬼」と「妻財」と初爻に落つれば、桑苗は長り出ず。二爻に落つれば、蚕子に災難有り。「官鬼」が三爻・四爻に在れば、采るべき桑葉無し。「官鬼」が最上の一爻に興れば、繭は便ち結成らず。「官鬼」が金に属せば、蚕は二眠の時に死亡す。「官鬼」が木に属せば、三眠の時に一定に殃を受く。「官鬼」が水に属せば、一定に風雨に遭う。「官鬼」が土に属せば、多半は蚕が病みて發黄腫脹する上に応ずべし。「官鬼」が「空亡」に落つるはかえって是れ吉、「官鬼」爻が休囚廢絶するはかえって是れ好し。「官鬼」が「子孫」を変出せば、財帛豐厚なり。「官鬼」が「妻財」を変出せば、大吉大昌なり。「官鬼」が「兄弟」を変出せば、ただ一半を収むる能くのみ。「官鬼」が「父母」を変出せば、晚蚕の絲はかえって好し。
青龍發動絲綿廣,白虎交重蠶白殭。玄武克蠶憂水厄,勾陳帶殺為蟲傷。水財到底無多利,金土為財些小償。木財旺相財無數,火旺財爻更倍昌。天喜青龍財子合,生身生世獲嘉祥。凡人占卦問蠶桑,子旺財明甚是強。兄鬼交重防損壞,父搖一半落空亡。大率占蠶,須要巳午上卦為吉,發動乃大吉。艮離吉,坎兌凶。
「青龍」発動すれば、絲綿廣多なり。「白虎」重曡交動せば、蚕は白僵死を發せん。「玄武」が蚕を克せば、憂うるは是れ水厄。「勾陳」が凶殺を帯びれば、是れ虫の害して蚕を傷る。「妻財」が水に属せば、到頭に利薄し。金に属し土に属せば、ただ些小の補償有るのみ。木に属して旺相なれば、財多得して數え清むるなし。火に属して旺なれば、収成は更に加倍せん。「天喜」「青龍」と「妻財」「子孫」と相合し、また来りて「身爻」を生じ「世爻」を生ぜば、必ず嘉美の吉祥を獲ん。第二首に曰く、およそ人が蚕桑を占問するに、「子孫」旺しく「妻財」明なれば、最も強旺なり。「兄弟」「官鬼」重曡交動せば、蚕事の損壞を防ぐを須う。「父母」爻揺動せば、収成に一半の落空有らん。原注に曰く、大凡蚕を占うに、巳・午の二支が卦に上がるを須いてはじめて吉、発動せば更是れ大吉。艮・離の二卦を得れば吉、坎・兌の二卦を得れば凶なりと。
闡奥歌章・二十一 舟車の章
船車原以父為尊,父動船車不久存。兄鬼動搖防盜賊,子孫出現免災迍。
船隻と車輌とを占問するに、本来「父母」爻をもって主と為す。「父母」爻が一たび発動すれば、この船車は存留して久しからず。「兄弟」と「官鬼」の両爻揺動せば、盗賊の劫奪を提防するを須う。卦中に「子孫」爻出現せば、便ち災難迍厄を免去する能く。此の章はただこの一首、是れ《闡奥歌章》裏の最も短き一門なり。
闡奥歌章・二十二 疾病の章
疾病先將身命看,逢龍見子放心寬。妻財入命多沉重,官鬼臨身更不堪。身犯勾陳凶有準,命加玄武瘥應難。螣蛇白虎憂喪事,身命空亡定入棺。金鬼值身傷骨節,身臨水鬼血濃攢。貼身火鬼瘡痍惱,木鬼身宮百骨酸。
疾病を占うに、先ず「身爻」と「命爻」とを看る。「青龍」に遇い「子孫」を見れば、便ち放心すべし。「妻財」が「命爻」に入れば、病は多く沉重なり。「官鬼」が「身爻」に臨めば、更に堪えず。「身爻」が「勾陳」に犯せられれば、凶険応験して虚ならず。「命爻」に「玄武」を加えれば、病は痊癒しがたし。「螣蛇」「白虎」これに臨めば、喪事を憂心するを須う。「身」「命」の両爻皆「空亡」に落つれば、一定に棺に入るべし。再び五行を分かちて看るに、金爻の「官鬼」が「身爻」に値せば、傷は骨節に在り。「身爻」が水爻の「官鬼」に臨めば、是れ血膿の積聚なり。「身爻」に緊貼する火爻の「官鬼」は、瘡瘍潰爛に苦しまると為す。木爻の「官鬼」が「身」の宮に臨めば、則ち周身の骨節酸痛なり。
土鬼在身身腫脹,殺刑加命命摧殘。水為腰腎金為肺,火主心經木主肝。土爻脾胃休逢殺,發動交重仔細觀。虎鬼同興應哭泣,龍孫並旺保平安。乾為首兮坤為腹,巽為手兮震為足。兌為口兮艮為鼻,坎主耳兮離主目。
土爻の「官鬼」が「身爻」上に在れば、身体腫脹す。凶殺と刑罰と一併に「命爻」に加えば、性命は便ち摧殘せられん。再び五行をもって臟腑に配す。水は腰と腎とを主り、金は肺を主り、火は心經を主り、木は肝を主り、土爻は脾胃を主る——土爻は切に凶殺に遇上るべからず。およそ爻の発動或いは重曡交動するは、皆仔細に審看するを須う。「白虎」と「官鬼」と一同に興起せば、哭泣喪亡に応ず。「青龍」と「子孫」と一併に旺相せば、平安を保すべし。再び八卦をもって身体部位に配す。乾は頭、坤は腹、巽は手、震は足、兌は口、艮は鼻、坎は耳を主り、離は目を主る。
一宮殺旺一般災,子動龍興保平復。豐兼蠱困及明夷,夬與同人一例推。冬旅春需都困重,夏觀秋剝並傾危。六爻安靜尤難瘥,殺鬼交重便莫醫。財旺身空身必喪,官生命死命應衰。兩重官鬼因勞復,鬼化為兄病不宜。鬼化為財凶有準。鬼爻化子瘥無疑。
哪一宮の凶殺旺相なれば、あの一部位に便ちあの一様の災病有り。「子孫」発動し「青龍」興起せば、平復を保すべし。《豊》《蠱》《困》《明夷》および《夬》《同人》を得れば、皆同じ一個の例に照らして推斷す。冬天に《旅》を得、春天に《需》を得れば、病は皆困重なり。夏天に《觀》を得、秋天に《剝》を得れば、皆傾危の険有り。六爻全く安静なれば、病は尤も好りがたし。凶殺と「官鬼」と重曡交動せば、便ち再び医するを須いず。「妻財」旺しくして「身爻」が空に落つれば、此の身は必ず喪せん。「官鬼」が生を得て「命爻」が死の地に処れば、性命は便ち衰竭せん。卦中に両重の「官鬼」は、是れ病後に勞累して復發す。「官鬼」が変じて「兄弟」と成れば、病情利せず。「官鬼」が変じて「妻財」と成れば、凶険応験して虚ならず。「官鬼」爻が変じて「子孫」と成れば、病は一定に痊癒す。
凡若有人占疾病,先從卦中尋本命。仍看來者是何人,克者是何加世應。福德持世鬼暫退,官旺之日又加進。卦中無鬼病難醫,鬼旺財興難保命。鬼殺臨身五墓侵,鬼神不應藥無靈。一為五臟二皮肉,三為體骨腰並足。四肺心經五六頭,游魂恍惚如神觸。惟有歸魂漸向安,吉凶細細為君囑。
およそ人の来りて疾病を占うは、先ず卦中に病人の本命の爻を找出し、再び卦を問うに来るが甚麼の人たるを看、および哪一爻の克して怎様に「世」「應」に加臨するを看る。「子孫」この福徳の爻が「世爻」を持てば、「官鬼」は暫時退去す。「官鬼」旺相の日子に到れば、病また加重す。卦中に「官鬼」無ければ、病はかえって醫しがたし。「官鬼」旺しくして「妻財」興れば、性命は便ち保ちがたし。「官鬼」と凶殺と「身爻」に臨み、また五行の墓庫に侵犯せられれば、あれは神を祈りて應えず藥を服して靈ならず。六爻各々一處を主る。初爻は五臟、二爻は皮肉、三爻は身骨と腰足、四爻は肺と心經、五爻・六爻は頭なり。游魂卦を得れば、病人は精神恍惚として、鬼神に衝撞せられたるがごとし。ただ歸魂卦を得てのみ、はじめて漸漸に安に轉ず。これらの吉凶は、一一細細に汝に嘱咐す。
占病先須問六親,吉凶須要討分明。父母空亡防父母,財爻無氣損妻身。子孫化鬼須遭死,兄弟殺臨定不貞。明夷蠱夬剝豐同,六卦哪堪占病凶。財鬼二爻俱發動,喪門弔客鬧叢叢。豐觀需節旅賁臨,明夷蠱夬及同人。占病若還逢此卦,歸家急急辦前程。
病を占うに先ず占う所が哪一位の親人たるを問清するを須い、吉凶はじめて討究分明ならん。「父母」爻が「空亡」に落つれば、父母に事有るを防ぐを須う。「妻財」爻氣無ければ、損傷は妻子の身上に在り。「子孫」爻が変じて「官鬼」と成れば、孩子は死亡に遭うべし。「兄弟」爻が凶殺に身を臨まれれば、一定に安寧を得ず。另一首に曰く、《明夷》《蠱》《夬》《剝》《豊》《同人》のこの六卦、病を占いて遇えば皆凶。若し「妻財」「官鬼」の両爻一齊に發動せば、「喪門」「弔客」紛紛として來り鬧さん。再び一首に曰く、《豊》《觀》《需》《節》《旅》《賁》、加えて《明夷》《蠱》《夬》および《同人》、病を占いて若しなおこれらの卦に遇えば、便ち急いで家に回りて後事を料理して往け。
子占親病幾時痊,子要興隆父要安。兄動纏綿難脫體,子興財發入黃泉。子病親來問卦靈,兄興子動死還生。鬼搖父動終難保,財動纏綿病轉增。夫問其妻疾病煎,財明子動便安然。鬼爻發動還沉重,父發兄搖定斷絃。
兒子が父母の病の幾時に痊癒するを占うに、「子孫」爻興旺にして「父母」爻安靜なるを須う。「兄弟」爻發動せば、病は纏綿にして脱き身がたし。「子孫」興りて「妻財」發すれば、雙親は便ち黃泉に入らん。父母が兒子の病のため來りて卦を問うに、「兄弟」爻興り「子孫」爻動けば、死もまた轉生し得。「官鬼」爻搖り「父母」爻動けば、終究して保ちがたし。「妻財」爻動けば、病は纏綿にして而且加重す。丈夫が妻子の病中煎熬を受くるを問うに、「妻財」顯明にして「子孫」發動せば、便ち安然たるべし。「官鬼」爻發動せば、病はなお沉重せん。「父母」爻發し「兄弟」爻搖れは、一定要して弦を斷ち偶を喪わん。
妻占夫病未安寧,鬼靜財興可放心。兄子交重恩義絕,父搖難愈病沉沉。兄弟來占疾病纏,父興兄靜自安全。鬼搖財動黃泉客,子動留連數日眠。奴婢淹延疾病纏,鬼搖疾病更連綿。財安子發無他事,父動兄興不得痊。
妻子が丈夫の病のなお安寧ならざるを占うに、「官鬼」安靜にして「妻財」興旺なれば、便ち放心すべし。「兄弟」と「子孫」と重曡交動せば、夫妻の恩義斷絶す。「父母」爻揺動せば、病は沉重にして癒えがたし。兄弟が來りて手足の病の纏綿を占うに、「父母」爻興り「兄弟」爻靜なれば、自然安全なり。「官鬼」爻搖り「妻財」爻動けば、便ち黃泉の客と作らん。「子孫」爻動けば、ただ留連して牀に臥する幾日のみ。奴婢の病の拖延纏綿するは、「官鬼」爻揺動せば、病は更に連綿斷えず。「妻財」安靜にして「子孫」發動せば、別の事無し。「父母」爻動き「兄弟」爻興れば、便ち好く成らず。
闡奥歌章・二十三 醫藥の章
子孫出現是醫人,生世生身藥必靈。兩個子孫齊發動,換醫困厄即時平。子囚醫拙無功效,子旺醫明有準繩。無子病人難服藥,子空患者便歸程。子孫值土宜丸散,值火須當艾火蒸。遇木咬咀方應病,逢金針刺保亨貞。子孫值水宜湯藥,天喜扶持妙莫評。青龍獨發最為良,持世生身便離床。
醫藥を占うに、卦中に出現する「子孫」爻はすなわち醫生なり、それが來りて「世爻」を生じ「身爻」を生ぜば、藥は一定に靈驗す。兩個の「子孫」爻が一齊に發動せば、醫生を換るれば、困厄は立刻に平なり。「子孫」が囚の地に處れば、醫生は笨拙にして功效無し。「子孫」旺相なれば、醫生は高明にして準則有り。卦中に「子孫」無ければ、病人は藥を服しがたし。「子孫」が空に落つれば、病人は便ち歸途を走上せん。再び五行に依て治法を選ぶ。「子孫」が土に屬せば、丸劑散劑を用るに宜し。火に屬せば、艾灸熏蒸を用るべし。木に屬せば、㕮咀煎劑を用るに宜しく症に對す。金に屬せば、針刺を用るに宜しく安好を保すべし。水に屬せば、湯藥を用るに宜し。若し再び「天喜」の扶持有れば、其の妙は評說しがたし。「青龍」獨自發動するは最も好し、それが「世爻」を持ちまた「身爻」を生ぜば、病人は便ち牀を下る能く。
那更子孫同位發,不須服藥保安康。鬼財安貼無憂慮,身世比和大吉祥。欲問病人何日瘥?鬼衰身旺世生方。夫病欲醫須卦靜,爻須旺相子扶身。應爻及外為醫者,內卦身爻是病人。醫來克病人方愈,病若克醫藥不靈。鬼爻持世人難保,吉曜加臨大利貞。
若し再び「子孫」が同じ爻位に發動有れば、藥を服せずとも安く康寧を保すべし。「官鬼」と「妻財」と皆安貼にして動かざれば、便ち憂慮無し。「身爻」と「世爻」と比和せば、大吉大祥なり。病人の哪一天に痊癒するを問わんと要せば、便ち「官鬼」衰弱し「身爻」旺相にして「世爻」生を得るの時に在り。第二首に曰く、病を醫治せんと要するに、卦爻の安靜を得るを須い、爻位旺相にして「子孫」の來りて「身爻」を扶くるを。「應爻」と外卦とは醫生を代表し、內卦と「身爻」とは病人を代表す。醫生の爻が來りて病人の爻を克せば、病ははじめて好し。病人の爻が反りて往きて醫生の爻を克せば、藥は便ち靈ならず。「官鬼」爻が「世爻」を持てば、人は保全しがたし。吉神の加臨有れば、則ち大いに利有り。
闡奥歌章・二十四 詞訟の章
公訟先推身殺鬼,身克殺爻應有理。劫殺克身理不明,身旺殺空憂散矣。告人切要殺扶身,被訴卻憂刑剋世。身旺殺空訴者輸,身衰殺旺身遭捶。殺身俱旺事遷延,身殺俱空公事止。劫殺臨官官事興,財加劫殺因財起。三刑持世莫興詞,六害臨身休後悔。父母勾陳與劫並,決定爭差田屋契。
官司を打つに先ず「身爻」・凶殺・「官鬼」の三者を推す。「身爻」が凶殺の爻を克せば、自己に理有るを説明す。「劫殺」が來りて「身爻」を克せば、則ち理虧にして明ならず。「身爻」旺しくして凶殺空に落つれば、憂愁は自ら消散せん。別人を告げんと往くに、切に凶殺の來りて「身爻」を扶くるを須う。人に控告せられれば、反りて「世爻」の刑克せらるるを怕る。「身爻」旺しくして凶殺空に落つれば、告狀する一方は輸す。「身爻」衰えて凶殺旺んなれば、自身は打たるるを須う。凶殺と「身爻」と皆旺んなれば、案子拖延す。兩者皆空に落つれば、公事は便ち停む。「劫殺」が「官鬼」に臨めば、官事興起す。「妻財」が「劫殺」に加えば、訟事は財に因りて起る。「三刑」が「世爻」を持てば、訟を興しに往くなかれ。「六害」が「身爻」に臨めば、手を動かして了れば便ち後悔するなかれ。「父母」「勾陳」また「劫殺」と併臨せば、一定是れ田地房屋契券を爭奪するの事。
外來克內被渠傷,內克外因渠不是。弟兄化鬼卒難休,鬼化弟兄多闇昧。玄武臨官防小人,螣蛇犯鬼多淹滯。青龍入鬼遇貴人,白虎臨官受刑制。鬼共勾陳牢獄災,鬼臨朱雀文書累。太歲克官赦解由,月建沖官官恕罪。日辰克鬼脫應難,鬼剋日辰尤不易。身世克刑日下和,相併相沖還又至。
外卦が來りて內卦を克せば、是れ對方に傷害せらる。內卦が往きて外卦を克せば、是れ對方の理虧に因る。「兄弟」が變じて「官鬼」と成れば、訟事は倉促の間に了結しがたし。「官鬼」が變じて「兄弟」と成れば、其の中多く暗昧不明なり。「玄武」が「官鬼」に臨めば、小人を防ぐを須う。「螣蛇」が「官鬼」を侵犯せば、案子は多く淹滯す。「青龍」が「官鬼」に入れば、貴人に遇う能く。「白虎」が「官鬼」に臨めば、刑罰裁制を受くべし。「官鬼」と「勾陳」と同臨せば、牢獄の災有り。「官鬼」が「朱雀」に臨めば、文書に拖累せらる。太歲が「官鬼」を克せば、赦免開釋の緣由有らん。月建が「官鬼」に衝せば、官府は罪責を寬恕せん。日辰が「官鬼」を克せば、身を脱せんと想うも反りて難し。「官鬼」が日辰を克せば、便ち更に容易ならず。「身爻」「世爻」既に克しまた刑すれば、眼下和解すと雖も、一旦再び相併相衝に逢えば、事情はなお再び來らん。
噬磕明夷被杖笞,屯蒙大壯遭囚繫。雖云渙解保無憂,也要世身爻有氣。天喜貴人要生身,大殺亡神莫持世。世應相生內外和,決定兩頭都沒事。劫殺官爻是禍根,空亡卻是相和義。妻財持世喜神扶,卻宜托個人調議。青龍子孫是解星,主世生身謝天地。世旺身生命合神,是日官司當脫離。更有常贏決勝方,訴人被訴都當記。訟心克己最為良,挫銳解紛為至貴。贏盡世間多少人,省財又不傷和氣。
《噬嗑》《明夷》を得れば、棍棒を挨ぐべし。《屯》《蒙》《大壯》を得れば、囚禁せられん。雖も《渙》《解》を得て無憂を保すと曰うも、また「世爻」「身爻」に氣有らねばならず。「天喜」と「貴人」とは來りて「身爻」を生ずるを要し、「大殺」「亡神」は「世爻」を持つを要せず。「世」「應」相生し內外卦和順なれば、兩邊皆事無しと斷定す。「劫殺」と「官鬼」爻とは禍根なり、それらが「空亡」に落つるは反りて是れ和解の義。「妻財」が「世爻」を持ちて喜神の扶持有れば、正しく個人に托して中より調停商議するに宜し。「青龍」と「子孫」と是れ厄を解く星、それらが「世爻」を生じ「身爻」を生ぜば、便ち天に謝し地に謝するべし。「世爻」旺しく「身爻」生を得「命爻」また合神に逢えば、あの一天官司は便ち身を脱すべし。此の外更に一個の常勝決贏の法門有り、告ぐる人と被告の人と皆記住すべし。官司を打つの心思は先ず自己を剋制し、銳氣を挫去り紛爭を化解するは最も可貴なり。かくのごとく能く世上の多少人に贏ち過ぐ——既に錢財を省き、又和氣を傷らず。
禁繫憂官兩未萌,應為對主世為身。鬼旺墓鄉須下獄,官臨歲動達朝廷。鬼爻出現催公判,卦若傷財理不明。應爻坐鬼他遭責,世下藏官我不贏。卦值兩官因舊事,兄爻發動起同人。財多損子災難脫,輕者徒流重死刑。脫事遇官尋福德,父興財發事關身。動爻克世人來損,兄動虛憂假作真。
拘禁と官非の兩樣の憂患皆いまだ發作せざる時に來りて占うは、「應爻」は是れ對方、「世爻」は是れ自身。「官鬼」旺相にして墓鄕に落つれば、必ず獄に下るを要す。「官鬼」が太歲に臨みて發動せば、案子は朝廷に上達せん。「官鬼」爻が卦中に出現せば、公家は判決を催す。卦若し「妻財」を傷れば、理は便ち説き明ならず。「應爻」上に「官鬼」坐すれば、是れ對方の責を受くる。「世爻」の下に「官鬼」伏藏せば、是れ我が這邊贏つ能わず。卦中に兩個の「官鬼」出現せば、是れ舊事の牽連に因る。「兄弟」爻發動せば、是れ同伙の人の挑起す。「妻財」太多くして「子孫」を損傷せば、災禍脱れがたく、輕ければ徒刑流放を判じ、重ければ死刑を處す。身を脱せんと想えば、便ち卦中に「子孫」この福徳の爻を尋ねよ。「父母」爻興り「妻財」爻發すれば、事情は便ち自己身上に關涉せん。發動の爻が來りて「世爻」を克せば、人の來りて加害する有り。「兄弟」爻發動するは、本より是れ虛驚も、また假を弄して真と成さん。
日辰克鬼我身贏,鬼剋日辰他身旺。日辰生鬼事遲延,鬼生日辰事搖漾。日辰與鬼不相剋,此事終須有比和。日辰或與鬼沖並,兩邊相見自消磨。若值解神官事散,更逢天喜樂淘淘。世前為鎖後為關,世前二辰為鎖,世後二辰為關。若逢凶殺發動,主有鎖禁之憂。
日辰が「官鬼」を克せば、我が這一方贏つ。「官鬼」が日辰を克せば、對方の氣勢旺んなり。日辰が「官鬼」を生ぜば、事情遲延す。「官鬼」が日辰を生ぜば、事情反復動蕩して定まらず。日辰と「官鬼」と互いに相克せざれば、この案子は終究して比和して了結する能く。日辰若し「官鬼」と相衝相併せば、兩邊は面を見れば自然に消磨化解す。若し「解神」に遇上れば、官事は便ち散ず。再び「天喜」に逢えば、更是れ快樂無憂なり。「世爻」の前は「鎖」と為り、「世爻」の後は「關」と為る。原注に曰く、「世爻」前面の兩個の地支は「鎖」、後面の兩個の地支は「關」、若し凶殺の發動に逢えば、主として鎖禁せらるるの憂患有りと。
鬼旺克身主脊杖。身克宗廟有刑憲,六爻為宗廟爻。宗廟克身道理強。身衰怕被日辰克,死絕年年獄裡藏。宗廟死絕事當寧,大壯知他理不明。子孫臨身官事散,鬼來克世是輸名。明夷卦主幽囚禁,父母爻交事未亨。鬼在伏中難解脫,財居飛位易調停。眾陽在外無輸象,刑殺臨身自殺刑。
「官鬼」旺相にして「身爻」を克せば、主として脊杖の刑を受くべし。「身爻」が往きて宗廟の爻を克せば、刑法が身に加えらる有らん——原注に曰く、第六爻はすなわち宗廟の爻。反りて宗廟の爻が「身爻」を克せば、則ち是れ對方の道理強し。「身爻」衰弱して最も日辰に克せらるるを怕れ、若し死絶の地に處れば、年年皆獄裏に關せられん。宗廟の爻が死絶に處れば、事情は當に平息すべし。《大壯》卦を得れば、便ち知る彼の理虧にして明ならざるを。「子孫」が「身爻」に臨めば、官事消散す。「官鬼」が來りて「世爻」を克せば、すなわちこの名分の場に輸したり。《明夷》卦を得れば、主として幽禁囚繫す。「父母」爻交動せば、事情はなお亨通せず。「官鬼」伏藏して下に在れば、解脱しがたし。「妻財」が飛神の位に居れば、調停し易し。衆多の陽爻皆外卦に在れば、輸するの迹象無し。刑殺が「身爻」に臨めば、則ち是れ自ら刑罰を取る。
我欲興詞去告人,兄財子動狀難成。父興鬼發須成訟,財動文書斷不成。他人告我果何如?子動兄搖定是虛。父鬼旺興成大訟,財興必定克文書。是非官訟幾時休?父鬼搖揚最可憂。子動旺時容易散,兄興財發事悠悠。青龍動主和,朱雀官偏拗。勾陳公差來,白虎杖比較。螣蛇鐵鎖拘,玄武吏典狡。若依此訣推,百試無不效。
我が狀子を寫して往きて人を告げんと要すれば、「兄弟」「妻財」「子孫」發動せば、狀子は告げ成りがたし。「父母」爻興り「官鬼」爻發すれば、必定に訟を成す。「妻財」爻動けば、文書は斷然として寫り成らず。他人が我を告げれば、結果如何。「子孫」爻動き「兄弟」爻搖れば、一定是れ虛なり。「父母」「官鬼」旺相興發せば、大訟を成さん。「妻財」爻興れば、必定に文書を克傷せん。是非官訟は幾時に了結する。「父母」「官鬼」揺動張揚せば、最も憂うべし。「子孫」爻動きて旺相せば、消散し易し。「兄弟」爻興り「妻財」爻發すれば、事情は便ち悠悠として期無し。末の一首は六神を以て斷ず。「青龍」發動は主として和解、「朱雀」が「官鬼」に臨めば則ち官府は偏執拗、「勾陳」は是れ公差の門に上る、「白虎」は是れ杖責對質、「螣蛇」は是れ鐵鎖拘押、「玄武」は是れ吏胥狡詐。若しこの口訣に依て推して往けば、百試百驗なり。
闡奥歌章・二十五 盜賊の章
占盜先推財鬼鄉,財爻安靜便無妨。內搖不離無安處,外動多因出遠方。鬼化為財須有望,財爻化鬼莫思量。妻財入墓無蹤跡,財犯勾陳在土藏。捉賊提防亡劫害,尋財切慮刃刑傷。子孫旺相終尋見,官鬼休囚必捉將。玄武鬼爻家裡動,原來家賊最難防。兩重官鬼勾連至,鬼落空亡自失忘。
失盜を占うに、先ず「妻財」と「官鬼」との所在を推す。「妻財」爻安靜なれば、便ち妨礙無し。「妻財」が內卦に揺動せば、東西はなお離去せず、ただ原處に放らざるのみ。外卦に發動せば、多半はすでに遠方に帶往せられたり。「官鬼」が變じて「妻財」と成れば、なお指望有り。「妻財」が變じて「官鬼」と成れば、便ち再び想うなかれ。「妻財」が墓に入れば、蹤跡全く無し。「妻財」が「勾陳」に犯せられれば、是れ土裏に藏れたり。賊を捉うは「亡神」「劫殺」の害を為すを提防するを須い、贓を尋ぬるは「羊刃」と刑衝傷克とを顧慮するを須う。「子孫」旺相なれば、終究して找り見るべし。「官鬼」休囚なれば、一定能捉住す。「玄武」と「官鬼」と內卦に發動せば、元來是れ家賊、最も提防しがたし。卦中に兩重の「官鬼」は、是れ內外勾連して來る。「官鬼」が「空亡」に落つれば、あれは是れ自己遺失して忘記せしなり。
一世二世親鄰盜,三世四世不離鄉。五世六世他方賊,鬼若生身必見贓。木鬼東方人是賊,金西水北細推詳。火官本是南方盜,土鬼原來只在房。欲問賊人藏物處,鬼家父母處推詳。譬如火鬼木為父,木竹堆中及樹旁。不懼五行無準則,只愁財物落空亡。
一世卦・二世卦を得れば、是れ親戚鄰居の盜む所。三世卦・四世卦を得れば、賊は本鄕を出でず。五世・六世の卦を得れば、是れ外地より來りし賊。「官鬼」若し來りて「身爻」を生ぜば、一定能して贓物を見る。「官鬼」が木に屬せば、賊は是れ東方人。金に屬すれば西に在り、水に屬すれば北に在り、皆細細に推詳するを須う。火に屬する「官鬼」は本より是れ南方の盜。土に屬する「官鬼」は、元來便ち屋裏に在り。賊人の東西を藏する何處の處たるを問わんと要せば、便ち「官鬼」のあの一行の對應する「父母」爻上より推詳す。譬如火爻の「官鬼」は木を以て「父母」と為せば、あれは便ち木料竹堆の中或いは樹木の旁邊に在り。五行に準則尋ぬる可き無きを怕れず、只怕るは財物の「空亡」に落つるを。
捕盜先推飛伏神,飛伏相生賊不真。飛克伏神須捉住,伏傷飛者反傷身。伏神帶殺休追趕,伏入勾陳賊自陳。內外世身依此例,內還克外定無因。應爻又是偷財者,若來克世屈難伸。欲知捕獲當何日?鬼敗財生定日辰。卜筮遺亡皆準此,身衰財發不由人。
盜を捕ふに先ず「飛神」と「伏神」とを推す。飛伏相生すれば、この賊は捉え実ならず。「飛神」が「伏神」を克せば、一定能捉住す。「伏神」が反りて「飛神」を傷れば、追捕する人は反りて傷を受くべし。「伏神」が凶殺を帶びれば、便ち往きて追趕するなかれ。「伏神」が「勾陳」に入れば、賊は會して自ら招認せん。內外卦と「世爻」「身爻」ともまたこの例に照らして看る。內卦が反りて外卦を克せば、一定に手を下す處無し。「應爻」もすなわち是れ財物を偸む人、それ若し來りて「世爻」を克せば、自己屈を受け伸びがたし。哪一天に捕獲する能くを知らんと要せば、便ち「官鬼」が敗の地に處し「妻財」が生を得るあの日辰に定めよ。およそ遺失の物を卜問するは皆此を以て準と為し、「身爻」衰弱にして「妻財」發動せば、事情は便ち自己に由らず。
凡人占卦問失物,官鬼交重必是賊。父興兄動恐難尋,子發財安必易獲。若是逃亡兼走失,用鬼為賊財為物。財爻在內不空亡,子位交重物終得。鬼在二三鄰里偷,若在初爻未將出。八純奔走他方去,歸魂物不離親戚。世應相生內外和,家中自匿虛啾唧。游魂內外且追尋,木鬼東方人是實。
およそ人が失物を占問すれば、「官鬼」重曡交動すれば、一定是れ賊に偸まれたり。「父母」爻興り「兄弟」爻動けば、恐らく找りがたし。「子孫」爻發動して「妻財」爻安靜なれば、一定に尋獲し易し。若し是れ人の逃亡或いは物の走失せるは、便ち「官鬼」を以て賊と為し「妻財」を以て物と為す。「妻財」爻が內卦に在りて「空亡」に落ちず、「子孫」爻位また重曡交動せば、東西は終究して得。「官鬼」が二爻・三爻に在れば、是れ鄰里の偸める所。若し初爻に在れば、東西はなお門を拿出でず。八純卦を得れば、人は已に他方に奔往せり。歸魂卦を得れば、東西は親戚の外を出でず。「世」「應」相生し內外卦和順なれば、あれは是れ自家人の藏起せし所、白白に一場を鬧せしなり。游魂卦を得れば、便ち內外四處に追尋す。「官鬼」が木に屬せば、賊は是れ東方人、この話は是れ確實なり。
闡奥歌章・二十六 斷易總訣
占卦須占用是誰,卻將出現伏藏推。凶中得吉逢生救,吉里成凶被克欺。若被克欺宜制伏,如逢生救要扶持。有人會得其中意,卦理雖深可盡知。
卦を占うに首さきに占う所の事が誰を以て「用神」と為すべきを弄清し、然る後にこの用神の卦中に出現するや、伏藏して「飛神」の下に在るやを看て、此に據りて推斷す。凶象の中より轉出して吉と成るは、是れそれが生扶救助に逢えばなり。吉象の中より變出して凶と成るは、是れそれが克制欺凌せらるればなり。用神若し克制欺凌せられれば、便ち法を設けてあの克する爻を制伏するを須う。用神若し生扶救助を得れば、便ち勢に順うて往きてそれを扶持するを須う。人この裏面の意思を領會する能く有れば、卦理雖も幽深なりと雖も、また皆盡知すべし。この一首是れ《闡奥歌章》全篇の收束總訣なり。
卜筮全書卷之六 天玄賦上
混沌之初,茫然未判。始因盤古立太極而分兩儀,爰及伏羲定陰陽而畫八卦,周室文王演易,魯幫孔子繫辭。察飛伏於八八六十四卦之中,定吉凶於三百八十四爻之內。包羅天地,可知物外夤緣。道合乾坤,何況人間禍福。
天地混沌の初め、一片茫然として、いまだ分判せず。最初は盤古が太極を立て起こして陰陽兩儀を分出し、伏羲に到りて、陰陽を定出して八卦を畫成し、其の後周朝の文王《周易》を推演し、魯國の孔子《繫辭》を作る。是に於いて人は八八六十四卦の中に「飛神」と「伏神」とを考察し、三百八十四爻の內に吉凶を判定する能く。この一套の道理は天地を包羅し、物外の攀緣牽連さえも推知し得。其の道は乾坤と相合す、況んや人間の禍福、自然に更に其の中に在るをや。
天玄賦上・一 總論提綱
吾人問卜,必因動靜吉凶;學者推占,要識淺深高下。秘旨雖傳於人口,奧妙實出乎天然。事有萬殊,理無二致。須識靜中有動,當明吉處藏凶。靜者動之機,吉者凶之本。如逢卦靜,專尋暗動及空亡;若見爻興,便察吉凶分造化。諸爻並吉,更防吉處藏凶;大象皆凶,須識凶中有吉。
世人の來りて卜を問うは、必定に是れ動靜の間の吉凶の為なり。易を學ぶ人の占を推すは、其の中の深淺高下を分辨する能くするを須う。これらの秘密要旨は雖も人に由りて口耳傳えらると雖も、其の中の奧妙は其の實天然に出ず。事情千差萬別、道理は兩樣無し。靜中に動を含むを認め、吉裏に凶を藏するを明白するを須う。靜は是れ動の先機、吉は是れ凶の根本なり。若し卦爻安靜に遇えば、便ち專ら往きて「暗動」と「空亡」とを尋ねよ。若し爻の興發有るを見れば、便ち其の吉凶如何に造化を分判するを察看せよ。諸爻皆吉なれば、更要して吉處に凶を藏するを提防し、整卦の大象皆凶なるも、また凶中に還りて吉有るを知るを須う。
若逢亂動,先觀用爻。用爻有彼我之分,得失從衰旺而決。六爻上下,吉凶全繫乎日辰;一卦中間,主宰莫逃乎世應。細察生旺墓絕,精詳克害刑沖。吉凶由此而分,禍福從茲而定。貴人乘祿馬,縱非吉慶也無凶;天喜會青龍,雖遇悲哀終有喜。
若し諸爻亂動に遇上れば、先ず「用神」を看る。用神に對方に屬し自己に屬するの分別有り、得失は便ち其の衰旺を憑じて決斷す。六爻上下の吉凶は、全く日辰上に係る。一卦の中の主宰は、「世爻」と「應爻」とを逃出せず。用神の生・旺・墓・絶を細細に考察し、克・害・刑・衝を精詳に推究するを須う。吉凶は此に由りて分判し、禍福は此に由りて判定す。「貴人」が「祿」「馬」に乘れば、縱い是れ喜慶の事にあらずと雖も、また凶無し。「天喜」が「青龍」に會合すれば、即便悲哀の事に遇上ると雖も、終究して還りて喜有り。
白虎動本非佳況,惟孕育反作吉神;子孫興總曰禎祥,問功名偏為惡客。官鬼不宜持世,求名婚娶兩相宜;妻財俱喜扶身,父母文書偏畏忌。玄武陰私兼失脫,螣蛇怪異及虛驚。朱雀本主官非,仕宦當生喜美;勾陳職專田土,行人終見遲留。
「白虎」發動は本來是好光景にあらず、ただ生育を占う時のみそれは反りて是れ吉神なり。「子孫」興發は一般都して禎祥と稱す、獨り功名を問うにのみ它は偏偏是れ惡客なり。「官鬼」は「世爻」を持つに宜しからず、しかれども功名を求め婚娶するこの兩件事上にそれは反りて相宜なり。「妻財」は人人皆それの來りて「身爻」を扶くるを喜び、ただ文書を占うにそれが「父母」を克するは、最も忌諱するを須う。「玄武」は主として陰私隱情と失脫丟物と、「螣蛇」は主として怪異の事と虛驚と。「朱雀」は本來主として官司是非、しかれども仕宦を占うに它は當に喜美の事を生出すべし。「勾陳」は專ら田地土産を管し、行人を占うに它は主として終究遲留して歸らず。
