Libo

《訂訛》

明 · 郭载騋(校) · 第28巻 / 56

作盤ガイド: 大六壬起課, 金口訣起課

涉害二三或四上下相剋,俱比俱不比,以涉害深者為用。涉,渡也;害,克也。從地盤曆數歸本家受克深者。假如庚子日午加庚,戌加子,兩上克下,俱與陽日比。午加庚金,前行歷酉辛金二重歸本家地盤午位。戌加子水,前行歷癸水一重歸本家地盤戌位。二重者較一重為深,取午發用。

《訂訛》に曰く:渉害課是れ両処・三処甚至りて四処の上下相克にして、而して其れらが日干と或いは皆相比し或いは皆相比せざれば、就中克を受くること最深きの一処を取りて発用と為す。渉是れ渡歴、害是れ克制なり。弁法是れ其の臨む所の地盤の位置より一路に本家に数え回り、誰の受くる克の更重きを看るなり。比如庚子日は、午は庚の上に加わり、戌は子の上に加わり、両処皆是れ上克下にして、又た皆陽日庚と相比す。午は庚金の上に加わり、臨む所の申位より往きて前行し、要して酉・酉中の蔵する辛の両重の金を経過し、才に本家の午位に回到せん。戌は子水の上に加わり、子より往きて前行し、只子中の蔵する癸の一重の水を経過するのみにして、就中本家の戌位に回到す。両重は一重より更深し。故に午を取りて発用と為す。

丁卯日丑加卯、亥加丑,兩下克上俱與陰日比。丑加卯木,前行歷辰中乙木一重歸本家地盤丑位;亥加丑土,前行歷辰、戊、未、己、戌土五重歸本家地盤亥位,五重者較一重為深,取亥發用,此皆遍歷艱難險阻,故名涉害。

又た丁卯日の如く、丑は卯の上に加わり、亥は丑の上に加わり、両処皆是れ下克上にして、亦た皆陰日丁と相比す。丑は卯木の上に加わり、卯より往きて前行して只辰中の蔵する乙木の一重を経過するのみにして、就中本家の丑位に回到す。亥は丑土の上に加わり、丑より往きて前行して辰・巳中の戊・未・午中の己・戌の共に五重の土を経過し、才に本家の亥位に回到せん。五重は一重より更深し。故に亥を取りて発用と為す。此れらは皆一路に遍く艱難険阻を歴るの意思にして、故に名づけて渉害と為す。

占主疑難遲滯,欲行不得,行事有兩而取一,歷盡風霜而後已,乃苦盡甜來之兆也。上克下憂輕,下賊上憂重。二克又神將吉憂輕,三四克又神將凶憂重。

渉害課を占得れば、事情の疑難遅滞を主り、走らんと想えども走ること動かず、事を弁ずるの時は両条の路を擺して而も只能く一条を取り、要して風霜を歴尽して才に完結と算す。是れ苦尽きて甘来たるの兆頭なり。上神の下神を克するの憂患は較軽く、下神の上神を克するの憂患は較重し。只有両処の相克にして而も乗ずる所の神将が又た吉なるは、憂患軽し。三処四処の相克有りて而も神将が又た凶なるは、憂患重し。

見機,涉害俱深則四孟上神發用。孟為時令之首,一季之氣候悉已胚胎,如事之初起,禍福藏焉,須見機詳慎可也,故名見機。占主事有疑,急須改變,若守舊則愈稽留難解矣。此多算勝少算,趨安避危,先難後易之兆。若魁罡加日辰,官事欲起。

見機格:渉害の推算し下して両処が一様に深ければ、就中四孟の位に臨むの上神を取りて発用と為す。孟是れ毎一時令の頭一個月にして、一季の気候は此の時に於て已に孕育成形す。好比事情の剛剛端を発すれば、禍福就中裡頭に蔵るが如し。必ず機を見て而も謹慎に行事するを要す。故に見機と叫ぶ。其れを占得れば、事情に疑慮有りて、急いで做法を改変するを須とするを主る。若し一味に旧を守れば、就會越發に拖延し解開し難からん。此れ是れ算する多きが算する少なきに勝過し、安穏に趨向して而も危険を避け、先難後易の兆頭なり。如果河魁(戌)・天罡(辰)が日干或いは日支に加臨せば、那れ就中官司の興起有らんを要す。

察微,涉害俱深,無孟則取仲上神發用。孟為四生地,生處見克,受害獨深,由孟及仲,害漸淺而微矣。無孟必審仲季而察其微,故名察微。占主恐人不仁,或有計算謀害意,必思慮提防可無患也。此少算勝無算,乃思患預防之兆。若魁罡加日辰,婦人產難。

察微格:渉害が一様に深くして而又た孟位に臨むの無ければ、就中仲位に臨むの上神を取りて発用と為す。四孟是れ五行の長生の地にして、長生の処に於て反って克制を被るは、受くるの害は格外に深し。孟より仲に推せば、害就中漸漸に浅く変じて細微と為る。既然孟に臨むの無ければ、就中必ず仲位・季位を細審し、其の中の細微の克害を察出するを要す。故に察微と叫ぶ。其れを占得れば、别人の心地不仁或いは算計加害の意を存するを怕るるを主る。只要多く思慮防備を加えれば、就以て禍患無き可し。此れ是れ算する少なきが全く打算せざるに勝過し、未然に於て患を防ぐの兆頭なり。如果河魁・天罡が日干或いは日支に加臨せば、則ち婦人の難産を主る。

綴瑕,亦名復等。涉害俱深,孟仲季復又相等,則陽日取干上神為用,陰日取支上神為用。干上神乃干兩課之先見者;支上神乃支兩課之先見者,二物相併,深中取先,高中取捷,冠上綴有瑕玉飾之為裹,故名綴瑕。

綴瑕格、又た復等と叫ぶ。渉害が一様に深く、孟・仲・季の位次が又た彼此相同なれば、那れ就中陽日は日干上の神を取りて発用と為し、陰日は日支上の神を取りて発用と為す。所謂干上神とは、是れ日干の那の両課の中に先に出現するの一個。支上神とは、是れ日支の那の両課の中に先に出現するの一個。両様の東西が并列して、同様に深ければ就中先に在るを取り、同様に高ければ就中便捷のを取る。好像帽子上に一塊の瑕玉を綴じて装飾と当作するが如し。故に綴瑕と叫ぶ。

占主兩雄交爭,經延歲月,人眾牽連,惟才德服眾者吉也。切宜親君子而遠小人。無綴瑕取法,姑存之易無思按:戊辰日亥時午將之課即綴瑕格。

綴瑕格を占得れば、両強の相争い・拖延して経年累月し・牽連するの人は很多しを主り、只有才徳の衆に服する能くするの人才に吉を得ん。務めて必ず君子に親近し小人を遠離せよ。至于人の説く有りて綴瑕は并びて一定の取用の法無しと、此の一説は姑く保留す。易無思の按語に指出して曰く:戊辰日の亥時に午将を用いて起つるの那一課は、就中正是れ綴瑕格なり。

《観月経》

涉害卦相爭,還從比用生。前頭看同類,路涉阿誰同。有克旺重數,偏多得用情。假令甲辰日亥將卯時占,河魁加寅下賊上,看地下前去離河魁本宮有八辰,路涉前頭一重卯木、二重乙木,為涉害。其神后加辰下賊上,看前去神后本家亦八辰,巳上戊土、未土、未上己土,前又戌土,共四重,為受克多,故當以神后發用為精也。又神后為仲,河魁為季,孟深仲淺季無取,用戌者非也。

《観月経》の歌訣に曰く:渉害卦は両処相争い、還って要して比用より取舍を生出す。先看て哪の一処が日干と同類なるかを、再看て一路に渡渉し来りて誰の経歴する多きを。克有るの処は歴る所の重数に按じて計算し、克すること偏多きの那一処を才に取用の情に合す。注解して曰く:比如甲辰日に亥将を用いて卯時に加えて占し、河魁(戌)は寅の上に加わるは、是れ下神の上神を克す。地盤上を看て寅より前に戌の本宮に数え到るは共有八辰にして、一路に卯木の一重・辰中乙木の二重を経過す。此れ就是れ渉害なり。神後(子)は辰の上に加わるも、亦た是れ下神の上神を克す。辰より前に子の本家に数え到るも亦た是れ八辰にして、途中に巳中戊土・未土・未中己土有り、前面に又た戌土有りて、共に四重、克を受くること更多し。故に応当に神後を以て発用と為して才に精当と算す。何況んや神後子は仲に属し、河魁戌は季に属し、孟位は最深・仲位は次ぎ・季位は取らず。戌を用うる是れ対せず。

忽然涉害起,先舉莫相爭。俱孟俱仲,受克地盤俱同,為復等卦。如六月甲午日申加午下賊上,路涉丁火一重;辰加寅下賊上,前涉卯木一重,此受下賊俱同丁火,為涉害復等,辰加日為先舉,當以辰為用,三傳辰午申也。卦入誰家體,相隨災福生。看卦入何體,隨卦吉凶斷之也。

歌訣に曰く「忽然に渉害起れば、先の挙は相争う莫れ」。注解して曰く:若し両処が皆孟に臨み或いは皆仲に臨み、克を受くるの地盤の重数が又た完全相同なれば、就中復等卦と叫ぶ。比如六月甲午日は、申が午の上に加わるは下神の上神を克し、一路に只丁火の一重を渉す。辰が寅の上に加わるも亦た下神の上神を克し、往きて只卯木の一重を渉す。両処の受くる所の克は同様に是れ一重にして、渉害復等に属す。辰は日干の上に加わりて出現は先に在り。就中辰を取りて発用と為し、三伝是れ辰・午・申なり。歌訣に曰く「卦は誰が家の体に入る、相随いで災福生ず」。注解して曰く:要して此の一課の落入する所が哪の一种の課体なるかを看て、課体の吉凶に随いて来りて災福を断ぜよ。

見機察微:用孟為見機,仲季為察微。二上雙克下,卦元分兩名。見機起四孟,求事後須成。四課之中有二上克下,分見機察微也。假令正月己丑日卯時占事,繫二上克下,卯臨未、巳臨酉,以巳為初傳,是巳為孟故,以巳為用。求事先難後易也。

見機と察微とに関す。孟に臨むの神を取りて発用と為すを見機と叫び、仲に臨み季に臨むの神を取りて発用と為すを察微と叫ぶ。歌訣に曰く「二上双く下を克すれば、卦元は両名を分かつ。見機は四孟に起り、事を求むれば後に須らく成らん」。注解して曰く:四課の中に両処の上克下有るの時は、就要見機と察微とを分出せん。比如正月己丑日の卯時に事を占し、両処の上克下に属し、卯は未上に臨み、巳は酉上に臨み、巳を取りて初伝と作る。巳是れ四孟の一なるが因に、故に巳を用う。此の様に事を求むる是先難後易なり。

用起季兼仲,察微產婦驚。魁罡臨四孟,必定舉哀聲。涉害用仲季者為察微也,主產婦驚恐。如魁罡臨四孟發用,即主傷產婦也。如正月庚寅日卯時占事,戌加寅為初傳,是河魁臨孟也。又酉時占事,天罡臨寅亦是也。

歌訣に曰く「用は季と兼ね仲に起れば、察微は産婦驚く。魁罡は四孟に臨めば、必定に哀声を挙ぐ」。注解して曰く:渉害に仲に臨み季に臨むの神を取りて発用と為すの就中是れ察微にして、産婦の驚きを受くるを主る。若し河魁(戌)或いは天罡(辰)が四孟に臨みて而も発用せば、就中産婦を傷及するを主る。比如正月庚寅日の卯時に事を占し、戌が寅に加わりて初伝と為るは、正是れ河魁の孟に臨むなり。又た酉時に事を占するの如く、天罡(辰)が寅に臨むも、亦た此の種の情形に属す。

《心鏡》

神有兩比兩不比,上天垂象見人機。涉害發用為初傳,作事稽違多憂疑。患難消散經幾日,占胎傷孕忌當時。失物定知家內竊,逃亡親隱已非遲。

《心鏡》の歌訣に曰く:課中の両処が或いは皆日干と相比し或いは皆相比せざれば、上天の垂示するの卦象の裡に正に人事の機微を見るを得。渉害の法を用いて発用を定出し初伝と作れば、事を弁ずる就中多く遅滞違逆・憂愁疑慮す。患難は要して好些の日子を過ぎて才に能く消散せん。胎孕を占せば則ち当時に忌み、恐るくは傷胎の虞有らん。丟失したるの東西は断定して是れ家裡人の偸する所なり。逃亡の人は親戚に蔵えられ、此の時去りて追う已に及ばざるなり。

《袖中金》

涉害淺深為見機,欲用不用,欲言不言,事有兩件而取一也。事主遲疑艱難,進退不定,難於先而易於後也。其法以受克神往前數至本位止,遇地所克深多者即起用傳。若所克俱多,先取孟神,如無即取仲神為用,如無孟仲方取季神。或俱孟俱仲季,受克又同,此之謂復等,陽日用日上神,柔日用辰上神也,故曰孟深仲淺季無取,復等柔辰剛日擬。

《袖中金》に曰く:渉害の深浅を比較して以て見機を定む。那の情形就中想いて用いんとして而も敢えて用いず、想いて説かんとして而も肯じて説かず、両件の事が擺せられて只能く一件を取るが如し。事を占すは遅疑艱難・進退不定を主り、先頭は難くして而も後頭は易し。方法是れ克を受くるの神を把りて臨む所の処より前に本位に数え到るを止むまでと為し、沿途の地支の加える所の克害の多くして而も深きは、就其れを取りて起りて発用と三伝と為す。若し両処の受くる所の克が一様に多ければ、先に孟に臨むの神を取る。孟に臨むの無ければ就中仲に臨むの神を取る。孟・仲皆無ければ、才に季に臨むの神を取る。假如皆孟に臨み或いは皆仲季に臨み、克を受くるも又た完全相同なれば、此れ就中復等と叫ぶ。陽日は日干上の神を取り、陰日は日支上の神を取る。故に口訣に曰く「孟は深く仲は浅く季は取る無し、復等は柔辰に剛日は擬す」。

《指要》

舍輕就重,趨安避危之象,事宜見機而作。涉在孟,事多反覆。四仲四季,進退無定,《心鏡》云:略舉課體而巳,吉凶便以五行天將定之。一應四課取象克賊為用,惟有元首、重審決事有準,餘者各詳之。經云:“入不入,事最急。”凡課以克賊發用者為入,無克賊發用者為不入。

《指要》に曰く:渉害是れ軽を舍てて重に就き安に趨き危を避くるの象にして、事を弁ずるは機を見て而も行うに宜し。渉害が四孟に落つれば、事情は多く反復す。四仲・四季に落つれば、則ち進退不定なり。《心鏡》に曰く:此処は不過大略に課体を挙出するのみ。具体の吉凶は還って要して五行生克と乗ずる所の天将とに靠りて判定せん。凡そ四課の象を取るは皆相克相賊の一処を以て発用と為す。其の中只有元首課と重審課とは事を断ずる最も准頭有りて、其余の各課は皆要して別行に詳審せん。経文に曰く「入るか入らざるか、事最も急なり」。凡是れ相克相賊を以て発用と為すの課を「入」と叫び、克賊の取る可き無くして而も別に発用を擇するを「不入」と叫ぶ。

遥克課

凡課無克,取日干與四課上神相剋者為用,曰遙克課。遇有兩克,相比為用,遙相剋賊,故名遙克。如蒿矢無鏃,彈射無丸,射物難中,不足為畏。凡事禍福不測,憂在西南而在西北有喜,干陽方也。蓋此課先盡四課上神剋日干為用,曰蒿矢格。如遙神剋日,緩而且輕,折蒿為矢,力弱難傷,故名蒿矢。占事始而雷吼驚恐,終卻無妨。統睽之體,乃狐假虎威之課也。又睽,乖異也,小事吉。

凡是れ四課の上下が皆相克せざれば、就中日干と四課の上神との間の互相克制するの一処を取りて発用と為し、遥克課と叫ぶ。若し両処の遥克に遭遇せば、仍お日干と相比するの一処を取りて発用と為す。相克の双方は并びて上下相接せざるに因りて、是れ距離を隔てて相克す。故に名づけて遥克と為す。此れ就像蒿草を用いて箭と当てて而も箭頭無く、弾弓を用いて発射して而も弾丸無く、射出去も亦た目標に中り難く、害怕するに値せざるが如し。凡事は禍福料れ難く、憂患は西南方に在り、而して西北方は反って喜慶有り。西北是れ乾卦の陽気の方なり。此の一課は先に尽くして四課の上神の日干を克するを取りて発用と為し、蒿矢格と叫ぶ。遥遠の神の来りて日干を克するは、来勢は既に緩にして且つ軽し。好比一根の蒿草を折りて箭と当てるが如く、力量弱小にして人を傷ること難し。故に蒿矢と叫ぶ。事を占すは起初は雷を打つが一様に人を驚かし、最終には却て妨げ無し。其れは《周易・睽卦》の体性を統属し、是れ狐が虎の威を假るの一課なり。睽就中乖違背異にして、小事は吉を得ん。

象曰:“始有凶勢,愈久愈休。憂喜未實,文書虛謀。外禍干己,有客為仇。兵利為主,不利他求”。如神將凶,貴逆,日辰用神無氣,主盜賊陰謀,有“載鬼一車”之凶象。若神將吉,貴順,日辰用神有氣,則干貴有喜,行人來,來訪人見事有成,災禍漸小而安,有婚媾遇雨吉象也。凶吉應在睽上九推之。

象を断ずるの口訣に曰く:起初に凶険の勢頭有り、越えて拖久すれば越えて平息す。憂喜は皆落実せず、文書上の謀画是れ虚なり。外来の禍事は自身を干擾し、客人有りて仇敵と成る。兵を用うるは主方を做るに利し、外に向かいて別に求むる所有るに利せず。如果乗ずる所の神将が凶悪にして・貴人が逆行し・日干日支と発用の神とが皆気無ければ、就中盗賊の暗中に図謀する有るを主り、《周易・睽卦》の上九の「鬼一車を載す」の凶象に応ず。若し神将が吉利にして・貴人が順行し・日干日支と発用の神とに気有れば、那れ就中貴人に求見して喜有り、出門の人は回来し、登門拜訪の人は能く見るを得、事情は弁成し、災禍は漸漸に軽減して而も平安に帰す。正に睽卦の上九の「往きて雨に遇えば則ち吉」の婚媾の喜に応ず。吉凶は皆睽卦の上九爻より去りて推求す。

如壬辰日巳時申將占,課上下俱無克,取遙克,則以辰上陰神戌土剋日干壬水為用,曰蒿矢格。 戌 龍 丑 常 辰 后 龍 朱 貴 元 戌 未 巳 寅 未 辰 寅 壬 申酉戌亥 未 子 午 丑 巳辰卯宙

例を挙ぐ。壬辰日の巳時に占し、申将を用いて課を起し、四課の上下は皆相克せず。于是遥克を取り、日支辰上の陰神戌土を用いて来りて日干壬水を克して発用と為す。此れ就是れ蒿矢格なり。課盤は如下。三伝是れ初伝戌は青龍に乗り、中伝丑は太常に乗り、末伝辰は天后に乗ず。四課は右より左へ自りて壬日干上に寅を見、寅上に巳を見、日支辰上に未を見、未上に戌を見。四課の上神の寅・巳・未・戌は分かれて玄武・貴人・朱雀・青龍に乗ず。最下是れ地盤十二支。四課の内は既に上克下無く亦た下賊上無く、只有第四課の上神戌土が距離を隔てて来りて日干壬水を克す。故に戌を取りて発用と為す。

如課上下無克,又無神剋日,則以日干遙克課上神為用,曰彈射課。蓋我去克他,以致遠如彈丸,當箭遙射,傍物難中,故名彈射。占者事遠難就,縱成虛名虛得,不得實用。或日克兩神,為箭中雙鹿,事尤多心兩意。

如果四課の上下が相克せず、又た哪個の上神の日干を克する能くするも無ければ、那れ就中反って日干を以て去りて或る課上の神を遥克して発用と為し、弾射課と叫ぶ。是れ我が去りて他を克するにして、隔たること很た遠し。好比泥丸を拿りて箭と当てて遠く射出すが如く、旁辺の東西は射中し難し。故に弾射と叫ぶ。其れを占得れば、事情は遥遠にして成就し難く、即使成るも也只虚名虚利にして、実恵を得る能わず。若し日干が同時に両個の上神を克住せば、就中一箭射中双鹿と叫び、事情は尤其に三心二意し易し。

象曰:“己謀他事,禍從內施。兵用客利,事宜後為。訪人不見,行人未歸。空亡發用,動作尤虛”。如神將凶帶刑害,貴逆,主事不睦,多冤仇盜賊凶象。神將遇德合、貴順,則親朋和氣吉象也。

象を断ずるの口訣に曰く:是れ自己が去りて別人の事を図謀し、禍端は内部より生出す。兵を用うるは客方を做るに利有り、事を弁ずるは後発するに宜し。去りて人を拜訪するは見着せず、出門の人は還だ回来せず。若し空亡の神が発用せば、一切の挙動就中更加落空せん。如果乗ずる所の神将が凶悪にして又た刑を帯び害を帯び、貴人が又た逆行せば、人事の不和睦・多く冤仇と盗賊の凶象有るを主る。若し神将が天徳・月徳と六合とに遇上し、貴人が又た順行せば、那れ就是れ親朋和睦の吉象なり。

如壬申日申時亥將占,用日克神、巳加寅為用,曰彈射。 巳 貴 申 合 亥 空 元 空 貴 元 寅 亥 巳 寅 亥 申 寅 壬 申酉戌亥 未 子 午 丑 巳辰卯寅

例を挙ぐ。壬申日の申時に占し、亥将を用いて課を起し、日干を取りて去りて課上の神を克し、巳の寅に加わるを以て発用と為す。此れ就是れ弾射課なり。課盤は如下。三伝是れ初伝巳は貴人に乗り、中伝申は六合に乗り、末伝亥は天空に乗ず。四課は右より左へ自りて壬日干上に寅を見、寅上に巳を見、日支申上に亥を見、亥上に寅を見。四課の上神の寅・巳・亥・寅は分かれて玄武・貴人・天空・玄武に乗ず。最下是れ地盤十二支。四課の中は上下并びて相克せず、亦た上神の日干を克する能くする無し。只有日干壬水が能く距離を隔てて第二課の上神巳火を克住す。故に巳を取りて発用と為す。

《訂訛》

蒿矢,上下俱無克,取神遙剋日為用。神雖遙克,力弱難傷,不能為害,如折蒿為矢,故名蒿矢。占主始如雷吼驚恐,終卻無事,愈遠逾小,漸漸消磨。此時有客不可容納,主小人口舌。凡事憂在西南,喜在西北,干天門也。占事人謀己,利主不利客,利後動,利小不利大。神將凶,日辰無氣,主盜賊陰謀。神將吉,日辰有氣,則干貴有喜,行人來,訪人見。

《訂訛》に曰く:蒿矢格是れ四課の上下が皆相克無く、上神の遥かに日干を克するの一処を取りて発用と為す。上神は雖も能く遥克するも、力量弱小にして人を傷ること難く、禍害と成る能わず。好比蒿草を折りて箭と当てるが如し。故に蒿矢と叫ぶ。其れを占得れば、起初は雷声の轟響するが一般に驚恐し、最終には却て平安無事を主る。隔たること越えて遠ければ、勢頭越えて小さく、漸漸に消磨して干浄なり。此の時若し客人の前来有れば、能く收留すべからず。不然すれば主に小人の口舌を招かん。凡事は憂患は西南方に在り、喜慶は西北方に在り。西北是れ乾位の天門なるが因なり。占する所の事是れ別人の来りて自己を図謀し、主方に利して而も客方に利せず、後発して人を制するに利し、小事に利して而も大事に利せず。乗ずる所の神将が凶にして・日干日支に気無ければ、盗賊の陰謀有るを主る。神将が吉にして・日干日支に気有れば、則ち貴人に求見して喜有り、出門の人は回来し、登門拜訪は能く人に見着せん。

彈射,無神遙剋日,則取日遙克神為用,日雖克神,終不能害神,如彈丸為箭,故名彈射。占主己謀人,利客不利主,利先動,利上不利下。神將吉,遇德合、順貴,主親朋和氣。神將凶,帶刑害、逆貴,主事不睦,及冤仇、盜賊,訪人不見,行人不來。若克兩神,為一箭射雙鹿,事尤多心兩意也。

弾射格:上神の能く遥かに日干を克する無ければ、就中日干を取りて去りて上神を遥克するの一処を発用と為す。日干は雖も能く那個の神を克するも、終究に其れを傷る能わず。好比泥丸を拿りて箭と当てて射出すが如し。故に弾射と叫ぶ。其れを占得れば、自己が去りて別人を図謀し、客方に利して而も主方に利せず、先を搶じて行動するに利し、上位に居るに利して而も下位に居るに利せざるを主る。乗ずる所の神将が吉利にして、又た天徳月徳・六合と順行の貴人とに遇えば、親友の和睦を主る。神将が凶悪にして、刑を帯び害を帯び、貴人が又た逆行せば、人事の不和、および冤仇・盗賊の擾、人を拜訪するは見着せず、出門の人は不回来を主る。若し日干が同時に両個の神を克住せば、就是一箭双鹿を射るにして、事情は尤其に三心二意し易し。

此二課俱主遠事,虛驚不實,縱有成就,亦虛名虛利。帶金土煞則能傷人,蓋蒿矢見金為有鏃,彈射見土為有丸,主驀然有災。若傳空又名遺鏃失矢,不能成事,大端禍福俱輕。若見太陰、元武、天空,當有欺詐之事而禍起。

蒿矢と弾射の此の両課は皆遠処の事を主り、虚驚の一場にして而も落実せず、縦然成就する所有るも、也只是れ虚名虚利なり。若し金・土の煞神を帯びれば便能く人を傷らん。蒿矢が金に遇うは箭上に鏃頭有るに等しく、弾射が土に遇うは弾弓に泥丸有るに等しきが因なり。忽然の間に災に遭うを主る。若し三伝が空亡に落ちれば、又た遺鏃失矢と叫び、箭頭は丟れ箭も亦た没し、事情は弁成せず。总的に説来ば禍と福と皆軽し。若し太陰・玄武・天空の此の几個の神将を見れば、就中応に欺詐の事有りて而も禍端を惹出せん。

二課有近射、有遠射。第二課發用為近射,是日之兩課自戰,多主外事,不干於內,凶勢略大,不可出尖。第三課第四課發用,為遠射,凶勢漸小,蓋第三課乃辰陽,與日干相競,尚覺凶重有力,不可先動。若第四課無力也。遙克中克多論比,涉害論深,以後凡克多者皆如此論。

此の両課は又た近射と遠射とに分かつ。第二課の発用するを近射と叫ぶ。第一・第二の両課が同じく日干の此の一辺に属するに因りて、是れ自家の両課の交戦にして、多く外面の事を主り、内部と関無し。凶勢は稍や大にして、頭を出し尖を露すに宜からず。第三課・第四課の発用するを遠射と叫び、凶勢就中漸漸に小なり。其の中第三課是れ日支の陽神にして、日干と相争い、還って凶重有力と算し、能く先を搶じて動作すべからず。至于第四課の発用に至りては、就中什麼の力量も無し。遥克の中に若し相克の地方多ければ、就中知一課の弁法に照らして日干と相比するの一処を取れ。若し仍お分出し得ざれば、再び渉害課の弁法に照らして深浅を比べよ。此の後凡是れ相克の処多きは、皆此の原則に按じて処理す。

《観月経》

蒿矢卦 神遥かに日を克するを蒿矢と名づく

四課俱無克,須看日本因。四課無克者,以神遙剋日為用。日本者,即十干也。三神何地類,三神者,日之陰神,辰之陽神辰之陰神也。類內阿誰嗔。俱比俱不比,先舉用為真。四課之中兩課剋日干,以今日比者為用也。比者乃舉也。吉將朝天去,初傳及中末俱見吉將,乃出外朝天去也,觸類而言之。凶神禍到身。若三傳凶將動者,陰將主有盜賊陰謀,陽將主有人來害己身。吉凶災禍在重審卦註定矣。

歌訣に曰く「四課俱に克無ければ、須らく日本の因を看よ」。注解して曰く:四課が皆相克せざるの時は、就中上神の遥かに日干を克するを取りて発用と為す。所謂「日本」とは、指す所就中十天干なり。歌訣に曰く「三神は何地の類」。注解して曰く:三神は日干の陰神・日支の陽神と日支の陰神とを指す。歌訣に曰く「類内阿誰嗔む。俱に比し俱に比せざれば、先の挙は用を真と為す」。注解して曰く:四課中に両課が皆日干を克するの時は、本日日干と同類相比するの一処を取りて発用と為す。所謂「比」とは、就中挙出して取用するの意思なり。歌訣に曰く「吉将は天に朝えりて去る」。注解して曰く:初伝および中伝・末伝が皆吉将を見れば、就是れ出外して上天に朝覲するの好象にして、其余は以て類に触れて旁通すべし。歌訣に曰く「凶神は禍身に到る」。注解して曰く:若し三伝中に凶将が発動せば、陰将は盗賊の暗中に図謀する有るを主り、陽将は人の前来して自身を加害する有るを主る。至于吉凶災禍の細目は、已に重審卦の注文の裡に於て説定せり。

弾射卦 日遥かに神を克するを弾射と名づく

欲知彈射卦,日克卦中神。四課無克又無神遙剋日,以日遙克神為用,或有日克兩神,以今日比者為用。求財合吉將,三傳不比,與今日是三合或六合,逢吉將者必為喜慶之事也。凶害遇仇人。若凶將與六害動者,主欲為報仇人也。六害者,合沖助仇也。如甲日沖申,得巳為六害發用是也。丙戊日得寅為發用,亦是害。日上六害乘凶將發用,為外動,仇怨是他人也。辰上六害乘凶將發用,為內動,仇怨是己身也。

歌訣に曰く「弾射卦を知らんと欲せば、日は卦中の神を克す」。注解して曰く:四課は既に相克せず、又た上神の能く遥かに日干を克する無ければ、就以て日干を以て去りて或る神を遥克して発用と為す。若し日干が同時に両個の神を克住せば、就中本日と相比するの一個を取りて発用と為す。歌訣に曰く「財を求めれば吉将に合す」。注解して曰く:三伝は雖も日干と相比せざるも、但本日と三合或いは六合を構成し、又た吉将に逢えば、必定是れ喜慶の事なり。歌訣に曰く「凶害は仇人に遇う」。注解して曰く:若し凶将が六害と一同に発動すれば、人の要来りて仇を報ずる有るを主る。所謂六害とは、是れ合と冲とが相激して而も仇怨を助成す。比如甲日は申と相冲し、巳の発用を得れば便ち是れ六害。丙日・戊日に寅の発用を得るも亦た害に属す。日干上の六害が凶将に乗じて発用すれば、外動に属し、仇怨は他人より来る。日支上の六害が凶将に乗じて発用すれば、内動に属し、仇怨は自己身上に出ず。

刑動陰謀竊,日干克神更與三刑並,又用凶將,主竊盜賊也。相生各自伸。相生或吉將主各自伸舒也。謀刑劫盜賊,若三刑有殺害之意。如子日得卯,為子刑卯也,為內動,己身謀害他人也。合來喜事頻。若三合六合主喜慶之意。如甲子亥發用為六合,或寅午戌為三合,更得吉將,主內動喜事或青龍財帛喜慶婚姻,逐類推之。分明是兩卦,體段一般陳。陳,說也。一名蒿矢,一名彈射。支德亦喜,子日在巳順十二支也。

歌訣に曰く「刑動すれば陰謀竊盗す」。注解して曰く:日干の克する所の神が又た三刑と并びて臨み、再び凶将に乗ずれば、竊盗盗賊の事有るを主る。歌訣に曰く「相生すれば各自伸ぶ」。注解して曰く:彼此相生し、或いは乗ずる所是れ吉将なれば、各方の皆能く舒展如意するを主る。歌訣に曰く「刑を謀れば盗賊を劫す」。注解して曰く:三刑の中には殺害の意を含む。比如子日に卯の発用を得れば、就是れ子の卯を刑するにして、内動に属し、自己が去りて別人を図謀加害するを主る。歌訣に曰く「合来れば喜事頻なり」。注解して曰く:若し三合或いは六合を成せば、喜慶有るを主る。比如甲子日に亥の発用を得る是れ六合にして、或いは寅午戌が三合を成し、再び吉将を得れば、就中内裡の喜事を主り、或いは青龍が財帛・婚姻の喜を帯来し、其余は此れに照らして類推す。歌訣に曰く「分明に是れ両卦、体段は一般に陳す」。注解して曰く:陳就中説明なり。此の両卦は一は蒿矢と名づき一は弾射と名づき、体例是れ一様なり。又た日支の徳神も亦た喜を主ると説く。比如子日の支徳は巳に在るは、是れ十二支に按じて順数して得来するなり。

《心鏡》

神遙剋日名蒿矢,射我雖端不足畏。日克課神名彈射,縱饒得中還無利。貴神逆轉子無良,天乙順行臣不義。家有賓來不可留,每憂口舌西南至。

《心鏡》の歌訣に曰く:上神が遠々に日干を克住するは蒿矢と叫び、雖も箭頭は我に対するも、却て以て害怕するに足らず。日干が去りて課上の神を克するは弾射と叫び、縦然射中すも亦た実利を得る能わず。貴神が逆転すれば、子孫の不肖を主る。天乙が順行して而も反常なるは、臣下の不義を主る。家裡に若し客人の前来有れば、能く其れを留めて住下せしむべからず。往往要して西南方より来るの口舌是非の為に発愁せん。

《袖中金》

神遙剋日名曰蒿矢,日克神名曰彈射。然事多動搖不定,主人情倒置。若帶金土煞,足能傷人。占人禍福俱輕,求事難成。以蒿為矢,以泥為丸,無利勢也。若第二課為用,乃日上兩課自戰,作事無力多虛,不干內事,不可出尖。第三課為用,乃辰之陽神自戰,兩陽相剋,作事凶重有力,不可先動。用第四課又無力。蒿矢利主不利客,利小不利大,利後動。占行人來,訪人見。若朱雀勾陳,當有官事,禍從外來。

《袖中金》に曰く:上神の遥かに日干を克するは蒿矢と叫び、日干の上神を克するは弾射と叫ぶ。此の両課は事情は多く動揺不定にして、人情の顛倒錯位を主る。若し金・土の煞神を帯びれば、亦た以て人を傷るに足る。人を占すは禍と福と皆軽く、求むる所の事は成し難し。蒿草を用いて箭を作り泥団を用いて弾丸を作るは、本就中什麼の威勢無し。若し第二課を取りて発用と為せば、那れ是れ日干の此の辺の両課の自ら相交戦にして、事を弁ずるは力無くして而も多く虚にして、内部の事に涉及せず、頭を出し尖を露すに宜からず。若し第三課を取りて発用と為せば、那れ是れ日支の陽神の交戦するにして、両陽相克し、事を弁ずるは凶重にして而も力有り、能く先を搶じて動作すべからず。第四課を取りて発用と為せば就中更に力量無し。蒿矢は主方に利して而も客方に利せず、小事に利して大事に利せず、後動するに利す。出門の人は回来し、去りて拜訪すれば能く見着するを占す。若し朱雀・勾陳を見れば、当に官司有るべく、禍は外面より来る。

彈射利客不利主,利上不利下,利先動,不利占訟,行人不來,訪人不見,憂事主散。若見太陰、元武、天空,當有欺詐虛誕之事,禍從內起。蒿矢傳金為有鏃,彈射傳土為有丸,事主驀然有災。若傳空亡,又名遺鏃失丸,不成事也。

弾射は則ち客方に利して而も主方に利せず、上に居るに利して而も下に居るに利せず、先を搶じて行動するに利し、打官司するに利せず。出門の人は回来せず、去りて拜訪するは人に見着せず、憂う所の事は倒って自行に消散せん。若し太陰・玄武・天空を見れば、当に欺詐虚妄の事有るべく、禍は内部より生起す。蒿矢の三伝中に金を見れば、箭上に鏃有るに等し。弾射の三伝中に土を見れば、弾弓に丸有るに等し。皆忽然に災に遭うを主る。若し三伝が空亡に落入せば、又た遺鏃失丸と叫び、箭頭と弾丸と皆没し、事情は終究に弁成せず。

昴星課

凡四課上下無相剋,又無遙克,取從魁上下神為用,曰昴星課。夫昴星者,酉中有昴宿也。酉位西方白虎金位,性主刑殺,義司決斷,死生出入之門戶。此從酉立傳,從魁酉之神名,故名昴星。

凡是れ四課の上下が皆相克せず、又た遥克を找到する能わざれば、就中従魁(酉)の上下に臨む所の神を取りて発用と為し、昴星課と叫ぶ。所謂昴星とは、是れ酉宮の中に昴宿有るが因なり。酉位は西方に居り、是れ白虎金神の位にして、性情は刑殺を主り、義理は決断を主る。乃是れ死生出入の門戸なり。此の一課は酉位上より三伝を立て、而して従魁は又た正是れ酉の神名なり。故に昴星と叫ぶ。

剛日仰視地盤酉上神為用,中傳辰上神,末傳日上神,為虎視轉蓬格。一曰春虎視,夏轉蓬,秋昴星,冬蛇掩目。剛者,陽也,夫陽性從天,男子氣浮,仰視之,如虎視之轉蓬而動,故名虎視轉蓬。占事驚恐,守靜則吉。統履之體,乃蛇虎當道之象也。履有所躡而進之意,履虎尾而不見傷之象。

陽剛の日は、頭を抬げて地盤酉位の上面に臨む所の天盤の神を看て取りて発用と為し、中伝は日支上の神を取り、末伝は日干上の神を取る。此れを虎視転蓬格と叫ぶ。亦た一种の説法有りて、春天は虎視と叫び、夏天は転蓬と叫び、秋天は昴星と叫び、冬天は蛇が目を掩うと叫ぶ。剛就中陽にして、陽性は天に親附し、男子の気機は上浮す。故に仰視するを要す。那の情形は老虎の眼を瞪す・蓬草の風に随いて翻転して動くが象なり。因此に虎視転蓬と叫ぶ。事を占すは驚恐を主り、静を守りて動かざれば才に吉なり。其れは《周易・履卦》の体性を統属し、是れ蛇虎が路上に擋るの象なり。履は小心に踩踏して而も後前進するの意思有り、正に老虎の尾巴に踩到して而も咬傷を被らざるの如し。

象曰:“關梁閉塞,越度稽留。行人作禁,孕男無憂。事恐惟外,禍起無由。家居守靜,方免閒憂”。如用囚死,罡乘死氣,蛇虎入傳,大凶,病者死,訟者獄,見龍亦凶,應六三履虎尾咥人凶象。或日用旺相見魁罡龍虎為吉,占科舉主高中,則有上九視履“考祥,元吉”之象。

象を断ずるの口訣に曰く:関卡橋梁は堵塞して通ぜず、越境して関を過ぐるを想うも滞留せらる。出門の人は禁阻を受け、懐く是れ男胎にして憂うるを須いず。怕るる所の事は皆外面より自りて来り、禍端は却て又た由頭を找到する能わず。只要安居して静を守れば、便能く無謂の憂愁を免去せん。如果発用が囚気死気に落ち、天罡(辰)が又た死気に乗じ、螣蛇・白虎が三伝に入れば、就大凶なり。病人は死せん、打官司するは獄に下らん、即便青龍を見るも亦た凶なり。正に《周易・履卦》の六三の「虎尾を履み、人を咥え、凶」の象に応ず。若し日干と発用とが皆旺相に在り、又た河魁・天罡と青龍・白虎とを見れば、反って吉と為り、科挙を占せば高中を主る。那れ就中履卦の上九の「履を視て祥を考え、其の旋は元吉」の吉象に応ず。

假如戊申日卯時辰將占,剛日昴星取酉上戌為用,曰虎視格。 戌 元 酉 常 午 龍 元 常 空 青 戌 酉 未 午 酉 申 午 戊 午未申酉 巳 戌 辰 亥 卯寅丑子

例を挙ぐ。戊申日の卯時に占し、辰将を用いて課を起す。戊是れ剛日にして、昴星の法に按じて地盤酉上の戌を取りて発用と為す。此れを虎視格と叫ぶ。課盤は如下。三伝是れ初伝戌は玄武に乗り、中伝酉は太常に乗り、末伝午は青龍に乗ず。四課は右より左へ自りて戊日干上に午を見、午上に未を見、日支申上に酉を見、酉上に戌を見。四課の上神の午・未・酉・戌は分かれて青龍・天空・太常・玄武に乗ず。最下是れ地盤十二支。四課は既に上下相克無く亦た遥克無し。故に地盤酉上に臨む所の戌を仰看して取りて初伝と為し、再以て日支上の酉を中伝・日干上の午を末伝と為す。

凡昴星課,柔日伏視天盤酉下神為用,曰冬蛇掩目格。中傳日神,末傳辰上神。柔者陰也,陰性從地,女子氣沉,則伏視之,如冬日蛇之掩目,故名冬蛇掩目。剛日本乎天者親上,末傳歸干,從天類也。柔日本乎地者親下,末傳歸辰,從地類也。占者事多闇昧,猶豫難行,惟欲潛藏者吉也。

凡是れ昴星課に、陰柔の日に遇えば就中頭を低して天盤酉の下面に壓する所の那個の地盤の神を看て取りて発用と為し、冬蛇掩目格と叫ぶ。中伝は日干上の神を取り、末伝は日支上の神を取る。柔就中陰にして、陰性は地に親附し、女子の気機は下沉す。故に俯視するを要す。那の情形は冬天の蛇の眼を閉じて蟄伏して動かざるが象なり。因此に冬蛇掩目と叫ぶ。剛日の道理是れ天に本づく者の上位に親近するにして、故に末伝は日干に帰到し、天の一類に属す。柔日の道理是れ地に本づく者の下位に親近するにして、故に末伝は日支に帰到し、地の一類に属す。其れを占得れば、事情は多半暗昧不明にして、猶豫して行い難し。只有潜蔵に甘んずるの人才に吉を得ん。

象曰:“人情失意,進退無憑。女多淫泆,內有憂驚。訪人不見,作事難成。行者淹滯,逃亡隱形”。如螣蛇尤多怪夢憂疑,或申加卯為車輪倒斫,傳見虎武甚凶。惟午加卯為明常,主萬事昌隆,蓋午為離明,卯為天駟,房心明堂之宿,縱遇衰敗凶神亦主吉象也。

象を断ずるの口訣に曰く:人情は失意して、進退は依凭無し。女子は多く淫佚の行有り、家内は憂愁驚擾を蔵す。去りて人を拜訪するは見着せず、事情を弁ずるは做成し難し。出門の人は外に滞留し、逃亡の人は形跡を隠匿す。如果螣蛇を見れば、尤其に多く怪夢と疑慮有り。或いは申が卯の上に加われば、車輪の倒斫と叫び、三伝に再び白虎・玄武を見れば、就非常に凶なり。只有午が卯の上に加わるは明堂と叫び、万事昌隆を主る。午は離卦に属して光明と為り、卯是れ天駟にして、又た是れ房宿・心宿の在所の明堂の宿なるが因なり。即便衰敗凶神に遇上するも、亦た仍だ吉象を主る。

假如丁丑日辰時丑將占,柔日昴宿取酉下神為用子。 子 蛇 辰 龍 戌 后 常 后 朱 龍 未 戌 丑 辰 戌 丑 辰 丁 寅卯辰巳 丑 午 子 未 亥戌酉申

例を挙ぐ。丁丑日の辰時に占し、丑将を用いて課を起す。丁是れ柔日にして、昴星の法に按じて天盤酉の下面に壓する所の地盤の神子を取りて発用と為す。課盤は如下。三伝是れ初伝子は螣蛇に乗り、中伝辰は青龍に乗り、末伝戌は天后に乗ず。四課は右より左へ自りて丁日干上に辰を見、辰上に丑を見、日支丑上に戌を見、戌上に未を見。四課の上神の辰・丑・戌・未は分かれて青龍・朱雀・天后・太常に乗ず。最下是れ地盤十二支。天盤の酉が正に地盤の子の上に壓するに因りて、故に子を俯取して初伝と為し、再以て日干上の辰を中伝・日支上の戌を末伝と為す。

《訂訛》

虎視轉蓬,則日四課無上下克,又無遙克,取酉宮上神為用,中傳支上,末傳干上。酉中有昴宿,屬秋分,為天地關梁,為日月出入門戶,且屬白虎金位,性主肅殺,義司決斷,取以為用。故總以昴星名之。剛者陽也,陽性從天,男子氣浮,則仰視之如虎視轉蓬而動,故名虎視轉蓬。

《訂訛》に曰く:虎視転蓬格は、是れ当日の四課が既に上下相克無く又た遥克無ければ、就中酉宮の上面に臨む所の神を取りて発用と為し、中伝は日支上の神を取り、末伝は日干上の神を取る。酉宮の中に昴宿有り、時令は秋分に属し、是れ天地の間の関卡橋梁にして、是れ日月出入の門戸にして、又た白虎金位に属し、性は粛殺を主り、義は決断を主る。因此に其れを取りて発用と為す。故に此の一類の課は總じて昴星を以て命名す。剛就中陽にして、陽性は天に親附し、男子の気機は上浮す。故に仰視して、老虎の瞪視し蓬草の翻転して動くが象なり。故に名づけて虎視転蓬と為す。

占主驚恐,關梁閉塞,津渡稽留。出行身不得歸,恐死於外。大抵禍從外起,惟家居守靜則吉。此課如日用囚死,罡乘死氣,蛇虎入傳,大凶,病者死,訟者獄。若日用旺相,又不在此論。

此の一課を占得れば、驚恐不安を主り、関卡橋梁は閉塞し、渡口津口は滞留して行い難し。出門在外の人は家に回る能わず、甚至りて恐怕客死他郷せん。大体に禍は外面より来り、只有安居して静を守れば才に吉なり。此の一課は如果日干と発用とが皆囚気死気に落ち、天罡が又た死気に乗じ、螣蛇・白虎が三伝に入れば、就大凶なり。病人は死せん、打官司するは獄に下るを要せん。若し日干と発用とが皆旺相の気に在れば、此の例に在らず。

冬蛇掩目,柔日四課無克,又無遙克,取酉下神為用,中傳干上,末傳支上。柔者陰也,陰性從地,女子氣沉,則俯視之如冬日蛇之掩目,故名冬蛇掩目。占主事闇昧不明,進止兩難,女多淫泆,禍從內起,訪人不見,行者淹滯,逃亡隱形。

冬蛇掩目格:陰柔の日に四課に相克無く、又た遥克無ければ、就中天盤酉の下面の地盤の神を取りて発用と為し、中伝は日干上の神を取り、末伝は日支上の神を取る。柔就中陰にして、陰性は地に親附し、女子の気機は下沉す。故に俯視して、冬天の蛇の目を閉じて蟄伏するが象なり。故に名づけて冬蛇掩目と為す。其れを占得れば、事情の暗昧不明・進退両難・女子は多く淫佚有り・禍は内部より生起するを主る。去りて人を拜訪するは見着せず、出門の人は外に滞留し、逃亡の人は行跡を隠匿す。

此課如螣蛇入傳,尤多怪夢憂疑,或申加卯為車輪倒斫,傳見元武,凶甚。惟午加卯為明堂,主萬事昌隆。蓋午為離明,卯為天駟,房心明堂之宿,遇凶亦吉也。

此の一課は若し螣蛇が三伝に入れば、尤其に多く怪夢と疑慮有り。或いは申が卯の上に加わるは車輪倒斫と叫び、三伝に再び玄武を見れば、凶なること厲害なり。只有午が卯の上に加わるは明堂と叫び、万事昌隆を主る。午は離卦に属して光明と為り、卯是れ天駟にして、又た是れ房宿心宿の在所の明堂の宿なるが因なり。即使凶神に遇到するも亦た仍だ吉に帰す。

上二課剛日本乎天者親上,傳終歸干上,從天類也。柔日本乎地者親下,傳終歸支上,從地類也。以天道言,昴星陰氣用事,微霜始降,枯槁皆死,此決斷萬物、收斂精神之時也。以人事言,昴星於五行為金,五常為義,當其言不必信,行不必果,惟義所在,然後決之,故以昴星作課,然雖斷之以義,亦歸責於己,斯可矣,故終末從其日辰也。酉為天獄,二課最忌,刑獄大端,惟潛藏稍吉耳。

上面の此の両課は、剛日は天に本づきて而も上位に親近し、三伝は最終に日干の上に帰到し、天の一類に属す。柔日は地に本づきて而も下位に親近し、三伝は最終に日支の上に帰到し、地の一類に属す。天道より講すれば、昴星の時は陰気が当令し、微霜が初降し、草木は枯死す。此れ是れ万物を裁断し精神を収斂するの時節なり。人事より講すれば、昴星は五行に於て金に属し、五常に於て義に属す。此の時は説話は必ずしも成信を固守せず事を做すは必ずしも果有るを強求せず、只看て道義の在所に、然る後に決断す。故に昴星を用いて課を立つ。雖も道義に凭りて裁断すると説くも、最終に仍だ要して自身に帰到して責を担い、此の様にして才に周全と算す。故に末伝は總じて日干或いは日支に落回るを要す。酉は又た是れ天獄にして、此の両課は最も其れを忌諱す。刑罰牢獄是れ其の大端にして、只有潜蔵して動かざれば才に略微吉を得ん。

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