胎財死気損胎推第二十
戊己日子為胎財,七月死氣在子;庚辛日卯為胎財,十月死氣在卯;壬癸日午為胎財,正月死氣在午;甲乙日酉為胎財,四月死氣在酉,甲戌旬鬼胎空亡,餘亦仿此,全如前篇論,但凡胎神作月內之死氣,婦孕不育。
戊己日は子を以て「胎財」と為す。即ち胎神が同時にまた日干の妻財を充て、しかも七月の死気が恰恰として子に在り。庚辛日は卯を以て胎財と為し、十月の死気が恰恰として卯に在り。壬癸日は午を以て胎財と為し、正月の死気が恰恰として午に在り。甲乙日は酉を以て胎財と為し、四月の死気が恰恰として酉に在り。またたとえば甲戌の一旬の中に、鬼を作す胎神が正に空亡に値する。残りの各旬もまたこれに類推し、判法は全く前の一篇の論ずる所と同じ。総じての原則は、ただ胎神が同時に当月の死気を充てさえすれば、婦人は身孕有るとも養い成さず。
交車相合交關利第二一
臨機應變,或戰或守,或退或和,視課體而行焉。交車長生:大宜合本而作營生,庚寅干上亥、支上巳,甲申干上巳、支上亥,戊申伏吟,戊寅返吟。交車合財:惟宜交關取財,以財交涉最好。辛丑干上子、支上卯,辛巳干上申、支上卯,壬申返吟,辛卯伏吟,癸未午加癸、子加未。
兵を用うるの際には機に臨み変に応ずべく、或いは戦い或いは守り、或いは退き或いは和し、全く課体の格局を看て行う。「交車長生」——干上神と支上神とが交叉互換して各々長生を得、最も合股して資を集め経営しに行くに宜し。たとえば庚寅日に干上は亥・支上は巳、甲申日に干上は巳・支上は亥、戊申日の「伏吟」課(天地の両盤動かず、十二神各々本位に居る)、戊寅日の「返吟」課(天盤は地盤を冲し、十二神各々対宮に居る)もまた是なり。「交車合財」——ただ交易を為して財を取るにのみ宜しく、およそ銭財の往来で打交渉するに最も好し。たとえば辛丑日に干上は子・支上は卯、辛巳日に干上は申・支上は卯、壬申日の返吟課、辛卯日の伏吟課、および癸未日に午が癸の上に加わり子が未の上に加わる。
交車脫:雖相交涉而用事,彼此各懷相脫之意,如壬午干上未、支上寅,乙亥寅乙,戊辰酉戊,丁卯戊丁;甲申巳甲,庚寅亥寅各自脫;壬辰酉壬;乙未午乙自脫。交車害:彼此各相謀害,但不宜相交用事,各有戾害,辛酉伏吟,乙卯伏吟,丁丑午丁,己丑午己。
「交車脱」——双方は往来交涉して事を弁ずるけれども、心裏には各々「脱」の念頭を懐く。即ち各々相手の身の上から好处を耗取せんと想うなり。いわゆる脱とは、我が往きて彼を生じて気が外に泄るるなり。たとえば壬午日に干上は未・支上は寅、乙亥日に寅が乙の上に加わり、戊辰日に酉が戊の上に加わり、丁卯日に戊が丁の上に加わる。甲申日に巳が甲の上に加わり、庚寅日に亥が寅の上に加わるは、各々自ら泄脱す。壬辰日に酉が壬の上に加わり、乙未日に午が乙の上に加わるも、また自脱なり。「交車害」——彼此が互相に加害せんと図謀し、およそ交涉して事を弁ずるに皆相宜ならず。各々乖戾・傷損有り。たとえば辛酉日の伏吟課、乙卯日の伏吟課、丁丑日に午が丁の上に加わり、己丑日に午が己の上に加わる。
交車空:如占事始初相交之時,極和極美,後總成畫餅,靡不有初,鮮克有終也。交車刑:如結交朋友,正和美中必致爭競,各無禮也。丙寅、戊寅伏吟,辛未辛丑伏吟。交車沖:不論親疏,先合而後離,夫婦、父子、兄弟、客主皆然。丁丑、癸未、甲申、庚寅俱伏吟。
「交車空」——事を占いてこの課を得れば、起初双方の交往は極めて和睦・美満なれど、後来に到れば全く一場の画餅と成る。正に《詩経・大雅》の説く所に応ず。凡そ事には皆開頭有れど、能く善終するは少なきなりと。「交車刑」——朋友を結ぶるがごとく、正に和美の中に必ず争競を生じ、彼此ともに礼数を失す。丙寅日・戊寅日の伏吟課、辛未日・辛丑日の伏吟課はみなこの格に属す。「交車冲」——関係の親疎を論わず、みな先に合して後に離る。夫妻のあいだ・父子のあいだ・兄弟のあいだおよび賓主のあいだ、一概に此のごとし。丁丑・癸未・甲申・庚寅の四日の伏吟課はみな是なり。
交車克:乃蜜裡砒,笑裡刀之喻也,匿怨而友其人,如相交涉,必至爭訟。庚子丑庚,庚戌卯庚,辛未午辛自克。交車三交:乃三交為三傳,凡因交關用事,必有奸私,或相交涉二三事。己酉辰己,丁卯戊丁,丁酉辰丁,己卯辰己原文己卯戊己之局有誤,因三傳非三交,子午日無。
「交車克」——これは蜜の中に砒霜を蔵し、笑いの裏に刀を蔵するの比喻なり。また正に《論語》の説くがごとく、怨恨を心裏に蔵してなおその人と交好するなり。一旦往来・交涉すれば、終に必ず争訟に鬧り至らん。庚子日に丑が庚の上に加わり、庚戌日に卯が庚の上に加わり、辛未日に午が辛の上に加わりて自ら其の克を受くるは、みなこの格に属す。「交車三交」——三交の神を以て三伝を充作す。およそ交易往来によって事を弁ずれば、その中に必ず奸私を夾帯し、或いは一次に二三桩の交涉を牽扯す。己酉日に辰が己の上に加わり、丁卯日に戊が丁の上に加わり、丁酉日に辰が丁の上に加わり、己卯日に辰が己の上に加わる——原書は「己卯戊己」の局と作るが、実は誤り有り。さられば三伝は便ち三交を成さざるが故なり。子日と午日には即ちこの格なし。
交車三合:乃三合為三傳,支支干交車相合,亦名交合格,凡值此者,家合仁義,外人相助而成合,惟忌空亡。乙丑子乙,三傳巳丑酉;辛未午辛,三傳卯亥未之類。已上謂日干與支上神作六合,地支與干上神作六合,故名交車合,凡占皆主交關交易,交加交換而成合也,惟不利占解散諸事矣。
「交車三合」——三合の局を以て三伝を充作し、日支と日干とがまた交叉相合する。亦た交合格と呼ぶ。およそこの課に遇えば、家中は和睦して仁義に合し、外人もまた来て相助けて合作を促成す。唯だ空亡に落つるを忌む。たとえば乙丑日に子が乙の上に加わり、三伝は巳・丑・酉。辛未日に午が辛の上に加わり、三伝は卯・亥・未。みなこの類に属す。以上はみな日干と支上神とが「六合」(十二支が両両に相合す。子と丑と合し寅と亥と合するがごとし)を結び、日支がまた干上神と六合を結び、交叉して合を成す。故に交車合と呼ぶ。およそこの課を占えば、みな交關・交易・交加・交換によって合作を促成するを主とす。ただ散伙・解約の類の拆き離るべき事を占うに利あらず。
此例如六十日內除甲寅、庚申、丁未、己未、癸丑五日繫八專日,干支不分,交車無合,其餘五十五日每日一課,更宜詳其相合凶吉而言之,內有伏吟相會合者亦同其說。內辛未日干上午、支上卯,三傳卯亥未,如占交易,後必齟齬;始見齟齬,後卻和合,因發用乘丁也。又丙寅日返吟亦同。
この一格は六十日の中で、甲寅・庚申・丁未・己未・癸丑の五日が「八専」日(干支同位にして寄宮相併び、彼此を分かち出せざる)に属して交車合なきを除く外、残りの五十五日は各々一課有り。なお細かく合する所の吉凶を看て後に断語を下すべし。その中で伏吟にして干支相會して合を成すものも、説法は同じ。ことに辛未日に干上は午・支上は卯、三伝は卯・亥・未なるは、もし交易を占えば、事が成った後に必ず齟齬を生ず。また先に齟齬して後に和合するも有り。それは「発用」(即ち初伝)の上に「丁神」(本旬の中で丁干の寄る支にして、動揺・変易を主とす)に乗ったるが故なり。丙寅日の返吟課もまたこれに照らして断ず。
上下皆合両心斉第二二
上下同心三軍協力。謂支干上神作六合,地盤支干亦作六合。如乙酉、丙申、戊申、辛卯、壬寅,此五日伏吟者是也。干支相會格:如乙酉日酉加乙,或乙加酉;丙申日申加丙,或巳加申;戊申日申加戊,或巳加申;辛卯日卯加辛,或戌加卯;壬寅日寅加亥,或壬加寅,緣上下作六合也。
この課は上下が一条の心、三軍が斉しく力を用うるを主とす。説く所は、干上神と支上神とが彼此に六合を作し、しかも「地盤」(十二支が固定して動かざる下層の盤)の上で日干の寄宮と日支とも六合を作すなり。乙酉・丙申・戊申・辛卯・壬寅の五日の伏吟課は即ち是なり。「干支相會格」——乙酉日に酉が乙の上に加わるか或いは乙が酉の上に加わる。丙申日に申が丙の上に加わるか或いは巳が申の上に加わる。戊申日に申が戊の上に加わるか或いは巳が申の上に加わる。辛卯日に卯が辛の上に加わるか或いは戌が卯の上に加わる。壬寅日に寅が亥の上に加わるか或いは壬が寅の上に加わる。この格を立てる所以は、上下の両層がともに六合を結成したればなり。
上下俱合格:如日干與上神作六合,地支亦與上神作六合者。例如甲申日干上亥與甲干作六合,支上巳與地支申作六合。丁丑日干上午、支上子,己丑日同。癸未日干上子、支上午,庚寅日干上巳、支上亥。
「上下俱合格」——日干はその上の神と六合を結び、日支もまたその上の神と六合を結ぶ。たとえば甲申日に、干上の亥は甲の寄宮と相合し、支上の巳は地支の申と相合す。またたとえば丁丑日に干上は午・支上は子、己丑日はこれと相同じ。癸未日に干上は子・支上は午。庚寅日に干上は巳・支上は亥。この数例はみな上下両層が各自に合を成す。故に上下俱合と呼ぶ。
獨支干上神作六合格:如戊辰日干上丑與支上子作六合,又戊辰日干上未與支上午作六合。辛未日干上寅,又干上申;乙亥日干上酉,又干上卯;丙子日干上卯,又干上酉;戊子日干上卯,又干上酉。
「独支干上神作六合格」——合はただ上面の一層に結ばるのみ。即ち干上神と支上神とが彼此相合し、下面の地盤は並び合を成さず。たとえば戊辰日に干上は丑・支上は子、丑は子と相合す。戊辰日に干上は未・支上は午、午は未と相合す。このほか辛未日に干上に寅を見また申を見、乙亥日に干上に酉を見また卯を見、丙子日に干上に卯を見また酉を見、戊子日に干上に卯を見また酉を見るは、みなこの類に属す。
交互六合格:如干上神與支作六合,支上神與干作六合。如乙丑日干上子、支上酉,丙寅日干上亥、支上申,戊辰日干上酉,辛未日干上午,乙亥日干上寅,丙子日干上丑,戊寅日干上亥,每日皆有。內有一字空亡,反為凶咎。已上相合,凡占主客相順,神合道合之象。
「交互六合格」——干上神は日支と相合し、支上神はまた日干と相合して、両下交叉して合を成す。たとえば乙丑日に干上は子・支上は酉、丙寅日に干上は亥・支上は申、戊辰日に干上は酉、辛未日に干上は午、乙亥日に干上は寅、丙子日に干上は丑、戊寅日に干上は亥。毎一日とも皆能くこのような課を排出す。ただその中に一つの字が空亡に落つる有れば、反って凶咎に転ず。以上のこれらの成合は、およそ占えば賓主両下の順遂を主とし、人神相合・事理相合の象なり。
外好裡槎枒格:凡占皆如其言,緣支干上神雖作六合,奈何地盤支干上神卻作六害也。如壬申日干上寅支支上亥作六合,殊不知壬干與申支作六害。乙基卯日干上丑與支上子作六合,其支干辰卯卻作六害,況合空亡而害實在,凡事空喜而實害。
「外好裏槎枒格」——槎枒とは枝杈が横生して手を扎して順ならざる様子なり。およそこの課を占えば皆その名に応ず。外面は和好するも裏面は别扭なり。縁故は干上神と支上神とが六合を作すけれども、无奈何して地盤上の日干の寄宮と日支とはかえって「六害」(十二支が相妨げ相忌む。子と未とが相害し、丑と午とが相害するがごとし)を結ぶなり。たとえば壬申日に干上は寅・支上は亥、寅亥は合を成すも、知らずや壬の寄宮と申の支とは正に六害を作す。またたとえば乙卯日(原文は「乙基卯日」と作して一字多し)に干上の丑と支上の子とは合を成すも、地盤の辰と卯とはかえって六害を作す。何况合する所はまた空亡に落ちて、害は即ち実在する。ここにおいて凡事皆空しく歓喜を一場して実にその害を受く。
辛酉日干上丑與支上子作六合,俱空,獨留支干酉戌六害。又辛酉日干上未與支上午作六合,支干酉戌自作六害。乙卯日干上未與支上午作六合,卯辰支干自作六害。丙寅日干上寅與支上亥作六合,干巳與支寅卻作六害。戊寅日干上寅與支上亥作六合,干巳與寅支干作六害。
辛酉日に干上の丑と支上の子とは合を成すも、この两位はともに空亡に落ち、ただ地盤の酉と戌とのあいだの六害のみ実に残る。また辛酉日に干上の未と支上の午とは合を成し、地盤の酉と戌とは本身依然として六害を作す。乙卯日に干上の未と支上の午とは合を成し、地盤の卯と辰とは本身六害を作す。丙寅日に干上の寅と支上の亥とは合を成すも、丙は巳に寄宮し、巳と寅の支とは正に六害を作す。戊寅日に干上の寅と支上の亥とは合を成し、戊もまた巳に寄宮し、巳と寅の支とは同じく六害を作す。以上の諸例は、みな合は明処に在りて害は暗処に在るなり。
日辰鄰近格:緣干支相會,上神作六合者,凡占皆主有變換,彼我共謀求合之事也。如壬子日,子加亥與支上丑作六合,又是支加干兼支干相鄰近也。戊午日干上午與支上未作六合,支是支加干兼支干相鄰近,丙午日同。值此例者,客主相順,神和道合。干支相會格:緣上神相合而不相鄰近者例,亦可相共謀而成合事。丙寅日寅加巳、亥加寅,丙戌日戌加巳及卯加戌,戊戌日戌加巳及卯加戌,壬辰日辰加亥及酉加辰。
「日辰鄰近格」——日干と日支とが相會し、両者の上の神がまた六合を作す。およそ占えば事に変換有りて、你我双方が共同に合作を謀るを主とす。たとえば壬子日に子が亥の上に加わりて、支上の丑と六合を作す。これは既に支の干に加わるにして、地盤上の壬の寄宮の亥と日支の子とがまた一處に緊挨する。戊午日に干上は午・支上は未、午未は合を成す。亦た支の干に加わりて干支が毗鄰す。丙午日も理は同じ。この一格に遇えば、賓主両下順遂にして人神和洽・事理相合す。「干支相會格」——これは上神は相合すれど干支は並び毗鄰せざる一路なり。同じく共に謀りて合作を促成しうる。たとえば丙寅日に寅が巳の上に加わり亥が寅の上に加わり、丙戌日に戌が巳の上に加わり及び卯が戌の上に加わり、戊戌日に戌が巳の上に加わり及び卯が戌の上に加わり、壬辰日に辰が亥の上に加わり及び酉が辰の上に加わる。
彼求我事支伝干第二三
彼有事必來求於我者。謂初傳從支上起,末傳歸干上者,凡占必主他人委託我干謀事體,吉凶皆成,故占吉則吉遂,占凶則凶成,行人至,求取得。如癸酉日初傳從支上巳起,末傳至干上酉止,乃三傳巳酉丑也。
この一課は相手に事有りて必ず来て我に求めるを主とす。説く所は、初伝が支上より発して起こり、末伝は干上に帰到すなり。およそこの課を占えば、必ず他人が我に委託して出面して事を弁じに行くを主とす。事は吉凶を論ぜずみな成り得べし。吉を占えば吉事順遂、凶を占えば凶事もまた照樣に応験す。行人を占えば人は到り得るを主とし、求索を占えば東西は取り得るを主とす。たとえば癸酉日に、初伝は支上の巳より発して起こり、末伝は干上の酉に落ちて止む。三伝は便ち巳・酉・丑なり。
我求彼事干伝支第二四
謂初傳從干上起,末傳歸在支上者,凡事勉強,不免俯求於人,亦為人抑勒,難自屈伸,旺相尤吉,死囚不安,又主為卑下所屈,兼禮下求人之意,只宜低心下意,不宜高上,百事不舉,家宅不和,行人未來,病者難愈,死。如丁亥日自干上酉作初傳起,至支上丑作末傳止也。
説く所は、初伝は干上より発して起こり、末伝は支上に帰る。凡事みな勉強して作すを要し、頭を低うして人を求め、また人に挟制・壓抑されて、自ら伸展する能わざるを免れず。臨む所の神がもし「旺相」、即ち令に当たり気を得れば、なお吉利と算え。もし「死囚」に落ち、即ち時を失い気なければ、安寧を得ず。また地位の低下の人に屈せられ、兼ねて己を屈し人に下り、礼を以て人を求めるの意有り。ただ姿態を放低するにのみ宜しく、自ら高ぶるに宜しからず。百事を占うとも弁成せず、家宅を占えば和睦せず、行人を占えば未だ来らず、病人を占えば痊愈しがたく、甚だしきは死亡の虞すら有り。たとえば丁亥日に、干上の酉より起こりて初伝と為し、支上の丑に到りて末伝と為して止む。
金日逢丁凶禍動第二五
海內方寧,不料盜賊蜂起。如有官人占之,則赴任極速,不欲占人行年上神克去六丁所乘之神。常人占之,反宜制丁乘神。謂庚辛二干,三傳、年命、日辰逢旬內六丁神者,必主凶動。如乘勾陳必被官詞勾追;如乘月之死氣,必親族在外府郡報死亡而動往;乘貴人必貴人差往;乘元武主逃或妻有血災,蛇雀尤的。
この章の取象は、海内は正に安寧に当たるに、不意に盗賊が蜂擁して起こる。もし官職有る人が来て占えば、赴任の極めて速きを主とす。この種の人は占者の行年の上の神が六丁の乗るあの天将を克掉せざるを希望す。平常の百姓が来て占えば、反って丁神の乗る所の神を制するに宜し。この格の説く所は、庚・辛の両干の日に、三伝・年命・日辰のこれらの處に本旬の中の丁神を見れば、必ず凶事の発動を主とす。丁神の上に「勾陳」(争闘・勾連を主とする天将)に乗れば、必ず官府の文書に勾追せられん。上に当月の死気に乗れば、必ず外府・外郡の親族が死訊を報じ来て、身を動かして往くを須とせん。上に「貴人」(十二天将の首にして尊長・権貴を主とす)に乗れば、必ず貴人の差遣によって行かん。上に元武に乗れば、逃亡を主とし、或いは妻子に血光の災有り。もし上に「螣蛇」「朱雀」の両将に乗れば、応験ことに分明なり。
如庚午、辛未二日,見卯是丁神,則因妻而凶動,不然取財而禍起,或先得財而後凶。庚辰、辛巳二日,見丑是丁神,則因父母之墓田而凶動,尤分旺相為田,死囚為墓;內辛巳日晝將順行,丑乘白虎作丁神而遙傷日干,其凶動尤速。
庚午・辛未の両日は卯を見て丁神と為し、凶事は妻子より起こる。然らざれば即ち財を取るによって禍を惹き、或いは先に財を得て後に凶に遭う。庚辰・辛巳の両日は丑を見て丁神と為し、凶事は父母の墳地・田産より起こる。その中になお分別すべし。丑はもし旺相ならば田産に応じ、死囚ならば墳墓に応ず。ことに辛巳日に「昼将」(日出以後に起課に用うる天将にして順布す)を用いる時、丑の上に「白虎」(疾病・死喪を主とする凶将)に乗りて丁神を充て、位を隔てて遥遥として日干を傷すれば、凶事の来たることことに迅速なり。
庚寅、辛卯二日,見亥是丁神,則因子息而凶動;內辛卯日晝將逆行,亥乘白虎,凶動尤速。庚子、辛丑二日,見酉是丁神,則因兄弟或己身而凶動,尤分庚日是兄,辛日是弟及己身及祿有動遙;內辛丑日夜將順行,酉乘白虎,其凶尤速。庚戌、辛亥二日,見未是丁神,則因父母長上而凶動,內辛亥日夜將逆行,未乘白虎,其凶亦速。庚申、辛酉二日見巳是丁神,則因官鬼及長上而凶動,尤分庚日主鬼動,辛日主官搖動。
庚寅・辛卯の両日は亥を見て丁神と為し、凶事は子女によって起こる。その中の辛卯日は昼将を逆布し、亥の上に白虎に乗れば、凶の動くことことに迅速なり。庚子・辛丑の両日は酉を見て丁神と為し、凶事は兄弟或いは自身によって起こる。なお分別すべし。庚日は兄に応じ、辛日は弟に応じ、また自身および「日禄」(日干の臨む禄位)の遥遥として動有るに応ず。その中の辛丑日に「夜将」(日落以後に起課に用うる天将)を用いて順布すれば、酉の上に白虎に乗り、その凶尤も速し。庚戌・辛亥の両日は未を見て丁神と為し、凶事は父母・尊長によって起こる。その中の辛亥日は夜将を逆布し、未の上に白虎に乗れば、その凶もまた速し。庚申・辛酉の両日は巳を見て丁神と為し、凶事は官鬼と尊長とによって起こる。なお分別すべし。庚日は鬼祟の発動を主とし、辛日は官事の揺動を主とす。以上は丁神の落つる所の支を各色の人事に分派するに、庚辛の金とあの地支との五行生克に依拠す。金は水を生ず、故に亥は子女を主とす。酉は庚辛と同類、故に兄弟・自身を主とす。土は金を生ず、故に未は父母・尊長を主とす。火は金を克す、故に巳は官鬼を主とす。
火鬼蛇雀克宅格:緣火鬼乘朱雀而克宅神,其末傳又乘丁而遙剋日干者例,惟庚辰日卯加辰,冬占用晝將是也,如值此課,必遭天火焚伐而怨也。餘有火鬼乘蛇雀而克宅者例。春占火鬼是午,如甲申、戊申、庚申三日並午加申,用夜將乘塍蛇而克宅,宜以井泥塗灶禳之,後例亦同。
「火鬼蛇雀克宅格」——火に属する官鬼が上に朱雀に乗りて「宅神」(即ち日支にして住宅を代表す)を克傷し、末伝がまた丁神に乗りて位を隔て遥かに日干を克すれば、便ちこの格を成す。ただ庚辰日に卯が辰の上に加わり、冬季に占いて昼将を用うる一課のみこのごとし。この課に遇えば、家中に必ず天火の焚焼の殃に遭い怨恨を生ず。このほかまた火鬼が螣蛇或いは朱雀に乗りて宅を克する例有り。春季に占えば、火鬼は午に在り。甲申日・戊申日・庚申日のこの三天はみな午が申の上に加わり、夜将を用うる時に午の上に「螣蛇」(驚怪・虚驚を主とする天将)に乗りて宅神を克傷す。井底の泥を取りて灶台に塗抹して禳解するに宜しく、後面の数例の禳法も同じ。
夏占火鬼是酉,如甲寅、庚寅、戊寅三日酉加寅,用夜將乘朱雀而克宅;乙卯、己卯二日酉加卯,用夜將乘塍蛇而克宅;丁卯日酉加卯用晝將乘朱雀而克宅。秋占火鬼是子,如甲午、庚午、戊午三日並子加午,用晝將乘塍蛇而克宅;丁巳日子加巳,晝將乘塍蛇而克宅;辛巳日子加巳,夜將乘朱雀而克宅。
夏季に占えば、火鬼は酉に在り。甲寅日・庚寅日・戊寅日のこの三天は酉が寅の上に加わり、夜将を用うる時に酉の上に朱雀に乗りて宅神を克傷す。乙卯日・己卯日のこの両天は酉が卯の上に加わり、夜将を用うる時に螣蛇に乗りて宅を克す。丁卯日は酉が卯の上に加わり、昼将を用うる時に朱雀に乗りて宅を克す。秋季に占えば、火鬼は子に在り。甲午日・庚午日・戊午日のこの三天はみな子が午の上に加わり、昼将を用うる時に子の上に螣蛇に乗りて宅を克す。丁巳日は子が巳の上に加わり、昼将の時に螣蛇に乗りて宅を克す。辛巳日は子が巳の上に加わり、夜将の時に朱雀に乗りて宅を克す。以上の各例は、みな当季に属する火の官鬼が上頭より圧し降り来て、また朱雀或いは螣蛇のこの火光・驚怪を主とする両天将に乗りて、住宅を代表する日支を克傷しに行く。故に一概に宅中に火燭の憂有りと断ず。禳解は依然として前に説く所の井底の泥を取りて灶に塗るの法子を用う。
冬占火鬼是卯,如甲辰、戊辰、庚辰三日並卯加辰,晝將乘朱雀而克宅;癸未日卯加未,晝將乘朱雀而克宅;辛丑日卯加丑,夜將乘塍蛇而克宅;壬辰日卯加辰,晝將乘朱雀而克宅。
冬季に占えば、火鬼は卯に在り。甲辰日・戊辰日・庚辰日のこの三天はみな卯が辰の上に加わり、昼将を用うる時に卯の上に朱雀に乗りて宅神を克傷す。癸未日は卯が未の上に加わり、昼将の時に朱雀に乗りて宅を克す。辛丑日は卯が丑の上に加わり、夜将の時に螣蛇に乗りて宅を克す。壬辰日は卯が辰の上に加わり、昼将の時に朱雀に乗りて宅を克す。およそこの類の課に遇えば、みな住宅に火燭の憂有るを主とし、早く防範・禳解すべし。
人宅罹禍格:緣日上神剋日,而辰上神乘丁又剋日,主身宅皆凶,人且災而宅必動搖,惟有官人占赴任極速,宜乎晝將。凡六庚日巳加庚,六辛日午加辛者,皆丁神臨宅。
「人宅罹禍格」——日干の上の神が日干を克傷し、日支の上の神がまた丁神に乗りて再び来て日干を克すれば、人と宅と両辺ともに凶なり。人身は災に遭い住宅は動揺して安からず。唯独官職有る人がこの課を占い得れば赴任の極めて速きを主とし、しかも昼将を用うるを以て宜しとす。およそ庚日に巳が庚の上に加わり、辛日に午が辛の上に加わるは、みな丁神の宅に臨むの例に属す。
蛇虎遁鬼格:專論蛇虎二爻,謂六甲日遁旬內之庚乘白虎在六處,並辛日遁旬內之丁乘塍蛇在六處者,凡占至凶至危,至怪至動,縱空亡不能解救。如甲子日,庚午加戌,三傳戌午寅,又庚午加子返吟,又庚午加丑,三傳辰申子,並用晝將,此乃遁旬內之庚乘白虎而遙傷日干者例。辛巳日丁丑乘蛇加巳臨宅,三傳午寅戌;又丁丑加申,三傳卯申丑,丁在末傳;又丁丑加酉,三傳酉丑巳,丁在中傳,並用夜將。此乃遁旬內之丁乘塍蛇而遙作日干者例。
「蛇虎遁鬼格」——専ら螣蛇・白虎のこの两位の天将を講ず。およそ甲日は、本旬の遁出する庚干(遁干、即ち旬中の十干を依次に四課三伝の上に配する)の上に白虎に乗り、干上・支上・三伝・年命のこの六處に現る。および辛日に本旬の遁出する丁干の上に螣蛇に乗りてこの六處に現る。これを占えば皆極めて凶極めて危く、極めて怪異にして極めて動盪す。たとい空亡に落つるとも解救し得べからず。たとえば甲子日に、庚午が戌の上に加わり、三伝は戌・午・寅。また庚午が子の上に加わりて返吟を成す。また庚午が丑の上に加わり、三伝は辰・申・子。みな昼将を用う。——これらはみな旬遁の庚が白虎に乗りて遥遥として日干を傷する例なり。またたとえば辛巳日に、丁丑が螣蛇に乗りて巳の上に加わりて宅に臨み、三伝は午・寅・戌。また丁丑が申の上に加わり、三伝は卯・申・丑、丁は末伝に落つ。また丁丑が酉の上に加わり、三伝は酉・丑・巳、丁は中伝に落つ。みな夜将を用う。——これらはみな旬遁の丁が螣蛇に乗りて遥遥として日干を冲动する例なり。
凶怪格:謂月厭、大煞、天目、墓神、丁神,皆主怪異凶災,並臨年命日辰。如乙巳日干上未,四月占;庚辰、辛巳日干上丑,十月占,此主極怪極凶。馬載虎鬼格:如甲寅日申加午為末傳,晝將又乘白虎,又伏吟,又申加戌,又申加亥,並用晝將,戊午日寅加未晝將,戊辰日寅加未,又寅加酉,又寅加亥,並用夜將,白虎克干,餘甲戌及戊申此二日,雖有此例,賴鬼空亡不能為害,其餘日辰極多,不暇細具,凡占主凶速。
「凶怪格」——月厭・大煞・天目・「墓神」(日干の五行の墓に入る位)・丁神のこの几位は、みな怪異・凶災を主とす。もし併せて年命或いは日辰の上に臨まばさらに験あり。たとえば乙巳日に干上は未にして四月に占い、庚辰日・辛巳日に干上は丑にして十月に占えば、みな極怪・極凶を主とす。「馬載虎鬼格」——駅馬の上に白虎に乗る官鬼を載す。たとえば甲寅日に申が午の上に加わりて末伝を作し、昼将を用うる時に申の上にまた白虎に乗る。またその伏吟課、および申が戌の上に加わる、申が亥の上に加わるは、みな昼将を用う。戊午日に寅が未の上に加わるは昼将を用う。戊辰日に寅が未の上に加わり、また寅が酉の上に加わる、寅が亥の上に加わるは、みな夜将を用う。——これらはみな白虎が日干を克傷するなり。残りの甲戌・戊申の両日は此の例有ると雖も、幸いに鬼爻が空亡に落ちて、害は事を成さず。このほかこの格に合する日辰は極めて多く、一々列挙する能わず。およそこの格を占い得れば、みな凶事の来たること速きを主とす。
蛇虎乘丁格:如乙亥日丑加亥,辛亥日未加亥者,乃丁作白虎而克支辰,必因家宅而有動,不然屋宇塌倒以致損人口,或染災病而不可免。餘日鬼乘丁作塍蛇尤凶尤怪。乙未日干上酉,夜乘塍蛇亦凶。外有丁神作日鬼乘白虎而剋日干者,未免本身有凶動也。惟有己巳一日卯加巳夜將乘白虎而克干者是也。
「蛇虎乗丁格」——たとえば乙亥日に丑が亥の上に加わり、辛亥日に未が亥の上に加わるは、みな丁神の上に白虎に乗りて日支を克傷す。必ず家宅の事によって変動を生ぜん。然らざれば即ち房屋が倒塌して以て人口を傷損し、或いは災病に染み、避けがたし。残りの各日にもし官鬼が丁に乗りてまた上に螣蛇に乗れば、凶険・怪異はさらに甚だし。乙未日に干上は酉、夜に占う時に酉の上に螣蛇に乗れば、また凶を主とす。このほかまた丁神が日鬼を充作して上に白虎に乗り、直に日干を克傷する有れば、即ち自身に凶事を出さんを免れず。この一路はただ己巳の一日に卯が巳の上に加わり、夜将を用うる時に卯の上に白虎に乗りて日干を克するこの一課のみ。
水日逢丁財動之第二六
掠敵人之糧必得。惟畏占人行年上神克去六丁所乘之神,則財不動。謂壬癸二日,三傳、年命、日辰之六處,逢旬內之丁神者,必主財動,及遠方封寄財物付本身之象。如未有妻,則有娶妻之喜,如已有妻,則主別妻之憂。
この章の取象は、往きて敵方の糧草を掠奪すれば、必ず手に得るを得。怕るる所はただ占者の行年の上の神が六丁の乗るあの天将を克掉すれば、さすれば財は動き起こる能わざるなり。この格の説く所は、壬日・癸日に、三伝・年命・日辰のこの六つの位置に本旬の丁神に遇えば、必ず銭財の発動を主とし、また遠方に人の財物を封寄して自己の手上に送り到るを主とす。もし未だ妻を娶らざれば、妻を娶るの喜有るを主とす。もしすでに妻有れば、即ち妻と分離の憂有るを主とす。
如壬申、癸酉二日見卯是丁,則因子息動而有財。內癸酉日因門戶之財動,或為子息而得財。壬午、癸未二日,見丑是丁,則因官鬼之財動,內癸未日伏吟,與癸丑日同說。壬辰、癸巳二日見亥為丁,則因己身或兄弟黨之財動,內有癸巳日見亥丁馬交加,財動又速。
壬申日・癸酉日のこの両天は卯を見て丁神と為し、子女の事によって発動して財を得るを主とす。その中の癸酉日は門戸・屋宅の事によって財の動くを主とし、或いは子女のために財を得。壬午日・癸未日のこの両天は丑を見て丁神と為し、官鬼の事によって財の動くを主とす。その中の癸未日は伏吟課にして、癸丑日の断法と相同じ。壬辰日・癸巳日のこの両天は亥を見て丁神と為し、自身或いは兄弟の一党の事によって財の動くを主とす。その中の癸巳日に亥を見るは、丁神と駅馬とが一處に畳まれ、称して「丁馬交加」といい、財の動くこと格外に迅速なり。
壬寅癸卯二日見酉是丁,則因父母或長上而財動,內癸卯日又因門戶之財動。壬子、癸丑二日見未是丁,則因官鬼之財動,內癸丑日干上未,並初傳是丁,緣三傳皆鬼,不可取財。壬戌、癸亥二日見巳是丁,則因妻之財動,內有癸亥,巳為丁馬交加,財動尤速,離妻娶妻更的。
壬寅日・癸卯日のこの両天は酉を見て丁神と為し、父母・尊長によって財の動くを主とす。その中の癸卯日はまた門戸・屋宅の事によって財の動くを主とす。壬子日・癸丑日のこの両天は未を見て丁神と為し、官鬼の事によって財の動くを主とす。その中の癸丑日に干上は未、初伝もまた丁神なれど、三伝は全て鬼を作す。かかる財は取りに往くべからず。壬戌日・癸亥日のこの両天は巳を見て丁神と為し、妻子によって財の動くを主とす。その中の癸亥日の巳は丁馬交加にして、財の動くことことに迅速にして、妻を離るか妻を娶るかに応ずることさらに準確なり。
財乘丁馬格:緣財神乘丁,或為驛馬者,必因出入求財或因妻動用者,如丁馬交加,必因妻財而非細之動。如己丑日亥為財乘丁馬,甲辰、乙巳見未,丙申、丁酉見酉,戊子日見亥,甲戌、乙亥日見丑。
「財乗丁馬格」——財爻の上に丁神に乗るか、或いはそれ自身が「駅馬」(奔走・遷移を主とする神)である。このような課は必ず出門・奔走によって財を求め、或いは妻子の縁故によって銭財を動用するを主とす。もし丁神と駅馬とが一處に畳まれれば、即ち妻財のために起こる少なからぬ一場の変動なり。たとえば己丑日は亥を以て財と為して丁馬に乗り、甲辰日・乙巳日は未を見、丙申日・丁酉日は酉を見、戊子日は亥を見、甲戌日・乙亥日は丑を見るは、みなこの格に属す。
太常乘日之長生臨日干上者,來人必占婚姻之喜,或有錫賜物帛之事。如六甲日亥加寅,夜將乘太常。六己申加未,晝將乘太常,癸亥日干上亥,夜常,未巳卯皆財。太常乘日之長生臨支上者,宅中必有婚禮之喜,或宜開彩帛鋪或開酒食店肆,後有長進。如甲子日夜占,亥加子作太常,為日長生,又是交車合併。甲戌日亥加戌,夜將亦是交車合,乘太常作日之長生,斯二例占婚尤的。甲寅日亥加寅夜,己未日申加未晝。
「太常」(衣食・宴饗・賞賜・財帛を主とする天将)が日干の長生の位に乗りて干上に臨めば、来人は必ず婚姻の喜事を占問するか、或いは衣物・布帛を賞賜される事有り。たとえば甲日に亥が寅の上に加わり夜将を用うる時に亥の上に太常に乗る。己日に申が未の上に加わり昼将を用うる時に太常に乗る。癸亥日に干上は亥、夜占に太常に乗り、しかも未・巳・卯はみな財爻なり。太常が日干の長生に乗りて支上に臨むは、即ち家中に必ず婚禮の喜有るを主とし、或いは綢緞舖・酒食店を開くに宜しく、日後に長進有り。たとえば甲子日に夜占し、亥が子の上に加わりて太常に乗れば、正に甲木の長生にして、また兼ねて交車相合なり。甲戌日に亥が戌の上に加わり、夜将を用うるもまた交車合にして、太常に乗りまた日干の長生を作す——この両例は婚を占ってことに準確なり。このほか甲寅日に亥が寅の上に加わりて夜将を用い、己未日に申が未の上に加わりて昼将を用うるも、また是なり。
牛女相會格:緣丑中有牛宿,子中有女宿,子與丑合,乘太常為用。如乙丑、己丑,子加丑;丙子、壬子,丑加子乘太常,大宜占婚姻。內壬子日是蕪淫體,後必不成。
「牛女相會格」——二十八宿の中に、丑位に牛宿有り、子位に女宿有り。子と丑とはまた正好相合す。もし更に太常に乗りて発用せば、便ち牛郎・織女の相会の象を取る。たとえば乙丑日・己丑日に子が丑の上に加わり、丙子日・壬子日に丑が子の上に加わりて太常に乗れば、みな大いに婚姻を占うに宜し。その中の壬子日は「蕪淫」の課体に属し、男女の淫佚・不正の象にして、婚事は後来に到れば必ず成らず。
伝財化鬼財休覓第二七
不宜掠軍糧,不可受敵賄賂。謂三傳皆作日之財,而生起干上日鬼,而傷其日干者,必因取財而致禍,及防妻與鬼交而損失。餘生支上鬼者,主破家。如辛亥日干上午,三傳未卯亥,皆作木局為日之財,其財且不可取,欲待不取,奈財在目前,爭忍舍之,設取其財,即生起干上之午火而作辛金,難免其凶禍也。
この章の取象は、往きて敵方の軍糧を搶奪すべからず、また敵人の賄賂を収受すべからざるなり。説く所は、三伝がみな日干の財爻を作すけれども、この財が反って干上の日鬼を生旺せしめ、鬼が再び回頭して日干を傷克すなり。この種の課は必ず財を取るによって禍を招き、なお妻子が外人と私通して以て損失を致すを防ぐべし。もし三伝の生ずる所が支上の鬼なれば、即ち家を敗するを主とす。たとえば辛亥日に干上は午、三伝は未・卯・亥で合して木局を成し、みな辛金の財なり。この筆の財は偏偏として取るべからず。取らざらんと想えば、財は眼前に擺され、何処で舍得ん。一旦これを取れば、木財は立ちどころに干上の午火を生旺せしめ、午火は転じて来て辛金に対付し、凶禍は便ち免れがたし。
此財如在虎口,又喻如刀上蜜,焉可舐,稍識事君子見其財自禍而出,必不取之,庶得全身遠害。此例雖不利取財,惟宜以己財而告貴人成其事,言用晝貴,乃以財生貴,必宜僥求關節事,可諧也。餘辛卯、辛未二日干上午同前說。丁巳、丁丑二日干上亥,若丁酉日干上亥,三傳亥卯未全生,但日上見鬼耳,幸為貴德,宜告貴得益,宜為長上占之。
このような財は虎口の裏に放すがごとく、また刀刃の上に抹した蜜に譬うるがごとし。怎ぞ舐め得ん。稍や事理に明白なる人は、この財が禍事の裏より生じ出づるを看り出して、必ず往きてそれを拿らず。これを以て自身を保全し禍害を遠離し得べし。この格は財を取るに利あらざると雖も、却って己の銭を拿りて貴人に打點し事情を弁成するに宜し——即ち昼貴人を用うる時は、財を以て貴人を生じに往き、およそ關節を托し門路を走らんと想う事は皆談成し得べし。残りの辛卯・辛未の両日に干上が午なるは、断法は前に同じ。丁巳・丁丑の両日は干上が亥。丁酉日に至っては干上が亥で、三伝は亥・卯・未の一路相生にして、ただ日干の上に鬼を見るのみ。所幸なるはこの鬼が兼ねて貴人・德神を作すにして、貴人に禀告して好处を得るに宜しく、また尊長のために来て占うに宜し。
若壬戌日干上未,夜乘太常,三傳全脫,占病則因傷食以致邪祟侵纏,尤恐不救,如得占人年命去其干上之鬼,稍輕。內有丁丑日干上亥,三傳酉丑巳,其金財不能生亥水,言初中空陷,末作天空,夜占三傳天將皆土,能克去亥鬼,致使財亦不可取,禍亦不傷身,未免經繇,此二事後始無一成。並丁巳、丁酉二日,各視天將言之。
またたとえば壬戌日に干上は未、夜占の時に未の上に太常に乗り、三伝は全て日干の気を泄脱するものなり。病を占えば飲食の積傷によって邪祟の糾纏を招いたるを主とし、ただ救い帰らざるを怕る。もし占者の年命が干上のあの鬼を除去し得れば、病勢は才だ稍や軽し。その中の丁丑日に干上は亥、三伝は酉・丑・巳にして、金財は亥水を生ずる能わず。初伝・中伝ともに空亡に陷り、末伝がまた「天空」(虚詐・不実を主とする天将)に乗るが故なり。夜占の時に三伝の天将は全て土に属し、能く亥鬼を克掉し得べし。このように一来すれば、財は固然として取り成さず、禍もまた身を傷らざるも、一番の周折・奔波を経歴するを免れず。財を取ると禍を免るとこの两桩の事は到頭に一件も弁成せざり。丁巳・丁酉の両日の情形もまた各自に天将を參看して断ず。
傳財化鬼格:緣三傳作日之財,反生起支上神而作日干者,此等禍害,必自宅中而發,惟要行年本命上神剋制其鬼,庶不致深害。如乙巳未乙,三傳未戌丑,支上申;丑亥丑乙,三傳丑戌未,支上申;丁亥申丁,三傳申酉戌,支上子,惟宜納粟得官,或以財告貴,買恩澤而補授極妙。但有官人占之則吉,必升擢官職也。又如四己日,己卯、己亥、己酉、己未,干上亥,雖為日財,奈三傳曲直木局,並來傷干,亦宜納粟求官。
「伝財化鬼格」——三伝はもとより日干の財なれど、却って反って支上の神を生旺せしめ、あの神が再び回頭して日干に対付す。この一類の禍害は必ず家宅の内部より生ず。ただ行年・本命の上の神を頼んでこの鬼を克制するのみ、深害を受けざるに致れ。たとえば乙巳日に未が乙の上に加わり、三伝は未・戌・丑、支上は申。また丑亥が丑・乙の上に加わり、三伝は丑・戌・未、支上は申。丁亥日に申が丁の上に加わり、三伝は申・酉・戌、支上は子。これに遇えばただ「納粟」(糧米を捐納して以て官職を換取す)のこの路を走りて官を得、或いは銭財を拿りて貴人に禀告し、恩澤を買通して補授を得るにのみ宜しく、最も妙なり。もし已に官職有る人が来て占えば即ち吉と為し、必ず升遷を得。又たとえば己卯・己亥・己酉・己未のこの四つの己日に干上は亥、説くは日干の財と雖も、无奈三伝が結んで曲直の木局を成し、一斉に来て日干を傷す。また納粟して官を求むるこの路を走るに宜し。
因財致禍格:或畏妻室,如帶凶將,或被妻傷者,緣財爻反克干上之神者是也。如庚辰日干上丑,初傳寅木為財乘白虎而傷干上丑土,必被妻傷其命,又被丑旬中之丁作墓而覆日,亦是命運災衰,以致然耳,不然娶惡妻而不孝於父母。
「因財致禍格」——或いは内を懼れ妻を怕るか、或いは財爻が凶将を帯びるか、或いは妻子に傷られん。縁故は皆財爻が反って来て干上の神を克傷するに在り。たとえば庚辰日に干上は丑、初伝の寅木は財にして、寅の上に白虎に乗りて往きて干上の丑土を傷すれば、必ず妻子に傷られて性命に及ばん。加上すれば丑はまた本旬の丁神にしてまた庚金の墓にして、日干の上に覆壓す。これも命運が正に災衰の時に当たって才だ招き来るなり。然らざれば即ち凶悍の妻子を娶りて父母に孝ならざるなり。
財遁鬼格:緣日上神作財,卻遁旬中干鬼,必因財致禍,為食喪身,因妻成訟。如甲戌日干上庚辰,甲辰日干上庚戌,乙丑日干上辛未,乙未日干上辛丑,丙寅日干上壬申,壬戌日干上戊午,癸酉日干上己巳,丁卯日干上癸酉,戊辰日干上甲子。借錢還債格:如辛酉日干上卯、支上寅,壬子日干上巳,丙午日干上申,外有乙未日伏吟,凡干支相同者,不宜求財耳,此曰借錢還債不明也。
「財遁鬼格」——日干の上の神は本作財なれど、それが遁出する所の旬中の天干は即ち日干を克する鬼なり。この種の課は必ず財によって禍を招き、或いは口腹の欲のために身を喪い、或いは妻子によって官司に惹れん。たとえば甲戌日に干上は庚辰を遁出し、甲辰日に干上は庚戌を遁出し、乙丑日に干上は辛未を遁出し、乙未日に干上は辛丑を遁出し、丙寅日に干上は壬申を遁出し、壬戌日に干上は戊午を遁出し、癸酉日に干上は己巳を遁出し、丁卯日に干上は癸酉を遁出し、戊辰日に干上は甲子を遁出す。「借銭還債格」——たとえば辛酉日に干上は卯・支上は寅、壬子日に干上は巳、丙午日に干上は申、別に乙未日の伏吟課有り。およそ干上と支上とに見る所が相同じきは、みな財を求むるに宜しからず。これを即ち銭を借りて債を還すと呼び、一筆の糊塗の賬にして、到頭に算え清めがたし。
伝鬼化財銭険危第二八
占後同前。謂三傳俱鬼,則能去比肩,既無奪財之神,於傳內有一作財現,其財安穩而無破也。謂三合課中雖作日之鬼,兩課俱空,獨存一字,中間為財者,乃名全鬼變為財,其財終是危險中出,縱得之亦不安穩,倘君子識事,必不取其財也。如占人命年上乘日鬼,其禍仍發,亦不為財也。如丙申、丙子、丙辰三日並干上丑土,可以敵其水局,獨存申金為財,如用晝將,少畏龍蛇元皆水獸,恐為禍也。
兵を用うるの法を占うは前一章と相同じ。説く所は、三伝が全て鬼にして、鬼は能く「比肩」(日干と同類にして、来て銭財を分奪する爻)を克去す。奪財の物なき既にすれば、三伝の裏に一位の財爻を露出せば、この財は安穩にして破れず。また説く、三合して局を成す課は、局中みな日干の鬼を作すと雖も、但しその中の两課は空に落ち、ただ一つの字を残し、しかもこの字が正に中間に在りて財を充てば、即ち全鬼が財に変ずと呼ぶ。このような財は終究危険の裏より掙り出づるにして、たとい手に到るとも安穩ならず。見識有るの君子は、必ず往きてそれを取らず。倘も占者の本命・行年の上にまた日鬼に乗れば、禍事は照樣に発するを要し、あれは更に財と算えられず。たとえば丙申・丙子・丙辰の三日に干上はみな丑土にして、丑土は三伝の水局を抵當し得て、ただ申金を留めて財を作す。但し昼将を用いれば、即ち「青龍」・螣蛇・元武の皆水獣に属するを略ぼ怕れ、恐らく反って禍を生ぜんを要す。
取還魂債格:緣三傳全為脫氣,反生干上財神者。例如己丑干上亥,三傳酉丑巳雖為日之脫氣,殊不知金局生起干上亥水作日之財。己巳干上亥空亡尤為的驗。壬寅返吟,甲戌、甲午、甲申、甲辰、甲寅日干上戌。又如丁丑日酉加巳用,墓土將生空亡之財,亦如前說。有三傳為脫氣,生起支上財神者,如壬寅、壬戌二日並支上午,甲午日支上戌,亦為取還魂債。
「取還魂債格」——三伝は全て日干の気を泄脱する物なれど、却って反って干上の財神を生旺せしめ、死掉したる債がまた魂を還して回り来るがごとし。たとえば己丑日に干上は亥、三伝は酉・丑・巳で皆己土の気を泄すと雖も、不料この金局が転じて干上の亥水を生起し、亥水は正に己土の財なり。己巳日に干上は亥にして空亡に落つるは、応験ことに分明なり。このほか壬寅日の返吟課、および甲戌・甲午・甲申・甲辰・甲寅の五日に干上が戌なるは、みなこの例に属す。またたとえば丁丑日に酉を以て巳の上に加わりて発用し、墓中の土が往きてあの空に落ちたる財を生ずるは、説法は前に同じ。また三伝が気を泄して支上の財神を生起する有り。たとえば壬寅・壬戌の両日に支上はみな午、甲午日に支上は戌は、同じく取還魂債と呼ぶ。
求財急取格:如乙未日未加乙,雖曰財就人格,惟宜速去取之,如緩則財反被未來墓其乙木,卻恐為禍。又如辛卯日卯加辛,雖名財就人格,亦宜速取其財,如少緩,亦被卯木克其戌土,反有害也。
「求財急取格」——たとえば乙未日に未が乙の上に加わるは、説くは「財就人」の格にして、即ち財が自ら門に送り来るなれど、只だ急いで往きて取るにのみ宜し。もし一たび拖延せば、あの未土が反って乙木の墓を成して日干を埋住し、恐怕らくは反って禍事を成さん。またたとえば辛卯日に卯が辛の上に加わるは、財就人格と呼ぶと雖も、同じく財を趕緊に取り手に到るを要す。稍や一たび遅緩すれば、卯木もまた往きて戌土を克し、反って害有らん。
空財格:如丙子日酉加巳,乃空財,如用夜將反生三傳之財,亦宜索債。危中取財格:緣干克支辰為財,支上神為鬼者,不免自驚,危中取財。如甲辰日乃甲木克辰土為財,如辰上乘申是也。甲戌日支上申空亡,似乎無畏。乙丑、乙未二日支上酉,丙申日支上亥,丁酉日支上子,戊子日支上寅,己亥日支上卯,庚寅日支上巳,辛卯日支上午作空亡,不可畏之。
「空財格」——たとえば丙子日に酉が巳の上に加われば、この財は空に落ちて虚財なり。但し夜将を用いれば、天将は反って三伝の財を生ず。あれもまた債を討うに宜し。「危中取財格」——日干が日支を克し、日支は便ち財なれど、支上の神はまた日干を克する鬼なり。この筆の財を取れば自己に先ず一身の汗を驚出すを免れず、危険の中より財を取るなり。たとえば甲辰日に甲木が辰土を克して財と為し、しかも辰の上に申金に乗れば即ち是なり。甲戌日に支上の申は空亡に落ち、看れば怕るるに足らざるがごとし。残りの乙丑・乙未の両日に支上は酉、丙申日に支上は亥、丁酉日に支上は子、戊子日に支上は寅、己亥日に支上は卯、庚寅日に支上は巳、辛卯日に支上は午にして空亡に落つるは、みな畏懼するを須とせず。
