勝光午
火神,大暑後日躔鶉火,六月將。勝光者,午為陽火,正當離位,光被四表,所謂“大明當天,爝火不熄”,難乎其為光者也,故曰勝光。
午は火神に属す。大暑以後、太陽は鶉火の次に運行す。ゆえに午は六月の「月将」なり。これを勝光と呼ぶは、午は陽火にして、正に離卦の位に當たり、光芒は普く四方を照らすが故なり。《莊子·逍遥遊》の説く『日月出でたり、しかも爝火息まず』に如く——大明が空に當たるとき、その点の小火把は再び亮るとも光と稱し難し。午の光は一切に勝る。ゆえに勝光と呼ぶ。
勝光神形貌:目圓,面赤,大身,古之御馬人也。正祿無寄,朱雀之象,音宮,數九,味苦,星柳星張,禽獐馬鹿,宮獅子,分野周、兩河,屬馬,位正南。
勝光のこの神の形貌は、眼睛圓く臉色赤紅にして身材高大なり。古は車を駕し馬を養う人なりき。午は丁火の正祿の位にして、別に天干の「寄宮」を受けず、それは「朱雀」の本家なり。配する五音は宮、成數は九、味は苦に属し、柳宿・星宿・張宿に對應し、禽獣は獐・馬・鹿、十二宮は獅子宮に属し、分野は周地と河南河北の一帯に在り、生肖は馬に属し、方位は正南に在り。
所主光怪、絲綿,又主文書、官事。類為天王良星,又為左天目、霞雷,為上小下大,為宮妃、雨林、使君、娼婦、亭長、使者、善人、僧巫、騎者、蠶姑,為驚恐、疑惑見申、誠信、文書雀加寅、口舌、呪咀見申與雀、胎孕加亥受絶,為兵勾陳加申酉、詞訟、信息、光彩,為心若見亥主心疼、目、口,為血光、心虛、小腸患雀加子、吐瀉,為宮室、城門、堂宇、田宅、道路、廚太常加申酉、窯冶。
午の主るところは、光怪の象と絲綿、また文書と官府の事を主る。その取象の類推。天上に在りては王良星にして、また左天目・雲霞と雷なり。形狀の上に在りては上小下大なり。人物の上に在りては、宮中の妃嬪・雨林の官・使君(州郡の長官)・娼婦・亭長・使者・善人・僧人巫者・馬に騎る人と蠶を養う婦人なり。事の上に在りては、驚恐、疑惑(申を見るときこれに應ず)、誠信、文書(「朱雀」を乘じて寅に加わるときこれに應ず)、口舌、咒罵诅咒(申と朱雀を見るときこれに應ず)、胎孕(亥に加わりて絶氣を受くるときこれに應ず)、兵戈(「勾陳」を乘じて申酉に加わるときこれに應ず)、詞訟・信息と光彩なり。人身の上に在りては、心(若し亥を見れば則ち心疼を主る)・眼睛と口、血光の災・心虚の症・小腸の毛病(朱雀を乘じて子に加わるときこれに應ず)および上吐下瀉なり。地上に在りては、宮室・城門・堂宇・田宅・道路、厨房(「太常」を乘じて申酉に加わるときこれに應ず)と窯冶なり。
為火燭、旌旗、絲繡、衣服、書畫、衣架、櫃、蒸籠,為馬、蠶絲、鴉巢、雉、小豆太常加卯。
器物の上に在りては、午は燈火燭炬・旌旗・絲繡・衣服・書畫・衣架・櫃子と蒸籠なり。動物物産の上に在りては、馬・蠶絲・烏鴉の窩・野鸡、および小豆(「太常」を乘じて卯に加わるときこれに應ず)なり。これらは多く午の陽火たるを取り、また車馬を主るの意なり。
為姓蕭、張、李、許、周、馬、朱、柳六合加、狄勾陳加亥、馮蛇乗午加子。
午の主る姓氏に、蕭・張・李・許・周・馬・朱あり、また柳(「六合」を乘ずるときこれに應ず)、狄(「勾陳」を乘じて亥に加わるときこれに應ず)、馮(「螣蛇」を乘じて午が子に加わるときこれに應ず)あり。これらの姓は多く馬と火光の象と相關す。ゆえに午の下に係る。
勝光宮女乗後信誠乗雀妃乗陰,善人乗貴通語乗合驚恐乗蛇遺乗元。土工乗空田宅乗常巫天目乗元見天目,使君乗龍亭長乗勾巷兵持乗虎主道路刀兵。
勝光の一条の綱目は:「天后」を乘ずれば宮女を主る。「朱雀」を乘ずれば信實誠敬を主る。「太陰」を乘ずれば妃嬪を主る。「貴人」を乘ずれば善人を主る。「六合」を乘ずれば言語を通傳することを主る。「螣蛇」を乘ずれば驚恐を主る。「玄武」を乘ずれば遺失を主る。「天空」を乘ずれば土工の匠作を主る。「太常」を乘ずれば田宅を主る。玄武を乘じて天目を見れば、巫者と天目の應を主る。「青龍」を乘ずれば使君を主る。「勾陳」を乘ずれば亭長を主る。「白虎」を乘ずれば街巷に兵を持することを主る。すなわち道路上の刀兵の事なり。
天后主宮女,甲日則婦小而長,仁而有貌;戊日黃而濁肥;庚日痩而有禮,多病;壬癸日淫而有色,壬則淫夫,癸則渝亂。朱雀主信誠,謂火性主禮,雀主書也。太陰婢妾之象,主妃。
「天后」は宮女を主る。各日に現るる形貌は同じからず。甲日は身量小にして面長の婦人、性情は仁厚にして姿容あり。戊日は面色黄を發し體態は濁肥なり。庚日は瘦削にして禮數を懂るも、多病なり。壬・癸日は淫蕩にして姿色あり——壬日は淫蕩の男子を主り、癸日は穢亂を主る。「朱雀」は誠信を主る。火の本性は禮を主り、しかも朱雀はまた文書を主る。禮と文と合わさりて正に信實なり。「太陰」は本より婢妾の象にして、ここに在りては則ち妃嬪を主る。
天乙主善人,六辛日勝光為鬼,若作天乙,變凶為吉。六合主通語,丙丁日為牙儈,壬癸日為婦媒。蛇主驚恐,六庚日最緊,他日緩矣。玄武臨午謂之左目將軍,又曰天眼開,主盜賊敗遺。
「貴人」は善人を主る。六個の辛日に午火は辛金の官鬼にして、若し午上に貴人を乘ぜば、能く凶を化して吉と為す。「六合」は話を傳え語を通ずるを主る。丙・丁日は牙行經紀を主り、壬・癸日は媒を説く婦人を主る。「螣蛇」は驚恐を主る。六個の庚日は最も緊急にして、其他の日子は便ち緩和す。「玄武」が午に臨むは左目將軍と呼ばれ、また天眼開と呼ばれ、盗賊の敗露・贓物の遺落を主る。
天空主土工,太常主田宅。巫天目者,玄武被天目照之之義也,與遺意同。青龍文官之象,故曰使君。勾陳武官之象,又鄉耆土官之稱,故曰亭長。白虎主街巷伯,又為兵刄持用之物故曰巷兵持也。
「天空」は土木の匠作を主り、「太常」は田宅を主る。いわゆる『巫天目』は、「玄武」が天目に照見せられ、前面の『遺失』の意思と相通ずるを説く。賊形は已に顯露せり。「青龍」は文官の象なれば、ゆえに使君と稱す。「勾陳」は武官の象にして、また郷里の耆老・土著の小官の稱呼なれば、ゆえに亭長と呼ぶ。「白虎」は街巷の長を主り、また兵刃の類の身に随えて執持するものを主る。ゆえに『巷兵持』と呼ぶ。
太乙巳
火神,處暑後日躔鶉首,七月將。太乙者,太微垣所在,太乙所居也。又七月百榖成實,自能任持之義。
巳は火神に属す。處暑以後、太陽は鶉首の次に運行す(原文かくのごとし)。ゆえに巳は七月の「月将」なり。これを太乙と呼ぶは、太微垣が正にこの方位に在りて、太乙の神は就きてそこに住すが故なり。もう一層の意思は七月に百穀は實を結び、自己已に能く承担持守す。ゆえに『任持』の義を取る。
太乙神形貌:髙額,赤大口,黃髮,眼目不正,古之鍜人也。丙、戊寄其上,金生其下,螣蛇之象。音角,數四,味苦,星翼軫,禽蛇蚓蟬,宮雙女,分野楚、荊州,屬蛇,位南方。
太乙のこの神の形貌は、額頭高く嘴大にして赤く、頭髮は黄を發し眼睛は正ならず。古は鐵を打つ鍛工なりき。天干丙と戊の「寄宮」は巳の上にあり、金はまた巳の上に長生す。ゆえに巳は「螣蛇」の本家なり。配する五音は角、成數は四、味は苦に属し、翼宿・軫宿に對應し、禽蟲は蛇・蚯蚓・蟬、十二宮は雙女宮に属し、分野は楚國・荆州に在り、生肖は蛇に属し、方位は南方に在り。
所主鬥爭、口舌、憂驚、怪異事。又飛禍、賞賜事總論,巳見辰為進往,吉;辰居巳為退伏,不吉。
巳の主るところは、爭闘・口舌・憂驚と怪異の事、この外なお飛來の橫禍と賞賜を主る。總じて説くに:巳が辰を見れば、向前進取の象にして吉を為す。辰が巳の上に壓すれば、退縮潛伏の象にして不吉なり。
類為天太乙星,又為雪冬至後巳主雪,為車騎、姑女、婦、術人、書工、木匠、廚夫、店人、乞丐、弔客作虎主外服、歌兒太陰主娼妓,為孕若作蛇加辰主雙胎、憂、文學、取索、輕狂、毀罵剋日辰、徒配巳酉相加。
巳の取象の類推。天上に在りては太乙星にして、また雪を主る(冬至以後を要して巳が始めて雪を主る)。人物の上に在りては、車馬騎從・姑娘・婦人・術士・書を抄する人・木匠・厨子・店家・乞丐、吊客(「白虎」を乘ずるとき外來の孝服を主る)、歌童(「太陰」を乘ずれば則ち娼妓を主る)なり。事の上に在りては、懷孕(若し「螣蛇」を乘じて辰に加われば、雙胎を懷くを主る)、憂愁・文章學問・索取討債と輕狂、辱罵(日干日支を克するときこれに應ず)、流放充軍(巳酉相加のときこれに應ず)なり。
為心胞胳、三焦、咽喉、面齒、班點,為車乗、金鐡、珠玉、筐盒、疋帛、樂器、管鑰、磁器、磚瓦、弓弩、花果、釡又主金鳴、爐冶加火、窯灶加土,又巳未相加主井灶相連,巳亥日戌加巳主灶側相連、火光。為飛蟲、飛鳥、蜴、蟮、蛇月厭加主夢蛇。
人身の上に在りては、巳は心包絡・三焦・咽喉・面孔牙齒と斑點なり。器物の上に在りては、車乘・金鐵・珠玉・筐盒・匹帛・樂器・鎖鑰・瓷器・磚瓦・弓弩・花果、鍋釜(また金屬の鳴響を主る)、爐冶(火位に加わるときこれに應ず)、窯竈(土位に加わるときこれに應ず)なり。巳未相加は、井と竈と連なりて一處に在るを主る。巳日・亥日に戌が巳に加われば、竈旁の相連を主り、併びて火光の災を主る。蟲鳥の上に在りては、飛蟲・飛鳥・蜥蜴・鱔魚と蛇(月厭に値えて加臨するとき、蛇を夢見るを主る)なり。巳中に丙火と庚金を蔵す。ゆえに既に爐冶磚瓦を主り、また金鐵弓弩を主る。その形はまた蛇のごとし。ゆえに蛇蟲の属を主る。
為姓陳、石、趙、田、張、荊、餘、朱、郝六合加、楚、杞寅加、耿子加、龔辰加、紀丑加。
巳の主る姓氏に、陳・石・趙・田・張・荆・余・朱あり、また郝(「六合」を乘ずるときこれに應ず)、楚・杞(巳が寅に加わるときこれに應ず)、耿(子に加わるときこれに應ず)、龔(辰に加わるときこれに應ず)、紀(丑に加わるときこれに應ず)あり。巳は五行に火に属し生肖に蛇に属す。これらの姓は多く火旁に従い・蟲形に従いあるいはその字音に就いて象を取りて來る。
太乙蟬鳴乗合蟲乗空臨水散解乗武加水,賓姑乗龍罵詈乗雀弩喪車乗虎。賞賜乗貴灶爐乗陰,常丙丁日的管鑰乗勾,戊日的等。非橫之災辛酉日乗蛇,六月的弔客蛇亦辛日乘蛇占病凶。
太乙の一条の綱目は:「六合」を乘ずれば蟬鳴を主る。「天空」を乘ずれば水蟲を主る。「玄武」を乘じて水位に加臨すれば、解散を主る。「青龍」を乘ずれば賓客姑女を主る。「朱雀」を乘ずれば辱罵を主る。「白虎」を乘ずれば弓弩と喪車を主る。「貴人」を乘ずれば賞賜を主る。「太陰」あるいは「太常」を乘ずれば爐竈を主る。丙・丁日は最も的当なり。「勾陳」を乘ずれば鎖鑰を主る。戊日の類は最も的当なり。辛酉日に「螣蛇」を乘ずれば、意外橫來の災を主る。六月裏は尤もの当なり。蛇を乘じてまた吊客を作すもまた辛日に在り、病を占えば最も凶なり。
六合臨為蟬鳴煞,天空臨為水蟲煞。元武是小人,又加太乙破敗煞,謀用破敗無成,故曰解散。
「六合」が巳に臨めば便ち蟬鳴煞、「天空」が巳に臨めば便ち水蟲煞なり。「玄武」は小人の象にして、若し再加えて太乙の破敗煞を加えば、謀る所用むる所は一概に破敗落空す。ゆえに解散と呼ぶ。
青龍主賓姑,朱雀主罵詈。甲日因財口舌,戊日因官文與爭田地口舌,庚日為憂最深,維無凶。白虎為喪車煞,又主弓弩曲物。貴人臨主賞賜。太常、太陰俱主爐灶,丙丁日太常臨巳,爐灶最的。勾陳臨謂之管鑰神,囚禁可放。
「青龍」は賓客と姑女を主り、「朱雀」は辱罵を主る。甲日は財の為に口舌を起こし、戊日は公文あるいは田地を爭う為に口舌を起こし、庚日は憂慮最も深しと雖も、終に凶に至らず。「白虎」はここに喪車煞を作し、また弓弩の類の彎曲の物を主る。「貴人」が巳に臨めば賞賜を主る。「太常」と「太陰」は皆爐竈を主る。丙・丁日に太常が巳に臨めば、爐竈の應は最も的当なり。「勾陳」が巳に臨むは管鑰の神と呼ばれ、囚禁せられたる人は獲釋を得べし。
辛酉占得螣蛇,有非橫之災,惟六月月厭在巳,定主見怪,災禍連綿;又占病,則為弔客蛇之為患如此。
辛酉日に「螣蛇」が巳に臨むを占い得れば、意外橫來の災禍あらん。尤も六月裏は月厭が正に巳の上に落ちて、必定に怪異を見、災禍は連連として斷えず。若し以て疾病を占えば、この条の蛇は便ち吊客を充當し、患を為すこと竟にこの般の地步に至る。
天罡辰
土神,秋分後日躔壽星,八月將。天罡者,斗杓之所建也。又八枝條堅剛之義。
辰は土神に属す。秋分以後、太陽は壽星の次に運行す。ゆえに辰は八月の「月将」なり。これを天罡と呼ぶは、北斗の斗柄が正にこの方位を指向するが故なり。もう一層の意思は八月に枝條は已に堅硬剛強なり。『罡』の字は剛勁の義を取る。
天罡神黃色,面圓滿,多須,古之獄師也。乙寄其上,水、土墓其下,勾陳之象。音商,數五,味甘,星角亢,禽蛟魚龍,宮天秤,分野鄭、襄州。屬龍,位東南方,近東多。
天罡のこの神、膚色は黄を發し臉盤は圓滿にして、鬍鬚は甚だ多し。古は牢獄の獄官なりき。天干乙の「寄宮」は辰の上にあり、水と土の「墓庫」は皆辰の下に在り。ゆえに辰は「勾陳」の本家なり。配する五音は商、成數は五、味は甘に属し、角宿・亢宿に對應し、禽獣は蛟・魚・龍、十二宮は天秤宮に属し、分野は鄭國・襄州に在り、生肖は龍に属し、方位は東南に在り、偏東の成分は居多し。
所主鬥訟、死喪、田宅舊事。又曰辰天牢,戌地獄,專主獄訟官府。
辰の主るところは、爭闘訴訟・死喪および田宅方面の陳年舊事なり。また一説あり:辰は天牢、戌は地獄にして、この兩位はもっぱら牢獄官司と官府の事を管す。ゆえに凡そ課中に辰を見れば、多半は刑名・墳塋・田土の舊日の糾葛に相干る。
類為天哭星,又為獄神、右天目、天羅。為宰公、監司加月建、大將軍、侄軍、漁敗、屠殺虎加死地又加金,為勑書、官事雀勾剋日,加壬癸日、頑惡、堅硬、凶怪、欺爭、殺斗發用剋日、動搖、悲虎加、驚日辰上、慮作初未傳,又加土、娠天后、邪夢蛇發夢,加行年、自縊蛇虎克日。
辰の取象の類推。天上に在りては哭星にして、また獄神・右天目と天羅なり。人物の上に在りては、宰相公卿、監司の官(辰が月建に加わるときこれに應ず)、大將軍・侄輩の從軍する人・魚を打ちて失利する人、屠宰の人(「白虎」を乘じて死地に加わり、また金位に加わるときこれに應ず)なり。事の上に在りては、敕書詔命、官司(「朱雀」「勾陳」を乘じて日干を克し、あるいは壬癸日に加わるときこれに應ず)、頑劣凶惡・堅硬難化・凶怪と欺凌爭奪、殺伐爭闘(発用して日干を克するときこれに應ず)、動揺不定、悲傷(白虎を乘ずるときこれに應ず)、驚嚇(日干日支の上に在るときこれに應ず)、憂慮(初伝あるいは末伝を作し、また土位に加わるときこれに應ず)、懷孕(「天后」を乘ずるときこれに應ず)、邪夢(「螣蛇」を乘じて夢を發し、行年に加臨するときこれに應ず)、自縊(螣蛇・白虎を乘じて日干を克するときこれに應ず)なり。
為腸、胸,又為死尸,為偏盲能視,為廊廡、寺觀、溝澮、石欄、墳墓、田園、麥地、海水天后加亥、井武加巳、山坡天空。為甲冑、網罟加火、澇漉、杻械、碾、碓、缸甕、錢物、盔盆、皮毛、破衣、膠漆,為五穀、米麥、葷腥、鱗族加水、魚食加亥。
人身の上に在りては、辰は腸と胸、また死屍を主り、一隻眼瞎してもう一隻は尚能く物を視るを主る。地上に在りては、廊廡・寺觀・溝渠・石欄・墳墓・田園・麦地、海水(「天后」を乘じて亥に加わるときこれに應ず)、井(「玄武」を乘じて巳に加わるときこれに應ず)と山坡(「天空」を乘ずるときこれに應ず)なり。器物の上に在りては、甲冑・網罟(火位に加わるときこれに應ず)・撈取之具・刑械・碾・碓・缸瓮・錢財・頭盔と盆・皮毛・破衣と膠漆なり。物産の上に在りては、五穀米麦・荤腥の物・鱗ある水族(水位に加わるときこれに應ず)と魚食(亥に加わるときこれに應ず)なり。
為姓馬、郭、喬、鄭、邱、嶽、龍、陳、田、龎加勾、周加酉。
辰の主る姓氏に、馬・郭・喬・鄭・邱・岳・龍・陳・田あり、また龐(「勾陳」を乘ずるときこれに應ず)、周(酉に加わるときこれに應ず)あり。辰は生肖に龍に属し、また土宮なり。ゆえに龍・岳・田・陳の類の土象・龍象を帯びる姓は、皆それの管に歸す。
天罡本是魚乗龍,秋、冬、暮的龍物乗龍,春、夏、旦的,欺詐乗朱網羅乗蛇為惡人乗虎。戰鬥乗勾陂池乗後二千石乗常,右目乗元主妖邪虞官乗陰宰殺乗合神。
天罡の一条の綱目は:「青龍」を乘じて秋・冬の兩季あるいは傍晚に占えば魚を主る。同じく青龍を乘じて、春・夏の兩季あるいは早晨に占えば、則ち龍を主る。「朱雀」を乘ずれば欺詐を主る。「螣蛇」を乘ずれば網羅纏繞を主る。「白虎」を乘ずれば惡人を主る。「勾陳」を乘ずれば戰闘を主る。「天后」を乘ずれば陂塘池沼を主る。「太常」を乘ずれば二千石の大官を主る。「玄武」を乘ずれば右目將軍と為し、妖邪を主る。「太陰」を乘ずれば虞官を主る。「六合」を乘ずれば牲畜を宰殺する神を主る。
青龍臨辰,春夏主龍,秋冬主魚;又旦為龍,暮為魚。雀臨謂之欺詐;蛇臨謂之網罟、躔繞,壬日婦人躔繞,癸日盜賊相絆。罡凶神,虎惡將,並主惡人。勾陳主戰鬥,天后主陂池,太常主二千石。玄武臨辰,謂之右目將軍,在北斗位下,掌妖邪、盜賊,主賊難捕。太陰主虞官,乃左右侍從之官也。六合主宰殺。
「青龍」が辰に臨めば、春夏は龍を主り秋冬は魚を主る。また白天の占は龍と為し、傍晚の占は魚と為す。「朱雀」が辰に臨むは欺詐と呼ばれ、「螣蛇」が辰に臨むは網罟纏繞と呼ばる——壬日は婦人に纏住せらるるを主り、癸日は盗賊に絆住せらるるを主る。天罡は本より凶神にして、「白虎」はまた惡將なり。兩者併び見れば皆惡人を主る。「勾陳」は戰闘を主り、「天后」は陂塘池沼を主り、「太常」は二千石の大官を主る。「玄武」が辰に臨むは右目將軍と呼ばれ、位は北斗の下に在りて、妖邪と盗賊を掌管し、賊人の緝獲し難きを主る。「太陰」は虞官を主り、すなわち左右侍從の官なり。「六合」は則ち牲口を宰殺することを主る。
太沖卯
木神,霜降後日躔大火,九月將。太沖者,日月五星所出之門戸,天之沖也。又萬物離散剝毀,若沖之義。
卯は木神に属す。霜降以後、太陽は大火の次に運行す。ゆえに卯は九月の「月将」なり。これを太沖と呼ぶは、卯位は正に日月五星の出入する門戸にして、天體運行の要衝なればなり。もう一層の意思は九月に万物は離散剝落し、沖毀せられたるがごときに由る。
太沖神面長,青色,髙額,有須,身材細長,狡獪不正,古之樂師也。正祿無寄,六合之象,音羽,數六,味酸,星氐房心,禽狢兎狐,宮天蠍,分野宋、豫州,屬兎,位正東。
太沖のこの神、臉は長く面色は青を發し額頭は高く須あり、身材は細長にして、性情は狡黠にして正ならず。古は樂師なりき。卯は乙木の正祿の位にして、別に天干の「寄宮」を受けず、それは「六合」の本家なり。配する五音は羽、成數は六、味は酸に属し、氐宿・房宿・心宿に對應し、禽獣は貉・兔・狐、十二宮は天蝎宮に属し、分野は宋國・豫州に在り、生肖は兔に属し、方位は正東に在り。
所主驛馬、船車。類為天雷神,又為天心、地耳、雷電、雨水,為長子、公主、大夫、母姑、兄弟、男女、童穉、沙門、賊人、藝術六合加寅申。為逃元空加酉戌、出入、門戸不寧,為大腸、榮血、聲蛇加空、目疾午卯相加,為橋樑加辰、竹木加同類、池潭、船車龍旺又主邊方。又見水船,見土車。
卯の主るところは、「驛馬」と船車なり。その取象の類推。天上に在りては雷神にして、また天心・地耳・雷電と雨水なり。人物の上に在りては、長子・公主・大夫・母親姑母・兄弟・男女・兒童・沙門僧人と賊人、身に技藝を懷く人(「六合」を乘じて寅申に加わるときこれに應ず)なり。事の上に在りては、逃亡(「玄武」「天空」を乘じて酉戌に加わるときこれに應ず)・出入往來と門戸不寧なり。人身の上に在りては、大腸・營血・聲音(「螣蛇」「天空」を乘ずるときこれに應ず)と眼疾(午卯相加のときこれに應ず)なり。物の上に在りては、橋梁(辰に加わるときこれに應ず)・竹木(同類の木神に加わるときこれに應ず)・池潭、船と車(「青龍」を乘じて旺相のときこれに應ず。また邊地遠方を主る)なり。水を見れば船と論じ、土を見れば車と論ず。
為牕牖、梯椅、衣架、棺槨、杓梳、床、旛竿、香盒、笙簧、鼔笛、刀俎、木器見金、葢、輪、坊牌、箱、棒、竹籬,為羝羊、驢、騾蛇加巳午。
器物の上に在りては、卯は窗牖・梯子椅子・衣架・棺槨・勺子梳子・床・幡竿・香盒・笙簧・鼓笛・刀俎、木器(金を見てこそ器を成し得)、車蓋・車輪・坊牌・箱子・棍棒と竹籬なり。牲畜の上に在りては、公羊・驢と騾(「螣蛇」を乘じて巳午に加わるときこれに應ず)なり。卯は木と為す。ゆえに凡そ竹木の製する、載せ可乘る物は皆それの管に歸す。
為姓朱、房、魯、楊、張、盧、髙、劉、雷、宋、柳加寅、茹六合加、季、李俱加亥子、鍾、藺,凡木傍、絲子、千里之姓、孫董之類。
卯の主る姓氏に、朱・房・魯・楊・張・盧・高・劉・雷・宋あり、また柳(寅に加わるときこれに應ず)、茹(「六合」を乘ずるときこれに應ず)、季と李(いずれも亥子に加わるを要す)、鍾・藺あり。大凡そ木の字旁を帯びる姓、絲を帯び子を帯びる姓、および『千里』の類より合成する姓(董・孫のごとき)、皆卯の管に歸す。卯は木に属し、また草木絲麻と行路奔走を主ればなり。
太沖術士乗貴沙門乗勾空類,行往車舟乗常水乗蛇陸乗虎因。林木乗龍江河乗武雷電乗朱雨乗龍,巳日的,兄弟乗陰,甲日的私門乗後匿婦人三交卦主匿婦或罪人。
太沖の一条の綱目は:「貴人」を乘ずれば術士を主る。「勾陳」「天空」の類を乘ずれば沙門僧人を主る。「太常」を乘ずれば出行と車船を主る——水路は「螣蛇」を乘じ、陸路は「白虎」を乘ず。「青龍」を乘ずれば林木を主る。「玄武」を乘ずれば江河を主る。「朱雀」を乘ずれば雷電を主る。青龍を乘じてまた雨を下すを主る。巳日は最も的当なり。「太陰」を乘ずれば兄弟を主る。甲日は最も的当なり。「天后」を乘ずれば私門を主り、婦人を藏匿す。若し三交課を排成せば、則ち婦人あるいは罪犯を藏匿するを主る。
沖乘天乙主術士;勾陳、天空俱主沙門,甲日僧多不潔少實,丙丁日天空僧善講談。太常與太沖為三合,主舟車。蛇則主水,虎則主陸。青龍主林木,元武主江河,朱雀主雷電,青龍又主雨,太陰主兄弟,天后臨於私門必有淫婦。
太沖が「貴人」を乘ずれば術士を主る。「勾陳」と「天空」を乘ずれば皆沙門僧人を主る——甲日の僧人は多半潔淨ならず実徳を少なうし、丙・丁日に「天空」の主る僧人は則ち經を講じ論を談ずるに善し。「太常」(未)と太沖(卯)は同じく亥卯未の三合の中に在り。ゆえに舟車を主る。「螣蛇」を乘ずれば水路を主り、「白虎」を乘ずれば陸路を主る。「青龍」は林木を主り、「玄武」は江河を主り、「朱雀」は雷電を主る。青龍はまた雨を下すを主り、「太陰」は兄弟を主り、「天后」が私門に臨めば、必定に淫亂の婦人あり。
功曹寅
木神,大雪後日躔析木,十月將。功曹者,十月萬物大聚,歳功成就而會計於曹也。
寅は木神に属す。大雪以後、太陽は析木の次に運行す。ゆえに寅は十月の「月将」なり。これを功曹と呼ぶは、十月に万物は大いに聚まり、一年の功績は已に成就し、官曹に到りて會計核算するを須う、しかして功曹は正にこの一項を掌管する屬官なればなり。
功曹神,面方,青色,有須,勢大身材,古之使命也。甲寄其上,火生其下,青龍之象。音徵,數七,味酸,星尾箕,禽虎豹貓,宮人馬,分野燕、幽州,屬虎,位東北。
功曹のこの神、臉は方にして面色は青を發し須あり、氣勢大にして身材魁梧なり。古は命を奉じて出使する人なりき。天干甲の「寄宮」は寅の上にあり、火はまた寅の上に長生す。ゆえに寅は「青龍」の本家なり。配する五音は徵、成數は七、味は酸に属し、尾宿・箕宿に對應し、禽獣は虎・豹・猫、十二宮は人馬宮に属し、分野は燕國・幽州に在り、生肖は虎に属し、方位は東北に在り。
所主木器、文書、婚姻、才帛、官吏之事。類為天三臺星,又為天,又為風作虎加申,為丞相、賓客、督郵、家長、夫壻、秀才加六合、青龍、吏雀加申戌、醫天后加未、丹客亥加巳、僧后加申,為謁見、徵召、喜慶、文章加卯、信作六合,又為五色蛇加午、四角,為三焦、膽、筋脈、髮、口、眼,為社稷、公衙、庵觀、神祠加土、神樹、山林,為棟柱寅午相加、花木、屏風、寳劍、機杼、棺槨、火盆、香爐、禪椅、橋樑、竹箱、食物。
寅の主るところは、木器・文書・婚姻・財帛と官吏の事なり。その取象の類推。天上に在りては三台星にして、また風を主る(「白虎」を乘じて申に加わるときこれに應ず)。人物の上に在りては、丞相・賓客・督郵・一家の長と女婿、秀才(「六合」「青龍」に加わるときこれに應ず)、吏員(「朱雀」を乘じて申戌に加わるときこれに應ず)、醫生(「天后」を乘じて未に加わるときこれに應ず)、丹を煉る客(亥が巳に加わるときこれに應ず)、僧人(天后を乘じて申に加わるときこれに應ず)なり。事の上に在りては、謁見・征召と喜慶、文章(卯に加わるときこれに應ず)、音信(六合を乘ずるときこれに應ず)、また五色を主る(「螣蛇」を乘じて午に加わるときこれに應ず)と四角の形なり。人身の上に在りては、三焦・膽・筋脈・頭髮・口と眼なり。地上に在りては、社稷壇・公衙・庵觀・神祠(土位に加わるときこれに應ず)・神樹と山林なり。器物の上に在りては、棟梁柱子(寅午相加のときこれに應ず)・花木・屏風・寶劍・織機・棺槨・火盆・香爐・禪椅・橋梁・竹箱と食物なり。
為姓韓、蘓、曾、喬、林寅卯相加、霍子加寅、杜戍加、程、朱太陰加,凡木傍、草頭、走腳、髙趙杜之類。
寅の主る姓氏に、韓・蘇・曾・喬あり、また林(寅卯相加のときこれに應ず)、霍(子が寅に加わるときこれに應ず)、杜(戌が加わるときこれに應ず)、程・朱(「太陰」を乘ずるときこれに應ず)あり。大凡そ木の字旁を帯び・草の字頭を帯び・辶の底を帯びる姓、および高・趙・杜の類は、皆寅の管に歸す。寅は木に属して奔走行使を主れば、木に従い草に従い走に従うこの幾處より象を取る。
功曹道士乘龍兼書籍乗常,雜色班文乗元火炬紅乗雀。從事乗後信誠乗雀徵召乗貴吏乘勾,虎豹乘虎,晝貓狸乘虎、蛇、空夜的居木叢乘合,水日木,火日為柴薪。
功曹の一条の綱目は:「青龍」を乘ずれば道士を主る。「太常」を乘ずれば書籍を主る。「玄武」を乘ずれば雜色斑紋を主る。「朱雀」を乘ずれば火炬と紅色の物を主る。「天后」を乘ずれば從事の官を主る。朱雀を乘じてまた誠信を主る。「貴人」を乘ずれば征召を主る。「勾陳」を乘ずれば吏役を主る。「白虎」は白天の占は虎豹を主り、夜裏の占は則ち白虎・「螣蛇」・「天空」を乘じて猫狸を主る。「六合」を乘ずれば樹叢の中に居るを主る。水日は木と論じ、火日は則ち柴薪と論ず。
青龍主道士,太常主書籍,玄武主雜色班文,朱雀主火炬之物,天后主從事,朱雀又主信誠,天乙主徵召;勾陳主吏,白虎晝主虎豹,夜主貓狸;螣蛇、天空則主貓狸之怪。六合壬癸日主木叢,丙丁則為柴薪,謂火旺木休也。
「青龍」は道士を主り、「太常」は書籍を主り、「玄武」は雜色斑紋を主り、「朱雀」は火炬の類のものを主り、「天后」は從事の官を主る。朱雀はまた誠信を主り、「貴人」は征召を主り、「勾陳」は吏役を主る。「白虎」は白天の占は虎豹を主り、夜裏の占は猫狸を主る。「螣蛇」と「天空」は則ち猫狸の怪を作すを主る。「六合」は壬・癸日に樹叢を主り、丙・丁日に在りては就中柴薪を成す。火が旺なるとき木は已に休囚して、堪えて柴と為して燒くに當たるのみなればなり。
