順連茹三奇十二課
亥子丑陽光在下,空懷寶以迷邦。子丑寅含春,和氣積中,勿炫玉而求售。丑寅卯將泰,有聲名而未蒙實惠。寅卯辰正和,展經略而果沐恩光。卯辰巳離漸,利用賓于王家。辰巳午升階,親觀光於上國。
順に次序が連なった十二式で、それぞれ取象がある。三伝が亥・子・丑なら、陽気の光がまだ底に抑えられており、美玉を空しく懐に抱きながら邦国を迷わせるようなもので、才具をふるう場がない。子・丑・寅なら、春の気が含まれてまだ吐き出さず、和気が内に蓄えられているので、この時は美玉を誇示して急いで売り込んではならない。丑・寅・卯なら、まもなく通泰しようとしており、声名はすでにあっても実益はまだ得られていない。寅・卯・辰なら、ちょうど和暢の時で、経綸の謀略を施展でき、果たして恩沢と栄光を受ける。卯・辰・巳なら、次第に旧位を離れて上行し、賓客となって王家に進むのに宜しい。辰・巳・午なら、一段一段と階を登り、自ら京師に赴いて上国の風光を観瞻する。
巳午未迎陽,名實相須。午未申麗明,威權獨盛。未申酉回春,若五夜殘燈。申酉戌流金,似霜橋走馬。酉戌亥革故鼎新,小人退而君子進。戌亥子隱明就暗,私事吉而公事凶。
三伝が巳・午・未なら、ちょうど陽気の最も盛んな時に迎え当たり、名と実が互いに成り立つ。午・未・申なら、日が中天にあるがごとく光明に附麗し、威勢と権柄が一時に独り盛んとなる。未・申・酉なら、陽気が引き返し、五更が尽きようとする残灯のようなもので、光景はわずかしかない。申・酉・戌なら、金気が流行し、霜の降りた橋面の上で馬を馳せるようで、見た目は華美だが実は危険である。酉・戌・亥なら、旧を除き新を布き、小人が退き君子が進用される。戌・亥・子なら、光明を収めて幽暗へ向かい、私事は吉だが公事はかえって凶である。
逆連茹三奇十二課
亥戌酉回陰,必懷闇昧之私。戌酉申返駕,主行肅殺之道。酉申未出獄、出丑、離群,疏者親而親者疏。申未午凌陰,主行險僥倖,危者安而安者危。未午巳漸希,脫凡俗而入高明。午巳辰登庸,舍井蛙而旋登月闕。
次序を逆さに連ねた十二式で、取象は前と反対である。三伝が亥・戌・酉なら、陰気が回帰し、心中に必ず暗昧な私念を蔵している。戌・酉・申なら、車駕を転じて引き返し、行くのは粛殺の道である。酉・申・未なら、出獄・脱丑・離群のごとく、疎遠な者がかえって親しくなり、親しい者がかえって疎遠になる。申・未・午なら、陰気の上に凌駕し、危険を冒して僥倖を行うことを主とし、危険なものが安穏に転じ、安穏なものがかえって危険になる。未・午・巳なら、塵俗が次第に稀れ、凡庸を脱して高明の境に入ることができる。午・巳・辰なら、薦挙されて任用を得、井底の蛙の見識を捨てたも同然で、たちまち月中の宮闕に登る。
巳辰卯正己,人物咸亨。辰卯寅返照,行藏攸利。卯寅丑聯芳悔吝,須知否極泰來。寅丑子游魂、乘凶,坐見事成立敗。丑子亥入墓,有收藏之態,仕進無心。子亥戌重陰,安嘉遁之貞,寧甘沒齒。
三伝が巳・辰・卯なら、身を端正にし、人も物も亨通する。辰・卯・寅なら、夕陽の返照のごとく、出仕しても隠退しても利がある。卯・寅・丑なら、見た目は联翩として芳を生ずるようだが、実は悔恨と困吝を挟んでおり、否が極まれば自ずから泰が来ることを知るべきである。寅・丑・子なら、魂魄が游荡して定まらず、しかも凶将に乗っているので、事がようやく成ったかと見ている間に、すぐに敗壊するのを座して見ることになる。丑・子・亥なら、墓庫に入るがごとく、収斂して蔵納する姿勢があり、仕途への進取にはすでに心がない。子・亥・戌なら、重々しく畳み重なるのはすべて陰気で、「嘉遯」の貞正に安んじ、むしろ終身隠居して老いることを願う。
六儀課
凡課的旬首之儀發用或入傳,為六儀課。甲子旬用子,甲戌旬用戌,甲申旬用申,甲午旬用午,甲辰旬用辰,甲寅旬用寅,此為旬六儀。子午、丑巳、寅儀辰,卯卯、巳丑、辰儀寅,午未、未申、申儀酉、酉戌、戌亥、亥子神,此為支儀也。蓋旬首為六陽,支神星宮之長、直符之使,有禮儀之尊也。故名六儀課,占者凡事吉慶,家集千祥。統兌之體,乃喜氣溢眉之課。
およそ課を起こす時、本旬の旬首の神が初伝に発用するか、あるいは三伝に落ちれば、それが「六儀課」である。旬儀は六甲旬に従って取る。甲子旬は子を用い、甲戌旬は戌を用い、甲申旬は申を用い、甲午旬は午を用い、甲辰旬は辰を用い、甲寅旬は寅を用いる。この六つの字を「旬六儀」という。もう一筋に「支儀」があり、日支に従って取る。子日は午を取り、丑日は巳を取り、寅日は辰を取り、卯日は卯を取り、辰日は寅を取り、巳日は丑を取る——これは子から逆行するものである。午日は未を取り、未日は申を取り、申日は酉を取り、酉日は戌を取り、戌日は亥を取り、亥日は子を取る——これは午から順行するものである。六甲旬首はもともと六つの陽位であり、しかも十二支神のうち星宮の首長・直符の使者で、礼儀上の尊貴を帯びているので、「六儀課」と名づけた。この課を占えば、凡事吉慶で、一家に千般の祥瑞が集まる。その取象は『周易』の兌卦で、喜気が満面にあふれる一課である。
象曰:兆多喜慶,求旺相宜。罪逢赦宥,病遇良醫。投書見喜,干貴逢時。殺神迴避,喜轉愁眉。如魁罡加日辰年命,遇六儀為用,變凶為吉。或旬日儀神俱在傳,更乘天乙吉將,為富貴六儀。傳並支干之用,主人宅皆吉。或乙丑、己巳日夜占,乙酉、己丑日晝占,皆旬首作簾幕官,占科舉必獲高第。理得奇儀全會,萬事動用無阻有喜,縱並諸惡,不能為害,初終傳神將吉,乃終始有慶,應兌初九和兌吉之象。如有支儀無旬儀,神將凶,則應兌九五有厲凶象也。儀用克行年者凶。
象辞に曰く、兆しは多く喜慶で、求める事は旺相に当たればすべて宜しい。罪ある者は赦免に遇い、病む者は良医に遇う。書信や文章を投じれば喜びが見え、貴人に謁見するのにちょうどその時である。凶煞は退避して一旁に避け、愁眉も笑顔に転ずる。もし戌(天魁)・辰(天罡)が日干・日支または本命・行年に加臨し、ちょうど六儀が初伝に発用するのに遇えば、凶も吉に変わる。もし旬儀と支儀がともに三伝に落ち、さらに天乙のような吉将に乗っていれば、これを「富貴六儀」という。三伝がさらに日干・日支の用いる神と併せれば、人口も宅舍も吉を主る。また乙丑・己巳の二日を夜に占い、乙酉・己丑の二日を昼に占うと、旬首の神がいずれもちょうど帘幕貴人に充当するので、応試を占えば必ず高い名次を得る。もし奇神と儀神が一斉に会合すれば、万事の挙動に阻害なく喜びがあり、たとえ各種の悪煞が併っても害することはできない。初伝・末伝の神将がともに吉なら、すなわち始めから終わりまで慶があり、まさに兌卦初九の「和兌、吉」の象に応える。反対に、支儀だけあって旬儀がなく、神将もまた凶なら、兌卦九五の「孚于剥、有厉」の凶象に応える。もう一条ある。儀神がかえって本人の行年を克するものは、凶を主る。
如丙辰日寅時未將,寅為旬儀,又為支儀,加酉,一下賊克上為六儀課。 寅青 未陰 子合 青貴空蛇 寅酉卯戌 未辰戌丙 戌亥子丑 酉 寅 申 卯 未午巳辰
たとえば丙辰日に寅時に課を起こすと、月将は未である。丙の寄宮は巳にあり、未将を寅時に加えると、天盤は地盤より五位進む。巳の上に戌を見る——第一課は戌が丙に加わる。戌の上に卯を見る——第二課は卯が戌に加わる。日支の辰の上に酉を見る——第三課は酉が辰に加わる。酉の上に寅を見る——第四課は寅が酉に加わる。第四課では下の酉金がかえって上の寅木を克する。この一箇所だけが下が上を賊するので、寅を取って初伝とする。寅の上の未が中伝、未の上の子が末伝で、三伝は寅・未・子である。丙辰日は甲寅旬に属し、旬儀はまさに寅であり、辰日の支儀もまさに寅である。二儀が一字に合して発用するので、六儀課となる。初伝の寅は「青竜」に乗り、中伝の未は「太陰」に乗り、末伝の子は「六合」に乗る。四課にはほかに「貴人」「天空」「螣蛇」が見える。
《訂訛》:六儀,旬儀、支儀發用或入傳是也。旬儀支儀並臨,為上有旬儀。無支儀亦可,若止有支儀,不名六儀。占主凡事逢凶化吉,不忌刑殺,求望得,投書干貴宜,病遇良醫,罪赦官擢。若旬首為用,更作今日貴人,為富貴六儀。作簾幕官,士人高第。若奇儀全遇,凡百吉不可言。此課吉,惟儀克行年凶。
『訂訛』に曰く、六儀とは、旬儀あるいは支儀が初伝に発用するか三伝に落ちるものである。旬儀と支儀が一斉に課に臨むのが上等、旬儀だけあって支儀がなくてもまだ用いられる。もし支儀だけあって旬儀がなければ、六儀とは数えられない。占断では、凡事は凶に逢っても吉に化し、刑煞を恐れない。求める所望が得られ、書を投じ貴人に干謁するのに相応しく、患えば良医に遇い、罪ある者は赦を得、官にある者は提拔を得る。もし旬首の神が初伝に発用し、しかもちょうど本日の貴人に充当すれば、これを「富貴六儀」という。もしそれが帘幕貴人に充当すれば、読書人は応試して高い名次を得られる。もし奇神と儀神がそろって備われば、その種々の吉利は言い尽くせない。この課はもともと吉と論ずるが、ただ儀神がかえって本人の行年を克する時だけ凶を主る。
《觀月經》:甲子神后是,旬中即用之。神仙致六儀,六甲本根基。甲子旬中神后發用六儀卦。甲戌旬中看,河魁改變時。河魁本是凶神,甲戌旬中遇之發用,是六儀卦,主改禍為福,亦是喜神也。甲申傳送是,甲午勝光期。甲辰天罡怒,愁容作笑眉。天罡本是凶神,主死亡。死奇卦中註定,甲辰旬中,若天罡發用者,不得斷為凶兆。終來歡喜,故曰愁容作笑眉,每遇爭競,亦先凶後吉也。
『観月経』に曰く、甲子旬は子を取る(名を「神后」という)、本旬の中ではこれを用いる。神仙が六儀の法を立て、六甲旬首がまさにその根基である——甲子旬で子が初伝に発用すれば、それが六儀卦である。「甲戌旬中看、河魁改変時」:戌は名を「河魁」といい、もともと凶神だが、甲戌旬ではこれが発用すれば六儀卦となり、禍事を福事に改め、凶神がかえって喜神に変わることを主る。「甲申伝送是、甲午勝光期」:甲申旬は申を取り(名を「伝送」という)、甲午旬は午を取る(名を「勝光」という)。「甲辰天罡怒、愁容作笑眉」:辰は名を「天罡」といい、もともと凶神で死亡を主り、「死奇卦」にすでに注記されている。しかし甲辰旬の中で天罡が発用すれば、凶兆と断じることはできず、終には歓喜が転じ出る。だから愁眉が笑顔になるというのである。争闘・競求の事に逢うたびにも、先に凶あって後に吉となる。
甲寅功曹動,萬類得其儀。甲寅旬中,功曹發用,為六儀卦,其萬類皆動。六甲取首用,有罪計非危。家事皆如此,病者得天醫。六儀救之也。求財倍獲利,投書喜不遲。見貴投書亦喜,諸事皆吉慶之兆。
「甲寅功曹動、万類得其儀」:甲寅旬で寅(名を「功曹」という)が初伝に発用すれば、それが六儀卦であり、万物万類がこれに随って発動し各々その宜しきを得る。「六甲取首用、有罪計非危」:六甲は各々本旬の旬首の神を取って用とする。たとえ罪があっても、謀り事をめぐらせば危険には至らない。家中の事も同じくこのようで、病人は天から賜わった良医に遇える——これはすべて六儀が救護しているのである。「求財倍獲利、投書喜不遅」:財を求めれば倍の利を獲得し、書信・文章を投じれば喜びの便りが遅れず来る。貴人に謁見し文書を差し出すのもみな喜びで、どれもこれも吉慶の兆しである。
《心鏡》:六儀一段居旬首,甲子旬中神后為。更復子當從午配,又一段六儀。子日起午,丑日在巳,逆行至丑上得巳是也。逆行相配逐辰移。驅來巳日終於丑,午還居未順求之。午日未,未日申,順數行之。用得此神名善卦,又須傳末吉將臨。凡用神六儀,中傳又乘吉將,乃始終有慶也。
『心鏡』に曰く、六儀の第一の筋は旬首から取り、甲子旬ではすなわち子を儀とする。「更復子当従午配」は、もう一筋の六儀があり、日支に従って取るということである。子日は午から起こり、丑日は巳を取り、一路逆行して相配し逐支移換し、巳日に推し進めて丑に終わる。「午還居未順求之」とは、午から始めて順行に改めるということである。午日は未を取り、未日は申を取り、順に順数していく。この儀神を取れば善卦と称する。ただしなお末伝の上に吉将が臨照しなければならない——およそ初伝が六儀を得て、中伝がまた吉将に乗ってこそ、始めから終わりまで喜慶があると算えるのである。
《袖中金》:六甲旬首見於初傳用之,又子日在午,丑日在巳逆行,午日在未順行,俱為儀神發用。末傳得吉將終始喜慶,大吉之卦也。
『袖中金』に曰く、六甲の旬首の神が初伝に現れて取用されるのは一つの筋である。ほかに子日は午を取り、丑日は巳を取りと順に逆行し、午日は未を取る以下順に順行するのも、みな儀神の発用と算える。ただ末伝がさらに吉将を得れば、すなわち始めから終わりまで喜慶が絶えず、大吉の卦に属する。
時泰課
凡課用起太歲、月建,乘青龍、六合,又帶財德之神,為時泰課。蓋太歲為天子,月建為諸侯,青龍為官長尊貴、錢財喜慶吉神,六合為謀干利祿、婚姻合和吉利。四者為用併入傳,更為日辰財德吉神,如人時運通泰,故名時泰,占者萬事亨利,統泰之體,乃天地和暢之課也。
およそ課を起こす時、太歳または月建が初伝に発用し、上に「青竜」または「六合」を乗せ、さらに財神・徳神を帯びていれば、それが「時泰課」である。太歳は天子にたとえられ、月建は諸侯にたとえられる。青竜は官長の尊栄・銭財・喜慶を主管する吉神であり、六合は事を謀り禄を求めること・婚姻和合を主管する吉神である。この四者が初伝に発用し一緒に三伝に落ち、同時に日干・日支の財神・徳神であれば、一人の人の時運が通泰するがごときなので、「時泰」と名づける。この課を占えば、万事亨通して利がある。その取象は『周易』の泰卦で、天地の気が和暢に交通する一課である。
象曰:課入時泰,皇恩欲拜。災患潛消,謀為無礙。逃亡必歸,盜賊自敗。孕育貴兒,前程浩大。如初傳青龍末傳六合,或初傳六合末傳青龍,但逢太歲月建月將並財德合吉神,則為福神相助,利見大人,朝天子、謁諸侯大貴人皆吉。仕宦則逢榮寵、詔命、喬遷,常人則獲財吉,大有嘉慶,當應泰六五帝乙歸妹,以祉元吉之象也。
象辞に曰く、課が時泰に入れば、皇上の恩典を拜領することになる。災患は暗に消解し、一切の謀劃に阻害がない。逃亡した人は必ず帰り、盗賊は自ずから敗露する。懐孕すれば貴子を生み、前程は浩大で量りがたい。もし初伝が青竜に乗り末伝が六合に乗るか、あるいは初伝が六合に乗り末伝が青竜に乗り、たださらに太歳・月建・月将と財神・徳神・合神の吉神が併せて臨めば、それは福神が旁らから相助けるもので、大人物に謁見するに宜しい。天子に朝見し、諸侯の大貴人に拜謁するのもみな吉である。官にある者は栄寵・詔命・升遷を得、平常の百姓も財を獲て吉を得、大いに賀すべき事があり、まさに泰卦六五の「帝乙帰妹、以祉元吉」の象に応える。
如子年戌月戊寅日戌時卯將,子為太歲,又為日財德合加未為用,初傳青龍,末傳六合,為時泰課。 子青 巳陰 戌六 青 貴 常 六 子 未 卯 戌 未 寅 戌 戊 戌亥子丑 酉 寅 申 卯 未午巳辰
たとえば子年・戌月に、戊寅日の戌時に課を起こすと、月将は卯である。戊の寄宮は巳にあり、卯将を戌時に加えると、天盤は地盤より五位進む。巳の上に戌を見る——第一課は戌が戊に加わる。戌の上に卯を見る——第二課は卯が戌に加わる。日支の寅の上に未を見る——第三課は未が寅に加わる。未の上に子を見る——第四課は子が未に加わる。第三・第四の二課はともに下の地支がかえって上の天神を克し、二箇所が相賊するので、「比用」の法に従い、日干と陰陽の同じ一位を取る——戊は陽に属し、子もまた陽なので、子を取って初伝とする。子の上の巳が中伝、巳の上の戌が末伝で、三伝は子・巳・戌である。この年はまさに子年で、子は太歳であると同時に日干の財神・徳合の神に充当し、未の上に加臨して発用する。初伝の子は「青竜」に乗り、末伝の戌は「六合」に乗り、中伝の巳は「太陰」に乗るので、時泰課と判ずる。
《訂訛》:值逢太歲月建作日財德,太歲發用更佳,入傳亦可。天恩,干支得用,乘貴人兼青龍、天后入傳,或在年命是也。干支屬本季旺氣,謂之得用。如春占值甲寅乙卯日之類,兼貴龍后湊合,是上天布降恩澤,故名天恩。
『訂訛』に曰く、時泰課は太歳または月建が日干の財神・徳神に充当するのに遇わなければならない。太歳が初伝に発用するのが最もよく、ただ三伝に落ちるだけでもまだ可とする。このほかにもう一格があり、「天恩」という。日干・日支がちょうどその用に当たり、上に貴人を乗せ、さらに青竜・天后がともに三伝に落ちるか、あるいは本命・行年の上に臨めば、それである。いわゆる「得用」とは、日干・日支がその季節の旺気に属することをいい、たとえば春に占って甲寅日・乙卯日の類に遇うようなものである。さらに貴人・青竜・天后がそろって備われば、上天が布施して恩沢を降すがごときなので、「天恩」と名づける。
占主仕者膺朝廷恩典,常人獲貴人恩惠,孕生貴子,病痊囚赦。此課若傳見空亡,又名天恩未定,事多虛喜,上人雖有意施惠,猶豫不決。
占断では、官にある者は朝廷の恩典を領受でき、平常の人は貴人の恩惠を得られ、妊婦は貴子を生み、病人は全快し、囚犯は赦を得る。ただしこの課で三伝の中に空亡を見れば、別に「天恩未定」と呼ぶ。事は多く空しい歓喜に終わるだけで、上の人は恵みを施す心があるものの、遅疑して決定できないのである。
竜徳課
凡太歲月將乘貴人發用,為龍德課。當時太歲,人君也,首出庶物,而德被天下;月將,一月主宰之神,太陽也,懸象在空,而明照四方;天乙貴人,吉將之首也,降福致祥,而消苦超貧。若太歲與月將並者,更乘今日之貴神作用神,如龍行雨澤,德及萬物,故曰龍德課。占者主天子恩澤,福神相助,統萃之體,乃雲龍際會之課也。
およそ太歳または月将が貴人に乗って初伝に発用すれば、それが「竜徳課」である。当値の太歳は人君のごとく、万物の首に居り恩徳を天下に遍く施す。月将は一月の主宰の神で、すなわち太陽であり、天空に高く懸かり光が四方を照らす。「天乙」貴人は衆吉将の首で、福を降し祥を致し、困苦を消解し、貧寒を超拔できる。もし太歳と月将がちょうど同じ一字で、しかも本日の貴人に乗って初伝を作れば、それは竜が天上を行って雨沢を遍く施し、恩徳が万物に及ぶがごときなので、「竜徳課」という。この課を占えば、天子の恩沢を得、福神が旁らから相助けることを主る。その取象は『周易』の萃卦で、雲が竜に従い君臣が際会する一課である。
象曰:君恩及下,萬姓歡忻。罪囚出獄,財喜臨身。利名易萃,爭訟休陳。官爵超擢,利見大人。如太歲乘貴人發用,傳中見月將亦是。主仕宦者加官進爵,君臣際會,及恩詔寵澤之榮。若仕人干求祿位,則有天官賜福,見宰相及君,所謀並吉,當獲重重財喜,則應萃九四大吉無咎之象,縱逢凶將,亦不為害,惟尊貴求卑下不吉,或帶殺為日鬼,占訟則事干朝遷,則應萃初六有孚不終,乃亂象也。
象辞に曰く、君王の恩沢は下りて百姓に及び、万民は歓欣する。牢獄の罪囚は出獄を得て、財喜が身に臨む。利と名は聚まりやすく、争訟はもはや陳告しなくてよい。官爵は格を破って升遷し、大人物に謁見するに宜しい。もし太歳が貴人に乗って初伝に発用するか、あるいは三伝の中に月将を見れば、いずれもこの格と算える。官にある者は加官進爵し、君臣が遇合を得て、恩詔と寵沢の栄耀を享けることを主る。士人が禄位を求めれば、天官が福を賜い、宰相に見え君王に見え、謀る所はみな吉で、一重また一重の財喜を得るのであって、まさに萃卦九四の「大吉、无咎」の象に応える。たとえ凶将に逢っても害することはない。ただ尊貴な人がかえって卑下な人を求めるのは不吉である。あるいは課の中に煞を帯びて日干の鬼に化すれば、訟事を占えば朝廷に牵连することになり、萃卦初六の「有孚不終、乃乱乃萃」の乱象に応えることになる。
如癸巳年七月癸酉日酉時巳將,巳為太歲,又為月將,又為日貴加酉,上克下為用,龍德課也。 巳貴 丑勾 酉常 勾貴貴常 丑巳巳酉 巳酉酉癸 丑寅卯辰 子 巳 亥 午 戌酉申未
たとえば癸巳年七月に、癸酉日の酉時に課を起こすと、月将は巳である。癸の寄宮は丑にあり、巳将を酉時に加えると、天盤は地盤より八位進む。丑の上に酉を見る——第一課は酉が癸に加わる。酉の上に巳を見る——第二課は巳が酉に加わる。日支の酉の上にも巳を見る——第三課は巳が酉に加わる。巳の上に丑を見る——第四課は丑が巳に加わる。第二・第三課はともに上の巳火が下の酉金を克する上克下であり、巳を取って初伝とする。巳の上の丑が中伝、丑の上の酉が末伝で、三伝は巳・丑・酉である。この年は癸巳年で、巳は太歳であり、七月はちょうど巳将を用い、同時にまた癸日の貴人でもある。三重の身分が一字に合して酉の上に加臨し発用するので、竜徳課と定める。初伝の巳は貴人に乗り、中伝の丑は「勾陳」に乗り、末伝の酉は「太常」に乗る。
《訂訛》意同。《心鏡》:太歲今朝作貴人,立用還須月將神。龍德卦宜干祿位,恩賜真官拜聖君。發用神有月將也,太歲乘天乙發用,傳有吉將,官從詔命而出也。
『訂訛』の説は上文と同じである。『心鏡』に曰く、太歳が今日ちょうど貴人に充当し、立てられた初伝はさらに月将の神でなければならない。竜徳の一卦は禄位を求めるに宜しく、恩賜の実職官位があり、聖明の君主に拜見できる。これは初伝に発用するその神が月将であり、太歳がまた天乙貴人に乗ってともに発用し、三伝の中にさらに吉将があれば、官職が詔命とともに下って来るということである。
《袖中金》:龍德,乙乘太歲發用,主朝遷恩命,仕宦升擢,利有攸往。《通神集》:升遷美兆干祿位,指日衣冠拜紫宸。六壬大全卷七終。
『袖中金』に曰く、竜徳の一格は、天乙貴人が太歳に乗って初伝に発用するもので、朝廷に恩命が下達し、官にある者は升遷提拔を得、往く所はすべて利があることを主る。『通神集』に曰く、これは升遷の好い兆しで、禄位を求めるに宜しく、まもなく衣冠を整粛して紫宸殿に天子に朝見できる。『六壬大全』巻七はここで終わる。
六壬大全巻八 課経集二
官爵課
凡課得歲月年命驛馬發用,又天魁太常入傳,為官爵課。驛馬者,三合頭沖是也,為驛遞之神,傳命之使也。人命行年,太歲月建並用之馬,華麗異常。又戌天魁為印綬,榮加官職爵祿,名曰官爵也。占事吉慶,仕宦升擢。統益之體,為鴻鵠沖霄之課也。
およそ課を起こす時、太歳・月建・本命または行年の駅馬が初伝に発用し、さらに戌(天魁)と「太常」が三伝に落ちれば、それが「官爵課」である。いわゆる駅馬とは、三合局の第一の字の対冲する支で、駅伝の伝達の神・命令を遞送する使者である。人の本命・行年・太歳・月建が共用するその馬は、気象が格別に華美である。さらに戌は天魁で、官印の綬帯を象徴し、身に加われば官職爵禄の栄となる。だから「官爵」と名づける。事を占えば吉慶で、官にある者は升遷提拔を得る。その取象は『周易』の益卦で、鴻鵠がまっすぐ雲霄に衝き上がる一課である。
象曰:官爵印綬,得之榮華。財名吉利,病訟堪嗟。訪人不在,行者還家。孕生貴子,仕宦尤佳。如四帶印綬更遇德神、天馬、青龍、日辰二馬,尤吉。日用旺相,主事速成,仕宦有遷官進爵之慶,常人有見貴、財利之喜,士子何憂上選不通,則應益初九利用為大作元吉之象。若驛被破,魁常值空亡,日用囚休,主事遲滯,而返棲惶,則為官爵失印之課,主官遭黜罰,文書沉匿,謀為不成,變喜為憂,當應上九立心勿恆凶之象也。
象辞に曰く、官爵と印綬は、得れば栄華である。財を求め名を求めるのはみな吉利だが、病を占い訟を占うのは歎かわしい。人を訪ねに行けば相手は不在で、出て行った人はすでに家に帰る途上にある。懐孕すれば貴子を生み、官にある者はとりわけ佳い。もし四課の中に印綬を帯び、さらに徳神・天馬・青竜、および日干・日支の両処の駅馬に遇えば、格別に吉利である。日干と初伝が旺相に当たる時は、事がすぐに成り立つことを主る。官にある者は遷官進爵の喜慶があり、平常の人は貴人に見え財利を得る歓喜があり、読書人も選抜されないことを愁える必要はない。まさに益卦初九の「利用為大作、元吉」の象に応える。反対に、もし駅馬が冲破され、天魁と太常がまた空亡に落ち、日干と初伝が囚休の地に処すれば、それは事が遅滞し、かえって惊慌煩悩を来し、「官爵失印」の課となる。官にある者は貶黜の責罰を受け、文書は押し留められて発せられず、謀る事は成らず、喜びの事が憂いの事に変わる。まさに益卦上九の「立心勿恒、凶」の象に応える。
如未年二月丁亥日巳時戌將,癸亥生命,行年在午上見亥,歲月日命俱馬在巳發用,傳見魁常,為官爵課也。 巳空 戌蛇 卯常 朱 白 空 后 酉 辰 巳 子 辰 亥 子 丁 戌亥子丑 酉 寅 申 卯 未午巳辰
たとえば未年二月に、丁亥日の巳時に課を起こすと、月将は戌で、占者は癸亥年生まれ、その年の行年は午に落ち、午の上に亥を見る。丁の寄宮は未にあり、戌将を巳時に加えると、天盤は地盤より五位進む。未の上に子を見る——第一課は子が丁に加わる。子の上に巳を見る——第二課は巳が子に加わる。日支の亥の上に辰を見る——第三課は辰が亥に加わる。辰の上に酉を見る——第四課は酉が辰に加わる。第一課と第二課はともに下の支がかえって上の神を克し、二箇所が相賊する。丁は陰日に属すので、陰に属する巳を取って初伝とする。巳の上の戌が中伝、戌の上の卯が末伝で、三伝は巳・戌・卯である。未年・亥日・亥命は亥卯未に三合し、駅馬はみな巳にあり、二月の月建の馬も巳にある。太歳・月建・日辰・本命の四路の馬が一字に匯りて発用する。中伝の戌は天魁で、末伝の卯は太常に乗り、印も綬も三伝に入ったので、官爵課と定める。初伝の巳は「天空」に乗り、中伝の戌は「螣蛇」に乗る。
《訂訛》:官爵,或驛馬發用,印綬入傳,或印綬發用,驛馬入傳,都要臨日辰年命為的。天魁,印也,太常,綬也,驛馬,使命之神也。此拜除官爵之象,故名官爵。占主無官得官,有官進爵,傳中合神動,更主重遷。如寅為驛馬發用,末傳亥是也。驛馬既動,行人至,賊來,求望遂,病必魂遊千里,訟者遍於諸司,孕生貴子,訪人不在。此課若驛馬逢沖破,官爵淹留,印綬空亡,官爵脫失。
『訂訛』に曰く、官爵の一格は、あるいは駅馬が初伝に発用して印綬が三伝に落ち、あるいは印綬が初伝に発用して駅馬が三伝に落ちるもので、いずれも日干・日支・本命または行年の上に臨んでこそ確実である。戌(天魁)はすなわち官印で、太常はすなわち綬帯であり、駅馬は命を奉じて伝える神である。これは官を授け爵を封ずる気象なので、「官爵」という。占断では、官職がない者は官を得、すでに官職がある者は爵を進める。三伝の中でもし合神が発動すれば、さらに相続いで升遷することを主る——たとえば寅が駅馬として初伝に発用し、末伝に亥が見えてこれと合すればそれである。駅馬がすでに発動すれば、出て行った人は到着し、賊寇は来たり、求め望む所は遂げられる。病を占えば病人の魂は千里に游び、官司を打てば各衙門を輾転することになる。懐孕すれば貴子を生み、人を訪ねに行けば相手は家にいない。この課でもし駅馬が冲破に遭えば、官爵は引き延ばされ、印綬が空亡に落ちれば、官爵は脱失することになる。
《觀月經》:名平地登霄。驛馬當頭發,官爵卦中流。驛馬發動者為官爵卦,若庶人的入官分,準此推之。四路分明取,年月日時周。記年驛馬、月驛馬、日驛馬、時驛馬俱全,為四路分明取之。三合頭沖是,年月一般求。日時同年月,四孟上追遊。申子辰馬居寅,亥卯未馬居巳,巳酉丑馬居亥,寅午戌馬居申,發用準求,年月日時三合也。
『観月経』はこの課を「平地登霄」と呼ぶ。歌訣に「駅馬当頭発、官爵卦中流」:およそ駅馬が初伝に発用すればそれが官爵卦である。たとえ平民・百姓でも、命のうちに官分があるべきなら、この法に照らして推す。「四路分明取、年月日時周」:年駅馬・月駅馬・日駅馬・時駅馬の四路がそろって具わるのを見るのであって、これを四路分明という。「三合頭冲是、年月一般求。日時同年月、四孟上追游」:駅馬は三合局の頭の一字の対冲を取る。年と月は同じ法に照らして求め、日と時も年月と同じで、落ちる所は寅申巳亥の四孟の位を出ない。具体的には、申子辰の馬は寅にあり、亥卯未の馬は巳にあり、巳酉丑の馬は亥にあり、寅午戌の馬は申にある。初伝に発用する時はこの準則に照らして探し、年月日時はみな各々の三合局に従って算える。
發用君王詔,加官移好州。若見驛馬四路俱動者,主大僚得位,別加其官。百姓得此主官中有喜事。忽然驛馬破,官職有淹留。若申子辰日時,功曹發用,是驛馬動也。若課中見傳送是驛馬破也,主帝王降罪之兆也。末傳合神動,重前喜不休。如申子辰年月日時,見功曹為驛馬,不見傳送,末傳見登明,為驛馬合神也。
「発用君王詔、加官移好州」:駅馬が初伝に発用すれば、君王の詔命が下ることを主り、官を加え級を進めて好い州郡に移る。もし四路の駅馬が一斉に発動すれば、大官が位を得てさらに官職を加えることを主る。平常の百姓がこの課を得れば、官府の中で喜びの事があることを主る。「忽然駅馬破、官職有淹留」:たとえば申子辰の日と時に、寅(名を「功曹」という)が初伝に発用するのは、駅馬の発動である。しかし課の中にもしまた申(名を「伝送」という)を見れば、寅申は相冲し、これは駅馬が破されたもので、かえって帝王が罪を降す兆しとなる。「末伝合神動、重前喜不休」:やはり申子辰の年月日時を例にすれば、寅が駅馬で、課の中に申が冲しに来るのを見ず、末伝にはかえって亥(名を「登明」という)を見る——亥は寅と相合する。これはすなわち駅馬の合神で、喜びの事が一重また一重と絶えず来る。
《袖中金》:天魁乘太常入傳,更值歲月日時四路驛馬,主應舉得中,仕宦升官,故曰平地登霄也。
『袖中金』に曰く、戌は天魁で、それが太常に乗って三伝に落ち、さらに太歳・月建・日辰・占時の四路の駅馬がそろって備わるのに逢えば、応試すれば考中でき、官にある者は升遷できることを主る。だからこの課を「平地登霄」という——平地から一歩で雲霄に昇るのである。
《心鏡》:印綬兩般初用現,天魁為印,太常為綬,此兩般初用俱遇,是大吉之卦也。四驛馬以傳內逢。四驛馬者,太歲、月建、日辰、行年。假如二月建卯,太乙是驛馬;行年在申,功曹是驛馬。值此就是名官爵,末吉何憂選不通。更若末傳德合吉神吉將,助馬求官,入選遷改並通。
『心鏡』に曰く、印と綬の二つがともに初伝に現れる——戌が印で、太常が綬であり、この二つが初伝で一斉に遇えば、すなわち大吉の卦である。「四駅馬以伝内逢」:四駅馬とは太歳・月建・日辰・行年の四路の馬を指し、三伝の中で遇ってこそ算える。たとえば二月は月建が卯にあり、卯は亥卯未の一局に属し、馬は巳(名を「太乙」という)にある。これがすなわち月駅馬である。行年が申にあれば、申は申子辰の一局に属し、馬は寅(名を「功曹」という)にある。これがすなわち行年駅馬である。これらに逢えば官爵課と呼び、末伝がさらに吉なら、選抜が通らないことを愁えようか。もし末伝にさらに徳神・合神と吉神・吉将があって相助け、駅馬のために力を添えて官を求めさせれば、応選・升遷・调任はどれもこれも通達する。
富貴課
凡課得天乙乘旺相氣,上下相生,更臨日辰年命發用,為富貴課。蓋天乙在紫微門外近左樞,居太乙右,為十二神元首,主干貴上官田土等事。然貴人理事而且貴,占者家道榮昌,官職顯耀,統大有之體,乃金玉滿堂之課也。
およそ課を起こす時、「天乙」貴人が旺相の気に乗り、上下が互いに相生し、また日干・日支または本命・行年の上に臨んで初伝に発用すれば、それが「富貴課」である。天乙という星は紫微垣の門外の左枢に近い位置にあり、太乙星の右に列なり、十二天将の元首で、もっぱら貴人への謁見・官職の遷升・田産屋宅の類の事を管する。貴人が出面して事を理するので、それ自体が極めて尊貴である。だからこの課を占えば、家道は栄盛に昌隆し、官職は顕赫に耀眼する。その取象は『周易』の大有卦で、金玉が堂に満ちる一課である。
象曰:天降福德,萬事新鮮。財喜雙美,富貴兩全,孕生貴子,婚配嬋娟,獄訟得理,謀望勝前。如戌加巳則富貴權印之象,最吉,更逢太常為綬,逢驛馬乘青龍,則主獲財利珍寶,積代富貴,無官必遇上臺委用,有財喜勝常,有官者決遇明君取擢,享福祿尤濃,則應大有上九,自天佑之吉無不利之象。若貴人臨辰戌為入獄,其勢消減,則不美,當應九三小人弗克為害之象也。
象辞に曰く、上天は福気と徳沢を降し、万事に新たな気象がある。財と喜の二つが双なり全し、富と貴の両頭が兼ね得られる。懐孕すれば貴子を生み、婚配すれば美貌の佳人を得る。牢獄の訟事は申し理められ、謀り望む所は従前に勝る。もし課の中で戌が巳の上に加われば、富貴であって権印を握る気象で、最も吉利である。さらに太常が綬帯に充当し、駅馬がまた青竜に乗るのに遇えば、財利・珍宝を得て数代の富貴を主る。官職がない者は必ず上司の委任重用を蒙り、財喜もまた尋常に勝る。すでに官職がある者は必ず明君の提拔に遇い、享ける福禄は格別に豊厚で、まさに大有卦上九の「自天佑之、吉无不利」の象に応える。もし貴人が辰または戌の上に臨めば、これを「入獄」と呼び、気勢は消減するので、美とは算えない。まさに大有卦九三の「小人弗克」で、かえってその害を受ける象に応える。
如二月辛巳日丑時戌將,寅命行年巳占,寅為天乙旺氣臨行年,日支巳相氣,上下木火相生發用,為富貴課。 寅貴 亥六 申空 六 貴 陰 白 亥 寅 辰 未 寅 巳 未 辛 寅卯辰巳 丑 午 子 未 亥戌酉申
たとえば二月に辛巳日の丑時に課を起こすと、月将は戌で、占者の本命は寅に属し行年は巳にある。辛の寄宮は戌にあり、戌将を丑時に加えると、天盤は地盤より九位進む。戌の上に未を見る——第一課は未が辛に加わる。未の上に辰を見る——第二課は辰が未に加わる。日支の巳の上に寅を見る——第三課は寅が巳に加わる。寅の上に亥を見る——第四課は亥が寅に加わる。四課は上下ともに相生・相比し、近い克は一箇所もなく、ただ日干の辛金が位を隔てて寅木を克しに行く遥克なので、寅を取って初伝とする。寅の上の亥が中伝、亥の上の申が末伝で、三伝は寅・亥・申である。二月は木気が正に旺んであり、寅は旺気を得る。辛日の夜占では、貴人がちょうど寅の上に落ち、しかも本命に臨む。日支の巳火は春に当たって相気を得、寅木と巳火が上下相生して発用するので、富貴課と定める。初伝の寅は貴人に乗り、中伝の亥は「六合」に乗り、末伝の申は「天空」に乗る。
《訂訛》:富貴,天乙發用乘旺相,臨日辰行年,傳終有氣是也。又干支逢祿馬亦是。天乙為十二神元首,專主財喜官爵等事,富而且貴,故名富貴。占主家昌官顯,富貴兩全,孕生貴子,訟理謀遂。如傳遇戌加巳,又富貴權印之象,更吉。若遇常為綬及驛馬乘青龍,尤主積代富貴,無官者有官,有官者高官。
『訂訛』に曰く、いわゆる富貴とは、天乙貴人が初伝に発用して旺相の気に乗り、また日干・日支または行年の上に臨み、末伝に至るまでなお気があるものである。このほか日干・日支が禄神・駅馬に遇うものも、この格と算える。天乙は十二天将の元首で、もっぱら財喜と官爵の類の事を管し、富でもあり貴でもあるので、「富貴」と名づける。占断では家道の昌盛・官職の顕達を主り、富と貴の両頭が兼ね全うされ、懐孕すれば貴子を生み、訟事は直を得て事を謀れば心に称う。もし三伝のうちに戌が巳に加わるのに遇えば、富貴で権印を握る気象を添えて、さらに吉利である。もしさらに太常が綬帯に充当し、駅馬が青竜に乗るのに遇えば、とりわけ数代の富貴を主る。もともと官職がない者は官職を持つようになり、すでに官職がある者は高位に昇る。
勢消課(貴人入獄)
此課如貴人入獄,又名勢消課,告貴不允,所占皆凶。乙辛辰戌日及辰戌年命之人又不以坐獄論。又貴人坐獄為受賄,宜陰祭私禱。凡傳見晝夜兩貴,主告貴求事必干兩處成就,然或四課三傳皆晝夜貴,為遍地貴人,乃貴多不貴,告貴反無依,在任多差使,或權攝不一,占訟主干多官尤凶。
この課は「貴人入獄」に属し、また「勢消課」とも呼ぶ。「貴人」とはすなわち天乙貴人で、六壬十二天将のうち最も尊い神である。辰は天罡・戌は河魁で、天牢の獄地である。貴人が辰戌の二宮に落ちれば「入獄」と称し、尊神が困を受け気勢は消え尽きるので、権貴に上告しても准許を得られず、占う事はすべて凶険である。ただ乙日・辛日と辰日・戌日、および年命が辰戌にある人は、貴人がもともとここに当値するので、坐獄の論には従わない。貴人の坐獄はまた賄賂を受ける一層の意味を含む。この時は暗に祭祷し私に願を許すのが宜しく、公開に情を陳してはならない。およそ「三伝」(初伝・中伝・末伝の三歩の推演)のうちに昼貴・夜貴の二名が同時に現れれば、求める事は二処の貴人の手を経なければ成り立たないことを主る。もし「四課」(日干・日支に各々上神を配して排した四組)と三伝に至る所すべて昼夜の貴人であれば、遍地貴人となり、貴が多すぎてかえって貴とならず、求め告げるのはかえって依托する所がなくなり、職にある人は差使が紛雑し、あるいは権柄が代攝して専らでなくなり、詞訟を占えばさらに多くの衙門に牵连することを主り、とりわけ凶険である。
日貴在夜,夜貴在日,為貴人蹉跌,告貴幹事多不歸一。然日貴在夜,開眼作暗。夜貴在日,自暗而明。日貴臨夜貴,夜貴臨日貴,官訪官得見,下人謁官不見,以貴在往見貴故也。貴在干前事不宜迫,迫反為貴所怒。貴在干後,宜催不催,事慢。兩貴逢空,或事許後無成,或誤報虛喜,換旬可成。兩貴坐受克方,不可告貴用事,占訟貴人怒。朱譽所乘神克貴,求文書貴人忌憚。六丁日貴作日鬼臨日,占官利,占病神祗所害,臨支家神致病,宜修設安慰宅神。墓鬼尤凶,貴作六害,占訟理直而遭曲斷,此皆不論發用與否也。
昼に卦を占うのに夜貴を用い、夜に卦を占うのに昼貴を用いるのを、貴人の蹉跌と呼び、権貴に求めて事を成すのは往々にして頭緒が紛乱し、一処に帰らない。ただし白日に占って夜貴を得るのは、眼を開いたまま暗い所に入るようなもので、夜に占って昼貴を得るのは暗から明に転じ、前景が次第に明るくなる。昼貴の上に夜貴が加臨し、夜貴の上に昼貴が加臨すれば、官員が官員を訪ねて拜見すれば遇えるが、下屬が長官に謁見しても遇えない。貴人がちょうど出て行って貴人に会いに行っているからである。貴人が日干の前に落ちれば、事は催逼してはならず、逼め急げばかえって貴人に怒られる。貴人が日干の後に落ちれば、催すべきを催さず、事は拖沓で遅緩になる。二名の貴人がともに「空亡」(一旬の中で干の配らぬ二つの地支)に落ちれば、あるいは事が先に承諾し後に空しくなるか、あるいは人が虚しい喜びを誤って伝えるかで、旬を換えなければ成り立たない。二貴の坐する地がちょうど他神の克制を受けていれば、権貴に求めて事を成しに行ってはならず、訟を占えば貴人は怒を動かす。「朱雀」(文書・口舌を主る天将で、原文は「朱誉」と作る)の乗ずる神が貴人を克傷すれば、文書を求め取る時に貴人は心に顧忌を存する。六丁日に貴人が日鬼に化して日干に加臨すれば、官運を占うには利があるが、疾病を占えば神祇の祟りである。貴人が日支に臨めば、家宅の神が病を致すもので、祭祀を修設して宅神を安撫するのが宜しい。貴人がもし墓鬼となればさらに凶である。貴人がまた「六害」(地支の両々相害)に逢えば、訟を占えばたとえ理を占めても曲断と判される。以上の各条は、貴人が発用して初伝を作るか否かにかかわらず、すべて同じく適用される。
富貴天乙卦(葵花向日)
《觀月經》:名葵花向日 富貴天乙卦,發用最為良。因此名富貴,家門日日昌。 凡天乙發用,富貴也。 四月申加卯,壬子入本鄉。富貴兼權印,官私兩用張。 假令四月壬子日申將卯時占,一課辰壬,二課酉辰,三課巳子,四課戌巳,三傳巳戌卯,天乙在巳加子為用,此名富貴卦。又巳戌卯為鑄印,公私皆喜,加官進財之象也,又為權印。
『観月経』はこの格を「葵花向日」と呼ぶ。歌訣に曰く、天乙貴人が発用するのは最も好い課体で、まさにこのゆえに富貴と称され、家門は自ずから日に日に興旺する。およそ天乙貴人が初伝を作って発用するものは、みな富貴の課に属する。歌訣にまた曰く、四月に申将が卯時に加わり、壬子日の貴人がちょうど自家の本宮に帰る。富貴を得ると同時に権印を兼ね、公事も私事も両頭ともに施展できる。例を挙げれば、四月は申を月将とし、卯時に課を起こす。占うのは壬子日である。日干の壬は亥に寄宮し、亥の上に辰を得る——これが第一課。辰の上に酉を得る——これが第二課。日支の子の上に巳を得る——これが第三課。巳の上に戌を得る——これが第四課。三伝は巳・戌・卯を取る。壬日の夜貴人はちょうど巳にあり、巳が子の上に加わって発用するので、富貴卦と呼ぶ。そして巳戌卯のこの組の三伝はまた「鋳印」の象を凑える——巳が炉で戌が印であり、公私の両面がともに心に称い、官を加え財を進める徴兆なので、権印とも呼ぶ。
懷孕生貴子,生下置田莊。福祿從天降,萬里有馨香。約信依時到,家業合宮商。 天乙發用順行,主有印綬者,主與貴人有約信也。貴人乘巳發用,傳中見戌加巳為權印,即加官進財,孕生貴子。合宮商之姓者尤驗。若為信,亦主依期而至。
歌訣にまた続けて曰く、この課を占えば、懐孕すれば貴子を生み、子が生まれればすぐ田荘を置くことができる。福気・俸禄は天から降り、声名は万里に遠く播れる。約束した音信は期に即って届き、家業は宮・商の音に合する。これは天乙貴人が発用して三伝が順行し、人の手中に印綬・官憑を握ることを主り、また貴人と早くから約束した信約があることを主るということである。貴人が巳火に乗って発用し、三伝のうちにまた戌が巳の上に加わるのを見れば、すなわち権印の象であり、それゆえ官を加え禄を進め、財源が増え添えられ、妊婦は貴子を生む。もし相手の姓氏が五音のうちの宮音・商音に属すれば、応験はいっそう的確である。もし音信を問えば、また期に即って至ることを主る。
《心鏡》 天乙幸來乘旺相,臨在行年與日辰。發用傳中吉有氣,即是從前富貴人。中遇凶神近業顯,更喜青龍足寶珍。 末傳吉將求官必達之兆也。 《袖中金》 天乙發用乘旺相神或臨行年日辰,三傳有氣,是富貴卦。在朝有恩命,仕宦升擢,利有攸往。
『心鏡』の歌訣に曰く、天乙貴人がちょうど旺相の気に乗って来て、また占人の「行年」(歳の数によって推した流年の宮位)と日辰の上に加臨する。発用と三伝がみな吉利で気があれば、この人はもともと富貴のうちの人である。中伝がたとえ凶神に遇っても、近頃の事業が格別に顕著になるにすぎず、もしさらに「青竜」(財禄・喜慶を主る天将)が同じく来れば、なおさら珠寶が箱に満ちる。末伝が吉将を得るのは、官を求めて必ず成る徴兆である。『袖中金』に曰く、天乙貴人が発用して旺相の神に乗り、あるいは行年・日辰に加臨し、三伝にすべて気があれば、これがすなわち富貴卦である。朝で官をなす者は恩詔の封賞があり、仕途は升遷し、往く所はどこへ行っても順調である。
軒蓋課
凡課值勝光為用,遇太沖、神后,為軒蓋課。神后子也,為紫微華蓋;太沖卯也,為天駟天車;勝光午也,為天馬。此三神並遇,如乘駟馬軒車,高張華蓋,故名華蓋。占者加官榮顯,凡事吉慶,統升之體,乃士子發達之課也。
およそ課の中で「勝光」が発用し、また「太冲」「神后」に遇えば、これを軒蓋課という。この三つはいずれも十二地支の六壬における月将の別名である。神后はすなわち子で、紫微の華蓋である。太冲はすなわち卯で、天駟・天車である。勝光はすなわち午で、天馬である。三神が同時に聚りそろえば、四馬の軒車に乗り華蓋を高く張って出かけるがごときなので、華蓋という。この課を占えば、加官進爵・栄耀顕達し、諸事吉慶である。この課は『易経』の升卦の体に統属し、読書人が騰達する課である。
象曰:課遇高軒,車馬皆全,朱輪穩上,詔用榮宣,求財大獲,疾病難延,干貴歡會,行者必旋。如勝光又作月內天馬,太沖又作月內天車,正七月內是也。然車馬既動,出者必行,聞賊必來,餘月軒蓋又帶三交,出軍沖野,決防戰鬥。論訟換司易衙,病者魂遊千里。
断辞に曰く、課の中で高車に遇えば、車と馬がそろって備わり、朱漆の車輪が平穏に路に上がり、詔命は光栄に宣布される。財を求めれば大いに獲る所があり、疾病は引き延ばさず、貴人に謁見すれば歓然として相会し、外に出ている人は必ず回還する。もし勝光午が同時にまた当月の天馬であり、太冲卯が同時にまた当月の天車であれば、それはまさに正月と七月の二ヶ月の情形である。ただし車馬がすでに発動すれば、出かけようとする人は必ず成行し、盗賊があると聞けば必ず来る。そのほかの月に軒蓋課がまた「三交」(神将が交錯し、動蕩・奔波を主る凶格)を帯びれば、兵を出せば曠野で冲殺に遭遇するので、必ず戦闘に防備しなければならない。官司を打てば衙門を換え主審を改めることを主り、病人は魂魄が千里の外に游荡する。
或年命有龍,出行大雨。車馬作財,財自外來,更日用旺相,又為太歲月將,德神上乘貴人、龍常后合吉將,當主出入見君,拜官驛馬,高車華蓋,執飾喜慶,寵祿十全之榮,官爵當踐公卿之位,則應初六允升大吉之象。若三傳帶殺,乘蛇虎死氣,克年命日辰,或空亡,或卯作喪車,則刑沖從凶而動變為三交,身弱人衰,則為乘軒落馬之象。主傷躬被脫,望事無成,則應上六冥升消不富之象也。
もし占人の年命の上に青竜を帯びれば、出て行って大雨に逢う。車馬が財爻に化すれば、財は外から来るのである。さらに日干と発用が旺相し、またちょうど太歳・月将に当たり、徳神の上に貴人・青竜・太常・天后・六合の吉将を乗せていれば、出入して君王に朝見し、官を受けて駅馬を得て、高車・華蓋・盛装・喜慶で、恩寵と禄位が十全十美し、官爵は公卿の位に登ることができ、『易経』升卦初六の「允升大吉」の卦象に応える。もし三伝が凶殺を帯び、「螣蛇」(惊恐・怪异を主る天将)・「白虎」(凶傷・道路を主る天将)と死気に乗り、また年命・日辰を克傷するか、あるいは空亡に落ちるか、あるいは卯木が喪車に化すれば、刑冲が凶に随って動き、かえって三交に変じ、身体は虚弱・人事は衰敗し、軒に乗って馬から墜ちる姿となり、自身の受傷・財物の奪取を主り、望む事は一成もなく、升卦上六の「冥升、消不富」の凶象に応える。
如甲子日卯時子將,三傳卯午子,為軒蓋課。 午青 卯朱 子后 青 常 白 陰 午 酉 申 亥 酉 子 亥 甲 寅卯辰巳 丑 午 子 未 亥戌酉申
たとえば甲子日の卯時に占い、子を月将とする。天盤の子を地盤の卯に加えると、天盤は全体として地盤より三位退く。甲の寄宮は寅にあり、寅の上に亥を得る——第一課。亥の上に申を得る——第二課。日支の子の上に酉を得る——第三課。酉の上に午を得る——第四課。第四課の午火が下の酉金を克するので、上克下を取って発用し、初伝は午、中伝は午の上の卯、末伝は卯の上の子である。原文は「三伝卯午子」と作るが、課盤に初伝から下へ列ねるのは午・卯・子なので、午卯子をもって準とすべきである。午は勝光の天馬、卯は太冲の天車、子は神后の華蓋で、三神がそろい備わり、まさに軒蓋の名に合する。初伝の午は青竜に乗り、中伝の卯は朱雀に乗り、末伝の子は天后に乗る。四課の上神の午・酉・申・亥は順に青竜・太常・白虎・太陰に乗る。末尾の四行は十二地支の方図で、すなわち課盤の地盤の枠組みである。車馬と華蓋がそろって具わるので、升遷・栄顕を主る。
《訂訛》意同 《觀月經》 名鵬得搖風 勝光本是馬,太沖本是車,神后為華蓋,三傳有不虛。 假令正月己酉日寅時占,發用天馬,是午勝光加酉,上克下,中傳見太沖木,本為車也。 終末傳神后,華蓋下鋪書。
『訂訛』の書の説はこれと同じである。『観月経』はこの格を「鵬得揺風」と呼ぶ。歌訣に曰く、勝光午はもともと天馬で、太冲卯はもともと車で、神后子はすなわち華蓋であり、三伝にそろって具われば決して落空しない。例を挙げれば、正月に己酉日の寅時に占う。正月は亥を月将と用い、天盤は地盤より九位進み、日支の酉の上にすなわち午を得る。午火が酉金を克するので、上克下を取り、午を用いて発用する——まさに天馬の起動である。中伝に太冲卯木を得る——卯はもともと車である。末伝は神后子に落ち——華蓋が張り開いて頭頂に敷かれるのである。
大抵午卯子三傳便是甲子日首課也。癸酉、丙子、戊子、丁酉、庚子、己酉、壬子、辛酉巳上九日首一課。午卯子三傳,反吟者有六日,丙子、壬子等。午卯子三傳是華蓋卦也。
大体に言えば、午卯子のこの一組の三伝は、甲子日の第一の課式である。癸酉・丙子・戊子・丁酉・庚子・己酉・壬子・辛酉、甲子を併せて九つの日が、みなこの第一課を排できる。同じく午卯子の三伝で、「反吟」(天盤と地盤が両々相冲するもの)に属するのは六つの日があり、丙子・壬子などがそれである。およそ三伝が午卯子であるものは、みな華蓋卦と算える。
明君加寵祿,聖主賜天書,官職自特別,皇宮親不疏,從前聖天子,目下自相如。 相如即有氣度之官也。 《袖中金》 卯乘天馬或龍常為華蓋,軒車之象,占宜加官喜慶事論,見三交卦。
歌訣に曰く、賢明の君主は寵禄を加賜し、聖明の天子は詔書を頒ち下す。官職は自ずから衆と同じからず、宮中でも親近して疎遠されない。すでに上に聖天子に逢い、目下は司馬相如のように風光得意のごときである。いわゆる相如とは、気度・風采のある官員を指す。『袖中金』に曰く、卯木が天馬に乗るか、あるいは青竜・太常に乗って華蓋を成すのは、みな軒車の象であり、占問する時は加官進爵・喜慶の事に照らして断ずべきで、別に三交卦の一節を参照できる。
《心鏡》 紫微華蓋居神后,天駟房星是太沖,馬既勝光正月騎,六陽行處順同申,華蓋乘軒又騎馬,更得龍常祿位豐。 太沖卯即天駟房星,又為軒車。天馬,正月午順行六陽。華蓋是紫微宮,在神后上,凡得此入傳,主恩詔加官。
『心鏡』の歌訣に曰く、紫微の華蓋は神后子に安んじ、天駟房星はすなわち太冲卯である。天馬は正月より起こって勝光午から騎行し、六つの陽支に沿って順数して行き、一直に申まで行く。華蓋の下で軒車に乗ると同時に天馬に騎り、さらに青竜・太常が同じく来れば、禄位はいっそう豊厚である。太冲卯はすなわち二十八宿のうちの天駟房星で、またの名を軒車という。天馬は正月の午から起算し、六つの陽支に順って依次に推移する。華蓋は紫微宮に属し、位は神后子にある。およそこの幾位が三伝に入れば、恩詔の加官があることを主る。
