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泰の林(泰卦六十四林)

汉 · 焦延寿 · 第20巻 / 71

作盤ガイド: 大衍筮法, 六爻納甲の立卦

蠱之遁:四馬過隙,時難再得。尼父孔聖,繫而不食。

四匹の馬の引く車縫隙を馳過し、轉瞬即逝して、時機再び得難し。孔夫子のごとき聖人もまた、匏瓜の枝頭に空繫して食用を得ざるがごとし。此の林時我に與せず、才用ゐられざるを主とす。進を求むるを占問うに、才を懷きて遇わざるを主とす。

蠱之大壯:陰變為陽,女化為男。治道得通,君臣相承。

陰轉化して陽と爲り、女變化して男と爲る。治國の道通行を得、君臣上下相互に承接す。此の林氣運翻轉し、上下相い得るを主とす。時局仕進を占問うに、弱を轉じて强と爲るを主とす。

蠱之晉:崑崙源口,流行不止。龍門砥柱,民不安處。母歸扶子,黃麋悅喜。

河水昆侖の源頭より流出し、奔流して停まず。竜門と砥柱の間水勢險惡にして、百姓安居を得ず。後來母親歸來して孩子を扶助し、黄麋もまた歡喜す。此の林險中援を得るを主とす。家人聚散を占問うに、先に危く後に安きを主とす。

蠱之明夷:葛藟蒙棘,華不得實。饞佞亂政,使恩壅塞。

葛藤荆棘の上に纏繞し、花を開くも果實を結ぶ能わず。讒佞の徒朝政を擾亂し、君上の恩澤をして壅塞して下らざらしむ。此の林糾纏して阻を受け、恩信通ぜざるを主とす。恩を求め進を謀るを占問うに、始有りて終なきを主とす。

蠱之家人:公無長驅,天王駿馬。非其當所,傷折為患。

主公馬を縱して長驅することなかれ、あれは天子の駿馬なり。用うべからざる所に用ゐば、必ず折傷に因りて禍患と成る。此の林僭越濫用するを主とす。物を用ゐ人を用ゐるを占問うに、分を逾えて損を致すを主とす。

蠱之睽:大倉充盈,萬物蕃盛,年歲熟榮。

大倉裝めて滿滿なり、萬物繁衍茂盛し、年成成熟豐榮す。此の林積儲豐足するを主とす。農事家計を占問うに、收成大好にして衣食憂なきを主とす。

蠱之蹇:執簧照犧,為風所吹,火滅無光,不見玄黃。

燈燭を手持して祭牲を照せど、一陣の風吹來し、火熄滅して光亮なく、天玄地黄すらも分辨清楚ならず。此の林中途明を失い、祭事成らざるを主とす。明を求め事を問うを占問うに、功一簣に虧くを主とす。

蠱之解:鳥反故巢,歸其室家,心平意正,與叔相鳴。登高隕墜,失其寵貴。

鳥兒舊巢に飛回し、自己の家室に回り、心氣平和して意念端正、叔氏と相互に和鳴す。然れど登ること太だ高きに因りて反つて墜落し、原有の寵貴を失掉す。此の林先に吉にして後に凶なり。歸家進位を占問うに、得て復た失う。止まるを知るに宜し。

蠱之損:弩馳弓藏,良犬不烹。內無怨女,征夫在堂。

弩弦松弛し良弓收藏し、獵狗もまた烹殺する必ずしも要せず。家中曠怨の女子無く、出征の丈夫已に堂上に回る。此の林兵息みて人歸るを主とす。行人征役を占問うに、平安して團聚するを主とす。

蠱之益:牡犧孔博,日新其德。文君出獵,姜氏受福。

祭牲に用ゐし公牛肥碩豐大にして、徳行もまた日日更新す。文徳の國君出外して田獵し、姜姓の夫人一同に福澤を承受す。此の林祭を敬い徳を修むるを主とす。祭祀家門を占問うに、上下俱に吉なり。

蠱之夬:秋季孟冬,寒露霜降。大陰在庭,庶物不生。雞鳴犬吠,家憂數驚。

深秋入冬の際、寒露凝結して霜華降下す。極盛の陰氣庭院を籠罩し、衆物皆生長せず。鷄鳴狗叫斷えず、家中憂患にして屢々驚擾を受く。此の林陰寒肅殺するを主とす。家宅生計を占問うに、凋敝して驚多きを主とす。

蠱之姤:心多恨悔,出門見怪。歹蛇三足,丑聲可惡。嫫母為媒,請求不得。

心中怨悔多く、一たび門を出れば便ち怪異に撞見す。惡蛇竟に三足を生じ、聲音醜惡可憎なり。嫫母のごとき醜婦を請して媒を作れば、求む所自然に成らず。此の林凶兆連連にして、託する所人に非ざるを主とす。婚姻請託を占問うに、諧わざるを主とす。

蠱之萃:虎豹爭強,道閉不通。小人歡訟,貪天之功。

虎豹相互に强を爭い、道路因りて閉塞して通ぜず。小人訟を興すを樂とし、還て上天の功勞を己が有と據す。此の林强梁相い爭い、小人功を竊るを主とす。出行爭訟を占問うに、阻滯して是非多きを主とす。

蠱之升:雞方啄粟,為狐所逐。走不得食,惶怖惕息。

鷄正に粟米を啄食す、狐狸の追趕する所と爲る。逃走して後食に上がらず、惶恐して呼吸を屏す。此の林横に侵奪せられ、驚懼して所を失うを主とす。飲食營生を占問うに、擾を受けて安きを得を得ざるを主とす。

蠱之困:陳媯敬仲,兆興齊姜。乃適營丘,八世大昌。

陳國妫姓の公子敬仲、卜兆彼の將に齊國姜氏の地に興起せんを預示す。ここに營丘に前往し、八世を歷經して大いに昌盛す。此の林陳完齊に奔り田氏齊に代わるの典を用ゐ。遷徙業を立つるを占問うに、遠く徙りて後に大興するを主とす。

蠱之井:昊天白日,照臨我國。萬民康寧,咸賴喜福。

廣大の蒼天と明亮の太陽、我が邦國を照臨す。萬民安康寧泰にして、人人皆喜慶福澤を蒙受す。此の林光明普く被くを主とす。國事家運を占問うに、大吉にして衆安きを主とす。

蠱之革:雲夢大藪,嘉有所在。虞人共職,驪駒樂喜。

云夢は廣大の湖澤にして、美好の物産皆其の中に在り。山澤を掌管する虞人各々其の職を盡し、驪駒の歌歡喜に唱う。此の林物阜んで職修まるを主とす。漁獵産業を占問うに、豐饒にして和樂を主とす。

蠱之鼎:獐鹿雉兔,群聚東國。蘆黃白春,俱往逐追,九齚十得。主君有喜。

獐・鹿・野鷄・兔子、成群して東方の國に聚集す。蘆荻轉黄・春色轉白の際、衆人一同に前往して追逐し、九隻を咬獲し十隻を擒得す。主君これによって歡喜す。此の林獵獲豐盛するを主とす。求取を占問うに、獲る所望む所に超出するを主とす。

蠱之震:得惠孔明,主君復章,保其室堂。

受くる所の恩惠十分明白顯著にして、主君重ねて顯揚し、自家の室堂を保住す。此の林恩を蒙りて位を復するを主とす。家業官職を占問うに、失いて復た得るを主とす。

蠱之艮:天之所壞,不可強支。眾口嘈嘈,雖貴必危。

上天の毀壞せんとする所の物、人力勉强支撐する能わず。衆口喧騰非議すれば、縱ほ身顯貴に居ると雖も必ず危險なり。此の林大勢已に去り、衆議敵し難きを主とす。官位を占問うに、强爭すべからざるを主とす。

蠱之漸:天之奧隅,堯舜所居。可以全身,保我邦家。

上天深藏の一隅、堯舜のごとき聖人の居る所の處なり。此に在りて自身を保全し、我が邦國家室を守住する能くす。此の林地を擇びて自ら守るを主とす。居處難を避くるを占問うに、安穩にして虞なきを主とす。

蠱之歸妹:下泉苞稂,十年九主。旬伯遇時,憂念周京。

《詩・下泉》寒泉の丛生する莠草を浸没するを寫し、十年の間九位の主君を換ふ。荀伯時に適逢し、心中周室京師を憂念す。此の林政局屢變して忠臣國を憂うるを主とす。時局任事を占問うに、動蕩にして節を守るに宜しきを主とす。

蠱之豐:江河海隅,眾利聚居。可以遨遊,卒歲無憂。

江河と海角一帶、各種の利益皆彼の處に聚集す。從容遨游する可く、終年憂愁なし。此の林財源匯聚し、身心俱に安しを主とす。經商遠行を占問うに、利を獲て安樂するを主とす。

蠱之旅:南山黃竹,三身六目。出入制命,東皇宣政。主尊君安,鄭國無患。

南山黄竹を生ず、傳說中三身六目の異人有り。出入の間教命を掌管し、東方の帝政令を宣布す。主上尊崇し國君安泰にして、鄭國禍患なし。此の林威令通行するを主とす。國政官職を占問うに、令行はれて境内安きを主とす。

蠱之巽:重譯置之,來除我憂。與喜俱居,同其福休。

輾轉幾重の通譯を經て纔に消息を傳到し、前來して我が憂愁を解除す。喜慶我と同住し、福澤美善を共享す。此の林遠方より助に來るを主とす。援を求め音信を占問うに、憂解けて吉を得るを主とす。

蠱之兌:南山高崗,麟鳳室堂。含和履中,國無災殃。

南山高高の山岡の上、麒麟と鳳凰と以て居室廳堂と爲す。中和を含蘊し中正を脚踏し、國中災殃なし。此の林祥瑞正に居るを主とす。國事家宅を占問うに、安泰にして災なきを主とす。

蠱之渙:紫芝朱草,生長和氣。公尸侑食,福祿來下。

紫芝と朱草のごとき瑞物、和順の氣の中に生長す。祭祀の時代神として祭を受くる公尸飲食を勸進し、福祿隨い之降下す。此の林《詩・鳧鹥》の公尸燕飲の義を取る。祭禱して福を求むるを占問うに、神歆かじめて福至るを主とす。

蠱之節:宮城室就,進樂相舞。英俊在堂,福祿光明。

宮室城郭皆已建成し、樂を奏起して相い與に起舞す。英才俊士堂に滿ち、福祿光明显耀す。此の林功成りて賢を聚むるを主とす。興造仕進を占問うに、圓滿にして榮盛を主とす。

蠱之中孚:商之子孫,資無所有。貪貝逐狐,留連都市。還轅內鄉,嘉喜何咎。

殷商の後裔子孫、資財一の所有せず。財貝を貪求し狐皮の利を追逐し、都市の間に流連す。後來車轅を掉轉して故鄉に返回し、反つて喜慶有り、何の過錯有らん。此の林外に求めて得ずして本に歸りて吉を得るを主とす。經商遠行を占問うに、返歸を宜と爲すを主とす。

蠱之小過:執贄入朝,獻其狐裘。元戎燮安,妙漠以歡。

見面の禮を手持して朝に入り、狐皮裘衣を獻上す。主帥大軍因りて調和安定し、邊遠の地もまた歡悦に歸す。此の林獻納當を得、爭を化して和と爲すを主とす。進獻結交を占問うに、納を受けて和順するを主とす。

蠱之既濟:湧泉汩汩,南流不絕。洿為淮海,壞敗邑里。

泉水汩汩として涌出し、南に向かいて奔流して斷えず。積みて淮河大海のごとき水澤と成り、城邑村里を冲壞す。此の林水勢控を失いて災を成すを主とす。家宅田産を占問うに、水患に遭いて損を受くるを主とす。

蠱之未濟:固陰冱寒,常冰不溫。凌人惰殆,大雹為災。

陰氣凝固して天寒地凍し、長年の堅氷回暖を見ず。氷を掌る凌人怠惰して職を失し、大冰雹これによって災を成す。此の林陰寒職を失して災を生ずるを主とす。時令職守を占問うに、怠慢して禍を招くを主とす。

臨の林(臨卦六十四林)

臨 弱水之西,有西王母。生不知老,與天相保。行者危殆,利居善喜。

弱水の西邊、西王母住む。彼女長生して衰老を知らず、天と其の久長を同じくす。然るに弱水渡り難く、出行の人危險有り、安居して靜を守れば反つて善慶を得。此の林靜吉動凶を主とす。出行居處を占問うに、守るに宜しく行くに宜しからず。

乾 黃獹生子,白戌為母。晉師在郊,虞公出走。

黄色の獵犬崽子を產下し、白狗其の母親と做る。晋國軍隊已に郊外に逼近し、虞公只だ國を棄てて出逃するを得。此の林晋道を假りて虢を伐ちて虞を滅すの典を用ゐ。防守國事を占問うに、外敵隙に乗じ、土を失いて出亡するを主とす。

坤 倉皇奉使,中山以孝。文侯悅喜,繫子徵召。

匆促の間命を奉じて出使し、中山に孝行を以て見稱す。魏文侯之がために歡喜し、兒子を身邊に召回す。此の林孝を以て上に信を取るを主とす。差使薦擧を占問うに、賞識を得て召を受くるを主とす。

屯 機關不便,不能出言。精誠不通,為人所冤。

機竅靈便ならず、話もまた說出口せず。一片の精誠人に通達する能わず、反つて人の冤枉する所と爲る。此の林溝通阻を受け、口有りて辯え難きを主とす。訴訟陳情を占問うに、冤を含みて白ぐる莫きを主とす。

蒙 白茅醴酒,靈巫拜禱。神嗜飲食,使君壽考。

白茅を鋪き甜酒を奉り、靈驗の巫者拜伏祈祷す。神明此の祭品を享用するを樂とし、君主をして長壽ならしむ。此の林祭禱して神の歆享を得るを主とす。福を祈り疾病を占問うに、年を延べて佑を獲るを主とす。

需 重瞳四乳,目聰耳明。普仁表聖,為作元輔。

傳說虞舜重瞳有り周文王四乳有り、皆聖人の異相なり。此の人耳目聰明にして、廣く仁徳を施し聖徳を彰顯し、首輔に出任する可し。此の林異才國を當たるを主とす。人を用ゐ仕進するを占問うに、大用を得るを主とす。

訟 水漲無船,破城壞堤,大夫從役。一朝亡殞,不見少妻。

洪水上漲して船只なし、城牆を冲破し堤壩を毀壞し、大夫命を奉じて役に服して搶險す。一朝命を喪い、再び年輕の妻子を見ず。此の林水厄役難を主とす。出行服役を占問うに、凶險にして喪亡するを主とす。

師 六人俱行,各遺其囊。鴻鵠失珠,無以為明。

六人一同に路上し、各々行囊を丟失す。鴻鵠明珠を丢して、再び照明の物なし。此の林群行俱に損し、其の憑恃を失うを主とす。同行合伙を占問うに、共同に財を折るを主とす。

比 隨時轉行,不失其常。各樂厥類,身無咎殃。

時序に隨いて輾轉運行し、其の恒常の道を失わず。各々同類と同樂し、自身災咎禍殃なし。此の林時に順い常を守るを主とす。諸事を占問うに、平安にして過なきを主とす。

小畜 蔡女盪舟,為國患憂。褒後在側,屏蔽王目。早衰六畜。

蔡姬舟を蕩かして齊桓公を戲弄し、因りて國家の禍患と成る。褒姒周幽王の身邊に侍立し、君王の眼目を遮蔽す。六畜すらも早早衰敗す。此の林女禍國を亂るを主とす。家國內閨を占問うに、內寵に因りて敗を致すを主とす。

履 駕龍騎虎,周遍天下。為神人使,西見王母。不憂危殆。

竜を駕し虎を騎り、天下各處を走遍す。神人の差遣を受け、西行して西王母を拜見す。一路危難を憂慮する必ずしも要せず。此の林神助有りて遠行阻なきを主とす。出行を占問うに、通達して險なきを主とす。

泰 胥恐之吳,畫策闔閭。鞭平服荊,除大咎殃。威震敵國,還受上卿。

伍子胥恐懼を懷きて吳國に奔往し、闔閭のために方略を謀劃す。後來楚平王の尸を鞭撻し荆楚を征服し、大禍患を除去す。威勢敵國を震動し、回來して上卿を受封す。此の林命を亡して仇を復し後に顯達するを主とす。困厄して强を圖るを占問うに、終に耻を雪ぎ名を顯かす能くするを主とす。

否 唐邑之廬,晉人以居。虞叔受福,實貺是國。世載其樂。

唐地の城邑屋舍、晋人の居所と成る。虞叔受封して福を得、實實在在に此の國家を賞賜せらる。世世代代其の樂を享受す。此の林唐叔虞晋に封ぜらるるの典を用ゐ。封を受け業を置くを占問うに、地を得て家を傳うるを主とす。

同人 管鮑相知,至德不離。三言於桓,齊國以安。

管仲と鮑叔牙と彼此深く相知り、至誠の徳彼らをして相い背離せざらしむ。鮑叔再三齊桓公に進言擧薦し、齊國これによって安定す。此の林知己賢を擧ぐるを主とす。交友薦擧を占問うに、知交に力を得るを主とす。

大有 三十無室,長女獨宿。心勞未得,憂在胸臆。

年三十を過ぐるも未だ家を成さず、長女獨り安寝す。心力交瘁して一の得る所なきに、憂愁胸中に積む。此の林婚期遲誤するを主とす。婚姻して配を求むるを占問うに、蹉跎して成り難きを主とす。

謙 散渙水長,風吹我鄉。火滅無光,隳敗桓功。

水勢渙散して漫長にして、狂風我が鄉里を吹過す。火熄滅して光亮なく、齊桓公のごとき功業もまた隨い之毀壞す。此の林基業渙散するを主とす。家國事業を占問うに、盛より堕すを主とす。

豫 蜎飛蠕動,各有配偶。大小相保,咸得其所。

飛ぶ蟲・爬る蟲、各々皆配偶有り。大小の生靈相互に保全し、全て各々其の所を得。此の林萬物各々其の分に安んずるを主とす。婚配處世を占問うに、和順して安んずるを主とす。

隨 安樂几筵,未出王門。

安然歡樂して几案筵席の間に坐し、未だ曾て王家の門庭を走出さず。此の林內に居りて安を享くるを主とす。出處を占問うに、內を守るに宜しく遠行に宜しからず。

蠱 大生災禍,下土恩塞,抵亂我國。

大災大禍接續發生し、下界百姓の受くる所の恩澤壅塞せられ、動亂我が國家を冲擊す。此の林上恩下らず、亂此より生ずるを主とす。國事時局を占問うに、凶亂にして避くべきを主とす。

觀 長生無極,子孫千億。柏柱載梁,堅固不傾。

壽命長久して窮盡なく、子孫繁衍して千億なり。柏木の柱子大梁を承托し、堅固にして傾倒せず。此の林家門根基牢固するを主とす。身命子嗣を占問うに、長壽して福多きを主とす。

噬嗑 欽敬昊天,曆象星辰。宜受民時,陰陽和調。

蒼天を對待するに恭敬し、日月星辰を觀測推算す。據りて百姓に農時を頒授し、陰陽因りて調和す。此の林《尚書・堯典》の日月星辰を歷象し民時を敬授するの典を用ゐ。政事農事を占問うに、時に順いて治すれば則ち吉なり。

賁 三河俱合,水怒踴躍。壞我王室,民困於食。

三條の大河一齊に匯合し、水勢憤怒騰躍す。王室宮宇を毀壞し、百姓糧を缺きて困頓す。此の林水患國を傷るを主とす。家宅生計を占問うに、災を受けて食を乏しくするを主とす。

剝 壽如松喬,與日月俱。常安康樂,不離禍憂。

壽命赤松子・王子喬のごとく綿長にして、日月と一同に長久す。常に安康快樂を保ち、禍患憂愁に遭わず。此の林長壽して災なきを主とす。身命を占問うに、安泰を主とす。

復 天之所予,福祿常在,不憂危殆。

上天の賜予する所の物、福と祿と常に身邊に在り、危難を憂慮する必ずしも要せず。此の林天賜の福を主とす。身命家運を占問うに、自然に安らかにして吉きを主とす。

旡妄 受讖六符,招搖室虛。雖跌無憂,保我命則。

符讖六種の祥瑞の征應を承受し、北斗招搖星と室・虛の二宿と高照す。縱ほ跌挫する所有ると雖も憂慮する必ずしも要せず、我が性命と法度とを保住する能くす。此の林天符の護持有るを主とす。危疑を占問うに、險あると雖も咎なきを主とす。

大畜  金買車,失道後時,勞罷為憂。

金を攜えて車を買いに往くも、卻って路を迷いまた時辰を誤り、勞苦疲憊して反つて憂愁と成る。此の林行事時を失うを主とす。賣買出行を占問うに、勞して其の利を得ざるを主とす。

頤 華首山頭,仙道所遊。利於居止,長無咎憂。

華首山の峰頂、仙人往來遨游の地なり。此に居留停止するに宜しく、長久過錯と憂患と無し。此の林高處清居するを主とす。居處を占問うに、靜を守れば則ち安きを主とす。

大過 采唐沫鄉,徼期桑中。失信不會,憂思約帶。

沫鄉に到りて女蘿を采り、桑中に相會せんと約定す。對方信を失して赴約せず、憂思の下衣帶皆松む。此の林《詩・桑中》の典を取る。約期して相會するを占問うに、約を爽して愁損するを主とす。

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