己亥日第十一局 干上に酉
課體:涉害,間傳,見機,出產。課義:破敗臨身,況又乘丁,五陰柔日,凡占杳冥。解曰:酉乃土之敗氣,又為支之破碎。上乘遁丁,其破敗耗費,必有不免者矣。課傳皆陰,而干上晝合夜後,總為魘翳之神。消沮閉藏,有不可告人者矣。
此の一局の課体是れ渉害・間伝・見機・出産なり。課義に言う:破敗の神自身に臨み、又た遁干の丁火を乘じ、加うるに一片の陰支と己亥の柔日と相配す、凡そ占う所皆昏昧不明なり。解釈是れ:酉金是れ土の敗気にして、又た正に日支の破碎の位に当たり、上頭還た旬遁の丁神を乘ず、故に財を破り業を敗り耗損して度無し、総じて免れざる者有らん。「四課」(日干・日支各々上神と陰神とを取りて成すの四組)と「三伝」(発用・中伝・末伝の三重の推演)全く陰支に属し、日干上昼に六合を乘じ夜間に天后を乘ず、皆是れ遮蔽晦暗の神将なり。事情消沉して閉蔵し、人に対して言うべからざるの隠情を蔵れたり。
斷曰:出戶之卦,雖自暗出明,而末傳空亡。未能出幽離隱。惟天罡塞於鬼戶,凡百陰謀,翻能遂意。丑土比肩,克宅發用,家中必有暗損。中傳官鬼閉口,尚喜酉制,不至猖獗,必其家有敗子,能轉移禍福也。
断語曰く:出戸の課本より暗より出でて明に転ずべし、可惜末伝空亡に落ち入る、終に幽隠の地を走出し離るる能わず。所幸天罡鬼戸を堵え住む、凡そ暗中に籌劃するの事反じて能く心に称う。丑土是れ日干と同類の比肩にして、既に宅爻を克傷して又た発用を充当す、家中必ず説き出口すべからざるの暗虧有らん。中伝の官鬼閉口の位に処る、好きかな酉金有りて它を制し住む、放肆して害を為すに至らず;此れ多半応に家裏一箇の敗家の子弟有りて、偏偏能く禍を転移して福と為すを因りてなり。
天時:課傳皆陰,畢宿臨干,當有雨。家宅:晝占則妻妾擾宅,夜占則同類為凶,皆有耗費。仕宦:貴祿不見,破敗加干,不吉。求財:己財不守,不必外求。婚姻:后合占婚,成而不吉。胎產:男喜,防損胎。疾病:腎肺受傷,兼有積塊腹疾,四月占更凶。出行:水路不吉。行人:天罡加孟,尚未啟行。兵戰:未見其利。
天時を論ず:四課三伝全是れ陰支にして、雨を主るの畢宿又た日干の上に臨む、当に雨水有るべし。家宅を論ず:昼に課を起こすは是れ妻妾の門戸を攪扰し、夜裡に課を起こすは是れ同輩の手足の凶事を帯来するにして、両様皆費を破るを要せん。仕宦を論ず:貴人と禄神と皆出現せず、破敗の神却って日干の頭上に壓る、吉ならず。求財を論ず:自己の手裡の銭財でさえ守り住む能わず、再び外に向いて求むるに及ばず。婚姻を論ず:天后と六合と値に当たりて婚事を占うに来る、縦い談じ成るも亦た吉利ならず。胎産を論ず:喜ぶべきは是れ男胎なれど、但し胎気の損を受くるを防ぐを着くるを要す。疾病を論ず:腎経と肺経と皆傷を受け、腹中還た積塊を結び有り、若し四月に課を起こせば病勢更に凶なり。出行を論ず:水路を走る吉ならず。行人を論ず:天罡寅・申・巳・亥の四孟の位に加わる、遠人未だ身を動かさず。兵戦を論ず:什麼の便宜占むべきを見出ださず。
畢法云:后合占婚豈用媒,兩貴受克難干貴。課經云:干上酉金作日干之脫氣,晝乘天后復脫酉金。謂之脫上逢脫,酉為子孫,亦為婢妾。夜乘天后,必有因酒色而敗壞身家者。又云:申加午,子加戌,晝夜兩貴,皆被下神所克,不宜干請。不惟不能成福,翻能致禍。心印賦云:丑卯巳為出戶,春雷震蟄。
《畢法賦》に言う:天后と六合と値に当たりて婚を占うに来れば、男女早已に私相に許し、哪の処に還た媒人を用いるべけんや;昼夜の両位の貴人皆克制を受くれば、便ち往きて貴人に求めて事を弁ずること難し。《課経》に言う:日干上の酉金是れ日干の気を泄耗するの脱神にして、昼に又た「天后」(婦女と陰私とを主るの天将)を乘じ、天后水に属し、反じて来りて再び酉金の気を泄る、此れを脱上に脱を加うと叫ぶ。酉此れに於て既に子孫爻を作り、も亦た婢妾を代表し、夜裡に天后を乘ずれば、家中必ず酒色に因りて門戸を敗壊するの人有らん。又た言う:申の午上に加わり子の戌上に加われば、昼貴夜貴皆下面の地盤の神に克され、往きて貴人に干求するに宜しからず;福分を求め来らざるのみならず、反じて能く禍を招致せん。《心印賦》に言う:丑・卯・巳の三伝名を出戸と為す、比すれば春雷一たび響きて蟄虫土を破りて出づるなり。
己亥日第十二局 干上に申
課體:元首,進茹,三奇。課義:身宅俱貴,三奇又遇,君子宜之,常人反忌。解曰:申為夜貴,臨於干上。子為晝貴,臨於宅上,是身宅俱貴也。丑寅卯作三傳,鼠遁則為乙丙丁三奇。君子占之,有遷官進爵之喜,常人則反憂官事矣。
此の一局の課体是れ元首・進茹・三奇なり。課義に言う:自身と住宅と皆貴人の臨照を得、又た三奇の斉く会するに碰上る、君子之れを占得するは最も相宜にして、平常人反じて忌諱す。解釈是れ:申是れ夜間の貴人の居る所の位にして、正に日干の上に落ち;子是れ昼間の貴人の居る所の位にして、正に宅爻の上に落つ、故に身宅俱に貴と叫ぶ。丑・寅・卯連なりて三伝を成し、五鼠遁法を用いて遁干を推し出せば、恰好是れ乙・丙・丁の三奇なり。君子此の局を占得せば、官を升り爵を進むるの喜事有り;普通の百姓之れに占到れば、反じて官司の為に愁を発するを要せん。
斷曰:連茹之卦,彙征則吉。初傳丑土,鼠遁得乙為暗鬼,中傳末傳為明鬼,是三傳全鬼傷干,殊為可畏。然賴申金臨干,又為父母,又為子孫,足以制之,所云眾鬼雖彰全不畏也。
断語曰く:連茹の課草根の牽連して起くに取象す、衆人伴を結びて同じく進めば便ち吉利なり。初伝丑土五鼠遁を用いて乙木を得、是れ形跡を露わさざるの暗鬼なり;中伝と末伝と則ち是れ明らかに摆れたるの鬼爻にして、等しく三伝満盤の鬼神の来りて日干を傷る、実在に畏るべし。所幸申金日干の上に臨み、它日干に対して既に父母の義有り、又た子孫の位に居り、足りて群鬼を制伏すべし、此れ便ち術語の言う所の衆鬼显赫すと雖も、却って全く畏懼するに及ばざるなり。
天時:四課之上,盡屬水神,卻被丑土所克,雨不能久。家宅:貴常臨於身宅之上,三奇作傳,富貴可望。功名:晝夜兩占,不拘文武,皆掇巍科。求財:宜得貴人之財。婚姻:朱陳佳偶,極為吉祥。胎產:上強下弱,二陰包陽,必產貴子。疾病:腎水不足之症,或脾土受傷,不日可瘥。出行:陸路甚佳,水路亦吉。行人:天罡加仲,尚在中途。兵戰:干支羅網,恐遭困厄。
天時を論ず:四課の上神全是れ水神にして、却って丑土に克し住められ、雨長久に下る能わず。家宅を論ず:貴人と太常と自身と宅爻との上に臨み、三奇又た三伝に入る、富貴指望すべし。功名を論ず:昼夜里に課を起こす皆好く、文途武途を拘わらず、皆前列に高中する能くす。求財を論ず:貴人の手裏より財を得るに宜し。婚姻を論ず:正に朱陳の両姓の世代聯姻するが如きの佳偶にして、極めて吉祥なり。胎産を論ず:上神強くして下神弱く、両重の陰爻一重の陽爻を裹み、必ず貴子を生まん。疾病を論ず:症腎水虧虚に在り、あるいは脾土の損を受くるなり、多からざる幾日に痊愈する能くせん。出行を論ず:陸路を走る甚だ好く、水路を走るも亦た吉なり。行人を論ず:天罡子・午・卯・酉の四仲の位に加わる、人なお半路上に在り。兵戦を論ず:日干日支皆天羅地網と成れり、恐らく困境に陷り入るを遭わん。
畢法云:晝夜貴加求兩貴,尊崇傳內遇三奇,所謀多拙逢羅網。纂要云:干支之前一辰,臨於干支之上,為之天羅地網,值此者,如網羅兜裹,不能亨快。若占人年命上神,沖破支干之網,始為無咎。或遇空亡,又為破羅破網,見亦不害。指掌賦云:三傳純官鬼,而兄弟成災。
《畢法賦》に言う:昼貴夜貴一斉に加臨すれば、能く同じく両位の貴人の相助を求むべし;三伝裏三奇に遇上れば、是れ最も尊崇の吉象なり;然るに若し羅網に碰上れば、図る所の事多半笨拙にして成り難し。《纂要》に言う:日干・日支各自前の一位の地支日干日支の上に壓るを、便ち之を天羅地網と叫び、它に値うる者は、網に兜り裹めらるるが如く、事事皆暢快なる能わず。若し占う所の人の本命あるいは行年の上神能く此の層の干支の網を冲破せば、方に災禍有らざると算す。あるいは恰好空亡に碰上れば、那も亦た破羅破網と叫び、見ゆるも亦た妨害せず。《指掌賦》に言う:三伝清一色皆是れ官鬼なれば、兄弟爻反じて災殃と成れり。
庚子日第一局 干上に申
課體:伏吟,元胎。課義:晝虎臨祿,財被馬逐,末空破碎,夜病嗣續。解曰:申乃庚之祿神,旬遁丙火,發用臨干,而晝虎據之,是祿不可守也。中傳寅木,乃是日財,又為驛馬。晝乘螣蛇,亦有驚危之象。末傳巳火,乃庚金之長生,遇空作破。夜乘朱雀,化而為鬼,是無所憑藉也。子為申金之子孫,夜乘白虎,嗣續之病,其尚能免乎。
此の一局の課体是れ伏吟・元胎なり。課義に言う:昼に白虎禄神の上に壓り、財爻駅馬に赶えられて走り去り、末伝空に落ちて又た破碎に逢う、夜裡に課を起こせば則ち子嗣に病有り。解釈是れ:申金是れ庚金日干の禄神にして、旬遁の干是れ丙火と為る、它発用を充当して日干の上に臨み、昼に又た白虎に占拠せらる、禄位守り住む能わざるを見るべし。中伝寅木既に是れ本日の財爻にして、又是た駅馬なり、昼に「螣蛇」(驚恐怪異を主るの天将)を乘じ、も亦た驚懼危殆の意味を帯び。末伝巳火本より是れ庚金の長生の地にして、却って空亡に遇いて変じて破敗と為る;夜裡に朱雀を乘じ、反じて化して鬼爻と為る、等しく依拠する所無し。子水是れ申金の子孫にして、夜間に白虎を乘ず、子嗣の上の病患、哪の処に還た躲け掉るべけんや。
斷曰:元胎之卦,旺祿臨身,凡事止宜守舊,不宜妄作。課傳祿馬皆現,惟仕人為吉:但末傳官空,終不如始。
断語曰く:元胎の課孕育して時を俟つを主り、加うるに旺盛の禄神自身に臨む、凡事ただ旧局を守住するに宜しく、軽挙妄動すべからず。四課三伝の中禄神と駅馬と皆已に出現し、惟独官を為るの人方に吉利と算す;但し末伝官星空に落ち、結局終に開頭に比すべからず。
天時:天地不動,晴日占晴,雨日占雨。家宅:晝占家室安靜,夜占子息有災。仕宦:官星填實,方為全美。求財:遠方之財,求之可得。婚姻:支干各乘旺氣,然晝占男患,夜占女傷。胎產:男喜,易產。疾病:膀胱有病,即愈。出行:晝占水路可行。行人:馬在中傳,行人半途。兵戰:日干生支,利客不利主。
天時を論ず:伏吟の局天盤地盤皆移動せず、晴天来りて占えば仍お晴れ、雨天来りて占えば仍お雨る。家宅を論ず:昼に課を起こす家室平安にして、夜裡に課を起こす子女に災有り。仕宦を論ず:官星の落つる所の空位の実支に填められしを俟ちて、方に十全十美と算す。求財を論ず:遠方の財物は、往きて求めれば求め得べし。婚姻を論ず:日支日干各々旺気を乘ず、然るに昼に占する是れ男の方患有り、夜裡に占する是れ女の方傷を受く。胎産を論ず:喜ぶべきは是れ男胎にして、生産順利なり。疾病を論ず:病膀胱に在り、甚だ速やかに能く好くならん。出行を論ず:昼に課を起こす水路を走る行くべし。行人を論ず:駅馬中伝に落ち、遠人正に半路に走り到れり。兵戦を論ず:日干去りて日支を生ず、客方に対して利有りて主方に対して利あらず。
畢法云:虎乘遁鬼殃非淺,旺祿臨身徒妄作。秘要云:白虎加臨旬內之遁干為日鬼者,凡占皆畏。咎患彌深,難以消釋,縱遇空亡,亦不能為救,其應如神。課經云:庚日伏吟,是兩貴夾墓。
《畢法賦》に言う:白虎遁干の化成したる鬼爻に乘れば、禍殃決して軽浅ならず;旺禄身に臨むの時、胡乱に作為するはただ気力を白費す。《秘要》に言う:白虎本旬の遁干の上に加臨し、而して此の遁干恰好又是た日干の鬼爻なれば、則ち何を占うるも皆可怕にして、災患極めて深く且つ化解し難く、縦い空亡に遇上るも亦た救い回る能わず、応験するの准えて神の如し。《課経》に言う:庚日の伏吟課は、是れ昼夜の両位の貴人の墓神を夾めるの格局なり。
庚子日第二局 干上に未
課體:元首,連茹。課義:晝虎丙申,祿故難親,夜宜守貴,初屈後伸。解曰:申乃日祿,旬遁得丙上乘白虎,難與相親。初傳鬼墓,中傳旺刃,皆不可投,夜占止宜守干上之貴。但支辰之子,與干上之未作六害,初必遭屈,厥後為日干之庚金所化,轉生子水,是以終必能伸也。
此の一局の課体是れ元首・連茹なり。課義に言う:昼に白虎丙申の上に乘り、禄神此れに因りて親近し難し;夜裡ただ貴人を守るに宜しく、起初に屈を受け後に伸ぶ。解釈是れ:申金是れ本日の禄神にして、旬遁丙火を得、上面又た白虎を乘ず、人をして敢えて接近せしめず。初伝是れ鬼爻の墓庫にして、中伝是れ旺相の羊刃なり、両者皆投奔すべからず、夜裡に課を起こすただ日干上の貴人を守住すべし。ただ日支の子水と日干上の未土と六害を構成し、起初必ず委屈を受けん;後来に到りて未土日干庚金に化せられ、転じて生じて子水を出だす、是れを以て最終必ず能く伸展せん。
斷曰:連茹之課,交互六害,而又魁度天門,凡占皆有阻隔,不能亨快。干支拱傳,事在必成。末傳晝虎,與德祿相併,未免憂中帶喜,美中不足之象。
断語曰く:連茹の課本より接連して進むを主る、此の局却って交互に六害を成り、又是た戌の亥に加わるの魁度天門格にして、凡そ占う所皆阻隔を被り、順暢する能わず。所幸日干日支三伝を把りて當中に拱む、事情必定弁み成らん。末伝昼に白虎を乘じ、又た徳神・禄神と并びて一処に在り、憂いの中に喜を帯び・美中不足を免れず。
天時:天空臨干,水母臨畢,發用關隔,晴晦不雨。家宅:支上之陰神,晝夜乘元,家中暗晦,竊賊最宜防察。仕宦:夜占貴人臨身,德祿入傳,最吉之象,晝占欠利。求財:未上遁乙,與干相合,暗財可得。婚姻:上強下弱,妊乃成男,發用關隔,產必艱難。疾病:上下關隔,噎膈不食之症,又兼肝腎受傷,倘年命有救,或可言生。出行:陸路稍可,水路防失。行人:天罡加孟,尚未啟行。兵戰:利於相守,吉凶相半。
天時を論ず:「天空」(虚詐欺瞞を主るの天将)日干上に臨み、水母の星又た畢宿に臨み、発用関隔の格を成す、天色陰晦にして却って雨を下り来る能わず。家宅を論ず:日支上の陰神昼夜皆「元武」(即ち玄武、盗賊失脱を主るの天将)を乘ず、家中晦暗不明にして、最も窃賊を提防すべし。仕宦を論ず:夜裡に課を起こす貴人身に臨み、徳神禄神又た皆三伝に入る、是れ最吉の象なり;昼に課を起こすは便ち利を欠く。求財を論ず:未土上乙木を遁得、日干と相合す、暗中の財手に到るべし。婚姻を論ず:上神強くして下神弱く、懐く所当に是れ男胎ならん;然るに発用関隔を成せば、分娩必定艱難ならん。疾病を論ず:上下彼此関隔す、是れ食を噎して下り難きの膈症にして、又た加うるに肝腎の両経傷を受く;倘若本命あるいは行年上救神有れば、あるいは還た性命を保ち得べし。出行を論ず:陸路を走る勉强して可なり、水路を走る失脱を防ぐを要す。行人を論ず:天罡四孟の位に加わる、人未だ程を啓かず。兵戦を論ず:拠りて守りて動かざるに宜しく、吉凶各々半ばを占めん。
畢法云:魁度天門關隔定,虎乘遁鬼殃非淺。課經云:日辰夾定三傳,謂之夾定格。凡事進退,皆不由人,不利占解散憂疑之事。倘交關成合之事,遇之極美,以其不脫圍範故也。纂義云:天魁為用,動宜謹慎,暗裡相侵,難為視聽。
《畢法賦》に言う:戌の亥に加わるの魁度天門は、関隔已に定局を成すを主り;白虎遁干の鬼爻に乘れば、禍殃軽からず。《課経》に言う:日干と日支と三伝を把りて中間に夾むを、之を夾定格と叫び、凡事進むも亦た好く退くも亦た好しと雖も皆自己に由らず、憂疑を排解するの一類の事を占問するに利あらず;但し若し是れ交易成交・締約結盟の此の類の事なれば、它に遇上る極めて妙にして、双方皆此の箇の圈子を跳び出だす能わざるを以てなり。《纂義》に言う:天魁(戌)発用を充当す、行動務めて謹慎すべし、人有りて暗処に於て侵害し、爾却って見ゆるも聴こゆるも能わず。
庚子日第三局 干上に午
課體:涉害,斬關,間傳,六儀,勵德,天網。課義:彼己災殄,寅財休戀,助鬼來攻,縉紳宜見。解曰:庚被午克,子被戌克,彼己俱遭災殄也。寅雖日財,生起初傳之午火,反來傷干,此財之所以不可戀也。若縉紳值此,便是官星有氣,以之遷官而進秩,誰曰不宜。
此の一局の課体兼ねて渉害・斬関・間伝・六儀・励徳・天網の六種有り。課義に言う:対方と自己と皆禍殃を遭い、寅木の此の財爻貪恋すべからず、它鬼爻を助長して来りて攻むるを因りて、ただ士大夫之れを見て方に合宜なり。解釈是れ:庚金午火に克され、子水戌土に克され、双方一斉に損を受く。寅木是れ本日の財爻と雖も、却って去りて初伝の午火を生旺し、反じて来りて日干を傷害す、此れ便ち財の貪恋すべからざるの縁故なり。若し縉紳の家此の局に遇上れば、午火便ち気有るの官星と成り、它を憑りて官を升り級を進む、誰か合宜ならずと言わんや。
斷曰:間傳之課,發用六儀。蓋甲午用午為旬儀,子日遇午為支儀。旬支相併,占者必有奇祥,大宜攜財告貴,納粟奏名,常人則生禍也。但寅坐空鄉,恐有愛莫能助,徒取怨憎之象。
断語曰く:間伝の課位を隔てて相伝ず、発用又た六儀に逢う。盖して甲午旬中午を以て旬儀と為し、庚子日午に遇うは則ち支儀と為り、旬儀と支儀と并びて一処に在れば、占者必ず非常の祥瑞有らん、最も財物を帯びて往きて貴人に干謁し・粮を捐き粟を納めて以て功名を求むるに宜し;平常人に換われば反じて禍を生ず。ただ寅木空亡の郷に坐し、恐らく心有りて幇忙するも力を使い上げる能わず、白く一身の埋怨を落とすの象有らん。
天時:晝占雨而後晴,夜占晴而後雨。家宅:晝夜元武克宅,恐盜賊與耗費相併。仕宦:最吉。求財:財爻空陷,值日方得。婚姻:晝占男吉,女俱不佳。胎產:課傳皆陽,妊乃成男。疾病:脾胃溼病,必遇良醫,不久自瘥。遺失:家賊盜去。求謀:始勤終怠。出行:陸路晝吉,水路不佳。行人:天罡加仲,尚在中途。兵戰:晝占龍化為蛇甚凶,夜占蛇化為龍甚吉。
天時を論ず:昼に課を起こす先に雨して後に晴れ、夜裡に課を起こす先に晴れて後に雨る。家宅を論ず:昼夜皆是れ元武の宅爻を克傷するにして、恐らく盗賊と破費と一同に門に上がらん。仕宦を論ず:最も吉利なり。求財を論ず:財爻空に落ちて陷に落ち、寅日の値日に填め実するを俟ちて方に取り着くべし。婚姻を論ず:昼に課を起こす男の方吉利にして、女の方両頭皆好からず。胎産を論ず:四課三伝全是れ陽支にして、懐く所当に是れ男胎ならん。疾病を論ず:脾胃湿邪の病を受け、必ず能く良医に遇上り、久しからずして自ずから痊愈せん。遺失を論ず:東西是れ家裏の人の偷み走りしなり。求謀を論ず:頭を起こすに勤め、末に了るに怠る。出行を論ず:昼に陸路を走る吉にして、水路を走る好からず。行人を論ず:天罡四仲の位に加わる、人なお半路上に在り。兵戦を論ず:昼に課を起こす青竜化して螣蛇と為りて極めて凶にして、夜裡に課を起こす螣蛇化して青竜と為りて極めて吉なり。
畢法云:干支全傷防兩損,不行傳者考初時。指南:乙酉七月,午將申時占,不言其事,斷曰:勝光乘天馬,占必問行人。中末空亡,月內不至。過月驛馬克辰,至丙辰日,行人必到。又問此課看功名,能復舊缺否,曰:中末空亡,有始無終,且龍化為蛇,請告始得。龍神克下,主上官不足,復任月餘,果被勘逮問。
《畢法賦》に言う:日干日支両辺皆傷を受けば、人と宅と双々に損折するを防ぐを要す;三伝推し動かし得ざるの時は、便ち頭を回らして発用と占時とを考察す。《六壬指南》に載す:乙酉年七月、午を以て月将と為し申時に課を起こす、来る人肯んじて問う所の何事を言わず、術者断じて曰く:勝光(午の別名)天馬を乘ず、占う所必ず是れ行人の消息を問わん。中伝末伝皆空亡にして、一月の内到る能わず;此の月を過ぎて駅馬転じて日支を克し、丙辰日に到れば、行人必定到らん。来る人又た問う此の課以て功名を看るに、能く旧缺を復補するや否や、答えて曰く:中末空亡にして、始有りて終無く、何況や青竜化して螣蛇と為る、須く先に辞呈を遞して方に行くを得。竜神下に向いて克伐す、上司彼に対して不満を主らん;果然職を復すこと一月余りにして、便ち勘查逮問せられり。
庚子日第四局 干上に巳
課體:知一,高蓋,六儀。課義:生空破貴,丁刃敗氣,眾禍攻攢,浮財何濟。解曰:巳乃日之長生,又為日破,又為日鬼,更兼空陷。發用之午火,作羊刃敗氣,亦是日鬼。支上之酉金,旬遁得丁,復為破碎,是一課而六惡兼行,可謂眾禍攢攻矣。卯雖為財,但坐於脫氣之上。晝乘朱雀,亦為脫氣,脫上逢脫,財氣已弱,不過為浮泛之財而已,得之又何濟哉。
此の一局の課体是れ知一・高蓋・六儀なり。課義に言う:長生空に落ち日破貴を傷り、丁神と羊刃と又た皆敗気に属す、衆禍一斉に来りて攻め、虚浮の財什麼の事を済わんや。解釈是れ:巳火本より是れ庚金日干の長生にして、同時に又是た日破にして、又是た日鬼なり、還た兼ねて空陷を帯び。発用を充当するの午火是れ羊刃・是れ敗気にして、も亦た一様に是れ日鬼なり。日支上の酉金旬遁丁を得、再び一重の破碎を添え、一箇の課式の裏六様の凶悪并び行う、真に群禍の囲攻と称す可し。卯木是れ財爻と雖も、却って泄気の神の上頭に坐し、昼に朱雀を乘じ、朱雀同様に它の気を泄る、脱上又た脱に逢う、財気已に虚弱にして、不過是れ漂浮して定まらざるの浮財に過ぎず、得るも亦た何の用有らんや。
斷曰:高蓋之課,利於顯者。末傳子水,迤邐生鬼傷干,是家中妻孥反助人相害,破宅傷身。究竟子水,力能沖剋午火,後必藉之解禍,翻雲覆雨,全在家人矣。
断語曰く:高蓋の課華蓋の高く張るの象有り、顕貴の人に対して利有り。末伝子水一路輾転して生じて鬼爻を起こして来りて日干を傷る、等しく家中の妻児反じて外人を幇けて自己を加害し、既に住宅を壊して又た本身を傷る。但し根に帰り底に到りて、子水力量有りて午火を冲克す、日後還た它に靠りて災禍を化解するを要せん;手を翻せば雲を為し手を覆せば雨を為す、全く自家人の身上に在り。
天時:青龍昇天,雀又飛騰,陰晴不一。家宅:丁神居酉作破,宅必動而家亦破。仕宦:課名高蓋,占官者吉。求財:財不甚旺,求之可得。婚姻:干上德空,支上破碎,占婚不吉。胎產:下強上弱,二陽包陰,妊乃成女。疾病:肺家有疾,四月占不吉。遺失:非賊所竊。出行:陸路已陷,水路不吉。行人:天罡加季,行者立至。兵戰:凶中有吉,振旅而歸。
天時を論ず:青竜空を騰りて起こり、朱雀又た高処に於て飛揚す、陰晴変化して定まらず。家宅を論ず:丁神酉金上に落ちて化して破神と為る、住宅必ず変動するを要して、家道も亦た跟い着きて破敗せん。仕宦を論ず:課の名高蓋、官職を占問する者吉利なり。求財を論ず:財気旺盛と算せずと雖も、往きて求めれば還た求め着くべし。婚姻を論ず:日干上の徳神空に落ち、日支上又た破碎に逢う、婚を占うに吉ならず。胎産を論ず:下神強くして上神弱く、両重の陽爻一重の陰爻を裹み、懐く所当に是れ女胎ならん。疾病を論ず:病肺経に在り、若し四月に課を起こせば吉ならず。遺失を論ず:是れ賊の偷み去りしにあらず。出行を論ず:陸路已に空亡に陷り、水路も亦た吉ならず。行人を論ず:天罡四季の位に加わる、門を出でたる人立刻就到せん。兵戦を論ず:凶中に吉を帯び、能く隊を整えて師を班して回らん。
畢法云:閉口體卦兩般推。課經云:巳加庚,酉加支,日上神剋日,而辰上丁神又復剋日,是明暗二鬼,併力來傷,乃人宅罹患,身宅皆凶之象。要覽云:巳能生能克,名為兩面刀,幸子水制之。
《畢法賦》に言う:閉口の課課体と卦体との両路を分かちて往きて推すを要す。《課経》に言う:巳の庚上に加わり酉の日支上に加われば、日干上の神来りて日干を克し、日支上の丁神又た跟い着きて日干を克す、此れ是れ明鬼暗鬼力を合わせて来りて傷るにして、人と宅と一斉に殃に遭い、身宅両方皆凶の象なり。《要覧》に言う:巳火能く日干を生じ能く日干を克す、比すれば一把の両面刃を開きたるの刀にして、幸にして子水有りて往きて它を制し住む。
庚子日第五局 干上に辰
課體:重審,潤下,斬關,不備。課義:三傳支干,晝夜天將,俱水盜身,難舍難向。解曰:三傳皆水,以盜干氣。而晝夜天將,龍蛇元武,又復水中之神,是神與將俱是盜氣。孟去此辰土,卻又戀生而難舍。若傾心以向之,則又盜脫太甚,舍向俱難,進退所以維谷也。
此の一局の課体是れ重審・潤下・斬関・不備なり。課義に言う:三伝日干日支を連ね、加うるに昼夜の乘ずる所の天将、全是れ水の自身の気を盗泄するにして、人をして舎て難く就き難からしむ。解釈是れ:三伝皆水に属し、専ら日干の気を盗泄す;昼夜の乘ずる所の青竜・螣蛇・元武、又た皆是れ水中の神にして、地盤の神と天上の将と全く泄気の中に在るを見るべし。辰土を離れて別処に投ぜんと欲すれど、偏偏辰土能く庚金を生じ、舎て去るを惜しむ;若し一心に它に投向せば、則ち泄脱太も甚だしと嫌う。舎と就と両頭為に難し、此れ便ち進退維谷なり。
斷曰:潤下之卦,三傳不離四課,有束縛而馳之象。但辰既空亡,子亦遇陷。三傳之中,獨存一申。申為日祿,遁得丙鬼,晝占則官祿獨崇,未為不吉,但仕途未免消耗耳。
断語曰く:潤下の課水性下に趨く、三伝全く四課の内より出づ、比すれば繩索を帯びて奔跑するにして、処処縛を受く。然るに辰土已に空亡にして、子水も亦た陷に落つ、三伝の裏ただ一箇の申金の站り住むを得るを余す。申是れ本日の禄神にして、旬遁丙火を得て化して鬼と為り、昼に課を起こせば則ち官と禄と独自に高崇し、も亦た凶と算するに足らず、ただ仕途の上消耗有るを免れず。
天時:三傳水空,無雨。家宅:獨有一身,耗費太重。仕宦:盡被人耗,惟官祿不能耗。求財:不得。婚姻:天盤干空支實,地盤干實支空,皆非所宜。胎產:子息屬陽,妊乃成男,然逢空陷,母吉兒凶。疾病:癆損虛脫之症,難愈。行人:干加干支,行者自歸。兵戰:止宜堅守。
天時を論ず:三伝の水皆空に落ち、雨を下さざらん。家宅を論ず:孤零としてただ自身の一箇を余し、耗費実在に太も重し。仕宦を論ず:処処人に消耗せられ、惟独官位と俸禄と消耗し掉る能わず。求財を論ず:求め到らず。婚姻を論ず:天盤の上日干空に落ちて日支填め実し、地盤の上日干填め実して日支空に落つ、両頭皆相宜ならず。胎産を論ず:子孫爻陽に属し、懐く所当に是れ男胎ならん、但し空亡陷落に碰上れば、母親平安にして孩子に凶有らん。疾病を論ず:是れ虚労損耗・気血の脱泄するの病症にして、治し好くること難し。行人を論ず:日干上の神又た日干日支の上に加われば、門を出でたる人自己回り来らん。兵戦を論ず:ただ堅守して出でざるに宜し。
畢法云:權攝不正祿臨支。精蘊:申將子時占行人,曰:課得斬關,子孫發用,將得青龍,傳入元武空亡。主子逃萬里,音信不通。行人年上,得寅為財,臨於旺地,後當獲利而歸。行人本命是午,午上見寅為甲。四月己巳,甲與己合,乙與庚合。又查寅木作馬屬青色,乘虎屬白色,當白衣乘青馬,於七年之後,可迎見之矣。至期一一皆驗。
《畢法賦》に言う:禄神日支の上に臨めば、是れ人に代わりて権を掌りて名分正ならず。《六壬精蘊》に載す:申を以て月将と為し子時に課を起こして行人を問う、断じて曰く:課斬関を成し、子孫爻発用を充当し、天将青竜を得、三伝却って元武空亡の中に落ち進む、児子の万里の外に逃げて音信通ぜざるを主る。行人の行年上寅木を得て財爻と為り、又た旺地に臨む、日後当に利を獲て帰るべし。行人の本命是れ午にして、午上寅を見て遁干是れ甲と為る;四月己巳に到りて、甲と己と相合し乙と庚と相合す。再び査すに寅木既に駅馬を作りて又た青色に属し、乘ずる所の白虎白色に属す、則ち帰来の時当に是れ白衣を身穿ち青馬に騎りて、七年の後を以て方に相い迎えて見えるを得べし。期限に到りて、果然一々皆応験せり。
庚子日第六局 干上に卯
課體:知一,比用。課義:巳火無力,居官被黜,財能救拔,刑子去戌。解曰:巳乃庚之官爻,下受戌墓,上被子克,居官者安往而不被黜耶。卯乃日財,力能刑子而制戌,救援官星,是宜以己之財,斡旋挽回,可保無虞也。
此の一局の課体是れ知一・比用なり。課義に言う:巳火軟弱にして力無く、官を為る者罷黜に遭うを要せん;好きかな財爻能く来りて救抜し、它子水を刑克して又た戌土を制し住む。解釈是れ:巳火是れ庚金の官爻にして、下面戌土に墓庫に収め入れられ、上面又た子水に克さる、官を為るの人走り到る何れの処に罷免を遭わざるを得べけんや?卯木是れ本日の財爻にして、力量有りて子水を刑克し戌土を制伏し、官星を救い出だす、故に当に自己の銭財を拿りて往きて斡旋挽回すべく、便ち虞無きを保つべし。
斷曰:比用之課,傳體折腰,凡事須防中途阻滯。幸逢生氣,尚可賴父母滋生也。又財神臨干,財庫臨支,富不待言。夜貴在支,生人克宅,惟宅中恐有不寧耳。
断語曰く:比用の課比和する者を取りて発用と為す、三伝形折腰の如し、凡事皆半途に於て阻を受くるを防ぐを要す。所幸生気に碰上り、還た父母の神に倚仗して来りて滋養するを得べし。加うるに財神日干に臨み財庫日支に臨めば、富足言うを俟たず。夜貴日支に落ち、人を生扶すと雖も却って宅を克傷す、ただ怕るらくは家中些かの安寧ならざる有らん。
天時:天魁發用,天罡指酉,日晴夜雨。家宅:夜貴臨支,常人不利。仕宦:官星遇空,填實方吉。求財:財自隨身,不求自至。婚姻:夜占甚佳。胎產:女孕易產,亥日生。疾病:脾胃受傷,醫人得力。遺失:尋之可獲。出行:陸路可行,水路亦吉。行人:天罡加仲,尚在中途。兵戰:有始無終,未見其利。
天時を論ず:天魁(戌の別名)発用を充当し、天罡酉位を指向す、昼晴れて夜雨る。家宅を論ず:夜貴日支上に臨めば、平常の人家利あらず。仕宦を論ず:官星空亡に碰上り、実支の填め満たすを俟ちて方に吉なり。求財を論ず:財爻自己身辺に跟えて在り、往きて它を求めずとも亦た門に送り上げ来らん。婚姻を論ず:夜裡に課を起こす甚だ好し。胎産を論ず:懐く所是れ女胎にして、生産容易にして、当に亥日に臨盆すべし。疾病を論ず:脾胃傷を受け、請い来たるの医生力を用い上げるを得べし。遺失を論ず:往きて找せば找し回るを得べし。出行を論ず:陸路を走る行くべし、水路を走るも亦た吉なり。行人を論ず:天罡四仲の位に加わる、人なお半路上に在り。兵戦を論ず:開頭有りて結局無く、好処を見出ださず。
畢法云:不行傳者考初時。古鑑:癸酉生,十月二十五日,寅將未時占進屋,曰:課名斫輪,後必爭競。未乘天空,加於宅上,與子相害,主有陰小相欺。行年乘酉,上纏羅網。而加於寅,寅為絕地。末傳螣蛇,子孫亦臨絕地,非佳宅也,果驗。課經云:卯加申,胎神加於本日,臨絕受克,占孕至危,占產則當日便生。
《畢法賦》に言う:三伝推し動かし得ざるの時は、便ち頭を回らして発用と占時とを考察す。《古鑑》に載す:癸酉年生の人、十月二十五日寅を以て月将と為し未時に課を起こし、新屋に搬り進むを問う、断じて曰く:課の名斫輪、日後必ず争奪を生ぜん。未土天空を乘じて宅爻上に加わり、又た子水と相い害す、小人の暗処に於て欺瞞する有るを主らん。行年酉金を乘じ、上面羅網に纏えられ、而して它又た寅上に加わる、寅正に是れ酉金の絶地なり。末伝是れ螣蛇にして、子孫爻も亦た絶地に落ち進む、此れ是れ好宅子にあらず。後果然応験せり。《課経》に言う:卯の申上に加わる、胎神本日に加臨し、又た絶地に臨みて克を受く、懐孕を占うに極めて危険なり;若し是れ分娩を占わば、当日便ち生れ下らん。
庚子日第七局 干上に寅
課體:反吟,元胎。課義:財中有丙,往來不定,納粟求官,公用斯正。解曰:丙火原生干寅,故寅中藏丙。而申遁旬丙,往來反覆,是無定之象也。支上午火,乃日之官星,以寅木而生午火,財旺生官,故可納粟奏名。又課傳皆陽,公用則最利也。
此の一局の課体是れ反吟・元胎なり。課義に言う:財爻の裏丙火を蔵り、来来去去定準無く、粮を捐き粟を納めて往きて官職を謀るは、公事上に用いて方に正当と算す。解釈是れ:丙火本来寅に長生す、故に寅中丙を蔵る;而して申金上旬遁又た丙を得、両頭来り回りて反覆す、正に是れ定数無きの象なり。日支上の午火是れ本日の官星にして、寅木を用いて往きて午火を生ずれば、便ち是れ財旺して官を生ず、是れに因りて捐納して名を求むべし。加うるに四課三伝全是れ陽支にして、公事に用うる最も利有り。
斷曰:反吟之課,祿馬臨干,富貴可望。但蛇虎當途,夜占不無迍滯。支乘甲午,夜占白虎傷人,須防因財致禍。申為日之德祿,居干絕地,惟秋占則吉。
断語曰く:反吟の課地支両两相い冲して、動蕩して寧まらず、但し禄神と駅馬と皆日干上に臨む、富貴指望すべし。ただ螣蛇・白虎路口に横たわり、夜裡に課を起こす滞碍を免れず。日支甲午を乘じ、夜に占する時白虎人を傷る、須く銭財に因りて禍を招くを防ぐべし。申金是れ日干の徳神兼ねて禄神にして、却って日干の絶地の上に坐す、惟だ秋に課を起こす方に吉なり。
天時:水運乎上,龍居中傳,有雨不大。家宅:財官祿馬俱全,卻非久安之象。仕宦:功名可成,恐不能久。求財:得中有失,失中有得。婚姻:財臨干上,官臨支上,兩家俱有相就之意,但有反覆之虞。胎產:下強上弱,難,乃成女。疾病:當有心疾血症,不能即愈。失脫:失於途中。出行:陸路可行。行人:天罡加季,行者立至。兵戰:反覆不寧,得失相半。
天時を論ず:水気天盤の上に運行し、青竜又た中伝に居る、雨を下るべしと雖も下ること大ならず。家宅を論ず:財・官・禄・馬様様斉全す、却って是れ長久安穏の象にあらず。仕宦を論ず:功名成就すべし、ただ怕るらくは維持して久しからざらん。求財を論ず:得の中に失有り、失の中に又得有り。婚姻を論ず:財爻日干上に臨み、官爻日支上に臨む、両家皆凑合するの意有り、ただ反覆して卦を変ずるの隠憂有り。胎産を論ず:下神強くして上神弱く、分娩艱難にして、懐く所是れ女胎なり。疾病を論ず:当に是れ心経の疾と血分の症と有るべく、馬上に痊愈する能わず。失脱を論ず:東西是れ半路上に於て丢れたるなり。出行を論ず:陸路を走る行くべし。行人を論ず:天罡四季の位に加わる、門を出でたる人立刻就到せん。兵戦を論ず:反覆して定まらず、得失各々半ばなり。
畢法云:富貴干支逢祿馬,晝夜貴加求兩貴。課經云:旦暮兩貴相加,必干涉兩貴人而成就。如占謁見,必貴人往於別處,多不在宅,同官則可會也。玉成歌云:天驛二馬為初用,參星白虎動行神(申為參星)。心印賦云:庚酉辛宮寅若臨,加於日上病來侵。
《畢法賦》に言う:日干日支上禄神と駅馬とに碰上れば、是れ富貴の象なり;昼貴夜貴一斉に加臨すれば、能く同じく両位の貴人を求むべし。《課経》に言う:早晚の両位の貴人相い加われば、事情必ず両位の貴人に渉及して方に弁み成るを得。若し見を求むを占わば、那の位の貴人多半門を出でて別処に往き、府上に在らず、ただ同衙の官員方に碰え着くべし。《玉成歌》に言う:天馬と駅馬との両馬発用を充当し、参星白虎出行の神を催動す(申便ち是れ参星なり)。《心印賦》に言う:庚・酉・辛の属する所の金位若し寅木に臨み到られ、再び日干の上に加われば、疾病便ち身に纏わるを要せん。
庚子日第八局 干上に丑
課體:重審,鑄印,蕪淫,寡宿。課義:交合交克,有凶有吉,仇卻和諧,喜有禍出。解曰:子與丑合,巳與申合,可謂交合矣。然丑土克子水,巳火克庚金,則又交相剋制。交克者為仇,交合者為喜。仇者遇合,必致和諧;喜者遇克,必致災禍。
此の一局の課体是れ重審・鋳印・蕪淫・寡宿なり。課義に言う:既に交り相い和合して又た交り相い克傷す、故に凶有りて亦た吉有り;仇敵反じて転じて和諧と為り、喜事の裏却って禍端を生出す。解釈是れ:子と丑と相合し、巳と申と相合す、此れを交合と叫ぶべし;然るに丑土子水を克し、巳火庚金を克す、又た成りて互相に克制す。互相に克制する者は是れ仇にして、互相に和合する者は是れ喜なり。仇敵を為る者合に碰上れば、必然転じて和諧と為る;本より是れ喜の克に碰上れば、必然禍災を招来せん。
斷曰:課名鑄印,末助初官,惟利仕宦,不利常人。但墓覆官星,仕人減吉,常人減凶,倘能破墓,則又非此斷。又名蕪淫,夫妻反目。然支上巳空,不過虛懷惡意。干上丑實,昏迷不免也。巳年月將占官最為勞渥。
断語曰く:課の名鋳印、金を熔かして官印を鋳造するの象を取り、末伝来りて初伝の官星を幇扶す、ただ官を為るの人に利して、平常の百姓に利あらず。但し墓神官星を蓋い住めば、官を為るの人吉の処折扣を打つを要し、平常人凶の処も亦た折扣を打つ;倘若能く墓庫を冲破せば、則ち此の様に断ずる能わず。此の課又た蕪淫と名づく、夫妻の臉を翻すを主る。不過日支上の巳火空に落ち、ただ心裡悪念を存するに過ぎず;日干上の丑土は却って是れ実にして、昏昧迷乱免れず。若し巳年あるいは巳を以て月将と為すの時官を占えば、最も能く優渥の恩寵を得ん。
天時:丑土墓日,天罡指陰,水運乎上,陰雨之象。仕宦:官星與貴人入墓,占官不利。求財:財爻獨見,求之必得。家宅:美中不足,憂裡生歡。婚姻:不成,難舍,成後生憎。胎產:下強上弱,妊乃成女,兒實母空,占產甚吉。疾病:肺經受病,不藥可愈。出行:空墓交加,陸路欠利。行人:天罡加孟,尚未啟行。兵戰:外示和好,中懷奸詐。墳葬:恐有空穴,丑方出水,可以發貴。
天時を論ず:丑土是れ日干の墓庫にして、天罡陰位を指向し、水気天盤の上に運行す、是れ陰雨の象なり。仕宦を論ず:官星と貴人と皆墓庫に進到し、官を占うに利あらず。求財を論ず:財爻孤零として出現し、往きて求めれば必定手に到らん。家宅を論ず:美中不足を帯び、憂愁の裏歓喜を生出す。婚姻を論ず:談じ成らず、又た舎て去るを惜しみ、勉强して成りたるの後反じて嫌悪を生ず。胎産を論ず:下神強くして上神弱く、懐く所当に是れ女胎ならん;孩子の属する所の爻填め実して母親の属する所の爻空に落つ、分娩を占うに甚だ吉利なり。疾病を論ず:病肺経に在り、薬を喫らわずとも亦た能く好くならん。出行を論ず:空亡と墓神と交曡し、陸路を走る利を欠く。行人を論ず:天罡四孟の位に加わる、人未だ身を動かさず。兵戦を論ず:表面和を装い好す、心裡奸詐を懐く。墳葬を論ず:恐らく空穴を挖り着かん、丑方水を流れ出ず、能く貴を発すべし。
畢法云:夫婦蕪淫各有私,傳墓入墓分憎愛。課經云:丑加庚,巳加子,乃蜜中砒,笑裡刀也。匿怨而友,殆其人歟。要錄云:十月占,夜將乃死氣作太常,入宅克宅,主有內來孝服。纂義云:末助初剋日,若年命亦助初剋日,乃自招其禍,名為放火自焚。
《畢法賦》に言う:夫妻各々私心を懐くは是れ蕪淫の本相なり;三伝の墓又た墓中に落ち入れば、便ち其の中の憎と愛とを分辨するを要す。《課経》に言う:丑の庚上に加わり巳の子上に加わるは、比すれば蜜の裡に砒霜を下り笑の中に鋼刀を蔵めたるなり;《論語》の講ずる所の怨恨を蔵め匿して還た人と朋友を為すは、説く所大概是れ此の種の人ならん。《要録》に言う:十月に課を起こす、夜間の天将正に是れ死気にして太常を充当し、宅に進入して又た宅を克す、本家内親の丧服の門に臨む有るを主る。《纂義》に言う:末伝初伝を幇けて往きて日干を克す、若し本命行年も亦た初伝を幇けて日干を克せば、那是れ自己招き来たるの禍にして、之を放火自焚と叫ぶ。
