太白の稷星を犯す 二十五
《海中占》曰:“太白犯天稷,有旱災,五穀不登,歲大飢,五穀散出。”
《海中占》にいう、金星が「天稷」を冒犯するのは——天稷の五星は七星の南にあり農正の官を主り稼穡の神を象徴する——旱災が発生し五穀が欠収し年成が大いに飢え倉中の五穀が散発・流出することを主る。
太白の甘氏中官を犯す 二
太白の四輔を犯す 一
《荊州占》曰:“太白犯乘守輔星,君臣失禮,輔臣有誅者。”
《荊州占》にいう、金星が「輔星」を冒犯・凌乗し停駐するのは——本条の標目は「四輔」と作り四輔の四星は北極の枢星を環抱し職は帝極を輔佐し政令を頒授することにある。引文の称する輔星は北斗の第六星開陽の傍らの一颗の小星を指し同じく輔弼の義を主る——君臣の間に礼数を失い輔政の臣の中に誅される者があることを主る。
太白の天厨を犯す 二
《荊州占》曰:“太白犯天廚,大官事誅。”石氏曰:“太白守天廚,大官吏死。”
《荊州占》にいう、金星が「天厨」を冒犯するのは——天厨の六星は紫微宮の東北にあり盛饌の飲食を主る——太官の一署が事によって罪を得て誅されることを主る。石氏がいう、金星が天厨に停駐するのは、膳食を掌る太官の属吏が死亡することを主る。
太白の鼓旗を犯す 三
石氏曰:“太白守鼓旗,兵革起。”
石氏がいう、金星が「鼓旗」に停駐するのは——鼓旗の諸星は河鼓の側にあり軍中の戦鼓と旌旗を象徴する——兵戈・甲冑の事が興起することを主る。
太白の天田を犯す 四
《文曜鉤》曰:“發大兵相殘賊,則太白入天田。”《荊州占》曰:“太白守天田,五穀傷。”
《文曜鈎》にいう、人間が大挙して兵を発し彼此に残殺・劫掠すれば天上にはすなわち金星が「天田」に侵入する星象が現れる——天田の二星は角宿の北にあり京畿の内の農田を主る。《荊州占》にいう、金星が天田に停駐するのは、五穀が損を受けることを主る。
太白の天門を犯す 五
《荊州占》曰:“太白舍天門中,人主無出邦門之遠廊廣門,大有伏兵。”
《荊州占》にいう、金星が「天門」の中に止宿するのは——天門の二星は角宿の南にあり外朝の門戸である——君主が国门を走出してはならず廊廡・広門のような処まで遠行してはならないことを主る。あそこには大量の兵衆が埋伏しているからである。
太白の平道を犯す 六
甘氏曰:“太白入守平道,天下兵亂。”
甘氏がいう、金星が「平道」に入り停駐するのは——平道の二星は角宿の間に夾在し道路を平治し公正にして偏らないことを主る——天下に兵乱が発生することを主る。
太白の酒旗を犯す 七
《文曜鉤》曰:“太白犯酒旗,三公九鄉謀。”《荊州占》曰:“太白守酒旗,天下大酺,有酒肉財物;若爵宗室。”
《文曜鈎》にいう、金星が「酒旗」を冒犯するのは——酒旗の三星は軒轅の右角の南にあり宴饗・酺食を主る——三公・九卿に別の図謀があることを主る。原書の「九郷」は「九卿」の訛。《荊州占》にいう、金星が酒旗に停駐するのは、天下に酺を賜り聚飲し酒肉・財物を賞賜しあるいは宗室の子弟に爵位を加封することを主る。
太白の天高を犯す 八
《黃帝》曰:“太白以四月從東方來入天高,留三十日,民受賜;留五十日,兵起宮中。”郗萌曰:“太白入天高,成勾已,天下有憂。太白舍天高中,有奇令。”
《黄帝》にいう、金星が四月に東方から行き来して「天高」に入るのは——天高の四星は畢宿の南にあり登臨して观望する台榭である——三十日停留すれば百姓が賞賜を獲得することを主る。五十日停留すれば兵変が宮中に起きることを主る。郗萌がいう、金星が天高に入り行度が屈曲して鈎巳の形を成すのは、天下に憂いがあることを主る。金星が天高の中に止宿するのは、非常の政令を頒下することを主る。
太白の礪石を犯す 九
《荊州占》曰:“太白守礪石,兵起,以入日占國。”
《荊州占》にいう、金星が「礪石」に停駐するのは——礪石の四星は五車の西にあり鋒刃を磨礪する磨石で兵器の修整を主る——兵事が興起することを主り金星が礪石に入った日辰に按じていずれの国に応ずるかを推断する。
太白の積尸を犯す 十
石氏曰:“太白守積尸,大人當之。”
石氏がいう、金星が「積尸」に停駐するのは——積尸の一星は鬼宿の中にあり気が雲のようで雲でなく星のようで星でなく死喪と祠祀を主る——その応験は上位に居る大人物の身に落ちる。
太白の天潢を犯す 十一
《黃帝》曰:“太白入天潢中,天下大亂,易政;一曰貴人死;又曰兵起,軍起,道不通。”郗萌曰:“太白失度,留天潢,為人主憂,以水為害;若以井為害,以入日占其國。”
《黄帝》にいう、金星が「天潢」の中に入るのは——天潢の五星は五車の中にあり津梁・橋渡を主る——天下の大乱と政権の改易を主る。別の説では顕貴の人が死亡する。また別の説では兵事が興起し軍旅が出動し道路が阻断して通じない。郗萌がいう、金星が行度を失い天潢に滞留するのは、君主に憂いがあり水によって災害を成すことを主る。あるいは井泉によって禍害を生じ、それが入った日辰に按じていずれの国に応ずるかを推断する。
太白の咸池を犯す 十二
《黃帝》曰:“太白入咸池中犯乘守之,在喪。”《春秋緯》曰:“太白入咸池,天下亂,易政,人君惡之。”石氏曰:“君死,皆以入日占其國。”甘氏曰:“太白入咸池,有兵喪,天子且以大敗失忠臣;若旱;一曰大水,道不通;貴人死,以入日占國。”石氏曰:“太白入天井,大臣為亂,國家易政令。”郗萌曰:“太白入咸池中,犯乘守之,若糴貴;一曰為有迷惑人主者。”《荊州占》曰:“太白中犯乘守咸池,大兵起,百萬人以上。”
《黄帝》にいう、金星が「咸池」の中に入りしかもその星を冒犯・凌乗・停駐するのは——咸池の三星は五車の中・天潢の南にあり魚囿の利を主る——喪事があることを主る。《春秋緯》にいう、金星が咸池に入るのは、天下の大乱と政権の改易を主り君主の忌悪するところと為す。石氏がいう、君主の身死を主りみな金星が入った日辰に按じていずれの国に応ずるかを推断する。甘氏がいう、金星が咸池に入るのは、兵禍と喪事があり天子がまさに大敗によって忠臣を失うことを主る。あるいは旱災に遭う。別の説では大水を発して道路が通じない。顕貴の人が死亡し入った日辰に按じていずれの国に応ずるかを推断する。石氏がいう、金星が「天井」に入るのは——天井もまた五車の内にあり咸池と同じく水事を主る——大臣が乱を作し国家が政令を更改することを主る。郗萌がいう、金星が咸池の中に入りその星を冒犯・凌乗し停駐するのは、あるいは糧価が騰貴する。別の説では人が君主を蛊惑し迷乱させる。《荊州占》にいう、金星が咸池を射中し冒犯し凌乗し停駐するのは、大規模に兵を興し動員の人数が百万以上であることを主る。
太白の天街を犯す 十三
郗萌曰:“太白當天街,為諸侯自立為主;一曰大水,若留止逆行其中,為兵革起。”《荊州占》曰:“太白守天街,兵塞道。”《文曜鉤》曰:“太白犯守天街,徘徊亂行,主弱臣強,道路絕,天下不通。”《荊州占》曰:“太白不行天街,為政令不行,不出其年,有兵。”
郗萌がいう、金星が「天街」に正対するのは——天街の二星は畢・昴の間にあり華夏と胡地の分界で昴以西は胡で畢以東は中国である——諸侯が自立して君と為ることを主る。別の説では大水を発し、もし金星がその中に滞留しあるいはその間に逆行すれば兵戈の興起を主る。《荊州占》にいう、金星が天街に停駐するのは、兵衆が道路を堵塞することを主る。《文曜鈎》にいう、金星が天街を冒犯し停駐し徘徊・往復して行度が錯乱するのは、君が弱く臣が強く道路が断絶し天下が通行できないことを主る。《荊州占》にいう、金星が天街を経行しないのは、政令が推行し下らないことを主り応験はその年を出でずしかも兵事がある。
太白の甘氏外官を犯す 三
太白の狗星を犯す 一
石氏曰:“太白守狗星,守衛之臣作亂。”
石氏がいう、金星が「狗星」に停駐するのは——狗の二星は南斗魁の前にあり戸戸を吠守し非常を警戒することを主る——宿衛を担任する臣子が乱を作すことを主る。
太白の狗国を犯す 二
《荊州占》曰:“太白順行守狗國,出兵討鮮卑,烏丸;逆守之,其國為亂。”
《荊州占》にいう、金星が順行して「狗国」に停駐するのは——狗国の四星は建星の東南にあり鮮卑・烏丸・沃沮一帯の東北の諸族に対応する——朝廷が兵を出して鮮卑・烏丸を討伐することを主る。もし逆行してその上に停駐すればそれらの部族の国が自ら乱を作す。
太白の天田を犯す 三
郗萌曰:“太白提天田。出入大水;一曰五穀霜死。”
郗萌がいう、金星が「天田」に逼近するのは——この天田の九星は牛宿の南にあり京畿以外の農田を主り前の甘氏中官の天田二星とは同じ処ではない——洪水が氾濫して出現することを主る。別の説では五穀が霜凍に遭って枯死する。
太白の哭泣を犯す 四
《宋書天文志》曰:“晉孝武太元四年十一月,太白犯哭星,占曰:天子有哭泣事。九月癸未,皇后王氏崩。孝武大明三年十月,太白犯哭泣,後六宮多喪,公主薨,天子舉哀;歲大旱,民飢。”
《宋書・天文志》にいう、晋の孝武帝太元四年十一月に金星が「哭星」を冒犯した——哭の二星・泣の二星はともに虚宿の南にあり喪事の哭泣を主る——占辞に天子にまさに哭泣の事があろうといい、九月癸未日に至って皇后王氏が去世した。宋の孝武帝大明三年十月に金星が哭・泣の二星を冒犯し此の後六宮に喪事が多く公主が亡故し天子がこれに挙哀し、その年にまた大旱に逢い百姓が飢饉した。
太白の八魁を犯す 五
《荊州占》曰:“太白守八魁,兵大起。”
《荊州占》にいう、金星が「八魁」に停駐するのは——八魁の九星は天苑の南にあり禽獣を捕捉する羅網の機具で羅禁を張設することを主る——大規模に兵を興すことを主る。
太白の鈇鑕を犯す 六
《荊州占》曰:“太白犯鈇鑕五日以上,臣有謀主者。太白犯鈇鑕,誅執法之官。”郗萌曰:“太白犯乘鈇鑕,為鈇鑕用;一曰將有憂。”
《荊州占》にいう、金星が「鈇鑕」を冒犯するのは——鈇鑕の五星は墳墓の北にあり鈇鑕はすなわち腰斬に用いる刀と砧で斬刈・殺戮を主る——五日以上停留すれば臣下に君主を図謀する者があることを主る。金星が鈇鑕を冒犯するのは、刑法を執掌する官員が誅されることを主る。郗萌がいう、金星が鈇鑕を冒犯し凌乗するのは、刑戮の具が頻々と動用されることを主る。別の説では将帥に憂いがある。
太白の芻藁を犯す 七
《黃帝》曰:“太白入芻藁中,主寶出;憂臣在內。”
《黄帝》にいう、金星が「芻藁」の中に入るのは——芻藁の六星は天苑の西にあり牲畜を養う乾草・飼料である——君主の珍宝が流散して出ることを主る。憂患は朝内の臣子の身に出る。
太白の九州殊口を犯す 八
《荊州占》曰:“太白守九州殊口,九州兵起。”
《荊州占》にいう、金星が「九州殊口」に停駐するのは——九州殊口の六星は狼星の北にあり職は四方の異族の言語を通訳することにありゆえに「殊口」と名づく——九州の各地に皆兵事が興起することを主る。
太白の天節を犯す 九
《荊州占》曰:“太白守天節,大將以兵出。”
《荊州占》にいう、金星が「天節」に停駐するのは——天節の八星は畢宿の下にあり使臣の手持する符節を象徴する——大将が命を奉じて兵を領して出征することを主る。
太白の軍井を犯す 十
《荊州占》曰:“太白入軍井三日以上,其歲大小。”
《荊州占》にいう、金星が「軍井」に入るのは——軍井の四星は玉井の東南・参宿の左足の下にあり軍中が水を取る井を主る——三日以上停留すればまさにその年の年成の豊歉の大小がどうかを見るべきである。この句の底本の文字に脱誤があり占辞が足らず、大意はこれにより歳収の豊歉を推断するを謂う。
太白の天狗を犯す 十一
《荊州占》曰:“太白入天狗,北夷大飢,來歸;鄰國多土功。”
《荊州占》にいう、金星が「天狗」に入るのは——天狗の七星は狼星の北にあり守御・防備し盗賊を警斥することを主る——北方の夷狄が大飢饉に遭い前から来て帰附し隣近の国が大いに土木工程を興すことを主る。
太白の天紀を犯す 十二
《荊州占》曰:“太白守天紀,天下兵悉。”
《荊州占》にいう、金星が「天紀」に停駐するのは——この天紀は甘氏外官に属し前の石氏中官の貫索の東の天紀九星とは同じ処ではない——天下の兵衆が尽数出動することを主る。句末の「悉」字は疑わしく「起」の訛で義は兵事の興起を謂う。
太白の天廟を犯す 十三
《黃帝》曰:“太白入一廟,若守之,為廟有事;一曰為凶,憂。”又曰:“太白入守天廟,有廟殘之事;吏不去死。”
《黄帝》にいう、金星が「天廟」に入りあるいはその中に停駐するのは——天廟の十四星は張宿の南にあり天子が祖先を祭祀する宗廟である。原書の「一廟」は「天廟」の訛——宗廟にまさに事故があろうことを主る。別の説では凶を主り憂を主る。またいう、金星が天廟に入り停駐するのは、宗廟が毀損の事に遭うことを主る。廟を掌る官吏は一死を免れない。
太白の巫咸外官を犯す 四
太白の長垣を犯す 一
《感精符》曰:“太白入長垣,三公九卿主,兵大起,天下亂,王者有憂。”
《感精符》にいう、金星が「長垣」に入るのは——長垣の四星は少微の西にあり辺界の垣墻・藩籬のようで四夷の入侵の事を主る——三公・九卿が君権を把持し大規模に兵を興し天下が大乱し王と為る者に憂いがあることを主る。
太白の土司空を犯す 二
《荊州占》曰:“太白入土司空,有大徭之事。”
《荊州占》にいう、金星が「土司空」に入るのは——この土司空は巫咸外官に属し土木の营造と徒役の征発を掌る——朝廷にまさに大規模に徭役を征発する事があろうことを主る。
太白の鍵閉を犯す 三
郗萌曰:“太白犯乘鍵閉星,大臣有悞天子不尊事天者,致大災於宗廟,天子崩;一曰王者不宜出宮下殿,有匿兵於宗廟中者。”
郗萌がいう、金星が「鍵閉」の星を冒犯し凌乗するのは——鍵閉の一星は房宿の東北にあり門戸上の鎖鑰・門閂で関防の啓閉を主る——大臣の中に天子を欺誤し天子をして虔敬に天に事えられざる者があり以て宗廟が大災に遭い天子が駕崩することを主る。別の説では王と為る者は宮門を走出して殿階を歩み下るべきでない。人が兵器を宗廟の中に藏匿しているからである。
太白の天桴を犯す 四
《荊州占》曰:“太白守天桴,兵鼓起。”
《荊州占》にいう、金星が「天桴」に停駐するのは——天桴の四星は河鼓の下・左旗の末端にあり桴はすなわち鼓を撃つに用いる槌である——戦鼓が擂響し兵事が興起することを主る。
太白の天淵を犯す 五
《荊州占》曰:“太白守天淵,海水出,江河決;若海魚出。”
《荊州占》にいう、金星が「天淵」に停駐するのは——天淵の十星は鼈星の東南・南斗の下にあり溝渠を灌溉し水を蓄える沢を主る——海水が泛漲して岸に上り江河が決口することを主る。あるいは深海の魚が浮現して出る。
太白の斧鑕を犯す 六
郗萌曰:“太白中犯乘守斧鑕,為斧鑕用;一曰兵將有憂。”《黃帝》曰:“太白入斧鑕,為大臣用。”《荊州占》曰:“太白犯守斧鑕,兵起。” 郗萌曰:“太白入斧鑕,大將誅。”《荊州占》曰:“太白犯斧鑕,誅執法之臣。”
郗萌がいう、金星が「斧鑕」を射中し冒犯し凌乗し停駐するのは——斧鑕はすなわち前文の鈇鑕で斧と砧板で行刑の器具であり巫咸外官が別にこの名を立てる——斧鑕の刑が頻々と動用されることを主る。別の説では兵を領する将帥に憂いがある。《黄帝》にいう、金星が斧鑕に入るのは、刑罰が大臣に施されることを主る。《荊州占》にいう、金星が斧鑕を冒犯し停駐するのは、兵事の興起を主る。郗萌がいう、金星が斧鑕に入るのは、大将が誅されることを主る。《荊州占》にいう、金星が斧鑕を冒犯するのは、刑法を執掌する臣子が誅されることを主る。
太白の天厩を犯す 七
《荊州占》曰:“太白入天廄,十日以上,廄馬有食變。太白守天廄,為廄災之事,人主以馬為憂;不則馬疾。”郗萌曰:“太白守天廄三十日,騎馬出。”
《荊州占》にいう、金星が「天厩」に入るのは——天厩の十星は閣道の北にあり車馬と伝駅を主る——十日以上停留すれば厩中の馬匹が草料の上に変故を出すことを主る。金星が天厩に停駐するのは、馬厩に災禍が発生し君主が馬匹を憂慮することを主る。さもなければ馬匹が病に染まる。郗萌がいう、金星が天厩に停駐して三十日に達するのは、騎兵と戦馬が出動することを主る。
開元占経 巻五十二・太白占八
太白の石氏外官を犯す 一
太白の庫楼を犯す 一
郗萌曰:“太白入庫樓三日,兵起尤甚。一曰兵起西北方。若舍之三十日,諸侯兵悉發,大將出。”《玉曆》曰:“太白守庫樓,兵起將軍出,車騎偏野。”
郗萌がいう、金星が「庫楼」に入るのは——庫楼の十星は角宿の南にあり兵車・器械を屯放する武庫と望楼である——三日停留すれば兵事が興起してしかも格外に惨烈であることを主る。別の説では兵が西北方に起きる。もし金星がその中に止宿して三十日に達すれば諸侯の軍隊が全部出動し大将が出征する。《玉暦》にいう、金星が庫楼に停駐するのは、兵を興し将軍が師を出し車馬・騎兵が原野に満ちることを主る。
太白の南門を犯す 二
石氏曰:“太白犯守南門,邊夷兵起,若道路不通。”
石氏がいう、金星が「南門」を冒犯し停駐するのは——南門の二星は庫楼の南にあり天上の外門で守御を主る——辺地の夷狄が兵を興しあるいは道路が阻断して通じないことを主る。
太白の平星を犯す 三
石氏曰:“太白犯平星,凶。”《文曜鉤》曰:“太白歷平星,主命傾。”甘氏曰:“太白守平星,執政臣憂,若有罪,誅期一年。”
石氏がいう、金星が「平星」を冒犯するのは——平星の二星は庫楼の北にあり廷尉の官を象徴し公平に獄を断ずることを主る——凶を主る。《文曜鈎》にいう、金星が平星を経歴するのは、君主の性命が傾危を主る。甘氏がいう、金星が平星に停駐するのは、政柄を執掌する大臣に憂いがありあるいは罪を得、誅される期限は一年である。
太白の騎官を犯す 四
甘氏曰:“太白犯守騎官,有兵起,馬多發,若多死。”石氏曰:“太白入騎官,若守之,兵大起,車騎用,將軍出;若騎士憂。”郗萌曰:“太白入守騎官,不出二十日,赦天下。”
甘氏がいう、金星が「騎官」を冒犯し停駐するのは——騎官の二十七星は氐宿の南にあり天子の宿衛の騎士である——兵事が興起し馬匹が大量に征発されあるいは大量に死亡することを主る。石氏がいう、金星が騎官に入りあるいはその中に停駐するのは、大規模に兵を興し車騎が使用に投じられ将軍が師を出すことを主る。あるいは騎士に憂いがある。郗萌がいう、金星が騎官に入り停駐するのは、二十日を出でずまさに天下を大赦せんとする。
太白の積卒を犯す 五
石氏曰:“太白入積卒,若守之,兵大起,士卒大行;若多死,期二年。”《玄冥占》曰:“太白犯守積卒,主失位,天下亂,兵大起,期百二十日。”
石氏がいう、金星が「積卒」に入りあるいはその中に停駐するのは——積卒の十二星は房宿・心宿の南にあり聚集する士卒で衛士の戍守を主る——大規模に兵を興し士卒が大批に開抜することを主る。あるいは傷亡が衆多で応験の期限は二年である。《玄冥占》にいう、金星が積卒を冒犯し停駐するのは、君主が君位を失い天下が大乱し大規模に兵を興すことを主り応験の期限は百二十日である。
太白の鼈星を犯す 六
《黃帝占》曰:“太白守鱉星,為有白衣之會。”巫咸曰:“太白犯守鱉星,天下有水旱之災;守陽則旱,守陰則水。”
《黄帝占》にいう、金星が「鼈星」に停駐するのは——鼈の十四星は南斗の南にあり水中の介甲の虫を主る——白衣を穿き挙喪の集会がありすなわち国中が喪事を辦することを主る。巫咸がいう、金星が鼈星を冒犯し停駐するのは、天下に水旱の災が発生することを主る。南辺の陽に属する位置に停駐すれば旱し、北辺の陰に属する位置に停駐すれば涝す。
