客星が老人星を犯す 其の二十八
石氏曰:“他星犯老人星,天下老者憂,兵起。”郄萌曰:“有星入老人,為政不和。”《黃帝占》曰:“客星出老人星,有兵起,老人不安,若老人者行;若守之久,命曰扶老人,其國安,老人昌。”
石氏に曰く:別の変異の星が「老人星」を冲犯すれば、天下の老人に憂患があり、兵事が起こる。老人は一星、弧星の南にあり、すなわち南極老人星で、人の寿考の長短を主管する。郄萌に曰く:星が老人星に入れば、施政は和順を得ない。《黄帝占》に曰く:客星が老人星に現れれば、兵事が起こり、老人は安らかでなく、あるいは老人は道に流徙する。もし客星が留まることが日久しければ、これを「扶老人」と称し、その分野の国は安定し、老人は昌栄の福を享ける。
石氏曰:“客星入若守老人星,天下民疾;一曰:兵起,老人行。”
石氏に曰く:客星が老人星に入るかあるいは留まれば、天下の百姓は疾病を生ずる。一説に兵事が起こり、老人は路に流徙せざるを得ない。
客星が天稷を犯す 其の二十九
石氏曰:“有星入天稷,有祀事於國內;出天稷,有祀事於國外。”《海中占》曰:“客星守天稷,五穀散出,其歲憂,人民飢;一曰:守之久,社稷不安。”
石氏に曰く:星が「天稷」に入れば、国内に祭祀を執り行う事がある。天稷から出れば、国境の外で祭祀を執り行う。天稷は五星、七星宿の南にあり、農官・后稷を象して、農事・稼穡と稷神の祀を主管する。《海中占》に曰く:客星が天稷に留まれば、五穀は四散して流れ出て、この年に憂患があり、人民は飢える。一説に留まることが日久しければ、社稷は安らかでない。
客星が甘氏中官を犯す 二
客星が五帝内座を犯す 其の一
郄萌曰:“客星犯紫宮中帝座,大臣犯主。”
郄萌に曰く:客星が紫宮の中の帝座を冲犯すれば、大臣は君主を冒犯する。五帝内座は五星、華蓋の下・紫微宮の中にあり、五方の天帝の内廷での座位で、太微垣の黄帝座と内外相応するので、その変異は君臣の間の僭越を指し示す。
客星が天理を犯す 其の二
《荊州占》曰:“客星犯天理,天下多獄,廷尉亦坐之。”郄萌曰:“有星入天理,禁不明。”《荊州占》曰:“有星入天理,大臣有誅者。”
《荊州占》に曰く:客星が「天理」を犯せば、天下の獄訟は繁多し、刑獄を掌る廷尉は自らもこれによって連坐して罪を得る。天理は四星、北斗魁の中にあり、貴人を関押する牢獄である。郄萌に曰く:星が天理に入れば、禁令は明らかでない。《荊州占》に曰く:星が天理に入れば、大臣の中に誅殺される者がある。
客星が内階を犯す 其の三
《黃帝占》曰:“客星犯守內階,奸臣在左右。”
《黄帝占》に曰く:客星が「内階」を冲犯して留まれば、奸邪の臣が君主の左右にいる。内階は六星、文昌の北にあり、天皇大帝の内廷の階陛で、近臣の升降・出入のところなので、この変異はもっぱら身の回りの近侍の臣に応ずる。
客星が天厨を犯す 其の四
《荊州占》曰:“客星守天廚,天下大飢,人相食,若流亡,去其國,君子賣衣,小人賣妻;又曰:食官有食變。”
《荊州占》に曰く:客星が「天厨」に留まれば、天下は大いに飢饉となり、人は互いに食い合うか、あるいは流離・逃亡して本国を離れ、士人は衣物を売り、平民は妻子を売る。又曰く御膳を掌る食官が飲食の上で変故を出す。天厨は六星、紫微宮の東北にあり、盛饌・庖厨の事を主管するので、飢饉と飲食の変は皆ここから象を取る。
客星が策星を犯す 其の五
陳卓曰:“客星近策星,王者不出宮,下有謀亂,不過七十日。”
陳卓に曰く:客星が「策星」に迫れば、君王は宮を出るべからず、臣下に乱を企てる人があり、七十日を過ぎずに応験する。策は一星、王良のそばにあり、王良が車を駕するに執る馬鞭で、車駕の出行に関するので、それが一たび変異すれば、占辞は君主に宮中に安んじて外出するなと勧める。
客星が伝舎を犯す 其の六
《黃帝占》曰:“客星守傳舍,備奸使。”《洛書摘亡闢》曰:“客星守傳舍,邦有憂,大使轉粟相食,天下苦,若自河之東受劍戟之客。”
《黄帝占》に曰く:客星が「伝舎」に留まれば、奸許を懐く使者に備えなければならない。伝舎は九星、北極に近く、賓客の往来して歇宿する館舎で、接待と使命の往還を主管する。《洛書摘亡辟》に曰く:客星が伝舎に留まれば、邦国に憂患があり、朝廷の大使は奔走して粟米を転運して相济し、天下は困苦するか、あるいは黄河の東から刀兵を手にした不速の客が来る。
客星が造父を犯す 其の七
郄萌曰:“有星入造父,材官騎士出。”郄萌曰:“赤星入造父中,車馬貴。”《黃帝占》曰:“客星守造父,兵起。”郄萌曰:“客星守司馬,地大動。”
郄萌に曰く:星が「造父」に入れば、材官と騎士の二類の兵が出動する。造父は五星、伝舎の南にあり、造父はもともと周の穆王の御者で、この星は御馬・車駕を主管する。郄萌に曰く:赤色の星が造父の中に入れば、車馬の値は騰貴する。《黄帝占》に曰く:客星が造父に留まれば、兵事が起こる。郄萌に曰く:客星が「司馬」の星に留まれば、大地は劇しく震動する。
客星が人星を犯す 其の八
焦延壽曰:“有星入人星,天下有詔符傳相驚。”
焦延寿に曰く:星が「人星」に入れば、天下に詔書と符伝が往来して急に伝達され、人の心を驚擾させる。人星は五星、車府の南にあり、黎民・百姓の象で、衆庶を安んずることを主るので、それが一たび変異すれば、驚動するのは天下の人である。
客星が杵臼を犯す 其の九
石氏曰:“客星守杵臼,歲飢,民費其財。”《黃帝占》曰:“客星守杵臼,天下會聚米粟;一曰:民失杵臼。”石氏曰:“有星入杵臼,天下有急。”郄萌曰:“有星入守杵臼,兵起,人聚。”
石氏に曰く:客星が「杵臼」に留まれば、年成は飢饉となり、百姓は家財を費し尽くす。杵と臼は米を舂く器具で、この星は穀物の舂擣を主管するので、その占は多く米粮に応ずる。《黄帝占》に曰く:客星が杵臼に留まれば、天下は米粟を聚斂する。一説に百姓は杵臼さえ失って舂く穀がない。石氏に曰く:星が杵臼に入れば、天下に急難がある。郄萌に曰く:星が杵臼に入って留まれば、兵事が起こり、人衆は聚集する。
客星が天鶏を犯す 其の十
《天官書》曰:“客星入天雞,西北之夷且來下降。”郄萌曰:“客星守天雞,雞夜鳴,天下盡有驚。”《荊州占》曰:“客星守天雞,山摧,若大水。”
《史記・天官書》に曰く:客星が「天鶏」に入れば、西北方の夷族はまさに帰降しに来る。天鶏は二星、狗国の北にあり、晨を司り時を報じ、また異なる鳥を主る。郄萌に曰く:客星が天鶏に留まれば、人間の鶏は夜に鳴き、天下は至るところ驚きを受ける。《荊州占》に曰く:客星が天鶏に留まれば、山岳は崩摧するか、あるいは大水が発する。
客星が亢池を犯す 其の十一
郄萌曰:“客星守亢池,有盜宗廟者。”
郄萌に曰く:客星が「亢池」に留まれば、宗廟の中の器物を盗む人がある。亢池は六星、亢宿の北にあり、賓客の迎送と舟船の渡水の事を主管する。亢宿はもともと朝廷・疏廟に近いので、この星に変があれば宗廟の失窃に応ずる。
客星が天田を犯す 其の十二
郄萌曰:“客星入天田,天焦旱,五穀不登,多蟲蝗。”
郄萌に曰く:客星が「天田」に入れば、天気は亢旱して焚くがごとく、五穀は歉収して登場できず、蝗虫の害が大量に発生する。天田は角宿の北にあり、天子の畿内の籍田の象で、農耕を主管するので、旱涝・虫蝗の類の農事の災は皆ここから応験する。
客星が天門を犯す 其の十三
郄萌曰:“客星入天門,諸相有謀慮。”
郄萌に曰く:客星が「天門」に入れば、各位の輔相は心中に別な企て・算段がある。天門は二星、平道の南・角宿のそばにあり、天上の朝覲の往来の門戸で、公卿・大臣はここから出入するので、変異は輔相に応ずる。
客星が平道を犯す 其の十四
郄萌曰:“客星守平道,諸侯不朝,奸人橫行。”
郄萌に曰く:客星が「平道」に留まれば、諸侯は朝観に来ず、奸邪の人は横行して忌憚しない。平道は二星、角宿の間にあり、道路を修平することを主管し、天子の出行する御道である。道路に一たび阻梗があれば、朝観の礼数はこれに随って廃弛する。
客星が酒旗を犯す 其の十五
《春秋緯》曰:“客星守酒旗,飲食失度。”《荊州占》曰:“客星守酒旗,天下大酺,有酒,害財物,若賜爵宗室。”
《春秋緯》に曰く:客星が「酒旗」に留まれば、飲食・起居は節度を失う。酒旗は三星、軒轅右角の南にあり、宴饗・酒食を主管する。《荊州占》に曰く:客星が酒旗に留まれば、天下は普く聚飲を賜り、酒食は豊足で、これによって財物を耗損するか、あるいは宗室の子弟に爵を賜る。
客星が天高を犯す 其の十六
《荊州占》曰:“客星入天高,有奇令。又曰:入天高中十日,成勾己,有贖罪之令。”郄萌曰:“客星從天高陰出,有兵;一曰:有走主、亡臣;從陽入,有賜害之殃;一曰:有客兵入者。”郄萌曰:“客星守天高,宮中有火憂,有火神從天下,若妖祥自地出。”
《荊州占》に曰く:客星が「天高」に入れば、非常の号令が頒下される。又曰く天高の中に入って十日満ち、行跡が曲がって鉤を成せば、罪を贖うことを許す詔令がある。天高は四星、畢宿の南にあり、高く登って遠くを望み、氛気を観察する台榭である。郄萌に曰く:客星が天高の陰に属する側から出れば、兵事がある。一説に出奔する君主・亡命の臣子がある。陽に属する側から入れば、賞賜によって招く祸害がある。一説に外来の兵馬が境に入る者がある。郄萌に曰く:客星が天高に留まれば、宮中は火患に憂え、火神が天から降るか、あるいは妖異の兆が地下から湧き出る。
客星が礪石を犯す 其の十七
《荊州占》曰:“客星守礪石,兵動,百工用。”
《荊州占》に曰く:客星が「礪石」に留まれば、兵馬は調動し、各行の工匠は皆忙しくなる。礪石は四星、五車の西にあり、礪石はもともと刀刃を磨ぐ石で、兵器の淬礪と百工の事を主管するので、それが一たび変異すれば、兵を動かすことと工を興すことに応ずる。
客星が八穀を犯す 其の十八
石氏曰:“客星入八穀,天下谷大貴,以飢戰,主失位。”
石氏に曰く:客星が「八穀」に入れば、天下の穀の値は大いに上がり、飢饉によって戦事が起こり、君主は君位を失う。八穀は八星、五車の北にあり、八種の穀物の一年の豊歉を占候するのに用いられるので、その占辞は年成と穀の値に直ちに指す。
客星が五潢を犯す 其の十九
《黃帝占》曰:“客星入五潢,兵起,車道不通,天下大亂,易政;一曰:貴人死。”郄萌曰:“有星入五潢,兵大起。”郄萌曰:“客星留天潢中,人主以水為害,若井為害,以入日占國。”
《黄帝占》に曰く:客星が「五潢」に入れば、兵事が起こり、車の行く道路は通じず、天下は大いに乱れ、政令は更易する。一説に貴人が身死する。五潢はすなわち天潢で、五星、五車の中にあり、天上の池沼で、水を蓄えることを主管する。郄萌に曰く:星が五潢に入れば、兵事が大いに起こる。郄萌に曰く:客星が天潢の中に滞留すれば、君主は水によって害を受けるか、あるいは井によって害を受け、客星の入ったその日の干支によってどの国に応ずるかを推断する。
客星が咸池を犯す 其の二十
《黃帝占》曰:“客星入咸池,大人憂。”《荊州占》曰:“客星入咸池,人君死,天下水。”
《黄帝占》に曰く:客星が「咸池」に入れば、君主・大人に憂患がある。咸池は三星、五車の中にあり、天上の魚を養う池で、水沢・魚産を主管する。《荊州占》に曰く:客星が咸池に入れば、人君は身が死に、天下は水災を鬧かす。
客星が天街を犯す 其の二十一
郄萌曰:“客星入天街,內有賊人。”
郄萌に曰く:客星が「天街」に入れば、境内に人を害し乱を起こす者がいる。天街は二星、昴宿と畢宿の間にあり、天子の行経する大道で、また華夏と夷狄の分界である。街の内は中国に属し、街の外は四夷に属するので、賊人が境内にいるというのである。
客星が甘氏外官を犯す 三
客星が青丘を犯す 其の一
《荊州占》曰:“客星守青丘,土官有事。”
《荊州占》に曰く:客星が「青丘」に留まれば、土地を掌る官は事が出る。青丘は七星、軫宿の東南にあり、東南方の蛮夷の国の名号で、疆土・封域に関するので、変異は土地の官に応ずる。
客星が車騎を犯す 其の二
《天官書》曰:“客星入車騎星,西羌且來降。”
《史記・天官書》に曰く:客星が「車騎」の星に入れば、西の辺の羌人はまさに帰降しに来る。車騎は三星、騎陣将軍の南にあり、車馬・騎兵を主管する。この星は西方に応ずるので、占辞に西羌が降りに来るという。
客星が狗国を犯す 其の三
韓楊曰:“客星入狗國,其王且操奇物來下中國。”郄萌曰:“客星犯守狗國,皆為天下有大道。”
韓楊に曰く:客星が「狗国」に入れば、そこの君王はまさに奇珍・異物を携えて中原に帰附しに来る。狗国は四星、建星の東南にあり、鮮卑・烏桓・沃沮の類の北方の外族を象する。郄萌に曰く:客星が狗国を冲犯して留まれば、いずれも天下の政教が清明で大道が通行することを主る。
客星が天田を犯す 其の四
郄萌曰:“有星入天田,天下有變。”
星が「天田」に入れば、天下に変故が出る。これは郄萌の占辞である。ここの天田は甘氏外官に属し、前の角宿の北の天田とはそれぞれ別の星官で、いずれも耕稼・田疇に象を取る。星象が一たび変われば、天下の農事と民生はこれに随って動揺する。
客星が哭泣を犯す 其の五
郄萌曰:“守星守哭泣星,人主有哭泣之聲。”
郄萌に曰く:守候の星が「哭泣」の星に留まれば、君主のそばに哀を挙げて哭泣する声が響く。哭・泣の二星は虚宿の南にあり、もっぱら喪事・悲号を主るので、客星がこれを犯せば、占辞は哭声を直ちに指す。
客星が八魁を犯す 其の六
郄萌曰:“有星入八魁,天下多盜賊。”
郄萌に曰く:星が「八魁」に入れば、天下に盗賊が衆多である。八魁は九星、狗国の東南にあり、もともと網を張って禽獣を捕る器具の象で、引き延ばして奸盗を捕捉する事とするので、それが一たび変異すれば、盗賊が滋生して羅網がその効を収められないことを主る。
客星が天溷を犯す 其の七
郄萌曰:“有星入天溷,上溺下蒙。”
郄萌に曰く:星が「天溷」に入れば、上の位にいる人は汚溺に陥り、下の位にいる人は穢濁を蒙る。天溷は七星、外屏の南にあり、天上の廁圂で、もともと汚穢に象を取るので、この変異は上下が皆穢気に染まることをいう。
客星が九州殊口を犯す 其の八
郄萌曰:“有星入九州殊口,九州之民憂水事。”《黃帝占》曰:“客星守九州口,負海國不安,兵起。”郄萌曰:“客星守九州口,天下凶。”
郄萌に曰く:星が「九州殊口」に入れば、九州の百姓は水患に愁える。九州殊口は六星、天壘城の南にあり、各方の異族の言語を通訳する官員の象である。《黄帝占》に曰く:客星が九州殊口に留まれば、海に瀕する一帯の国は安らかでなく、兵事が起こる。郄萌に曰く:客星が九州殊口に留まれば、天下に凶事がある。
客星が天節を犯す 其の九
郄萌曰:“客星入天節,奚契丹有憂。”《荊州占》曰:“客星守天節,臣有憂。”
郄萌に曰く:客星が「天節」に入れば、東北の奚と契丹の二族に憂患がある。天節は八星、畢宿の下にあり、使臣が命を奉じて出行するに執る符節である。《荊州占》に曰く:客星が天節に留まれば、臣子に憂患がある。
客星が九游を犯す 其の十
《荊州占》曰:“客星守九游,憂諸侯之兵,若禽獸多疾。”
《荊州占》に曰く:客星が「九游」に留まれば、諸侯の兵を挙げることを憂えるか、あるいは禽獣は多く疾病を生ずる。九游は九星、玉井の西南にあり、天子の旌旗に垂れる旒飾で、旌旗の指す所すなわち兵事のある所なので、その変異はまず諸侯の兵馬に応ずる。
客星が軍井を犯す 其の十一
《荊州占》曰:“客星守軍井,軍以水為憂。”《黃帝占》曰:“客星入守天井,大水。”
《荊州占》に曰く:客星が「軍井」に留まれば、軍中は水に愁える。軍井は四星、玉井の東南にあり、軍中の水を汲む所で、行軍の成敗は往々にして水源の有無に係る。《黄帝占》に曰く:客星が天井に入って留まれば、大水を発することを主る。
客星が水府を犯す 其の十二
《荊州占》曰:“客星守水府,江河決溢。”郄萌曰:“有星入水府,天下洪水。”
《荊州占》に曰く:客星が「水府」に留まれば、江河は決口して漫溢する。水府は四星、東井の西南にあり、水事を掌る官府で、堤塘・溝瀆を主管する。郄萌に曰く:星が水府に入れば、天下は洪水を発する。
客星が天狗を犯す 其の十三
《黃帝占》曰:“客星入天狗中,國多大暴風雨。又曰:北夷人飢,來降。”《荊州占》曰:“客星入天狗,多土功,北夷大飢。”《荊州占》曰:“客星守天狗,守禦之臣作亂。”
《黄帝占》に曰く:客星が「天狗」の中に入れば、国中に狂風・暴雨が多い。又曰く北方の夷族は飢饉となり、帰降しに来る。天狗は七星、狼星の北にあり、犬が吠えて守る義を取り、守御と盗賊を主管する。《荊州占》に曰く:客星が天狗に入れば、土木の工役は繁多し、北方の夷族は大いに飢饉となる。《荊州占》に曰く:客星が天狗に留まれば、守衛を務める臣子が起こって乱を為す。
客星が丈人を犯す 其の十四
郄萌曰:“有星入丈人,明臣不得通。”
郄萌に曰く:星が「丈人」に入れば、賢明の臣子は上に君に達することを得ない。丈人は二星、軍市の西南にあり、年高徳劭の長者の象で、子星・孫星と相次ぐ。長老の位が侵されれば、正人の言路はこれに随って壅塞する。
客星が天社を犯す 其の十五
《黃帝占》曰:“有星入天社,有祠事於國內;出天社,有祠事於國外。”
《黄帝占》に曰く:星が「天社」に入れば、国内に祭祀を執り行う事がある。天社から出れば、国境の外で祭祀を執り行う。天社は六星、弧星の南にあり、土地の神の位次で、人間の社祭はこれによって象を取るので、その占辞はもっぱら祠祀に応ずる。
客星が天紀を犯す 其の十六
《荊州占》曰:“客星守天紀,國政亂。”
《荊州占》に曰く:客星が「天紀」に留まれば、国家の政事は紊乱する。天紀は九星、貫索の東にあり、万物の綱紀・条理を主管し、また民間の怨訟を評理することをも主る。綱紀の星が犯を受ければ、政令は自ずから失序する。
