軒轅
蒼白氣入軒轅,後宮憂,有疾疫;赤氣入,宮憂火。
青白の気が軒轅星に入れば、後宮に憂患があり、かつ疫病が流行する。赤気が軒轅星に入れば、宮中は火災を憂えるべきである。
天相
黃氣入天相,相臣有喜;黑氣入天相,相臣死,不則有疾病;蒼白氣入,相臣憂;赤氣入,相臣憂;赤氣出,相出師。
黄気が天相星に入れば、宰相の臣に喜事がある。黒気が天相星に入れば、宰相の臣が死ぬ、さもなくば病む。青白の気が入れば、宰相の臣に憂いがある。赤気が入れば、宰相の臣に憂いがある。赤気が出れば、宰相は兵を率いて出征する。
器府
赤氣入器府,天下樂廢。
赤気が器府星に入れば(器府は楽器を主掌する)、天下の音楽の事が廃弛して行われなくなる。
石氏中外宮占
大理
黃雲氣入大理,刑法官有遷。(巫咸曰:有赦。)黑氣入大理,決獄不平,刑,受誅。
黄色の雲気が大理星に入れば、刑法を掌る官に遷升がある(ここで原書の小注は巫咸を引いていう:赦令がある)。黒気が大理星に入れば、案件の裁きが公平でなく、用刑の失当によって誅罰を受ける。
六甲
黃雲氣入六甲,術士用;黃白氣入,太史受爵賜;黑氣入,太史憂。
黄色の雲気が六甲星に入れば、方術の士が任用される。黄白の気が入れば、天文・暦法を掌る太史が爵位を封じられ賞賜を得る。黒気が入れば、太史に憂いがある。
内厨
黑氣入內廚,飲食防毒。
黒気が内厨星に入れば、宮中の飲食に毒を入れる者を防ぐべきである。
北斗
雲氣五采入北斗,天子立太子,近期百日,遠二年。
五彩の雲気が北斗に入れば、天子は太子を立てる。近い応期は百日、遠いのは二年以内である。
輔星
黃白雲氣集輔星,相有喜;赤氣入輔星,相受斧鉞之誅;蒼白氣入輔星,相有憂;白氣入輔星,相黜;黑氣入輔星,相死。
黄白の雲気が輔星に集まれば、宰相に喜事がある。赤気が輔星に入れば、宰相は斧鉞を身に加えられる誅戮を受ける。青白の気が輔星に入れば、宰相に憂いがある。白気が輔星に入れば、宰相は罷黜される。黒気が輔星に入れば、宰相が死ぬ。
天理
赤雲氣入天理,兵大起,相出師。
赤い雲気が天理星に入れば、兵事が大いに起こり、宰相は兵を率いて出征する。
相星
黃白氣入天相,將相有喜;黑氣入,將相憂死。
黄白の気が相星(正文は「天相」と書く)に入れば、将帅・宰相に喜事がある。黒気が入れば、将帅・宰相に憂患・死亡がある。
勢星
黃氣入勢,中官受賜;赤氣出入,中官反;黑氣入,中官憂。
黄気が勢星に入れば、宮中の宦官が賞賜を受ける。赤気が勢星を出入りすれば、宦官が反を謀る。黒気が入れば、宦官に憂いがある。
三台
黃氣入,將相喜;赤氣入,多敗傷;黑氣入,三公憂,將相死。
黄気が三台星に入れば、将帅・宰相に喜事がある。赤気が入れば、敗亡・傷損が多い。黒気が入れば、三公に憂いがあり、将帅・宰相が死ぬ。
天棓
黃氣入,天子先驅有拜賜者;赤氣入,大人憂。
黄気が天棓星に入れば、天子の先導・開道の官の中に拜し賞賜を受ける者がある。赤気が天棓星に入れば、大人に憂いがある。
天槍
赤氣入天槍,天子驚恐,一曰失位;蒼白氣入,兵起。
赤気が天槍星に入れば、天子は驚恐して安まらない。別の説では、天子は君位を失う。青白の気が天槍星に入れば、兵事が起こる。
玄戈
黑氣入戈,胡兵退;蒼白雲氣入,胡人大疫死;赤氣出,胡兵大起。
黒気が玄戈星に入れば、胡人の兵馬は退く。青白の雲気が入れば、胡人に疫病で死ぬ者が大批に出る。赤気が玄戈星から出れば、胡人の兵馬が大挙して起こる。
招揺
赤氣入招搖正中,有兵內起,大將為亂;赤氣出於招搖,兵起,大戰;黃白氣出,天子以喜用師。
赤気が正中から招揺星に入れば、兵変が内部から起こり、大将が乱をなす。赤気が招揺星から出れば、兵事が起こり、大戦がある。黄白の気が出れば、天子は喜び慶びの事によって軍隊を出動する。
梗河
黑氣出梗河,兵起,大戰;赤氣出梗河,國兵大出;入梗河,大戰;蒼白氣入,將死。
黒気が梗河星から出れば、兵事が起こり、大戦がある。赤気が梗河星から出れば、国家の兵馬が大挙して出動する。梗河星に入れば、大戦がある。青白の気が梗河星に入れば、将帅が死ぬ。
貫索
蒼白氣入貫索中,天子憂,亡地;出,則禍除;赤氣入,有內亂,兵起;赤氣出,內兵出;黃白氣入,天子有喜;黑氣入,大人惡之;赤白氣入,獄多枉死者。
青白の気が貫索星の中に入れば、天子に憂いがあり、また土地を喪失する。気が出て行けば、禍は除かれる。赤気が入れば、内乱が発生し、兵事が起こる。赤気が出れば、内部の兵馬が出動する。黄白の気が入れば、天子に喜事がある。黒気が入れば、大人はこれを悪む。赤白の気が入れば、牢獄の中に冤まえて死ぬ人が多い。
女床
黃氣出入女床,後宮有子,喜;白氣入,後宮有喪;黑氣入,有死者;青氣入,有病;赤氣入,宮中兵起。
黄気が女床星を出入りすれば、後宮に子を生む者があり、喜事である。白気が入れば、後宮に喪事がある。黒気が入れば、死ぬ者がある。青気が入れば、病む者がある。赤気が入れば、宮中に兵事が起こる。
宦者
黃氣入宦者,受賜;赤氣入宦者,誅;黑氣入宦者,死;赤氣出宦者,作奸蔽主。
黄気が宦者星に入れば、宦官は賞賜を受ける。赤気が宦者星に入れば、宦官は誅殺される。黒気が宦者星に入れば、宦官が死亡する。赤気が宦者星から出れば、宦官は奸をなし権を弄して君主を蒙蔽する。
郎位
蒼白氣入郎位,中兵起,一曰:中郎有內亂;出,則禍除;赤氣入,兵起;出郎位,多用兵遠出行;黃白氣入,中郎受賜。
青白の気が郎位星に入れば、宮禁の中に兵変が起こる。別の説では、中郎・宿衛の官に内乱が発生する。気が出て行けば、禍は除かれる。赤気が入れば、兵事が起こる。赤気が郎位星から出れば、兵を用いて遠征・出行する事が多い。黄白の気が入れば、中郎の官は賞賜を受ける。
霊台
青黑氣入,有大風雨,期三日,遠七日;黃氣入,太史喜;赤白氣入,太史有憂。
青黒の気が霊台星に入れば、大風雨があり、応期は三日、遅くとも七日である。黄気が入れば、太史に喜事がある。赤白の気が入れば、太史に憂いがある。
少微
蒼白氣入少微,賢士憂,一曰:大臣黜;赤氣入,宰臣謀叛。
青白の気が少微星に入れば、賢士に憂いがある。別の説では、大臣が罷黜される。赤気が少微星に入れば、宰輔の臣が叛乱を謀る。
長垣
蒼白氣入長垣,胡兵起;赤氣入,胡兵入,有火災;赤氣出,邊兵起。
青白の気が長垣星に入れば、胡人の兵馬が起こる。赤気が入れば、胡人の兵馬が入境し、かつ火災がある。赤気が出れば、辺境に兵事が起こる。
摂提
青雲氣入攝提,九卿有憂;黃氣入,九卿有賞;赤氣入,戈盾用事;黑氣入,大臣誅。
青色の雲気が摂提星に入れば、九卿の官に憂いがある。黄気が入れば、九卿が賞賜を受ける。赤気が入れば、干戈・盾牌の事が当に行われ、兵戎がまさに用いられようとする。黒気が入れば、大臣が誅殺される。
開元占経巻九十七
猛将軍陣勝負雲気占
太公曰:凡興軍動眾陳兵,天必見其雲氣,示之以安危,故勝則可逆知也。其軍中有知曉時氣者,厚寵之,常令清朝,若日午,察彼軍及我軍上氣色,皆須記之,若軍上氣不盛,加警備守,輒勿輕戰,戰則不足,守則有餘。
姜太公はいう:およそ兵を興し衆を動かし陣を布くとき、天は必ず相応の雲気を現し、もって安危を示すから、勝負はあらかじめ推し知ることができる。軍中にもし時気の術に通暁する者があれば、厚く寵信して重用し、常に清晨、あるいは日の正午に、敵軍および我が軍の上空の気色を観察させ、皆いちいち記録させるべきである。もし我が軍の上空の気が盛んでなければ、警戒・防守を加え固め、けっして軽々しく戦ってはいけない。このような時は攻めるには兵力が足らず、守るには余裕がある。
察氣者,軍之大要,常令三五人,參馬登高若臨下察之,進退以氣為候。
雲気を観察することは、用兵の第一の大要である。軍中は定めて三五人を配置し、馬に乗って高い所に登り、あるいは高い所から臨んで察し、進兵するか退兵するかは、いずれも雲気の現す徴象を判断の依拠とすべきである。
賢将気
凡興兵動眾,忌大風雷而陰不見日。
およそ兵を発し、大勢の人馬を動員するには、狂風・迅雷に遭い、天色が陰晦して太陽が見えない日を最も忌む。このような天象は出師が利あらずと主り、避けるべきである。
凡氣初出如甑,上氣勃勃,上積為霧,霧為陰險,氣為虹霓,若暈珥之屬,如不積不結,散漫一方,不能為災,必和雜殺氣,森森然疾起,乃可論占。常以平旦、下晡、日出沒時候之,期內有風雨,災不成;或有黑氣如幢,出於營中,上黑下黃,敵欲來求戰,無誠實言,及九日內必覺,備之吉;或日月陰沉無光,不雨,或十日晝夜無光,不見日月,名曰蒙,日久陰不雨,下謀上也。
雲気が初めて立ち上るとき、形は飯を蒸す甑のようで、気の塊が上で滾々と翻り、積み集まって霧となる。霧は陰謀・凶険を主る。気が虹霓を結び、あるいは日の傍の暈・珥の類の光象に化するのも、皆同じ類である。もしこの種の気が積もらず凝らず、ただ散漫に一方に敷いているだけならば、災いをなすことはできず、これに拠って占断する必要はない。必ず「殺気」と混雑し、森然と急に湧き起こってこそ、論占することができる。観測の時刻は通常「平旦」(夜が明けたばかりの頃)、「下晡」(申の刻の夕方)、および日出・日没の各時を取る。もし応験の期限内に風雨が降れば、災いは成らない。もし黒気が軍中の幢幡のように営塁の中から現れ出て、上半が黒く下半が黄ならば、これは敵が来て挑戦しようとしており、口では誠実の言がなく、遅くとも九日以内に必ず覚り、あらかじめ戒備すれば吉である。もし日月が陰沈して光亮なく、天がまた雨を降らせず、あるいは十日続けて昼夜昏暗で日月が見えなければ、これを「蒙」と名づける。久しく陰りて雨が降らなければ、下位にある者が上位の者を謀ることを主る。
凡敵軍上氣黃白潤澤者,將有威德;或軍上氣發,漸漸如云,變作山形,將有深謀;或敵上氣黑中,赤在前者,將精悍;皆不得擊。凡氣上與天連,軍中將賢良也。
敵の営塁の上方の雲気が黄白色で潤って光沢があれば、相手の主将は威と徳を兼ね備えていることを説明する。もし敵営の上方の気が昇騰し、次第に雲のように敷き、また山嶺の形に変われば、相手の主将は胸中に深遠な謀画があることを説明する。もし敵営の上方の気が黒色で、赤気が前に居れば、相手の主将は精明・強悍であることを説明する。この三種の気象に遭えば、いずれも兵を出して攻めてはいけない。およそ雲気が上って天と相連なれば、その軍隊の中の将領は賢良の人であることを説明する。
猛将気
凡氣,如龍如虎,或如火煙之形,或如火光之狀,或如山林,或如塵埃,頭尖而卑,或氣黑如門上樓,皆猛將氣也。
雲気の形が龍のよう、虎のよう、あるいは火の燃える煙の形、あるいは火焔の光の状、あるいは連綿たる山林のよう、あるいは揚がった塵埃のようで頂が尖り位置が低く伏し、あるいは気色が黝黒で城門上の楼閣のようなものは、いずれも主将が勇猛な「猛将気」である。
凡敵上氣青而疏散者,將怯弱;若前大後小者,將怯不明。凡軍上氣,渾渾圓長,赤氣在其中,或有氣如赤杵在黑雲中,皆有伏兵;或兩軍相當,赤氣在前後左右者,有伏兵,隨氣所在防之;或有雲,絞絞綿綿,此以車騎為伏兵;或有雲,如布席之狀,此以步卒為伏兵;或有雲,如山嶽,在外有伏兵,不可不審也。
敵営の上方の気が青色で稀薄・散乱していれば、相手の主将は怯懦・軟弱であることを説明する。もし気の前部が大きく後部が小さければ、相手の主将は怯えて心に明らかさがない。およそ軍営の上方の気が渾厚で円長、中に赤気を挟み、あるいは気が一本の赤色の木杵のように黒雲の中に立つものは、いずれも伏兵を設けていることを示す。両軍が対塁する時、赤気が前後左右のどの面に現れたか、その面に伏兵があり、気のある方位に随って防備すべきである。もし雲気が絞り結ばれ連綿と絶えなければ、車騎をもって伏兵としたのである。もし雲が敷き開いた蓆のようであれば、歩卒をもって伏兵としたのである。もし雲が山岳のように高く大きければ、伏兵は外囲に設けられている。これらは皆、仔細に審察しないではいられない。
降城気
凡降城之氣如人,十十五五,皆叉手低頭,降之象;或有氣,上黃下白,名曰喜氣,所臨之軍,欲求和退;若風不蓬勃,旌旗暈暈,順風而揚舉,或向敵終日,軍行有功,勝候也。
城池がまさに降服しようとする時、上方の雲気は人の形のように、三五成群し、十人十人が一カ所に集まり、皆手を拱き頭を低くする。これは投降の徴象である。もし気が上半黄、下半白であれば、「喜気」と名づけ、それに覆われたその軍隊は和を求め兵を退こうとしている。もし風勢が狂乱せず、旌旗が舒展して光彩があり、風に順って高く揚がり、あるいは終日敵方を指向すれば、これは出兵して功を立て、必ず勝利を得る徴候である。
勝軍気
凡敵軍上氣如山堤上林木,不可與戰,在吾軍,大勝;或如火光,亦大勝;或敵上白氣坌沸如樓,綠以赤氣者,兵勁不可擊,在吾軍,必大勝。
敵軍の上方の気が山岡・堤岸上の列をなす林木のようであれば、それと交戦してはいけない。この気が我が軍の上方に現れれば、大勝を主る。気が火光のようであれば、同じく大勝を主る。もし敵営の上方の白気が蓬勃と翻り湧いて一座の高楼のようで、また赤気に纏われていれば、相手の兵勢は強く勁く、攻撃してはいけない。この気が我が軍の上方に現れれば、必ず大勝する。
或敵上氣黃白厚潤而重者,勿與戰;或遙視軍上雲如鬥雞,赤白相隨在氣中,得天助,不可擊。
もし敵営の上方の気が黄白色で、厚く潤い重ければ、彼と交戦してはいけない。もし遥かに相手の軍営の上方の雲が二羽の闘鶏のように見え、赤色と白色が気の中に一前に一後に相随っていれば、相手は天の佑助を得ており、攻撃してはいけない。
兩軍相當,上有氣如蛇舉頭向敵者,戰必勝。
両軍が勢均力敵に対峙する時、自陣の上空にもし気が一条の蛇のように高く頭を昂げて敵の陣地に正対していれば、気勢が主動して迫ることを説明し、交戦すれば必ず勝つ。
軍営気
凡軍營上有五色氣,上與天連,此應天之軍,不可擊;有赤黃氣於天,亦不可攻;或有雲如日月,而赤氣繞之,如日暈狀有光者,所見之地大勝,不可攻也;敵上氣如虎狀,其軍亦不可攻也。
軍営の上方に五色の気が現れ、上って天と相連なれば、これは天命に応う軍隊で、攻撃してはいけない。天に赤黄の気があれば、進攻してはいけない。もし雲が日のよう、月のようで、赤気がそれを環り繞り、形が日暈のように光彩を発すれば、この気の現れる方は大勝を主り、攻めに行ってはいけない。敵営の上方の気の形が猛虎のようであれば、その軍隊も同じく進攻してはいけない。
若逆風來應,氣旁勃,牙旗陰折,不見日,旌旗激揚,敗候也;若雲氣從敵所來,終日不止,吾軍不可出,出則不利;若風雲俱來,此為敗候,在急也。
もし風が逆らって吹き来て応じ、気が傍から横に冲し翻り、主将の牙旗が故なく折れ、天色が陰晦して太陽が見えず、旌旗が吹かれて乱れ揚がるならば、これは敗亡の徴候である。もし雲気が敵方の方から圧し来て、終日止まなければ、我が軍は出戦してはいけない。出戦すれば必ず不利である。もし風と雲がいっしょに湧き来れば、これも敗候で、しかも事は急迫して来る。
凡敵上氣,色如馬肝,如死灰,或類偃蓋,敗徵;或黑氣如壞山墮軍上者,軍必敗;或軍上氣昏發,連夜照人,則軍士散亂;或軍上氣,有五色雜亂,東西南北不定者,其軍必敗;或軍上有赤氣,炎炎降天,將死,眾亂;或軍上有黑氣,如牛馬形,從氣霧中下,漸漸入軍,名曰天狗下食血,敗軍也;或有雲氣蓋道,蒙蔽盡山,此敗候也。
敵営の上方の気の色が馬肝のよう、あるいは死灰のよう、あるいは倒さに覆った車蓋に類すれば、敗亡の徴である。黒気が崩れた山のように軍営の上方に墜ちれば、その軍隊は必ず敗れる。軍営の上方の気が昏暗に立ち昇り、几夜も連なって人影を照らせば、士卒は離散し混乱する。軍営の上方の気が五色雑乱し、忽ち東忽ち西、忽ち南忽ち北に飄忽として定まらなければ、その軍隊は必ず敗れる。軍営の上方に赤気が炎炎として天から降れば、主将が死に、部衆が大いに乱れる。軍営の上方に黒気があり、形が牛馬のように、気霧の中から降り、次第に営中に入れば、これを「天狗下食血」と名づけ、軍を敗らせるものである。雲気が道路を覆い蓋い、山全体を蒙蔽してしまうのも、敗亡の徴候である。
城中気
凡城中有白氣如旗者,不可攻;或有黃雲臨城,有大喜慶;或有青色如牛頭觸人者,其城不可攻屠;或城中氣出東方,其色黃,此天鉞也,不可伐,伐者死;或城上氣如火煙,主人慾出戰,其氣無極者,不可攻;或氣如杵,從城中向外者,內兵突出,主人勝,不可攻;或城上有雲,分為兩彗狀者,攻不可得。
城の中に旗のように立つ白気があれば、城を攻めてはいけない。黄雲が城の上に臨み覆うものがあれば、城中に大きな喜び慶びの事がある。青色の気が牛の頭で人を突くように冲き出るものがあれば、その城は攻め破り屠ることができない。城中の気が東方から現れ出て、その色が黄ならば、これは「天鉞」と名づき、討伐してはいけない、討伐する者は死ぬ。城上の気が火の煙のようであれば、城を守る側が出戦しようとしていることを説明し、その気が極まりなく続くならば、進攻してはいけない。気が木杵のように城中から外に向かって伸び出れば、城内の兵が突出して来ることを説明し、守る側が勝つので、進攻してはいけない。城上の雲が二条の彗尾の形に分かれるものは、攻めても獲ることができない。
