Libo

辰星の玄戈を犯す 四

唐 · 瞿昙悉达 · 第56巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

《聖洽符》曰:“辰星犯玄戈,邊兵大起,侵掠為寇;若守之,夷主死;期不出二年。”

玄戈の一星は招摇の北にあり兵器中の戈に名を取りまた北方の夷人の兵事を主る。《聖洽符》にいう、水星が玄戈を冒犯するのは、辺境の兵事が大いに起き敵寇が前来して侵擾・劫掠することを主る。もしその上に守留すれば夷人の君主が死去することを主り応期は二年を出でず。

辰星の天槍を犯す 五

辰星犯天槍,夷兵起,機槍大用,防戌有憂;若誅邊臣,期不出年。

天槍の三星は北斗の斗柄の東北にあり天上の兵器の象である。水星が天槍を冒犯するのは、夷狄が兵を興し弩機・長槍が大量に動用され戍辺・防守の事が人を憂慮させることを主る。あるいは辺地の大臣が誅され応期はその年を出でず。

辰星の天棓を犯す 六

巫咸曰:“辰星犯天棓,夷兵起,機槍大用,防戌有憂;若誅邊臣,期不出年。”

天棓の五星は女床の北にあり形狀が一本の棍棒のようで同じく天上の兵器の象である。巫咸がいう、水星が天棓を冒犯するのは、夷狄が兵を興し弩機・長槍が大量に動用され戍辺・防守の事が人を憂慮させることを主る。あるいは辺地の大臣が誅され応期はその年を出でず。

辰星の女床を犯す 七

《荊州占》曰:“辰星犯女床,凶。”甘氏曰:“犯守女床,兵起宮中,若后妃有暴誅者,期百八十日,遠一年。”

女床の三星は天紀星の東北にあり後宮の御女の類の人を主る。《荊州占》にいう、水星が女床を冒犯するのは、凶を主る。甘徳がいう、女床を冒犯し守住するのは、兵事が宮中から興起しあるいは后妃の中に突然誅殺される人があり応期は百八十日で遠ければ一年である。

辰星の七公を犯す 八

《黃帝占》曰:“辰星守七公,為飢;民居不安。”石氏曰:“犯守七公,輔臣有謀議,臣相疑,若人主有憂。”

七公の七星は招摇の東にあり天子を輔佐する三公の位を象徴する。《黄帝占》にいう、水星が七公を守住するのは、飢饉を主り百姓が安居できない。石申がいう、七公を冒犯し守住するのは、輔政の大臣に別の図謀・議論があり群臣が互相に猜疑しあるいは君主に憂患があることを主る。

辰星の貫索を犯す 九

《荊州占》曰:“辰星入天牢,天下有賊;又曰水,期一年;一曰旱,期一年;又曰歲飢,人相食;一曰大赦,期百二十日。”巫咸曰:“犯守貫索,天下兵大起,多有獄事,貴人有死者。”石氏曰:“入天牢中,犯乘守者,以獄多為亂,不出年。”

貫索の九星は連環して繩索の如くまた「天牢」と叫ばれ刑獄の囚繫を主る。《荊州占》にいう、水星が天牢に入るのは、天下に賊寇があることを主る。またいう、水災を主り応期は一年である。一説では旱災を主り応期は一年である。またいう、年成が飢饉し人が人を食うことを主る。一説では大赦を主り応期は百二十日である。巫咸がいう、貫索を冒犯し守住するのは、天下の兵事が大いに起き訟獄の事が甚だ多く貴人の中に死亡する者があることを主る。石申がいう、天牢の中に入り冒犯・凌壓・守留してその上にあらば、牢獄の案件が多すぎるによって乱を生ずることを主り応期はその年を出でず。

辰星の天紀を犯す 十

《文曜鉤》曰:“辰星犯守天紀,倖臣執權,有兵,王者有憂。”

天紀の九星は貫索の東にあり綱紀・法度を掌管し訴訟を聴理することを主る。《文曜鈎》にいう、水星が天紀を冒犯し守住するのは、寵幸を受ける近臣が権柄を把持し兵事があり君王に憂患があることを主る。

辰星の織女を犯す 十一

《黃帝占》曰:“辰星犯守織女,天下有女憂,兵起,不出其年。”

織女の三星は天紀の東にあり天上の女工を主る官で瓜果・絲帛と珍宝を掌管する。《黄帝占》にいう、水星が織女を冒犯し守住するのは、天下の女子に憂患があり兵事が興起し応期はその年を出でないことを主る。

辰星の天市垣を犯す 十二

石氏曰:“辰星入天市,大臣有誅。”郗萌曰:“辰星入天市中,皆為將相凶;一曰五官有憂;一曰赦;又曰辰星入若守天市,蠻夷之君戮;又曰為驚;一曰更市。”

天市垣の二十二星は環列して墻垣の如く天上の都市で権衡・度量と衆を聚めた交易を主る。石申がいう、水星が天市に入るのは、大臣が誅されることを主る。郗萌がいう、水星が天市の中に入るのは、みな将相に凶禍があることを主る。一説では五官の長に憂いがある。一説では大赦を主る。またいう、水星が天市に入りあるいは守るのは蛮夷の君が殺されることを主る。またいう、驚擾を主る。一説では市集を更換する。

辰星の帝座を犯す 十三

石氏曰:“辰星犯帝座,為臣謀主,有逆亂事。”《玄冥占》曰:“為臣謀主,天下亂兵大起,不出年。”

帝座の一星は天市垣の中にあり天帝の座位で人間の君主を象徴する。石申がいう、水星が帝座を冒犯するのは、臣下が君主を図謀し叛逆・作乱の事があることを主る。《玄冥占》にいう、臣下が君主を図謀し天下に乱兵が大いに起き応期はその年を出でないことを主る。

辰星の候星を犯す 十四

《海中占》曰:“辰星犯守候星,陰陽不和,五穀傷,人民大飢,有兵起。”

候星の一星は帝座の東北にあり天上の伺察を担当する官で陰陽を観測し時令の変化を守候することを主る。《海中占》にいう、水星が候星を冒犯し守住するのは、陰陽が調を失し五穀が傷を受け百姓が大飢し兵事が興起することを主る。

辰星の宦者を犯す 十五

甘氏曰:“辰星犯宦者,輔臣有誅;若戮死,期不出年。”

宦者の四星は帝座の西南にあり天上の君主に侍奉する内官である。甘徳がいう、水星が宦者を冒犯するのは、輔政の大臣が誅されあるいは殺されて死し応期はその年を出でないことを主る。

辰星の宗正を犯す 十六

石氏曰:“辰星犯守宗正,左右群臣多死;若更政令,人主有憂。”

宗正の二星は帝座の東南にあり天上の宗室の事務を掌管する官である。石申がいう、水星が宗正を冒犯し守住するのは、君主の左右の群臣に死亡が多くあるいは政令を更改し君主に憂患があることを主る。

辰星の宗人を犯す 十七

石氏曰:“辰星犯宗人,親族貴人有憂,若有死者;一曰人主親宗有離絕者。”

宗人の四星は宗正の東にあり宗室の親属の礼儀と班次を主管する。石申がいう、水星が宗人を冒犯するのは、宗族・親戚の中の貴人に憂患がありあるいは死亡する者があることを主る。一説では君主の親族・宗室の中に離散・断絶する者がある。

辰星の宗星を犯す 十八

甘氏曰:“辰星犯宗星,宗室之人,有分離者。”

宗星の二星は候星の東にあり宗室の子弟を代表する。甘徳がいう、水星が宗星を冒犯するのは、宗室の中の人に分離・散落する者があることを主る。

辰星の東西咸を犯す 十九

石氏曰:“辰星犯東西咸,為臣不從令,有陰謀。”

東咸・西咸は各四星あり房宿の上方に分列し淫佚を防閑する門戸で宮中の禁令を主る。石申がいう、水星が東咸・西咸を冒犯するのは、臣下が号令に服従せず暗中に別の陰謀があることを主る。

辰星の天江を犯す 二十

《黃帝占》曰:“辰星入天江,大水決城郭。”陳卓曰:“暴水為害,不出其年。”巫咸曰:“犯守天江,天下有水;若入之,大水齊城郭,人民飢,去其鄉。”

天江の四星は尾宿の北にあり天上の江河で水事を主る。《黄帝占》にいう、水星が天江に入るのは、大水が城郭を冲決することを主る。陳卓がいう、暴発の洪水が災を成し応期はその年を出でないことを主る。巫咸がいう、天江を冒犯し守住するのは、天下に水患があることを主る。もしその中に入れば大水が高さ城郭と相斉しく百姓が飢餓し家郷を離れて逃亡することを主る。

辰星の建星を犯す 二十一

陳卓曰:“辰星犯建星,大臣相譖。”《百十二占》曰:“辰星出建星,中國有水旱,五穀不成,人民飢,不出年。”郗萌曰:“守建星,地氣洩,貴人多死;一曰臣謀其主。”《荊州占》曰:“犯建星,歲水,人飢,有自賣者。”

建星の六星は南斗の北にあり天上の都関で旌旗と謀議を主る。陳卓がいう、水星が建星を冒犯するのは、大臣が互いに讒を進め誣陷することを主る。《百十二占》にいう、水星が建星に出るのは、中原に水旱の災があり五穀が熟さず百姓が飢餓し応期はその年を出でないことを主る。郗萌がいう、建星を守住するのは、地気が外泄し貴人に死が多いことを主る。一説では臣下が君主を図謀する。《荊州占》にいう、建星を冒犯するのは、その年に水を発し百姓が飢餓し身を売って活を求める者があることを主る。

辰星の天弁を犯す 二十二

甘氏曰:“辰星犯天弁,若守之,則囚徒起兵;一曰五穀不成,糴大貴,人民飢。”

天弁の九星は建星の北にあり天上の市官の長で集市の貿易を掌管する。甘徳がいう、水星が天弁を冒犯しあるいはその上に守留するのは、囚徒が兵を起こして乱を作すことを主る。一説では五穀が熟さず糧を買う価銭が大貴し百姓が飢餓する。

辰星の河鼓を犯す 二十三

齊伯曰:“辰星犯河鼓,大將若左右將,將有誅;若守之,將有罪,以五色占之。”甘氏曰:“辰星入河鼓,大將出用兵。”

河鼓の三星は牽牛の北にあり中央の大星は大将を象徴し左右の両星は左将・右将を象徴し軍中の鼓角と征伐を主る。斉伯がいう、水星が河鼓を冒犯するのは、大将あるいは左将・右将の中に誅される者があることを主る。もしその上に守留すれば将領が罪を獲ることを主り星の五種の顔色に按じて分別に推占できる。甘徳がいう、水星が河鼓に入るのは、大将が出征して兵を用いることを主る。

辰星の離珠を犯す 二十四

石氏曰:“辰星犯離珠,宮中有事,若有亂宮者;若宮人有罪黜者。”

離珠の五星は須女の北にあり後宮の嬪妃が佩する珠玉の象である。石申がいう、水星が離珠を冒犯するのは、宮中に変故がありあるいは宮闈を擾乱する人がありあるいは宮人の中に罪を獲て貶黜される者があることを主る。

辰星の匏瓜を犯す 二十五

辰星犯匏瓜三十日,狗夜嗥,雞鳴;天下盡驚。”《聖洽符》曰:“犯守匏瓜,天下有憂,若有遊兵,名果貴;一曰魚鹽貴十倍,不出其年。”

匏瓜の五星は離珠の北にあり後宮を主りまた果実・蔬菜を主る。水星が匏瓜を三十日冒犯するのは、狗が夜に嗥叫し鶏もまた乱鳴し天下の人が尽く皆驚恐することを主る。《聖洽符》にいう、匏瓜を冒犯し守住するのは、天下に憂患がありあるいは流動の兵衆があり名貴の果品が価銭昂貴であることを主る。一説では魚と鹽の価銭が十倍に漲り応期はその年を出でず。

辰星の天津を犯す 二十六

《海中占》曰:“辰星犯天津,關道不通,有兵起,若關吏有憂。”郗萌曰:“守天津,兵革起。”

天津の九星は銀河の上に横に跨り天上の渡口の橋梁で四方の渡水の往来を主る。《海中占》にいう、水星が天津を冒犯するのは、関隘・道路が通じず兵事が興起しあるいは関を守る官吏に憂患があることを主る。郗萌がいう、天津を守住するのは、兵革が興起することを主る。

辰星の螣蛇を犯す 二十七

甘氏曰:“辰星守螣蛇,天子前驅凶;若奸臣有謀,前驅為害。”

螣蛇の二十二星は営室の北にあり天上の水虫の象で天子の前導を充当する。甘徳がいう、水星が螣蛇を守住するのは、天子の前導の儀衛に凶禍がありあるいは奸臣に別の図謀があり前導の人が反って禍害と成ることを主る。

辰星の王良を犯す 二十八

石氏曰:“辰星守王良,為有兵。”齊伯曰:“辰星犯守王良,天下有兵,諸侯相攻,強臣謀主,期不出年。”

王良の五星は奎宿の北にあり王良は古代の車を駕ること善き人でこの星は車騎を主りまた天子の車駕を主る。石申がいう、水星が王良を守住するのは、兵事があることを主る。斉伯がいう、水星が王良を冒犯し守住するのは、天下に兵があり諸侯が互相に攻伐し強横の臣子が君主を図謀し応期はその年を出でないことを主る。

辰星の閣道を犯す 二十九

石氏曰:“辰星犯閣道,絕漢者,為九州異政,各主其主,天下有兵,期二年。”

閣道の六星は王良の北にあり天子が紫微宮から別宮に通ずる複道で天河を横絶する。石申がいう、水星が閣道を冒犯し天河を横絶するのは、九州の政令が各々相同じからず各自その君主に聴命し天下に兵があり応期は二年であることを主る。

辰星の附路を犯す 三十

石氏曰:“辰星守附路,太僕有罪,若有誅;一曰馬多死,道無乘者。”

附路の一星は閣道の南にあり閣道の傍らの輔路である。石申がいう、水星が附路を守住するのは、車馬を掌管する太僕が罪を獲あるいは誅されることを主る。一説では馬匹が大量に死亡し道路上に騎乗の人を見ない。

辰星の天将軍を犯す 三十一

郗萌曰:“辰星入天將軍,興軍者吉。”石氏曰:“守天將軍,為大將死,若誅。”

天将軍の十二星は婁宿の北にあり中央の大星は大将を象徴し周囲の小星は吏士を象徴する。郗萌がいう、水星が天将軍に入るのは、兵を発し師を興す一方が吉利であることを主る。石申がいう、天将軍を守住するのは、大将が死亡しあるいは誅されることを主る。

辰星の大陵を犯す 三十二

石氏曰:“辰星入大陵,國有大喪,大臣有誅,若戮死;人民死者大半,不出其年。”《荊州占》曰:“辰星入大陵、積尸,天下盡喪,死人如丘山;星眾,兵起;星稀、無兵。”

大陵の八星は胃宿の北にあり陵墓・喪葬を主りその中の一颗を「積尸」と叫ぶ。石申がいう、水星が大陵に入るのは、国中に大喪があり大臣が誅されあるいは殺されて死し百姓の死亡が半ばを過ぐることを主り応期はその年を出でず。《荊州占》にいう、水星が大陵・積尸に入るのは、天下が尽く喪事で死人が山の如く堆積することを主る。積尸の処に星点が稠密なれば兵の起きることを主り星点が稀疏なればすなわち兵事なし。

辰星の天船を犯す 三十三

郗萌曰:“辰星守天船,革也。”《聖洽符》曰:“入天船或守之,兵大起,舟船用,有亡國,期不出年。”

天船の九星は大陵の北にあり銀河の中に横たわり渡水・行船を主る。郗萌がいう、水星が天船を守住するのは、天下に変革があることを主る。《聖洽符》にいう、天船に入りあるいはその上に守留するのは、兵事が大いに起き舟船が大量に動用され国家の滅亡する者あり応期はその年を出でないことを主る。

辰星の巻舌を犯す 三十四

石氏曰:“辰星乘捲舌,天下多喪;又曰守捲舌,國有佞臣謀其君,以口舌為害,人主有憂。”

巻舌の六星は昴宿の北にあり口舌・讒佞の事を主る。石申がいう、水星が巻舌を凌壓するのは、天下に喪事が多いことを主る。またいう、巻舌を守住するのは国中に奸佞の臣が君主を図謀し口舌をもって是非を搬弄して害を為し君主に憂患があることを主る。

辰星の五車を犯す 三十五

石氏曰:“辰星犯五車,大旱,若有喪;一曰犯庫星,兵起北方,若西方;犯倉星,穀貴;若有水。”《元命包》曰:“入五車,則水開。”(班固《天文志》曰:大水。)《海中占》曰:“兵大起,車騎行,五穀不成,天下民飢,若軍絕糧。”《黃帝占》曰:“入五車中犯乘守天庫,以水潦起兵。”

五車の五星は畢宿の北にあり天子の五種の兵車でまた五穀の倉廩を主り星群の中に別に天庫・天倉などの星がある。石申がいう、水星が五車を冒犯するのは、大旱を主りあるいは喪事があることを主る。一説では庫星を冒犯すれば兵が北方に起きあるいは西方に起きる。倉星を冒犯すれば穀価が貴くあるいは水がある。《元命包》にいう、五車に入ればすなわち水路が開通する。(原書小注:班固《漢書・天文志》にいう、大水を主る。)《海中占》にいう、兵事が大いに起き車馬・騎兵が出動し五穀が熟さず天下の百姓が飢餓しあるいは軍隊が糧草を断絶することを主る。《黄帝占》にいう、五車の中に入り天庫星を冒犯・凌壓・守住するのは、水涝によって兵を起こすことを主る。

辰星の天関を犯す 三十六

石氏曰:“辰星行天關中,每至抑揚,當去不去,徘徊亂行,光色隆怒,見其妖祥,中國隔絕,道路不通。”《文曜鉤》曰:“守天關,天下大水,津樑不通,人民飢,有自賣,期一年。”石氏曰:“行天關,為臣謀主。”郗萌曰:“辰星守天關者,皆為貴人多死。”《海中占》曰:“辰星守犯天關,道絕,天下相疑關梁之令。”

天関の一星は五車の南にあり日月・五星が出入する門戸でまた辺境の関隘を象徴する。石申がいう、水星が天関の中を運行して每每忽ち高く忽ち低く去るべきなのに去らず徘徊・往復して常度を乱り光色が熾盛して怒るが如く妖異の徴兆を顕現するのは、中原が隔絶され道路が通じないことを主る。《文曜鈎》にいう、天関を守住するのは、天下に大水があり渡口・橋梁が通じず百姓が飢餓し身を売って活を求める者があり応期は一年であることを主る。石申がいう、天関に運行するのは、臣下が君主を図謀することを主る。郗萌がいう、水星が天関を守るのは、みな貴人に死が多いことを主る。《海中占》にいう、水星が天関を守住し冒犯するのは、道路が断絶し天下の人が関卡・橋梁の禁令を彼此に猜疑することを主る。

辰星の南北河を犯す 三十七

《黃帝占》曰:“辰星乘南河戍,若出南,皆為中國。”石氏曰:“守南河,蠻夷兵起,邊戍有憂;若有旱滅,人民飢;又曰留守南戍,中方兵起。”《黃帝占》曰:“辰星出北河戍間,若留守北戍;若居南戍間;若守兩戍間;為天下有難起,道不通。”《荊州占》曰:“守兩河戍間,天下乖離。”郗萌曰:“失度守陰門、若陽門,為諸侯奸;又曰不行天門天關間,為喪。”

南河・北河は各三星あり東井の南北両側に分列し天上の関門でまた南戍・北戍と称し日月・五星が両者の中間から通行する。《黄帝占》にいう、水星が南河戍を凌壓しあるいはその南辺から出るのは、みな中原に応験することを主る。石申がいう、南河を守るのは、蛮夷が兵を興し辺境の戍守に憂いがあることを主る。あるいは旱災があり収穫を断絶させ百姓が飢餓する。またいう、南戍に停留・守住するのは中原に兵が起きることを主る。《黄帝占》にいう、水星が北河戍の間に出あるいは停留して北戍を守るかあるいは南戍の間に居あるいは両戍の中間に守るのは、みな天下に禍難が興起し道路が通じないことを主る。《荊州占》にいう、南北の両河戍の間に守るのは、天下が乖違・離散することを主る。郗萌がいう、常度を失して陰門あるいは陽門を守るのは、諸侯が奸を為すことを主る。またいう、天門・天関の間から通行しないのは喪事があることを主る。

辰星の五諸侯を犯す 三十八

石氏曰:“辰星犯五諸侯,若守之,兵大起,將士出,諸侯有憂,若有死者。”巫咸曰:“辰星入五諸侯,伺其出之日而數之,二十日兵起發;伺始入處之率,一日軍罷。”石氏曰:“守犯乘守五諸侯,諸侯兵死,期三年。”

五諸侯の五星は東井の北にあり帝室の五位の諸侯を象徴し過失を糾察・挙劾することを主る。石申がいう、水星が五諸侯を冒犯しあるいはその上に守留するのは、兵事が大いに起き将士が出征し諸侯に憂患がありあるいは死亡する者があることを主る。巫咸がいう、水星が五諸侯に入りそれが出る日を守候して推算し二十日後に兵事が発動する。さらにそれが始めて入った位置に按じて折算し一日後に軍隊が罷散する。石申がいう、五諸侯を守住・冒犯・凌壓するのは、諸侯が兵禍に死することを主り応期は三年である。

辰星の積水を犯す 三十九

石氏曰:“辰星守積水,旱。”巫咸曰:“犯守積水,其國有水災,水物不成,魚鹽貴,一曰以水為敗,糴大貴,人民飢,期二年。”

積水の一星は北河の西にあり清水を蓄積して祭祀の酒醴の用に供することを主る。石申がいう、水星が積水を守住するのは、旱を主る。巫咸がいう、積水を冒犯し守住するのは、その分野の国に水災があり水中の物産が成熟できず魚鹽が価貴なることを主る。一説では水患によって敗亡し糧を買う価銭が大貴し百姓が飢餓し応期は二年である。

辰星の積薪を犯す 四十

甘氏曰:“辰星犯守積薪,天下大旱,五穀不登,人民飢亡。”

積薪の一星は輿鬼の東にあり柴薪を儲備して庖厨の用に供することを主る。甘徳がいう、水星が積薪を冒犯し守住するのは、天下の大旱と五穀の歉収と百姓の飢餓・逃亡を主る。

辰星の水位を犯す 四十一

石氏曰:“辰星犯守水位,天下以水為害,津關不通;一曰大水入城郭,浸傷人民,皆不出二年。”

水位の四星は東井の東にあり水衡・水利の事を主る。石申がいう、水星が水位を冒犯し守住するのは、天下が水によって災を成し渡口・関隘が通じないことを主る。一説では大水が城郭に灌入し百姓を淹没・傷害しみな二年の内に応ずる。

辰星の軒轅を犯す 四十二

《黃帝占》曰:“辰星行軒轅,中犯女主,女主失勢,憂喪也。(《宋書天文志》曰:晉穆帝昇平四年六月辛亥,辰星犯軒轅,五年五月,帝崩、哀帝立,褚後失勢。孝武太元五年,七月丙子,辰星犯軒轅,占曰:女主當之,九月癸未,皇后王氏崩。安帝隆安三年五月辛未,辰星犯軒轅大星,四年七月,太皇后李氏崩也。)列大夫有放逐者,五官不治,色悴,為憂,為疾;其所中犯乘守者,若有罪。”

軒轅の十七星は七星の北にあり蜿蜿として騰龍の如く后妃の象でその中の最も亮い大星は女主を代表し両傍の諸星は妃嬪・御女を代表する。《黄帝占》にいう、水星が軒轅を行経し正中から女主星を冒犯するのは、女主が権勢を失し憂愁・喪亡の事があることを主る。(原書小注:《宋書・天文志》にいう、晋の穆帝升平四年六月辛亥日に水星が軒轅を冒犯し升平五年五月に穆帝が駕崩し哀帝が即位し褚太后がこれにより勢を失った。晋の孝武帝太元五年七月丙子日に水星が軒轅を冒犯し占辞が応験は女主の身に在るといいその年九月癸未日に皇后王氏が去世した。晋の安帝隆安三年五月辛未日に水星が軒轅の大星を冒犯し隆安四年七月に太皇太后李氏が去世した。)また列位の大夫の中に放逐される者があり五官の職事が廃弛し星色が憔悴して光なく憂愁を主り疾病を主る。およそそれに正中から冒犯・凌壓・守留されたその星が代表する人はあるいはまさに罪を獲ようとする。

石氏曰:“辰星在軒轅中,有以女子請人君者。”巫咸曰:“辰星行犯守軒轅,女主失勢;一曰大人當之,若有黜者;期二年。”石氏曰:“入軒轅中犯乘守之,有逆賊;若火災。”又曰:“犯守軒轅太民星,大流,太后宗有誅者,若有罪;中犯乘守小民星,小飢小流;皇后宗有誅者,若有罪。”

石申がいう、水星が軒轅の中にあるのは、人が女子を拿して進献して君主に請託する者があることを主る。巫咸がいう、水星が運行して軒轅を冒犯し守住するのは、女主が権勢を失することを主る。一説では応験が貴人の身に落ちあるいは貶黜される者がある。応期は二年である。石申がいう、軒轅の中に入り冒犯・凌壓・守留するのは、叛逆の賊人がありあるいは火災があることを主る。またいう、軒轅の中の太民星を冒犯し守住するのは、大批の流亡と太后の一族の中に誅される者あるいは罪を獲る者があることを主る。正中から小民星を冒犯・凌壓・守住するのは、小飢饉・小規模の流亡を主る。皇后の一族の中に誅される者あるいは罪を獲る者がある。

The original text is in the public domain. The Japanese is a machine-assisted translation of this library’s own Chinese paraphrase, checked against a fixed glossary so that technical terms match the definitions used elsewhere on this site. It is a reading aid and does not replace the original.