Libo

鵲が宮闕に巣しおよび軍に巣す

唐 · 瞿昙悉达 · 第113巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

又曰:“鵲巢門殿上,賢據代之,世主衰失之象。”京氏曰:“鵲巢軍旗鼓上,將軍死。”

《地鏡》がまたいう:喜鵲が宮門・殿宇の上に巣を築くは、賢能の人あるがその位を占拠して之に取代するを主り、これは当世の君主が衰败して国を失うの象徴である。京房がいう:喜鵲が軍中の旗幟と戦鼓の上に巣を築くは、将軍の死亡を主る。

鶴が樹に巣す

又曰:“鶴巢樹,此謂失教,邑亡,歲苦,人多死。”

京房がまたいう:鶴が樹上に巣を築くは、これを「失教」と謂い、即ち教化が廃弛して其所を失う。城邑が敗亡し、年成が艱苦にして人口に死亡多きを主る。鶴は本より水沢の間に棲息するものが、今反って樹上に登りて巣を営むは、その常処を離れたれば、故に上下の失序に応ずる。

燕の群れおよび市朝の樹

京房曰:“燕群鬥,外內飢於寇,國兵起。”《地鏡》曰:“玄鳥群見,水大興,女主持政,兵革且起,不出四年,王道絕。”京房曰:“燕自經市朝之樹,為政者凶。”

京房がいう:燕子が成群して相い闘うは、国内国外ともに寇乱の因りて飢荒に陥り、国中に兵禍を興起せんとするを主る。《地鏡》にいう:玄鳥(即ち燕子)が成群して出現するは、大水の興発し、女主が朝政を執掌し、兵革まさに発作せんとするを主り、応験四年を出ず、王道は即ち断絶す。京房がいう:燕子が自ら集市または朝廷の樹上に吊死するは、政を当る人に凶禍あるを主る。

燕が土を銜ふ

京房曰:“燕銜土出之,國益土。”又曰:“燕銜土出置之,邑中虛。”

京房がいう:燕子が外より土を銜えて入り来るは、国家が疆土を増拓するを主る。京房がまたいう:燕子が土を銜えて出でて別の処に丢くは、城邑の中が空虚と変ずるを主る。土は疆土の象徴にして、銜えて入るは即ち増益、銜えて出るは即ち耗損である。

燕雀が闘ふ

《地鏡》曰:“雀與燕共斗,內寇亂,此國兵起。”京房曰:“燕與雀斗,賤人為寇。”

《地鏡》にいう:雀と燕が互相争闘するは、内部に寇乱ありてこの国家が兵禍を興起せんとするを主る。京房がいう:燕と雀が相い闘うは、卑賤の人が起ちて乱を作し寇と為るを主る。両者ともに簷下の小鳥にして、同処して相い攻むは、正に内部の自相残り害するの象を取る。

鶏が時に非ずして鳴く

《易通卦驗》曰:“萬民聞雞鳴,皆翹首、結帶、正衣裳。”京房曰:“雞無故夜鳴,必有急令。”又曰:“雞據棲而鳴,邑令不遷乃免也。”《地鏡》曰:“雞昏鳴者,世主任女人為政方亂。”又曰:“雞夜鳴,天子適有急令,戎馬興。”京房曰:“雞夜半中鳴,有軍軍罷,若有驚亡,將軍妻死。”

易緯《通卦験》にいう:万民が鶏の声を聴けば、皆頭を抬げて起き上り、衣帯を繋ぎ正し、衣裳を整正す。京房がいう:鶏が故なく夜に啼叫するは、必ず緊急の政令の下る有るべし。又いう:鶏が棲架に蹲って啼叫するは、本邑の長官が調任せられるか免職せられるかするを主る。《地鏡》にいう:鶏が黄昏の時に啼叫するは、当世の君主が婦人を任用して朝政に干与せしめ、乱象まさに始まらんとするを主る。又いう:鶏が夜裏に啼叫するは、天子に恰好緊急の命令あり、兵馬将に興らんとするを主る。京房がいう:鶏が半夜裏に啼叫するは、すでに出動した軍隊の将に兵を罷めんとし、あるいは驚乱・逃亡の事あり、将軍の妻子が死亡するを主る。

又曰:“雞晨昏鳴,人民有事。人定鳴,且戰;夜半鳴,流血滂沱。”又曰:“雞不以時鳴,國當之。”《地鏡》曰:“雞飛及走且鳴,天子退聲。”又曰:“雌雞作雄雞鳴。女主亂政。家則妻妾奸謀。女人憂。”京房曰:“雌雞非時而雄鳴者,家大傷。”

京房がまたいう:鶏が清晨と黄昏に啼叫するは、百姓に事故あるを主り、人定の時分に啼叫するは、まさに開戦せんとするを主り、半夜に啼叫するは、流血滂沱たるを主る。又いう:鶏が時辰に按じず啼叫するは、全国がこの灾咎を承受するを主る。《地鏡》にいう:鶏が辺り飛び辺り走りて一路啼叫するは、天子の声威の退減するを主る。又いう:母鶏が雄鶏の啼きを学ぶは、女主が朝政を扰乱するを主り、民家に在りては妻妾が暗中に奸謀し、婦人に憂患あるを主る。京房がいう:母鶏が時令に按じずして雄鶏の啼声を発するは、この一家が大いに損傷を受くるを主る。

鶏が栖に上らずおよび下らず

《地鏡》曰:“雞不肯上棲,上樹者凶。”又曰:“雞日中不下棲,女主亂政,家則妻妾奸謀,女人憂。”《京房易候》曰:“雞逐日不下樹,其邑必有水憂。”

《地鏡》にいう:鶏が棲架に帰るを肯ぜずして、却って樹上に飛び上るは、これは凶兆である。又いう:鶏が正午に到りても棲架より下らざるは、女主が朝政を扰乱するを主り、民家に在りては妻妾が暗中に奸謀し、婦人に憂患あるを主る。《京房易候》にいう:鶏が数日を連ねて樹を下らざるを肯ぜざれば、この城邑は必ず水患の憂いあり。

雌鶏に冠・距生ず

《地鏡》曰:“雌雞摔腹生冠距,女主亂政,家則妻妾奸謀,女人憂。”《河圖》曰:“雞有六指,殺人。”

《地鏡》にいう:母鶏が腹を挺して勢いを作し、鶏冠と脚距を生長して雄鶏の模様と変ずるは、女主が朝政を扰乱するを主り、民家に在りては妻妾が暗中に奸謀し、婦人に憂患あるを主る。《河図》にいう:鶏に六箇の脚指が生えたるは、人を殺すの禍あるを主る。

鶏と野鳥とが闘ひ戯る

京房曰:“雞與野鳥飛走,入人堂而斗若戲,其君不復居,人主亡。”又曰:“雞與野鳥斗,其邑亂臣弒君,大臣相戮,流血滂沱。”又曰:“雞鳥相鬥,其國殺大臣,有喪邑,流血。”《地鏡》曰:“雞與野鳥斗,君殺,國亂。”

京房がいう:鶏と野鳥が一斉に飛び走り、人家の堂上に闖入して互相争闘するか或いは嬉戯するは、この君主が再び其の位に安居する能わず、君主まさに亡びんとするを主る。又いう:鶏と野鳥が相い闘うは、この城邑の中に乱臣が君主を弑殺し、大臣が彼此屠戮し、流血滂沱たるを主る。又いう:鶏と鳥が相い闘うは、この国家が大臣を誅殺し、城邑に喪事あり、流血の禍発生するを主る。《地鏡》にいう:鶏と野鳥が相い闘うは、君主が殺され、国家大いに乱るるを主る。

鶏が翼を鼓さずおよび井を窺ふ

《京房易候》曰:“雞不鼓翼,國受大咎。”《地鏡》曰:“雞窺井,牢獄事。”

《京房易候》にいう:鶏が更に翅翼を振動せざるは、国家が大いなる灾咎を蒙受するを主る。《地鏡》にいう:鶏が頭を探して井中を窺看するは、牢獄の事あるを主る。井は深く且つ暗く、鶏が往きて窺看すれば、因りて囚繋・幽禁の象を取る。

鶏が自ら飛翔すおよび五色

《地鏡》曰:“雞無故自飛翔去家,有蠱。”《河圖》曰:“雞有五色,殺人。”又曰:“玄雞頭,食病人。”

《地鏡》にいう:鶏が故なく自ら飛び去って人家を離るるは、家中に蠱祟の患あるを主る。《河図》にいう:鶏の身に五種の雑色を現ずるは、人を殺すの禍あるを主る。又いう:黒鶏の頭は、取りて病人に食せしむべく、禳解の法と為す。

鶏が自ら来りおよび自ら死す

《地鏡》曰:“他雞無故飛來不去,家者暴死。”又曰:“雞無故自死,家虛耗。”

《地鏡》にいう:他家の鶏が故なく飛来して且つ去らざるを頼るは、この一家に猝死する人あるを主る。又いう:鶏が故なく自ら死掉するは、この家の財物が耗損し、家道が空虚なるを主る。

鵲と烏鳥と淫す

又曰:“雞與烏鳥淫,世主內亂,外臣有謀,橫兵方起。”

《地鏡》がまたいう:鶏と烏鳥が交合するは、当世の君主の内廷が淫乱にして、外朝の臣子が陰謀を心懐き、蠻横の兵禍まさに興起せんとするを主る。本条の標目は「鵲と烏鳥と淫す」と題して、引文は則ち「鶏と烏鳥と淫す」と作るは、仍お上文の鶏占に承けて言うものである。

鶏が子を生じて形異なり

京房曰:“雞生子不完,其邑憂。”又曰:“雞不卵,生子無羽而獸形,邑虛。”又曰:“雞不卵而生子非雞形者,邑有大水。”又曰:“雞不卵而生子,為六畜,邑有兵作。”又曰:“雞不卵而生子為鼠者,邑有大害。”

京房がいう:鶏が生み下す雛子の形体が完整ならざるは、この城邑に憂患あるを主る。又いう:鶏が蛋を下さず、径に羽毛なき獣形を作る物を生出すは、城邑が空虚に変ずるを主る。又いう:鶏が蛋を下さずして鶏形ならざる物を生出すは、城邑に大水あるを主る。又いう:鶏が蛋を下さずして生出するは六畜の形状なるは、城邑に兵事の発作あるを主る。又いう:鶏が蛋を下さずして老鼠を生出すは、城邑に大灾害あるを主る。

又曰:“雞不卵而生子為野獸形者,邑有大憂。”又曰:“雞不卵而生子,有六畜,邑有憂。”又曰:“雞卵中盡為蟲、蛇、蜂、蠅,國邑虛。”《地鏡》曰:“雞生子雜異形,皆為兵水憂。”

京房がまたいう:鶏が蛋を下さずして野獣の形状の物を生出すは、城邑に大憂患あるを主る。又いう:鶏が蛋を下さずして生出したる物の中に六畜の形あるは、城邑に憂患あるを主る。又いう:鶏蛋の裏面が尽く虫・蛇・蜂・蠅と変ずるは、国家の城邑が空虚なるを主る。《地鏡》にいう:鶏が生み下す雛子の形状が雑乱怪異なるは、皆兵禍と水災の憂いを主る。

開元占經 卷一百十六

雉が宮門上に立ちおよび宮に入りて君室上に止まる

京房曰:“雉無故立宮闕門上,其主且去宮殿。”又曰:“雉無故巢邑君屋上,且大事,宮虛。”京房曰:“雉止君屋上,為虛不可居,君當之。”《地鏡》曰:“雉入宮室,其主去宮。”京房云:“雉無故入人室庭,家虛。”

京房がいう:野鶏が故なく宮闕の門上に停まるは、ここの君主がまさに宮殿を離れんとするを主る。又いう:野鶏が故なく城邑の主の屋頂上に巣を築くは、まさに大事の発生あらんとし、宮室が空に変ずるを主る。京房がいう:野鶏が君主の屋上に停まるは、此処がまさに空虚となりて居住すべからざるを主り、君主がこの灾咎を承当す。《地鏡》にいう:野鶏が宮室に飛び入るは、ここの君主が宮廷を離れんとするを主る。京房がいう:野鶏が故なく人家の堂庭に進入するは、この一家が空虚と変ずるを主る。

雉が相い戲れおよび木上に巣し竝びに宮中に自死す

《地鏡》曰:“雉無故相戲,其主且去宮;雉自死宮中,其主去宮。”京房曰:“雉無故巢木上,水大至。”

《地鏡》にいう:野鶏が故なく相互に嬉戯するは、ここの君主が宮廷を離れんとするを主り、野鶏が自ら宮中に死するは、ここの君主が宮廷を離れんとするを主る。京房がいう:野鶏が故なく樹上に巣を築くは、大水まさに到来せんとするを主る。

雀が木に巣しおよび地に穴す

《京房易候》曰:“雀巢於木,茲謂傷祿,必有棄職。”《地鏡》曰:“雀皆巢木上,大兵起。”京房曰:“雀無故巢木,歲大水,兵起。”又曰:“雀無故穴其地,邑有兵。”

《京房易候》にいう:雀鳥が樹上に巣を築くは、これを「傷禄」と謂い、即ち俸禄の道が損傷を受け、必ず官を棄て職を離れる人あらん。《地鏡》にいう:雀鳥が皆樹上に到りて巣を築くは、大規模の兵事の興起を主る。京房がいう:雀鳥が故なく樹上に巣を築くは、当年に大水あり、併せて兵禍の興起あるを主る。又いう:雀鳥が故なく地上に洞を掘るは、城邑に兵事あるを主る。

雀が見えずおよび客雀来る

京房曰:“雀不見,歲飢。”《地鏡》曰:“客雀從他所來,歲中穀貴,民移徙。”又曰:“陽雀大,眾多,先水後旱,冬有兵,君無恩。”又曰:“水雀銜魚置宮寺室上,不出三年,水出壞邑。”又曰:“水雀下竹,女主執政,憂,有水出。”又曰:“水雀下楊柘,君行陰道,不出三年,軍行。”《遁甲至哉鈐》曰:“赤雀不見則無賢,白雀不降則無後嗣。”

京房がいう:雀鳥が踪影を見せざるは、当年の飢饉を主る。《地鏡》にいう:外来の雀鳥が別の処より飛来するは、この年の穀価が昂貴にして百姓が遷徙・流移するを主る。又いう:陽雀が個頭大きく且つ数量衆多なるは、先ず澇れて後に旱し、冬に兵事あり、君主が下に対して恩沢なきを主る。又いう:水雀が魚を銜えて宮殿・官寺の屋頂上に置くは、応験三年を出ず、大水が泛滥して城邑を毀壞す。又いう:水雀が竹子上に落着くは、女主が政を執り、憂患あり、大水の涌出あらんを主る。又いう:水雀が楊樹・柘樹上に落着くは、君主が陰柔・隠秘の道を施行するを主り、応験三年を出ず、軍隊は即ち出動す。遁甲の書《至哉鈐》にいう:赤雀が出現せざれば、即ち国中に賢人なし。白雀が降臨せざれば、即ち君主に後嗣なし。

鳩が巣を移す

京房曰:“邑鳩巢去樹木之地,若室上,謂去常居,亡地且兵。”

京房がいう:城邑の裏の斑鳩が巣を樹木上より遷り去り、或いは屋頂上に遷るは、これを平常の居処を離棄すると謂い、国家がまさに土地を喪失し、且つ将に兵禍あらんとするを主る。

鵲が城室および木上に集り鳴く

《地鏡》曰:“鵲集城上及室上,鳴而泣,皆為兵且起,邑將虛。”

《地鏡》にいう:喜鵲が城頭と屋頂上に聚集し、辺り鳴き辺り哭泣の声を作すは、皆兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。喜鵲は本より喜びを報ずる鳥なり、今反って悲声を発するがゆえ、占にて凶兆と為す。

鵲が夜鳴きおよび群れて井に飲む

京房曰:“鵲夜鳴,且必有甲兵。”《地鏡》曰:“鵲夜飛鳴,兵且起,邑將虛。”又曰:“鵲群飲井中,兵且起,邑將虛。”

京房がいう:喜鵲が夜裏に鳴叫するは、必ず甲兵の事あるを主る。《地鏡》にいう:喜鵲が夜裏に辺り飛び辺り叫ぶは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。又いう:喜鵲が成群して井中に飲みに至るは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。

鵲が群れて地に下り集りおよび軍に巣す

又曰:“鵲群下集地,兵起,邑將虛。”京房曰:“鵲巢軍起資,屋空虛。”

《地鏡》がまたいう:喜鵲が成群して飛び下りて地面上に聚集するは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。京房がいう:喜鵲が軍中の輜重・物資の上に巣を築くは、営屋が空虚にして軍衆が离散するを主る。

鵲が相い闘ひおよび自ら死す

《地鏡》曰:“鵲相鬥死,為兵起,邑將虛。”又曰:“鵲自死宮中,兵起,邑虛。”京房曰:“鵲無故自死宮中,主死。”又曰:“鵲無故自死君宮室門上,有喜;及屋上,亦然。”

《地鏡》にいう:喜鵲が相い闘って死するは、兵禍の興起し、城邑まさに空虚とならんとするを主る。又いう:喜鵲が自ら宮中に死するは、兵禍の興起し、城邑が空虚なるを主る。京房がいう:喜鵲が故なく自ら宮中に死するは、君主の死亡を主る。又いう:喜鵲が故なく自ら君主の宮室の門上に死するは、反って喜慶の事あるを主り、屋頂上に死するも、占法は亦同じ。

伯勞鳥が鳴き聚る

《地鏡》曰:“博勞斗屋上及呼不止,不出六十日,禍起。”京房曰:“伯勞鳥鳴,為怪,君室凶。”又曰:“伯勞鳥聚軍中,歲大水。”又曰:“伯勞鳥聚軍中,大水且至。”

《地鏡》にいう:伯勞鳥が屋頂上に相い闘い、或いは叫喚して止まざるは、応験六十日を出ず、禍事まさに発生せんとす。京房がいう:伯勞鳥の鳴叫は、妖怪の象に属し、君主の居室に凶あるを主る。又いう:伯勞鳥が軍中に聚集するは、当年に大水あるを主る。又いう:伯勞鳥が軍中に聚集するは、大水まさに到来せんとするを主る。

鳥が軍に集り巣す

京房曰:“鳥巢軍旗鼓上,將軍死。”又曰:“烏集聚軍中,將軍出令增秩應之。”

京房がいう:鳥が軍中の旗幟と戦鼓の上に巣を築くは、将軍の死亡を主る。又いう:烏鴉が成群して軍中に聚集するは、将軍は命令を頒下し、将士の秩禄・賞賜を増加して以てこの異象を消解すべし。

鴝鵒が宮室に巣す

《地鏡》曰:“鴝鵒巢宮室,不出三年,夷狄內侵。”

《地鏡》にいう:八哥(鴝鵒)が宮室の中に巣を築くは、応験三年を出ず、夷狄がまさに内に向かって侵犯せんとす。鴝鵒は本より中原の宮室に有るべき鳥に非ず、それが来りて巣を築くは、正に外物が内地に侵入するの象を取る。

鸛鵲が宮室上に鳴き巣す

又曰:“鸛鵲鳴人君屋上及巢屋,大水且至,民流散,國將亡。”又曰:“鸛鵲巢門殿上,賢據代之,世主衰失之象。”

《地鏡》がまたいう:鸛鵲が君主の屋頂上に鳴叫し、或いは屋上に巣を築くは、大水まさに至らんとし、百姓が流離・失散し、国家まさに滅亡せんとするを主る。又いう:鸛鵲が宮門・殿宇上に巣を築くは、賢能の人あるがその位を占拠して之に取代するを主り、これは当世の君主が衰败して国を失うの象徴である。

鳥が宮闕上に巣す

《地鏡》曰:“野鳥巢宮室,不出三年,夷狄內侵。”又曰:“鳥巢城上及其下,不出一年,憂,被圍。”京房曰:“鳥無故巢於門上及殿下,宮邑且虛;其屋巢者,為不終歲,無兵者兵作。”

《地鏡》にいう:野鳥が宮室の中に巣を築くは、応験三年を出ず、夷狄がまさに内に向かって侵犯せんとす。又いう:鳥が城頭或いは城下に巣を築くは、応験一年を出ず、憂患あり、城池が囲困を遭う。京房がいう:鳥が故なく宮門上或いは殿堂の下に巣を築くは、宮室・城邑まさに空虚とならんとするを主り、若し是れ屋上に巣を築くは、則ちこの一年を撑え過ぐる能わず、本より兵事なき処にも兵事を生ずるを主る。

衆鳥が城邑の門闕に鳴き泣く

《地鏡》曰:“鳥鳴君門上,作人聲,君亡。”又曰:“眾鳥集木上,鳴而泣,兵且起,邑將虛。”京房曰:“眾鳥皆無故自立城,泣人家室上者,國且圍,家亦然。”又曰:“飛鳥無故泣而立於野及木上,鳴而相應,邑有大兵。”又曰:“眾鳥無故立城,泣邑門上,其邑且虛。”又曰:“鳥鳴門闕上,如人音,邑且亡。”又曰:“眾鳥群鳴城上,聲習習,實邑。”又曰:“眾鳥鳴回,軍中必暴戰,不出三四日中。”

《地鏡》にいう:鳥が君主の門上に鳴叫し、人に似たる声音を発するは、君主の亡故を主る。又いう:衆鳥が樹上に聚集し、鳴叫して哭泣の声を帯ぶるは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。京房がいう:衆鳥が皆故なく城墻上に立ち、人家の屋頂に対して悲鳴するは、国家の将に囲困せられんとするを主り、尋常人家も亦同じ。又いう:飛鳥が故なく悲鳴して野外或いは樹上に立ち、鳴声が彼此相い応和するは、城邑に大兵あるを主る。又いう:衆鳥が故なく城上に立ち、城邑の門に対して悲鳴するは、この城邑まさに空虚とならんとするを主る。又いう:鳥が門闕上に鳴叫し、声音が人の説話に似たるは、城邑まさに滅亡せんとするを主る。又いう:衆鳥が成群して城上に鳴叫し、声音が習々として和順なるは、反って城邑の充実を主る。又いう:衆鳥が盤旋して鳴叫するは、軍中に必ず猝然の戦事あり、三四日の内を出ざるを主る。

衆鳥が夜鳴く

京房曰:“眾鳥夜鳴,且必有甲兵。”《地鏡》曰:“眾鳥夜鳴,為兵且起,邑將虛。”

京房がいう:衆鳥が夜裏に鳴叫するは、必ず甲兵の事あるを主る。《地鏡》にいう:衆鳥が夜裏に鳴叫するは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。鳥は本より夜に入りて安栖すべきもの、夜裏に反って鳴叫するは、正に驚擾・不安の象である。

鳥が止り入りて宮闕・城邑に宿す

京房曰:“鳥無故群立君門上者,其君死。”又曰:“眾鳥集止城上,內向則邑見圍,外向邑大兵行。”又曰:“眾鳥棲城上,內向則凶,外向破於兵。”又曰:“日有非常之鳥來宿於邑,此謂斂吏,邑有兵。”

京房がいう:鳥が故なく成群して君主の門上に立つは、この君主の死亡を主る。又いう:衆鳥が聚集して城墻上に停まり、頭が裏に向かうは、城邑の囲困せられるを主り、頭が外に向かうは、城邑に大軍の出動あるを主る。又いう:衆鳥が城上に棲息し、頭が裏に向かえば則ち凶にして、頭が外に向かえば則ち兵禍に敗れん。又いう:白天に反常の鳥有りて来りて城邑の中に宿するは、これを「斂吏」と謂い、城邑に兵事あるを主る。

又曰:“飛鳥皆無故自入宿邑中及附木身,不大凶即邑虛。”又曰:“野鳥飛入君室,其邑虛,亡之他方。”又曰:“鳥無故群宿邑中,其邑虛。”《地鏡》曰:“非常鳥來宿邑中,此名斂殃,流血滂沱。”(鳥或黃身黑翼白頭股赤啄足也)《地鏡》曰:“野鳥飛入宮,其君方去。”

京房がまたいう:飛鳥が皆故なく自ら入り来りて城邑の中に宿し、或いは樹身に附着するは、大凶ならざれば城邑が空に変ずるなり。又いう:野鳥が君主の居室に飛び進むは、この城邑が空虚にして、人々が別の処へ逃亡せんとするを主る。又いう:鳥が故なく成群して城邑の中に宿するは、この城邑が空虚なるを主る。《地鏡》にいう:反常の鳥が来りて城邑の中に宿するは、これを「斂殃」と謂い、流血滂沱を主る。原書小注:この種の鳥は或いは黄身・黒翅・白頭にして、腿股と喙足は皆赤色を作す。《地鏡》がまたいう:野鳥が宮中に飛び進むは、この君主が正に去らんとするを主る。

鳥が宮中に死しおよび宮殿・城邑に集る

京房曰:“眾鳥無故自死宮中,其君死。”《地鏡》曰:“眾鳥自死宮中,兵起,邑虛。”又曰:“飛鳥群聚宮殿中,主失國,無從主。”又曰:“眾鳥集城及室上,鳴而泣,皆為兵且起,國將虛。”

京房がいう:衆鳥が故なく自ら宮中に死するは、この君主の死亡を主る。《地鏡》にいう:衆鳥が自ら宮中に死するは、兵禍の興起し、城邑が空虚なるを主る。又いう:飛鳥が成群して宮殿の中に聚集するは、君主が国家を失い、国中に主と為る人なきを主る。又いう:衆鳥が城頭と屋頂上に聚集し、鳴叫して哭泣の声を帯ぶるは、皆兵禍まさに起らんとし、国家まさに空虚とならんとするを主る。

鳥が宮邑上を翔る

《地鏡》曰:“鴻鳥之屬翔府國宮府上,兩時以上或至三日,群謀將起,大兵將至。”又曰:“野鳥群翔邑上,邑且虛;市上,亦然。”又曰:“飛鳥俱翔障日,臣下有謀,宜警之。邑中終歲無鳥,兵起。”

《地鏡》にいう:鴻雁の類の大鳥が官府・国都の宮室・府署の上空を盤旋し、両箇の時辰以上を持続し、甚だしきは三日を連続するは、群小の合謀まさに発動せんとし、大軍まさに到来せんとするを主る。又いう:野鳥が成群して城邑の上空を盤旋するは、城邑まさに空虚とならんとするを主り、集市の上空を盤旋するも、占法は亦同じ。又いう:飛鳥が一斉に盤旋して日光を遮蔽するは、臣下に陰謀あり、戒備を加うべきを主る。城邑の中に一年を整へて鳥を見ざるは、兵禍の興起を主る。

鳥が市に飛舞しおよび井に飲む

京房曰:“飛烏無故飛舞於市,邑且有兵。”《地鏡》曰:“眾鳥群下飲井中,兵且起,邑將虛。”

京房がいう:飛鳥が故なく集市の上空に翻飛して起舞するは、城邑にまさに兵事あらんとするを主る。《地鏡》にいう:衆鳥が成群して飛び下りて井中に飲むは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。

鳥が井中に巣しおよび地に集る

《地鏡》曰:“大鳥巢井中,賊弒君。”又曰:“眾鳥群下集地,兵且起,邑將虛。”

《地鏡》にいう:大鳥が井中に巣を築くは、賊人ありて君主を弑殺するを主る。又いう:衆鳥が成群して飛び下りて地面上に聚集するは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。井は幽深・隠蔽の処にして、大鳥が内に入りて巣を営むは、正に奸人が内に潜伏するの象を取る。

鳥が闘ひ死しおよび獣と闘ふ

《地鏡》曰:“眾鳥相鬥死,為兵且起,邑將虛。”又曰:“飛鳥與四足斗,橫兵方起。”京房曰:“飛鳥與野獸斗,國有殃。”

《地鏡》にいう:衆鳥が互相争闘して死するは、兵禍まさに起らんとし、城邑まさに空虚とならんとするを主る。又いう:飛鳥と四足の走獣とが相い闘うは、蠻横の兵禍まさに興起せんとするを主る。京房がいう:飛鳥と野獣とが相い闘うは、国家に灾殃あるを主る。

鳥の形異なり

京房曰:“眾飛鳥有人形,為兵。”又曰:“眾飛鳥為獸形,見即大人憂。”又曰:“眾飛鳥為六畜形,見則有兵。”

京房がいう:衆多の飛鳥の中に人形を具えるもの出現するは、兵事あるを主る。又いう:衆多の飛鳥の中に走獣の形状を作すもの出現するは、一出現すれば即ち大人物に憂患あるを主る。又いう:衆多の飛鳥の中に六畜の形状を作すもの出現するは、一出現すれば即ち兵事あるを主る。

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