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熒惑犯柳 三

唐 · 瞿昙悉达 · 第36巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

《河圖》曰:“熒惑犯柳,當有謀;臣不從王命。”石氏曰:“熒惑犯柳,有木功事;若名木見伐者。”郗萌曰:“熒惑犯注,色赤,三芒,天下有亡王;若死將。”《黃帝占》曰:“熒惑入注,大人御守。”《甄曜度》曰:“熒惑入注而去之,天下安,大歸其鄉,有兵兵止,萬民安樂,貴人吉,安其社稷,以六月守注百二十日,其國人飢,旱。”

柳宿はまた「注」と名づけ、朱雀の口喙で、分野は周の地・三河に属し、草木の生長と厨膳・饗食の事を主る。《河図》にいう、火星(熒惑)が柳宿を侵犯すれば、陰謀があろうとして臣下は君王の命令に聴従しない。石氏はいう、火星が柳宿を侵犯すれば、木材の営造の事があろうとして、あるいは名ある大樹が人に砍伐される。郗萌はいう、火星が注宿を侵犯して顔色が赤に発し三道の星芒を射出すれば、天下に敗亡の君王があり、あるいは陣亡の将領がある。《黄帝占》にいう、火星が注宿に入れば、貴人は厳加に防守するべきである。《甄曜度》にいう、火星が注宿に入って後に離れ去れば、天下は安定し百姓は大批に故郷に帰り、もと兵事あれば兵事は止息し、万民は安楽し貴人は吉利で社稷は安穏である。もし六月のうちに注宿を守って百二十日に満てば、その分野の国人は飢饉し天は旱する。

巫咸曰:“熒惑入柳,諸侯有慶賀之事,天下大樂。”郗萌曰:“熒惑入柳,國有觴客之事,一日、五日,宮中觴。”《南官侯》:“熒惑入柳,麻貴,在後年,又曰:入注,天下安。”郗萌曰:“熒惑行柳,失火。”《春秋圖》曰:“熒惑之柳,天下憂四夷。”郗萌曰:“熒惑入注,留二十日以上,有負海之客。”《荊州占》曰:“熒惑留柳,供養者非其人。”

巫咸はいう、火星が柳宿に入れば、諸侯に慶賀の事があり天下は十分に歓楽する。郗萌はいう、火星が柳宿に入れば、国に酒宴を設け客を饗す事があり、あるいは一日、あるいは五日、宮中は酒を摆するべきである。《南官侯》にいう、火星が柳宿に入れば、麻価は騰貴し第二年に応じ、またいう火星が注宿に入れば天下は安定する。郗萌はいう、火星が柳宿を経行すれば、火災があろう。《春秋図》にいう、火星が柳宿に行き至れば、天下は四方の夷狄の患に憂える。郗萌はいう、火星が注宿に入って二十日以上滞留すれば、瀕海の地の賓客の到来があろう。《荊州占》にいう、火星が柳宿に滞留すれば、供養・飲食を掌る者は職に称えざる人である。

郗萌曰:“熒惑以三月舍注下,芒赤色,怒左右,倚兩傍;冬地大動,民大恐;兵大起,三年乃止。”《春秋圖》曰:“熒惑出入留舍柳,三十日不下,天下有急令;天子大憂,將有誅者,其國之中,必有敗,土功事大起。”郗萌曰:“熒惑出入留舍柳,將有訛言者,其國必敗。”

郗萌はいう、火星が三月のうちに注宿の下に止宿して星芒が赤紅にして左右に怒射し両側に偏倚すれば、冬に至って大地は震動し百姓は極めて恐慌し、兵事は大いに起こって三年にしてやっと止息する。《春秋図》にいう、火星が柳宿に出入・滞留・止宿して三十日なお退か去らなければ、天下に緊急の詔令があろうとして、天子は大いに憂慮し将帥の中に誅殺される者があり、その分野の国の内に必ず敗亡の事があり、土木の工程は大いに興る。郗萌はいう、火星が柳宿に出入・滞留・止宿すれば、まさに訛言を散布する人があろうとして、その国は必ず敗壊する。

《黃帝占》曰:“熒惑守柳,侯王不寧。”《文曜鉤》曰:“熒惑六月守柳,其國失地,人民以飢流亡。”石氏曰:“熒惑守柳,有兵,逆臣在側。”石氏曰:“熒惑守柳,為反臣中外兵,以赦令解之。熒惑守柳,天下旱,多火災,萬物五穀不成,糴大貴。”巫咸曰:“熒惑守柳,天下大旱,羊貴。”

《黄帝占》にいう、火星が柳宿を守れば、諸侯・君王は安寧を得ない。《文曜鉤》にいう、火星が六月のうちに柳宿を守れば、その分野の国は土地を喪失し、百姓は飢饉によって流亡する。石氏はいう、火星が柳宿を守れば、兵事があり叛逆の臣はすなわち君主の身辺に在る。石氏はまたいう、火星が柳宿を守るのは反叛の臣が朝廷の内外に兵を動かす兆しであり、赦令を以て消解できる。火星が柳宿を守れば、天下は乾旱し火災が多く、万物と五穀は成熟せず糧価は大いに騰る。巫咸はいう、火星が柳宿を守れば、天下は大旱し羊価は騰貴する。

郗萌曰:“熒惑守注三十日以上,萬家邑拔,千家邑擄;退居之,南北去之,其邑不可舉事,用兵反受其殃。”郗萌曰:“熒惑守注,官有治官之事,民多疾疫;一曰宮有大火。熒惑守柳南,聖人在南國。”《荊州占》曰:“熒惑熒迫守柳,宮門閉。”陳卓曰:“熒惑守注三十日,其君憂。”《百二十占》曰:“熒惑守柳,讒臣亂,若有兵。”《黃帝占》曰:“熒惑犯守柳,有導主為非,亂其國事者;若天子以飲食為害,不安社稷。”

郗萌はいう、火星が注宿を三十日以上守れば、万戸の城邑は攻抜され千戸の城邑は虜掠される。もし火星が退行してそこに居留し、あるいは南に向かい北に向かい離れ去れば、あの城邑は大事を興挙すべからず、兵を用いれば反って殃に遭う。郗萌はまたいう、火星が注宿を守れば、官府に官吏を整粛する事があり百姓は多く疫病を生じ、もう一説には宮中に大火が発生するとする。火星が柳宿の南に守れば、聖人が南方の国に出る兆しがある。《荊州占》にいう、火星の光焰が逼近して柳宿を守れば、宮門は閉鎖するべきである。陳卓はいう、火星が注宿を守って三十日に満てば、その国の君主に憂いがある。《百二十占》にいう、火星が柳宿を守れば、讒佞の臣が乱を作し、あるいは兵事がある。《黄帝占》にいう、火星が侵犯して柳宿を守れば、君主を導引して非を為し歹を作し国政を擾乱する人があろうとして、あるいは天子は飲食の事によって害を受け、社稷は安寧を得ない。

熒惑犯七星 四

郗萌曰:“熒惑犯七星,臣為亂。”《南宮侯》曰:“熒惑犯近七星三日以上,所近犯者誅。”《文曜鉤》曰:“並味沉湎,熒惑入注,侯星。”(宋均曰:注侯七星也。)甘氏曰:“熒惑入七星,必有君置太子者。”巫咸曰:“熒惑入七星,必有觴客事。”郗萌曰:“熒惑留七星,為天下大憂,憂中央。”

七星はすなわち星宿でまた天都と呼び、分野は周の地・三河に属し、緊急の兵事・衣裳文繍と盗賊の患を主る。郗萌はいう、火星(熒惑)が七星を侵犯すれば、臣下は乱を作す。《南宮侯》にいう、火星が逼近して七星を侵犯して三日以上なれば、それが逼近・侵犯したあの星の主る人は誅殺されるべきである。《文曜鉤》にいう、君主が味を兼ね食を厚くし酒色に沈湎すれば、火星は注宿・侯星に入る。原書小注は宋均を引いていう、いわゆる注・侯はすなわち七星である。甘氏はいう、火星が七星に入れば、君主は必ず太子を冊立するべきである。巫咸はいう、火星が七星に入れば、必ず酒宴を設け客を饗す事がある。郗萌はいう、火星が七星に滞留するのは天下に大憂ありを主り、憂患は中央の朝廷に出る。

《聖洽符》曰:“熒惑舍七星,人民趣舍,安桑蠶,寧其土。”郗萌曰:“熒惑出入留舍七星,國失地,天下大亂;若臣下衣服失度。”齊伯曰:“熒惑出入留舍七星周,國多男女喪,失城,有水,天下決江,歲多土功,大亂,更為元年。”郗萌曰:“熒惑逆行七星,地動,若失火。”石氏曰:“熒惑與七星合,國君惡之。”郗萌曰:“熒惑與七星合光,大人必有疾者。”

《聖洽符》にいう、火星が七星に止宿すれば、百姓は各々帰趨・止息する所を得て、安心して蚕桑に従事し本土に安居する。郗萌はいう、火星が七星に出入・滞留・止宿すれば、国家は土地を喪失し天下は大いに乱れ、あるいは臣下の衣着・服飾は法度を逾越する。斉伯はいう、火星が出入・滞留・止宿して七星を一周を繞れば、国中に男女の喪事が多く、城池は守りを失い水患が発生し、天下の江河は決口し、当年に土木を多く興し、大乱の後は改元して元年を重ね立てるべきである。郗萌はいう、火星が逆行して七星に至れば、地震するかあるいは失火する。石氏はいう、火星が七星と相合すれば、国君はこれを悪兆とする。郗萌はいう、火星と七星が光芒を相合すれば、貴人の中に必ず病を生ずる者がある。

《黃帝占》曰:“熒惑守七星,有兵,若獵車騎;又曰:社稷傾亡,宮中生荊棘,又曰:治宮室之事。”《黃帝占》曰:“熒惑守七星四十日,其君憂。”《河圖》曰:“熒惑守七星,二陽同居,其歲枯旱,五穀不成;若守之百日,三年不雨,王者退火官伐之,則災消。”

《黄帝占》にいう、火星が七星を守れば、兵事がありあるいは田猟の車馬が出動し、またいう社稷は傾覆・敗亡して宮中に荆棘が生え長ずるとし、またいう宮室を興修するべきであるとする。《黄帝占》はまたいう、火星が七星を守って四十日に満てば、その国の君主に憂いがある。《河図》にいう、火星が七星を守れば、陽に属する二つが一処に同じくし、当年は枯槁・乾旱して五穀は熟さず、もし守候して百日に満てば、三年雨が降らないであろう。君王もし火を掌る官を貶退し責罰を加えれば、災禍はすなわち消除できる。

郗萌曰:“熒惑守七星,為反臣中兵也。”《甄曜度》曰:“熒惑守七星,民有憂,萬物不成,天下有水。”石氏曰:“熒惑守七星,地動。”巫咸曰:“熒惑守七星,白魚貴。”《海中占》曰:“熒惑守七星,人主有憂,津橋不通。”

郗萌はいう、火星が七星を守るのは反叛の臣が朝廷の内に兵を挙げて乱を作す兆しである。《甄曜度》にいう、火星が七星を守れば、百姓に憂患があり万物は成熟せず天下に水災が発生する。石氏はいう、火星が七星を守れば、地震の変があろう。巫咸はいう、火星が七星を守れば、白魚の類の水産の価銭は騰貴する。《海中占》にいう、火星が七星を守れば、君主に憂いがあり、渡口・橋梁は阻斷して通ぜず、行旅・商賈は往来することができない。

郗萌曰:“熒惑守七星三旬以上,大凶,天下有憂,期一年。熒惑守七星,曝巫於市,金鼓不行,百鬼不響。熒惑守七星,為臣中外兵,以德令解,謂赦令也,熒惑守七星,為國有大徭,民苦。”《南官侯》曰:“熒惑守天都,民有憂,大水為災。”

郗萌はいう、火星が七星を三十日以上守れば、大いに凶険で天下に憂患があり応期は一年である。火星が七星を守れば、巫者を市上に曝晒して雨を求め、鐘鼓の楽は停止して奏せず、衆鬼神もまた来て応答しない。火星が七星を守るのは臣下が朝廷の内外に兵を動かす兆しであり、恩を施す徳令を以て消解できる——いわゆる徳令はすなわち赦令である。火星が七星を守るのは国に沉重の徭役ありを主り、百姓は困苦する。《南官侯》にいう、火星が天都すなわち七星を守れば、百姓に憂患があり大水が災を成す。

《感精符》曰:“熒惑入七星,若犯守之,人主有憂,大臣有誅,必有大客,貴人有繫者;若守五十日,民多死,不出其年,人主行急令。”郗萌曰:“熒惑入若守七星,有觴客之事。”《南官候》曰:“熒惑入,若守七星,大人有疾者,若國有徭。”

《感精符》にいう、火星が七星に入るかあるいは侵犯・守候すれば、君主に憂いがあり大臣の中に誅殺される者があり、必ず身分尊貴の賓客の到来があり、顕貴の人の中に拘係される者がある。もし守候して五十日に満てば、百姓は多く死に応験は当年を出ず、君主は緊急の政令を施行するべきである。郗萌はいう、火星が七星に入るかあるいは守れば、酒宴を設け客を饗す事があろう。《南官候》にいう、火星が七星に入るかあるいは守れば、貴人の中に病を患う者があり、あるいは国に徭役の事がある。

熒惑犯張 五

石氏曰:“熒惑入張,大亂兵起,六月干之國空。”巫咸曰:“熒惑入張,國有觴客之事。”郗萌曰:“熒惑入張,貴人安其社稷,其歲男子小憂。熒惑出張中,旱。”陳卓曰:“熒惑出張,種大貴。”郗萌曰:“熒惑逆行張,地動若失火。”陳卓曰:“熒惑逆行張,功臣當之。”石氏曰:“熒惑逆行乘張,大亂兵起。”

張宿は朱雀の嗉嚢で、分野は周の地・三河に属し、天子の珍宝・厨膳と宗廟の衣服を主り、また遠方の賓客の接待を主る。石氏はいう、火星(熒惑)が張宿に入れば、大乱の中に兵事が興り、六月のうちにそれを衝犯すれば、その分野の国は人物が一空となる。巫咸はいう、火星が張宿に入れば、国に酒宴を設け客を饗す事がある。郗萌はいう、火星が張宿に入れば、貴人はその社稷を安んずることを得て、当年に男子にやや憂患がある。火星が張宿の中から出れば、乾旱を主る。陳卓はいう、火星が張宿から出れば、種子の価銭は大いに騰る。郗萌はいう、火星が逆行して張宿に至れば、地震するかあるいは失火する。陳卓はいう、火星が逆行して張宿に至れば、功ある臣によって災咎を承当する。石氏はいう、火星が逆行して張宿を凌駕すれば、大乱の中に兵事が興る。

《春秋圖》曰:“熒惑之張,天下霜。”巫咸曰:“熒惑之張,三十日不下,其君憂,有兵起。”石氏曰:“熒惑與張星會,所在之國,不可舉事,用兵必受其殃。”《河圖》曰:“熒惑居張,絕糧道。”郗萌曰:“熒惑留張,臣下衣服失度。”《黃帝占》曰:“熒惑守張,大將有千里驚,大水,五穀貴;一曰土功作役不時,百姓怨謗。”

《春秋図》にいう、火星が張宿に行き至れば、天下に霜を降らせる。巫咸はいう、火星が張宿に行き至って三十日なお退か去らなければ、その国の君主に憂いがあり、兵事の興起があろう。石氏はいう、火星が張宿と相会すれば、所在の分野の国は大事を興挙すべからず、兵を用いれば必ず殃に遭う。《河図》にいう、火星が張宿に居留すれば、糧道は断絶する。郗萌はいう、火星が張宿に滞留すれば、臣下の衣着・服飾は法度を逾越する。《黄帝占》にいう、火星が張宿を守れば、大将に千里以外の驚変があり、大水を発し五穀は価貴く、もう一説には土木の工程と労役が時令に合わず百姓は怨恨し毀謗するとする。

《春秋緯》曰:“殘陰,則熒惑守張。”《考異郵》曰:“熒惑守張,諸侯謀反。”《孝經章句》曰:“熒惑守張,政不平,民多訴訟,黃葭貴,雨澤不時,谷水不通,歲為下。”石氏曰:“熒惑守張,天下必有歸兵;一曰鳳凰下,以其守日占之知何國,火主禮故也。熒惑守張,五穀貴,大人不恤,政事危急,民飢,有千里行者。”

《春秋緯》にいう、陰柔の属を殘害すれば、火星はすなわち張宿を守る。《考異郵》にいう、火星が張宿を守れば、諸侯は反叛を図り謀る。《孝経章句》にいう、火星が張宿を守れば、政令は公ならず百姓に訴訟が多く、黄蘆は価貴く雨水は時節に拠らず降り、川谷・水道は通ぜず、年成は下等に属する。石氏はいう、火星が張宿を守れば、天下に必ず帰附し来降する軍隊があり、もう一説には鳳凰が降臨し、それが守候した日辰に拠って占断すればすなわちどの国に応じるかを知る——これは火星が礼を主るがゆえである。火星が張宿を守れば、五穀は価貴く貴人は体恤を加えず、政事は危急で百姓は飢餓し、千里に遠行して荒を逃れる人がある。

郗萌曰:“熒惑守張者,為有臣中兵也。”石氏曰:“熒惑守張,兵起,女主用事,宮中生荊棘。熒惑守張,天下大飢,國倉空。”巫咸曰:“守張,國必有大客遠來者。”甘氏曰:“熒惑非其次守張,當去不去,其色大赤,其國舉兵;從留得其次,不為災殃。”《海中占》曰:“熒惑守張,功臣當有封者。”

郗萌はいう、火星が張宿を守るのは朝中に兵を動かす臣下ありを主る。石氏はいう、火星が張宿を守れば、兵事が興り女主は政事を把持し、宮中に荆棘が生え長ずる。火星が張宿を守れば、天下は大飢饉で国家の倉廩は空虚である。巫咸はいう、火星が張宿を守れば、国中に必ず尊貴の賓客が遠方より前来する。甘氏はいう、火星が応に処るべき次舍にあらずして来て張宿を守り、離れ去るべきときに離れ去らず、顔色が赤紅で甚だしければ、その分野の国は兵を起こすべく、もし滞留した後なお応ある次舍に帰れば、災殃を成さない。《海中占》にいう、火星が張宿を守れば、功ある臣の中に当に封を受ける者があるべし。

郗萌曰:“熒惑守張,天子有兵事。熒惑以六月守張六十日,歲穰熟,其歲民有慶賜事。熒惑守張,國治宗廟,期二十日。熒惑守張,為反臣中外兵,以德令解,謂赦令也。”《南官侯》曰:“熒惑入張而守之,天下大亂,大人憂,兵大起,若有急,弓甲聚其地,其將亡。”

郗萌はいう、火星が張宿を守れば、天子に兵事がある。火星が六月のうちに張宿を守って六十日に満てば、年成は豊熟し当年に百姓に慶賞・賜予を受ける事がある。火星が張宿を守れば、国家は宗廟を修治するべく応期は二十日である。火星が張宿を守るのは反叛の臣が朝廷の内外に兵を動かす兆しであり、恩を施す徳令を以て消解できる——いわゆる徳令はすなわち赦令である。《南官侯》にいう、火星が張宿に入ってそこに守候すれば、天下は大いに乱れ貴人に憂いがあり、兵事は大いに起こり、あるいは緊急の事があり、弓矢・甲冑はその分野の地に聚集し、そこの将帥は敗亡するべきである。

《海中占》曰:“熒惑犯張若守之,天下有兵,宮門當閉,男子有急,女子不安,五穀不成,民大飢;一曰火居張,人絕糧。”《荊州占》曰:“熒惑犯若守張,宮門當閉,大將被甲兵。”

《海中占》にいう、火星が張宿を侵犯するかあるいはそれを守候すれば、天下に兵事があり宮門は閉鎖すべきであり、男子は急難に遭遇し女子は安寧を得ず、五穀は成熟せず百姓は大いに飢餓する。もう一説には火星が張宿に居留すれば、人々は糧食を断絶するとする。《荊州占》にいう、火星が侵犯するかあるいは張宿を守れば、宮門は閉鎖すべきであり、大将は身に甲冑を披り兵を執って戦に備えるべきである。

熒惑犯翼 六

《荊州占》曰:“熒惑犯入翼,車騎無極,四海大兵,民當何所息,萬民飢愁,當何所食。”石氏曰:“熒惑入翼四月,楚主死,旬相死;不死,出走。”郗萌曰:“熒惑入翼,四海有急,國憂。”陳卓曰:“熒惑翼中,將軍為亂。”《南官候》曰:“熒惑入翼,魚鹽貴,水蟲倍價。”

翼宿は朱雀の両翼で、分野は楚の地・荊州に属し、天子の楽府・歌舞と四方の遠客を主る。《荊州占》にいう、火星(熒惑)が侵犯して翼宿に入れば、車馬・兵騎は奔走して止まず、四海の内は大いに干戈を動かし、百姓はまさにどこに身を安んずるか、万民は飢餓・愁苦してまさに何を以て飢えに充てんか。石氏はいう、火星が翼宿に入って四か月に満てば楚の地の君主は死ぬべきであり、十日に満てば宰相は死に、たとえ死なずとも出逃するべきである。郗萌はいう、火星が翼宿に入れば、四海に急難があり国に憂患がある。陳卓はいう、火星が翼宿の中にあれば、将軍は乱を作す。《南官候》にいう、火星が翼宿に入れば、魚塩は価貴く水産の物の価銭は翻倍する。

郗萌曰:“熒惑逆行翼,不出其年,大軍起,天下大憂。”《荊州占》曰:“熒惑逆行翼,邪臣亂朝延,忠臣不可以進。熒惑逆行翼,失火。”郗萌曰:“熒惑入翼,留二十日以上,大人有病,一曰守三十日,其君憂。熒惑入翼,留二十日以上,國有白服之朝,期百三十日中,若人有病,若國大徭,民若以勞。”

郗萌はいう、火星が逆行して翼宿に至れば、応験は当年を出ず、大軍が興起し天下は大いに憂懼する。《荊州占》にいう、火星が逆行して翼宿に至れば、奸邪の臣は朝廷を擾乱し忠臣は進用することができない。火星が逆行して翼宿に至れば、火災があろう。郗萌はいう、火星が翼宿に入って二十日以上滞留すれば、貴人は病を生じ、もう一説には三十日守候してその国の君主に憂いがあるとする。火星が翼宿に入って二十日以上滞留すれば、国に満朝孝服を着る喪事があり、応験は百三十日以内で、あるいは人に病を生じ、あるいは国に徭役を大いに興して百姓はこれに労苦する。

《南官侯》曰;“熒惑留翼,臣下淫佚;逆行色赤,失火;一曰大亂,臣亂朝延。”郗萌曰:“熒惑出入留舍翼,使者有急事,兵起,不用於外地;逆行之,不出九年,必有軍起,天下亡矣。”《甄曜度》曰:“熒惑守翼,王者微弱,臣不順命;若大人有病,天下有憂。”

《南官侯》にいう、火星が翼宿に滞留すれば、臣下は荒淫・放縦し、もし逆行して顔色が赤に発すれば失火し、もう一説には天下は大いに乱れ臣子は朝廷を擾乱するとする。郗萌はいう、火星が翼宿に出入・滞留・止宿すれば、使者は身に緊急の事を負い兵事は興起するが、境外に用いるに及ばず、もしそれが逆行すれば、九年を出ずに必ず軍事の興起があり天下はこれに随いて敗亡する。《甄曜度》にいう、火星が翼宿を守れば、君王は衰微・軟弱で臣下は命令に聴従せず、あるいは貴人は病を生じ天下に憂患がある。

《孝經章句》曰:“熒惑守翼,先水後旱,布縷大貴,人病頭首,雨澤不時。”石氏曰:“熒惑守翼,若大旱,魚鹽五穀貴,萬物不成。熒惑守翼,天下修兵。”甘氏曰:“熒惑守翼,王者軟弱,臣不從令;忠心奉天,則熒惑退。”郗萌曰:“熒惑守翼,為反臣中外兵;以德令解,謂赦令也。”

《孝経章句》にいう、火星が翼宿を守れば、先に水災を発して後に旱災に遭い、布匹・糸縷の価銭は大いに騰り、人は頭部の病を患う者が多く、雨水は時節に拠らず降る。石氏はいう、火星が翼宿を守れば、大旱があろうとして魚塩と五穀は価貴く万物は成熟しない。火星が翼宿を守れば、天下はいずれも兵備を整治している。甘氏はいう、火星が翼宿を守れば、君王は軟弱で臣下は政令に服従せず、もし君王が忠誠の心を以て天道に奉順すれば、火星はすなわち退去するであろう。郗萌はいう、火星が翼宿を守るのは反叛の臣が朝廷の内外に兵を動かす兆しであり、恩を施す徳令を以て消解できる——いわゆる徳令はすなわち赦令である。

陳卓曰:“熒惑守翼,川谷不通,多資賊,人民相惡。”《玉曆》曰:“熒惑守翼,有急事,若大風。”《南官侯》曰:“熒惑守翼,歲飢,民流千里,有亡國;穀貴,蛇龍見。熒惑守翼,佞臣亂政,其歲多風雨,車騎聚,天下大飢。熒惑以十月守翼五十日,甲兵卒車騎軍屯輕將行五十日而罷;卒有功而錫金者。”

陳卓はいう、火星が翼宿を守れば、川谷・水道は通ぜず、盗賊は資養して群を成し、百姓は互いに仇恨する。《玉暦》にいう、火星が翼宿を守れば、緊急の事がありあるいは大風が刮り起こる。《南官侯》にいう、火星が翼宿を守れば、年成は飢饉して百姓は千里に流亡し、亡国の事があろうとして、穀価は騰貴し蛇竜の類の怪異が出現する。火星が翼宿を守れば、佞臣は朝政を擾乱し、当年に風雨が多く、車馬・兵騎は聚集し天下は大飢饉する。火星が十月のうちに翼宿を守って五十日に満てば、甲士・卒伍と車騎の軍は屯聚し、軽装の将領は師を出して五十日にして後に罷兵し、士卒の中に功を立てて金帛を賜わる者がある。

《百二十占》曰:“熒惑守翼,大旱,色赤,亂且至,人民流;一曰有海國客獻神鳥也。”《感精符》曰:“熒惑逆行守翼,邪臣為亂,忠臣不立,不出其年,兵大起,王者憂也。”《文曜鉤》曰:“熒惑犯翼,若守之,天下大亂,車騎無極,大兵起,四海匈匈,然於無命。”

《百二十占》にいう、火星が翼宿を守れば、天は大旱し、もし顔色が赤に発すれば動乱はまさに来臨せんとして百姓は流離して所を失い、もう一説には海外の国の賓客が来て神鳥を進献するとする。《感精符》にいう、火星が逆行して翼宿を守れば、奸邪の臣は乱を作し忠臣は足を立てることができず、応験は当年を出ず、兵事は大いに起こり君王はこれに憂慮する。《文曜鉤》にいう、火星が翼宿を侵犯するかあるいはそれを守候すれば、天下は大いに乱れ車馬・兵騎は奔走して止まず、大兵が興起し四海の内は喧擾して安からず、性命を保全するに由なきに至る。

熒惑犯軫 七

《春秋緯》曰:“熒惑入軫中,兵大起。”石氏曰:“熒惑入軫中四月,楚主死,入旬,相死;不死,出走。”甘氏曰:“熒惑入軫,有負海客。”巫咸曰:“熒惑入軫中,伺其出日而數之,期二十日,皆為兵發,伺始入處之率;一日期十日軍罷。”郗萌曰:“熒惑入軫,大水,田宅貴;若車貴。”陳卓曰:“熒惑入軫,國有大喪;若將軍死。”

軫宿は南方朱雀七宿の末で、分野は楚の地・荊州に属し、車駕・兵騎・風候と死喪の事を主る。《春秋緯》にいう、火星(熒惑)が軫宿の中に入れば、兵事は大いに起こる。石氏はいう、火星が軫宿の中に入って四か月に満てば楚の地の君主は死ぬべきであり、十日に満てば宰相は死に、たとえ死なずとも出逃するべきである。甘氏はいう、火星が軫宿に入れば、瀕海の地の賓客の到来があろう。巫咸はいう、火星が軫宿の中に入れば、それが出る日を守候して推算すべきである——応期は二十日で期に至っていずれも兵事が発動し、またそれが当初入った処の比率に照らして守候して、一日停留すれば応期十日で期に至って軍隊は解散する。郗萌はいう、火星が軫宿に入れば、大水を発し田地・房宅は価貴く、あるいは車価が騰貴する。陳卓はいう、火星が軫宿に入れば、国に大喪事があり、あるいは将軍が身死する。

《南官侯》曰:“熒惑入軫、兵益;水旱為害,人民擾動,妖言無實,國政數改,士卒勞苦。”石氏曰:“熒惑出軫南,民多病;出其北,民多死。”郗萌曰:“熒惑出軫陰,兵出軫陽;乍西乍東,遠去之遊,其國小憂;去而復還,其國大憂,近期一年,中期二年,遠期三年,熒惑行軫左,負海有殃;行軫右,中國有殃。”

《南官侯》にいう、火星が軫宿に入れば、兵事は増多し、水旱は害を為して百姓は騒動して安からず、妖妄の言は紛起して実拠なく、国家の政令は屡々更改し、士卒は労苦する。石氏はいう、火星が軫宿の南面から出れば百姓は病に多く、それの北面から出れば百姓は死に多い。郗萌はいう、火星が軫宿の陰道から出れば、兵事はすなわち軫宿の陽道から出る。それが忽ち西に忽ち東にして遥かに離れ去って遊蕩すれば、その分野の国はやや憂患がある。離れ去った後また折り返って来れば、その国は大いに憂患があり、近ければ一年、中ばなれば二年、遠ければ三年に応験する。火星が軫宿の左辺を行れば瀕海の地は殃に遭い、軫宿の右辺を行れば中原の国は殃に遭う。

石氏曰:“熒惑逆行軫,失火。”《文曜鉤》曰:“熒惑逆行至軫,名曰逕天,其下之國,當有敗者,大將有憂,士卒擾動,人民苦役,多有死者。”郗萌曰:“熒惑守角間若至軫,道絕不通;出其南,多病;出北,多死;出其陰,陰伐利,戰勝取將;出其陽,陽伐利,戰勝取將。”

石氏はいう、火星が逆行して軫宿に至れば、火災があろう。《文曜鉤》にいう、火星が逆行して軫宿に到達するのを、これを「逕天」と作す——それが臨照する分野の国に当に敗亡する者があるべく、大将に憂いがあり士卒は騒動し、百姓は労役に困り死亡が多い。郗萌はいう、火星が角宿の間に守るかあるいは軫宿に行き至れば、道路は断絶して通ぜず、その南面から出れば疾病を多く生じ、北面から出れば死亡が多く、陰道から出れば陰に属する一方は征伐に利あって勝を得て相手方の将領を擒獲し得、陽道から出れば陽に属する一方は征伐に利あって、また勝を得て相手方の将領を擒獲し得る。

《河圖》曰:“熒惑在軫,不可為人客;為人客者有殃,罰當死。”石氏曰:“熒惑與軫合而並光,主必亡。”巫咸曰:“熒惑守軫,旱;川枯不通,國多火災,萬物五穀不成。”郗萌曰:“熒惑與軫斗,諸侯當有奪地者。”《黃帝占》曰:“熒惑以十月軫三十日,車騎發,其居軫中也;天下盡給軍事,無得居家者。”

《河図》にいう、火星が軫宿に在れば、客軍を為して人を攻伐すべからず——客軍を為す一方は殃に遭い罰を受けて死に至る。石氏はいう、火星が軫宿と相合して光芒が一処に併されば、君主は必ず敗亡する。巫咸はいう、火星が軫宿を守れば、天は旱して河川は枯竭して通ぜず、国中に火災が多く万物と五穀は成熟しない。郗萌はいう、火星と軫宿が相争闘すれば、諸侯の中に当に土地を奪い去られる者があるべし。《黄帝占》にいう、火星が十月のうちに軫宿に行き至って三十日に満てば、車騎は出動し、もしそれが軫宿の中に居留すれば、天下の人はみな軍需を供給して家に安んじて居る能く者なし。

《春秋圖》曰:“熒惑守軫,繞環及已去復還,守之成勾巳,天下兵潰,主起命惡之;大臣欲謀其君,大人有憂,不出年。”石氏曰:“熒惑守軫,青絳帛枲,其物皆貴,其國有兵之災。”石氏曰:“熒惑守軫,有兵,天子車駕凶;若有病,若大臣戮死。”

《春秋図》にいう、火星が軫宿を守って一周を繞行し、およびすでに離れ去りまた折り返って来て、守候して勾曲の形を画成すれば、天下の兵馬は潰敗し、君主の命数はこれを悪兆とし、大臣はその君主を図り謀らんと欲し、貴人に憂いがあり、応験は当年を出ない。石氏はいう、火星が軫宿を守れば、青色・絳色の糸帛と麻枲の類、物価はいずれも騰貴し、その分野の国に兵災がある。石氏はまたいう、火星が軫宿を守れば、兵事があり天子の車駕に凶険があり、あるいは疾病があり、あるいは大臣が殺されて死ぬ。

郗萌曰:“熒惑守軫,兵戰將有功;期不出三年。熒惑守軫,為反臣中外兵,以德令解,謂赦令也;一曰水。”《荊州占》曰:“熒惑守軫,將軍大敗。”《河圖》曰:“熒惑入軫,若守之,其國有喪,將軍為亂,兵草大起,人主惡之,必有亡國,期不出二年;王者以赦除占,則災消。”《南官侯》曰:“熒惑干犯軫,大臣戮死。”

郗萌はいう、火星が軫宿を守れば、兵馬は交戦し将帥はまさに戦功があろうとして、応験は三年を出ない。火星が軫宿を守るのは反叛の臣が朝廷の内外に兵を動かす兆しであり、恩を施す徳令を以て消解できる——いわゆる徳令はすなわち赦令である。もう一説には水災を主るとする。《荊州占》にいう、火星が軫宿を守れば、将軍は大敗する。《河図》にいう、火星が軫宿に入るかあるいはそれを守候すれば、その分野の国に喪事があり将軍は乱を作し、兵戈は草草に大いに起こり、君主はこれを悪兆とし、必ず国家の敗亡があり、応験は二年を出ない。君王もし赦免の政を以てこの占象を禳除すれば、災禍はすなわち消解できる。《南官侯》にいう、火星が軫宿を衝犯すれば、大臣は殺されて死ぬ。

開元占経 巻三十五

熒惑占 六

熒惑犯石氏中官 上

熒惑犯摂提 一

《洛書》曰:“熒惑入攝提,鉤巳,帝必亡。”《百二十占》曰:“熒惑入攝提,兵聚一國;若大臣有誅,人主憂;期百八十日。”巫咸曰:“熒惑入,若犯攝提,坐大臣,成刑。”石氏曰:“熒惑出,若入攝提,大臣誅,兵滿野。”《黃帝占》曰:“熒惑與攝提合,相走去。”郗萌曰:“熒惑守左攝提,左校兵作;右攝提,右校兵作。”

摂提六星は大角の両旁に分列し、石氏中官に属し、正を建つ時節・群臣の統摂を主り、百官を糾察する象である。《洛書》にいう、火星(熒惑)が摂提に入って往返して勾曲の形を画けば、帝王は必ず敗亡する。《百二十占》にいう、火星が摂提に入れば、兵馬は一国の内に聚集し、あるいは大臣の中に誅殺される者があり君主に憂いがあり、応期は百八十日である。巫咸はいう、火星が摂提に入るかあるいは侵犯すれば、大臣は罪によって法に坐り、終に用刑に至る。石氏はいう、火星が摂提に出るいは摂提に入れば、大臣は誅せられ兵馬は郊野に布満する。《黄帝占》にいう、火星が摂提と相合すれば、宰相は走り出て位を離れるべきである。郗萌はいう、火星が左摂提を守れば左校の軍隊は事を起こし、右摂提を守れば右校の軍隊は事を起こす。

熒惑犯大角 二

郗萌曰:“熒惑舍大角東、西,必有立侯。”《海中占》曰:“熒惑守大角,臣謀主者有兵起急,人主憂;王者誡慎左右,期不出百八十日,遠一年。”郗萌曰:“熒惑守大角,有亡國;一曰守三日,天下大哭。”《玄冥》曰:“熒惑犯守大角,臣謀君,子謀父,天下兵起,王者惡之,若有大喪,近期一年,中二年,遠三年。”

大角一星は両摂提の間に在り、天王の座位で帝王の象である。郗萌はいう、火星が大角の東辺あるいは西辺に止宿すれば、必ず諸侯を冊立するべきである。《海中占》にいう、火星が大角を守れば、君主を図り謀る臣下があり、緊急の兵事はこれに随って興起し君主に憂いがあり、君王は警誡し左右の近臣を慎防すべきで、応験は百八十日を出ず遠ければ一年である。郗萌はいう、火星が大角を守れば、亡国の事があろうとして、もう一説には三日守候して天下は哀を挙げて大哭するとする。《玄冥》にいう、火星が侵犯して大角を守れば、臣子は君主を図り謀り兒子は父を図り謀り、天下は兵を興し君王はこれを悪兆とし、あるいは大喪があり、近ければ一年、中ばなれば二年、遠ければ三年に応験する。

熒惑犯梗河 三

巫咸曰:“熒惑犯守梗河、國有謀兵,四夷兵起,來侵中國,邊境有憂。”

梗河三星は大角の北にあり、天上の矛盾の器を象り、胡兵を主りまた喪兵の事を主る。巫咸はいう、火星(熒惑)が侵犯して梗河を守れば、国中に兵を興さんと図り謀る人があり、四方の夷狄は兵を起こし、来て中原を侵犯し、辺境はこれに憂患がある。

熒惑犯招揺 四

《聖洽符》曰:“熒惑犯招搖,邊兵大起,敵人為寇;若守之,敵人敗,若敵主死,不出二年。”《荊州占》曰:“熒惑入犯招搖,回紇兵起,侵犯中國,若防守之,兵自退,主其國有憂,期三年。”又占曰:“熒惑入若守招搖,旗幟起。”又占曰:“熒惑守歷招搖星者,遠夷有內相殺者,若邊將有不請於上,而誅夷狄者。”

招揺一星は梗河の北にあり、胡兵を主り、天上にてもっぱら兵事を主る星である。《聖洽符》にいう、火星が招揺を侵犯すれば、辺境の兵事は大いに起こり敵人は来て寇を為し、もし火星がそこに守候すれば、敵人は敗北するか、あるいは敵方の君主が身死し、応験は二年を出ない。《荊州占》にいう、火星が入って招揺を侵犯すれば、回紇は兵を起こし中原を侵犯し、もし厳加に防守できれば敵兵は自ずから退去するが、ただしその分野の国に憂いがある兆しで、応期は三年である。また一条の占辞にいう、火星が入るかあるいは招揺を守れば、旗幟を竪立し師を興し衆を動かす事があろう。また一条の占辞にいう、火星が守候して招揺星を歴経すれば、遠方の夷狄は内部で互いに残殺するか、あるいは辺将が朝廷に先に請示せずに擅りに夷狄を誅討する。

熒惑犯玄戈 五

《春秋緯》曰:“熒惑守戈之陽,以左右占其方;合則主居媵客,天下有議,女令橫行。”石氏曰:“熒惑守玄戈,亂於邑。”《春秋緯》曰:“熒惑逆行守玄戈,以妾為妻。”《聖洽符》曰:“熒惑犯守玄戈,邊兵大起,敵人為患;若守之,敵人敗,若敵王死,期不出二年。”

玄戈一星は招揺の北にあり、また胡兵と辺境の事を主る。《春秋緯》にいう、火星が玄戈の南を守れば、それが左に偏るか右に偏るかに拠ってどの一方に応じるかを占断し、もし玄戈と相合すれば、主人が陪嫁・賓客の位に反居する兆しで、天下は紛紛として議論し、女子は号令を発して横行・忌憚なし。石氏はいう、火星が玄戈を守れば、城邑の中に動乱が発生する。《春秋緯》にいう、火星が逆行して玄戈を守れば、妾を以て妻と為し嫡庶が顛倒する事があろう。《聖洽符》にいう、火星が侵犯して玄戈を守れば、辺境の兵事は大いに起こり敵人は禍患となり、もし火星がそこに守候すれば、敵人は敗北するか、あるいは敵方の君王が身死し、応験は二年を出ない。

熒惑犯天槍 六

巫咸曰:“熒惑守天槍,邊夷兵起、機槍大用,防戍有憂,若誅邊臣,期不出年。”《荊州占》曰:“熒惑守天槍,多梟民;一曰鈇大鉞用。”

天槍三星は北斗の斗柄の端の東面にあり、天上の兵器で、辺を防ぎ寇を禦ぐことを主る。巫咸はいう、火星(熒惑)が天槍を守れば、辺地の夷狄は兵を起こし、弩機・長槍は大量に動用され、辺防を戍守する事は人をして憂慮せしめ、あるいは辺を守る臣を誅殺するべく、応験は当年を出ない。《荊州占》にいう、火星が天槍を守れば、凶悍で不法の民が多く、もう一説には鉄斧・大鉞の類の刑殺の具が用場に派せられるとする。

熒惑犯天棓 七

《黃帝占》曰:“熒惑犯天棓,兵四起。”巫咸曰:“熒惑犯天棓,邊夷兵起,機槍大用、防戍有憂、若誅邊臣,期不出年。”

天棓五星は女床の北にあり、これも天上の兵器で、棍棒の属を象り、折衝・御侮と非常への防備を主る。《黄帝占》にいう、火星が天棓を侵犯すれば、四方の兵事は一斉に興起する。巫咸はいう、火星が天棓を侵犯すれば、辺地の夷狄は兵を起こし、弩機・長槍は大量に動用され、辺防を戍守する事は人をして憂慮せしめ、あるいは辺を守る臣を誅殺するべく、応験は当年を出ない。

熒惑犯女床 八

《荊州占》曰:“熒惑犯床,凶。又曰:熒惑守女床、後宮奸謀。”甘氏曰:“熒惑犯守女床,兵起宮中;若妃后有暴誅者,期百八十日,遠一年。”

女床三星は天紀星の東北にあり、後宮の御女・嬪妃の位を主る。《荊州占》にいう、火星が女床を侵犯するのは凶を主る。またいう火星が女床を守れば、後宮の中に奸邪の図謀がある。甘氏はいう、火星が侵犯して女床を守れば、兵変は宮中に発生するか、あるいは妃嬪・皇后の中に驟然と誅殺される者があり、応期は百八十日、遠ければ一年である。

熒惑犯七公 九

石氏曰:“熒惑犯七公,群臣有疑議。”《黃帝占》曰:“熒惑守七公,為民飢,君子安。”石氏曰:“熒惑守七公,有亂疾之事。”石氏曰:“熒惑犯七公,輔臣有議,臣相疑;若有誅者,人主有憂。”《玄冥占》曰:“熒惑犯守七公,天下亂,有兵起,大臣當,國有憂。”

七公七星は招揺の東面にあり、天子の七位の輔臣を象り、政事を議論し得失を匡正することを主る。石氏はいう、火星が七公を侵犯すれば、群臣の間に疑難・争議がある。《黄帝占》にいう、火星が七公を守るのは百姓の飢饉を主るが、位に在る君子は安然として事なし。石氏はいう、火星が七公を守れば、変乱と疾疫の事がある。石氏はまたいう、火星が七公を侵犯すれば、輔政の臣は議論が紛起し臣子は彼此に猜疑し、もしその中に誅殺される者があれば、君主にも憂患がある。《玄冥占》にいう、火星が侵犯して七公を守れば、天下は動乱し兵事の興起があり、大臣によってこの災咎を承当し、国に憂いがある。

熒惑犯貫索 十

石氏曰:“熒惑入天牢中,犯乘守者,以獄為亂,多不平。”《荊州占》曰:“熒惑入天牢,天下有賊。又占曰:熒惑入天牢,大水、期一年;一曰旱、期一年;一曰歲飢、人相食。”《黃帝占》曰:“熒惑入天牢,赦;其守天牢二十日,赦;以丑未日侯之。”

貫索九星はまた天牢と呼び、七公の前にあり、刑獄・囚系の事を主る。石氏はいう、火星が天牢の中に入ってそれを侵犯しその上を凌駕し守候すれば、牢獄の政に因って変乱が生じ判決は多く不公である。《荊州占》にいう、火星が天牢に入れば、天下に盗賊がある。また一条の占辞にいう、火星が天牢に入れば、大水を発して応期は一年で、もう一説には乾旱で応期は一年、また一説には当年に飢饉して人が人を食うに至るとする。《黄帝占》にいう、火星が天牢に入れば、赦免があろう。それが天牢を守って二十日に満ても、また赦であろう。丑日・未日に守候して占験するべきである。

《荊州占》曰:“熒惑舍貫索,有國滅,無後。又占曰:熒惑干貫索,天下赦;守二十日,小赦;三十日,大赦。”《洛書》曰:“熒惑守天牢,獄冤囚多。”《荊州占》曰:“熒惑守天牢,名水有絕者,若大魚死。又占曰:熒惑守天牢十月,大赦,遠期八十日。”巫咸曰:“熒惑守貫索,天下亂,兵大起,多有獄事,人有死者。”

《荊州占》にいう、火星が貫索に止宿すれば、国家の滅亡して後嗣なき者があろう。また一条の占辞にいう、火星が貫索を衝犯すれば、天下に赦があり、二十日守候すれば小赦、三十日守候すれば大赦である。《洛書》にいう、火星が天牢を守れば、牢獄の中に冤を含む囚人が甚だ多い。《荊州占》にいう、火星が天牢を守れば、名ある大川に断流・枯竭する者があり、あるいは大魚が死去する。また一条の占辞にいう、火星が十月のうちに天牢を守れば、大赦があろうとして、遠ければ応期八十日である。巫咸はいう、火星が貫索を守れば、天下は動乱し兵事は大いに起こり、牢獄の訟案が多く、これに因って命を喪う人がある。

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