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野鶏星占 二十六

唐 · 瞿昙悉达 · 第68巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

石氏曰:“野雞一星,在軍市中。”(入井八度,去極百一十一度,在黃道外四十二度太。)《黃帝占》曰:“野雞,大將也;主屯營軍之號令,警急設備;其星明大,則主將猛,士卒強;其不明,主將弱,兵士離散。”石氏曰:“野雞安靜,吉;芒角,凶。”《荊州占》曰:“野雞,野將也;主兵。”又占曰:“野雞出市,天下有兵,諸侯相攻。”《石氏贊》曰:“野雞一星,主野邦。”

石氏はいう、野鶏はただ一つの星で、軍市の中に在る。原書の小注がその座標を記す:井宿八度に入り、北天極から百十一度、黄道以外四十二度又四分の三にある。《黄帝占》にいう、野鶏は大将を象徴し、屯駐・営塁の号令、および警急の時の戒備を主掌する。この星が明亮碩大であれば、将領の勇猛・士卒の強健を主る。この星が明亮でなければ、将領の怯弱・兵士の離散を主る。石氏はいう、野鶏が安定して動かざるを吉とし、芒角を生出すを凶とする。《荊州占》にいう、野鶏は在野の将領で、兵事を主掌する。また一条の占辞にいう、野鶏が軍市を移出すれば、天下に兵あり、諸侯は彼此攻伐するを主る。《石氏賛》にいう、野鶏のこの一星は、在野の邦国を主掌する。野鶏は軍市の中に居る。ゆえに上に列する占辞は多く軍旅の屯戍・糧秣の供応と関連する。

狼星占 二十七

石氏曰:“狼一星,在參東南。”(入井十三度,去極百六度,太。在黃道外四十二度少也。)《黃帝占》曰:“狼星,一名夷將;其星色慾黃白,無光芒,不動搖,天下寧,兵不起;其星色赤而大,光芒四張,動搖變色,天下亂,大兵起,盜賊起於道路,人主不安,百姓憂苦。”《荊州占》曰:“狼星,秦、南夷也;名曰候,一名天紀,一曰天陵。狼者,賊盜;弧者,天弓,備盜賊也。故弧射狼,矢端直者,狼不敢動搖,則無盜賊而兵不起;動搖明大,多芒變色,不如常,胡兵大討。”

石氏はいう、狼はただ一つの星で、参宿の東南に在る。原書の小注がその座標を記す:井宿十三度に入り、北天極から百六度又四分の三、黄道以外四十二度又四分の一にある。《黄帝占》にいう、狼星はまた「夷将」とも名づく。この星の顔色は黄白を以て宜しとし、光芒なく、また揺動せざれば、天下の安寧・兵事の起らざるを主る。この星が色紅にして形大きく、光芒を四に射ち、揺動し色を変じれば、天下の動乱・大兵の興起を主り、盗賊は道路に出没し、君主は安寧を得ず、百姓は憂苦する。《荊州占》にいう、狼星は秦の地と南方の夷人に対応する。それは名を「候」といい、また「天紀」とも名づき、また「天陵」とも呼ばれる。狼は賊盗の象で、弧は上天の弓で、以て盗賊を防備する。ゆえに弧星が狼星に射向かい、箭矢が端直であれば、狼星はあえて揺動せず、そうであればすなわち盗賊なく、兵事も興起しない。もし狼星が揺動して、明亮碩大で芒角が衆多にして色を変じ、その常態を失えば、胡人が大挙して兵を興し征討するを主る。

《紀曆樞》曰:“狼星,為野將。”宋均曰:“狼星,為羊角。”(鄭玄曰:狼星主羊。狼在於未,未為羊也。)巫咸曰:“狼星盛,兵弩貴;小,兵弩賤。金官也。”《黃帝占》曰:“狼星盛,兵弩貴;小,兵弩賤。”《元命苞》曰:“狼星變色,盜賊萌。”石氏曰:“狼星色赤而光明,芒角長大,天下兵起,將軍有死者,期二年。”巫咸曰:“狼星易其處,不如其故,天下飢,兵士滿野,其國凶荒,期不出年。”郗萌曰:“狼星白芒,百徒聚天下。”又占曰:“狼星躁走,為人主不靜,不居其宮,馳騁天下。”《荊州占》曰:“狼星芒角多,多盜賊;芒角少,少盜賊。”《荊州占》曰:“狼星非其故,人相食。”《石氏贊》曰:“狼星在參東南,有常;芒角變動,為憂兵。”

《紀暦枢》にいう、狼星は在野の将領である。宋均はいう、狼星は羊角を象徴する。原書の小注に鄭玄を引いていう、狼星は羊を主る——狼星が地支の「未」に配するがためで、未は十二属相の中でまさに羊である。巫咸はいう、狼星の光が盛んであれば、兵器・弓弩の価銭は貴く、星形が細小であれば、兵器・弓弩の価銭は賤く、それは五行において金官に属する。《黄帝占》の言うところはこれと同じ:狼星の光が盛んであれば、兵器・弓弩の価は貴く、星が小さければ、兵器・弓弩の価は賤い。《春秋元命苞》にいう、狼星が色を変じれば、盗賊はまさに萌生する。石氏はいう、狼星が色紅にして光明で、芒角がまた長くまた大きければ、天下の兵の起きるを主り、将軍の中に人死亡するあり、応期は二年。巫咸はいう、狼星が本位を移易し、その常態を失えば、天下の饑饉を主り、兵士は原野に布満し、その国家は凶険荒歉で、応期は一年を出ず。郗萌はいう、狼星に白色の芒角が生出すれば、天下に徒衆が大批に聚集して事を起こすを主る。また一条の占辞にいう、狼星が躁動奔走すれば、君主が安静できず、宮中に留まることを肯んぜず、天下に駆騁せんとすることを主る。《荊州占》にいう、狼星の芒角が多ければ、盗賊はすなわち多く、芒角が少なければ、盗賊はすなわち少ない。《荊州占》にまたいう、狼星がその常態を失えば、人の相食するを主る。《石氏賛》にいう、狼星は参宿の東南に在り、自ずから常度がある。一旦芒角が変動すれば、すなわち兵事のまさに起こらんとする憂患の兆である。

弧星占 二十八

石氏曰:“弧九星,在狼東南。”(西星入井十六度,去極百二十二度少,在黃道外五十二度半也。)石氏曰:“弧星者,天弓也,以備賊盜,狼星為奸寇,弧星為司其非,其矢常欲直,狼則不敢動,天下安寧,無兵起,若矢不直,弧其不張,天下多盜賊,兵大起,國不寧。”《黃帝占》占:“弧星,主弓矢之府,以備非常;其星大而齊明,其色黃潤,則四方安靜,天下無兵;其生色變,不如其常,天下皆兵,弓矢大貴,人主不安。”

石氏はいう、弧は九つの星で、狼星の東南に在る。原書の小注がその座標を記す:西辺のあの星は井宿十六度に入り、北天極から百二十二度又四分の一、黄道以外五十二度半にある。石氏はいう、弧星はすなわち上天の弓で、以て賊盗を防備する。狼星は奸邪の寇盗で、弧星はすなわちその不軌を司察する。弧上の箭矢は常に端直を以て宜しとし、そうであれば狼星はすなわちあえて妄動せず、天下は安寧し、兵事の興起なし。もし箭矢が直ならず、弧弓もまた張き開かざれば、天下に盗賊多く、兵事大いに起き、国家は寧からざるを主る。《黄帝占》にいう、弧星は弓箭の府蔵を主掌し、以て非常の変に備える。この星が碩大にして一律に明亮で、顔色が黄潤であれば、四方の安静・天下に兵事なきを主る。もしそれが光色変異してその常態を失えば、天下に遍く兵戈あり、弓箭の価格は騰貴し、君主は安寧を得ざるを主る。

《荊州占》曰:“弧星主武官,弧張,迎戰者不勝;弧動,先用兵吉,後者凶。”《黃帝占》曰:“狼旗七星屈曲者,夷狄弱可攻。”《洛書》曰:“狼弧張,害及胡。”《尚書緯》曰:“黑帝亡也,狼弧張。”《春秋緯》曰:“狼弧張,四年之後,天下永亂。”《焦延壽傳》曰:“天弓張,天下盡兵,主與臣相謀。”郗萌曰:“有兵,若弧星張,先起兵者利,後起兵者不利。”《荊州占》曰:“弧星青黑,有大憂。”《荊州占》曰:“弧矢動搖,明大多芒,變色,不如常者;多盜賊,胡兵起。”《石氏贊》曰:“弧在東南,陰謀張也。”

《荊州占》にいう、弧星は武官を主掌する。弧弓が張き開けば、迎戦する方は勝つことができない。弧星が揺動すれば、先に兵を動かす方は吉利で、後に兵を動かす方は凶険である。《黄帝占》にいう、狼旗の七星が屈曲して直ならざれば、夷狄の勢い弱く、進攻すべきを主る。《洛書》にいう、狼星と弧星がいっせいに張き開けば、禍害は北方の胡人に波及するであろう。《尚書緯》にいう、水徳を主る黒帝がまさに衰亡せんとすれば、狼星と弧星はすなわち張き開くであろう。《春秋緯》にいう、狼弧が張き開けば、四年の後、天下は長く動乱に陥るであろう。《焦延寿伝》にいう、天弓が張き開けば、天下に至るところ兵を用いるを主り、君主と臣下は相互に算計する。郗萌はいう、一旦兵事あれば、もし弧星が張き開くときは、先に兵を発する方は利あり、後に兵を発する方は利なし。《荊州占》にいう、弧星が青黒色を呈すれば、大きな憂患あるを主る。《荊州占》にまたいう、弧矢が揺動し、明亮碩大にして芒角が衆多で、光色が変異し、その常態を失えば、盗賊衆多・胡人が兵を興すを主る。《石氏賛》にいう、弧星は東南方に在り、陰謀の張布する象である。弧矢の九星は狼星の東南に在り、形は一張の箭を搭えた弓のごとく、箭鋒は正しく狼星を指す。ゆえに歴代の占家はつねに弧・狼の両星を合わせて見る。

老人星占 二十九

石氏曰:“老人星,在弧南。”(入井十九度。去極百三十三度半,在黃道外七十五度太。)《黃帝占》曰:“老人星。一名壽星;色黃明大而見,則主壽昌,老者康,天下安寧;其星微小,若不見,主不康,老者不強,有兵起。”郗萌曰:“老人,南極星也,立秋二十五日,晨見丙午之間。”(以秋分見南方,春分而沒,出於丙,入於丁。)巫咸曰:“老人星,木官也。”《春秋元命苞》曰:“直弧比地(晉灼注《天官書》曰:比地,近地也。)有一大星,曰南極老人,見則主安,不見則兵革起,常以秋分候之南郊,以慶主令天下。”

石氏はいう、老人星は弧星の南面に在る。原書の小注がその座標を記す:井宿十九度に入り、北天極から百三十三度半、黄道以外七十五度又四分の三にある。《黄帝占》にいう、老人星はまた「寿星」とも名づく。それが色黄で明亮碩大にして出現すれば、寿命の昌隆・老人の康健・天下の安寧を主る。この星が微小で、さらには出現しなければ、君主が安康ならず、老人が強健ならず、兵事の興起あるを主る。郗萌はいう、老人はすなわち南極星で、立秋の後二十五日に、清晨に丙・午の二つの方位の間に出現する。原書の小注にいう、それは秋分の時に南方に見え、春分の時に至って隠没し、丙の位より升り、丁の位より落ちる。巫咸はいう、老人星は五行において木官に属する。《春秋元命苞》にいう、正しく弧星に対して地平に貼近し(原書小注に晋灼の《天官書》注を引いていう、「比地」とはすなわち地面に靠近する)、一つの大星あり、南極老人と呼ぶ。それが出現すれば、天下の安定を主り、出現しなければ、兵革の興起を主る。通常は秋分の時に南郊に至ってそれを観候し、以て君上のために慶を称え、天下に号令する。

《春秋緯》曰:“老人星見,則治平,主壽;老人星亡,則君危,若世夭。”《春秋文耀鉤》曰:“王者安靜,則老人星見。”《春秋運斗樞》曰:“王政和平,則老人星臨其國,萬民壽。”石氏曰:“老人星明,主壽昌,天下多賢士。”又占曰:“老人星色慾黃潤,王者、老人吉;其色青,主有憂,老人疾;色若黑白,主有,老人多死。各以五色占吉凶。”《孫氏瑞應圖》曰:“王者承天,則老人星臨其國。”

《春秋緯》にいう、老人星が出現すれば、政治の平和・君主の長寿を主る。老人星が隠没して見えなければ、君主の危殆を主り、あるいは世人の短命である。《春秋文耀鈎》にいう、君王が清静にして擾さなければ、老人星は出現する。《春秋運斗枢》にいう、君王の政事が和平であれば、老人星はその国を照臨し、万民は長寿する。石氏はいう、老人星が明亮すれば、寿命の昌隆を主り、天下の賢士は衆多である。また一条の占辞にいう、老人星の顔色は黄潤を以て宜しとし、そうであれば君王と老人はいずれも吉利である。それが色青であれば、憂患あるを主り、老人は病む。色黒あるいは色白であれば、君主に事あり、老人に死亡多きを主る。要するに青・赤・黄・白・黒の五種の顔色に按じてそれぞれ吉凶を推占する。《孫氏瑞応図》にいう、君王が天意を秉承できれば、老人星はその国を照臨する。

稷星占 三十

石氏曰:“稷五星,在七星南。”(西星入柳十四度少,去極百四十八度,在黃道外六十八度少也。)祖暅曰:“上稷,農正也;稷者,稷也;取乎百穀之長,以為長也。”《黃帝占》曰:“稷星,主五穀豐耗,其星溫溫而明,歲大熟,五穀成;其星不明,若亡不見,歲不熟,天下饑荒,人民流亡,去其鄉。”石氏曰:“稷星不見,歲飢也。”《石氏贊》曰:“稷在張南時報功。”

石氏はいう、稷は五つの星で、七星宿の南面に在る。原書の小注がその座標を記す:西辺のあの星は柳宿十四度又四分の一に入り、北天極から百四十八度、黄道以外六十八度又四分の一にある。祖暅はいう、上稷は農官の長である。「稷」とはすなわち穀物の中の稷で、それを百穀の首とする意を取り、用いて官長の名とする。《黄帝占》にいう、稷星は五穀の豊歉を主掌する。この星の光色が温潤にして明亮であれば、その年は大熟で、五穀は成熟する。この星が明亮でなく、さらには隠没して見えなければ、その年は歉収で、天下は饑饉し、百姓は流亡して家郷を離れる。石氏はいう、稷星が見えなければ、その年はまさに饑饉が閙ぐ。《石氏賛》にいう、稷星は張宿の南に在り、時に按じて農功を報告する。

開元占経 巻六十九

甘氏中官占 五

天皇大帝占 一

甘氏曰:“天皇大帝一星,在鉤陳口中。”《黃帝占》曰:“天皇大帝,名耀魄寶,主天女象,下出命符。”《河圖洛書》曰:“以授天子,立五禮。”《春秋緯》曰:“大帝紫宮,不言不動搖,以斗運度推精,使五帝脩名號。”《元命苞》曰:“帝位明達,羽翮秀良,則光大,色度和同,天下太平,國號中央。”(宋均曰:“帝,大帝之精也;皇,大帝之星。)《甘氏贊》曰:“天皇大帝,秉萬神圖。”

甘氏はいう、天皇大帝はただ一つの星で、鉤陳の囲合する口の中に在る。《黄帝占》にいう、天皇大帝は名を「耀魄宝」といい、天上の女官の象を主掌し、下に向かって天命の符信を頒出する。《河図洛書》にいう、天帝はこの符命を天子に授与し、これに拠って五種の礼制を確立する。《春秋緯》にいう、大帝は紫宮に居り、一言をも発せず、また揺動もせず、ただ北斗の運行の度数に凭って精気を推布し、五方の天帝をして各々おのれの名号を修明せしめる。《春秋元命苞》にいう、帝位が明朗通達し、羽翼が秀美精良であれば、星光はすなわち盛大で、光色と躔度はいずれも和諧一致し、天下の太平・国号の中央に定まるを主る。原書の小注に宋均を引いていう、いわゆる「帝」とは、大帝の精気で、いわゆる「皇」とは、大帝の星体である。《甘氏賛》にいう、天皇大帝は万神の図籍を執掌する。

四輔星占 二

甘氏曰:“輔四星,抱北極樞。”郗萌曰:“四輔去,君臣失禮,輔臣有誅者。”《甘氏贊》曰:“四輔機權,北權樞也。”

甘氏はいう、四輔は四つの星で、北極の枢紐の星を環抱する。郗萌はいう、四輔の星が位を離れて去れば、君臣の間に礼数を失うを主り、輔政大臣の中に誅殺される人があるであろう。《甘氏賛》にいう、四輔は機要の権柄を掌握し、北天の枢軸のあるところである。

華蓋星占 三

甘氏曰:“華蓋七星;杠九星;凡十六度,在大帝上。”《荊州占》曰:“正上柱蓋得,名曰槓星;次蓋大星者,母也;其中央者,身也;母星下二寸者,妻子也;若此星有變,各有所主災也;母星下有二寸,有小星,不當見,見即有急,太子不得代立,若有異姓欲立,近期一年,中期二年,遠期三年而起,天下煩亂,五穀大貴,田宅無價。”《甘氏贊》曰:“華蓋張光,掩翳帝舡;玄橑周槓,捶植距跌。”

甘氏はいう、華蓋は七つの星、蓋柄の「杠」は九つの星、合計十六の星で、位は天皇大帝の上に在る。《荊州占》にいう、正上方に華蓋を支撑するそれらの星を、杠星と名づく。華蓋に緊く挨着するあの大星は、母星である。居中の一つは、身星である。母星より以下二寸の処のものは、妻子星である。これらの星にもし変異あれば、各々相応の災禍を主管する。母星の下二寸の処に本来見えるべからざる小星が現われ、一旦見えれば、すなわち急変あるを主り、太子は大位を承継できず、異姓の人があって自ら立たんと欲する。近ければ応期一年、中ばなれば応期二年、遠ければ応期三年にしてすなわち発動し、その時天下は煩擾動乱し、五穀の価格は暴漲し、田地・房宅は賤くして価なきに至る。《甘氏賛》にいう、華蓋は光華を張開し、天帝の舟船を遮覆す。深色の椽木は蓋杠を環繞し、槌撃して栽立し、支撑して穏固にして傾かず。

五帝内座占 四

甘氏曰:“五帝內座五星,在華蓋下。”《甘氏贊》曰:“內座設席。”

甘氏はいう、五帝内座は全部で五つの星で、位は華蓋の下に在り、東・南・西・北・中の五方の天帝が紫微宮内の座次である。《甘氏賛》にいう、内座の職任は席位を鋪設し、天帝のために坐次を安排する。

六甲星占 五

甘氏曰:“六甲六星,在華蓋槓傍。”《春秋緯》曰:“六甲中為輔,包羅物類,為神戶。”(六甲所以紀陽,陽而紀時,故在槓旁,以佈政授民。)《甘氏贊》曰:“六甲中候,出入有須。”

甘氏はいう、六甲は六つの星で、華蓋の蓋杠のそばに在る。《春秋緯》にいう、六甲は中に居って輔佐に充当し、天下の万物の種類を包羅し、衆神の出入りする門戸である。原書の小注にいう、六甲は用いて陽気を紀録し、陽気の運行にまた用いて時節を紀定する。ゆえにそれは蓋杠のそばに列し、これに藉って政令を頒布し、時を民に授ける。《甘氏賛》にいう、六甲は中に居って節候を観候し、出入り進退はいずれも各々待つところがある。

天柱星占 六

甘氏曰:“天柱五星,在紫微宮中,近東垣。”《甘氏贊》曰:“天柱立政,朔望懸書。”(天柱立政教,懸圖法之所也,常以朔望施禁令於柱,以示百僚。)

甘氏はいう、天柱は五つの星で、紫微宮の中に在り、東面の藩垣に近い。《甘氏賛》にいう、天柱は政教を樹立し、初一・十五にあうごとに柱上に文書を懸掛する。原書の小注にいう、天柱は政教を樹立し図籍・法令を懸掛する処所で、通常は朔日・望日に禁令を柱上に張貼し、以て百官に暁示する。

柱下史占 七

甘氏曰:“柱下史一星,在北極東北。”《甘氏贊》曰:“柱下史記過,密移東廚。”(廚,書藏也。)

甘氏はいう、柱下史はただ一つの星で、北極の東北に在る。《甘氏賛》にいう、柱下史は君主の過失を記録し、さらに暗中に記録を移送して東厨に収存する。原書の小注にいう、ここの「厨」とは、蔵書の府庫である。

女史星占 八

甘氏曰:“女史一星,在柱下史北。”(女史,婦人微者也,主傳漏也。)《甘氏贊》曰:“女史傳漏,動記時。”

甘氏はいう、女史はただ一つの星で、柱下史の北面に在る。原書の小注にいう、女史は宮中の地位が低微の婦人で、漏刻の時辰を伝報することを主掌する。《甘氏賛》にいう、女史は漏刻を伝報し、時に随って時辰を記す。

尚書星占 九

甘氏曰:“尚書五星,在紫微宮門內,東南維。”《甘氏贊》曰:“尚書納言,夙夜諮謀。”

甘氏はいう、尚書は五つの星で、紫微宮門以内の東南の角上に在る。《甘氏賛》にいう、尚書は君主に替わって臣下の言論を承受し伝達し、日夜国事のために咨詢謀劃し章奏を擬議する。

陰徳占 十

甘氏曰:“陰德二星,在尚書西。”《文耀鉤》曰:“紫微宮前,列直鬥口三星,隨北端銳,若見若不見,曰陰德,為天一剛。”(《天官書》《天文志》並云:三星武曰天一,案《圖薄志》二星。)《運斗樞》曰:“陰德主正經。”《春秋緯》曰:“陰德功,臣主爭伐相謀。”《運斗樞》曰:“陰德浮,近臣恣,庶雄謀,天子咸,並相謀。”(宋均曰:浮猶見也,陰德星,常微,令著明也。)焦延壽曰:“陰德星明,太子伐主,若有女主治天下者。”《赫連圖》曰:“陰德滅,聖人即紀。”《甘氏贊》曰:“陰德惟惠,周民賑撫。”

甘氏はいう、陰徳は二つの星で、尚書の西面に在る。《春秋文耀鈎》にいう、紫微宮の前に正しく斗口に対して三つの星を排列し、北端に随って漸次に尖鋭になり、時に隠れ時に現われ、これを陰徳と呼び、天一の剛健の気である。原書の小注にいう、《史記・天官書》と《漢書・天文志》はいずれもこの三つの星を天一と称すというが、《図薄志》に拠ればただ二つの星のみである。《春秋運斗枢》にいう、陰徳は常道を匡正することを主掌する。《春秋緯》にいう、陰徳が功を建てれば、臣下が君主と争闘攻伐し彼此算計するを主る。《運斗枢》にまたいう、陰徳の星が浮顕すれば、近臣が恣意に妄為し、衆多の豪強が不軌を図謀し、天子は制せられ、君臣は互相に猜算するを主る。原書の小注に宋均を引いていう、「浮」とはすなわち顕現で、陰徳星はもともと常に微弱であるのに、今はかえって明顕に変じた。焦延寿はいう、陰徳星が明亮すれば、太子が君主を討伐するを主り、あるいは女主が天下を統治する。《赫連図》にいう、陰徳星が隠滅すれば、聖人はまさに出て綱紀を整頓せんとす。《甘氏賛》にいう、陰徳は専ら恩惠を主り、百姓を周済し、賑救し撫恤する。

天床占 十一

甘氏曰:“天床六星,在紫微宮門外。”《甘氏贊》曰:“天床寢舍,(一本雲寢室)解息燕休。”

甘氏はいう、天床は六つの星で、紫微宮門の外に在る。《甘氏賛》にいう、天床は寝臥の居舍で(原書小注:一種の本は「寝室」と作る)、天帝に衣を解き安息し、閒居休憩することを供する。

天理星占 十二

甘氏曰:“天理四星,在北斗魁口中。”《樂緯》曰:“天理,貴人之牢也。”《合誠圖》曰:“天理,主司三公。”巫咸曰:“北斗魁中,天理,主貴者,水官也。”《援神契》曰:“天理敕修,糾中情。”《甘氏贊》曰:“天理執平,首鞫魁頭。”

甘氏はいう、天理は四つの星で、北斗の斗魁の開口の中に在る。魁口とはすなわち斗魁の四星が囲合して成るあの缺口である。《楽緯》にいう、天理は貴人を関押する牢獄である。《春秋合誠図》にいう、天理は三公を考察することを主掌する。巫咸はいう、北斗の斗魁の当中の天理は、貴人の罪罰の事を主管し、五行において水官に属する。《孝経援神契》にいう、天理は飭い修めて明かにし、人心の中の実情を糾察する。《甘氏賛》にいう、天理は公平を執掌し、およそ貴人に罪あれば、いずれも先ず斗魁の内で審判を受け罪が定まる。

内厨星占 十三

甘氏曰:“內廚二星,在紫微宮西南角外,大宮之內,飲食廚也。”《甘氏贊》曰:“內廚優宴,房誦說虞。”

甘氏はいう、内厨は二つの星で、紫微宮の西南角の外・大宮の範囲以内に在り、飲食を供応する厨房である。《甘氏賛》にいう、内厨は豊厚の宴饗を備弁し、殿房の中には歌詠談笑あり、賓主を娯悦せしめる。

内階星占 十四

甘氏曰:“內階六星,在文昌北。”《合誠圖》曰:“內階星,主明堂。”(宋均曰:階星,內階也。)《甘氏贊》曰:“內階朱戶,顯寵念慮。”

甘氏はいう、内階は六つの星で、文昌星の北面に在る。内階は宮中に登降する階梯に象を取る。《春秋合誠図》にいう、内階星は明堂の事を主掌する。原書の小注に宋均を引いていう、ここにいう階星とは、すなわち内階である。《甘氏賛》にいう、内階は朱漆の宮門に通向し、恩寵を顕揚し下情を体察し思慮が周至なる所である。

天厨星占 十五

甘氏曰:“天廚六星,在紫微宮東北維外。”《甘氏贊》曰:“天廚咸饌,百宰若疏。”

甘氏はいう、天厨は六つの星で、紫微宮の東北角の外に在り、天帝の膳食の出る所である。《甘氏賛》にいう、天厨は各色の肴饌を備弁し、百官・宰臣の進める蔬食をも一併せて斉える。

策星占 十六

甘氏曰:“第一星,在王良前。”巫咸曰:“策星,天子兵馬,金官。”(案豫章《烈士傳》曰:周勝字叔達,南昌人,為侍御史,桓帝當南郊,平明應出。勝仰觀曰:主御者策星,令宮車出,必策馬。星悉不動,明必不出,至四更,皇子卒,遂止也。)郗萌曰:“策星,主天子之僕御。”《甘氏贊》曰:“策執御右,螣蛇先驅。”

甘氏はいう、策星は第一の星で、王良の前に在る。巫咸はいう、策星は天子の兵馬を主掌し、五行において金官に属する。原書の小注が豫章《烈士伝》を考按していう、周勝は字を叔達といい、南昌の人で、官は侍御史に任じた。漢の桓帝がまさに南郊に至って天を祭らんとし、儀注に按じて天明の時分に出るべきであった。周勝が天象を仰観して後にいう、御駕を主管するは策星で、宮車がもし出るとなれば、必ず馬に策して路を急がねばならぬ。今策星が全然動かざれば、天明の時に車駕は必ず出られぬと知る。四更の時分に至って、皇子が去世し、郊祀はここに停办した。郗萌はいう、策星は天子の車夫・御者を主掌する。《甘氏賛》にいう、策星は右に在って鞭を執りて車を駕し、螣蛇星の由る前に道を開かせる。

伝舎星占 十七

甘氏曰:“傳舍九星,在華蓋上,近河傍,舍賓客之館舍也。”巫咸曰:“傳舍,水官也。”焦延壽曰:“傳舍星入紫微宮垣間,胡人來入漢宮害上,若胡兵大起。”《甘氏贊》曰:“傳舍止客。”

甘氏はいう、伝舎は九つの星で、華蓋の上に在り、天河の辺に靠近し、往来の賓客を安置する館舎で、人間の沿途に設置する駅に譬える。巫咸はいう、伝舎は五行において水官に属する。焦延寿はいう、伝舎星が紫微宮の藩垣の間に侵入すれば、胡人が漢家の宮廷に闖入して君上を加害するを主り、あるいは胡人が大挙して兵を興す。《甘氏賛》にいう、伝舎は賓客を留住する処所である。

造父星占 十八

甘氏曰:“造父五星,在傳舍南河中。”郗萌曰:“造父,一名西橋,一名司馬星,御道僕。”《黃帝占》曰:“造父星移處,兵起,車騎滿野,馬御。又曰:造父亡,馬大貴。”《甘氏贊》曰:“造父洗馬,轡勒御鑣。”

甘氏はいう、造父は五つの星で、伝舎の南面の天河の中に在る。郗萌はいう、造父はまた「西橋」とも名づき、また「司馬星」とも名づき、御道を執掌する僕夫である。《黄帝占》にいう、造父星が本位を移離すれば、兵事の興起を主り、車騎は原野に布満し、馬匹は駕御の用に徴される。またいう、造父星が隠没して見えなければ、馬の価は大いに貴し。《甘氏賛》にいう、造父は天帝のために馬匹を洗刷し、轡勒を執り、馬鑣を控える。

車府星占 十九

甘氏曰:“車府七星,在天津東、近河傍。”(車府,主車官也。)《甘氏贊》曰:“車府撰御。”

甘氏はいう、車府は七つの星で、天津の東面に在り、天河の辺に靠近する。原書の小注にいう、車府は車輿を主管する官署である。《甘氏賛》にいう、車府は車馬を備弁し、天帝の駕御に供する。

人星占 二十

甘氏曰:“人星五星,在車府東南。”(一曰臥星,主治萬民。)《元命苞》曰:“臥星主夜行,一度齊記以防淫。”巫咸曰:“人星,土官也。”焦延壽曰:“人星不具,王者有子,不成而死,星盡不見;有人傳相驚以詔事,若有詐偽詔者,又曰:婦人大亂,後大兵起。”又曰:“臥星立,則天子明,死民。”《甘氏贊》曰:“人星優遊,乃爾寧諸。”

甘氏はいう、人星は五つの星で、車府の東南に在る。原書の小注にいう、それはまた卧星とも呼ばれ、万民を治理することを主掌する。《春秋元命苞》にいう、卧星は夜間の行走の事を主管し、同一の法度に按じて斉整に記録し、以て淫乱を防止する。巫咸はいう、人星は五行において土官に属する。焦延寿はいう、人星の星数が全からなければ、君王に子が長じ大きくならずして夭亡するを主る。これらの星が全部隠没して見えなければ、人ありて詔令を輾転に伝布して彼此を驚擾し、あるいは偽造の詔書が現われるを主る。またいう、婦人の大乱を主り、随いて大兵が興起する。またいう、卧星が直立すれば、天子はすなわち聖明で、しかも百姓に死亡あり。《甘氏賛》にいう、人星は安閒自得で、衆人はここに安寧を得る。

内杵星占 二十一

甘氏曰:“內杵三星,在人星傍。”

甘氏はいう、内杵は全部で三つの星で、位は人星のそばに在り、宮内の舂米に用いる木杵を象徴し、近そばの臼星と配して用を成す。

臼星占 二十二

甘氏曰:“臼四星,近人星東南。”《論語讖》曰:“杵臼七星,主給庖。”郗萌曰:“杵臼,主軍糧食。”《黃帝占》曰:“天杵臼星不具,民賣其釜甑,去其處。”郗萌曰:“天臼之星眾,則歲樂;星疏,則歲飢。”又曰:“杵臼離,黎民飢。”陳卓曰:“杵臼星不具,民失杵臼。”《甘氏贊》曰:“杵臼充舂,主給養廚。”

甘氏はいう、臼は四つの星で、人星の東南に靠近す。それは上一条の内杵と相配し、合わせて一套の舂米の器具を成す。《論語讖》にいう、杵と臼は合共で七つの星で、庖厨に供給するを主る。郗萌はいう、杵臼は軍中の糧食を主掌する。《黄帝占》にいう、天上の杵臼の星数が全からなければ、百姓はまさに鍋釜・甑甗を売変し、原住の処を離れる。郗萌はいう、天臼の星が衆多であれば、その年は歓楽豊足し、星光が稀疏であれば、その年はまさに饑饉が閙ぐ。またいう、杵と臼が相離れれば、百姓はまさに飢える。陳卓はいう、杵臼の星数が全からなければ、百姓はまさに舂米の杵臼を失う。《甘氏賛》にいう、杵臼は舂米の器に充当し、厨中の食糧を供給するを主る。

扶筐星占 二十三

甘氏曰:“扶筐七星,在天津北。”《元命苞》曰:“扶筐主藏,蓋量入知息耗。”郗萌曰:“扶筐主將作事。”焦延壽曰:“扶筐近織女,若不正,皆為天下府藏空開。”《甘氏贊》曰:“扶筐採葉,翊養玄羞。”

甘氏はいう、扶筐は七つの星で、天津の北面に在る。《春秋元命苞》にいう、扶筐は府庫・儲蔵を主掌し、おおよそ収入を量度して増益と耗損を察知する。郗萌はいう、扶筐は興造・工役の事を主管する。焦延寿はいう、扶筐は織女星に靠近し、もし排列が端正でなければ、いずれも天下の府庫が空虚にして敞開するを主る。《甘氏賛》にいう、扶筐は筐を持ちて桑葉を采摘し、供養を輔助し、精美の祭品を進献する。

司命星占 二十四

甘氏曰:“司命二星,在虛北。”《詩緯》曰:“司命執刑,行罰。”《元命苞》曰:“司命舉過,滅除不詳。”甘氏曰:“司命繼嗣,移正朔。”郗萌曰:“司命,主百鬼。”又曰:“司命與輿鬼司候。”

甘氏はいう、司命は二つの星で、虚宿の北面に在る。司命はもともと人間の寿数を主掌する神で、天上はその名を取って以て星を名づく。《詩緯》にいう、司命は刑法を執掌し、懲罰を施行する。《春秋元命苞》にいう、司命は人の過失を検挙し、不祥の事を消滅除去する。甘氏はいう、司命は後嗣を接続し正朔・暦法を変更することを主掌する。郗萌はいう、司命は衆鬼の事を主管する。またいう、司命は輿鬼星とともに人間の善悪を司察伺候する。

司禄星占 二十五

甘氏曰:“司祿二星,在司命北。”又曰:“司祿,增年延德。”

甘氏はいう、司禄は二つの星で、位は司命の北面に在る。甘氏にまたいう、司禄は爵位・俸禄を主掌し、人のために年寿を增添し徳澤・福慶を延續できる。

司危星占 二十六

甘氏曰:“司危二星,在司祿北。”又曰:“危,驕逸亡下。”

甘氏はいう、司危は二つの星で、司禄の北面に在る。甘氏にまたいう、司危は危亡の征兆を主掌し、人がもし驕横放縦であれば、すなわち下民の擁戴を失って敗亡を招致する。

司非星占 二十七

甘氏曰:“司非二星,在司危北。”又曰:“司非,以祛多私。”《甘氏贊》曰:“四司續功,桑麻襄陸。”

甘氏はいう、司非は二つの星で、司危の北面に在る。甘氏にまたいう、司非は是非を糾挙するを主り、以て種種の偏私を祛除する。《甘氏賛》にいう、司命・司禄・司危・司非のこの四司は相継いで功を建て、桑麻をして高原・平陸に遍布せしめる。

敗瓜星占 二十八

甘氏曰:“敗瓜五星,在匏瓜傍。”《甘氏贊》曰:“敗瓜熟爛,遺種畜葅。”

甘氏はいう、敗瓜は五つの星で、匏瓜星のそばに在る。《甘氏賛》にいう、敗瓜は熟して爛れ落ちた瓜で、瓜の種を留め、また腌して菹菜を作り貯存して備用とする。

河鼓左旗星占 二十九

甘氏曰:“河鼓左旗九星,在河鼓傍。”《甘氏贊》曰:“左旗幽谷,阻險隱逃。”

甘氏はいう、河鼓の左旗は九つの星で、河鼓星のそばに在る。《甘氏賛》にいう、左旗は幽深の山谷に譬え、地勢は阻絶険要で、隠蔽藏匿に便なり。

天鶏星占 三十

甘氏曰:“天雞二星,在狗國北。”《合誠圖》曰:“天雞主候時。”《荊州占》曰:“天雞非其故,多大水,不通。”《甘氏贊》曰:“雞鳴司旦,審夜察時。”(一本雲省時)

甘氏はいう、天鶏は二つの星で、狗国星の北面に在る。《春秋合誠図》にいう、天鶏は時辰を観候することを主掌する。《荊州占》にいう、天鶏がその常態を失えば、大水が多発するを主り、道路はこれに因って通ぜず。《甘氏賛》にいう、鶏が鳴いて暁を報じ、夜色の深浅を審辨し時刻の早晚を稽察する。原書小注:一種の本は「省時」と作る。

羅堰星占 三十一

甘氏曰:“羅堰三星,在牽牛東。”郗萌曰:“羅堰,主起居。”《甘氏贊》曰:“羅堰紫壅,激內注渠。”

甘氏はいう、羅堰は三つの星で、牽牛の東面に在る。「堰」とは水を攔る土壩で、羅堰は水を蓄えて田を灌ぐの義を取る。郗萌はいう、羅堰は起居の事を主掌する。《甘氏賛》にいう、羅堰は水流を壅遏して塘を蓄成し、さらに激引して溝渠に灌注する。

市楼星占 三十二

甘氏曰:“市樓六星,在市中,臨箕上。”又曰:“樓星,臨市計,食嗇夫。”《合誠圖》曰:“天樓主市賈。”郗萌曰:“市樓,天子市府也。”《授神契》曰:“市樓星動,即賈殊。”甘氏曰:“市樓星不見,政亂。”焦延壽曰:“市樓星不見,兵作於市;若胡人來入漢市,以兵相害。”郗萌曰:“市樓星,陽為金錢;陰為珠玉;星有不備者,天子幣大亂。”又曰:“市樓星,天珠玉,金錢府也;欲其忽然不明,明則賦斂眾。”石氏曰:“市樓亡,天下易政。”《甘氏贊》曰:“律度制令,遍市樓。”

甘氏はいう、市楼は六つの星で、天市垣の中に在り、正しく箕宿の上に当たる。甘氏にまたいう、楼星は市中の計簿を臨視し、市里の食嗇夫を管轄する。《春秋合誠図》にいう、天楼は市場の売買を主掌する。郗萌はいう、市楼は天子の市易の官府である。《孝経授神契》にいう、市楼星が揺動すれば、商賈の価格はすなわち大いに尋常ならざる。甘氏はいう、市楼星が見えなければ、政事の紊乱を主る。焦延寿はいう、市楼星が見えなければ、兵事が市井の中に発生するを主り、あるいは胡人が漢家の市場に闖入し、兵刃を以て相害する。郗萌はいう、市楼星の陽位は金銭を主り、陰位は珠玉を主る。これらの星に斉備せざるがあれば、天子の貨幣が大いに乱れるを主る。またいう、市楼星は上天が珠玉・金銭を存放する府庫である。それは忽然に暗きに変ずるを宜しとし、一旦明亮すれば、すなわち賦税・徴斂が繁重なるを主る。石氏はいう、市楼星が隠没して見えなければ、天下が政令を更改するを主る。《甘氏賛》にいう、度量の律准と制令は、いずれも市楼の由りて遍く統摂され、市中の交易は一体遵行する。

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