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彗孛が三台を犯す 其の五十二

唐 · 瞿昙悉达 · 第94巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

黃帝曰:“彗星出上臺司命,有兵起,大臣三公有自出者,若守之,貴臣有誅,上公有憂,期百八十日,遠一年。”黃帝曰:“彗星出中臺司中,軒臣有謀,兵大起,貴人當出。彗若守之,中公有罪,若憂,誅。”黃帝曰:“彗出下臺司祿,近臣有罪,若憂死。若守之,貴人多死,下公當之,將憂,皆不出三年。”

黄帝に曰く:彗星が上台の司命の二星に現れるは、戦事の興起するがあり、三公・大臣の中に自ずから出走する者あり。もし彗星がその上に停留すれば、顕貴の臣子は誅殺され、上公に憂患があり、百八十日の内に応験し、遠いは一年に応験する。三台の六星は両々として相并び、文昌から下りて太微に斜列し、天子の天に登る階梯ともなり、また三公を象徴する。黄帝に曰く:彗星が中台の司中の二星に現れるは、近臣は心に図みを懐き、大規模の戦事が興起し、貴人はまさに出走せんとす。彗星がもしその上に停留すれば、中公は罪を獲り、あるいは憂惧・誅せらる。黄帝に曰く:彗星が下台の司禄の二星に現れるは、近臣は罪を獲り、あるいは憂惧して死す。もしその上に停留すれば、貴人は多く死亡し、下公に応じ、彼はまさに憂患を有らんとす。これらは皆三年を出ずに応験する。

《運斗樞》曰:“彗星出三臺西,相反;出其中,太尉反;出其東,大司馬反。”(按韋昭《洞紀》曰:漢靈帝光和五年,彗星出下臺,十月,太尉許盛免。)《孝經內記》曰:“彗在三臺,臣害君者也。”《宋書天文志》曰:“晉惠帝大安二年三月,彗見東方,指三公。占曰:兵喪之象,三臺為三公。是年冬,成都、河間攻洛陽,三年正月,東海王越、長沙王反,張方討之。”《雌雄圖》曰:“彗星出三臺,有陰謀、奸軌起;一曰:宮中火起;一曰:臣害君,禍大起。”

《運斗枢》に曰く:彗星が三台の西に現れるは、丞相は反逆する。三台の中間に現れるは、太尉は反逆する。三台の東に現れるは、大司馬は反逆する。(以下は原書の小注:韋昭《洞紀》に記す、漢の霊帝・光和五年、彗星が下台に現れた。この年十月、太尉・許盛は免職せられた。)《孝経内記》に曰く:彗星が三台に在るは、臣下が君主を加害する象である。《宋書・天文志》に曰く:晋の恵帝・太安二年三月、彗星が東方に現れ、三公の位を指向した。占辞に曰く:これは兵禍と喪事の象で、三台はすなわち三公である。この年冬、成都王・河間王は兵を発して洛陽を進攻した。太安三年正月、東海王・司馬越と長沙王は事を起こし、張方は兵を領して討伐した。《雌雄図》に曰く:彗星が三台に現れるは、陰謀と奸邪・不法の事が興起する。別の一説に、宮中は火を起こす。又一説に、臣下は君主を加害し、大禍が発作する。

彗孛が相星を犯す 其の五十三

陳卓曰:“彗孛干犯相星,輔相憂,不出一年,天下變更其令,民多移徙。”

陳卓に曰く:彗孛が「相星」を冲犯するは、輔政の宰相に憂患があり、一年を出ずして、天下はまさに政令を変更し、百姓は多く遷徙・流移せんとす。相星の一星は北斗の斗魁の南面にあり、天子を輔佐し万機を総理する宰相の象である。

彗孛が天牢を犯す 其の五十四

《雌雄圖》曰:“彗星出天牢,諸侯作禍相賊害。”《荊州占》曰:“彗星出天牢,豪傑中外俱起。”齊伯曰:“彗星出天牢,貴人多下獄者,若大臣有戮,其國亡,期百八十日,遠一年。”

《雌雄図》に曰く:彗星が「天牢」に現れるは、諸侯は乱を作し禍を生じ、互いに残害する。天牢の六星は北斗の魁星の下にあり、貴人を関押する監獄である。《荊州占》に曰く:彗星が天牢に現れるは、豪杰の士は朝廷の内外に一斉に事を起こす。斉伯に曰く:彗星が天牢に現れるは、顕貴の人は多く牢獄に投げ込まれるがあり、あるいは大臣に殺戮を遭うがあり、あの国は滅亡し、百八十日の内に応験し、遠いは一年に応験する。

彗孛が文昌を犯す 其の五十五

石氏曰:“彗孛干犯文昌,則輔臣受殃,近期三年,遠期六年。”《運斗樞》曰:“彗星出文昌上將星,大將軍反;出次將,左右將軍反;出貴相,大司徒反;出司祿,得勢大臣反;出司命,天下有權者俱反,亂尤甚。”《合誠圖》曰:“彗星出而茀文昌,天下大亂政,以色占。”甘氏曰:“彗星出文昌,若守之,天下大亂,大臣受殃,國易政,各以五色占之,近期一年,中二年,遠三年。”

石氏に曰く:彗孛が「文昌」を冲犯すれば、輔政の臣はすなわち殃を受けんとし、近いは三年に応験し、遠いは六年に応験する。文昌の六星は北斗の魁星の前にあり、半月のごとく排列し、順に上将・次将・貴相・司禄・司命・司寇と為り、天下の文治の政を総管する。《運斗枢》に曰く:彗星が文昌の上将星に現れるは、大将軍は反逆する。次将星に現れるは、左右の将軍は反逆する。貴相星に現れるは、大司徒は反逆する。司禄星に現れるは、権を当たり勢を得る大臣は反逆する。司命星に現れるは、天下の権を掌る人は一斉に反逆し、動乱はことに厳重である。《合誠図》に曰く:彗星が現れて文昌を払掃するは、天下の政局は大いに乱れ、それの顔色に依って推断しうる。甘氏に曰く:彗星が文昌に現れ、あるいはその上に停留するは、天下は大いに乱れ、大臣は殃を受け、国家は政令を改換する。各々青赤黄白黒の五色に依って分けて推占し、近いは一年に応験し、中は二年、遠いは三年。

彗孛が北斗を犯す 其の五十六

《春秋緯》曰:“星茀於北斗中,有雄聖人受命天子。”《潛潭巴》曰:“星孛於北斗,璇璣更授,天子起走。”《感精符》曰:“孛賊入北斗中者,大國結謀,伐天子,運樞行之主號,諸侯爭權,天下皆叛,兵合禍,構逆亂之變也。”《辨終備》曰:“彗入北斗,帝宮空。”(按韋昭《洞紀》曰:頃王六年,彗星入北斗,晉趙有率諸侯平周亂,立王子班,是為匡王。)《宋書天文志》曰:“義熙十四年五月壬子,孛於北斗魁中,癸亥,彗星出太微,西柄起上相星,下芒衡,長至十餘丈,進掃北斗紫微中。占曰:彗出太微,社稷亡,天下易王;入北斗紫微,帝宮空;一曰:得聖主。是年,宋高祖受宋公。恭帝元熙元午七月,晉帝遜位,高祖入宮也。”

《春秋緯》に曰く:孛星が北斗の中を払掃するは、まさに雄杰の聖人に天命を受けて天子を為さんとす。北斗の七星は天の中央に居り、四方を臨制し、帝王の車駕と政令の出づる所である。《潜潭巴》に曰く:孛星が北斗に現れるは、天上の璇玑の権は他人に改授され、天子は出奔・逃走する。《感精符》に曰く:孛気の賊が北斗の中に侵入するは、大国が合謀して天子を討伐する象で、斗枢の運行する号令は人に窃拠され、諸侯は権柄を争奪し、天下は皆起って背叛し、兵禍は交幷し、叛逆・変乱を醸成する。《辨終備》に曰く:彗星が北斗に入るは、帝王の宮室はまさに空しくならんとす。(以下は原書の小注:韋昭《洞紀》に記す、周の頃王六年、彗星が北斗に入り、晋・趙の両国は諸侯を率いて周室の乱を平定し、王子班を擁立し、これを周匡王と為した。)《宋書・天文志》に曰く:晋の安帝・義熙十四年五月壬子、孛星が北斗の魁星の中に現れ、癸亥日、彗星は太微から出て、西面の柄は上相星から端を発し、芒尾は下方の衡星に垂れ、長さは十余丈に至り、一路掃いて北斗と紫微垣の中に入った。占辞に曰く:彗星が太微から出るは、社稷は滅亡し、天下は君王を改換する。北斗・紫微に入るは、帝王の宮室は空虚と成る。別の一説に、聖明の主を得ることがあらん。この年、宋の高祖・劉裕は宋公に封ぜられた。恭帝・元熙元年七月、晋帝は位を退き、高祖は宮中に入り居った。

《感精符》曰:“星孛入北斗,兵大起,將有以外制權、以兵為政者。”《坤靈圖》曰:“至德之萌,黃星孛於北斗,必以戊己日,其光無芒,文行,無武功事,莫之敢拒者。”《漢含孳》曰:“彗星入北斗,強國亂。”《鉤命決》曰:“周襄王不能事其母,孛入北斗。”甘氏曰:“彗茀流入北斗魁中,得名人;其不入北斗魁,失名人。”劉向《鴻範傳》曰:“孛入於北斗,邪亂之臣將弒其君。”京房曰:“星孛入北斗,則大臣叛。”郗萌曰:“赤星入北斗,中國使匈奴。”

《感精符》に曰く:孛星が北斗に侵入するは、大規模の戦事が興起し、まさに人の朝廷の外から権柄を挟制し、兵力に凭って国政を主持する者があらんとす。《坤霊図》に曰く:至徳のまさに興らんとする萌兆は、黄色の孛星が北斗に現れ、必ず戊日・己日に現れ、それの光は鋒芒なく、文徳の行に属し、武功の事を主らず、人の敢えてそれに抗拒するはなし。《漢含孳》に曰く:彗星が北斗に入るは、強大の国家は乱を生ず。《鈎命決》に曰く:周の襄王はその母をよく奉事すること能わざれば、ここに孛星は北斗に入る。甘氏に曰く:彗星の孛気が北斗の魁星の中に流入するは、名士を得ることを得。その斗魁に入らなければ、すなわち名士を失わんとす。劉向《洪範五行伝》に曰く:孛星が北斗に入るは、邪僻して乱を作す臣がまさにその君主を弑殺せんとす。京房に曰く:孛星が北斗に入れば、すなわち大臣はまさに叛変せんとす。郗萌に曰く:赤色の星が北斗に入るは、中原はまさに使者を派して匈奴に出使せんとす。

《荊州占》曰:“彗星流入北斗,諸侯戮。春夏,期三月;秋冬,期一年。”黃帝曰:“彗星出北斗。長可八九尺。天下更政、易王。暴兵卒起,期百八十日,若一年。”《春秋緯》曰:“彗星出北斗九星中,九卿反,如星所主,其政毀,其人亂。”《潛潭巴》曰:“彗星芒出於斗樞,天子亡,諸侯息。”《雌雄圖》曰:“彗星出北斗中,宮中火起。”石氏曰:“彗星出北斗,長可七八尺,天下大亂,國易政,有兵起,若大戰,先起者亡,中起者殃,後起者昌,期三年,中五年,遠九年。”

《荊州占》に曰く:彗星が北斗に流入するは、諸侯は誅戮を遭う。春夏に発生すれば、三ヶ月の内に応験する。秋冬に発生すれば、一年の内に応験する。黄帝に曰く:彗星が北斗に現れ、長さ約八九尺、天下は政令を改換し君王を更立し、突発の兵禍は驟然として起こり、百八十日の内に応験し、あるいは一年に応験する。《春秋緯》に曰く:彗星が北斗の九星の中に現れるは、九卿は反逆する。犯する星の主管する所の何れであれ、あの方面の政事はすなわち敗壊し、あの類の人はすなわち乱を作す。《潜潭巴》に曰く:彗星の鋒芒が北斗の枢星から射出するは、天子は死亡し、諸侯は止息する。《雌雄図》に曰く:彗星が北斗の中に現れるは、宮中は火を起こす。石氏に曰く:彗星が北斗に現れ、長さ約七八尺、天下は大いに乱れ、国家は政令を改換し、戦事の興起するがある。もし大戦が発生すれば、先に兵を動かすは敗亡し、中に居りて兵を動かすは殃を受け、後に兵を動かすは昌盛し、近いは三年に応験し、中は五年、遠いは九年。

《海中占》曰:“彗星出北斗,大臣謀反,兵大起。”(按《洪範天文星象變占》曰:漢武建元三年三月,有星孛於王良,芒自太微,經斗內,至天漢,其後濟東王、膠東王、江都王皆坐法削黜自殺,衡山王反,誅之也。)又曰:“若入斗魁,大臣誅死,若被誅,三日乃占。春夏期三年,秋冬期一年。”《魏氏圖》曰:“帚星出於斗中者,宮中失火燒寶。”郗萌曰:“彗星出北斗,長可八九丈,名曰勉功,勉功出,天下更政。”

《海中占》に曰く:彗星が北斗に現れるは、大臣は反逆を企て、大規模の戦事が興起する。(以下は原書の小注:《洪範天文星象変占》に記す、漢の武帝・建元三年三月、孛星が王良に現れ、光芒は太微から起り、斗宿の内を経過し、直ちに銀河に抵った。その後済東王・膠東王・江都王は皆法を犯して封爵を削奪されて自殺し、衡山王は反逆を企て、誅された。)又曰く:もし彗星が斗魁に入れば、大臣は誅殺せられて死し、あるいは処治を遭い、三日の後を待ってやっと推断しうる。春夏は三年に応験し、秋冬は一年に応験する。《魏氏図》に曰く:帚形の星が斗の中に現れるは、宮中は火を失い、珍宝を焼失する。郗萌に曰く:彗星が北斗に現れ、長さ約八九丈のは、名を「勉功」という。勉功が一たび出れば、天下は政令を改換する。いわゆる「三日乃ち占う」は、彗星の斗魁に入りて停留して三日に満つるを待ち、この占はやっと成立するを謂う。「勉功」はすなわちこの類の長彗の専名である。

《荊州占》曰:“彗星出北斗之中,反而入北斗後,將得大臣;其出北斗,亡大臣;其一西一東,害於侯公;一南一北,戒在金革;一入一贏,天下不寧。”《荊州占》曰:“彗星出北斗中,聖人受命。”《玄冥》曰:“彗星出北斗,必有大戰流血;若入斗中,得名將;不入斗中,失名將;各以其日占知其國,不出其年。”石氏曰:“孛星出北斗中。大臣諸侯有受地。”巫咸曰:“彗星見於北斗,天下更政。”《洪範傳》曰:“孛星見北斗中。大臣諸侯有受誅者。一曰:受兵。”

《荊州占》に曰く:彗星が北斗の中から出て、振り返ってまた北斗の後に入るは、まさに賢能の大臣を得んとす。ただ出て再び北斗に入らなければ、すなわち大臣を失わんとす。彗芒が一頭は西に一頭は東にあるは、侯公に害を為す。一頭は南に一頭は北にあるは、警戒は兵革の事に在る。一頭は斗に入り一頭は外に露れるは、天下は安寧を得ない。《荊州占》はまた曰く:彗星が北斗の中に現れるは、聖人の天命を承受する象である。《玄冥占》に曰く:彗星が北斗に現れるは、必ず大戦・流血があり。もし斗中に入れば、名将を得ることを得。斗中に入らなければ、すなわち名将を失う。各々それの現れた日辰に按って何れの国に応ずるを推断し、この年を出ずに応験する。石氏に曰く:孛星が北斗の中に現れるは、大臣と諸侯に封土を受くるがある。巫咸に曰く:彗星が北斗に現れるは、天下は政令を改換する。《洪範伝》に曰く:孛星が北斗の中に現れるは、大臣と諸侯に誅殺せらるがあり。別の一説に、兵禍を遭受せんとす。

《甄曜度》曰:“彗孛貫北斗,下有傑王,五軍合。”《演孔圖》曰:“彗星守北斗,天帝謀易王。”《春秋緯》曰:“彗星守北斗,強國發,諸侯爭天下。”《海中占》曰:“彗孛守北斗,強國發兵,大臣爭權,大人有憂,國易其主,天下不寧,守之三日以上,大臣當誅,期三年,遠五年。”(按《左氏傳》:魯文公十四年七月,星孛於北斗,周內史叔服曰:不出七年,宋、齊、晉之君皆將死亂。後十六年,宋襄夫人使昭公田孟諸而弒之,十八年,齊閻職反,邴歜弒懿公於申池,宣公二年,晉趙穿弒靈公於桃園。杜預曰:史服但言事,不論其占。服虔曰:晉趙盾弒靈公也。)《春秋緯》曰:“彗星出輔星,庶雄起,陪臣反。”

《甄曜度》に曰く:彗孛が北斗を貫穿するは、下界にまさに杰出の王者が出て、五路の軍隊は会合せんとす。《演孔図》に曰く:彗星が北斗に停留するは、天帝は人間の君王を更換せんと意を企む。《春秋緯》に曰く:彗星が北斗に停留するは、強国は兵を興し、諸侯は天下を争奪する。《海中占》に曰く:彗孛が北斗に停留するは、強国は兵を出し、大臣は権を争い、大人物に憂患があり、国家は君主を改換し、天下は安寧を得ない。三日以上停留すれば、大臣は誅すべく、三年の内に応験し、遠いは五年に応験する。(以下は原書の小注:《春秋左氏伝》に記す、魯の文公十四年七月、孛星が北斗に現れ、周朝の内史・叔服がいう:七年を出ずして、宋・斉・晋の三国の国君は皆変乱に死せんと。後十六年、宋の襄夫人は人を指して昭公が孟諸で猟するに乗じて彼を殺せしめ、十八年、斉の閻職は反逆し、邴歜は申池で斉の懿公を弑殺し、宣公二年、晋の趙穿は桃園で晋の霊公を弑殺した。杜預に曰く:叔服はただ事情を叙するのみで、占辞を論断せず。服虔に曰く:あれは晋の趙盾の霊公を弑殺したである。)《春秋緯》に曰く:彗星が輔星に現れるは、众多の豪杰が興起し、陪臣は反逆する。輔星の一星は北斗の第六星・開陽のそばにあり、丞相の象である。「陪臣」は諸侯の家臣を指し、位次は天子の臣の以下で、陪臣の反逆は、すなわち権柄が一路下って最も末の一層に移ったである。

彗孛が紫宮を犯す 其の五十七

《感精符》曰:“星孛於紫宮,將有陰謀反者。”陳卓曰:“星孛於紫宮,有大變,拔兵上殿;一曰:入紫微宮,有奇令。”《春秋緯》曰:“彗星入紫微宮,其國謀反。”黃帝曰:“彗星出而抵紫宮,天下大亂。”荊州曰:“彗星出長垣,邊反。”又曰:“彗星而抵紫宮,天下易政。”(按司馬彪《天文志》曰:孝靈中平五年二月,彗星出奎,逆行入紫微宮,復出,六十餘日乃消。占曰:天下易主。明年,宮車晏駕。韋昭《洞紀》曰:漢黃龍元年三月,有星孛於王良、閣道,入紫宮,十二月,宣帝崩。)

《感精符》に曰く:孛星が「紫宮」に現れるは、まさに人の暗中に反逆を図謀するあらんとす。紫微垣は天帝の居する宮廷で、衆星は環繞・護衛するので、ここの変異は皆直ちに至尊に応ずる。陳卓に曰く:孛星が紫宮に現れるは、大の変故があり、人の兵器を持して殿堂に闖り上がるあり。別の一説に、孛星が紫微宮に入るは、まさに非常の令を頒出せんとす。《春秋緯》に曰く:彗星が紫微宮に入るは、あの国に謀反する人あり。黄帝に曰く:彗星が現れて紫宮に抵近するは、天下は大いに乱れる。《荊州占》に曰く:彗星が長垣に現れるは、辺地は反逆する。又曰く:彗星が紫宮に抵近するは、天下は政権を改換する。(以下は原書の小注:司馬彪《続漢書・天文志》に記す、漢の霊帝・中平五年二月、彗星が奎宿から出て、逆行して紫微宮に入り、続いてまた退出し、六十余日にやっと消失した。占辞に曰く:天下は君主を改換する。第二年、霊帝は晏駕した。韋昭《洞紀》に記す、漢の宣帝・黄龍元年三月、孛星が王良・閣道に現れ、紫宮に入り、この年十二月、宣帝は晏駕した。)

《黃帝占》曰:“彗星出紫宮,入守之,宮中有兵,天下大亂,有亡主,國易政,以五色占其國,期百八十日,中一年,遠三年。”(按司馬彪《天文志》曰:孝獻建安九年十月,有星孛於東井、輿鬼,入軒轅太微。十一年正月,有星孛北斗,首入斗中,尾貫紫宮及北辰。占曰:彗掃太微紫宮,人主易位。其後魏文帝受禪。司馬彪《天文志》曰:孝章建初元年十二月戊寅,彗星出婁二度,長八九尺,稍入紫微宮中,百六十日消滅,大人忌。後四年六月癸壬,明德皇后崩。)《荊州》曰:“彗星守天子宮,有亂天子之政者。”

《黄帝占》に曰く:彗星が紫宮に現れ、かつその中に入りて停留して去らなければ、宮中に兵変が発生し、天下は大いに乱れ、君主の敗亡するがあり、国家は政令を改換する。それの五色に依って何れの国に応ずるを推断し、百八十日の内に応験し、中は一年、遠いは三年。(以下は原書の小注:司馬彪《続漢書・天文志》に記す、漢の献帝・建安九年十月、孛星が東井・輿鬼に現れ、軒轅と太微に入った。十一年正月、孛星が北斗に現れ、頭部は斗中に伸入し、尾部は紫宮と北極を貫穿した。占辞に曰く:彗星が太微と紫宮を掃い過ぐるは、君主はまさに人を換えんとす。その後魏の文帝は禅譲を受けた。司馬彪《続漢書・天文志》はまた記す、漢の章帝・建初元年十二月戊寅、彗星が婁宿の二度に現れ、長さ八九尺、漸々紫微宮の中に入り、百六十日後に消散し、これは大人物の忌む所である。この後四年六月癸壬日、明徳皇后は去世した。)《荊州占》に曰く:彗星が天子の宮垣に停留するは、まさに天子の政令を擾乱する人の出現せんとす。

彗孛が北極・鉤陳を犯す 其の五十八

《春秋緯》曰:“彗星入樞,名人起相誅,天下亂。”《玄冥》曰:“彗星出北辰,臣謀弒主,有自立王;彗耀刺下,為寇害,期一年。”《春秋緯》曰:“彗星入樞,期八年,五霸起,帝主亡。”《荊州》曰:“彗星㓨天樞,五精之類謀。”黃帝曰:“彗星入守北辰,除舊佈新,三王立,五旗生,有端命之應,名人起兵,天下大亂,君臣相誅,期不出百八十日,中一年,遠三年。”石氏曰:“彗星出鉤陳,臣弒其主;若入守鉤陳,倖臣亂宮,若有誅者,期不出一年,遠三年。”

《春秋緯》に曰く:彗星が天枢に入るは、知名の士は紛として起りて互いに誅殺し、天下は大いに乱れる。北極の五星と鉤陳の六星は同じく紫微垣の中にあり、天帝の正位と后宮の象徴である。《玄冥占》に曰く:彗星が北辰に現れるは、臣下は君主の弑殺を図謀し、人の自ら立って王と為るあり。彗光の鋒芒が下に向かって刺射するは、寇と為り害を為し、一年の内に応験する。《春秋緯》に曰く:彗星が天枢に入るは、八年を期とし、五覇は興起し、帝王は死亡する。《荊州占》に曰く:彗星が天枢を刺犯するは、五方の精霊の類は皆異謀を起こした。黄帝に曰く:彗星が北辰に入り停留するは、除旧・布新の象で、三王は竝び立ち、五方の旗号は竝び出て、開創・受命の征応があり、知名の士は兵を起こし、天下は大いに乱れ、君臣は互いに誅殺し、百八十日を出ずに応験し、中は一年、遠いは三年。石氏に曰く:彗星が鉤陳に現れるは、臣子はその君主を弑殺する。もし鉤陳に入り停留すれば、すなわち寵を受く近臣は宮闈を擾乱し、あるいは誅せらる人があり、一年を出ずに応験し、遠いは三年に応験する。

彗孛が天一・太一を犯す 其の五十九

黃帝曰:“彗孛干歷天一,則宮門不閉,王者內不安,近臣亂,不出三年。”

黄帝に曰く:彗孛が「天一」を冲犯し経過すれば、宮門はすなわち閉ざし得ず、王者は宮中に安寧を得ず、近臣は乱を作し、三年を出ずに応験する。天一・太一の両星は紫微宮門の外にあり、天帝の神霊で、戦伐の吉凶の事を主る。

彗星が石氏外官を犯す 其の二

彗孛が天庫楼を犯す 其の一

《春秋緯》曰:“彗孛出天庫樓,兵動驚,主泣血,下不聽。”石氏曰:“彗星出庫樓,天下兵起,車騎滿野,庫兵用;一曰:民以飢,兵起,期三年。”

《春秋緯》に曰く:彗孛が「天庫楼」に現れるは、兵馬は調動し挙国は驚擾し、君主は悲痛して血を泣き、下の人は聴命を肯せない。庫楼の十星は角宿の南にあり、兵車と兵器を儲蔵する武庫である。石氏に曰く:彗星が庫楼に現れるは、天下に戦事が興起し、車騎は原野に満ち、武庫の中の兵器は皆動用せんとす。別の一説に、百姓は飢饉によって兵を起こし、三年の内に応験する。

彗孛が南門を犯す 其の二

《玉曆》曰:“彗星出南門,有兵起,兵器用,若道路不通。”

《玉暦》に曰く:彗星が「南門」に現れるは、戦事の興起するがあり、兵器はまさに用を派せんとし、あるいは道路は阻塞して通ぜない。南門の二星は庫楼の南面にあり、天上の外門で、守衛と往来・出入を主る。

彗孛が平星を犯す 其の三

齊伯曰:“彗星出平星,執法臣憂,政令不行,國失綱紀。”石氏曰:“彗星平星,主以峻法為過,海內亂。”

斉伯に曰く:彗星が「平星」に現れるは、法令を執掌する臣子に憂患があり、政令は推行すること能わず、国家は綱紀を喪失する。平星の二星は庫楼の北面にあり、刑法を平理し獄訟を公断することを主る。石氏に曰く:彗星が平星を侵犯するは、君主は刑法の苛酷によって過失を鋳成し、四海の内は動乱する。

彗孛が騎官を犯す 其の四

《春秋緯》曰:“彗星出騎官,英雄起,天子憂。”甘氏曰:“彗星出騎官,士卒發用,兵騎出,若守之,將軍若有死者,期三年。”

《春秋緯》に曰く:彗星が「騎官」に現れるは、英雄・豪杰は事を起こし、天子に憂患がある。騎官の二十七星は氐宿の南にあり、天子の騎兵の衛隊である。甘氏に曰く:彗星が騎官に現れるは、士卒は徴発・調用され、騎兵は出動する。もし彗星がその上に停留すれば、将軍の中に陣亡するがあり、三年の内に応験する。

彗孛が積卒を犯す 其の五

《甄曜度》曰:“彗星出積卒,為謀;星去疾,謀不成;若守之,主將有憂。”《春秋緯》曰:“彗星出積卒,衛士併為亂禍不成。”

《甄曜度》に曰く:彗星が「積卒」に現れるは、人の不軌を図謀するあり。もし彗星の去るが疾ければ、図謀は逞しくせらること能わず。もし停留して去らなければ、主将に憂患がある。積卒の十二星は房宿の南にあり、聚集・屯駐する士卒である。《春秋緯》に曰く:彗星が積卒に現れるは、衛士は一斉に乱を作すも、禍乱は終に成らない。

彗孛が亀星を犯す 其の六

《文曜鉤》曰:“彗星出龜星,珠玉有出者,寶物大貴;若守之,君臣不和,上下乖離。”

《文曜鈎》に曰く:彗星が「亀星」に現れるは、珠玉の類の土を出で世に現れるがあり、宝物の価格は大いに騰る。もし彗星がその上に停留すれば、君臣は和睦せず、上下は互いに乖離する。亀星の五星は尾宿の南にあり、もともとは卜筮に用うる霊亀の象なので、宝貨と上下の相通ずる事に関渉する。

彗孛が傅説を犯す 其の七

《春秋緯》曰:“彗星出傅說,主以祠非其神,失禮,為內外所謀,巫祝起,天下匿,讒在宮中。”石氏曰:“彗星出傅說,王者後宮少子孫;若守之,有絕祀之君。”

《春秋緯》に曰く:彗星が「傅説」に現れるは、君主は祭るべからざる神を祭祀し、礼制を違失し、よって朝廷の内外の人に図謀せられ、巫祝の流は勢に乗じて興起し、天下の賢者は隠匿して出でず、讒人は宮中に充斥する。傅説の一星は尾宿の後にあり、子を求め嗣を継ぐ事を主る。石氏に曰く:彗星が傅説に現れるは、王者の后宮の子孫は稀少である。もし彗星がその上に停留すれば、宗祀を断絶する君主があらん。

彗孛が魚星を犯す 其の八

《春秋緯》曰:“彗星出魚星,後黨反。”《玉曆》曰:“彗星出魚星,天下大水,海魚出,名水溢;若守之,天下大旱,魚行人道,不出其年。”

《春秋緯》に曰く:彗星が「魚星」に現れるは、后妃の党羽は反逆する。魚星の一星は尾宿の後・銀河の中にあり、陰事と水族を主る。《玉暦》に曰く:彗星が魚星に現れるは、天下に大水を発し、海魚は岸上に游出し、各処の水流は氾濫する。もし彗星がその上に停留すれば、天下はかえって大いに旱し、魚は竟に人の歩く道路上に游行し、この年を出ずに応験する。

彗孛が杵星を犯す 其の九

甘氏曰:“彗星出杵星,歲大飢,有兵起,民以米粟為憂,若絕軍糧。”

甘氏に曰く:彗星が「杵星」に現れるは、この年は大いに飢饉を鬧ぎ、戦事の興起するがあり、百姓は米粮のために愁え、あるいは軍粮は断絶する。杵星の三星は箕宿の北にあり、もともとは米を舂く木杵で、臼星と相配するので、もっぱら糧食の事に応ずる。

彗孛が鱉星を犯す 其の十

《聖洽符》曰:“彗星出鱉星,有大水,白衣之會,若有水令,若守之,其國大旱。”

《聖洽符》に曰く:彗星が「鱉星」に現れるは、まさに大水があり、また喪事の聚会があり、あるいは朝廷が水を治する政令を頒下せんとす。もし彗星がその上に停留すれば、あの国はかえって大いに旱する。鱉星の十四星は南斗の南にあり、水中の物なので、主る所は皆水旱の間に落ちる。

彗孛が九坎を犯す 其の十一

齊伯曰:“彗星出九坎,有水旱之災;出南,則大旱;出北,則大水。”

斉伯に曰く:彗星が「九坎」に現れるは、まさに水災あるいは旱災を有らんとす。それの南に現れるは、すなわち大旱である。それの北に現れるは、すなわち大水である。九坎の九星は牽牛の南面にあり、灌漑の溝渠と蓄水の坎池なので、もっぱら水旱の事を主る。

彗孛が敗臼を犯す 其の十二

《甄曜度》曰:“彗星出敗臼,天下有急兵,當於米粟之事,國有憂,期二年。”

《甄曜度》に曰く:彗星が「敗臼」に現れるは、天下に緊急の兵事があり、まさに米粮の事に応じ、国家に憂患があり、二年の内に応験する。敗臼の四星は虚宿・危宿の南面にあり、破損の舂臼で、それ自体が倉儲の敗壊の象徴である。

彗孛が羽林を犯す 其の十三

《春秋緯》曰:“彗星出羽林,軍人謀反。”《海中占》曰:“彗孛出羽林,兵起宮中,臣弒其主,大人被甲,有亡國;若守之三十日,國破主亡,期三年。”《春秋緯》曰:“彗星出壘城,校尉以反軍成。”

《春秋緯》に曰く:彗星が「羽林」に現れるは、軍中の将士は謀反する。羽林の四十五星は営室の南面にあり、天子の禁衛の軍である。《海中占》に曰く:彗孛が羽林に現れるは、兵変は宮中に発生し、臣子はその君主を弑殺し、尊貴の人もまた甲を披いて自衛し、国家の滅亡するがあり。もし彗星が三十日停留すれば、国は破れ君は亡び、三年の内に応験する。《春秋緯》に曰く:彗星が塁壁陣の城に現れるは、校尉はその部を率いて反逆して事成る。

彗孛が北落を犯す 其の十四

《玄冥占》曰:“彗星出北落,若守之,兵起大戰,若殺大將,人主自將兵於外,四夷作亂,期三年,遠五年。”

《玄冥占》に曰く:彗星が「北落」に現れ、もしその上に停留すれば、兵事は興起して大戦が発生し、あるいは大将を斬殺し、君主は自ら兵を領して外に征戦し、四方の夷狄は乱を作し、三年の内に応験し、遠いは五年に応験する。北落師門の一星は羽林の南面にあり、軍営の北辺の門戸で、非常の事を候望することを主る。

彗孛が土司空を犯す 其の十五

《文曜鉤》曰:“彗星出土司空,兵大起,有土功事,若營室;一曰:大將憂,期一年。”

《文曜鈎》に曰く:彗星が「土司空」に現れるは、大規模の戦事が興起し、土木の工程の事があり、あるいは宮室を営建する。別の一説に、大将に憂患があり、一年の内に応験する。土司空の一星は危宿の南面にあり、土木の営造と溝洫・水利の政を主る。

彗孛が天倉を犯す 其の十六

巫咸曰:“彗星出天倉,兵革大起,粟大出,天下民飢,以粟為憂,若有轉輸之事。”《海中占》曰:“彗星出天倉,天下粟出,若守之久,國無儲糧,人民飢,期三年。”

巫咸に曰く:彗星が「天倉」に現れるは、兵戈は大いに興起し、倉中の粟米は大量に運出し、天下の百姓は飢餓し、糧食のために愁え、あるいは転運・漕輸の事がある。天倉の六星は婁宿の南面にあり、穀物を儲蔵する倉廩である。《海中占》に曰く:彗星が天倉に現れるは、天下の粟米は外に向かって流散する。もし彗星が久しく留まりて去らなければ、国家は儲備の粮なく、百姓は飢餓し、三年の内に応験する。

彗孛が天囷を犯す 其の十七

巫咸曰:“彗星出天囷,倉庫虛空,無儲積,有出粟,天下大飢,人民流移,期二年。”

巫咸に曰く:彗星が「天囷」に現れるは、倉庫は空虚で、積蓄なく、ただ倉を開いて粮を放つを得、天下は大いに飢饉を鬧ぎ、百姓は流離・遷徙し、二年の内に応験する。天囷の十三星は胃宿の南面にあり、円形の穀倉で、天倉と同じく積儲を主る。

彗孛が天廩を犯す 其の十八

《帝覽嬉》曰:“彗星出天廩,其國大飢,倉粟出廩,人飢死,其分兵起,期不出三年。”

《帝覧嬉》に曰く:彗星が「天廩」に現れるは、あの国は大いに飢饉を鬧ぎ、倉裡の粟米は粮廩から搬出され、餓死する人があり、あの一分野はまた兵事を興起せんとして、三年を出ずに応験する。天廩の四星は昴宿の南面にあり、黍稷を収蔵し祭祀の粮を供給する廩倉である。

彗孛が天苑を犯す 其の十九

《春秋緯》曰:“彗星入天苑,都護反。”黃帝曰:“彗星出天苑,兵大起,馬多發,牧畜不蕃,多有死者;一曰:禽獸獐鹿多死。”(按司馬彪《天文志》曰:孝安永初三年十二月乙亥,彗起天苑南,東北指,長六七丈,色蒼。天苑為外兵起。是後羌兵討賊杜季貢,又使烏丸擊鮮卑,又使中郎將任尚護羌校尉馬賢擊虜,皆降之。)

《春秋緯》に曰く:彗星が「天苑」に入るは、都護は反逆する。天苑の十六星は昴宿・畢宿の南面にあり、天子の禽獣を牧養する苑囿である。黄帝に曰く:彗星が天苑に現れるは、大規模の戦事が興起し、馬匹は大批に徴発され、牧養の牲畜は繁殖すること能わず、多く死亡する。別の一説に、獐鹿の類の禽獣は多く死亡する。(以下は原書の小注:司馬彪《続漢書・天文志》に記す、漢の安帝・永初三年十二月乙亥、彗星が天苑の南面から升起し、尾は東北を指し、長さ六七丈、顔色は青蒼。天苑は外族の兵を興すを主る。この後朝廷は羌兵を調して叛賊の杜季貢を討伐し、また烏丸を派して鮮卑を攻撃せしめ、また中郎将・任尚と護羌校尉・馬賢を派して虜寇を攻打せしめ、皆彼らを降服せしめた。)

彗孛が参旗を犯す 其の二十

《春秋緯》曰:“彗星出天弓,暴骨將死,死尸滿溪,流血千里。”石氏曰:“彗星出參旗,天下大亂,兵起,弓弩用,大將出,有變;一曰:弓弩大貴,期三年。”

《春秋緯》に曰く:彗星が天弓に現れるは、屍骨は原野に暴露し、将領は戦死し、死屍は渓谷に填満し、流血は千里。参旗の九星はまた天弓と呼ばれ、参宿の西面にあり、弓弩と旌旗の象徴である。石氏に曰く:彗星が参旗に現れるは、天下は大いに乱れ、戦事が興起し、弓弩は用を派し、大将は出征し、変故があらん。別の一説に、弓弩の価格は暴騰し、三年の内に応験する。

彗孛が玉井を犯す 其の二十一

《玉曆》曰:“彗星出玉井,兵大起,強國失地;一曰:彗守玉井,天下大水,河海溢流,民多沒死。”

《玉暦》に曰く:彗星が「玉井」に現れるは、大規模の戦事が興起し、強国は土地を喪失する。別の一説に、彗星が玉井に停留するは、天下に大水を発し、江河・湖海は氾濫・漫流し、百姓は多く淹死する。玉井の四星は参宿の左足の下にあり、水泉の事を主る。

彗孛が屏星を犯す 其の二十二

甘氏曰:“彗星出屏星,大臣有戮,國有憂;一曰:彗守屏,人民疾疫,有移國。”

甘氏に曰く:彗星が「屏星」に現れるは、大臣は殺戮を遭い、国家に憂患がある。別の一説に、彗星が屏星に停留するは、百姓は疫病を発生し、国都を遷徙する事があらん。ここの屏星の二星は玉井の南面にあり、厕星と相隣り、溷厕を遮蔽する屏障で、太微垣の内の屏星と同じ一処ではない。

彗孛が厕星を犯す 其の二十三

《聖洽符》曰:“彗孛出廁,大人有憂,若廁有謀兵欲害主;一曰:彗星入廁,天下飢,人相食,期二年。”

《聖洽符》に曰く:彗孛が「厕星」に現れるは、大人物に憂患があり、あるいは人の厕所の中に兵変を謀画し君主を加害せんと図るあり。別の一説に、彗星が厕星に入るは、天下は飢饉し、百姓は互いに残食し、二年の内に応験する。厕星の四星は屏星の東面にあり、宮中の溷厕で、君主の起居・飲食に相関する。

彗孛が矢星を犯す 其の二十四

齊伯曰:“彗星出矢星,若守之,貴人多患腹而死,若人民多死,以五色占;黃則吉,青白疾,黑死。”

斉伯に曰く:彗星が「矢星」に現れ、もしその上に停留すれば、顕貴の人は多く腹疾を患いて死し、あるいは百姓は大量に死亡する。彗星の五色に依って推断しうる。色の黄なるは吉と為し、色の青・色の白は疾病を主り、色の黒は死亡を主る。矢星は弧矢の当に中る箭鏃で、もともと天上の箭と為り、鋒芒の指す所にすなわち傷害を主る。

彗孛が軍市を犯す 其の二十五

《甄曜度》曰:“彗孛出軍市,大兵起,軍糧絕,天下大飢,將士離散,兵多死亡,期二年。”

《甄曜度》に曰く:彗孛が「軍市」に現れるは、大規模の戦事が興起し、軍粮は断絶し、天下は大いに飢饉を鬧ぎ、将士は離散・潰逃し、士兵は多く死亡し、二年の内に応験する。軍市の六星は参宿の東南にあり、軍中の交易する市集で、軍資・粮秣の調度を主る。

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