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辰星の少微を犯す 四十三

唐 · 瞿昙悉达 · 第57巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

石氏曰:“辰星入少微,君當求賢佐,不求賢佐,則失威奪勢者矣。”又曰:“犯守少微,名士有憂,王者任用小人,忠臣被害,有死;又曰五官亂,宰相易,有兵憂矣。”

少微の四星は太微垣の西にあり処士・議士と博士の位で賢才を選抜することを主る。石申がいう、水星が少微に入るのは、君主が当に賢能の輔佐を訪求すべくもし賢佐を訪求しなければすなわち威権を喪失し人に勢位を奪われる事が出現することを主る。またいう、少微を冒犯し守住するのは、名望ある士人が憂に遭い君王が小人を任用し忠臣が陥害され甚だしきは人が身死することを主る。またいう、五官の職事が錯乱し宰相が更換し兵事の憂いがある。

石氏曰:“辰星入,中犯乘守少微,宰相易;一曰女主憂,不出其年。”《帝覽嬉》曰:“行犯左右執法,為大臣有憂。”郗萌曰:“犯左右執法,執法者誅,若有罪;又曰犯天庭,臣為亂。”

石申がいう、水星が少微に入り正中から冒犯・凌壓・守留してその上にあらば宰相が更換することを主る。一説では女主に憂いがあり応期はその年を出でず。《帝覧嬉》にいう、太微垣の左執法・右執法の二星を運行・冒犯するのは、大臣に憂いがあることを主る。郗萌がいう、左右の執法を冒犯するのは、執法の官が誅されあるいは罪を獲ることを主る。またいう、天庭を冒犯するのは臣下が乱を作すことを主る。

辰星の太微を犯す 四十四

《荊州占》曰:“辰星道;從太微西藩北南方星間入,到南方東方星間南出道;中西藩直坐入者,非道也。”《春秋圖》曰:“辰星若以立秋後七十二日得壬子,入太微朝見,當此之時,陰氣隆盛,陽氣潛藏,不欲穿池,決溝渠,犯之冬雷。”《荊州占》曰:“辰星以壬子日順入太微,天子所使也;不以壬子日,非天子使也。”

太微垣は天子の南宮の朝廷で東西の両藩から囲まれ南面の正中は端門で両傍は左右の掖門で垣内に五帝座・天庭と左右の執法の諸星がある。《荊州占》にいう、水星が太微を行経するは一定の通道があり太微垣の西藩の北面・南方の星の間から入り南方と東方の星の間に到って南に出るがこれ乃ち正道である。もし西藩の帝座を正対する処から入れば正道に合わない。《春秋図》にいう、水星がもし立秋後七十二日に壬子日に遇い太微に入って天子に朝見し正当この時陰気が隆盛し陽気が潜蔵し池塘を開挖し溝渠を疏決するに宜しからず触犯すればすなわち冬に雷を打つ。《荊州占》にいう、水星が壬子日に順行して太微に入るは天子の派遣する所である。壬子日に入らざるはすなわち天子の派遣する所でない。

郗萌曰:“辰星當太微門,為受制;當左執法,為受事左執法;當右執法,為受事右執法守;太微門三日以下為受制,三日以上,為兵、為賊、為亂、為飢。”《荊州占》曰:“辰星出東掖門,為相受命;東南出德事也。出西掖門為將受事,西南出刑事也;期以春秋。”《黃帝占》曰:“辰星入天庭,色白潤澤,為期百八十日,有赦。”巫咸曰:“辰星入太陰門西,出太陰門東,後宮破,右有大水,期百二十日。”《合誠圖》曰:“辰星入華闕門,為臣弒之候也。”

郗萌がいう、水星が太微垣の門を正対するのは、天子の制命を承受することを主る。左執法星を正対すれば左執法から職事を領受することを主り右執法星を正対すれば右執法から職事を領受することを主る。太微門に三日以下守れば制命を承受することを主りもし三日以上守ればすなわち兵事を主り賊寇を主り動乱を主り飢饉を主る。《荊州占》にいう、水星が東掖門から出るのは、丞相が命を受けることを主る。東南から出れば徳政を施行する事である。西掖門から出れば将帥が命を受け西南から出れば刑殺の事である。応期は春季あるいは秋季に在る。《黄帝占》にいう、水星が天庭に入り星色が潔白・潤沢なれば応期は百八十日で大赦がある。巫咸がいう、水星が太陰門の西辺から入り太陰門の東辺から出るのは、後宮が破敗し右方に大水があり応期は百二十日であることを主る。《合誠図》にいう、水星が華闕門に入るはこれは臣下が君を弑する徴候である。

石氏曰:“辰星入太微中華東西門;若左右掖門,而南出端門,必有反臣;若入西門出東,為人君不安,欲求賢佐;有入中華西門,出中華東門,為臣出令;入太陽西,出太陰東門,為天下大亂,有喪,若大水。”郗萌曰:“入太微西門,犯天庭,出端門,為大臣伐主;入西門,折出右掖門,為大臣假主之威而不從主命;入西華門,南出端門,為臣詐稱詔;入太微,若入端門出東門,貴者奪勢。”

石申がいう、水星が太微垣の中華東門・中華西門あるいは左右の掖門から入り南に端門から出れば必定に反逆の臣がある。もし西門から入り東門から出れば君主が安寧を得ず賢能の輔佐を訪求しようと欲することを主る。中華西門から入り中華東門から出る者があれば臣下が擅自に号令を発布することを主る。太陽門の西辺から入り太陰門の東辺から出れば天下の大乱と喪事がありあるいは大水があることを主る。郗萌がいう、太微の西門から入り天庭を冒犯し端門から出るのは、大臣が君主を討伐することを主る。西門から入り折れて右掖門から出れば大臣が君主の威勢を假借して君主の命令に遵わないことを主る。西華門から入り南に端門から出れば臣下が詔命を詐称することを主る。太微に入りあるいは端門から入り東門から出れば顕貴の人が権勢を奪われることを主る。

《荊州占》曰:“辰星入太微宮,天下有聖女子出燕代;若有大水,傷人民,期三十日。”(《天文志》曰:“孝桓永壽元年七月巳未,辰星入太微中,八十日去,出左掖門,是歲洛水溢至津門,南陽大水。)

《荊州占》にいう、水星が太微宮に入るのは、天下に聖徳の女子が燕の地・代の地一帯に出ずることを主る。あるいは大水があり百姓を傷害し応期は三十日である。(原書小注:《天文志》にいう、漢の桓帝永寿元年七月巳未日に水星が太微の中に入り八十日後に離れ去り左掖門から出た。この年に洛水が暴漲し洛陽の津門に漫ぎ南陽一帯が大水を発し正しく占辞と相合した。)

《荊州占》曰:“辰星入太微天庭,出端門,臣不臣;入太微宮,為天下大驚;一曰有兵;又曰入天庭,國不安其宮;又曰辰星見太微,天子當之。”陳卓曰:“辰星入太微,天子之宮,群臣相殺。”(《宋書天文志》曰:“晉永寧元年七月,辰星入太微,初齊王冏定京都,因留輔政,遂專權無君,是月成都王穎,河間王顯,長沙王乂討之,冏乂交戰,攻焚宮關,冏兵敗,夷滅乂殺其兄,上將軍寔以下二十餘人,大安二年成都攻長沙,於是公私飢困,百姓力屈也。)

《荊州占》にいう、水星が太微・天庭に入り端門から出るのは、臣下が臣道を守らないことを主る。太微宮に入れば天下が大いに驚駭することを主る。一説では兵事がある。またいう、天庭に入れば国家の宮室が安寧を得ない。またいう、水星が太微に出現すれば応験は天子の身に落ちる。陳卓がいう、水星が太微に入るは——太微は天子の宮廷で——群臣が互相に残殺することを主る。(原書小注:《宋書・天文志》にいう、晋の永寧元年七月に水星が太微に入った。当初斉王司馬冏が京城を平定し因而に留まって政を輔けここにおいて権柄を専擅し君主を目に無くこの月に成都王司馬頴・河間王司馬顒・長沙王司馬乂が兵を起こして彼を討伐し司馬冏と司馬乂が交戦し宮門を攻打・焚焼し司馬冏が兵敗して誅され宗族が夷滅され司馬乂がまた彼の兄長および上将軍司馬寔以下二十余人を殺した。太安二年に成都王が長沙王を進攻しここにおいて公家も私家もみな飢困に陥り百姓が力竭した。)

齊伯曰:“辰星入左右掖門而東出,天下有憂,若入端門而守天庭,強臣奪主位。”《黃帝占》曰:“辰星東行,入太微庭,出東門,天下有急兵;若守,將相丞相御史大臣有死者;若入端門、守庭,大禍至;入南門出東門,國大旱;若入南門逆行出西門,國大亂;逆行入東門,出西門,大國破亡;若順入西藩而不留去;楚國凶殃。”巫咸曰:“辰星逆行,入太微天庭中,為大臣有誅,若諸侯戮死,期二年。”石氏曰:“辰星逆行於太微中,及出左右掖門者,有逆謀,天子有命將征伐之事;一曰大赦可以解其患也。”

斉伯がいう、水星が左右の掖門から入り東に出るのは、天下に憂患があることを主る。もし端門から入り天庭を守住すれば強横の臣子が君位を奪取することを主る。《黄帝占》にいう、水星が東に行き太微庭に入り東門から出るのは、天下に緊急の兵事があることを主る。もし守留して去らなければ将相・丞相・御史などの大臣の中に死亡する者があることを主る。もし端門から入り天庭を守住すれば大禍が頭に臨むことを主る。南門から入り東門から出れば国中の大旱を主る。もし南門から入り逆行して西門から出れば国中の大乱を主る。逆行して東門から入り西門から出れば大国が破亡することを主る。もし順行して西藩に入り停留せずして離れ去れば楚国に凶殃があることを主る。巫咸がいう、水星が逆行して太微・天庭の中に入るのは、大臣が誅されあるいは諸侯が殺されて死し応期は二年であることを主る。石申がいう、水星が太微の中で逆行しおよび左右の掖門から出るのは、叛逆の陰謀があり天子に将帥を任命して出征・討伐する事があることを主る。一説では大赦をもってこの禍患を解除できる。

辰星の黄帝座を犯す 四十五

石氏曰:“辰星犯黃帝座,改政易王,天下亂,存亡半。”

黄帝座はすなわち太微垣の五帝座の中央の那颗の大星で天子の正位である。石申がいう、水星が黄帝座を冒犯するのは、政令を更改し君王を更易し天下が大乱し存と亡が各々半ばを占めることを主る。

辰星の四帝を犯す 四十六

甘氏曰:“辰星犯乘守四帝座,天下亡;又曰臣謀主,去之一尺,事不成。”

四帝座は黄帝座を環繞する青帝・赤帝・白帝・黒帝の四位の座である。甘徳がいう、水星が四帝座を冒犯・凌壓・守住するのは、天下が滅亡することを主る。またいう、臣下が君主を図謀するを主る。但しもしそれを離れること一尺の遠あれば図謀する所の事は成功できない。

辰星の屏星を犯す 四十七

甘氏曰:“辰星犯守屏星,君臣失禮,下謀上。”

屏星の四星は太微垣の端門の内にあり内外を遮蔽する屏障で礼制上の隔別を主る。甘徳がいう、水星が屏星を冒犯し守住するのは、君臣の間が礼数を失し下位の者が上位の者を図謀することを主る。

辰星の郎位を犯す 四十八

甘氏曰:“辰星犯守郎位,輔臣有謀,左右宿衛者為亂,王者宜備之。”

郎位の十五星は帝座の東北にあり宮中に宿衛・侍従する郎官の位である。甘徳がいう、水星が郎位を冒犯し守住するのは、輔政の大臣に別の図謀があり左右の宿衛の人が乱を作し君王は当に防備を加うべきことを主る。

開元占経 巻五十九・辰星占七

辰星の石氏外官を犯す 一

辰星の庫楼を犯す 一

郗萌曰:“辰星入庫樓,以水起兵,亦大水。”《荊州占》曰:“入天庫,鈇鉞用,大臣誅。”

庫楼の十星は角宿の南にあり天上の兵庫と楼台で兵車・器械を主る。郗萌がいう、水星が庫楼に入るのは、水患によって兵を起こすことを主りまた大水を発することを主る。《荊州占》にいう、天庫に入るのは、斧鉞の刑具が動用され大臣が誅されることを主る。

辰星の南門を犯す 二

石氏曰:“辰星犯守南門,邊夷兵起,若道路不通。”

南門の二星は庫楼の南にあり天上の外門で辺関の守御を主る。石申がいう、水星が南門を冒犯し守住するのは、辺地の夷人が兵を興しあるいは道路が通じないことを主る。

辰星の平星を犯す 三

石氏曰:“辰星犯平星,凶。”甘氏曰:“犯守平星,執政臣憂,若有罪誅者,期一年。”

平星の二星は庫楼の北にあり法度を評議し刑獄を審断することを主管する天官である。石申がいう、水星が平星を冒犯するのは、凶を主る。甘徳がいう、平星を冒犯し守住するのは、政を執る大臣に憂いがありあるいは罪を獲て誅される者があり応期は一年であることを主る。

辰星の騎官を犯す 四

甘氏曰:“辰星犯守騎官,有兵起,馬多發,若多死。”

騎官の二十七星は氐宿の南にあり天子の騎兵の宿衛の官である。甘徳がいう、水星が騎官を冒犯し守住するのは、兵事が興起し馬匹が大量に徴発されあるいは大量に死亡することを主る。

辰星の積卒を犯す 五

石氏曰:“辰星入積卒,若守之,兵大起,士卒大行,若多死,期二年。”《玄冥占》曰:“犯積卒,主失位,天下亂,兵大起,期百八十日。”

積卒の十二星は房宿の南にあり聚集した士卒を象徴する。石申がいう、水星が積卒に入りあるいはその上に守留するのは、兵事が大いに起き士卒が大挙して出行しあるいは大量に死亡し応期は二年であることを主る。《玄冥占》にいう、積卒を冒犯するのは、君主が権位を失し天下が大乱し兵事が大いに起き応期は百八十日であることを主る。

辰星の亀星を犯す 六

《海中占》曰:“辰星犯守龜星,天下有水旱之災;守陽,即旱;守陰,即水。”

亀星の五星は尾宿の南にあり水中の霊亀を象徴し占卜と水事を主る。《海中占》にいう、水星が亀星を冒犯し守住するのは、天下に水旱の災があることを主る。陽位に守ればすなわち旱を主り陰位に守ればすなわち水を主る。

辰星の傅説を犯す 七

石氏曰:“辰星犯守傅說,王者簡宗廟,廢五祀,後宮凶;一曰有絕嗣君,期不出二年。”

傅説の一星は尾宿の後にあり殷の高宗の賢相傅説に名を取り祭祀と嗣を求めることを主る。石申がいう、水星が傅説を冒犯し守住するのは、君王が宗廟を怠慢し五祀の礼を廃棄し後宮に凶事があることを主る。一説では後嗣を断絶する君主があり応期は二年を出でず。

辰星の魚星を犯す 八

石氏曰:“辰星犯守魚星,凶。”甘氏曰:“犯過魚星之陽,為大旱,魚行人道;之陰,為大水,魚鹽貴。”

魚星の一星は尾宿の南・天江の側にあり水中の游魚を象徴する。石申がいう、水星が魚星を冒犯し守住するのは、凶を主る。甘徳がいう、魚星の陽位を冒犯・経過するのは、大旱を主り水が干涸して連魚も人の行く路の上を歩かざるを得ない。その陰位を経過すれば大水を主り魚と鹽の価銭が昂貴する。

辰星の杵星を犯す 九

《海中占》曰:“辰星入杵星,若守之,天下有急發之事,不出其年。”

杵星の三星は箕宿の南にあり臼星と相配し米を舂き糧を備えることを主る。《海中占》にいう、水星が杵星に入りあるいはその上に守留するのは、天下に緊急の徴発の事があり応期はその年を出でないことを主る。

辰星の鼈星を犯す 十

《黃帝占》曰:“辰星守鱉星,有白衣之會。”巫咸曰:“國有水旱之災;守陽,則旱;守陰、則水。”

鼈星の十四星は南斗の南にあり水中の甲虫を象徴する。《黄帝占》にいう、水星が鼈星を守住するのは、白衣を穿く喪事の集会があることを主る。巫咸がいう、国中に水旱の災があることを主る。陽位に守ればすなわち旱を主り陰位に守ればすなわち水を主る。

辰星の九坎を犯す 十一

石氏曰:“辰星守九坎,天下旱,名水不流,五穀不登,人民大飢;一曰之陽,大旱;之陰,大水。”石氏曰:“犯守九坎,凶。”

九坎の九星は牽牛の南にあり九処の溝渠の水坎を象徴し灌漑・溝洫の事を主る。石申がいう、水星が九坎を守住するのは、天下が乾旱し著名な河流が断流して通じず五穀が歉収し百姓が大飢することを主る。一説ではその陽位に到れば大旱を主りその陰位に到れば大水を主る。石申がいう、九坎を冒犯し守住するのは、凶を主る。

辰星の敗臼を犯す 十二

石氏曰:“辰星守敗臼,民不安其室,憂失其釜甑,若流移,去其鄉。”

敗臼の四星は虚宿・危宿の南にあり破敗の舂臼の象で凶災・飢饉を主る。石申がいう、水星が敗臼を守住するのは、百姓が家室に安居できず鍋甑の炊具を失うに憂愁しあるいは流離・遷徙し故郷を離れることを主る。

辰星の羽林を犯す 十三

郗萌曰:“辰星入羽林,有反臣中兵。”巫咸曰:“入羽林,天下兵起,四夷入國,人主憂;一曰其國以水為憂。”《荊州占》曰:“熒惑與辰星俱入天庫,軍凶;若有水災。”郗萌曰:“犯守天陣,為兵起,有破軍死將。”《海中占》曰:“入犯守羽林,有兵起;若逆行變色,成勾已,天下大兵,關梁不通,不出其年。”

羽林の四十五星は営室の南にあり天子の禁衛の軍でまた「天軍」「天陣」と叫ばれる。郗萌がいう、水星が羽林に入るのは、反逆の臣が朝内に兵を起こす者があることを主る。巫咸がいう、羽林に入るのは、天下に兵が起き四方の夷狄が国境に侵入し君主に憂いがあることを主る。一説ではその分野の国が水患を憂いとする。《荊州占》にいう、火星と水星が一同に天庫に入るのは、軍隊に凶禍がありあるいは水災があることを主る。郗萌がいう、天陣を冒犯し守住するのは、兵が起き軍隊が撃破され将領が戦死する者があることを主る。《海中占》にいう、羽林に進入・冒犯・守住するのは、兵事が興起することを主る。もし逆行して併せて顔色を変え「勾巳」のような曲折の軌跡を走出すれば天下に大兵があり関隘・橋梁が通じず応期はその年を出でないことを主る。

辰星の北落を犯す 十四

石氏曰:“辰星守北落,亦為兵大合,女子兵起;若與北落相貫,牴觸,光相及,有兵大戰,破軍殺將,伏尸流血,不可當也;期百八十日,若一年。”甘氏曰:“守北落,斧鑕用,大臣有誅、期不出年。”

北落はすなわち北落師門で一星が羽林の南にあり天軍の営門で非常を伺察し寇盗を防備することを主る。石申がいう、水星が北落を守住するのは、また兵衆が大規模に集結し連女子も起きて兵を当てることを主る。もし北落星と相貫穿・相抵觸して光芒が彼此に相接すれば大戦があり軍隊が撃破され将領が殺され屍を横たえ血を流しその勢いは抵当すべからずを主る。応期は百八十日あるいは一年である。甘徳がいう、北落を守住するのは、斧鑕の刑具が動用され大臣の中に誅される者があり応期はその年を出でないことを主る。

辰星の土司空を犯す 十五

《海中占》曰:“辰星守土司空,其國以土起兵;若有土功之事,天下旱。”

土司空の一星は奎宿の南にあり土木・工程と水土の政を掌管する官である。《海中占》にいう、水星が土司空を守住するのは、その分野の国が土地の争いによって兵を起こすことを主る。あるいは土木・工程の事があり天下が乾旱する。

辰星の天倉を犯す 十六

齊伯曰:“辰星守天色,諸侯有發粟之事,有兵起;星若當戶守之,將受命,不為主用。”《荊州占》曰:“辰星入天倉中,主財寶出,主憂亂臣在內,天下有兵,而倉庫之戶俱開;主人勝,客事不成;期二十日中而發。”郗萌曰:“入若天倉,為粟發用。”《黃帝》曰:“守天倉,大水。”《荊州占》曰:“守天倉,天下飢,粟出。”

天倉の六星は婁宿の南にあり穀物を儲蔵する倉廩の象である。斉伯がいう、水星が天倉を守住するのは(源文ここに「天色」と作る)、諸侯に倉を開き糧を放つ事があり兵事が興起することを主る。星がもし倉門を正対して守留すれば将帥は命を受けるも君主に用いられないことを主る。《荊州占》にいう、水星が天倉の中に入るのは、財宝が外流し君主が乱臣がすなわち朝内に在るを憂慮し天下に兵があり而も倉庫の門戸が全て打ち開かれることを主る。主人の一方が取勝し客方の事が成らない。応期は二十日の内に発動する。郗萌がいう、天倉に入るのは、糧食が発放・動用されることを主る。《黄帝占》にいう、天倉を守住するのは、大水を主る。《荊州占》にいう、天倉を守住するのは、天下が飢饉し倉粟が外調されることを主る。

辰星の天囷を犯す 十七

石氏曰:“辰星入天囷,天下兵起,囷倉儲積之物皆發用;一曰御物多有出者,庫藏空虛,期二年。”

天囷の十三星は胃宿の南にあり円形の穀倉の象で糧米を儲積することを主る。石申がいう、水星が天囷に入るのは、天下に兵が起き囷倉の中に儲積の物資が全て発放・動用されることを主る。一説では宮廷の御用の物に流出する者が多く府庫が空虚で応期は二年である。

辰星の天廩を犯す 十八

石氏曰:“辰星犯天廩,天下亂,粟散出。一曰天下大飢。”

天廩の四星は昴宿の南にあり祭祀に用いる穀物を儲放する倉廩である。石申がいう、水星が天廩を冒犯するのは、天下が動乱し倉粟が散発・外流することを主る。一説では天下の大飢を主る。

辰星の天苑を犯す 十九

石氏曰:“辰星入天苑,牛羊禽獸多疾疫。若守之二十日,天下兵起,馬多死,其國憂。”

天苑の十六星は昴宿・畢宿の南にあり天子が牛馬・禽獣を牧養する苑囿である。石申がいう、水星が天苑に入るのは、牛羊・禽獣に疫病を生ずる者が多いことを主る。もし二十日守留すれば天下に兵が起き馬匹が大量に死亡しその分野の国に憂患があることを主る。

辰星の参旗を犯す 二十

《海中占》曰:“辰星守參旗,兵大起,弓弩用,士將出行。一曰弓矢貴。”

参旗の九星は参宿の西にありまた「天旗」と叫ばれ弓弩を主管する府庫である。《海中占》にいう、水星が参旗を守住するのは、兵事が大いに起き弓弩が動用され将士が出征することを主る。一説では弓箭が価銭昂貴する。

辰星の玉井を犯す 二十一

《黃帝占》曰:“辰星入玉井,為強國失地;其出之,強國得地。”巫咸曰:“辰星入玉井,國有大水,憂;若以水為敗,水物不成,期不出年。”

玉井の四星は参宿の左足の下にあり水漿を取りて厨膳に供することを主る。《黄帝占》にいう、水星が玉井に入るのは、強国が土地を喪失することを主る。その中から出れば強国が土地を獲得することを主る。巫咸がいう、水星が玉井に入るのは、国中に大水の憂いがありあるいは水患によって敗亡し水中の物産が成熟できず応期はその年を出でないことを主る。

辰星の屏星を犯す 二十二

甘氏曰:“辰星入守屏星,諸使有謀;若大臣有戮死者。”甘氏曰:“入天屏,為大臣戮;若疫。”

ここの屏星の二星は玉井の南・厠星の北にあり太微垣内の屏星と名は同じくして処は同じからず厠溷を遮蔽する屏障である。甘徳がいう、水星が屏星に入り守住するのは、諸位の使臣に別の図謀がありあるいは大臣の中に殺されて死する者があることを主る。甘徳がいう、天屏に入るのは、大臣が殺されあるいは瘟疫が流行することを主る。

辰星の厠星を犯す 二十三

《黃帝占》曰:“辰星犯廁,為大臣有戮者。”《甄曜度》曰:“入守廁星,天下大飢,人民相食,死者大半,期二年。”

厠星の四星は屏星の東にあり天上の圊厠で疾病と穢汚を主る。《黄帝占》にいう、水星が厠星を冒犯するのは、大臣の中に殺される者があることを主る。《甄曜度》にいう、厠星に入り守住するのは、天下の大飢饉と百姓が人を食い死者が半ばを過ぐることを主り応期は二年である。

辰星の軍市を犯す 二十四

石氏曰:“辰星入守軍市,兵大起,大將軍出;若以飢兵起。”

軍市の十三星は参宿の南にあり軍中が交易する集市である。石申がいう、水星が軍市に入り守住するのは、兵事が大いに起き大将軍が出征しあるいは飢饉によって兵を興すことを主る。

辰星の野鶏を犯す 二十五

甘氏曰:“辰星入犯守野雞,其國凶,必有死將;軍營敗,兵士散走。”

野鶏の一星は軍市の中にあり変異・怪事を主り軍中の警候の象である。甘徳がいう、水星が野鶏に進入・冒犯・守住するのは、その分野の国に凶禍があり必定に将領が陣亡し軍営が潰敗し兵士が四散・奔逃することを主る。

辰星の狼星を犯す 二十六

石氏曰:“辰星入守狼星,野獸死。”《聖洽符》曰:“辰星犯守狼星,天下多奸盜,有兵起,其國以水為憂。”《荊州占》曰:“守狼星,大將出,其國有兵;一曰死將。”

狼星の一星は参宿の東南にあり色が白く芒角があり侵掠・劫奪を主る。石申がいう、水星が狼星に入り守住するのは、野獣が死亡することを主る。《聖洽符》にいう、水星が狼星を冒犯し守住するのは、天下に奸邪・盗賊が多く兵事が興起しその分野の国が水患を憂いとすることを主る。《荊州占》にいう、狼星を守住するのは、大将が出征しその国に兵事があることを主る。一説では将領が陣亡する者がある。

辰星の弧星を犯す 二十七

《荊州占》曰:“辰星守弧星,大將有千里之行,國政驚。”

弧星の九星は狼星の東南にあり形狀が一張の弯弓のようで正しく狼星を対し盗賊を防備することを主りまた弓矢を主る。《荊州占》にいう、水星が弧星を守住するのは、大将に千里の遠征の行があり国家の政局が震動・驚擾することを主る。

辰星の稷星を犯す 二十八

《海中占》曰:“辰星守天稷,有旱災,五穀不登,歲大飢;一曰五穀散出。”

天稷の五星は七星の南にあり農正の官で農耕の百穀を主る。《海中占》にいう、水星が天稷を守住するのは、旱災があり五穀が歉収しその年に大飢饉することを主る。一説では倉中の五穀がまさに散発され出ようとする。

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