客星が南河界を犯す 其の三十八
石氏曰:“客星出南河界,有男喪事於外;入南河界,有男喪事於內。”石氏曰:“客星出南河,有喪事於外,皆為男喪;暈三重,必有降城;一曰:客星干犯兩界間,天子出走,大臣執威,王者以赦除咎。群臣尊負,天子以寡。”
石氏に曰く:客星が「南河界」から出れば、境外に男子の喪事がある。南河界に入れば、境内に男子の喪事がある。「南河」は三星、「北河」の三星とともに東井を挟み、天上の門闕で、南河は南方を主り、北河は北方を主り、ともに関梁の往来を主管する。石氏に曰く:客星が南河から出れば、外に喪事があり、皆男の喪である。もし客星の外周に三重の光暈があれば、必ず帰降する城邑がある。一説に客星が南北両河の間を冲犯すれば、天子は出奔して外にあり、大臣は威権を把り、君王は大赦をもって災咎を解消すべし。群臣は自ら尊び負い、天子はこれによって孤立・寡助となる。
《黃帝占》曰:“客星守南河界,有水。”《荊州占》曰:“客星守南河界,民多溫病。”齊伯曰:“客星出南河,若守之,蠻夷兵道不通;一曰:入南河界,為旱災,天下大飢,期二年。”郄萌曰:“客星行南河界中,若守之,皆為旱。”
《黄帝占》に曰く:客星が南河界に留まれば、水患がある。《荊州占》に曰く:客星が南河界に留まれば、民は温熱の時疫に患う者が多い。斉伯に曰く:客星が南河に現れ、あるいは留まって守れば、四方の蛮夷は兵を興し道路は通じない。一説に南河界に入るは旱害を主り、天下は大いに飢饉となり、応験の期限は二年である。郄萌に曰く:客星が南河界の中を行経するか、あるいはそこに留まるかは、いずれも干ばつを主る。
郄萌曰:“客星入北河界。從東入,九十日有兵;從西入,六十日有喪。”郄萌曰:“客星他所來,入北河界間,諸侯有奸。”《甄曜度》曰:“客星出北河,朔兵動,關道塞,其國有憂;一曰:入北河,為水、飢,期一年。”《黃帝占》曰:“北河界多客星,朔兵起。”
郄萌に曰く:客星が「北河界」に入り、東から入れば九十日の内に兵事があり、西から入れば六十日の内に喪事がある。郄萌に曰く:客星が別のところから飛び来て北河界の間に入れば、諸侯の中に不轨を図る者がある。《甄曜度》に曰く:客星が北河に現れれば、北方の兵馬は調動し、関口・道路は塞がれ、その分野の国に憂患がある。一説に北河に入るは水害と飢饉を主り、応験の期限は一年である。《黄帝占》に曰く:北河界の一帯に客星が多ければ、北方の兵事が起こる。
郄萌曰:“北河界下多小星者,民不治,將不明,多有失職。”郄萌曰:“客星若赤星,守北河界,臣賊主;一曰:大臣誅。”《荊州占》曰:“客星守北河界,后有乳疾。”郄萌曰:“客星見南北河界間,奸人在中。”《帝覽嬉》曰:“大客星居兩界間,天下有難,道在天門中,邦家不通。”
郄萌に曰く:北河界の下に小星が密布すれば、民は治められず、将帥は昏昧にして明らかならず、官吏は職を失う者が多い。郄萌に曰く:客星あるいは赤色の星が北河界に留まれば、臣下は君主を賊せんとする。一説に大臣が誅殺される。《荊州占》に曰く:客星が北河界に留まれば、皇后に乳房の疾病がある。郄萌に曰く:客星が南河と北河の両界の間に現れれば、奸人がその中に混在する。《帝覧嬉》に曰く:大客星が南北両界の間に居れば、天下に患難がある。この通路はちょうど天上の門戸に当たるので、邦国の間はこれによって隔絶して通じない。
客星が五諸侯を犯す 其の三十九
石氏曰:“客星干犯五諸侯,王室大亂,兵起,天子宗廟不祀。”《海中占》曰:“客星出五諸侯,大臣有憂,若執法者有罪;一曰:議臣有黜者。”郄萌曰:“客星守五諸侯,天下大亂。”
石氏に曰く:客星が「五諸侯」を冲犯すれば、王室は大いに乱れ、兵事が起こり、天子の宗廟は祭祀を絶つ。「五諸侯」は五星、東井の北にあり、封建を受け国を建てる諸侯を象して、あわせて糾察・挙劾と不測の予防を司る。《海中占》に曰く:客星が五諸侯に現れれば、大臣に憂患があるか、あるいは刑法を執る官が罪を得る。一説に議政に与る臣子に罷黜される者がある。郄萌に曰く:客星が五諸侯に留まれば、天下は大いに乱れる。
郄萌曰:“客星守五諸侯,天子親屬失位,大水行,五穀大貴,天下民多死於道旁者,秦國尤甚。”《荊州占》曰:“客星守五諸侯,諸侯亡地;一曰:諸侯有憂,秦國受重殃。”
郄萌に曰く:客星が五諸侯に留まれば、天子の宗室・親属は爵位を失い、大水が横行し、五穀の値は騰貴し、天下の百姓は道ばたに飢え死ぬ者が多く、秦の地の分野はその害を受けることことに甚だしい。《荊州占》に曰く:客星が五諸侯に留まれば、諸侯は封地を喪う。一説に諸侯に憂患があり、秦国は深重の禍殃を蒙る。
客星が積水を犯す 其の四十
石氏曰:“客星干犯積水,兵起宮門,宗廟毀絕,大臣有憂。”巫咸曰:“客星出積水,天下大水,溝渠溢,有攻堤防之事,期不出年。”
石氏に曰く:客星が「積水」を冲犯すれば、兵変は宮門の内に起こり、宗廟は毀壊して祀を絶ち、大臣に憂患がある。「積水」は一星、北河の西北にあり、水を蓄えることを主管し、宗廟の祭祀と酒醴の用に供するので、その占辞は水事に及ぶとともに宗廟にも及ぶ。巫咸に曰く:客星が積水に現れれば、天下に大水があり、溝渠は漫溢し、堤防を急修する事があり、応験はその年を出ない。
客星が積薪を犯す 其の四十一
石氏曰:“客星干犯積薪,有亂臣在宗廟。”石氏曰:“客星出積薪,有憂,若以薪蒿之事而致罪者。”
石氏に曰く:客星が「積薪」を冲犯すれば、乱を起こす臣子が宗廟の中に混じっている。「積薪」は一星、積水の東にあり、柴薪を堆積することを主管し、宗廟の炊爨の需に供するので、その占辞も宗廟に牽連する。石氏に曰く:客星が積薪に現れれば、憂患があるか、あるいは人に柴草の類の事によって罪を致す者がある。
客星が水位を犯す 其の四十二
石氏曰:“客星干犯水位,水道不通,伏兵在水中,以水為害。”《荊州占》曰:“客星守水位而川流溢。”《玉曆》曰:“客星出水位,天下以水為令,法官有憂,若臣下有謀,兵起,期三年。”
石氏に曰く:客星が「水位」を冲犯すれば、水路は通じず、伏兵は水の中に蔵れて、水をもって害を施す。「水位」は四星、東井の東にあり、水衡・川瀆の事を主管する。《荊州占》に曰く:客星が水位に留まれば、江河・川流は漫溢する。《玉歴》に曰く:客星が水位に現れれば、天下は治水のために政令を頒下し、法禁を掌る官に憂患があるか、あるいは臣下に密かな企てがあり、兵事が起こり、応験の期限は三年である。
開元占経 巻八十三
客星占 其の七
客星が石氏中官を犯す 下
客星が軒轅を犯す 其の四十三
石氏曰:“客星干犯軒轅,近者誅滅宗族,王者以赦除咎。”(按司馬彪《天文志》曰:孝明帝永平十四年正月戊子,客星出昴,六十日,在軒轅右角稍滅。軒轅右角為貴相,昴為獄事,客星守之,為大獄。是時考楚事未竟,司徒虞延與楚王英黨與交,皆伏誅也。)
石氏に曰く:客星が「軒轅」を冲犯すれば、近臣は誅殺されて連坐して族を滅ぼされ、君王は大赦をもってこの災咎を解消すべし。「軒轅」は十七星、七星宿の北にあり、形は黄龍の体のごとく、后妃の象で、その中の大星がすなわち女主である。(原書の小注:司馬彪《続漢書・天文志》の記載を案ずるに、漢の明帝・永平十四年正月戊子の日、客星が昴宿に現れ、六十日を経て、軒轅右角のあたりでしだいに隠没した。軒轅右角は貴相の位で、昴宿は刑獄の事を主り、客星がそこに留まるは大獄の興ることを主る。この時、楚王の謀逆の一件の追究はまだ済まず、司徒・虞延は楚王劉英の党与と交があって、皆誅伏された。)
郄萌曰:“有星入軒轅,有遠來者。”郄萌曰:“有星入東陵,有夷從外來降者。”郄萌曰:“客星入軒轅,有女子惑天子者。”《荊州占》曰:“客星入軒轅,美人有經死者。”焦延壽曰:“青黑星出入軒轅,皆為諸夫人有子不成。”司馬彪《天文志》曰:“客星出軒轅,後宮失勢。”
郄萌に曰く:星が軒轅に入れば、遠方から来る人がある。郄萌に曰く:星が軒轅のそばの「東陵」に入れば、外族が境外から帰降しに来る。郄萌に曰く:客星が軒轅に入れば、天子を惑わす女子がある。《荊州占》に曰く:客星が軒轅に入れば、宮中の美人に縊れて自ら死ぬ者がある。焦延寿に曰く:青黒色の星が軒轅に出没するは、いずれも諸夫人の生んだ子が育たないことを主る。司馬彪《続漢書・天文志》に曰く:客星が軒轅に現れれば、後宮は恩寵の勢を失う。軒轅の大星はすなわち女主の位である以上、この数条の占辞はいずれも天子の姫妾と子嗣に落ちる。
郄萌曰:“客星舍軒轅之旁,美人有懸死者。”《荊州占》曰:“客星守軒轅,獄中有女子飲藥死者。”郄萌曰:“客星守軒轅,女主不安;一曰:有憂。”《洛書甄曜度》曰:“客星出軒轅,若守之,各隨其所守后妃嬪夫人近者當之;一曰:守之三日,美人有經者。”
郄萌に曰く:客星が軒轅のそばに宿して留まれば、美人の中に自縊して死ぬ者がある。《荊州占》に曰く:客星が軒轅に留まれば、牢獄の中に毒薬を服んで死ぬ女子がある。郄萌に曰く:客星が軒轅に留まれば、女主は安らかでない。一説に憂患がある。《洛書甄曜度》に曰く:客星が軒轅に現れ、あるいは留まって守れば、それの守る星に随って、后・妃・嬪・夫人の中のその星に応ずる人がこの災禍を受ける。一説に客星が三日守れば、宮中の美人に縊れる者がある。
(按司馬彪《天文志》曰:孝和永元十三年十一月乙丑,軒轅第四星間出客星,色青黃。軒轅為後宮,星出之為失勢。其十四年六月辛卯,陰皇后廢。)石氏曰:“客星出軒轅,若犯守之,發五將之兵。”石氏曰:“他星守軒轅,所起者有憂。”齊伯曰:“客星犯守軒轅大星。女主逆天子,若女主與傍人通,宜防之。”
(原書の小注:司馬彪《続漢書・天文志》の記載を案ずるに、漢の和帝・永元十三年十一月乙丑の日、軒轅第四星の間に客星が現れ、色は青の中に黄を帯びていた。軒轅は後宮を主り、星がそこに現れるは失勢の兆である。翌年すなわち永元十四年六月辛卯の日、陰皇后は廃黜された。)石氏に曰く:客星が軒轅に現れ、あるいは冲犯してそこに留まれば、五人の将軍の兵を徴発する。石氏に曰く:別の変異の星が軒轅に留まれば、客星の起こったところに対応するその一位に憂患がある。斉伯に曰く:客星が軒轅の大星を冲犯し留まれば、女主は天子に逆らうか、あるいは女主がそばの人と私通するので、これを防ぐべし。
客星が少微を犯す 其の四十四
石氏曰:“客星干犯少微,白衣聚者凶,術士不顯,智者逃亡,期三年。”郄萌曰:“有星入少微,奸臣亂。”石氏曰:“客星出少微,道術士用,用功者隨其能,王者用之。”
石氏に曰く:客星が「少微」を冲犯すれば、まだ出仕しない白衣の士が集まって凶事が出て、方術の士は顕達を得ず、智謀ある人は逃亡し、応験の期限は三年である。「少微」は四星、太微垣の西南にあり、士大夫の位で、また「処士星」ともいい、在野の賢士と方術の人を主管する。郄萌に曰く:星が少微に入れば、奸臣が乱を起こす。石氏に曰く:客星が少微に現れれば、道術を通ずる人は任用を得、功労ある人はそれぞれ才能に随って任を受け、君王は彼らを起用する。
郄萌曰:“客星守少微,處士憂。”《黃帝占》曰:“客星入中犯乘守少微,宰相易。又曰:女主有憂。”石氏曰:“客星入中犯乘守少微,五官亂,宰相有憂。”
郄萌に曰く:客星が少微に留まれば、隠居して仕えない処士に憂患がある。《黄帝占》に曰く:客星がその中に貫入し、冲犯し、凌乗し、あるいは少微に留まれば、宰相は更え替えられる。又曰く女主に憂患がある。石氏に曰く:客星がその中に貫入し、冲犯し、凌乗し、あるいは少微に留まれば、五官の職事は紊乱し、宰相に憂患がある。
客星が太微を犯す 其の四十五
郄萌曰:“客星中犯左右執法,左右執法誅,若有罪。”《黃帝占》曰:“客星入端門,出西門,天下大水,民人飢。”石氏曰:“客星入端門,其國有臣謀。”石氏曰:“客星入端門,出東門,天下大旱,五穀不成。”甘氏曰:“客星入端門,仍出端門,其國有大患,天下大亂,易主,以色占;出左掖門,其國有憂;出東門,其國旱;出左掖門,其國大亂;出西門,其國大水。”
郄萌に曰く:客星が貫入して「左執法」「右執法」の二星を冲犯すれば、刑法を掌る左右執法の官は誅殺されるか、あるいは罪を得る。「太微」は天子の南宫の朝廷で、南面の正中は「端門」、端門の両側は左掖門・右掖門、東西にそれぞれ門戸があり、左右執法は端門の内に挟まっている。《黄帝占》に曰く:客星が端門から入り、西門から出れば、天下に大水があり、民人は飢える。石氏に曰く:客星が端門から入れば、その分野の国に密かに企てる臣子がある。石氏に曰く:客星が端門から入り、東門から出れば、天下は大いに旱して五穀は熟さない。甘氏に曰く:客星が端門から入り、また端門から出れば、その国に大きな禍患があり、天下は大いに乱れて君主を更え、具体的な吉凶はさらに星色によって占断する。左掖門から出ればその国に憂患があり、東門から出ればその国は旱し、左掖門から出ればその国は大いに乱れ、西門から出ればその国に大水がある。
郄萌曰:“有星入端門,賊鈔主,稱王命。”石氏曰:“客星入左掖門,出右掖門,其國有喪。”石氏曰:“客星入右掖門,其國有客。”石氏曰:“客星入左右門。出東西門。國有大喪。貴臣有死者。”甘氏曰:“客星入太微右掖門。出端門。小國亡;出左掖門。其國有小事;出東門,其國大亡;仍出右掖門,其國有客為刑事;出西門,大國以微亡。”
郄萌に曰く:星が端門から入れば、賊寇が君主を劫掠し、しかも王命を仮託して事を行う。石氏に曰く:客星が左掖門から入り、右掖門から出れば、その国に喪事がある。石氏に曰く:客星が右掖門から入れば、その国に外来の賓客がある。石氏に曰く:客星が左右掖門から入り、東西二門から出れば、国中に大喪があり、貴臣の中に身死する者がある。甘氏に曰く:客星が太微の右掖門から入り、端門から出れば、小国は滅亡する。左掖門から出ればその国に小さな変故があり、東門から出ればその国は大挙して滅亡し、なお右掖門から出ればその国に外来の人が刑獄の事をもって端を発し、西門から出れば大国は衰微によって亡ぶ。
《荊州占》曰:“客星入左掖門,出端門,其國滅亡;仍出左掖門,其國大傷;出東門,其國大喪;出右掖門,其國大逆無道;出西門,其國流血百里。”石氏曰:“客星入東西門,出左右掖門,其國有兵,軍有出者,倖臣有憂,皆不出一年。”
《荊州占》に曰く:客星が左掖門から入り、端門から出れば、その国は滅亡する。なお左掖門から出ればその国は大いに損傷を受け、東門から出ればその国に大喪があり、右掖門から出ればその国に大逆無道の事が現れ、西門から出ればその国は血が百里に流れる。石氏に曰く:客星が東門・西門から入り、左右掖門から出れば、その国に兵事があり、軍は開拔して出征し、君主の寵幸の臣に憂患があり、これらは皆一年の内に応験する。
甘氏曰:“客星入東門,出端門,其國有憂;出左掖門,其國所作不成;仍出東門,其國有臣結謀;出右掖門,其國大亡;出西門,其國有殃。”《荊州占》曰:“客星入東門,出東門,其國有大喪。”《黃帝占》曰:“客星入西門,出東門,其邦兵起,臣謀主;入東門,出西門,大國微亡;守之不去,楚國凶殃。”
甘氏に曰く:客星が東門から入り、端門から出れば、その国に憂患がある。左掖門から出ればその国の為す所の事は成らず、なお東門から出ればその国に結党して企てる臣子があり、右掖門から出ればその国は大挙して滅亡し、西門から出ればその国に禍殃がある。《荊州占》に曰く:客星が東門から入り、また東門から出れば、その国に大喪がある。《黄帝占》に曰く:客星が西門から入り、東門から出れば、その邦国は兵事が起こり、臣子は君主を謀る。東門から入り、西門から出れば、大国は衰微して亡ぶ。もし留まって去らなければ、楚国は凶殃を受ける。
甘氏曰:“客星入西門,出端門,其國大亂;出左掖門,其國不為用;出東門,其國不祥;出右掖門,其國大敗;仍出西門,其國有兵。”郄萌曰:“客星入西門,出端門,(一書云:出左掖門。)其國大不熟。”郄萌曰:“客星入太微西門,出東門,有憂喪。”
甘氏に曰く:客星が西門から入り、端門から出れば、その国は大いに乱れる。左掖門から出ればその国は号令が行用されず、東門から出ればその国に不祥の事が現れ、右掖門から出ればその国は大敗し、なお西門から出ればその国に兵事がある。郄萌に曰く:客星が西門から入り、端門から出れば(原書の小注:別の一つの本に「左掖門から出る」と作る)、その国は庄稼が大いに凶作となる。郄萌に曰く:客星が太微の西門から入り、東門から出れば、憂患の喪事がある。
郄萌曰:“他星入太陰門,後宮有賊。”《荊州占》曰:“客星入太陰西門,出太陰東門,其國大水,天下大亂。”《荊州占》曰:“他星入太陰門,兵起動天下。”《荊州占》曰:“客星入西門,出西門,其國有兵謀。”陳卓曰:“客星入干太微,帝宗后族為亂,亡社稷。”
郄萌に曰く:別の変異の星が「太陰門」に入れば、後宮の中に乱を起こし人を害する者がある。太陰門は太微垣の陰に属する一面の門戸で、ゆえにその占はもっぱら後宮に応じる。《荊州占》に曰く:客星が太陰の西門から入り、太陰の東門から出れば、その国に大水があり、天下は大いに乱れる。《荊州占》に曰く:別の変異の星が太陰門に入れば、兵事が起こって天下を震動する。《荊州占》に曰く:客星が西門から入り、また西門から出れば、その国に兵を用いる企てがある。陳卓に曰く:客星が太微に侵入して冲犯すれば、皇帝の宗室と皇后の外戚が乱を起こし、社稷は覆る。
《河圖帝覽嬉》曰:“客星入太微廷中,出端門,天下大亂,王者憂,國易政,期三年。”(按何法盛《中興書》曰:晉安帝元興元年十月,有客星也白如粉絮,出太微垣西,至十二月,入太微,占曰:兵入天子庭。二年十二月,桓玄肆逆,放帝后於尋陽。)
《河図帝覧嬉》に曰く:客星が太微の朝廷の中に入り、また端門から出れば、天下は大いに乱れ、君王に憂患があり、国中は政令を更易し、応験の期限は三年である。(原書の小注:何法盛《晋中興書》の記載を案ずるに、晋の安帝・元興元年十月、粉絮のごとく潔白な客星があり、太微垣の西に現れ、十二月に至って太微垣に入った。占辞にこれは兵馬が天子の朝廷に闖入する象であるという。元興二年十二月、桓玄は公然と叛逆し、安帝と皇后を尋陽に放逐した。)
石氏曰:“他星入太微,色白而澤者,赦。”石氏曰:“客星入太微宮,二旬若三旬,有小赦,期六月。”石氏曰:“他星入四輔,臣為亂。”《海中占》曰:“客星入太微中,火大起,有客賊來入國,守之十日不去,其災成。在陽為男主,在陰為女主,不出四十日。”
石氏に曰く:別の変異の星が太微に入り、星色が潔白にして沢のあるは、赦令を主る。石氏に曰く:客星が太微宮に入り、二十日あるいは三十日留まれば、小規模の赦免があり、期限は六ヶ月である。石氏に曰く:別の変異の星が「四輔」に入れば、輔弼の臣が乱を起こす。《海中占》に曰く:客星が太微の中に入れば、大火が燃え起こり、外来の賊寇が国境に侵入する。もし十日留まって去らなければ、この災禍は坐実する。客星が陽に属する側にあれば男主に応じ、陰に属する側にあれば女主に応じ、四十日を出ずに分かれる。
郄萌曰:“赤黃星狀如帚入太微,婦女喜;出太微,天子賜諸侯美女。”郄萌曰:“客星入天子宮,丞相憂疾。”郄萌曰:“客星入天子宮十日,而成鉤已,天下有大赦,奴婢下賤人妻妾長庸,期三月,若六月。”
郄萌に曰く:赤黄色で形状が箒のような星が太微に入れば、婦女に喜慶の事がある。このような星が太微から出れば、天子は美人を諸侯に賞賜する。郄萌に曰く:客星が天子の宮に入れば、丞相は憂えて疾となる。郄萌に曰く:客星が天子の宮に入って十日満ち、行跡が曲がって鉤を成せば、天下に大赦があり、奴婢・身分の低い人・妻妾および長年雇われる傭工は皆寛免の列に入り、期限は三ヶ月あるいは六ヶ月である。
《荊州占》曰:“客星入太微宮中一旬,宮中有自煞者,期四十日。在陽為男,在陰為女。陽,黃座南也;陰,黃座北也。入二旬,有救,期六月。”《荊州占》曰:“青星入太微,有客來。”《荊州占》曰:“星正赤,入太微中,兵起。”陳卓曰:“星正赤,入太微中,廟有兵。”
《荊州占》に曰く:客星が太微宮の中に入って十日留まれば、宮の中に自殺する人があり、期限は四十日である。客星が陽に属する側にあれば男子に応じ、陰に属する側にあれば女子に応じる。いわゆる陽とは黄帝座より南、いわゆる陰とは黄帝座より北である。もし二十日留まれば、転圜して救う余地があり、期限は六ヶ月である。《荊州占》に曰く:青色の星が太微に入れば、賓客が到来する。《荊州占》に曰く:星色が正しく赤くして太微の中に入れば、兵事が起こる。陳卓に曰く:星色が正しく赤くして太微の中に入れば、宗廟の地に兵禍がある。
《荊州占》曰:“赤黃星潤澤入太微中,天子有喜,以其所抵率言抵座星也,如劍者,男子喜。”《荊州占》曰:“客星入太微庭中,有一星,天子出將兵;有二星,天下無處主;有三星,天下散亡。”《荊州占》曰:“客星入太微,所中乘守者有殃。”
《荊州占》に曰く:赤黄にして潤沢の星が太微の中に入れば、天子に喜事がある。それの抵触した位置を見て判断するが、大抵は帝座星に抵ったことをいう。星の形が剣のごときは男子に喜びを主る。《荊州占》に曰く:客星が太微の庭院の中に入り、もし一顆だけなら、天子は自ら兵を率いて出征する。もし二顆なら、天下に安んじて処する主がいない。もし三顆なら、天下は離散して敗亡する。《荊州占》に曰く:客星が太微に入り、それに貫入され、凌乗され、あるいは停守されたその一顆の星の主る人は禍殃を受ける。
《玄冥占》曰:“客星入太微庭中,帝宗后族為亂,欲謀殺主,宮門有伏兵,期三月。”《天官書》曰:“客星出天庭,有奇令。”《荊州占》曰:“赤星出庭中,有立王,若徙王;又曰:火起。”《荊州占》曰:“赤黃星出太微中,天子用金錢賜諸侯王。”
《玄冥占》に曰く:客星が太微の庭院の中に入れば、皇帝の宗室と皇后の外戚が乱を起こし、君主を謀殺せんとし、宮門の内外に兵馬が埋伏し、期限は三ヶ月である。《史記・天官書》に曰く:客星が天庭に現れれば、非常の号令が頒下される。太微はもともと天子の朝廷なので、また天庭とも称する。《荊州占》に曰く:赤色の星が庭院の中に現れれば、新たに立つ王があるか、あるいは改封・遷徙する王がある。又曰く火災が起こる。《荊州占》に曰く:赤黄色の星が太微の中に現れれば、天子は金銭をもって諸侯王に賞賜する。
《荊州占》曰:“星黃如獸,出太微中,天子用畜賜諸侯王;一曰:氣類獸及蜚,皆客喜也。”《荊州占》曰:“有星如拳正圓,出太微中,天子用壁玉賜諸侯王。”陳卓曰:“客星出太微,有兵喪。”
《荊州占》に曰く:星色が黄を発して形状が走獣のごとく、太微の中に現れれば、天子は牲畜をもって諸侯王に賞賜する。一説に雲気の形状が走獣あるいは飛ぶ虫に似るは、いずれも賓客の臨門する喜事を主る。《荊州占》に曰く:大きさが拳のごとく形体が円い星があり、太微の中に現れれば、天子は璧玉をもって諸侯王に賞賜する。陳卓に曰く:客星が太微に現れれば、兵事と喪事がある。
(按《宋書天文志》曰:魏文帝黃初三年九月甲辰,客星見太微左掖門內,十月,孫權叛命,帝自南征,前驅臨江,破其將呂範等,是後累有徵。後七年五月,文帝崩。甘露四年十月丁丑,客星又見太微中,轉東南行,歷軫宿,積七日滅,景元元年,高貴被害。)
(原書の小注:《宋書・天文志》の記載を案ずるに、魏の文帝・黄初三年九月甲辰の日、客星が太微左掖門の内に現れた。十月に至り、孫権は臣命を背き、文帝は自ら南征して、前駆は長江に進抵し、孫権の将・呂範らを破り、この後たて続けに征伐の役があった。七年過ぎて黄初七年五月、文帝が去った。魏の甘露四年十月丁丑の日、客星がまた太微の中に現れ、転じて東南に向かって運行し、軫宿を経て、前後七日にして隠没した。景元元年、高貴郷公・曹髦は害に遇った。)
《黃帝占》曰:“凡客星出入太微,各以其日,占知州國,所出皆不出百日,中一年,遠三年,災必應。”《黃帝占》曰:“客星出入太微,人主有憂,大臣為謀,有反者,兵起宮中;一曰:執政臣有戮者,期一年。”
《黄帝占》に曰く:およそ客星が太微に出没するは、皆その現れた日の干支によって、どの州どの国に応ずるかを推知する。それの主る応験は、近くは百日を出ず、中は一年、遠くは三年で、災禍は必ず兑现する。《黄帝占》に曰く:客星が太微に出没すれば、君主に憂患があり、大臣は密かに企て、反を谋る人があり、兵変は宮廷の内に起こる。一説に執政の大臣の中に殺される者があり、期限は一年である。
《海中占》曰:“客星入太微,天下大亂,兵大起,臣謀其主,不則天下大水,入城郭,煞人民。”(郄萌曰:期三十日。)《荊州占》曰:“客星出入太微,大水入城,傷人民,期三十日。”《荊州占》曰:“客星舍太微宮,天下有聖女子,在燕代。”
《海中占》に曰く:客星が太微に入れば、天下は大いに乱れ、兵事が大いに起こり、臣子はその君主を謀る。そうでなければ天下に大水があり、水は城郭に漫れ入り、百姓は溺れ死ぬ。(原書の小注:郄萌に曰く、期限は三十日。)《荊州占》に曰く:客星が太微に出没すれば、大水は城に灌ぎ入り、百姓を傷つけ、期限は三十日である。《荊州占》に曰く:客星が太微宮に宿して留まれば、天下に異稟ある女子が現れ、燕・代のあたりに応ずる。
《荊州占》曰:“客星舍太微南蕃,留不去,魯有謀者;舍西蕃,留不去,王者洩妖言在楚國。”郄萌曰:“客星中太微宮者,不出三十日,(一本云:三日也。)必有大赦。”《黃帝占》曰:“客星守太微東蕃,若西蕃將相星者,皆為人君有憂。”
《荊州占》に曰く:客星が太微の南面の垣牆に宿し、滞留して去らなければ、魯の地に不轨を企てる人がある。西面の垣牆に宿し、滞留して去らなければ、君王のそばから妖妄の言が漏れ出て、楚国に応ずる。郄萌に曰く:客星が太微宮に貫入するは、三十日を出ず(原書の小注:別の一つの本に「三日」と作る)、必ず大赦がある。《黄帝占》に曰く:客星が太微の東面の垣牆に留まるか、あるいは西面の垣牆上の将星・相星に留まるかは、いずれも君主に憂患があることを主る。
石氏曰:“客星守太微宮,臣煞主。”《玉曆》曰:“客星出太微,犯守將相,左右執法,隨其所守犯,皆有誅,期二年。”甘氏曰:“太微中有一客星,天子自將兵;有二客星,天下亂,民散走;有三客星,天下大亂,守之三十日,君死國亡,期三年,遠五年。”
石氏に曰く:客星が太微宮に留まれば、臣子は君主を弑殺する。《玉歴》に曰く:客星が太微に現れ、将星・相星および左右執法の星を冲犯して留まれば、それの守犯したその一顆に随って、その官は皆誅殺され、期限は二年である。甘氏に曰く:太微の中に客星が一顆現れれば、天子は自ら兵を統べる。客星が二顆現れれば、天下は動乱し、百姓は四散して逃亡する。客星が三顆現れれば、天下は大いに乱れ、もし三十日留まれば、君主は身が死に国家は滅亡し、期限は三年、遠くは五年である。
客星が黄帝座を犯す 其の四十六
《文曜鉤》曰:“客星入太微,犯黃帝座,天子有憂,臣謀主;至座而還,謀不成,反受其殃;守犯三十日已上,臣謀成,期不出一年。”《荊州占》曰:“客星舍五帝座,有聖人與君並治,在蜀秦。”石氏曰:“蒼白星抵座,天子有喪憂;抵座旁,臣有反之者。”
《文曜鈎》に曰く:客星が太微に入り、「黄帝座」を冲犯すれば、天子に憂患があり、臣子は君主を謀る。もし客星が帝座に至って折り返せば、この陰謀は成らず、事を謀る人はかえって自らその禍を受ける。もし冲犯して留まることが三十日以上なら、臣子の企ては得て、応験は一年を出ない。黄帝座は太微垣の正中にあり、天子の位である。《荊州占》に曰く:客星が五帝座に宿れば、非常の人が君主と分庭してともに治め、蜀・秦のあたりに応ずる。石氏に曰く:青白色の星が帝座に抵れば、天子に喪事・憂患がある。帝座のそばに抵れば、臣子の中に反逆する者がある。
(按《幽明錄》曰:漢武帝微行,過主人家,家有婢,國色,帝悅焉,仍留宿夜,與婢臥。有書生亦家宿,善天文,忽見客星移掩帝座,甚逼,書生大驚懼,連呼咄咄,不覺聲高。仍見一男子操刀將欲入戶,聞書生聲急,謂為已故,遂縮走,客星應時即退。帝聞其聲異而召問之,書生具說所見,乃悟曰:此人是婢婿,將欲肆其凶於朕。乃召羽林,語主人曰:朕,天子也。於是擒奴,而伏誅,厚賜書生。
(原書の小注:《幽明録》の記載を案ずるに、漢の武帝は微服して出行し、一つの人家に投宿した。その家に一人の婢女がいて、容貌は絶色で、武帝はたいそう喜んで、そこに留まって夜を過ごし、その婢女と同寝した。その時もう一人の書生がこの家に借宿していて、天文に精通していたが、忽ち客星が移って来て帝座を掩い、たいそう迫っているのを見て、書生は大いに驚き惧れ、「咄咄」と声を連呼して、思わず声が高くなった。すなわち一人の男子が刀を提げてまさに屋に入らんとするのが見え、書生の急ぐ叫声を聞いて、事はすでに露見したと思い、退き縮めて逃げ去り、客星も声に応じてすぐ退いた。武帝はその叫声が異なのを聞き、書生を召して問うと、書生は見た星象を一々説明した。武帝はこれで悟っていうには、あの人はあの婢女の婿で、朕に毒手を下そうとしたのだ、と。そこで羽林の衛士を召し、主人にいうには、朕は天子なり、と。すぐその奴僕を擒えて死刑に処し、またあの書生に厚く賞した。
《後漢書》曰:嚴遵,字子陵,會稽餘姚人。世祖為書生時,與遵遊學,及即位,見遵,遵長揖不拜,上留遵俱寢,遵以足加世祖,其夜客星犯天子宿,明晨,太史奏其異,詔曰:朕友人嚴遵與朕具臥之耳。)
また《後漢書》の記載を案ずるに:厳遵、字は子陵、会稽郡余姚県の人。光武帝がまだ書生だった時、かつて厳遵とともに遊学し、光武帝が即位するに及んで厳遵を召見すると、厳遵は長揖するばかりで下拜しなかった。皇上は厳遵を留めて同じ榻に臥すと、厳遵は足を光武帝の体の上に載せた。その夜、客星は天子の星宿を侵犯した。翌朝、太史がこの異象を奏上すると、皇上は詔を下していうには、それは朕の旧友・厳遵が朕と同じ床に寝ただけのことだ。以上はいずれも原書の小注の引く旧事である。)
石氏曰:“有赤星,銳如劍,抵座星,天子以兵驚;一曰災驚。”《荊州占》曰:“黑星抵座左右,旁大臣有死者。”《荊州占》曰:“黃白星大如拳正圓,抵座旁者,臣有獻美人者。”郄萌曰:“黑星抵留座星者,曰天子惡之。”
石氏に曰く:赤色の星があり、鋒鋩は鋭くて利剣のごとく、帝座星に抵れば、天子は兵禍によって驚く。一説に災変によって驚く。《荊州占》に曰く:黒色の星が帝座の左右に抵れば、帝座のそばの諸星の主る大臣の中に身死する者がある。《荊州占》に曰く:黄白色の星で、大きさは拳のごとく形体が円く、帝座のそばに抵れば、美人を進献する臣子がある。郄萌に曰く:黒色の星が帝座星に抵って滞留して去らぬは、これを天子がそれを悪むといい、君主が忌みを受けることを主る。
客星が四帝を犯す 其の四十七
巫咸曰:“客星犯四帝,輔臣有亂,若有反;一曰:若左右輔臣有謀,期百八十日。”
巫咸に曰く:客星が「四帝」を冲犯すれば、輔政の大臣の中に乱事が出るか、あるいは反を谋る人がある。一説に君主の左右の輔弼の臣に密かな企てがあり、応験の期限は百八十日である。四帝は太微垣の中の黄帝座の四方に環衛する四位の天帝の座で、輔臣の位に対応するので、変異は輔弼の近臣に応ずる。
客星が屏星を犯す 其の四十八
石氏曰:“客星有中犯乘守屏星者,為君臣失禮而輔臣有誅者,若免罷去。”
石氏に曰く:客星がその中に貫入し、冲犯し、凌乗し、あるいは「屏星」に留まるがあれば、君臣の間に礼数を失することを主り、これによって輔弼の臣に誅殺される者があるか、あるいは免免職・罷黜されて去る。屏星は太微垣・端門の内にあり、もともと帝座を遮蔽し、内外を分隔する屏障なので、それが一たび変異すれば、応験は君臣の分際と礼数に落ちる。
客星が郎位を犯す 其の四十九
陳卓曰:“客星干犯郎位,大臣失勢。”《黃帝占》曰:“客星入郎位,大臣為亂。”石氏曰:“客星入郎位,多死者。”《荊州占》曰:“赤星入郎位,兵起,若大憂;出郎位,多用兵遠出者。”
陳卓に曰く:客星が「郎位」を冲犯すれば、大臣は権勢を失う。「郎位」は十五星、太微・帝座の東北にあり、宿衛・侍従の官の居る位次である。《黄帝占》に曰く:客星が郎位に入れば、大臣が乱を起こす。石氏に曰く:客星が郎位に入れば、死ぬ人が多い。《荊州占》に曰く:赤色の星が郎位に入れば、兵事が起こるか、あるいは大きな憂患がある。郎位から出れば、兵を率いて遠く出征する人が多い。
《荊州占》曰:“黑星入郎位,多有罪者。”《荊州占》曰:“蒼白星入郎位,有亂者。”《荊州占》曰:“蒼白黑星出郎位,多死者。”《玉曆》曰:“客星出郎位,守衛臣有謀者,人主有憂,將相有誅者;一曰:外夷有反者,期二年。“
《荊州占》に曰く:黒色の星が郎位に入れば、罪を得る人が多い。《荊州占》に曰く:青白色の星が郎位に入れば、乱を起こす人がある。《荊州占》に曰く:青白色と黒色の星が郎位から出れば、死ぬ人が多い。《玉歴》に曰く:客星が郎位に現れれば、宿衛を務める臣子の中に不轨を企てる者があり、君主に憂患があり、将相の中に誅殺される者がある。一説に境外の夷族に反逆する者があり、応験の期限は二年である。
《荊州占》曰:“客星入中郎位,大臣為亂,戒左右。”《黃帝占》曰:“客星守郎位,元士有憂;又曰:名官位,不死必去。”《荊州占》曰:“客星守郎位,其將憂也。”
《荊州占》に曰く:客星が郎位の中に貫入すれば、大臣が乱を起こし、君主は左右の近侍を警戒すべし。《黄帝占》に曰く:客星が郎位に留まれば、「元士」の位に居る下級の官員に憂患がある。又曰く名位にある人は死ななくても必ず離職する。《荊州占》に曰く:客星が郎位に留まれば、これらの郎官を統領する将に憂患がある。
