客星が天市垣を犯す 其の十三
《文曜鉤》曰:“客星入天市垣,兵大起,斧鉞用,大臣當有斬者,近期一年,遠期三年。”石氏曰:“客星入天市垣,色黑,市使死。”石氏曰:“客星入天市,黃白,市使憂;黑,死;以日占何國。”石氏曰:“客星入天市,聚者皆起,或不得耕食,大兵橫流,期三年。”
《文曜鈎》に曰く:客星が「天市垣」に入る――天市垣は三垣の一つで、二十二星が牆のごとく環列し、天上の集市で、貿易・交易と百姓の聚居を司る――大挙して兵が興り、斧鉞の類の刑具が用いられ、大臣の中に斬られるべき者があり、近くは一年、遠くは三年の内に応験する。石氏に曰く:客星が天市垣に入り、色が黒ければ、集市を掌る官吏は死ぬ。石氏はまた曰く:客星が天市に入り、黄白なら市を掌る官吏に憂患があり、黒なら死ぬ。客星の現れた日の日辰によってどの国に応じるかを占う。石氏はまた曰く:客星が天市に入れば、聚居する人は皆遷動し、ある人は耕して糊口することができず、大規模の兵禍が四処に横流し、三年の内に応験する。
石氏曰:“客星入天市,大臣誅,有戮卿;一曰:有戮王,皆期一年,遠三年。”(按班固《天文志》曰:孝宣地節元年七月癸酉,客星入天市,芒炎東南指,其色白,是時楚王延壽謀逆自殺。地節二年,故將軍翟告夫人顯,將軍霍禹、范明友、奉車霍山及諸昆弟嬪婚為侍中,諸曹、九卿、郡守皆謀反,夷族,伏其辜也。)
石氏に曰く:客星が天市に入れば、大臣は誅され、公卿の殺される者がある。一説に王侯の殺される者があり、皆一年の内に応験し、遠くとも三年。(原書の小注:班固《漢書・天文志》を案ずるに、漢の宣帝・地節元年七月癸酉の日、客星が天市に入り、光芒は東南を指し、その色は白かった。この時、楚王・劉延寿は叛逆を謀って自殺した。地節二年、前朝の将軍家の事が告発され、夫人の顕・将軍の霍禹・范明友・奉車都尉の霍山、および霍氏の諸兄弟と姻親を結んで侍中に任じた者たち、また諸曹・九卿・郡守が、皆謀反を企てて、ついに宗族を夷滅され、その罪に服した。)
郄萌曰:“客星入市中,兵犯外城。”郄萌曰:“客星入天市中,糴石三百,居市門者石五百五十,亦曰遊市旁者石百。”郄萌曰:“赤星入天市,棄市滿天下。”郄萌曰:“黃白星入天市。嗇夫不遷即賜。”郄萌曰:“客星遁,或若填星所發,入市中而出外,死罪復生。”郄萌曰:“赤星長尋,集天市中,有兵。”郄萌曰:“青黑星出天市,嗇夫不死即免。”
郄萌に曰く:客星が天市の中に入れば、敵兵は外城を犯す。郄萌はまた曰く:客星が天市の中に入れば、糧価は一石につき三百銭に上がる。市門のところに居れば一石五百五十銭、市のそばに遊移すれば一石百銭ともいう。郄萌はまた曰く:赤色の客星が天市に入れば、処刑されて街市に棄屍される人が天下に満ちる。郄萌はまた曰く:黄白色の客星が天市に入れば、集市を管理する嗇夫は昇遷するか賞賜を受けるかである。郄萌はまた曰く:客星が隠没して見えなくなり、あるいは填星(土星)の発したるがごとき様に、天市の中に入ってまた市の外に出れば、死罪を判された人が生きる道を再び得る。郄萌はまた曰く:赤色の客星の長さが一尋に達し、天市の中に集まれば、兵事がある。郄萌はまた曰く:青黒色の客星が天市から出れば、集市を管理する嗇夫は死ななくても免職される。
司馬彪《天文志》曰:“孝靈中平五年六月丁卯。客星如三升梡,出貫索西南,南行入天市,至尾。占曰:為貴人喪。明年四月,宮車晏駕。”謝承《後漢書》曰:“吳郡周敞師事京房,房為石顯所諧,繫獄,謂敞曰:吾死後三十日,客星必出天市,即吾無辜也。後果如言,敞上書陳其枉。”
司馬彪《続漢書・天文志》に記す:漢の霊帝・中平五年六月丁卯の日、一つの客星が現れ、大きさは三升容の木碗のようで、貫索の西南から出て、南へ行って天市に入り、尾宿にまで至った。占辞に顕貴の人に喪事ありと主る。翌年四月、霊帝が崩じた。謝承《後漢書》に記す:呉郡の人・周敞は京房に師事していた。京房は石顕に讒害され、牢獄に繋がれて、周敞にいった。わたしの死後三十日、客星は必ず天市に現れる。それがわたしの冤罪無辜の証である。のち果してその言のごとくなり、周敞は上書してその冤情を陳した。
《荊州占》曰:“客星出入天市,旗兵大起,大將斬。”《玄冥》曰:“客星出天市,執令者死,大臣誅,有貴人多市死者,期二年。”郄萌曰:“客星入若守天市,執令者死。”郄萌曰:“太白星入若守天市,天下亂。” 郄萌曰:“太白星入若守天市,度量不平,市亂。”
《荊州占》に曰く:客星が天市に出入すれば、旌旗の兵馬が大挙して興り、大将は斬られる。《玄冥占》に曰く:客星が天市から出れば、法令を執る者は死に、大臣は誅殺され、顕貴の人の中に街市で処刑される者が多く、二年の内に応験する。郄萌に曰く:客星が天市に入りあるいは留まれば、法令を執る者は死ぬ。郄萌はまた曰く:太白星すなわち金星が天市に入りあるいは留まれば、天下は動乱する。郄萌はまた曰く:太白星が天市に入りあるいは留まれば、度量衡は公平でなくなり、集市の秩序は乱れる。
客星が帝座を犯す 其の十四
石氏曰:“客星干犯帝座,人民大亂,官朝徙大臣,期三年。”《荊州占》曰:“客星入帝座,留不去,則有貴人變更令。”《荊州占》曰:“赤星入帝座,朝廷有兵。”《河圖帝覽嬉》曰:“客星出帝座,若守之不去,則有貴人變更法令,大臣為亂,人主不安。”
石氏に曰く:客星が「帝座」星に侵り迫る――帝座は一星、天市垣の正中にあり、天帝の居する位で、人間の君主に対応する――百姓は大いに乱れ、朝廷の官署は大臣を遷調し、三年の内に応験する。《荊州占》に曰く:客星が帝座に入り、滞留して去らなければ、顕貴の人が政令を変更することがある。《荊州占》はまた曰く:赤色の客星が帝座に入れば、朝廷の中に兵変がある。《河図帝覧嬉》に曰く:客星が帝座から出るか、あるいはそこに留まって去らなければ、顕貴の人が法令を変更し、大臣が乱を起こし、君主は安らかでない。
客星が天候を犯す 其の十五
《荊州占》曰:“客星入天候星,士卒罷,人有急行。”石氏曰:“客星出候星,天下亂,人民相攻,士卒出,有急行。”石氏曰:“客星守候星,候者憂。”石氏曰:“客星守候星,外客欲為主也。”《荊州占》曰:“客星守候星,天下大亂。”
《荊州占》に曰く:客星が「天候」星に入る――候星は一星、帝座の東にあり、天象を観察し吉凶を伺う――士卒は罷遣されて郷に帰り、人は緊急の行程がある。石氏に曰く:客星が候星から出れば、天下は大いに乱れ、人民は互いに攻撃し、士卒は出動して、緊急の行軍がある。石氏はまた曰く:客星が候星に留まれば、伺望の職にある人に憂患がある。石氏はまた曰く:客星が候星に留まれば、外来の賓客が主人の位に代わらんとする。《荊州占》に曰く:客星が候星に留まれば、天下は大いに乱れる。
客星が宦者を犯す 其の十六
石氏曰:“客星干犯宦者,宦者滅亡。”郄萌曰:“客星舍宦者星,左右貴人有不長者。”《玉曆》曰:“客星出守宦者星,左右貴人有不廢者,不能守其貴;一曰:有讓位者。”
石氏に曰く:客星が「宦者」星に侵り迫る――宦者は四星、帝座の西にあり、宮中に給事する内侍を司る――宦官は滅亡に遭う。郄萌に曰く:客星が宦者星に宿れば、君主の左右の顕貴の人の中に、その地位を長く保てない者がある。《玉歴》に曰く:客星が宦者星から出てそこに留まれば、君主の左右の顕貴の人は廃黜されなくてもその尊貴を守ることができない。一説に位を譲る者がある。
客星が宗人を犯す 其の十七
《河圖聖洽符》曰:“客星出宗人,帝族親多死者;一曰:王者不親宗族。”郄萌曰:“客星舍宗人,留不去,有貴人死者。”
《河図聖洽符》に曰く:客星が「宗人」星から出る――宗人は四星、宗星の西南にあり、帝王の宗族・親属と宗廟の礼儀を司る――帝室の宗親の中に死ぬ者が多い。一説に君王はその宗族を親しまない。郄萌に曰く:客星が宗人に宿り、滞留して去らなければ、顕貴の人に死亡がある。
客星が宗正を犯す 其の十八
《荊州占》曰:“客星守宗正,更號令。”甘氏曰:“客星出宗正,守之不去,左右宗族倖臣多死,不出其年。”
《荊州占》に曰く:客星が「宗正」星に留まる――宗正は二星、帝座の東南にあり、皇族の事務を掌る宗正の官を象する――朝廷は号令を更改する。甘氏に曰く:客星が宗正から出て、またそこに留まって去らなければ、君主の左右の宗族と寵を得た臣は死亡する者が多く、その年を出ずに応験する。
客星が宗星を犯す 其の十九
《聖洽符》曰:“客星出宗星,帝族親多死者;一曰:王者不親宗族。”石氏曰:“客星守宗星,宗人不和。”
《聖洽符》に曰く:客星が「宗星」から出る――宗星は二星、候星の東にあり、宗廟と宗室の事を司る――帝室の宗親の中に死ぬ者が多い。一説に君王はその宗族を親しまない。石氏に曰く:客星が宗星に留まれば、宗族の人は互いに和睦しない。
客星が東西咸を犯す 其の二十
齊伯曰:“客星出東西咸,女主自恣,若淫泆;一曰:貴人女有憂,若有黜者,不出其年。”《荊州占》曰:“客星守東西咸,人主淫泆失道。”
斉伯に曰く:客星が「東咸」「西咸」から出る――東咸・西咸はそれぞれ四星、房宿の南北両側に分列し、天上の淫佚を防ぐ門戸である――女主は恣肆に放縦し、あるいは淫乱の行いがある。一説に顕貴の家の女子に憂患があり、あるいは廃黜される者があり、その年を出ずに応験する。《荊州占》に曰く:客星が東咸・西咸に留まれば、君主は淫乱にして徳を失い、正道に背く。
客星が天江を犯す 其の二十一
《黃帝占》曰:“客星入天江,河津關絕道不通;一曰:河津吏有憂。”《甄曜度》曰:“客星出天江,有大水,河海溢,津關塞,民多飢。”陳卓曰:“客星干歷天江,大兵攻王國,王者以赦除之,則國豐年。”《黃帝占》曰:“客星守天江星一日,津河吏有憂。”
《黄帝占》に曰く:客星が「天江」星に入る――天江は四星、尾宿の北にあり、江河の津渡を司る――渡口・関隘は絶たれて道路は通じない。一説に渡口を掌る官吏に憂患がある。《甄曜度》に曰く:客星が天江から出れば、大水があり、江河湖海は泛溢し、渡口・関卡は塞がれ、民は飢饉に遭う者が多い。陳卓に曰く:客星が天江に侵り迫って経過すれば、大軍は王国を攻め、君王がもし大赦をもってこの象を解消すれば、国はかえって豊年となる。《黄帝占》に曰く:客星が天江星に一日留まれば、渡口・河防を掌る官吏に憂患がある。
客星が建星を犯す 其の二十二
陳卓曰:“客星干犯建星,王失道,忠言者誅,賢士逃亡。”《海中占》曰:“客星入建星,(郄萌曰:守)有熹福,谷大熟。”郄萌曰:“客星入建星,君不親其大臣。”郄萌曰:“赤星入建星,人主謀兵,兵罷;出建星,軍乃戰。”郄萌曰:“赤星入建星,津河水大出,橋樑不通。”
陳卓に曰く:客星が「建星」に侵り迫る――建星は六星、南斗の北にあり、天上の都門で、旗鼓と関隘・橋梁を司る――君王は正道に背き、直言して進諫する人は誅殺され、賢能の士は逃亡する。《海中占》に曰く:客星が建星に入れば(原書の小注:郄萌は「留まる」と作る)、喜慶の福祥があり、穀物は大いに熟する。郄萌に曰く:客星が建星に入れば、君主はその大臣を親しまない。郄萌はまた曰く:赤色の客星が建星に入れば、君主は兵を用いることを謀るも、ついに兵を罢めて戦わない。客星が建星から出れば、軍はまさに戦う。郄萌はまた曰く:赤色の客星が建星に入れば、渡口・河道に大水が漫れ出て、橋梁は絶えて通じない。
《海中占》曰:“客星出建星,君不親其大臣,上下相疑,主令不行。”郄萌曰:“客星舍建星,留不去,即有大兵,馬大貴。”郄萌曰:“客星守建星,人民安。”郄萌曰:“客星入守建星,人臣自臨府事。”《玄冥》曰:“客星中而守之,天下道塞,多有盜賊,關梁不通,期二年。”
《海中占》に曰く:客星が建星から出れば、君主はその大臣を親しまず、上下は互いに猜疑し、君主の号令は行き渡らない。郄萌に曰く:客星が建星に宿り、滞留して去らなければ、すなわち大きな戦事があり、馬の値が大いに上がる。郄萌はまた曰く:客星が建星に留まれば、百姓はかえって安寧である。郄萌はまた曰く:客星が建星に入って留まれば、臣子は越権して自ら官府に臨み、もともと彼の主ずべきでない政務を署理する。《玄冥占》に曰く:客星がちょうど建星の中にあってそこに留まれば、天下の道路は塞がれ、盗賊は多く、関隘・橋梁は通じず、二年の内に応験する。
客星が天弁を犯す 其の二十三
《文曜鉤》曰:“客星出天弁,若守之,有囚徒兵起;一曰:五穀傷,大貴。”
《文曜鈎》に曰く:客星が「天弁」星から出るか、あるいはそこに留まる――天弁は九星、建星の北にあり、集市の官長を象して、貨物の交易を掌る――囚徒が衆を聚めて兵を動かし乱を起こす。一説に五穀は損なわれ、値が大いに上がる。
客星が河鼓を犯す 其の二十四
《黃帝占》曰:“客星入河鼓,色赤有兵,黃則天下安,蒼則不用。”
《黄帝占》に曰く:客星が「河鼓」星に入る――河鼓は三星、牽牛の北にあり、今人のいう牽牛郎星とその両側の二星で、天上の戦鼓であり、軍旅・征伐を司る――客星の色が赤なら兵事があり、黄なら天下は安定し、青なら兵を動かすに及ばない。
郄萌曰:“有星入河鼓,有兵,三軍出之野。”郄萌曰:“大星入河鼓,有兵,三將軍出。”郄萌曰:“火星入河鼓,天下鼓出。”郄萌曰:“大赤星入河鼓星,大將驚,蒼黑,憂;黃,更地;黑,入之死。”《荊州占》曰:“客星入河鼓,兵吏驚。”《黃帝占》曰:“客星出河鼓,兵出;入河鼓,兵入。”巫咸曰:“客星出河鼓,旗鼓大用,有兵起,將軍立旗幟;一曰:穀貴,軍絕糧,不出其年。”
郄萌に曰く:星が「河鼓」に入れば、天下に干戈があり、三つの軍隊が郊野に赴く。「河鼓」は三星、天の河のかたわらに横たわり、中央の大星は天上の大将軍で、左右の二星は左将軍・右将軍であり、軍中の旗鼓・号令を主管する。郄萌はまた曰く:大きな星が河鼓に侵すれば、兵事が発動し、三人の将軍が兵を率いて出征する。郄萌はまた曰く:火星が河鼓に侵すれば、天下の戦鼓は皆抬げ出されて用いられる。郄萌に曰く:赤色の大星が河鼓の諸星に入れば、主将は驚く。星の色が青黒なら憂患を主り、黄なら封地を更え替え、黒なら入犯する人は身が死ぬ。《荊州占》に曰く:客星が河鼓に入れば、兵を掌る官吏は驚き不安となる。《黄帝占》に曰く:客星が河鼓から外へ行けば兵馬は境を出、外から内へ河鼓に入れば兵馬は境に入る。巫咸に曰く:客星が河鼓に現れれば、旗幟・戦鼓が大規模に動用され、戦事が起こり、将軍は自分の旗幟を立てる。一説に穀の値が騰貴し、軍は糧を絶ち、応験はその年を出ない。
石氏曰:“大赤星若出河鼓,所守之國將驚,若受令出。”郄萌曰:“客星舍河鼓,中國有鐘鼓之音,若立旗幟。”石氏曰:“客星守河鼓,三將軍食絕。”郄萌曰:“客星守河鼓,將軍戰亡,有奪鼓者。”《荊州占》曰:“客星守河鼓,兵革起,旗鼓用。”《黃帝占》曰:“客星中犯乘守河鼓,所中犯者誅,若有罪。”
石氏に曰く:赤色の大星がもし河鼓から出れば、河鼓の対応するその封国の将は驚擾されるか、あるいは命を奉じて出征する。郄萌に曰く:客星が河鼓に宿して留まれば、中原の地に鐘鼓の音が響くか、あるいは旗幟を立てて兵を発する。石氏に曰く:客星が河鼓に留まれば、三人の将軍の軍糧は絶える。郄萌に曰く:客星が河鼓に留まれば、将軍は疆場に戦死し、人に軍鼓を奪われる事も現れる。《荊州占》に曰く:客星が河鼓に留まれば、兵戈の事が起こり、旗鼓が用をなす。《黄帝占》に曰く:客星がその中に貫入し、干犯し、凌乗し、あるいは河鼓に留まれば、侵犯されたその星官の主る人は誅殺されるか、あるいは罪を得る。
客星が離珠を犯す 其の二十五
《荊州占》曰:“客星犯離珠,後宮凶。”《玉曆》曰:“客星出離珠,若守之,後宮凶,若宮人有罪誅者,期二年。”
《荊州占》に曰く:客星が「離珠」を犯せば、後宮に凶事が出る。「離珠」は四星、須女星の北にあり、後宮の珠玉・宝飾を主管する星官で、星象に変動があれば、応験は嬪妃・女御の側に落ち、外朝の政事には渉らない。《玉歴》に曰く:客星が離珠に現れ、あるいはそこに留まって守れば、後宮は凶险に遭うか、あるいは宮中の人が罪によって処刑され、応験の期限は二年である。
客星が匏瓜を犯す 其の二十六
石氏曰:“客星干犯匏瓜,政亂,近臣相譖,宮有戮死者,以赦除咎。”《黃帝占》曰:“客星入匏瓜,有大憂,若魚鹽價十倍。”石氏曰:“客星色青,入匏瓜,諸侯有來獻果者,中有藥,不可食。”石氏曰:“客星色赤,入匏瓜,人主攻一邑,族之。”石氏曰:“客星色白,入匏瓜,有喪。”石氏曰:“有星色黑,入匏瓜中若外,皆為魚鹽貴;出匏瓜,君使人賜諸侯果。”
石氏に曰く:客星が「匏瓜」を冲犯すれば、朝政は紊乱し、近臣は互いに讒を進めて陥れ合い、宮中に殺される人があり、大赦をもってこの災咎を解消すべし。「匏瓜」は五星、離珠の北にあり、後宮の瓜果・菜蔬を主管し、ゆえにその占辞は多く飲食の類の事に応じる。《黄帝占》に曰く:客星が匏瓜に入れば、大きな憂患があり、あるいは魚塩の値が十倍に上がる。石氏に曰く:客星が青色を呈して匏瓜に入れば、果物を進献しに来る諸侯があり、果の中に毒薬が交じっていて食べてはならない。石氏に曰く:客星が赤色を呈して匏瓜に入れば、君主は兵を出して一つの城邑を攻め、その宗族を誅滅する。石氏に曰く:客星が白色を呈して匏瓜に入れば、喪事がある。石氏に曰く:星が黒色を呈して匏瓜の中に入るか匏瓜の外に留まるかは、いずれも魚塩の値の貴いことを主る。もし匏瓜から出れば、君主が人を遣わして諸侯に果物を賞賜する。
《黃帝占》曰:“客星色赤,出匏瓜,天下有遊兵而不戰。”《黃帝占》曰:“客星白,(一本曰:色青也。)出匏瓜,君使人遺諸侯果。”甘氏曰:“客星出匏瓜,人主憂,備毒藥,若諸侯獻果,中有藥,不可食,防備之,若食憂,期三年。”
《黄帝占》に曰く:客星が赤色を呈して匏瓜から出れば、天下に遊動して往来する兵馬があるが、真に交戦はしない。《黄帝占》に曰く:客星が白色(原書の小注:別の一つの本に「色青」と作る)を呈して匏瓜から出れば、君主は人を遣わして諸侯に果物を饋送する。甘氏に曰く:客星が匏瓜に現れれば、君主に憂患があり、あらかじめ毒薬に備えなければならない。もしこの時に諸侯が果物を進献すれば、果の中に毒薬が蔵されていて口に入れてはならず、必ず厳重に防備すべく、万一誤って食えば禍殃を生じ、応験の期限は三年である。
《黃帝占》曰:“有星出入匏瓜,若在其下,皆為食官有憂。”《黃帝占》曰:“客星守匏瓜,山搖。”《黃帝占》曰:“有星守匏瓜,有食有憂。”石氏曰:“客星守匏瓜,山谷多水。”《黃帝占》曰:“客星入若守匏瓜,備奸人獻食物,有毒藥也。”
《黄帝占》に曰く:星が匏瓜に出たり入ったりするか、あるいは匏瓜の下に留まるかは、いずれも御膳を掌る「食官」に憂患があることを主る。《黄帝占》に曰く:客星が匏瓜に留まれば、山岳はこれに揺れる。《黄帝占》に曰く:星が匏瓜を守れば、飲食の一事に憂患を生ずる。石氏に曰く:客星が匏瓜を守れば、山谷の間に雨水が溢れて災いを成す。《黄帝占》に曰く:客星が匏瓜に入るかあるいは守れば、奸人の食物を進献するに備えねばならず、その食物の中に毒薬が下されている。
客星が天津を犯す 其の二十七
石氏曰:“客星干犯天津,賊斷王道。”《黃帝占》曰:“客星入天津中,若守之,津河道不通。”《聖洽符》曰:“客星出天津,天下關絕,不通,若津吏有憂罪者。”郄萌曰:“客星入天津,諸侯不通,天下備道,修橋樑。”
石氏に曰く:客星が「天津」を冲犯すれば、賊寇が王者の往来する道路を截断する。「天津」は九星、銀河を横断し、天上の渡口で、河渡・舟梁の類の水上の事を主管する。《黄帝占》に曰く:客星が天津の中に入るか、あるいは留まって守れば、渡口と河道は絶えて通じない。《聖洽符》に曰く:客星が天津に現れれば、天下の関隘は阻絶し、往来は通じず、あるいは渡口を掌る官吏が罪を得て憂える。郄萌に曰く:客星が天津に入れば、諸侯の間の音信・道路は通じず、天下は道路を整治し、橋梁を修理してもってこれに応ずる。
郄萌曰:“客星入河中,貴人有溺死者。”郄萌曰:“客星守天津,水道不通,若船貴;一曰:津河吏有憂。”《荊州占》曰:“客星守天津,津不可渡。”石氏曰:“他星守犯天津,津河為敗。”
郄萌に曰く:客星が天の河の中に入れば、貴人の中に溺れ死ぬ者がある。郄萌に曰く:客星が天津に留まれば、水路は通じず、あるいは船の値が騰貴する。一説に渡口・河道を掌る官吏に憂患がある。《荊州占》に曰く:客星が天津に留まれば、渡口は通行できない。石氏に曰く:別の変異の星が天津に留まるか冲犯すれば、渡口・河道は敗壊の事を生じ、舟楫は行わず、水路の転輸もこれに随って阻まれる。
客星が螣蛇を犯す 其の二十八
《荊州占》曰:“客星守螣蛇,水雨為災。”石氏曰:“他星守犯螣蛇,水物不成,水蟲為敗。”
《荊州占》に曰く:客星が「螣蛇」に留まれば、雨水は災害を醸す。「螣蛇」は二十二星、営室の北にあり、螣蛇は伝説上の雲を興して雨を致す水物で、ゆえにこの星官の占辞は多く水患を主る。石氏に曰く:別の変異の星が螣蛇に留まるか冲犯すれば、水中の産する物は熟さず、水の中の虫豸は災いを成して害を為す。およそこれらは皆水気の失序の徴象である。
客星が王良を犯す 其の二十九
郄萌曰:“客星入王良,將士皆亡。”《甄曜度》曰:“客星出王良,天下有急,關津不通,兵起,若馬多死,期二年。”石氏曰:“客星守王良,津河不通。”
郄萌に曰く:客星が「王良」に入れば、将士は皆亡ぶ。「王良」は五星、奎宿の北にあり、王良は古にもっとも駕をよくした人で、この星は天子の御者であり、車馬・騎乗および橋梁・津渡を主管する。《甄曜度》に曰く:客星が王良に現れれば、天下に緊急の事があり、関隘・渡口は通じず、兵事が起こるか、あるいは馬匹は大批に死亡し、応験の期限は二年である。石氏に曰く:客星が王良に留まれば、渡口・河道は通じない。
郄萌曰:“客星守王良,天下有急,馬大動;一曰:疾病。”郄萌曰:“赤星守王良,兵起;一曰:守王良,天下大水,橋樑不通。”《海中占》曰:“客星入王良而守之,天下兵起,車騎行,人主憂,將軍有死者,期三年。”
郄萌に曰く:客星が王良に留まれば、天下に急難があり、馬匹は大批に調動される。一説に疫病が発生する。郄萌に曰く:赤色の星が王良に留まれば、兵事が起こる。一説に王良に留まるは天下の大水を主り、橋梁は絶えて通じない。《海中占》に曰く:客星が王良に入って留まって守れば、天下に兵事が起こり、車馬・騎兵は四出して奔走し、君主に憂患があり、将軍の中に戦死する者があり、応験の期限は三年である。王良は車騎を主るとともに、また天の河を跨ぐので、その占辞は馬政にも言及し、橋梁・水道にも言及する。
客星が閣道を犯す 其の三十
陳卓曰:“客星干犯閣道,王者居正殿,不私行,則災自消。”《玄冥》曰:“客星出閣道,有驚戒之事,若道中有伏兵,人主備左右,慎女兵。”
陳卓に曰く:客星が「閣道」を冲犯すれば、君王はただ正殿に端居して私に出行しなければ、災禍は自ずから消解する。「閣道」は六星、王良の北にあり、天子が紫宮から別宮へ往来する複道で、ゆえに占辞は出行の一事に落ちる。《玄冥》に曰く:客星が閣道に現れれば、人を驚かし戒めさせる変故があり、あるいは道路の中に兵馬が埋伏して、君主は左右の近侍を防ぎ、ことに宮中の女兵を慎むべし。
客星が附路を犯す 其の三十一
陳卓曰:“客星干犯附路,道不通,天下半隔,期一年。”焦延壽曰:“有星入附路,兵大起。”郄萌曰:“有星入附路,馬賤。”巫咸曰:“客星出附路,若守之,太僕有憂,若以馬罪;一曰:馬當賤,期不出一年。”
陳卓に曰く:客星が「附路」を冲犯すれば、道路は通じず、天下は半ば互いに隔絶し、応験の期限は一年である。「附路」は一星、閣道の南にあり、閣道のそばの輔路で、ともに道路・車行を主る。焦延寿に曰く:星が附路に入れば、兵事が大いに起こる。郄萌に曰く:星が附路に入れば、馬の値が下がる。巫咸に曰く:客星が附路に現れるか、あるいは留まって守れば、天子の輿馬を掌る「太僕」に憂患があるか、あるいは馬政上の事で罪を得る。一説に馬の値がまさに下がらんとして、応験は一年を出ない。
客星が天将軍を犯す 其の三十二
《河圖帝覽嬉》曰:“客星出將軍,將軍有憂,若黜者,若軍吏不忠,有過罪者。”石氏曰:“有星守天將軍,大將軍有憂;一曰:軍吏不安,以飢為敗。”
《河図帝覧嬉》に曰く:客星が「天将軍」に現れれば、将軍に憂患があるか、あるいは罷黜に遭い、あるいは軍中の官吏が忠ならず、過失の罪責を犯す。「天将軍」は十二星、婁宿の北にあり、中央の大星がすなわち天上の大将で、征伐の事を主管する。石氏に曰く:星が天将軍に留まれば、大将軍に憂患がある。一説に軍吏の人心は安らかでなく、糧が欠けて飢えるために敗を致す。
客星が大陵を犯す 其の三十三
《荊州占》曰:“客星入大陵,若守之,君有大陵功之令。”《黃帝占》曰:“客星出大陵,有土功墳陵之事,若犯積尸,國有大喪,人主當之,期三年。”石氏曰:“他星若入守大陵,有土功事。”
《荊州占》に曰く:客星が「大陵」に入るか、あるいは留まって守れば、君主は陵墓の工役を大いに興す命令を下す。「大陵」は八星、胃宿の北にあり、葬喪・塚墓を主管し、その中にまた「積屍」一星がある。《黄帝占》に曰く:客星が大陵に現れれば、土木の工役と墳陵の営造の事がある。もし積屍星を侵犯すれば、国中に大喪があり、君主に応じ、期限は三年である。石氏に曰く:別の星がもし大陵に入って留まれば、土木の工役の事がある。
客星が天船を犯す 其の三十四
郄萌曰:“客星入天船,水大至。”石氏曰:“客星出天船,天下大水,舟船用,若有船事,期不出年。”郄萌曰:“客星守天船,有兵;一曰:王船有事,不出一年。”
郄萌に曰く:客星が「天船」に入れば、大水がまさに至らんとする。「天船」は九星、大陵の北にあり、天の河の中に横たわり、水を渡り船を行くことを主管する。石氏に曰く:客星が天船に現れれば、天下に大水があり、舟船が用をなすか、あるいは船に関する事故が現れ、応験はその年を出ない。郄萌に曰く:客星が天船に留まれば、兵事がある。一説に王家の船に事があり、一年を出ずに応験する。
客星が巻舌を犯す 其の三十五
《玉曆》曰:“客星出捲舌,若守之,天下有妄言惑其君者,君信讒臣,罪無辜者。”
《玉歴》に曰く:客星が「巻舌」に現れ、あるいは留まって守れば、天下に虚妄の言を造作して国君を惑わす人があり、国君は讒を進める臣子を聴き信じて、罪なき人に罪罰を蒙らせる。「巻舌」は六星、昴宿の北にあり、形は巻曲した舌に似て、口舌・讒佞を主管し、星の中にまた「天讒」という一星があるので、この星官の占辞はもっぱら妖言と讒毀に応じる。
(按班固《天文志》曰:元帝二年五月,客星見昴分,居捲舌東,可五尺,青白色,炎長三寸,其年十二月,鉅鹿都尉謝君男詐為神人,論死,父免官。孟康注曰:姓謝,名君。男,兒也,不紀其名,直言男者也。”
(原書の小注:班固《漢書・天文志》の記載を案ずるに、漢の元帝二年五月、客星が昴宿の分野に現れ、位置は巻舌の東、長さ約五尺、色は青の中に白を帯び、光焔の長さは三寸であった。この年十二月に至り、鉅鹿郡の都尉・謝君の息子が神人を假冒して詐りを行い、死罪を判され、彼の父もこれによって官を免ぜられた。孟康が注を作っていう:この人は姓が謝、名が君。「男」は息子の義で、史書はその名を記さないので、「男」とだけ書いたのである。)
客星が五車を犯す 其の三十六
石氏曰:“客星干犯五車,兵滿野,天下半傾,百姓徙居,去其土,期三年。”《黃帝占》曰:“客星入五車,色黃,人主受賀;色白,言義;色赤,言兵;色青,言愛;色黑,大人當之。”《海中占》曰:“客星入五車,所守土穀貴。”郄萌曰:“客星入五車,糴倍價;一曰:車倍價,皆為後年。”郄萌曰:“客星入五車,為赦。”
石氏に曰く:客星が「五車」を冲犯すれば、兵馬は郊野に布満し、天下は半ば傾覆・動揺し、百姓は移徙・流亡してその郷土を去り、応験の期限は三年である。「五車」は五星、畢宿の東北にあり、五方の天帝の車舎で、兵甲・車騎を主管し、同時に五穀の豊凶をも主る。《黄帝占》に曰く:客星が五車に入り、星の色が黄なら、君主は朝賀を受ける。星の色が白なら信義の事を主る。星の色が赤なら兵戈を主る。星の色が青なら恩愛・和睦を主る。星の色が黒なら君主・大人に応じる。《海中占》に曰く:客星が五車に入れば、それの守るその方の土地の穀の値は騰貴する。郄萌に曰く:客星が五車に入れば、糴米の値は倍に上がる。一説に車の値が倍に上がり、いずれも二年に応じる。郄萌に曰く:客星が五車に入れば、赦令を主る。
《荊州占》曰:“客星入五車,人相食,若大水,溝瀆溢。”《黃帝占》曰:“有星出五車,色白,君使人諸侯,以車為戒;色黃,受賀;赤,言兵,車騎滿路;色黑,多死者;以其日占期。”郄萌曰:“客星出五車,兵出;入五車,兵入。”《玄冥》曰:“客星出五車,天下兵起,車騎滿野,將相有憂,五穀大貴,人民飢,期百八十日,中一年,遠三年。”
《荊州占》に曰く:客星が五車に入れば、人は互いに食い合うか、あるいは大水が発して溝渠・河道は漫溢する。《黄帝占》に曰く:星が五車に現れ、星の色が白なら、君主は使者を遣わして諸侯に往かせ、車馬の事をもって戒めとす。星の色が黄なら朝賀を受ける。赤なら兵戈を主り、車騎は道路に充満する。星の色が黒なら死者は衆多である。応験の遅速は、客星の現れたその日の干支によって推算する。郄萌に曰く:客星が五車から出れば兵馬は外に出、五車に入れば兵馬は境に入る。《玄冥》に曰く:客星が五車に現れれば、天下に兵事が起こり、車馬・騎兵は郊野に布満し、将相に憂患があり、五穀の値は騰貴し、人民は飢え、近くは百八十日、中は一年、遠くは三年に応験する。
郄萌曰:“客星出入五車,以守五車,可取者。客星出入蕡車,取蕡;出入麥車,取麥;出入豆車,取豆;出入黍粟車,取黍粟;出入稻米車,取稻米;出以其行,為粟,其出入中行,石二百;出入外行,石百錢。”
郄萌に曰く:客星が五車に出没し、しかも五車に留まるのは、利を取り蓄積するのに拠るべき徴候である。五車はそれぞれ一種の穀物を主る。客星が「蕡車」に出没すれば麻子を蓄え、「麦車」に出没すれば麦を蓄え、「豆車」に出没すれば豆を蓄え、「黍粟車」に出没すれば黍と粟を蓄え、「稲米車」に出没すれば稲米を蓄えるべし。それの現れる行位によって、その穀物は価を動かす。中間の行に出没すれば一石につき二百銭、外側の行に出没すれば一石につき百銭である。
《黃帝占》曰:“客星守五格休左者,軍大發;守休右,留十日,天下有喪,大亂。”郄萌曰:“客星守五車。兵革起。”《海中占》曰:“客星入五車,犯守之,大人有憂,車騎發用,將軍出令,國易政,期三年。”
《黄帝占》に曰く:客星が「五格」に留まって左に歇まれば、大挙して兵を発する。留まって右に歇まり、しかも十日滞留して去らなければ、天下に喪事があり、大乱が出る。郄萌に曰く:客星が五車に留まれば、兵戈の事が起こる。《海中占》に曰く:客星が五車に入り、冲犯してそこに留まれば、君主・大人に憂患があり、車馬・騎兵は徴発・動用され、将軍は号令を発し、国中は政令を更易し、応験の期限は三年である。
客星が天関を犯す 其の三十七
《黃帝占》曰:“客星入天關,諸侯不通,民多相攻,且有兵,子伐父,弟伐兄,是謂不理,各去其鄉。”郄萌曰:“客星入天關,民多疾病。”郄萌曰:“有星入天關,天下有急;一曰:關市不通。”《荊州占》曰:“客星入天關,多盜賊,道路不通。”
《黄帝占》に曰く:客星が「天関」に入れば、諸侯の間の往来は絶え、百姓の間に攻殺が多く、しかも兵事があり、子は父を攻め、弟は兄を攻める。これを綱紀の失序という。人は皆その郷里を去る。「天関」は一星、五車の南・畢宿のそばにあり、関隘の開閉と往来の通塞を主管する。郄萌に曰く:客星が天関に入れば、百姓は疾病に罹る者が多い。郄萌に曰く:星が天関に入れば、天下に急難がある。一説に関口と集市は通じない。《荊州占》に曰く:客星が天関に入れば、盗賊は衆多で、道路は塞がれて通じない。
石氏曰:“他星入天關,兵戰不勝。”石氏曰:“客星出天關門,天下起兵不戰。”《孝經章句》曰:“客星守天關,羊馬牛大貴,不出三年,有德令。”《荊州占》曰:“客星守天關,諸侯不通,期十二日。又曰:民飢。又:有自責者。”
石氏に曰く:別の変異の星が天関に入れば、兵を用いて戦って勝つことができない。石氏に曰く:客星が天関の門戸から出れば、天下は兵を起こして真に交鋒しない。《孝経章句》に曰く:客星が天関に留まれば、羊・馬・牛の値が大いに上がり、三年を出ずに仁徳を施す号令が頒下される。《荊州占》に曰く:客星が天関に留まれば、諸侯の間の往来は絶え、応験の期限は十二日。また曰く民は飢える。また曰く咎を引いて自責する者がある。
