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辰星の昼見・経天 六

唐 · 瞿昙悉达 · 第54巻 / 119

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

石氏曰:“辰星晝見,其國不亡則大亂。”《荊州占》曰:“辰星經天,凶。”

「昼見」は星が白天に太陽と同時に見えるをいい「経天」は星が白昼に中天を横过するをいう。水星はもと光が弱くまた常に日光の中に隠伏するのに白天に竟然としてそれが見えるのは極めて反常の天象である。石申がいう、水星が白昼に出現するのは、それが対応する分野の国は滅亡でなければ大乱である。《荊州占》にいう、水星が白天に中天を横过するのは凶を主る。

辰星の変異・生足・大 七

《龍魚河圖》曰:“天辰之氣,主司災;其精下為先農之神。”巫咸曰:“辰星下為女子,止於都津。”石氏曰:“辰星之為雲,如曲流水,災期四月。”《春秋緯》曰:“辰星生足,故主走,新主入。”

《竜魚河図》にいう、天上の辰星の気は専ら災異を管しその精気が人間に下降すればすなわち「先農」の神と為る。巫咸がいう、水星の精が人間に下降して女子に化し都城の渡口に停留する。石申がいう、水星の気が雲形に化成し形が一道の弯曲の流水のようで災禍の応期は四箇月の内にある。《春秋緯》にいう、水星の傍らに附着する光芒が生じ形状が脚のようであるのはこれを「生足」と呼び旧の君主の出走と新の君主の入立を主る。

石氏曰:“辰星始出東方而大,天下有兵。”巫咸曰:“辰星失其常,賊入且昌,社稷傾,亡事行,修鼓革,男女更,治事不治。”《荊州占》曰:“辰星出東方,白而大,有兵於外解;色黃,國有福,五穀熟;色赤,旱,為兵;色黑,為水;青,為憂;白,喪。”

石申がいう、水星が剛に東方から出現する時に形体が特別に大きいのは、天下に兵事があることを主る。巫咸がいう、水星が常度を失い盗賊が侵入してしかも日に日に猖盛となり国家・社稷が傾覆し行う所が皆亡国の事で戦鼓・皮革を修治して兵戎に備えることに忙しく男女の位次が錯乱・更易し政事は表面は治まって実際はその治を得ないことを主る。《荊州占》にいう、水星が東方に出現し色白にして形が大きいのは、境外の兵事が解散を得ることを主る。顔色が黄を発すれば国家に福があり五穀が豊熟する。顔色が赤を発すれば旱を主りまた兵を主る。顔色が黒を発すれば水災を主る。顔色が青を発すれば憂患を主る。顔色が白を発すれば喪事を主る。

巫咸曰:“辰星小而失常,主近無益之臣妾,內亂,兵起。”《天官書》曰:“辰星黃而小,出而易處,天下之文,變而不善矣。”巫咸曰:“辰星小而動。兵小起;大動,兵大起。”《文曜鉤》曰:“辰星小而色黃,地大動。”《荊州占》曰:“辰星始出東方,小而不明,天子有無益事。辰星小而色黃,當雨反旱,當旱反雨。”

巫咸がいう、水星の形体が細小にして常度を失うのは、君主が国に益なき臣妾・近習を親近し内部に乱を生じ兵禍が興起することを主る。《史記・天官書》にいう、水星が色黄にして形が小さく出現の後また位置を改換するのは、天下の文教・制度がまさに変壊せんとすることを主る。巫咸がいう、水星の形が小さく微微と晃動するのは、兵事が小さく起きる。晃動が甚だしければ兵事が大きく起きる。《文曜鈎》にいう、水星の形が小さく色が黄なるは、大地が震動することを主る。《荊州占》にいう、水星が初めて東方に出て形が小さく明亮でないのは、天子が無益の事を為すことを主る。水星の形が小さく色が黄なるは、雨が降るべき時に反って乾旱し乾旱すべき時に反って雨が降ることを主る。

辰星の流と列宿の合斗 八

巫咸曰:“辰星流,君臣倍,有反事;一曰流若明,明信有事。”石氏曰:“辰星流出,天下有大水,太子、御史,諸官多死。”

巫咸がいう、水星が流移して定まらないのは、君臣が互相に背離し反叛の事があることを主る。別の説では水星が流移して光色が明亮なればすなわち応験する事は確実に信ずべし。石申がいう、水星が流散して出るのは、天下に大水があり太子・御史および各級の官員に死亡が多いことを主る。

《荊州占》曰:“辰星與宿合東方,臣伐主。”巫咸曰:“辰星與宿合,若關西方,期六月,強國宮中有事。”班固《天文志》曰:“辰星與他星過而斗,(晉灼曰:妖星,彗、孛之屬也。)一曰五星;天下大亂,出於房心間,地動。”

いわゆる「合」は両星が同度に相会するをいい、いわゆる「斗」は彼此に逼近して相争う如くなるをいう。《荊州占》にいう、水星と列宿が東方で相合するのは、臣下が君主を討伐することを主る。巫咸がいう、水星と列宿が相合しもし西方に関渉すれば応期を六箇月として強国の宮廷の中に変故があろう。班固《漢書・天文志》にいう、水星と別の星が相経過して彼此に逼近し争闘するのは(原書小注、晋灼がいう、ここの「他星」は妖星を指し彗星・孛星の類である)別の説では五星を指す——天下の大乱を主りもし房宿・心宿の間に発生すればすなわち地震がある。

辰星の穰気・暈・彗 九

《黃帝占》曰:“辰星生氣而為黑穰,明日大霧,暮時大雨;不出六十日,所在宿獨大水。”《孝經內記》曰:“辰星生氣而為黑穰者,不出六十日,牛馬羊皆貴三倍。”《荊州占》曰:“辰星出穰氣一丈,大水。”

「穰気」の原文は「穰」と作り星の傍らに涌起する一団の気を指し星体の変異の一種である。《黄帝占》にいう、水星が気を生出して黒色の穰気と為るのは、第二天に大霧があり傍晚に大雨がある。六十日を出でずそれが在るその一宿の分野の地に単独に大水が発する。《孝経内記》にいう、水星が気を生じて黒色の穰気と為るのは、六十日を出でず牛・馬・羊の価銭がみな三倍に漲る。《荊州占》にいう、水星が涌出する穰気が一丈に高达するのは、大水を主る。

《孝經右秘》曰:“辰星冠珥,帝不明;三月之中,正陽滅弱;下力強,陰制政,反蔽陽;佞人出,世有兵。辰星冠珥,王失土。”巫咸曰:“辰星白暈,邊有兵;其失色,兵,其國凶。辰星白暈,邊有水、兵,患三年乃止。”

「冠」は星の上方に生出する短気で帽のようであり「珥」は星の両旁に生出する短気で耳飾のようであり「暈」は星体を環繞する光圈である。《孝経右秘》にいう、水星に冠あり珥あるは、帝王が明ならざるを主る。三箇月の内に純正の陽気が衰滅・減弱し下位の者の勢力が強盛となり陰気が朝政を挟制して反って陽気を遮蔽し奸佞の人が進用を得て世間に兵禍がある。水星に冠あり珥あるは、君王が土地を喪失することを主る。巫咸がいう、水星の外に白色の暈環があるのは、辺境に兵事があることを主る。暈環が本色を失うのは、兵の起こることを主りその分野の国に凶禍がある。水星に白暈あるは、辺境に水患と兵禍があり為害が三年して乃ち止むことを主る。

郗萌曰:“辰星出彗東北,不出三月,兵聚其下。”(司馬彪《天文志》曰:光武建帝三十年閏月甲午,水在東井二十度,生白氣,東南指,焰長五尺,為彗,東北行至紫宮西潘工,白氣為喪,有焰作彗,彗,所以除積,紫宮天子之宮,彗加其蕃,除宮之象,後三年,光武崩。)

郗萌がいう、水星が東北方に彗状の芒尾を生出するのは、三箇月を出でず兵衆がそれが応ずる分野の下に聚集しよう。(原書小注、司馬彪《続漢書・天文志》にいう、光武帝建武三十年閏月甲午日に水星が東井宿の二十度上に白気を生出し東南を指向し光焰の長さ五尺で彗状を形成し東北に行って紫微宮の西藩に至った。白気は喪事を主り白気が光焰を生出して彗形を成し彗星はもって積秽を掃除するもので紫宮は天子の宮廷で彗気が宮垣の上に加臨するのはまさに宮室を清掃する象で三年の後に光武帝が駕崩した。)

開元占経 巻五十四・辰星占二

辰星の東方七宿を犯す

辰星の角を犯す 一

《黃帝占》曰:“辰星出中道,天下太平;出陽道,旱;出陰道,多雨,多陰謀;乘左角為旱;乘右角為水、兵,小戰。乘右角,將相,若后家族有坐法死者。近角合斗,女子為天下害,大臣殺主。留兩角間,關梁不通,軍有寡,國庭邊境不通。守角,王者刑罰急,國有帝者,天下大亂;又為水災,一曰多水災;一曰五穀不成;又曰大水滂滂,民往來舟船相望。守左右角,黑為水;赤為旱;青為憂;白為喪。守角中央,為大臣憂。”

角宿の二星は東方の蒼龍の角で左角と右角の間はすなわち天門で黄道が中から通過する。《黄帝占》にいう、水星が黄道の正中の「中道」の上を走るのは、天下の太平を主る。北面の「陽道」に偏するのは、旱を主る。南面の「陰道」に偏するのは、多雨と多くの陰謀を主る。左角星を壓臨するのは旱を主る。右角星を壓臨するのは水災と兵事を主り小規模の戦闘がある。右角を壓臨するのは、将相あるいは皇后の家族の中に法を犯して処死される人があることを主る。角宿に逼近してそれと相迫するのは、女子が天下に禍を為す者があり大臣が君主を弑殺することを主る。左右の両角の間に停留するのは、関隘・橋梁が通じず軍中の兵員が短缺し国都・朝廷と辺境の音信が隔絶することを主る。角宿を守住するのは、君王の刑罰が苛急で国中に別に帝と称する人があり天下が大乱することを主る。また水災を主り一説では水災が多く一説では五穀が熟さずまた洪水が浩蕩して百姓の往来は船に頼るのみで船隻が水上に相望むという。左角あるいは右角を守るのは、星の色が黒を発すれば水を主り赤を発すれば旱を主り青を発すれば憂を主り白を発すれば喪を主る。両角の正中に守るのは、大臣に憂いがあることを主る。

辰星の亢を犯す 二

辰星舍亢,歲小水,焦旱不至。辰星數入亢,其國疫病。乘亢左星,萬物不成,五穀貴。乘右星,為大兵,有奇令。乘若守亢左星,為水;乘右星,為大兵,為有擊者;逆乘滅右星,為大人憂。守亢,多盜,賊、兵並起,人民相惡。逆行守亢,為中央。入亢而犯守之,名曰陰閉三光,大水滂滂,無有立牆。

亢宿の四星は角宿の東にあり天子の内朝で疾疫と刑法を主る。水星が亢宿に停舍するのは、その年に小水災があり焦灼の旱情は到来しないことを主る。水星が屢々亢宿に入るのは、その分野の国に瘟疫があることを主る。亢宿の左辺の星を壓臨するのは、万物が成らず五穀が価貴なるを主る。右辺の星を壓臨するのは、大きな兵事があり朝廷に非常の詔令があることを主る。亢宿の左星を壓臨あるいは守住するのは水を主る。右星を壓臨するのは大兵を主り攻撃の事があることを主る。逆行して壓臨し右星を掩滅するのは、貴人に憂いがあることを主る。亢宿を守住するのは、盗匪が衆多で賊寇と兵禍が一斉に興起し百姓が彼此に仇恨することを主る。逆行して亢宿を守るのは、応験は中央の地にある。亢宿に入りまた冒犯しその中に守留するのは「陰閉三光」と呼ばれすなわち陰気が日月星の三光を閉塞するのであり洪水が浩蕩して立つことのできる一堵の墻さえ留めないことを主る。

辰星の氐を犯す 三

辰星入氐犯守,貴臣暴憂,法官有獄事。乘氐右星,天下有大水,大兵;天子有自將兵於野。守氐,其下七日有水,守十八日,有兵大起,遠九十日。守氐,多惡風,天下大旱,谷不成;天下大疫,國易政。守氐,多為水災。

氐宿の四星は亢宿の東にあり天子の休憩する所でまた后妃を主る。水星が氐宿に入り冒犯し守留するのは、顕貴の大臣が突如として憂患に遭い刑法を掌る官員に訟獄の事があることを主る。氐宿の右辺の星を壓臨するのは、天下に大水があり大きな兵があり天子がまさに自ら兵を領して野外に出征せんとすることを主る。氐宿を守住するのは、その分野の下に七日の内に水があることを主る。十八日守り足れば兵事が大いに起き遠ければ九十日に応ずる。氐宿を守るのは、また悪風が多く天下が大旱し穀物が熟さないことを主る。天下が大疫し国家が政令を更改する。氐宿を守るのは、また多く水災を主る。

辰星の房を犯す 四

郗萌曰:“辰星入房三道,為天子有子。入房十日,成勾已,為天子忌之,以赦解之。守房,人民多暴死者;又為良馬出廄;或有暴誅,大臣相害,乘天下,道不通;一曰天下水起,不則有兵。守鉤鈴,地裂;若山崩。

房宿の四星は氐宿の東にあり天子が政を布く明堂で四星を車を駕る四匹の馬に比し星間に上・中・下の三条の通道があり傍らに別に鈎鈐の二星がある。郗萌がいう、水星が房宿の上中下の三道に入るのは、天子が子を生ずることを主る。房宿に入り十日し留・逆により「勾巳」のような曲折の軌跡を走出するのは、天子が当に忌諱あるべきことを主り大赦をもって化解する。房宿を守住するのは、百姓に暴死する者が多いことを主る。また良馬が厩を出ることを主る。あるいは突然の誅戮があり大臣が互相に残害し天下を凌壓し道路が通じない。一説では天下に水を発しさもなければ兵禍がある。房宿の傍らの鈎鈐二星を守住するのは、地が裂くことを主る。あるいは山が崩れる。

辰星犯守房,馬大貴,若大赦。入守房心間,地動。守房,為人主無下堂;又曰東去而復遠,成勾已,為后夫人有喪;一曰為大飢,人相食,死者不葬;又曰守南,以水起兵。守房,為天下諸侯相謀,慮道不通;一曰天下易王,大人喪,有反逆臣。

水星が房宿を冒犯し守住するのは、馬価が大貴しあるいは大赦があることを主る。房宿と心宿の間に入り守るのは、地震を主る。房宿を守るのは、君主が殿堂を走り下るべからずを主る。またいう、水星が東に行き去り其の後また行き愈々遠く「勾巳」の曲折の状を走出するのは、皇后・夫人に喪事があることを主る。一説では大飢饉を主り人が人を食い死者に埋葬する人がない。またいう、房宿の南辺に守るのは、水患によって兵を起こすことを主る。房宿を守るのは、天下の諸侯が互相に図謀し思慮が阻隔し道路が通じないことを主る。一説では天下が君王を更換し貴人に喪があり反逆の臣子が出現する。

逆行守房心,天子被藥酒死;一曰宮人食糟糠。犯房,谷大貴,大飢;犯若守房,有白衣之會;一曰為天下相誅;若犯左右驂,大人中相誅。犯房,奸臣有謀。

水星が逆行して房宿・心宿を守住するのは、天子が毒酒によって害死することを主る。一説では宮中の人が酒糟・米糠を食するの余あるを主る。房宿を冒犯するのは、穀価が大貴し大きな飢饉があることを主る。房宿を冒犯しあるいは守住するのは、白衣を穿く喪事の集会があることを主る。一説では天下が互いに誅殺することを主る。もし房宿の左右両側の驂星を冒犯すれば貴人が朝中で互いに誅殺することを主る。房宿を冒犯するのは、奸臣が暗中に図謀があることを主る。

辰星留逆犯守乘陵房左右驂,若左右服,皆為主崩;臣有謀,陰所中將謀;逆行乘陵中道,天子失位而亡;順行乘陵中道,天下和平。辰星犯乘鉤鈐,大臣有悞天子不尊事天者,致大災於宗廟;王者不宜出宮下殿,有謀匿於宮廟中者。犯鉤鈐,王者憂。中犯乘陵房星者,國君憂;色青,憂喪;赤、憂積尸成山;黑,有將相誅;白芒角,大哭。”

水星が房宿の左驂・右驂あるいは左服・右服に(房宿の四星は車を駕る四馬に比され外側の両星を驂といい内側の両星を服という)停留し逆行し冒犯し守留し凌壓するのは、みな君主の駕崩を主る。臣下に陰謀があり暗中に人に中傷されてまさに謀逆を生ぜんとする。逆行して房宿の中道を凌壓するのは、天子が位を失い亡ぶことを主る。順行して中道を凌壓すればすなわち天下が和平する。水星が鈎鈐の二星を冒犯・凌壓するのは、大臣が君主を耽誤し君主をして恭敬に天に事えること能わざる者があり因而に宗廟の大災を招致することを主る。君王は宮廷を走出し殿堂を歩み下るべきでない。図謀する人が宮廟の中に藏匿しているからである。鈎鈐を冒犯するのは、君王に憂いがあることを主る。正中から房宿の諸星を冒犯・凌壓するのは、国君に憂いがあることを主る。星の色が青を発すれば憂う所は喪事であり赤を発すれば憂う所は屍体が山の如く積まれることであり黒を発すれば将相に誅される者があることを主り白を発して芒角を生出すれば大哭の事があることを主る。

辰星の心を犯す 五

辰星犯天子,王者絕嗣;犯太子,不得代;犯庶子,庶子不利。辰星經心,清明烈照,天下內奉明王,帝心延年。合心,玄色不明,有喪。

心宿の三星で中央のその大星を「天王」と称しまた天子星と叫ばれ前面の一星は太子で後面の一星は庶子で三星は合わせて「明堂」と称す。水星が中央の天子星を冒犯するのは、君王が後嗣を断絶することを主る。前面の太子星を冒犯するのは、太子が継位できないことを主る。後面の庶子星を冒犯するのは、庶子が不利を主る。水星が心宿を経過して光色が清明で照耀が強烈なのは、天下が皆朝内に賢明の君王を奉戴し帝王の心が延年を得ることを主る。心宿と相合して星色が暗黑にして明ならざるは、喪事があることを主る。

守心,以水滅火,三日不去,主服女藥,大臣相戮,山川大潰,水溢滂滂;一曰大人以外兵死;色黃,增地;色白,有義於天下;一曰陰侵於陽,臣謀其主;又曰天下大敗,易王;一曰大臣弒主。

水星が心宿を守住するのは——心宿は火に属し水星は水に属しこれは水をもって火を滅す象である——三日停留して離れ去らないのは、君主が婦人の進める薬を服食し大臣が互相に殺戮し山川が大規模に崩壊し洪水が浩蕩・漫溢することを主る。一説では貴人が外来の兵禍に死ぬことを主る。星色が黄を発すれば疆土を增益することを主る。星色が白を発すれば義徳が天下に施されることを主る。一説ではこれは陰気が陽気を侵犯するので臣下が君主を図謀する。またいう、天下の大敗と君王の更換を主る。一説では大臣が君主を弑殺することを主る。

逆行守房心,天子被藥酒死;一曰官人食糟糠,辰星中犯乘守心,明堂,大人憂,大臣當之;在陽、為燕;在陰,為胡;期十月、遠三年。逆行犯心、明堂、環繞成勾已,為大人憂;期六月,若遠三年,赦以解之。

水星が逆行して房宿・心宿を守住するのは、天子が毒酒によって害死することを主る。一説では宮中の人が酒糟・米糠を食するの余あるを主る。水星が正中から心宿・明堂を冒犯・凌壓・守住するのは、貴人に憂いがあり応験は大臣の身に落ちることを主る。陽位に発生すれば燕の地に応じ陰位に発生すれば胡の地に応じ応期は十箇月で遠ければ三年である。逆行して心宿・明堂を冒犯しその傍を環繞して「勾巳」の曲折の状を走出するのは、貴人に憂いがあることを主り応期は六箇月で遠ければ三年で大赦をもって化解できる。

辰星中犯乘守心、明堂,皆為內亂,臣欲殺主,有亡國;近期十月,中期一年,遠期二十八年;又曰大臣當之。留逆犯守乘陵心星者,宮內賊亂,臣下有謀易王;權在宗家及得勢大臣。

水星が正中から心宿・明堂を冒犯・凌壓・守住するのは、みな内乱を主り臣下が君主を殺害しようと欲し亡国の禍がある。近ければ応期は十箇月で中は一年で遠ければ二十八年である。またいう、応験は大臣の身に落ちる。心宿の諸星を停留・逆行・冒犯・守留・乗凌するのは、宮廷内部の賊乱を主り臣下が君王を更換することを図謀し権柄が宗室と勢いを得た大臣の手裏に落ちる。

辰星の尾を犯す 六

辰星入尾,天下大水,江河決溢,魚鹽貴三倍。辰星入九江,天下多水。守尾者,為大人女君惡之。辰星守尾,大飢,人相食,民異其國;君子賣衣,小人賣子,妃后亂。

尾宿の九星は東方の蒼龍の尾でまた後宮の嬪妃の次序を象徴しその傍に九江星がある。水星が尾宿に入るのは、天下の大水と江河の決口・漫溢と魚と鹽の価銭が三倍に漲ることを主る。水星が九江星に入るのは、天下に水が多いことを主る。尾宿を守住するのは、貴人と女主がみなこの天象を厭悪することを主る。水星が尾宿を守るのは、大飢饉を主り人が人を食い百姓が他国に流散し君子は衣裳を変売し小民は児女を売却し妃嬪・皇后が淫乱する。

守尾,執政得事;又曰以水起兵,其年必成;一曰疾病。守尾、箕,後宮有省者;一曰後宮有罪廢者。守尾,為用事者當之,天下牢開,大赦;一曰天下大水,萬物不成,民多疾疫。留逆犯守乘陵尾,皇后以珠王簪珥惑天子者;誣讒大起,后相貴臣誅,宮人出走,兵起宮門。

尾宿を守るのは、政を執る人が事を辦して手を得ることを主る。またいう、水患によって兵を起こしその年は必ず事を成す。一説では疾病を主る。尾宿・箕宿を守住するのは、後宮に裁減される人があることを主る。一説では後宮に罪を得て廃される人がある。尾宿を守るのは、応験が権を当て事を用いる人の身に落ち天下の牢獄が打開し大赦を実行することを主る。一説では天下に大水があり万物が成らず百姓に疫病を生ずる者が多い。尾宿を停留・逆行・冒犯・守留・乗凌するのは、皇后が珠玉・簪珥の類の服飾をもって天子を迷惑し誣陷・讒毀の風が大いに起き皇后・丞相と顕貴の大臣が誅され宮人が出逃し兵禍が宮門から発することを主る。

辰星の箕を犯す 七

辰星犯箕,河水大溢;若入箕中,伺其出日而數之,皆期三十日,兵發;伺始入處之率,一日期十日,軍罷。若入箕,天下大赦;一曰牢開;一曰大人當之。守箕,皆為其歲水;一曰皆為女主憂;合箕,用事者坐之。

箕宿の四星は東方の蒼龍の末にあり形が簸箕のようで風を主りまた口舌の是非を主る。水星が箕宿を冒犯するのは、河水が大いに漲り漫溢することを主る。もし箕宿の中に入ればすなわちそれが出る日を守候して推算しみな三十日を期として兵事が発動する。さらにそれが始めて入った位置に按じて折算し入ること一日をすなわち十日を期として軍隊が罷散する。もし箕宿に入れば天下の大赦を主る。一説では牢獄が打開することを主る。一説では応験が貴人の身に落ちる。箕宿を守住するのは、みなその年に水があることを主る。一説ではみな女主に憂いがあることを主る。箕宿と相合するのは、権を当て事を用いる人がこれにより罪を得るべきである。

出箕,谷大貴,天下大旱飢,死過半。守箕,中國有大兵,執政者當之;若守之七日以內,禍災起,若有疾風解之。守箕,若角動,色黑,貴者有棄損,自戮死,守箕,歲大旱,大災,萬物不成。

箕宿の中から出るのは、穀価が大貴し天下が大旱・大飢し死者が半ばを過ぐることを主る。箕宿を守るのは、中原に大きな兵事があり応験が政を執る人の身に落ちることを主る。もし七日以内に守留すれば災禍が興起しもし疾風に適逢すれば化解できる。箕宿を守るのは、もし星の芒角が閃動し顔色が黒を発すれば顕貴の人に棄置・貶損される者があり甚だしきは自殺して死ぬことを主る。箕宿を守るのは、その年の大旱と大きな災があり万物が成らないことを主る。

開元占経 巻五十五・辰星占三

辰星の北方七宿を犯す

辰星の南斗を犯す 一

石氏曰:“辰星犯南斗,為赦。”巫咸曰:“辰星入南斗口中,大臣誅;一曰不用眾而有天下。”郗萌曰:“辰星入南斗,天下受爵祿;期六十日,若九十日。”《文曜鉤》曰:“辰星之南斗,天下大水,五穀傷,人民飢。辰星居南斗河戍間,道不通。”

南斗の六星は北方の玄武の首にあり天上の爵禄の府でまた寿命を主る。石申がいう、水星が南斗を冒犯するのは、大赦を主る。巫咸がいう、水星が南斗の斗口の中に入るのは、大臣が誅されることを主る。一説では大衆を動用せずして天下を取得できる。郗萌がいう、水星が南斗に入るのは、天下の人が爵位・俸禄を授与されることを主る。応期は六十日あるいは九十日。《文曜鈎》にいう、水星が南斗に到るのは、天下の大水と五穀が傷を受け百姓が飢餓することを主る。水星が南斗と天河の戍星の間に停まるのは、道路が通じないことを主る。

《黃帝占》曰:“辰星守斗,有兵;赤而角,天下敗;白而大,裂地,相賂為和;黑而小,其國亡。”石氏曰:“辰星守南斗,在北,民凍死;在西,虎狼多入邑;在南,狗多死;在東,女子多死。”劉向《洪範傳》曰:“辰星守南斗,不可舉事;用兵必受其殃。”

《黄帝占》にいう、水星が南斗を守住するのは、兵事があることを主る。星色が赤を発して芒角を生ずれば天下の敗亡を主り色白にして形が大きければ土地を割裂し財貨をもって相賄賂して講和することを主り色黒にして形が小さければその分野の国が滅亡することを主る。石申がいう、水星が南斗を守り斗の北辺に守るのは、百姓が凍死することを主る。西辺に守れば虎狼が常に城邑に闖入することを主る。南辺に守れば狗に死が多いことを主る。東辺に守れば女子に死が多いことを主る。劉向《洪範伝》にいう、水星が南斗を守るのは、大事を興辦すべからずを主る。兵を用いれば必ず禍殃を遭受する。

甘氏曰:“辰星守南斗,若角動,色青黑,萬民大死,橋樑不通,天下水起。辰星失次守南斗,所守者誅。”郗萌曰:“守南斗,有兵;易正朔。”陳卓曰:“辰星守南斗,萬物不成,五穀傷。”石氏曰:“辰星犯南斗,留守之,破軍殺將。”司馬彪《天文志》曰:“辰星犯南斗,有戮將;若有死相。”

甘徳がいう、水星が南斗を守りもし星の芒角が閃動し顔色が青黒なれば万民に死亡が大批で橋梁が通じず天下に水を発することを主る。水星が正常の次序を失して南斗を守るのは、それが守るその一分野の人が誅されることを主る。郗萌がいう、南斗を守るのは、兵事があることを主る。暦法・正朔を更改すべきである。陳卓がいう、水星が南斗を守るのは、万物が成らず五穀が傷を受けることを主る。石申がいう、水星が南斗を冒犯し停留して守るのは、軍隊が撃破され将領が殺されることを主る。司馬彪《続漢書・天文志》にいう、水星が南斗を冒犯するのは、将領が殺される者がありあるいは丞相が死亡することを主る。

辰星の牽牛を犯す 二

郗萌曰:“辰星乘牽牛,為人相棄於道。”陳卓曰:“辰星乘牽牛,穀貴;天下大水。”巫咸曰:“辰星守牽牛,為五穀不成。”《感精符》曰:“辰星守牽牛,國以水為敗,犧牲疫,牛多死。”《春秋緯》曰:“辰星守牽牛,牛先賤,後貴。”

牽牛はすなわち牛宿で六星あり祭祀に用いる犠牲を主りまた関梁・橋渡を主る。郗萌がいう、水星が牽牛を凌壓するのは、人々が道路上で彼此に棄すてることを主る。陳卓がいう、水星が牽牛を凌壓するのは、穀価が貴く天下に大水があることを主る。巫咸がいう、水星が牽牛を守るのは、五穀が熟さないことを主る。《感精符》にいう、水星が牽牛を守るのは、国家が水患によって敗れ祭祀に用いる牲畜が疫を生じ牛が大量に死亡することを主る。《春秋緯》にいう、水星が牽牛を守るのは、牛価が先ず賤く後に貴いことを主る。

石氏曰:“辰星守牽牛,水湧為敗,大牛多死。辰星守牽牛,民有自賣者;歲多水災,萬物不成,五穀傷;一曰地氣洩,貴人多死。”甘氏曰:“辰星守牽牛,有犧牲之事;若使人以四足蟲為虎來者;色青、有病;色黑、有死喪。”《海中占》曰:“辰星守牽牛,歲多水;民歸兵陵,齊燕尤甚。”

石申がいう、水星が牽牛を守るのは、大水が涌起して災を成し大牛が大批に死亡することを主る。水星が牽牛を守るのは、また百姓に身を売って奴と為る者があることを主る。その年に水災が多発し万物が成熟できず五穀が傷を受ける。一説ではこれは地気が外泄する徴候で貴人に死亡が多い。甘徳がいう、水星が牽牛を守るのは、祭祀に牲を用いる事があることを主り牛宿が本より犠牲を主ればこそである。あるいは人が四足の虫獣を誤認して老虎と為して前から来て報訊する。星色が青を発すれば疾病があることを主る。星色が黒を発すれば死喪があることを主る。《海中占》にいう、水星が牽牛を守るのは、その年に水が多いことを主る。百姓が迫られて兵営に投附し高地に逃げ上って水を避け斉の地・燕の地一帯が尤其に厳重である。

郗萌曰:“辰星守牽牛,民人死喪;一曰穀貴,民多流亡。”《荊州占》曰:“辰星守牽牛,關梁不通。”陳卓曰:“辰星守牽牛,臣謀其主。”甘氏曰:“辰星犯牽牛,留守之,為有破軍殺將。”陳卓曰:“辰星犯牽牛,湧水出。”

郗萌がいう、水星が牽牛を守るのは、百姓に死亡して喪があることを主る。一説では穀価が昂貴で百姓が大批に流亡する。《荊州占》にいう、水星が牽牛を守るのは、関隘・橋梁が通じないことを主りこれは正しく牛宿が本より関梁・津渡を主るに応ずる。陳卓がいう、水星が牽牛を守るのは、臣下が君主を図謀することを主る。甘徳がいう、水星が牽牛を冒犯し停留して守るのは、軍隊が撃破され将領が殺されることを主る。陳卓がいう、水星が牽牛を冒犯するのは、涌水が暴発して出て水患を釀成することを主る。

《北官候》曰:“辰常以冬朝牽牛,當朝不朝,名曰失律;二時不朝,名曰失政;三時不期,五穀不登。”郗萌曰:“辰星急過牽牛一度,過水一動;二度,過水二動;二度,過水三動;四度,過水四動;五度,過水小出;六度,過水大出,地為之動。”

《北官候》にいう、水星は北方と冬季を主るゆえに常に冬季に牽牛に朝会し来るべき朝会に来ず朝会しないのを「失律」と呼び二つの時節に来て朝会しないのを「失政」と呼び三つの時節に期を失して至らないのは五穀が成熟できないことを主る。郗萌がいう、水星が急速に牽牛を経過して一度すれば水は便ち一次動き二度を経過すれば水が両度動きまた二度を過ぎれば水が三度動き四度を経過すれば水が四度動き五度を経過すれば水が略々涌出し六度を経過すれば水が大量に涌出し大地もまた随いて震動する。

辰星の須女を犯す 三

《黃帝占》曰:“辰星守須女,其國當有娶婦、嫁女之事,若他國來貢女者;一曰兵起,大臣當之。”石氏曰:“辰星守須女,為有女喪。”巫咸曰:“辰星守須女,為萬物不成。”《海中占》曰:“天下水雨,無濟者,至關東盡然。”郗萌曰:“為后夫人有變妾為主;一曰為大水且至,若守須女南,其地數被火;守其北,數被水。”

須女はすなわち女宿で四星あり布帛・嫁娶を主りまた女工の事を主る。《黄帝占》にいう、水星が須女を守るのは、その分野の国に当に妻を娶り女を嫁がせる事がありあるいは別国が前から来て女子を進貢することを主る。一説では兵事の興起を主り応験は大臣の身に落ちる。石申がいう、水星が須女を守るのは、女子の喪事があることを主る。巫咸がいう、水星が須女を守るのは、万物が成らないことを主る。《海中占》にいう、天下に雨水が災を成し渡るべき処なく函谷関以東に至るまでみなこのようである。郗萌がいう、皇后・夫人に変故があり妾室が正室に升ることを主る。一説では大水がまさに至ろうとしもし須女の南辺に守ればその一帯は屢々火災に遭い北辺に守れば屢々水災に遭う。

石氏曰:“辰星犯守須女,女主御世,天下大赦,其國驚水,國大亂。”《荊州占》曰:“天下多寡女;若子死,繒帛貴。”陳卓曰:“天下有雨災,萬物不成,國飢,民多疾。”陳卓曰:“辰星逆行留犯守陵須女,天子及大臣有變,必有奇政令。”

石申がいう、水星が須女を冒犯し守住するのは、女主が朝に臨み天下を統御し天下が大赦を実行しその国に水患の驚擾があり国中が大乱することを主る。《荊州占》にいう、天下に寡居の婦女が多いことを主る。もし子女に死亡があればすなわち絲織・繒帛の価銭が昂貴する。陳卓がいう、天下に雨災があり万物が成らず国中が飢饉し百姓に病が多いことを主る。陳卓がいう、水星が逆行・停留・冒犯・守留・凌壓して須女するのは、天子と大臣に変故があり必定に非常の政令があろうことを主る。

辰星の虚を犯す 四

《洛書》曰:“辰星犯虛,大臣為謀主,有兵起,其國必敗。”甘氏曰:“辰星犯虛,其邦多水災。”《洛書》曰:“辰星躍入虛,有兵起。”《文曜鉤》曰:“辰星躍入虛,得所欲。”巫咸曰:“辰星入虛中,伺其出日而數之,期二十日,為兵發;伺始入處之率,一日期十日,軍罷。”

虚宿の二星は北方にあり喪事・哭泣を主りまた廟堂の祭祀を主る。《洛書》にいう、水星が虚宿を冒犯するのは、大臣が謀乱の主使と為り兵事が興起しその分野の国が必定に敗亡することを主る。甘徳がいう、水星が虚宿を冒犯するのは、その邦国に水災が多いことを主る。《洛書》にいう、水星が跳躍して虚宿に入るのは、兵事が興起することを主る。《文曜鈎》にいう、水星が躍入して虚宿するのは、求める事が如願できることを主る。巫咸がいう、水星が虚宿の中に入りそれが出る日を守候して推算し二十日を期として兵事が発動する。さらにそれが始めて入った位置に按じて折算し入ること一日をすなわち十日を期として軍隊が罷散する。

郗萌曰:“辰星入虛,為有德。”《春秋緯》曰:“辰星之虛,兵起;大水出。”郗萌曰:“辰星在虛東,春水;虛南,夏水;虛西,秋水,虛北,冬雷、雨水。”《黃帝占》曰:“辰星守虛,雨水常降,流溢滂;其國失綱,人民流亡。”石氏曰:“辰星守虛,國內亂;一曰政急,天下大亂;天下虛,大人憂。”

郗萌がいう、水星が虚宿に入るのは、国家に徳政があることを主る。《春秋緯》にいう、水星が虚宿に到るのは、兵事が興起し大水が暴発して出ることを主る。郗萌がいう、水星が虚宿の東にあるは、春に水があることを主る。虚宿の南にあるは、夏に水があることを主る。虚宿の西にあるは、秋に水があることを主る。虚宿の北にあるは、冬に雷を打ち雨を降らし水を発することを主りこれは四方に按じて四時に配して分判する。《黄帝占》にいう、水星が虚宿を守るのは、雨水が常に降り泛濫・漫溢しその分野の国が綱紀を失い百姓が流亡することを主る。石申がいう、水星が虚宿を守るのは、国内が動乱することを主る。一説では政令が苛急で天下が大乱する。また「虚」の字の義を取り天下が空虚で貴人に憂いがあることを主る。

甘氏曰:“辰星守虛,若角動,青色,臣有欺君者;有兵,有喪於國內。”《海中占》曰:“辰星守虛,有兵災;丁壯行徭,妻子獨居,萬室虛;一曰春旱秋水,五穀不成。”郗萌曰:“辰星守虛,有武臣誅,國必亡;一曰中山水出,人民無所居,從山而處,災生日並見。”《荊州占》曰:“辰星犯乘虛,若冬守其陽,色赤黃,旱;萬物不成,亂兵起。”

甘徳がいう、水星が虚宿を守りもし星の芒角が閃動し顔色が青を発すれば臣子が君主を欺瞞する者があることを主る。兵事があり国内に喪がある。《海中占》にいう、水星が虚宿を守るのは、兵災があることを主る。壮丁が全て徭役に服するに徴され妻子が独自に家を守り万戸の人家が空空蕩蕩である。一説では春が乾旱して秋が水涝し五穀が成熟できない。郗萌がいう、水星が虚宿を守るのは、武臣に誅される者があり国家が必定に滅亡することを主る。一説では中山一帯に水を発し百姓に居住する処なく止むを得ず山に依って居し災異が日食と一同に出現する。《荊州占》にいう、水星が虚宿を冒犯・凌壓しもし冬にその陽位に守り星色が赤黄なれば旱を主る。万物が成熟できず乱兵が興起する。

辰星の危を犯す 五

《荊州占》曰:“辰星犯入危,奸臣謀主;一曰天下大亂,若賊臣起。”巫咸曰:“辰星之危,霖雨百日,其國大水,五穀不成,人民飢。”石氏曰:“辰星守危,糴大貴;天下起兵,兵大發。”

危宿の三星は虚宿の東にあり天府・天市と屋宇の营造を主り傍らにまた墳墓の四星がある。《荊州占》にいう、水星が危宿を冒犯し入るのは、奸臣が君主を図謀することを主る。一説では天下が大乱しあるいは賊臣が興起する。巫咸がいう、水星が危宿に到るのは、連綿の大雨百日とその分野の国に大水を発し五穀が熟さず百姓が飢餓することを主る。石申がいう、水星が危宿を守るのは、糧を買う価銭が大貴し天下が兵を興し兵事が大いに起きることを主る。

甘氏曰:“辰星守危,大臣有戮刑,法官有憂;一曰皇后憂病,兵喪並起。”《海中占》曰:“辰星守危,天下兵大發。”郗萌曰:“其國破危;一曰為大人蓋屋事;若逆行守危,其君簡祭祀。”陳卓曰:“辰星犯守危,國多水災。”郗萌曰:“辰星守墳墓,為人主有哭泣之事。”

甘徳がいう、水星が危宿を守るのは、大臣が殺戮の刑に遭い法を掌る官員に憂いがあることを主る。一説では皇后が憂愁して病を生じ兵禍と喪事が一同に発生する。《海中占》にいう、水星が危宿を守るのは、天下の兵事が大いに起きることを主る。郗萌がいう、その分野の国が破敗・危亡することを主りこれは「危」の字に就いて義を取る。一説では貴人に屋宇を営建する事があることを主り危宿が本より屋を架することを主ればこそである。もし逆行して危宿を守ればその国君が祭祀を怠慢することを主る。陳卓がいう、水星が危宿を冒犯し守住するのは、国中に水災が多いことを主る。郗萌がいう、水星が危宿の傍らの墳墓四星を守住するのは、君主に哭泣の事があることを主る。

辰星の営室を犯す 六

郗萌曰:“辰星犯營室,為土功事;犯陽、陽有急;犯陰,陰有急。”《黃帝占》曰:“辰星入營室,天下兵乘水欲攻王侯之國,不出百二十日。”《春秋圖》曰:“辰星之營室,天下徭役,民不寧其處。”甘氏曰:“辰星守營室,其色青,宮中女多有死者,大人憂;一旬,三月相近;三旬,五月國君死。”

営室はすなわち室宿で二星あり天子の離宮で宮室の営建と土木の功を主る。郗萌がいう、水星が営室を冒犯するのは、土木工程の事があることを主る。その陽位を冒犯すれば陽方に急難があり陰位を冒犯すれば陰方に急難がある。《黄帝占》にいう、水星が営室に入るのは、天下の軍隊が船に乗り水勢を借りて王侯の国を攻打しようとすることを主り百二十日を出でず。《春秋図》にいう、水星が営室に到るのは、天下が大いに徭役を興し百姓が安居できないことを主る。甘徳がいう、水星が営室を守り星色が青を発するのは、宮中の女子に死亡が多く貴人に憂いがあることを主る。十日守れば応期は三箇月と相近く三十日守れば五箇月の内に国君が死去する。

巫咸曰:“辰星守營室,多水災,五穀不成。”郗萌曰:“徭役起;一曰后夫人憂,有大喪;一曰守營室東壁北,關梁不通;又曰守營室,為大人忌,以赦令解之。”《玄冥》曰:“辰星守營室,大兵乘船;大水欲入侯王之國,不出四十日。”《百二十占》曰:“天下諸侯發動於西北。”《聖洽符》曰:“犯守營室中,女有夭死者,大人有土功之事。”

巫咸がいう、水星が営室を守るのは、水災が多発し五穀が成熟できないことを主る。郗萌がいう、徭役が興起することを主る。一説では皇后・夫人に憂患があり大喪がある。一説では営室・東壁の北面に守るのは関隘・橋梁が通じないことを主る。またいう、営室を守るのは貴人の忌諱する天象で赦令をもって化解できる。《玄冥》にいう、水星が営室を守るのは、大軍が船に乗って来ることを主る。大水がまさに侯王の国に淹入しようとし四十日を出でず。《百二十占》にいう、天下の諸侯が西北方から兵事を発動することを主る。《聖洽符》にいう、営室の中を冒犯し守るのは、女子に夭折して死ぬ者があり貴人に土木・工程の事がありこれはなおも室宿が本より宮室の营造を主るに応ずる。

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